Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
マテリアルとデバイスとマイ
コン
秋田純一(金沢大)
2013/7/3 Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
Contents
マテリアルとデバイス
マテリアル→デバイス
デバイス→マテリアル
マテリアルとしての半導体・マイコン
「ムーアの法則」と半導体・マイコン
半導体・マイコンの行く末
マテリアル化するマイコン
何が必要か?
どうやって作るか?
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自己紹介
名古屋市生まれ(‘70)
美馬夫妻と出会う(数理の翼セミナー・’87)
寺沢氏と出会う(数理の翼セミナー・’93)
はこだて未来大 計画策定委員(‘95〜’00)
博士号:イメージセンサ(東大 ‘98)
金沢大(’98~’00)
公立はこだて未来大(’00~’04)
金沢大(’04~)
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最近の研究テーマ
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研究スタンス
コンピュータと実世界の接点(インタ
フェース)
人間-コンピュータ
人間-人間
コンピュータ-コンピュータ
具現化手段
集積回路(既存のLSIで実現不可能ならば)
マイコン
ユーザ(人間)の知覚や感覚の特性も重
視
interface Device
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未来大策定委員のころの資料
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未来大時代をふりかえって
いろいろ首をつっこんでいました
17Project(‘01)
「下請け」的な関与も多くありました
そんな中から、自分の立ち位置を明確にでき
た
過程でした2001年度学内特別研究費申請分(一部)
• 混成環境における実ロボットサッカーチームの学習過程
• 研究教育用LSI設計・評価環境の整備と試作
• 盲人用歩行補助装置の開発
• 集積回路動作の可視化に関する研究
• 「色相環」を基点とした色彩調和システムの構築に関する研究
• 人間サポート型制御の提案とロボットとの共同作業による荷物搬送への応用
• エンターテイメントロボットのプロトタイプ制作
• 定点気象観測網システムの函館地域展開実験(Ecopic Project)
• オブジェクト指向ポインタに関する研究
• 人とロボットとの協調形態についての調査
• 芝刈りロボット
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未来大時代の無茶振り
測定点、と
りあえず100
箇所おいて
みましょう
計測点はとり
あえず10000
個?
無理なら1000
個とか?
コンピュー
タなんて、
使い捨てで
いいんです
よ
10万点く
らいあれ
ば、なん
となく見
えてきま
すよ
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未来大でのカルチャーショック
モノの数のオーダーが数桁違う
「どうやって作るの?」から考えてビビって
しまう
「マイコン1個のボードを作る・仕込む手
間」
←→「機器はすでにある(しかも陳腐化)」
「マイコン・リッチ」という表現
(1つの機器内で複数マイコンで分散制御)
「情報」のとらえかたが違う
「1+1=2」←→「1+1≒2ぐらい」
「測定点を多くとると、輪郭がぼんやり見え
てくる」という見方、とらえ方
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マテリアルとデバイス
「マテリアルとデバイスの違いは何
か?」
(恩師の酒飲み話)
マテリアル:半分にしたら機能が半分
(おもり、など)
デバイス:半分にしたら機能がなくなる
(コンピュータ、など)
「コンピュータをマテリアル化するには?」
みたいな話だったような・・・
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マテリアルとしての半導体・マイ
コン
「ムーアの法則」と半導体・マイコン
半導体・マイコンの行く末
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ムーアの法則
加工寸法が3年で1/2になる(べき)
http://www.intel.com/jp/intel/museum/processor/index.htm
(日経BP Tech-On! 2009/03/30の記事)
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ムーアの法則のもたらしたもの
「わかりやすい&嬉しい」指針
メーカ側:微細化による性能↑&コスト↓
ユーザ側:機能↑&コスト↓
他の産業にない半導体・電子産業の特異性
重要な前提
「ユーザの機能飢餓」の存在
(潜在的に高機能な製品が求められている状
況)
ムーアの法則はユーザの機能飢餓を満たしてき
た
・・・当たり前と考えられてこなかったか?
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実例:4MbDRAMの立ち上がり
 1Mb→4Mbの交代は
ビット単価では説明できない
 不景気説は×
 DRAM大口ユーザのPCのOS
(Win3.1→Win95)の世代交代? (直野「転換期の半導体・液晶産業」(日経BP,1996))
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実例:テレビ
市場動向をどうとらえるか?
公共事業で「市場を作る」ことは得策か?
(オリンピック、エコポイント、・・・)
学生にテレビを持っているか聞くと10%程
度
PC(動画)と競合すべき?(時間の使い方と
して)
http://www.garbagenews.net/archives/1935926.html http://www.nissay.co.jp/enjoy/keizai/32.html
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ムーアの法則と「マイコン」
ムーアの法則→コストダウン
技術的には:枯れた技術の固まり
RISC, Flashメモリ, ...
ハーバード
アーキテクチャ, ...
使い方的には・・・?
