IGDA日本SIG-INDIE
     第2回研究会
ゲームデザインとメイキング
SIG-INDIE2を始めるにあたって
   自由で活発に討論しましょう!
   それに当たって・・・
       各発表者の発言の責任は,発言者にあります
       発表内容は「発表者の意見」であって、この会の正式見解
        でも何でもありません
       IGDA日本は学術団体でも,特に公的な権威がある団体で
        もありません


   どう解釈するかは、参加者一人一人に委ねます
       こちらで「模範解答」を用意することはありません
今後の予定
   開催予定の研究会
       9月12日:第3回研究会 ノベル系を予定
       8月28日~:iPhoneアプリ'複数回実施予定(
           話が大きくなるので,別SIGになる予定
       10月10日:第4回研究会 XNAでやりたい旨MSから提案
       10月24日:デモイベント'参加者が作品を持ち込み,デモ(


   他のメーカーさんも,希望があればIGDAとして対処
       SIG-INDIEの枠を超えてもOK
       どこかに「肩入れ」はしません。可能な限り公平に紹介
商業ゲームの保守化と
インディーズゲームへの期待

 小山 友介 '芝浦工業大学(
この発表の趣旨
   ワタシはゲーム開発者ではありません
       過去にも作ったこともありません


   ゲームを経済学者の視点で観察しています
       商業とインディーズゲームを見て,「商業の人からは,多分
        インディーズがこう見えてる」ということを話します


   叩き台にして,コメントが出るとうれしいです
       立場上,言いづらいことは懇親会でお願いします
そういえば今日は
   ドラゴンクエスト9の発売日ですね
       みなさん、買いました???
   シリーズ通じての統一感
       画面の色使い・キャラのデザイン
       各種ジングル'レベルアップ,仲間が合流(
       ボタンを押したときの「テンポ」「感覚」
     → 「定番」を支えるゲームデザイン・ゲーム文法
   だけど、ドラクエだけでは・・・
       「水戸黄門」のようなもの
           ないと寂しいけど,それだけでも寂しい
       でも、コンシューマは冒険しづらい状況→次以降
コンシューマーの現状
   極端な大作指向                     メディア   容量     コスト      人月     実期間
       制作時間・コストの爆発       PS    CD     0.6G   2億       350    6ヶ月
       右上表:経産省報告書        PS2   DVD    4.7G   7~8億     1000   2年

   他ジャンルからも突出            PS3   BD     50G    14~16億   2000   3年

       右下表:総務省報告書
       日本で一番カネをかける
        コンテンツはゲーム?
                          ジャンル                平均費用
   海外はもっと?               映画'日本(              3~4億円
       ハリウッド映画は限界        映画'米国(              1億ドル'宣伝費含(
       海外ゲームも見直し         ドラマ'トレンディ(          3000万円/話
           GTA4は1億ドル?    ドラマ'大河(             6000万円/話
           誰か知ってたら教えてく   TVアニメ               1500万円/話
            ださい           アニメ'攻殻SAC(          3000万円/話

             主な出典:経産省,『ゲーム産業戦略~ゲーム産業の発展と未来像~』, 2006年
                  総務省,『「メディア・ソフトの制作及び流通の実態」調査結果』,2005年
消費者の高齢化
   日米の人口ピラミッド
       日本'右上(
           ベビーブーマーが30代
            →10代・20代が薄い
           気軽な携帯機ゲームに需
            要がシフトした理由の一つ
           消費の保守化を招く?
       アメリカ'右下(
           10代・20代が分厚い
           重厚長大型の据え置き機
            ゲームの需要が強い



                       http://www.census.gov/ipc/www/idb/pyramids.html
近年の問題
   リスクを避ける→チャレンジが難しくなる
       ヒット作の続編の増加→次スライド
       版権ものの増加→次スライド
       合併の進展:リスク回避のための大規模化
           映画産業と同じで,メジャー数社+多数の独立系に集約
       流行らないジャンル:ほとんど商業で出ない
           シューティング,横スクロールアクション,固定画面アクション,対戦
            格闘,コマンド入力式アドベンチャー,落ちものパズル,・・・
   制作が大規模&時間がかかる→次世代が育たない
       10年で何本経験できる? 下手したら3本?
       ゲームを1本「作りきる」という経験がしづらい
保守化:家庭用Top100タイトルから
 100.0%
  90.0%
  80.0%
  70.0%
  60.0%
  50.0%
           1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
シリーズ率 53.5 60.0 65.5 73.8 71.4 77.0 83.5 89.7 74.4 76.5 67.9 82.9


  30
  25
  20
  15
  10
   5
   0
       1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
  版権      11   13   9    9    13   15   23    18   17   18   13   15
  移植      26   18   14   17   11    8    9    7    16   11   12    7

