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導来代数幾何入門
梅崎直也@unaoya
2019/3/29 第 3 回関東すうがく徒のつどい
1
はじめに
この講演の内容は、いくつかの解説と論文のイントロの非常に粗
い位相での貼り合わせです。参考にしたものは最後に参考文献と
して一覧にしてあります。
講演者は証明や正確な定義をフォローしていません。
(次回作に期待)
スライドは公開しています。(twitter @unaoya)
2
目次
代数幾何とホモトピー
derived stack
QC(X) と積分変換
表現論と TFT への応用
3
今日の内容
代数幾何における空間に対して、適切な極限や余極限の操作を与
える枠組みが欲しい。通常のスキームは Algk → Set という関手
で適切な条件を満たすものである。これを拡張して、導来スキー
ムを関手 dAlgk → sSet であって適切な条件を持つものとして定
める。
これらはホモトピーを取り入れた構造を持つ圏であり、ホモト
ピーを考慮した適切な極限操作を定義することができる。
応用上の動機として、例えば up to equivalence で物事を分類する
ような問題を考えたい。例えば導来圏の対象で適切な条件を持つ
ものを分類する。
4
代数幾何とホモトピー
5
この節の目標
代数幾何においてホモトピーを考えたくなる状況。
1. 関手が完全でないとき、導来関手を考える。複体のホモト
ピーを用いて定義する。
2. スキームの交点を考えると、重複度が現れる。「重複度付き
の空間」を直接扱いたい。
3. up to equivalence なモジュライ理論を考える。例えば導来圏
の対象を分類するなど。
4. ループ空間を考える。S1 から X への射を分類する空間を構
成したい。
6
homotopy limit and homotopy colimit
通常の極限や余極限はホモトピーと相性が悪い。
∗ ←−−−− ∗




∗ ←−−−− ∗ ⨿ ∗
S1 ←−−−− [0, 1]




[0, 1] ←−−−− ∗ ⨿ ∗
∗ −−−−→ ∗




∗ −−−−→ S1
Z −−−−→ ∗




R −−−−→ S1
これを克服するためにホモトピー極限とホモトピー余極限という
概念を定義する。
7
代数幾何におけるファイバー積
k を可換環とし Algk を可換な k 代数の圏とする。
k 代数 A に対して空間 SpecA → Speck を構成する。これは
B → Homk(A, B) により関手 Algk → Sets を与える。これの貼り
合わせが一般のスキーム X である。これは相対的な議論 X → S
を扱うための枠組みを与える。
Xp −−−−→ X




SpecFp −−−−→ SpecZ
X0 −−−−→ X




Speck −−−−→ Speck[t]/t2
スキームのファイバー積に対応する操作が代数のテンソル積。
Spec(A1 ⊗B A2) ≃ SpecA1 ×SpecB SpecA2
8
交点理論
加群の複体のホモトピーとその極限、余極限も同様の問題。
k ⊗k[x] k ≃ k だが k ⊗k[x] (k[x][−1] ⊕ k[x]) ≃ k[−1] ⊕ k となる。
0 −−−−→ k[x]
1→x
−−−−→ k[x] −−−−→ 0




0 −−−−→ 0 −−−−→ k −−−−→ 0
Tor1
k[x](k, k) = k であり、k ⊗L
k[x] k ≃ k[ϵ−1] = k ⊕ k[−1] と up to
homotopy で定まる。
SpecB ⊗A C −−−−→ SpecB




SpecC −−−−→ SpecA
ではなく、直接 SpecA ⊗L
B C を幾何的な対象としたい。ただし
A ⊗L
B C は up to homotopy でしか決まらないことに注意。
9
変形理論
A の微分加群は Ω1
A/k = I/I1, I = ker(A ⊗k A → A) であり、X の
接空間は Homk(Speck[t]/t2, X) であった。ホモトピー極限を用い
て、X に対し、
LX −−−−→ X