「コンピュータ」が安く小さくなることの意
義
単なる「ダウンサイジング」ではない
パラダイムの転換(の可能性)
(Atmel ATtiny10データシートより) (日立/Renesas H8/3048F)
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「マイコン」によるパラダイムシ
フト
例:「LED点滅回路」
Ra
Rb
C
NE555
84
3
5
7
2
6
while(1){
a = 1;
sleep(1);
a = 0;
sleep(1);
}
古典的な方法:発振回路
ソフトウエア的な方法
(可能だが非現実的)
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「LED点滅」をマイコンでやると?
コスト面:マイコン○(「もったいなくな
い」)
機能面:マイコン○(多機能・仕様変更も
マイコン使用
部品点数=1
コスト:100円
発振回路(555)
部品点数=4
コスト:150円
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「マイコン」のパラダイムシフト
「コンピュータ」が小さく安くなった
「だけ」
システム構成の概念を変える可能性
・・・ここまでの質的な変化が
実質になるためには?
設計者が意図できるか?(シーズ側)
ユーザが理解しているか?(ニーズ側)
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「マイコン」における料理人
「マイコン」の「調理例」を示す「料理
人」
雑誌記事、電子工作キット、・・・
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新しいパラダイムでの「料理人」の重
要性
2000年頃から店頭に→食べ方???
料理番組・雑誌等での調理例→定番キノコ
に
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「マイコン」の別の可能性
電子回路→コンピュータの継続性
本来はつながっている知識学問体系
・・・全体を通して理解している人がいる
か?
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似た現象?:化学〜生物
化学〜生物学の学問体系
脳・知能
生物(多細胞生物)
細胞
タンパク質・DNA
分子・原子
化学と生物学をつなごうとする試み:
分子生物学、生物物理学、・・・
まだ成功はしていない
超えられない壁?
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学問体系が断絶した世界で発生する問
題
例:ガン細胞
分子レベルからの発生メカニズムは
完全には未解明
対処療法:外科手術、化学療法など
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学問体系が断絶した世界で発生する問
題
例:ガン化したトランジスタ・・・?
コンピュータ=決定論的システム
=構成要素の完全動作が前提
微細化の進展→量子効果等による動作の不確実性↑
現状では、製造技術や設計技術で、なんとか抑え込
む
・・・いつまでも可能なのか?
「ハード屋」の言い分:ソフトウエアでなんとかしてくれ
「ソフト屋」の言い分:ハードウエアがしっかりしてくれ
例:組込みシステム
トレイ開閉ボタンを押してから45秒後にトレイが開
く
Blu-rayレコーダ(実話)
「ソフト屋」の言い分:「CPUがもっと速くなってくれ」
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マイコン:これらをつなぐ媒体?
ぎりぎり、命令実行ステップ〜高級言語
が
つながる規模
入出力のための電子回路と
親和性・関連性が高い
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ボトムアップ式電子工作
金沢大3年生の実習(半期)として実施
作りたいもののアイディアを出す(実現性は考慮し
ない)
そのアイディアの実現可能性を、指導者と吟味
用いるセンサ・アクチュエータを選定
期間内に実現できそうなレベル・複雑度を設定
学習方法の効率化
用いるマイコン(Cypress PSoC1)を共通化=ノウハウ共有・蓄
積
用いる部品のデータシートの読み方を学習
=自ら先へ進めるようにステップアップ
「自分で考えた、作りたいもの」を作るので、
モチベーションを維持しやすい
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結果:作品例
タッチ式記憶ゲーム 学習式目覚まし時計
作曲機能つき
ミニゲーム機
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半導体・マイコンの行く末
「産業のコメ」としての半導体・マイコ
ンは
どうなっていくべきか?
「日の丸半導体復権」みたいな話は
おいといて・・・
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製造業の形態の分類
製造業の形態の分類
(P.F.ドラッカー「現代の経営[上]」(ダイヤモンド社,2006))
個別生産: 船舶のような一点物の生産
旧型の大量生産: 均一な製品の大量生産
「黒である限り何色の自動車でも手に入る」(H.
フォード)
新型の大量生産: 均一な部品の組み合わせによる
多様な製品の大量生産
プロセス生産: 製品が製造工程に強く依存する生
産(石油精製など)
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製造業における半導体
「旧型の大量生産」
同じ製品を大量につくる
汎用Tr・汎用ロジック・汎用アナログ・メモ
リ・・・
「新型の大量生産」
「均一な部品=汎用半導体」の
組み合わせ
半導体の位置づけ
それ自体が「旧型の大量生産」の対象
「新型の大量生産」による
「電子情報機器」生産のための部品・素材
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「新型の大量生産」における部品
部品の規格化による高い効率化
黎明期の半導体における「セカンドソー
ス」
「真の汎用品」
741、555、74シリーズ、・・・
主に供給安定化が目的
電子情報機器の設計・製造に
与えたメリットは、はかりしれない
(Wikipediaより)
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「真の汎用半導体」の転換
半導体性能↑と電子情報機器の性能↑
部品である半導体製品への性能要求↑
「真の汎用品」の意義の薄れ
汎用品=性能もそれなり
特定用途では性能が不足
半導体製品が用途ごとに多様化
=半導体産業の本質の転換
大量尐品種→尐量多品種
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ムーアの法則のもたらすもの
半導体性能↑&電子情報機器の性能↑
→半導体製品の尐量多品種化→SoC※
半導体固有の事情:イニシャルコスト↑↑↑
一企業の身の丈にあった投資額を超えている
大量生産しないと回収できない
=ヒット製品への強い依存
例:iPhoneに搭載されると
業績回復
産業構造として健全か?
