ご注意
   これは大昔に起こったシンドラーエレベータ騒ぎの時
    に作ったスライドです
「東工大エレベータ騒動」
におけるSNSの役割と影響
  -ケーススタディ-
小山友介
(東京工業大学,J2棟・17階住人)
はじめに
   この発表に理論的”Something New”はありません
   理論的な裏付けもありません
       単なるケーススタディです


   非常に興味深いデータであり,当事者として一度まと
    めておきたいので,この場をお借りすることにしました
出来事の経緯
   2005年10月4日                             6月6日
     mixiに「J2棟のエレベーターがおもし                   朝日新聞朝刊に東工大エレベータの
       ろい」コミュが誕生                              記事が掲載, JINBNで第2報
     当初はトラブル続出をユーモアたっぷ                          それ以外の新聞各社も一面で報
       り笑ってるだけ                                    道
   6月3日午後                                   やじうまWATCHに掲載

     東京都港区のマンションで死亡事故                        (http://internet.watch.impress.co.jp/
       発生                                     static/yajiuma/index.htm)
   6月4日                                     取材陣が大挙して訪問

     同じエレベータ会社と言うことで,mixi                 6月7日
       コミュで話題に                               ワイドショーなどでの報道続く,
   6月5日                                      JINBNで第3報
     JINBN(Japan Information Network      6月14日
       Business News                           シンドラー社は国土交通省で陳謝
       (http://jp.jinbn.com/)) からコミュニ          5000基のエレベータの点検を開始
       ティ管理人に取材依頼メールがあっ
       た,と管理人がコミュ内で公表
     JINBNで「東工大キャンパスにも 「危
       ない」エレベーター」記事掲載
     asahi.comにJINBN記事が紹介
「J2棟のエレベーターがおもしろい」
       コミュニティ
コミュニティで紹介された写真
JINBNのニュース(第1報~3報)
(余談)報道についてのコヤマ印象など
   JINBNの第一報:意図的なミスリードが目立つ
       見だし:東工大キャンパスにも「あぶない」エレベータ
           コミュニティの名前を明示していない
           開設日とスレッドを混同
           コミュニティの開設初期か危険性を訴えていたかのような記事


   マスコミ取材:非常に失礼
       東工大:危険性対応は○だけど,マスコミ対応は×
           J2棟での取材が野放し
           コミュニティ管理人に対してしつこく取材
               エレベータ前で狙い打ち
               道の往来で堂々と取材→迷惑
当日の取材の様子(撮影:小山)
日経新聞デビュー
   知らないうちに,顔写真が新聞に出てい
    ました・・・
       日経新聞,6月6日夕刊
       よくこんな不機嫌な顔を使ったものだ・・・
   ちなみに・・・
       ワタシへの掲載許諾は一切ありません
       経済学博士なのに,コレが日経新聞デビュー
        というのはかなり嫌です(--;



                           拡大
コミュの参加者数:爆発的に増加
   6月初旬(事件発生前)
       150人程度
   6月6日
       13時29分時点 457人
   6月7日
       0時42分時点 743人
       13時50分時点 914人
       18時00分時点 1010人
   6月8日
       10時00分時点 1237人
面白そうだから定点観測してみました
   コミュミティ内にトピックをたてる
       6月9日午後1時58分;タイトル:コミュ人数カウンター
   参加者に,現時刻での人数を報告してもらうように
       さらに,過去の正確な日・時刻での人数でわかっているデー
        タがあったら教えてもらうようにしました
「J2棟のエレベータが面白い」コミュ人数推移

                                                                           真相報道バンキシャ!
                                                                              の影響
        2500

        2000
コミュ人数




        1500

        1000

         500

           0       5日     6日     7日     8日     9日 10日 11日 12日 13日 14日
               0   1440   2880   4320   5760   7200   8640   10080 11520   12960 14400   15840 17280

                                    6月4日午前0時以降の経過時間(分)


6月4日13:11時点
   176人
曲線フィッティング(1)
   統計ソフトSPSSを
    使って,普及曲線(ロ
    ジスティック曲線)にあ
    てはめてみました
               1
n
      1
           0.0123* 0.0994t
     1970
   バンキシャの放送前
    時点までのデータを利
    用
   R-Squared=0.995
   大体1970人ぐらいに
    収束するはずでした
曲線フィッティング(2)