∆


X
∆
−−−−→ X ⊗ X
と定義すると LX = SpecSymOX
(LX [1]) となる。
この LX は cotangent complex と呼ばれるもので、X の変形をコン
トロールする複体。
A が smooth k-algebra なら LA ≃ Ω1
A/k であり、π0(LA) = Ω1
π0A と
なる。
10
stack
スキーム X は集合に値を持つ層 Algk → Set を定める。例えば A
に対し可逆元全体の集合 A× を対応させるものは
Gm = Speck[x, x−1] で表現される。
このとき層 F の貼り合わせ条件は、S の被覆 U• → S に対して次
が完全であること。
F(S) F(U) F(U ×S U)
例えば G-torsor 全体を分類する空間 BG を考える。つまり関手
BG(S) = {S上のG-torsor 全体 } を考える。同型類を適切に処理す
るために、Set ではなく Grpd(全ての射が同型である圏のなす圏)
に値を持つ層を考える。このようなものを stack という。
stack F の貼り合わせ条件はコサイクル条件を考えて
F(S) F(U) F(U ×S U) F(U ×S U ×S U)
Set は Grpd に離散的なものとして埋め込める。
11
higher stack
Grpd の nerve をとることで sSet(単体的集合のなす圏)が定ま
る。単体的集合は、おおよそ点や線分、三角形、四面体などを適
切に貼り合わせたものとしてイメージしておく。
これに広げることでより広い moduli 問題を考えることができる。
特に up to euivalence で分類したい場合がある。例えば S 上の適
切な条件を満たす層の複体を分類したい場合など。
このような問題を考えるために higher stack を sSet に値を持つ層
として定める。貼り合わせ条件は高次のコサイクル条件を考えな
ければいけない。
F(S) F(U) F(U ×S U) F(U ×S U ×S U) · ·
12
ループ空間
空間 X に対して S1 から X への連続写像全体を適切に位相空間と
思ったものがループ空間 LX である。
ホモトピー論におけるループ空間 Map(S1, X) = Map(BZ, X)
S1 ≃ BZ ≃ ∗ ⨿h
∗⨿h∗
∗ とできる。
代数幾何においてループ空間を作る。BZ はスタックとしては定
義できるが mapping stack は自明なものになってしまう。
derived mapping stack を考える。つまり T → Map(T × M, X) で
はなく T → Map(T ×h M, X) を考える。
ループ空間は X ×h
X×X X として定めることができる。
13
ループ空間と Chern 指標
LBG = Map(S1, BG) = G/G となる。これは S1 上の G-torsor を
考えると、貼り合わせが e をどこにはり合わせるかで決まること、
G-torsor の同型が G 同変であることと torsor の作用を考えると、
同型を与えるのが e → h としたとき、hg′ = gh となる。
V /X と γ : S1 → X に対し、
γ∗V −−−−→ V