(朝日新聞2009/06/03) (朝日新聞2013/02/06)
※SoC : System-on-Chip。システム構成要素をワンチップ化したLSI。システムLSI。
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半導体の用途の開拓(1)
「集積回路向き」の応用分野の開拓
社会的要請
実現のため必要微細加工されたSoCが必要
十分な出荷数を期待できる
スマート家電、スマートグリッド、ロボットビ
ジョン・・・
 ※ユーザの機能飢餓を無視した「余計なお世話」?「市場創出」?
(TV?3D?4K?LTE?)
(経済産業省 低炭素電力供給システム報告書より)
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半導体の用途の開拓(2)
「枯れた技術の集積」マイコンのような実例
は?
十分枯れた製造技術
回路構成やアーキテクチャも学術的興味は薄い
ムーアの法則がもつ「低価格化」が産業構造、
世の中そのものを変える可能性
十分に減価償却が済んだ製造装置だから可能な
コストも含めて実現可能なアプリケーション
「人類の幸福に貢献する」という産業の
本来の目的には適うのではないか?
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MAKERSムーブメントと半導体・マイコ
ン
C.アンダーソン
「MAKERS」
(NHK出版,2012)
三木・宇都宮
「マイクロモノづく
り
を始めよう」
(テンブックス,2013)
2013/7/3 Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
MAKERSの背景:フィジカルコンピューティ
ング
PC内にとどまらず、
物理現象を扱うコンピューティング
使いやすくまとめたマイコンボード+開発環境
センサ・アクチュエータの接続・情報処理が容
易
「たいしたことないもの」に見える
マイコンボードの民主化
ArduinoUno
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フィジカルコンピューティングを支えるコミュニ
ティ
ハードウエアのOpen Source化
(OSHW: Open Source Hardware)
改良・派生を促す
共通ベースを使って、ユーザごとの付加価値
(「作りたいもの」を素早く具現化する道
具)
Arduino用シールド(拡張ボード)の例
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OSHWコミュニティで大事なこと
は・・?
情報共有コミュニティ
リアル/ネット経由のアクセス
「生き字引」の活用
「言語」となる共通ハードウエア
ユーザの「居場所」
たぶん個々には「アツい気持ち」がある
学校などでは周りに「理解者」がいない?
・・・萎える
「発表」の機会
自慢したい、よね。
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金沢大・秋田研の実践例
マイコンブ
(研究室内サークル)
マイコンペ(コンペ)
→各種イベントで展示
ノウハウ共有
いずれも学生の発案
http://combu.ifdl.jp/
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半導体メーカの取り組み(例)
「がじぇっとるねさす」(がじぇるね)
GR-SAKURA
ボードの完成度は○、性能も○
サポートコミュニティの運用が課題か?
バグ放置&ユーザとの非対等な関係など
「メーカvsユーザ」から「メーカがユーザを取り
込む」へ
ビジネスモデル・マインドの転換が必要か?(感
想)
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MAKERSムーブメント
「21世紀の産業革命」とも呼ばれる
産業全体:130兆ドル
IT産業(bit産業):20兆ドル(15%)
残り(85%):atom産業(モノが関わる)
「IT産業革命」は限定的→本命はatom産業
ものづくりの「ロングテール」を支える技術革新
3Dプリンタ等によるプロトタイピング
クラウド・ファンディング(市場調査・資金調達)
サプライチェーン活用による
量産手段の民主化
「モノへの愛着」の重要性
(熱心なファン)
C.アンダーソン
「MAKERS」
(NHK出版,2012)
三木・宇都宮
「マイクロモノづく
り
を始めよう」
(テンブックス,2013)
2013/7/3 Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
SFの中のMAKERS?
例:野尻抱介「南極点のピアピア動画」
日本の次期月探査計画に関わっていた大学院
生・蓮見省一の夢は、彗星が月面に衝突した瞬
間に潰え、恋人の奈美までが彼のもとを去った。
省一はただ、奈美への愛をボーカロイドの小隅
レイに歌わせ、ピアピア動画にアップロードす
るしかなかった。
しかし、月からの放出物が地球に双極ジェット
を形成することが判明、ピアピア技術部による
“宇宙男プロジェクト”が開始され
る・・・・・・
ネットと宇宙開発の未来を描く4篇収録の連作
集
・・・・??? 野尻「南極点のピアピア動
画」
(早川書房 , 2012)
2013/7/3 Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
要約(ネタバレ)と「示唆」
ニコニコ技術部でロケットつくって宇宙
に行ったり、潜水艦でクジラと会話する、
というお話
この小説の示唆・・・?(私の解釈)
個々人の才能は尖っている(レベルが高い)
=潜在的な生産者・技術の存在
皆で力をあわせると、すごいことができる
=潜在的な共同起業の可能性
現在は、皆が「趣味」の範囲でやっている
もしかしたら産業になる・・・?