          日本の売上トップ100タイトル中の比率'シリーズ化率(,実数'版権・移植(
出典:『ファミ通ゲーム白書』,VGCHARTZ.COM ,複数年ランクインタイトルは2年目以降除く
ここまでのまとめ




閉塞感
商業側の動き
   何も対策を採ってないわけではない
       任天堂のWiiとDS:ゲームの重厚長大化へのアンチテーゼ
           PS3とXbox360はまだヘビー化路線のまま
       実験的な小型コンテンツのダウンロード専売:各社
   新人発掘/開発環境整備による制作負荷軽減
       ハード会社
           PlayStation CAMP!,任天堂ゲームセミナー,XNA'MS(
           開発者向けセミナー開催の希望があれば、IGDAにどうぞ>各社様
       ケータイ'iPhone(,Sense of Wonder Night,...
   同人・インディーズ:「突破口」の1つに見える
ゲーム制作の経験者は意外と多い
250
                                      左:性/年齢別の「過去に
                                       制作したことがある」割合
200
       36.5                            '%(
150    35.1                           ゲームは非デジタル含む
       46.2
              24.3
                                      男性2~30代だと2割強
100           22.4
                             7.1
                                          ただし,現在,継続的に制
       30     32.1            7
                      5.6
                       9    13.2           作しているのは0.5~3%
50     28.5   20.2   15.8   16.9
              18.4   21.2   17.3          マンガや小説ほどではない
       34     22     23.1   21.5           が,思ったよりは多い
  0
       マンガ    小説     ゲーム 映像作品

      男性20代   男性30代    男性40代
      女性20代   女性30代    女性40代


出典:小山友介,「作品『で』楽しむ」コンテンツ創作の厚み,KDDI総研R&A2009年4月号
ゲーム制作:他ジャンルよりプロが多い
                                             0%          20%   40%

すでにプロとして活動しているが、個人的な活動'同人活動など(はしてい
                                                  13.6
                ない

すでにプロとして活動しているし、個人的な活動'同人活動など(もしている               7.1

             プロを目指して、コンクールに応募したことがある              9.1

配布用メディアを作って、イベントで販売'もしくは店舗で委託販売(したこと
                                                  8.4
                がある

             ダウンロード販売サイトで有料販売したことがある              6.1

        配布用メディアを作って、家族や友人に配布したことがある               12.6

                    個人Webページで公開したことがある            26.2

YouTubeやpixiv、Vectorなど、不特定多数の人が作品を投稿するサイトで
                                                  9.1
                    無料公開したことがある

                   作品を家族や友人に見せたことがある              40.1

  誰にも見せたり発表したりしたことはないが、うまくなったらそうしたい               23.9

                   誰にも見せたり発表したりする気はない             18.1

     まだ見ぬ                            その他          4.2
     開発者も多い

                 小山作成:現在,継続的にゲームを制作している人309人への調査結果
なぜ、インディーズ? '1(
   少人数・小規模による素早い開発
       前回の言葉を借りると、agile'アジャイル(な開発
       経験をたくさん積める
           企画→仕様策定→開発→公開/発売→評価 のサイクルを短期
            間で回せる
       ペイラインが低い:一般受けしなくてOK
   「尖った」ゲームが出せる
       大作でなくてもOK:「一発芸タイトル」でもOK
           かえって個性が光って見える
       デザイナーの個性が生きる/全体が見渡せる
       プログラマー'デザイナー兼任も多い(の「個性」が出やすい
なぜ、インディーズ? '2(
   商業では出ないジャンルも出る
       シューティングやアクション:もはや同人の定番ジャンル
       演出で尖ったゲーム:ホラー


   様々な可能性が詰まった「おもちゃ箱」に見える
       大規模な商業開発でも、参考にできるところはある
           何か「盗んで」帰りたい
           現在、いろいろな意味で話題となってる18禁ノベル系は「パンドラの
            箱」かもしれませんが・・・
隣の芝は青いか???
   要するに・・・
       商業からは自由なインディーズがうらやましく見える


   実際は?
       ノウハウの蓄積があるはず
       当然、苦労や問題点もたくさんあるはず
       話を聞かせてください!
最後に・・・私的なお願い
   現在,1992年~1996年頃の,ゲーム業界の激変を産業
    の視点からまとめようとしています.
   そのため,それぞれの立場からお話ししていただける方
    を探しています
       PC98→Windowsへ'PCゲーム(
       プログラミングパラダイムの激変'高級言語の普及(
       2Dから3Dへ'求められる人材の変化(
       マスクROMからCD-ROMへ'制作体制の大型化(
       株式上場ブームとコーポレートガバナンスの拡大'経営環境(
       外部で勝手に騒いだ「マルチメディアブーム」
   話してもいい,という方は休憩時間に声をかけてください
       よろしくお願いします