S1 γ
−−−−→ X
のモノドロミーの trace を対応させることで、Ch(V ) ∈ O(LX)S1
が定まる。これが Ch : K(X) → O(LX)S1
= Hev
DR(X) を与える。
特に X = BG とすると、LX = LBG = [G/G] であり、V は G の表
現、O(LX)S1
= C(G/G) は類関数で、Ch は表現の trace である。
14
この節のまとめ
Algk Sets
Grpd
sSets
scheme
stack
higherstack
ループ空間を正しく定義するためには、空間のホモトピー極限が
必要である。このもとで
LX = Map(S1
, X) = X ×h
X×X X
と定義できるはず。
15
derived stack
16
この節の目標
Algk Sets
Grpd
dAlgk sSets
Sch
St
hSt
dSt
右側を sset にすると moduli problem をより広いものを扱うことが
できる。例えば導来圏の対象を分類する、導来圏を分類するなど
up to equiv で分類したい場合などに必要。
左側を derive すると「正しく」極限をとることができ、「正しい」
空間を定義できる。
両側にホモトピーが定まっていて、それについて整合的な関手。
17
derived topology
(higher) stack は Algk → sSet で層になるものだった。これを拡張
して dAlgk → sSet で層になるものとして derived stack を定義
する。
dAlgk は例えば可換 dg k 代数の圏。dg 代数とは ⊕i Ai で次数 −1
の射 d であって d2 = 0 なるもの。
層を定義するためには位相が必要。
定義
dAlgop
k に derived ´etale topology を以下で定める。{A → Bi }i が
´etale covering とは、{π0(A) → π0(B)} が通常の可換環として
´etale covering であり、πnA ⊗π0A π0Bi → πnBi が同型。
これは infinitesimal lifting で特徴付けることもできる。
18
derived stack
層は前層であって、貼り合わせ条件を満たすもの。
定義
derived stack とは関手 F : dAlgk → sSet であって、weak
equivalence を保ち、次の descent 条件を満たす。
任意の etale h-hypercovering B• → A に対して
F(A) → holimF(B•) が Ho(sSet) における同値
F(A) holim(F(B) F(B ⊗L
A B) · · · )
19
derived affine stack
RSpec : dAlgk → dStk が定まり忠実充満。(derived Yoneda)これ
は A → (B → Map(A, B)) で定める。
RSpecB ×h
RSpecA RSpecC ≃ RSpec(B ⊗L
A B)
Map(F, G) : H → Map(F ×h
H, G)
などとして、internal hom や holim が定まる。
一般の derived stack は affine derived stack の colimit でかける。
定義域を制限することで t0 : dSt → St が定まり、afiine を貼り合
わせることで i : St → dSt が定まる。t0(RSpecA) = Specπ0(A)
となる。また it0X → X は閉埋め込みで、X と t0(X) の small
etale site は一致する。しかし i は holim や Map を保たず、derived
tangent や derived fibered product は真に derived な情報を含む。
20
derived mapping stack
MapdStk
(F, G) : H → HomdStk
(F ×h H, G) と定める。これが dStk
における internal hom である。
Σ が位相空間や単体的集合の時、internal hom XΣ = Map(Σ, X)
が derived stack として定まる。ここで Σ は constant stack。
このとき i : Stk → dStk は Map と交換しない、つまり
iMap(F, G) ≃ RMap(iF, iG) となるとは限らない。
一方で t0 : dStk → Stk とは交換する。つまり
t0RMap(F, G) ≃ Map(t0F, T0G) となる。特に F, G が St(k) から
来るとき、t0RMap(iF, iG) ≃ Map(F, G) である。(t0iF ≃ F であ
ることに注意)つまり derived mapping stack は mapping stack を
太らせたもの。
mapping space がずれる例として、次の loop stack の例を見る。
21
derived loop stack
LX = XS1
= Map(S1, X) は internal hom で定める。
LX ≃ X ×h
X×X X である。
X が位相空間から定まる constant stack の場合、LX は通常の
loop space から定まる constant stack
stack としての Map(BZ, X) は X そのものになるが、derived
stack としての Map(BZ, X) = X ×h
X×hX
X となる。
∗ ×A1 ∗ ≃ k[ϵ−1] の計算
X = BG のとき LX = LBG = G/G
X が smooth scheme over char 0 field の時は TX [−1]
22
cotangent complex
scheme の cotangent complex, Ω1 との関係、変形理論
derived ring Di = RSpeck[ϵ] = RSpec(k ⊕ k[i]) とする。degree 0
と-i にある。
このとき Exti
k(LX,x , k) ≃ RHom∗(Di , (X, x)) となる。Exti は
derived stack においては表現可能。
derived tangent stack を TX = Map(Speck[ϵ], X) とする。
Y が scheme なら TiY ≃ RSpecY (SymOY
LY ) となる。
Vectn(X) は非自明な derived extension を持つ。RVectn(X) と
する。
23
この節のまとめ
derived affine stack RSpecA とその貼り合わせで derived stack X
が得られる。これは関手 X : dAlgk → sSet であって、ホモトピー
を保ち、貼り合わせ条件を満たすもの。
この枠組みにおいて、
1. ループ空間 LX
2. cotangent complex LX
3. 交点積 X×h
X
が正しく定義できる。
24
QC(X) と積分変換
25
この節の目標
まず derived stack X 上の層の圏 QC(X) を定義する。またある種
の有限性条件を満たすものとして perfect stack X を定義する。
この下で積分変換の圏が準連接層の圏と同値になることをみる。
X → Y , X′ → Y に対して
QC(X ×Y X′
) ≃ FunY (QC(X), QC(X′
))
K → (F → (f∗(g∗
F ⊗ K)))
積分変換は X × Y 上の核関数 K(x, y) を用いて Y 上の関数 f (y)
から x 上の関数を定める。
K(x, y) → (f (y) → (x →
∫
Y
f (y)k(x, y)dy))
26
QC(X) の定義
一般にアーベル圏 A からその複体のなす dg 圏 Ch(A) を作り、さ
らにそこから ∞ 圏 Ndg (Ch(A)) を定めることができる。これを
ModA とする。X = SpecA が affine derived scheme の時、
QC(X) = ModA とする。
一般の derived stack については、X を affine derived stack の
colimit で書き、同じ図式で QC の limit を ∞-cat of ∞-cats で
とる。
X が qc で affine diagonal ∆ : X → X × X を持てば、cosimplical
diagram の totalization でかける。
27
perfect stack
定義
1. A を derived commutative ring とする。A 加群 M が perfect と
は、ModA の smallest ∞ category で finite colimit と retract で
とじたものに属すること。
2. derived stack X に対し、Perf (X) は QC(X) の full
∞-subcategory であって、任意の affine f : U → X への制限
f ∗M が perfect module であるものからなるもの。
3. derived stack X が prefect stack とは QC(X) ∼= IndPerf (X) で
あること。
4. f : X → Y が perfect とは、任意の affine U → Y について、
X ×Y U が perfect なこと。
28
有限性条件
compact と dualizable と perfect の関係。stable ∞-category C の
対象 M について
1. compact とは HomC (M, −) が coproduct と交換すること。
2. dualizabule とはある M∨ と u : 1 → M ⊗M∨, τ : M ⊗M∨ → 1
が存在して、M → M ⊗ M∨ ⊗ M → M が idM となるもの。
Vect/k における有限次元ベクトル空間。V ∨ = Hom(V , k) とす
る。1 → V ⊗ V ∨ を対角行列、V ⊗ V ∨ → 1 を trace とすると、上
の条件を満たす。
特に X が affine diagonal を持ち perfect なとき、QC(X) において
dualizable と compact と perfect は同値。
29
base change と projection formula
命題 (BFN, proposition 3.10)
f : X → Y を perfect とする。この時
1. f∗ : QC(X) → QC(Y ) は small colimit と交換し、projection
formula を満たす
2. 任意の derived stack の射 g : Y ′ → Y に対し、base chage
map g∗f∗ → f ′
∗g′∗ は同値
X′ g′
−−−−→ X
f ′