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メイカー企業
小規模製造業
数万個ロット
高い技術力
熱心なユーザ・ファン
価格勝負でないユニークな製品
「製造業におけるロングテールの具現化」
均一・大量生産製品:
平均満足度は高いが、満足度maxではない
http://www.bsize.com/
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製品の種類とメイカー企業
すべての製品が「メイカー企業向き」で
はない
例:ノート・鉛筆
十分にコモディティ(均質)化した製品
ユーザの多様な嗜好を反映させる余地は皆無
→価格競争(レッドオーシャン化)
現状の情報通信機器・白物家電の多くも
大ヒット製品(バクチ)ではない製造業
へ
※区別つきますか?
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半導体産業に求められるもの
(1)
ミニマルファブ
尐量多品種向きの半導体製品生産の方法
「半導体の製造方法の民主化」により
情報通信産業構造の質的な変化の可能性
http://unit.aist.go.jp/neri/mini-sys/fabsystem/minimalfab.html
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半導体産業に求められるもの
(2)
「部品」になりきる?
「新型の大量生産」
「均一な部品=汎用半導体」の組み合わせ
部品の規格化・汎用化
=大きなメリット&MAKERS的な新しい世界
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半導体の汎用品化アプローチ
(1)
再構成可能論理
FPGA
PA3 (Renesas): SRAMベース
PSoC (Cypress)
(回路的に)均一な部品
・多様な製品
専用品よりは性能が务るが、
基本性能が高いので、
多くの用途では十分
ムーアの法則の恩恵
富豪的アプローチ
Y.Kawamura, Proc. of IEEE A-SSCC,
pp.388-391 (2007)
Cypress PSoCシリーズの概念図
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半導体の汎用品化アプローチ
(2)
汎用LSIチップを
用途にあわせてパッケージ化
MCM (Multi Chip Module)
SiP (System In Package)
SoCよりは性能が低い
ムーアの法則の恩恵
富豪的アプローチ
http://developer.axis.com/old/products/mcm/
http://www.renesas.com/products/package/what/index.jsp
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半導体製品のレッドオーシャン
化?
 半導体のASSP化=コモディティ化=レッドオーシャン化
 インフラとしては成り立つはず
 (例)鉛筆産業:世の中での必要性からの需給バランス&淘汰の結
果、健全な産業として存在
 半導体産業も「産業のコメ」として不可欠なのは事実
 「最先端の微細加工」が手段でなく目的化していないか?
例:Flashメモリの価格・性能は微細化でメリットがあるのか?
ユーザ(機器メーカ)からは
「加工寸法」はみえない(製品も多い)
価格、容量、速度、安定供給・・・
 研究としては興味が薄いかもしれない
 安定供給・ユーザの質的変化による
イノベーションも使命(マイコンの例)
※何nmプロセス?
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マテリアル化するマイコン
NXP LPC1102
(Coretex-M0/50MHz)
Atmel ATtiny10(8MHz)
マイコンの「粒」は小さくなってきた&コストも安い→原子へ
2013/7/3 Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
マイコンのマテリアル化:何が必要
か?
マイコン間の
通信・給電
位置関係(結合)
位置センシング
位置制御
豆大福的な構成
豆=原子=マイコ
ン
大福=媒質/結合
(戸田先生とのメモ:2013/6)
2013/7/3 Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
マイコンのマテリアル化:どうやって作るか?
(1)
媒質を通した通信・給電
(例)導電性粘土=形状保持+電気経路
給電もがんばればできる?
通信もなんとかなるだろう
(山岡・筧, NeonDough, インタラクション2012予稿集)
2013/7/3 Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
マイコンのマテリアル化:どうやって作るか?
(2)
位置センシング
アトム間距離:電波強度(RSSI)/粘土抵抗
(誤差あり)
「基地局なし・ノード間情報共有・多点での
相対位置推定」という問題
なんとか解けそう
位置制御
バネ+サーボ、人工筋肉等で
制御できそう 島村「センサの相対位置推定のための
最適化手法」千葉大修論(2013.3)
2013/7/3 Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
まとめ
半導体産業と「ムーアの法則」と
「マイコン」私観
製造業の部品としての半導体・マイコン
マテリアル化するマイコン
何が必要か?→給電・通信・位置計測・位置
制御
豆大福的なシステム?

マテリアルとデバイスとマイコン

  • 1.