   バンキシャ終了後のデータを
    対数曲線にあてはめてみま
    した
   n2=-179.33+59.1383*ln(t2)
       t2=t-11093
       n2=n-1915
       前回の最終データの時点t2,人
        数n2を0としました
   R-Squared=0.966
テレビ番組の押し上げ効果

                                                         約250人
2500


2000


1500


1000


500


   0
       0   1440   2880   4320   5760   7200   8640 10080 11520 12960 14400 15840

                                実績値     予測値1       予測値2
フィッティング分析まとめ
   ネット・新聞・TV(ニュース,ワイドショー)の報道の影響
    →ロジスティック曲線にフィット
       じわじわ広がっていく
       飽和点が存在
   TV報道番組(バンキシャ!)の影響→対数曲線にフィット
       日曜の報道番組:平日にあまりネットをチェックしない人が見ている
       TVみながらネットしてる人はかなり多い
       爆発的な拡大→その後飽和
   背景理論:無し
       「ヤッコー」です・・・
       でも,今後のケーススタディにはなったのではないか
           データの質は結構高いと思う
まとめ(1)
   いわゆる「祭り」
       ネットなどで,誰かの興味を引きつける事件が起こった
        とき,あちこちの掲示板などにリンク先が張られてあっと
        いうまに有名になってしまうこと
       コミュの参加者数の推移でよくわかります
   今回の場合・・・
       事件発生→ネットで有名化→TV局取材 まで3日
           コミュニティ内書き込みによると,TV局が来る1日前(6月5日)
            から朝日新聞の記者が建物(J2棟)に来て取材をしていたよう
            です
           TV局というのは,情報伝達では一番遅いところにいます
       社会内での情報の伝わるスピードがわかると思います
まとめ(2)
   コミュ内:祭り<理性的な議論
       「ウチのマンションのエレベータもシンドラー製なので,情報
        収集に来ました」といった書き込み
       技術者同士が原因を探って議論している光景もあった
       一部,「2ちゃんねるから来ますた!」というトピックも立った


   近年のネット状況をキレイに反映した結果
       既存メディアより情報が速い
       当事者がリアルな情報をダイレクトに提供する
       専門家が何人かいて,実際に議論に加わる
おまけ:その後の推移(喉元過ぎれば・・・)
                         コミュ人数推移(日足)