f


Y ′ g
−−−−→ Y
QC(X′)
g′∗
←−−−− QC(X)
f ′
∗


f∗


QC(Y ′)
g∗
←−−−− QC(Y )
30
⊗ と ×
命題 (BFN, Proposition 4.6)
X1, X2 perfect, ⊠ : QC(X1)c ⊗ QC(X2)c ∼= QC(X1 × X2)c
1. ⊗ と pullback は dualizable を保ち、X = X1 × X2 が perfect な
ことから、外部積が compact を保つ
2. QC(X1 × X2)c が外部積で生成
3. projection formula
により証明。さらに
1. Ind : st → PrL が summetric monoidal
2. IndQC(X)c ≃ QC(X)
から、⊠ : QC(X1) ⊗ QC(X2) ≃ QC(X1 × X2) が成立。
31
⊗ と ×
定理 (BFN の Theorem 4.7)
X1, X2, Y が perfect の時、
QC(X1 ×Y X2) = QC(X1) ⊗QC(Y ) QC(X2)
Y が一般の時の証明の方針(どこに Y が perfect を使う?)
X1 ×Y X2 → X1 × Y • × X2 から
QC(X1 ×Y X2) ← QC(X1 × Y •X2) を作る。すでに証明したこと
から QC(X1) ⊗ QC(Y )• ⊗ QC(X2) となり、これの geometric
realization で QC(X1) ⊗QC(Y ) QC(X2) が計算できる。
1. QC(X1 ×Y X2) = ModTgeom (QC(X1 × X2)) by Barr-Beck
2. QC(X1) ⊗QC(Y ) QC(X2) = ModTalg
(QC(X1 × X2)) by
Barr-Beck
3. Talg = Tgeom by base change
32
self-duality
系 (BFN, Corollary 4.8)
π : X → Y map of perfect stacks とする。QC(X) は self dual
QC(Y )-mod である。つまり
FunQC(Y )(QC(X), QC(X′)) ≃ QC(X) ⊗QC(Y ) QC(X′) となる。
33
積分変換
定理 (BFN の Theorem 4.14)
X, Y dst with affine diagonal、f : X → Y を perfect、g : X′ → Y
は任意。この時 QC(X ×Y X′) ≃ FunY (QC(X), QC(X′)) は同値。
1. 関手の構成 M → ˜f∗(M ⊗ ˜g∗−) とする。˜f が perfect なので
colimit を保ち QC に移る。また projection formula により
QC(Y ) 線形になる。
2. X′ について local なので(×, lim, colim, QC の交換関係)、
affine に帰着する。
QC(X ×Y SpecA) ≃ FunY (QC(X), ModA) を示す。
3. Y = SpecB の時。前の系 4.8 から QC(X) は ModB 上 self
dual で、前の命題 4.13 から QC と ⊗ の交換がわかるので
FunB(QC(X), ModA) ≃ FunB(ModB, QC(X)∨ ⊗B ModA) ≃
QC(X) ⊗B ModA QC(X ×B SpecA) ≃ QC(X) ⊗B ModA と
計算できる。
4. Y が一般の時。
34
この節のまとめ
1. derived affine scheme X = RSpecA に対し QC(X) = ModA
を ∞ 圏として定義した。
2. 一般の derived scheme X に対し QC(X) を
X = colimi RSpecAi のとき ModAi
の貼り合わせで定義した。
これは加群である。(stable symmetric monoidal category)
3. perfect というクラスを定義した。有限性の条件
4. 積分変換のなす圏がファイバー積の QC と同値であることを
示した。X が Y 上 perfect なとき
QC(X ×Y X′
) ≃ FunY (QC(X), QC(X′
))
K → (F → (f∗(g∗
F ⊗ K)))
35
表現論と TFT への応用
36
応用
1. Hecke category
2. 位相的場の理論
37
affine Hecke category
G は簡約群。Haff
G を StG = ˜G ×G
˜G 上の G 同変準連接層のなす
∞-category とする。ここで ˜G → G は Grothendieck-Springer
resolution で ˜G = {(g, B), g ∈ B, B は Borel} とする。
StG = ˜G ×G
˜G とする。Z(QC(X ×Y X)) ≃ QC(LY ) を
X = ˜G/G → Y = G/G = LBG に適用することで
Z(Haff
G ) = Z(QC(StG )) ≃ Z(QC(X ×Y X)) ≃ QC(LY ) ≃
QC(LLBG) ≃ QC(LocG (T2)) となる。
38
finite Hecke algebra
X → Y に対して D(X ×Y X) を考える。特に BB → BG に対して
X ×Y X = BG/B となる。
Hecke category は Hecke algebra の categorification
また Loop space としての解釈から
D(BG/B) ≃ Coh[(B×B)/G](Stu/G)S1
loc として affine Hecke
catgoory と finite Hecke category を結びつけることができる。
coherent D-module の圏 D(BG/B) の Drinfeld center と G 上の指
標層の圏の同一視。さらに指標層の Langlands 双対がある。
39
TFT
extended TFT とは (∞, 2)-cat の間の symmetric monoidal functor
Z : 2Cob → 2Alg のこと。2Cob は点を 0 対象、点の間の 1 次元
bordism が 1 対象、1 次元 bordism の間の 2 次元 bordism が 2 対象。
2Alg は代数が 0 対象、bimodule が 1 対象、その間の射が 2 対象。
命題
perfect stack X に対し extended 2d TFT ∃ZX が
ZX (S1) = QC(LX), ZX (Σ) = Γ(XΣ, OXΣ ) として定まる。
ZX ((S1
)⨿m
) = QC((LX)×m
) ≃ QC(LX)⊗m
= ZX (S1
)⊗m
となり、symmetric monoidal になる。
特に X = BG の場合が数理物理的にも興味を持たれる。
40
参考文献
• D. Ben-Zvi, J. Francis and D. Nadler, Integral transforms and
Drinfeld centers in derived algebraic geometry.
• D. Ben-Zvi and D. Nadler, Loop Spaces and Connections.
• D. Ben-Zvi and D. Nadler, The character theory of a complex
group.
• D. Ben-Zvi and D. Nadler, Loop Spaces and Langlands
Parameters.
• D. Ben-Zvi and D. Nadler, Loop Spaces and Representations.
• B. To¨en, Higher and Derived Stacks: a global overview.
• B. To¨en and G. Vezzosi, A note on Chern character, loop
spaces and derived algebraic geometry.
• D. Gaitsgory and N. Rozenblyum, A study in derived algebraic
geometry
• J. Lurier, Higher Algebra.
41