    Interface Device Laboratory,Kanazawa University http://ifdl.jp/ マテリアルとデバイスとマイ コン 秋田純一(金沢大)
  • 2.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ Contents マテリアルとデバイス マテリアル→デバイス デバイス→マテリアル マテリアルとしての半導体・マイコン 「ムーアの法則」と半導体・マイコン 半導体・マイコンの行く末 マテリアル化するマイコン 何が必要か? どうやって作るか?
  • 3.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 自己紹介 名古屋市生まれ(‘70) 美馬夫妻と出会う(数理の翼セミナー・’87) 寺沢氏と出会う(数理の翼セミナー・’93) はこだて未来大 計画策定委員(‘95〜’00) 博士号:イメージセンサ(東大 ‘98) 金沢大(’98~’00) 公立はこだて未来大(’00~’04) 金沢大(’04~)
  • 4.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 最近の研究テーマ
  • 5.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 研究スタンス コンピュータと実世界の接点(インタ フェース) 人間-コンピュータ 人間-人間 コンピュータ-コンピュータ 具現化手段 集積回路(既存のLSIで実現不可能ならば) マイコン ユーザ(人間)の知覚や感覚の特性も重 視 interface Device
  • 6.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 未来大策定委員のころの資料
  • 7.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 未来大時代をふりかえって いろいろ首をつっこんでいました 17Project(‘01) 「下請け」的な関与も多くありました そんな中から、自分の立ち位置を明確にでき た 過程でした2001年度学内特別研究費申請分(一部) • 混成環境における実ロボットサッカーチームの学習過程 • 研究教育用LSI設計・評価環境の整備と試作 • 盲人用歩行補助装置の開発 • 集積回路動作の可視化に関する研究 • 「色相環」を基点とした色彩調和システムの構築に関する研究 • 人間サポート型制御の提案とロボットとの共同作業による荷物搬送への応用 • エンターテイメントロボットのプロトタイプ制作 • 定点気象観測網システムの函館地域展開実験(Ecopic Project) • オブジェクト指向ポインタに関する研究 • 人とロボットとの協調形態についての調査 • 芝刈りロボット
  • 8.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 未来大時代の無茶振り 測定点、と りあえず100 箇所おいて みましょう 計測点はとり あえず10000 個? 無理なら1000 個とか? コンピュー タなんて、 使い捨てで いいんです よ 10万点く らいあれ ば、なん となく見 えてきま すよ
  • 9.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 未来大でのカルチャーショック モノの数のオーダーが数桁違う 「どうやって作るの?」から考えてビビって しまう 「マイコン1個のボードを作る・仕込む手 間」 ←→「機器はすでにある(しかも陳腐化)」 「マイコン・リッチ」という表現 (1つの機器内で複数マイコンで分散制御) 「情報」のとらえかたが違う 「1+1=2」←→「1+1≒2ぐらい」 「測定点を多くとると、輪郭がぼんやり見え てくる」という見方、とらえ方
  • 10.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ マテリアルとデバイス 「マテリアルとデバイスの違いは何 か?」 (恩師の酒飲み話) マテリアル:半分にしたら機能が半分 (おもり、など) デバイス:半分にしたら機能がなくなる (コンピュータ、など) 「コンピュータをマテリアル化するには?」 みたいな話だったような・・・
  • 11.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ マテリアルとしての半導体・マイ コン 「ムーアの法則」と半導体・マイコン 半導体・マイコンの行く末
  • 12.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ ムーアの法則 加工寸法が3年で1/2になる(べき) http://www.intel.com/jp/intel/museum/processor/index.htm (日経BP Tech-On! 2009/03/30の記事)
  • 13.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ ムーアの法則のもたらしたもの 「わかりやすい&嬉しい」指針 メーカ側:微細化による性能↑&コスト↓ ユーザ側:機能↑&コスト↓ 他の産業にない半導体・電子産業の特異性 重要な前提 「ユーザの機能飢餓」の存在 (潜在的に高機能な製品が求められている状 況) ムーアの法則はユーザの機能飢餓を満たしてき た ・・・当たり前と考えられてこなかったか?