2500


2000


1500


1000


 500


   0
  4




                          2


                               9




                                                      6
        11


              18


                    25




                                    16


                                          23


                                                30




                                                           13
 6/




                         7/


                              7/




                                                     8/
       6/


             6/


                   6/




                                   7/


                                         7/


                                               7/




                                                          8/

東工大エレベータ騒動まとめ

  • 1.
    ご注意  これは大昔に起こったシンドラーエレベータ騒ぎの時 に作ったスライドです
  • 2.
  • 3.
    はじめに  この発表に理論的”Something New”はありません  理論的な裏付けもありません  単なるケーススタディです  非常に興味深いデータであり,当事者として一度まと めておきたいので,この場をお借りすることにしました
  • 4.
    出来事の経緯  2005年10月4日  6月6日  mixiに「J2棟のエレベーターがおもし  朝日新聞朝刊に東工大エレベータの ろい」コミュが誕生 記事が掲載, JINBNで第2報  当初はトラブル続出をユーモアたっぷ  それ以外の新聞各社も一面で報 り笑ってるだけ 道  6月3日午後  やじうまWATCHに掲載  東京都港区のマンションで死亡事故 (http://internet.watch.impress.co.jp/ 発生 static/yajiuma/index.htm)  6月4日  取材陣が大挙して訪問  同じエレベータ会社と言うことで,mixi  6月7日 コミュで話題に  ワイドショーなどでの報道続く,  6月5日 JINBNで第3報  JINBN(Japan Information Network  6月14日 Business News  シンドラー社は国土交通省で陳謝 (http://jp.jinbn.com/)) からコミュニ  5000基のエレベータの点検を開始 ティ管理人に取材依頼メールがあっ た,と管理人がコミュ内で公表  JINBNで「東工大キャンパスにも 「危 ない」エレベーター」記事掲載  asahi.comにJINBN記事が紹介
  • 5.
  • 6.
  • 7.
  • 8.
    (余談)報道についてのコヤマ印象など  JINBNの第一報:意図的なミスリードが目立つ  見だし:東工大キャンパスにも「あぶない」エレベータ  コミュニティの名前を明示していない  開設日とスレッドを混同  コミュニティの開設初期か危険性を訴えていたかのような記事  マスコミ取材:非常に失礼  東工大:危険性対応は○だけど,マスコミ対応は×  J2棟での取材が野放し  コミュニティ管理人に対してしつこく取材  エレベータ前で狙い打ち  道の往来で堂々と取材→迷惑
  • 9.
  • 10.
    日経新聞デビュー  知らないうちに,顔写真が新聞に出てい ました・・・  日経新聞,6月6日夕刊  よくこんな不機嫌な顔を使ったものだ・・・  ちなみに・・・  ワタシへの掲載許諾は一切ありません  経済学博士なのに,コレが日経新聞デビュー というのはかなり嫌です(--; 拡大
  • 11.
    コミュの参加者数:爆発的に増加  6月初旬(事件発生前)  150人程度  6月6日  13時29分時点 457人  6月7日  0時42分時点 743人  13時50分時点 914人  18時00分時点 1010人  6月8日  10時00分時点 1237人
  • 12.
    面白そうだから定点観測してみました  コミュミティ内にトピックをたてる  6月9日午後1時58分;タイトル:コミュ人数カウンター  参加者に,現時刻での人数を報告してもらうように  さらに,過去の正確な日・時刻での人数でわかっているデー タがあったら教えてもらうようにしました
  • 13.
    「J2棟のエレベータが面白い」コミュ人数推移 真相報道バンキシャ! の影響 2500 2000 コミュ人数 1500 1000 500 0 5日 6日 7日 8日 9日 10日 11日 12日 13日 14日 0 1440 2880 4320 5760 7200 8640 10080 11520 12960 14400 15840 17280 6月4日午前0時以降の経過時間(分) 6月4日13:11時点 176人
  • 14.
    曲線フィッティング(1)  統計ソフトSPSSを 使って,普及曲線(ロ ジスティック曲線)にあ てはめてみました 1 n 1  0.0123* 0.0994t 1970  バンキシャの放送前 時点までのデータを利 用  R-Squared=0.995  大体1970人ぐらいに 収束するはずでした
  • 15.
    曲線フィッティング(2)  バンキシャ終了後のデータを 対数曲線にあてはめてみま した  n2=-179.33+59.1383*ln(t2)  t2=t-11093  n2=n-1915  前回の最終データの時点t2,人 数n2を0としました  R-Squared=0.966
  • 16.
    テレビ番組の押し上げ効果 約250人 2500 2000 1500 1000 500 0 0 1440 2880 4320 5760 7200 8640 10080 11520 12960 14400 15840 実績値 予測値1 予測値2
  • 17.
    フィッティング分析まとめ  ネット・新聞・TV(ニュース,ワイドショー)の報道の影響 →ロジスティック曲線にフィット  じわじわ広がっていく  飽和点が存在  TV報道番組(バンキシャ!)の影響→対数曲線にフィット  日曜の報道番組:平日にあまりネットをチェックしない人が見ている  TVみながらネットしてる人はかなり多い  爆発的な拡大→その後飽和  背景理論:無し  「ヤッコー」です・・・  でも,今後のケーススタディにはなったのではないか  データの質は結構高いと思う
  • 18.
    まとめ(1)  いわゆる「祭り」  ネットなどで,誰かの興味を引きつける事件が起こった とき,あちこちの掲示板などにリンク先が張られてあっと いうまに有名になってしまうこと  コミュの参加者数の推移でよくわかります  今回の場合・・・  事件発生→ネットで有名化→TV局取材 まで3日  コミュニティ内書き込みによると,TV局が来る1日前(6月5日) から朝日新聞の記者が建物(J2棟)に来て取材をしていたよう です  TV局というのは,情報伝達では一番遅いところにいます  社会内での情報の伝わるスピードがわかると思います
  • 19.
    まとめ(2)  コミュ内:祭り<理性的な議論  「ウチのマンションのエレベータもシンドラー製なので,情報 収集に来ました」といった書き込み  技術者同士が原因を探って議論している光景もあった  一部,「2ちゃんねるから来ますた!」というトピックも立った  近年のネット状況をキレイに反映した結果  既存メディアより情報が速い  当事者がリアルな情報をダイレクトに提供する  専門家が何人かいて,実際に議論に加わる
  • 20.
    おまけ:その後の推移(喉元過ぎれば・・・) コミュ人数推移(日足) 2500 2000 1500 1000 500 0 4 2 9 6 11 18 25 16 23 30 13 6/ 7/ 7/ 8/ 6/ 6/ 6/ 7/ 7/ 7/ 8/