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導来代数幾何入門

  • 1. 導来代数幾何入門 梅崎直也@unaoya 2019/3/29 第 3 回関東すうがく徒のつどい 1
  • 4. 今日の内容 代数幾何における空間に対して、適切な極限や余極限の操作を与 える枠組みが欲しい。通常のスキームは Algk → Set という関手 で適切な条件を満たすものである。これを拡張して、導来スキー ムを関手 dAlgk → sSet であって適切な条件を持つものとして定 める。 これらはホモトピーを取り入れた構造を持つ圏であり、ホモト ピーを考慮した適切な極限操作を定義することができる。 応用上の動機として、例えば up to equivalence で物事を分類する ような問題を考えたい。例えば導来圏の対象で適切な条件を持つ ものを分類する。 4
  • 7. homotopy limit and homotopy colimit 通常の極限や余極限はホモトピーと相性が悪い。 ∗ ←−−−− ∗     ∗ ←−−−− ∗ ⨿ ∗ S1 ←−−−− [0, 1]     [0, 1] ←−−−− ∗ ⨿ ∗ ∗ −−−−→ ∗     ∗ −−−−→ S1 Z −−−−→ ∗     R −−−−→ S1 これを克服するためにホモトピー極限とホモトピー余極限という 概念を定義する。 7
  • 8. 代数幾何におけるファイバー積 k を可換環とし Algk を可換な k 代数の圏とする。 k 代数 A に対して空間 SpecA → Speck を構成する。これは B → Homk(A, B) により関手 Algk → Sets を与える。これの貼り 合わせが一般のスキーム X である。これは相対的な議論 X → S を扱うための枠組みを与える。 Xp −−−−→ X     SpecFp −−−−→ SpecZ X0 −−−−→ X     Speck −−−−→ Speck[t]/t2 スキームのファイバー積に対応する操作が代数のテンソル積。 Spec(A1 ⊗B A2) ≃ SpecA1 ×SpecB SpecA2 8
  • 9. 交点理論 加群の複体のホモトピーとその極限、余極限も同様の問題。 k ⊗k[x] k ≃ k だが k ⊗k[x] (k[x][−1] ⊕ k[x]) ≃ k[−1] ⊕ k となる。 0 −−−−→ k[x] 1→x −−−−→ k[x] −−−−→ 0     0 −−−−→ 0 −−−−→ k −−−−→ 0 Tor1 k[x](k, k) = k であり、k ⊗L k[x] k ≃ k[ϵ−1] = k ⊕ k[−1] と up to homotopy で定まる。 SpecB ⊗A C −−−−→ SpecB     SpecC −−−−→ SpecA ではなく、直接 SpecA ⊗L B C を幾何的な対象としたい。ただし A ⊗L B C は up to homotopy でしか決まらないことに注意。 9
  • 10. 変形理論 A の微分加群は Ω1 A/k = I/I1, I = ker(A ⊗k A → A) であり、X の 接空間は Homk(Speck[t]/t2, X) であった。ホモトピー極限を用い て、X に対し、 LX −−−−→ X   ∆   X ∆ −−−−→ X ⊗ X と定義すると LX = SpecSymOX (LX [1]) となる。 この LX は cotangent complex と呼ばれるもので、X の変形をコン トロールする複体。 A が smooth k-algebra なら LA ≃ Ω1 A/k であり、π0(LA) = Ω1 π0A と なる。 10
  • 11. stack スキーム X は集合に値を持つ層 Algk → Set を定める。例えば A に対し可逆元全体の集合 A× を対応させるものは Gm = Speck[x, x−1] で表現される。 このとき層 F の貼り合わせ条件は、S の被覆 U• → S に対して次 が完全であること。 F(S) F(U) F(U ×S U) 例えば G-torsor 全体を分類する空間 BG を考える。つまり関手 BG(S) = {S上のG-torsor 全体 } を考える。同型類を適切に処理す るために、Set ではなく Grpd(全ての射が同型である圏のなす圏) に値を持つ層を考える。このようなものを stack という。 stack F の貼り合わせ条件はコサイクル条件を考えて F(S) F(U) F(U ×S U) F(U ×S U ×S U) Set は Grpd に離散的なものとして埋め込める。 11
  • 12. higher stack Grpd の nerve をとることで sSet(単体的集合のなす圏)が定ま る。単体的集合は、おおよそ点や線分、三角形、四面体などを適 切に貼り合わせたものとしてイメージしておく。 これに広げることでより広い moduli 問題を考えることができる。 特に up to euivalence で分類したい場合がある。例えば S 上の適 切な条件を満たす層の複体を分類したい場合など。 このような問題を考えるために higher stack を sSet に値を持つ層 として定める。貼り合わせ条件は高次のコサイクル条件を考えな ければいけない。 F(S) F(U) F(U ×S U) F(U ×S U ×S U) · · 12
  • 13. ループ空間 空間 X に対して S1 から X への連続写像全体を適切に位相空間と 思ったものがループ空間 LX である。 ホモトピー論におけるループ空間 Map(S1, X) = Map(BZ, X) S1 ≃ BZ ≃ ∗ ⨿h ∗⨿h∗ ∗ とできる。 代数幾何においてループ空間を作る。BZ はスタックとしては定 義できるが mapping stack は自明なものになってしまう。 derived mapping stack を考える。つまり T → Map(T × M, X) で はなく T → Map(T ×h M, X) を考える。 ループ空間は X ×h X×X X として定めることができる。 13