  • 14.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 実例:4MbDRAMの立ち上がり  1Mb→4Mbの交代は ビット単価では説明できない  不景気説は×  DRAM大口ユーザのPCのOS (Win3.1→Win95)の世代交代? (直野「転換期の半導体・液晶産業」(日経BP,1996))
  • 15.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 実例:テレビ 市場動向をどうとらえるか? 公共事業で「市場を作る」ことは得策か? (オリンピック、エコポイント、・・・) 学生にテレビを持っているか聞くと10%程 度 PC(動画)と競合すべき?(時間の使い方と して) http://www.garbagenews.net/archives/1935926.html http://www.nissay.co.jp/enjoy/keizai/32.html
  • 16.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ ムーアの法則と「マイコン」 ムーアの法則→コストダウン 技術的には:枯れた技術の固まり RISC, Flashメモリ, ... ハーバード アーキテクチャ, ... 使い方的には・・・? 「コンピュータ」が安く小さくなることの意 義 単なる「ダウンサイジング」ではない パラダイムの転換(の可能性) (Atmel ATtiny10データシートより) (日立/Renesas H8/3048F)
  • 17.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 「マイコン」によるパラダイムシ フト 例:「LED点滅回路」 Ra Rb C NE555 84 3 5 7 2 6 while(1){ a = 1; sleep(1); a = 0; sleep(1); } 古典的な方法:発振回路 ソフトウエア的な方法 (可能だが非現実的)
  • 18.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 「LED点滅」をマイコンでやると? コスト面:マイコン○(「もったいなくな い」) 機能面:マイコン○(多機能・仕様変更も マイコン使用 部品点数=1 コスト:100円 発振回路(555) 部品点数=4 コスト:150円
  • 19.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 「マイコン」のパラダイムシフト 「コンピュータ」が小さく安くなった 「だけ」 システム構成の概念を変える可能性 ・・・ここまでの質的な変化が 実質になるためには? 設計者が意図できるか?(シーズ側) ユーザが理解しているか?(ニーズ側)
  • 20.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 「マイコン」における料理人 「マイコン」の「調理例」を示す「料理 人」 雑誌記事、電子工作キット、・・・
  • 21.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 新しいパラダイムでの「料理人」の重 要性 2000年頃から店頭に→食べ方??? 料理番組・雑誌等での調理例→定番キノコ に
  • 22.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 「マイコン」の別の可能性 電子回路→コンピュータの継続性 本来はつながっている知識学問体系 ・・・全体を通して理解している人がいる か?
  • 23.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 似た現象?:化学〜生物 化学〜生物学の学問体系 脳・知能 生物(多細胞生物) 細胞 タンパク質・DNA 分子・原子 化学と生物学をつなごうとする試み: 分子生物学、生物物理学、・・・ まだ成功はしていない 超えられない壁?
  • 24.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 学問体系が断絶した世界で発生する問 題 例:ガン細胞 分子レベルからの発生メカニズムは 完全には未解明 対処療法:外科手術、化学療法など
  • 25.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 学問体系が断絶した世界で発生する問 題 例:ガン化したトランジスタ・・・? コンピュータ=決定論的システム =構成要素の完全動作が前提 微細化の進展→量子効果等による動作の不確実性↑ 現状では、製造技術や設計技術で、なんとか抑え込 む ・・・いつまでも可能なのか? 「ハード屋」の言い分:ソフトウエアでなんとかしてくれ 「ソフト屋」の言い分:ハードウエアがしっかりしてくれ 例:組込みシステム トレイ開閉ボタンを押してから45秒後にトレイが開 く Blu-rayレコーダ(実話) 「ソフト屋」の言い分:「CPUがもっと速くなってくれ」
  • 26.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ マイコン:これらをつなぐ媒体? ぎりぎり、命令実行ステップ〜高級言語 が つながる規模 入出力のための電子回路と 親和性・関連性が高い
  • 27.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ ボトムアップ式電子工作 金沢大3年生の実習(半期)として実施 作りたいもののアイディアを出す(実現性は考慮し ない) そのアイディアの実現可能性を、指導者と吟味 用いるセンサ・アクチュエータを選定 期間内に実現できそうなレベル・複雑度を設定 学習方法の効率化 用いるマイコン(Cypress PSoC1)を共通化=ノウハウ共有・蓄 積 用いる部品のデータシートの読み方を学習 =自ら先へ進めるようにステップアップ 「自分で考えた、作りたいもの」を作るので、 モチベーションを維持しやすい
  • 28.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 結果:作品例 タッチ式記憶ゲーム 学習式目覚まし時計 作曲機能つき ミニゲーム機
  • 29.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 半導体・マイコンの行く末 「産業のコメ」としての半導体・マイコ ンは どうなっていくべきか? 「日の丸半導体復権」みたいな話は おいといて・・・
  • 30.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 製造業の形態の分類 製造業の形態の分類 (P.F.ドラッカー「現代の経営[上]」(ダイヤモンド社,2006)) 個別生産: 船舶のような一点物の生産 旧型の大量生産: 均一な製品の大量生産 「黒である限り何色の自動車でも手に入る」(H. フォード) 新型の大量生産: 均一な部品の組み合わせによる 多様な製品の大量生産 プロセス生産: 製品が製造工程に強く依存する生 産(石油精製など)
  • 31.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 製造業における半導体 「旧型の大量生産」 同じ製品を大量につくる 汎用Tr・汎用ロジック・汎用アナログ・メモ リ・・・ 「新型の大量生産」 「均一な部品=汎用半導体」の 組み合わせ 半導体の位置づけ それ自体が「旧型の大量生産」の対象 「新型の大量生産」による 「電子情報機器」生産のための部品・素材