商業ゲームの保守化とインディーズゲームへの期待

  • 1.
    IGDA日本SIG-INDIE 第2回研究会 ゲームデザインとメイキング
  • 2.
    SIG-INDIE2を始めるにあたって  自由で活発に討論しましょう!  それに当たって・・・  各発表者の発言の責任は,発言者にあります  発表内容は「発表者の意見」であって、この会の正式見解 でも何でもありません  IGDA日本は学術団体でも,特に公的な権威がある団体で もありません  どう解釈するかは、参加者一人一人に委ねます  こちらで「模範解答」を用意することはありません
  • 3.
    今後の予定  開催予定の研究会  9月12日:第3回研究会 ノベル系を予定  8月28日~:iPhoneアプリ'複数回実施予定(  話が大きくなるので,別SIGになる予定  10月10日:第4回研究会 XNAでやりたい旨MSから提案  10月24日:デモイベント'参加者が作品を持ち込み,デモ(  他のメーカーさんも,希望があればIGDAとして対処  SIG-INDIEの枠を超えてもOK  どこかに「肩入れ」はしません。可能な限り公平に紹介
  • 4.
  • 5.
    この発表の趣旨  ワタシはゲーム開発者ではありません  過去にも作ったこともありません  ゲームを経済学者の視点で観察しています  商業とインディーズゲームを見て,「商業の人からは,多分 インディーズがこう見えてる」ということを話します  叩き台にして,コメントが出るとうれしいです  立場上,言いづらいことは懇親会でお願いします
  • 6.
    そういえば今日は  ドラゴンクエスト9の発売日ですね  みなさん、買いました???  シリーズ通じての統一感  画面の色使い・キャラのデザイン  各種ジングル'レベルアップ,仲間が合流(  ボタンを押したときの「テンポ」「感覚」 → 「定番」を支えるゲームデザイン・ゲーム文法  だけど、ドラクエだけでは・・・  「水戸黄門」のようなもの  ないと寂しいけど,それだけでも寂しい  でも、コンシューマは冒険しづらい状況→次以降
  • 7.
    コンシューマーの現状  極端な大作指向 メディア 容量 コスト 人月 実期間  制作時間・コストの爆発 PS CD 0.6G 2億 350 6ヶ月  右上表:経産省報告書 PS2 DVD 4.7G 7~8億 1000 2年  他ジャンルからも突出 PS3 BD 50G 14~16億 2000 3年  右下表:総務省報告書  日本で一番カネをかける コンテンツはゲーム? ジャンル 平均費用  海外はもっと? 映画'日本( 3~4億円  ハリウッド映画は限界 映画'米国( 1億ドル'宣伝費含(  海外ゲームも見直し ドラマ'トレンディ( 3000万円/話  GTA4は1億ドル? ドラマ'大河( 6000万円/話  誰か知ってたら教えてく TVアニメ 1500万円/話 ださい アニメ'攻殻SAC( 3000万円/話 主な出典:経産省,『ゲーム産業戦略~ゲーム産業の発展と未来像~』, 2006年 総務省,『「メディア・ソフトの制作及び流通の実態」調査結果』,2005年
  • 8.
    消費者の高齢化  日米の人口ピラミッド  日本'右上(  ベビーブーマーが30代 →10代・20代が薄い  気軽な携帯機ゲームに需 要がシフトした理由の一つ  消費の保守化を招く?  アメリカ'右下(  10代・20代が分厚い  重厚長大型の据え置き機 ゲームの需要が強い http://www.census.gov/ipc/www/idb/pyramids.html
  • 9.
    近年の問題  リスクを避ける→チャレンジが難しくなる  ヒット作の続編の増加→次スライド  版権ものの増加→次スライド  合併の進展:リスク回避のための大規模化  映画産業と同じで,メジャー数社+多数の独立系に集約  流行らないジャンル:ほとんど商業で出ない  シューティング,横スクロールアクション,固定画面アクション,対戦 格闘,コマンド入力式アドベンチャー,落ちものパズル,・・・  制作が大規模&時間がかかる→次世代が育たない  10年で何本経験できる? 下手したら3本?  ゲームを1本「作りきる」という経験がしづらい
  • 10.
    保守化:家庭用Top100タイトルから 100.0% 90.0% 80.0% 70.0% 60.0% 50.0% 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 シリーズ率 53.5 60.0 65.5 73.8 71.4 77.0 83.5 89.7 74.4 76.5 67.9 82.9 30 25 20 15 10 5 0 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 版権 11 13 9 9 13 15 23 18 17 18 13 15 移植 26 18 14 17 11 8 9 7 16 11 12 7 日本の売上トップ100タイトル中の比率'シリーズ化率(,実数'版権・移植( 出典:『ファミ通ゲーム白書』,VGCHARTZ.COM ,複数年ランクインタイトルは2年目以降除く