  • 14. ループ空間と Chern 指標 LBG = Map(S1, BG) = G/G となる。これは S1 上の G-torsor を 考えると、貼り合わせが e をどこにはり合わせるかで決まること、 G-torsor の同型が G 同変であることと torsor の作用を考えると、 同型を与えるのが e → h としたとき、hg′ = gh となる。 V /X と γ : S1 → X に対し、 γ∗V −−−−→ V     S1 γ −−−−→ X のモノドロミーの trace を対応させることで、Ch(V ) ∈ O(LX)S1 が定まる。これが Ch : K(X) → O(LX)S1 = Hev DR(X) を与える。 特に X = BG とすると、LX = LBG = [G/G] であり、V は G の表 現、O(LX)S1 = C(G/G) は類関数で、Ch は表現の trace である。 14
  • 17. この節の目標 Algk Sets Grpd dAlgk sSets Sch St hSt dSt 右側を sset にすると moduli problem をより広いものを扱うことが できる。例えば導来圏の対象を分類する、導来圏を分類するなど up to equiv で分類したい場合などに必要。 左側を derive すると「正しく」極限をとることができ、「正しい」 空間を定義できる。 両側にホモトピーが定まっていて、それについて整合的な関手。 17
  • 18. derived topology (higher) stack は Algk → sSet で層になるものだった。これを拡張 して dAlgk → sSet で層になるものとして derived stack を定義 する。 dAlgk は例えば可換 dg k 代数の圏。dg 代数とは ⊕i Ai で次数 −1 の射 d であって d2 = 0 なるもの。 層を定義するためには位相が必要。 定義 dAlgop k に derived ´etale topology を以下で定める。{A → Bi }i が ´etale covering とは、{π0(A) → π0(B)} が通常の可換環として ´etale covering であり、πnA ⊗π0A π0Bi → πnBi が同型。 これは infinitesimal lifting で特徴付けることもできる。 18
  • 19. derived stack 層は前層であって、貼り合わせ条件を満たすもの。 定義 derived stack とは関手 F : dAlgk → sSet であって、weak equivalence を保ち、次の descent 条件を満たす。 任意の etale h-hypercovering B• → A に対して F(A) → holimF(B•) が Ho(sSet) における同値 F(A) holim(F(B) F(B ⊗L A B) · · · ) 19
  • 20. derived affine stack RSpec : dAlgk → dStk が定まり忠実充満。(derived Yoneda)これ は A → (B → Map(A, B)) で定める。 RSpecB ×h RSpecA RSpecC ≃ RSpec(B ⊗L A B) Map(F, G) : H → Map(F ×h H, G) などとして、internal hom や holim が定まる。 一般の derived stack は affine derived stack の colimit でかける。 定義域を制限することで t0 : dSt → St が定まり、afiine を貼り合 わせることで i : St → dSt が定まる。t0(RSpecA) = Specπ0(A) となる。また it0X → X は閉埋め込みで、X と t0(X) の small etale site は一致する。しかし i は holim や Map を保たず、derived tangent や derived fibered product は真に derived な情報を含む。 20
  • 21. derived mapping stack MapdStk (F, G) : H → HomdStk (F ×h H, G) と定める。これが dStk における internal hom である。 Σ が位相空間や単体的集合の時、internal hom XΣ = Map(Σ, X) が derived stack として定まる。ここで Σ は constant stack。 このとき i : Stk → dStk は Map と交換しない、つまり iMap(F, G) ≃ RMap(iF, iG) となるとは限らない。 一方で t0 : dStk → Stk とは交換する。つまり t0RMap(F, G) ≃ Map(t0F, T0G) となる。特に F, G が St(k) から 来るとき、t0RMap(iF, iG) ≃ Map(F, G) である。(t0iF ≃ F であ ることに注意)つまり derived mapping stack は mapping stack を 太らせたもの。 mapping space がずれる例として、次の loop stack の例を見る。 21
  • 22. derived loop stack LX = XS1 = Map(S1, X) は internal hom で定める。 LX ≃ X ×h X×X X である。 X が位相空間から定まる constant stack の場合、LX は通常の loop space から定まる constant stack stack としての Map(BZ, X) は X そのものになるが、derived stack としての Map(BZ, X) = X ×h X×hX X となる。 ∗ ×A1 ∗ ≃ k[ϵ−1] の計算 X = BG のとき LX = LBG = G/G X が smooth scheme over char 0 field の時は TX [−1] 22
  • 23. cotangent complex scheme の cotangent complex, Ω1 との関係、変形理論 derived ring Di = RSpeck[ϵ] = RSpec(k ⊕ k[i]) とする。degree 0 と-i にある。 このとき Exti k(LX,x , k) ≃ RHom∗(Di , (X, x)) となる。Exti は derived stack においては表現可能。 derived tangent stack を TX = Map(Speck[ϵ], X) とする。 Y が scheme なら TiY ≃ RSpecY (SymOY LY ) となる。 Vectn(X) は非自明な derived extension を持つ。RVectn(X) と する。 23