  • 32.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 「新型の大量生産」における部品 部品の規格化による高い効率化 黎明期の半導体における「セカンドソー ス」 「真の汎用品」 741、555、74シリーズ、・・・ 主に供給安定化が目的 電子情報機器の設計・製造に 与えたメリットは、はかりしれない (Wikipediaより)
  • 33.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 「真の汎用半導体」の転換 半導体性能↑と電子情報機器の性能↑ 部品である半導体製品への性能要求↑ 「真の汎用品」の意義の薄れ 汎用品=性能もそれなり 特定用途では性能が不足 半導体製品が用途ごとに多様化 =半導体産業の本質の転換 大量尐品種→尐量多品種
  • 34.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ ムーアの法則のもたらすもの 半導体性能↑&電子情報機器の性能↑ →半導体製品の尐量多品種化→SoC※ 半導体固有の事情:イニシャルコスト↑↑↑ 一企業の身の丈にあった投資額を超えている 大量生産しないと回収できない =ヒット製品への強い依存 例:iPhoneに搭載されると 業績回復 産業構造として健全か? (朝日新聞2009/06/03) (朝日新聞2013/02/06) ※SoC : System-on-Chip。システム構成要素をワンチップ化したLSI。システムLSI。
  • 35.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 半導体の用途の開拓(1) 「集積回路向き」の応用分野の開拓 社会的要請 実現のため必要微細加工されたSoCが必要 十分な出荷数を期待できる スマート家電、スマートグリッド、ロボットビ ジョン・・・  ※ユーザの機能飢餓を無視した「余計なお世話」?「市場創出」? (TV?3D?4K?LTE?) (経済産業省 低炭素電力供給システム報告書より)
  • 36.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 半導体の用途の開拓(2) 「枯れた技術の集積」マイコンのような実例 は? 十分枯れた製造技術 回路構成やアーキテクチャも学術的興味は薄い ムーアの法則がもつ「低価格化」が産業構造、 世の中そのものを変える可能性 十分に減価償却が済んだ製造装置だから可能な コストも含めて実現可能なアプリケーション 「人類の幸福に貢献する」という産業の 本来の目的には適うのではないか?
  • 37.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ MAKERSムーブメントと半導体・マイコ ン C.アンダーソン 「MAKERS」 (NHK出版,2012) 三木・宇都宮 「マイクロモノづく り を始めよう」 (テンブックス,2013)
  • 38.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ MAKERSの背景:フィジカルコンピューティ ング PC内にとどまらず、 物理現象を扱うコンピューティング 使いやすくまとめたマイコンボード+開発環境 センサ・アクチュエータの接続・情報処理が容 易 「たいしたことないもの」に見える マイコンボードの民主化 ArduinoUno
  • 39.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ フィジカルコンピューティングを支えるコミュニ ティ ハードウエアのOpen Source化 (OSHW: Open Source Hardware) 改良・派生を促す 共通ベースを使って、ユーザごとの付加価値 (「作りたいもの」を素早く具現化する道 具) Arduino用シールド(拡張ボード)の例
  • 40.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ OSHWコミュニティで大事なこと は・・? 情報共有コミュニティ リアル/ネット経由のアクセス 「生き字引」の活用 「言語」となる共通ハードウエア ユーザの「居場所」 たぶん個々には「アツい気持ち」がある 学校などでは周りに「理解者」がいない? ・・・萎える 「発表」の機会 自慢したい、よね。
  • 41.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 金沢大・秋田研の実践例 マイコンブ (研究室内サークル) マイコンペ(コンペ) →各種イベントで展示 ノウハウ共有 いずれも学生の発案 http://combu.ifdl.jp/
  • 42.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 半導体メーカの取り組み(例) 「がじぇっとるねさす」(がじぇるね) GR-SAKURA ボードの完成度は○、性能も○ サポートコミュニティの運用が課題か? バグ放置&ユーザとの非対等な関係など 「メーカvsユーザ」から「メーカがユーザを取り 込む」へ ビジネスモデル・マインドの転換が必要か?(感 想)
  • 43.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ MAKERSムーブメント 「21世紀の産業革命」とも呼ばれる 産業全体:130兆ドル IT産業(bit産業):20兆ドル(15%) 残り(85%):atom産業(モノが関わる) 「IT産業革命」は限定的→本命はatom産業 ものづくりの「ロングテール」を支える技術革新 3Dプリンタ等によるプロトタイピング クラウド・ファンディング(市場調査・資金調達) サプライチェーン活用による 量産手段の民主化 「モノへの愛着」の重要性 (熱心なファン) C.アンダーソン 「MAKERS」 (NHK出版,2012) 三木・宇都宮 「マイクロモノづく り を始めよう」 (テンブックス,2013)
  • 44.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ SFの中のMAKERS? 例:野尻抱介「南極点のピアピア動画」 日本の次期月探査計画に関わっていた大学院 生・蓮見省一の夢は、彗星が月面に衝突した瞬 間に潰え、恋人の奈美までが彼のもとを去った。 省一はただ、奈美への愛をボーカロイドの小隅 レイに歌わせ、ピアピア動画にアップロードす るしかなかった。 しかし、月からの放出物が地球に双極ジェット を形成することが判明、ピアピア技術部による “宇宙男プロジェクト”が開始され る・・・・・・ ネットと宇宙開発の未来を描く4篇収録の連作 集 ・・・・??? 野尻「南極点のピアピア動 画」 (早川書房 , 2012)
  • 45.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 要約(ネタバレ)と「示唆」 ニコニコ技術部でロケットつくって宇宙 に行ったり、潜水艦でクジラと会話する、 というお話 この小説の示唆・・・?(私の解釈) 個々人の才能は尖っている(レベルが高い) =潜在的な生産者・技術の存在 皆で力をあわせると、すごいことができる =潜在的な共同起業の可能性 現在は、皆が「趣味」の範囲でやっている もしかしたら産業になる・・・?