  • 11.
  • 12.
    商業側の動き  何も対策を採ってないわけではない  任天堂のWiiとDS:ゲームの重厚長大化へのアンチテーゼ  PS3とXbox360はまだヘビー化路線のまま  実験的な小型コンテンツのダウンロード専売:各社  新人発掘/開発環境整備による制作負荷軽減  ハード会社  PlayStation CAMP!,任天堂ゲームセミナー,XNA'MS(  開発者向けセミナー開催の希望があれば、IGDAにどうぞ>各社様  ケータイ'iPhone(,Sense of Wonder Night,...  同人・インディーズ:「突破口」の1つに見える
  • 13.
    ゲーム制作の経験者は意外と多い 250  左:性/年齢別の「過去に 制作したことがある」割合 200 36.5 '%( 150 35.1  ゲームは非デジタル含む 46.2 24.3  男性2~30代だと2割強 100 22.4 7.1  ただし,現在,継続的に制 30 32.1 7 5.6 9 13.2 作しているのは0.5~3% 50 28.5 20.2 15.8 16.9 18.4 21.2 17.3  マンガや小説ほどではない 34 22 23.1 21.5 が,思ったよりは多い 0 マンガ 小説 ゲーム 映像作品 男性20代 男性30代 男性40代 女性20代 女性30代 女性40代 出典:小山友介,「作品『で』楽しむ」コンテンツ創作の厚み,KDDI総研R&A2009年4月号
  • 14.
    ゲーム制作:他ジャンルよりプロが多い 0% 20% 40% すでにプロとして活動しているが、個人的な活動'同人活動など(はしてい 13.6 ない すでにプロとして活動しているし、個人的な活動'同人活動など(もしている 7.1 プロを目指して、コンクールに応募したことがある 9.1 配布用メディアを作って、イベントで販売'もしくは店舗で委託販売(したこと 8.4 がある ダウンロード販売サイトで有料販売したことがある 6.1 配布用メディアを作って、家族や友人に配布したことがある 12.6 個人Webページで公開したことがある 26.2 YouTubeやpixiv、Vectorなど、不特定多数の人が作品を投稿するサイトで 9.1 無料公開したことがある 作品を家族や友人に見せたことがある 40.1 誰にも見せたり発表したりしたことはないが、うまくなったらそうしたい 23.9 誰にも見せたり発表したりする気はない 18.1 まだ見ぬ その他 4.2 開発者も多い 小山作成:現在,継続的にゲームを制作している人309人への調査結果
  • 15.
    なぜ、インディーズ? '1(  少人数・小規模による素早い開発  前回の言葉を借りると、agile'アジャイル(な開発  経験をたくさん積める  企画→仕様策定→開発→公開/発売→評価 のサイクルを短期 間で回せる  ペイラインが低い:一般受けしなくてOK  「尖った」ゲームが出せる  大作でなくてもOK:「一発芸タイトル」でもOK  かえって個性が光って見える  デザイナーの個性が生きる/全体が見渡せる  プログラマー'デザイナー兼任も多い(の「個性」が出やすい
  • 16.
    なぜ、インディーズ? '2(  商業では出ないジャンルも出る  シューティングやアクション:もはや同人の定番ジャンル  演出で尖ったゲーム:ホラー  様々な可能性が詰まった「おもちゃ箱」に見える  大規模な商業開発でも、参考にできるところはある  何か「盗んで」帰りたい  現在、いろいろな意味で話題となってる18禁ノベル系は「パンドラの 箱」かもしれませんが・・・
  • 17.
    隣の芝は青いか???  要するに・・・  商業からは自由なインディーズがうらやましく見える  実際は?  ノウハウの蓄積があるはず  当然、苦労や問題点もたくさんあるはず  話を聞かせてください!
  • 18.
    最後に・・・私的なお願い  現在,1992年~1996年頃の,ゲーム業界の激変を産業 の視点からまとめようとしています.  そのため,それぞれの立場からお話ししていただける方 を探しています  PC98→Windowsへ'PCゲーム(  プログラミングパラダイムの激変'高級言語の普及(  2Dから3Dへ'求められる人材の変化(  マスクROMからCD-ROMへ'制作体制の大型化(  株式上場ブームとコーポレートガバナンスの拡大'経営環境(  外部で勝手に騒いだ「マルチメディアブーム」  話してもいい,という方は休憩時間に声をかけてください  よろしくお願いします