  • 24. この節のまとめ derived affine stack RSpecA とその貼り合わせで derived stack X が得られる。これは関手 X : dAlgk → sSet であって、ホモトピー を保ち、貼り合わせ条件を満たすもの。 この枠組みにおいて、 1. ループ空間 LX 2. cotangent complex LX 3. 交点積 X×h X が正しく定義できる。 24
  • 26. この節の目標 まず derived stack X 上の層の圏 QC(X) を定義する。またある種 の有限性条件を満たすものとして perfect stack X を定義する。 この下で積分変換の圏が準連接層の圏と同値になることをみる。 X → Y , X′ → Y に対して QC(X ×Y X′ ) ≃ FunY (QC(X), QC(X′ )) K → (F → (f∗(g∗ F ⊗ K))) 積分変換は X × Y 上の核関数 K(x, y) を用いて Y 上の関数 f (y) から x 上の関数を定める。 K(x, y) → (f (y) → (x → ∫ Y f (y)k(x, y)dy)) 26
  • 27. QC(X) の定義 一般にアーベル圏 A からその複体のなす dg 圏 Ch(A) を作り、さ らにそこから ∞ 圏 Ndg (Ch(A)) を定めることができる。これを ModA とする。X = SpecA が affine derived scheme の時、 QC(X) = ModA とする。 一般の derived stack については、X を affine derived stack の colimit で書き、同じ図式で QC の limit を ∞-cat of ∞-cats で とる。 X が qc で affine diagonal ∆ : X → X × X を持てば、cosimplical diagram の totalization でかける。 27
  • 28. perfect stack 定義 1. A を derived commutative ring とする。A 加群 M が perfect と は、ModA の smallest ∞ category で finite colimit と retract で とじたものに属すること。 2. derived stack X に対し、Perf (X) は QC(X) の full ∞-subcategory であって、任意の affine f : U → X への制限 f ∗M が perfect module であるものからなるもの。 3. derived stack X が prefect stack とは QC(X) ∼= IndPerf (X) で あること。 4. f : X → Y が perfect とは、任意の affine U → Y について、 X ×Y U が perfect なこと。 28
  • 29. 有限性条件 compact と dualizable と perfect の関係。stable ∞-category C の 対象 M について 1. compact とは HomC (M, −) が coproduct と交換すること。 2. dualizabule とはある M∨ と u : 1 → M ⊗M∨, τ : M ⊗M∨ → 1 が存在して、M → M ⊗ M∨ ⊗ M → M が idM となるもの。 Vect/k における有限次元ベクトル空間。V ∨ = Hom(V , k) とす る。1 → V ⊗ V ∨ を対角行列、V ⊗ V ∨ → 1 を trace とすると、上 の条件を満たす。 特に X が affine diagonal を持ち perfect なとき、QC(X) において dualizable と compact と perfect は同値。 29
  • 30. base change と projection formula 命題 (BFN, proposition 3.10) f : X → Y を perfect とする。この時 1. f∗ : QC(X) → QC(Y ) は small colimit と交換し、projection formula を満たす 2. 任意の derived stack の射 g : Y ′ → Y に対し、base chage map g∗f∗ → f ′ ∗g′∗ は同値 X′ g′ −−−−→ X f ′   f   Y ′ g −−−−→ Y QC(X′) g′∗ ←−−−− QC(X) f ′ ∗   f∗   QC(Y ′) g∗ ←−−−− QC(Y ) 30
  • 31. ⊗ と × 命題 (BFN, Proposition 4.6) X1, X2 perfect, ⊠ : QC(X1)c ⊗ QC(X2)c ∼= QC(X1 × X2)c 1. ⊗ と pullback は dualizable を保ち、X = X1 × X2 が perfect な ことから、外部積が compact を保つ 2. QC(X1 × X2)c が外部積で生成 3. projection formula により証明。さらに 1. Ind : st → PrL が summetric monoidal 2. IndQC(X)c ≃ QC(X) から、⊠ : QC(X1) ⊗ QC(X2) ≃ QC(X1 × X2) が成立。 31
  • 32. ⊗ と × 定理 (BFN の Theorem 4.7) X1, X2, Y が perfect の時、 QC(X1 ×Y X2) = QC(X1) ⊗QC(Y ) QC(X2) Y が一般の時の証明の方針(どこに Y が perfect を使う?) X1 ×Y X2 → X1 × Y • × X2 から QC(X1 ×Y X2) ← QC(X1 × Y •X2) を作る。すでに証明したこと から QC(X1) ⊗ QC(Y )• ⊗ QC(X2) となり、これの geometric realization で QC(X1) ⊗QC(Y ) QC(X2) が計算できる。 1. QC(X1 ×Y X2) = ModTgeom (QC(X1 × X2)) by Barr-Beck 2. QC(X1) ⊗QC(Y ) QC(X2) = ModTalg (QC(X1 × X2)) by Barr-Beck 3. Talg = Tgeom by base change 32