  • 46.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ メイカー企業 小規模製造業 数万個ロット 高い技術力 熱心なユーザ・ファン 価格勝負でないユニークな製品 「製造業におけるロングテールの具現化」 均一・大量生産製品: 平均満足度は高いが、満足度maxではない http://www.bsize.com/
  • 47.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 製品の種類とメイカー企業 すべての製品が「メイカー企業向き」で はない 例:ノート・鉛筆 十分にコモディティ(均質)化した製品 ユーザの多様な嗜好を反映させる余地は皆無 →価格競争(レッドオーシャン化) 現状の情報通信機器・白物家電の多くも 大ヒット製品(バクチ)ではない製造業 へ ※区別つきますか?
  • 48.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 半導体産業に求められるもの (1) ミニマルファブ 尐量多品種向きの半導体製品生産の方法 「半導体の製造方法の民主化」により 情報通信産業構造の質的な変化の可能性 http://unit.aist.go.jp/neri/mini-sys/fabsystem/minimalfab.html
  • 49.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 半導体産業に求められるもの (2) 「部品」になりきる? 「新型の大量生産」 「均一な部品=汎用半導体」の組み合わせ 部品の規格化・汎用化 =大きなメリット&MAKERS的な新しい世界
  • 50.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 半導体の汎用品化アプローチ (1) 再構成可能論理 FPGA PA3 (Renesas): SRAMベース PSoC (Cypress) (回路的に)均一な部品 ・多様な製品 専用品よりは性能が务るが、 基本性能が高いので、 多くの用途では十分 ムーアの法則の恩恵 富豪的アプローチ Y.Kawamura, Proc. of IEEE A-SSCC, pp.388-391 (2007) Cypress PSoCシリーズの概念図
  • 51.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 半導体の汎用品化アプローチ (2) 汎用LSIチップを 用途にあわせてパッケージ化 MCM (Multi Chip Module) SiP (System In Package) SoCよりは性能が低い ムーアの法則の恩恵 富豪的アプローチ http://developer.axis.com/old/products/mcm/ http://www.renesas.com/products/package/what/index.jsp
  • 52.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ 半導体製品のレッドオーシャン 化?  半導体のASSP化=コモディティ化=レッドオーシャン化  インフラとしては成り立つはず  (例)鉛筆産業:世の中での必要性からの需給バランス&淘汰の結 果、健全な産業として存在  半導体産業も「産業のコメ」として不可欠なのは事実  「最先端の微細加工」が手段でなく目的化していないか? 例:Flashメモリの価格・性能は微細化でメリットがあるのか? ユーザ(機器メーカ)からは 「加工寸法」はみえない(製品も多い) 価格、容量、速度、安定供給・・・  研究としては興味が薄いかもしれない  安定供給・ユーザの質的変化による イノベーションも使命(マイコンの例) ※何nmプロセス?
  • 53.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ マテリアル化するマイコン NXP LPC1102 (Coretex-M0/50MHz) Atmel ATtiny10(8MHz) マイコンの「粒」は小さくなってきた&コストも安い→原子へ
  • 54.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ マイコンのマテリアル化:何が必要 か? マイコン間の 通信・給電 位置関係(結合) 位置センシング 位置制御 豆大福的な構成 豆=原子=マイコ ン 大福=媒質/結合 (戸田先生とのメモ:2013/6)
  • 55.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ マイコンのマテリアル化:どうやって作るか? (1) 媒質を通した通信・給電 (例)導電性粘土=形状保持+電気経路 給電もがんばればできる? 通信もなんとかなるだろう (山岡・筧, NeonDough, インタラクション2012予稿集)
  • 56.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ マイコンのマテリアル化:どうやって作るか? (2) 位置センシング アトム間距離:電波強度(RSSI)/粘土抵抗 (誤差あり) 「基地局なし・ノード間情報共有・多点での 相対位置推定」という問題 なんとか解けそう 位置制御 バネ+サーボ、人工筋肉等で 制御できそう 島村「センサの相対位置推定のための 最適化手法」千葉大修論(2013.3)
  • 57.
    2013/7/3 Interface DeviceLaboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/ まとめ 半導体産業と「ムーアの法則」と 「マイコン」私観 製造業の部品としての半導体・マイコン マテリアル化するマイコン 何が必要か?→給電・通信・位置計測・位置 制御 豆大福的なシステム?