  • 33. self-duality 系 (BFN, Corollary 4.8) π : X → Y map of perfect stacks とする。QC(X) は self dual QC(Y )-mod である。つまり FunQC(Y )(QC(X), QC(X′)) ≃ QC(X) ⊗QC(Y ) QC(X′) となる。 33
  • 34. 積分変換 定理 (BFN の Theorem 4.14) X, Y dst with affine diagonal、f : X → Y を perfect、g : X′ → Y は任意。この時 QC(X ×Y X′) ≃ FunY (QC(X), QC(X′)) は同値。 1. 関手の構成 M → ˜f∗(M ⊗ ˜g∗−) とする。˜f が perfect なので colimit を保ち QC に移る。また projection formula により QC(Y ) 線形になる。 2. X′ について local なので(×, lim, colim, QC の交換関係)、 affine に帰着する。 QC(X ×Y SpecA) ≃ FunY (QC(X), ModA) を示す。 3. Y = SpecB の時。前の系 4.8 から QC(X) は ModB 上 self dual で、前の命題 4.13 から QC と ⊗ の交換がわかるので FunB(QC(X), ModA) ≃ FunB(ModB, QC(X)∨ ⊗B ModA) ≃ QC(X) ⊗B ModA QC(X ×B SpecA) ≃ QC(X) ⊗B ModA と 計算できる。 4. Y が一般の時。 34
  • 35. この節のまとめ 1. derived affine scheme X = RSpecA に対し QC(X) = ModA を ∞ 圏として定義した。 2. 一般の derived scheme X に対し QC(X) を X = colimi RSpecAi のとき ModAi の貼り合わせで定義した。 これは加群である。(stable symmetric monoidal category) 3. perfect というクラスを定義した。有限性の条件 4. 積分変換のなす圏がファイバー積の QC と同値であることを 示した。X が Y 上 perfect なとき QC(X ×Y X′ ) ≃ FunY (QC(X), QC(X′ )) K → (F → (f∗(g∗ F ⊗ K))) 35
  • 37. 応用 1. Hecke category 2. 位相的場の理論 37
  • 38. affine Hecke category G は簡約群。Haff G を StG = ˜G ×G ˜G 上の G 同変準連接層のなす ∞-category とする。ここで ˜G → G は Grothendieck-Springer resolution で ˜G = {(g, B), g ∈ B, B は Borel} とする。 StG = ˜G ×G ˜G とする。Z(QC(X ×Y X)) ≃ QC(LY ) を X = ˜G/G → Y = G/G = LBG に適用することで Z(Haff G ) = Z(QC(StG )) ≃ Z(QC(X ×Y X)) ≃ QC(LY ) ≃ QC(LLBG) ≃ QC(LocG (T2)) となる。 38
  • 39. finite Hecke algebra X → Y に対して D(X ×Y X) を考える。特に BB → BG に対して X ×Y X = BG/B となる。 Hecke category は Hecke algebra の categorification また Loop space としての解釈から D(BG/B) ≃ Coh[(B×B)/G](Stu/G)S1 loc として affine Hecke catgoory と finite Hecke category を結びつけることができる。 coherent D-module の圏 D(BG/B) の Drinfeld center と G 上の指 標層の圏の同一視。さらに指標層の Langlands 双対がある。 39
  • 40. TFT extended TFT とは (∞, 2)-cat の間の symmetric monoidal functor Z : 2Cob → 2Alg のこと。2Cob は点を 0 対象、点の間の 1 次元 bordism が 1 対象、1 次元 bordism の間の 2 次元 bordism が 2 対象。 2Alg は代数が 0 対象、bimodule が 1 対象、その間の射が 2 対象。 命題 perfect stack X に対し extended 2d TFT ∃ZX が ZX (S1) = QC(LX), ZX (Σ) = Γ(XΣ, OXΣ ) として定まる。 ZX ((S1 )⨿m ) = QC((LX)×m ) ≃ QC(LX)⊗m = ZX (S1 )⊗m となり、symmetric monoidal になる。 特に X = BG の場合が数理物理的にも興味を持たれる。 40
  • 41. 参考文献 • D. Ben-Zvi, J. Francis and D. Nadler, Integral transforms and Drinfeld centers in derived algebraic geometry. • D. Ben-Zvi and D. Nadler, Loop Spaces and Connections. • D. Ben-Zvi and D. Nadler, The character theory of a complex group. • D. Ben-Zvi and D. Nadler, Loop Spaces and Langlands Parameters. • D. Ben-Zvi and D. Nadler, Loop Spaces and Representations. • B. To¨en, Higher and Derived Stacks: a global overview. • B. To¨en and G. Vezzosi, A note on Chern character, loop spaces and derived algebraic geometry. • D. Gaitsgory and N. Rozenblyum, A study in derived algebraic geometry • J. Lurier, Higher Algebra. 41