SlideShare a Scribd company logo
1/21
固有値問題に対する射影法について
東京大学大学院 情報理工学系研究科
数理情報学専攻
相島 健助
2013.5.31
対称固有値問題とその数値解法
NN
AuAu ×
∈= R,λ
対称行列
λ :固有値
2/21
べき乗法,QR法,Lanczos法(射影法の一つ),
数値解法:
λ
u:固有ベクトル
射影法とは
基本的な方針:問題のサイズを小さく基本的な方針:問題のサイズを小さく基本的な方針:問題のサイズを小さく基本的な方針:問題のサイズを小さく
)(),,,(span 21 Nmvvv m <K
NN
AuAu ×
∈=− R,0λ
•部分空間を生成
方程式
3/21
)(),,,(span 21 Nmvvv m <K•部分空間を生成
•この部分空間から近似解を得る
),,,(span 21 mvvvx K∈
x近似固有ベクトル は Galerkin 条件を満たすよう定める
近似解の定め方
),,span(for0)( 1
T
mvvsxAxs K∈∀=−θ
),,,(span 21 mvvvx K∈
),,span( 1 mvv K意味: への直交射影が0 ),,span( 1 mvv K
xAx θ−
4/21
目的
以下の条件を満たす を求めたい
Galerkin 条件:
正規直交基底を計算 ],,,[ 21 mm vvvV K=
yyAVVyVyAVV mmmmm θθ =⇔=−
TT
0)(
小さい固有値問題に帰着できた(Rayleigh-Ritzの技法)
yVx m=
),,span( 1 mvv K意味: への直交射影が0 ),,span( 1 mvv K
注:
計算方法
Rayleigh-Ritzの技法
],,,[ 21 mm vvvV K=1. 正規直交基底を生成
2. 固有値問題 を解くyyAVV mm θ=
T
0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A
をRitz値, をRitzベクトルと呼ぶθ yVm
Ritz
5/21
yy
yAVVy
xx
Axx mm
yvvx mm
m
T
TT
R
T
T
),,span(
maxmax
1
×
∈∈
⇔
K
yAVVy mm
y
TT
1
max
=
に対するラグランジュ未定乗数法より
0
T
=− yyAVV mm θ
名前の由来は Ritz 法から?
射影法に属するアルゴリズム
Lanczos 法 [Lanczos, 1950]
大きい方からいくつかの固有値を求める際に有力
べき乗法の拡張
非対称用のArnoldi法,Bi-Lanczos法に拡張される
Jacobi-Davidson 法 [Sleijpen, van der Vorst,1996]
6/21
Jacobi-Davidson 法 [Sleijpen, van der Vorst,1996]
ある点の近傍の固有値を求める際に有力
シフト付き逆反復法の拡張(Davidson法の変種)
非対称用にも用いられる
Z. Bai, J. Demmel, J. Dongarra, A. Ruhe, H. van der Vorst: Templates for the
Solution of Algebraic Eigenvalue Problems: A Practical Guide, SIAM, 2000.
参考文献参考文献参考文献参考文献
べき乗法
nn Axx =+1
0x初期ベクトル を設定
反復計算
7/21
mλλλ >>> L21固有値 とおく(重複しないと仮定)
))/()/(( 12122111
222111
m
n
mm
nn
mm
n
m
nnn
ucucuc
ucucucxA
λλλλλ
λλλ
+++=
+++=
L
L
mmucucucx +++= L2211
絶対値最大の固有値に収束
:固有ベクトルで展開
Krylov部分空間 –べき乗法で生成
),,,(span),( 1
xAAxxxA m
m
−
= Kκ
xAAxx m 1
,,, −
K mvvv ,,, 21 Kに対するgram-schmidtの直交化
8/21
Krylov部分空間
],,,[ 21 mm vvvV K= に基づく射影法→ Lanczos法
Lanczos 法 [Lanczos, 1950] 9/21
],,,[ 21 mm vvvV K=2. 正規直交基底を生成
3. 固有値問題 を解くyyAVV mm θ=
T
0≈− yVyAV mm θ なら の固有対が得られてるA
),,,(span),( 1
xAAxxxA m
m
−
= KκKrylov部分空間
1. 初期ベクトル からKrylov部分空間を生成x
0≈− yVyAV mm θ なら の固有対が得られてるA
問題点:基底を増やしすぎると 3 の計算が重い→リスタート
精度が不十分なら基底を追加する
mm AVV
T
特徴: は三重対角行列





 Krylov部分空間の性質
計算量の小さい実装が可能(Lanczos算法)
リスタート付き Lanczos 法 10/21
],,,[ 21 mm vvvV K=2. 正規直交基底を生成
yyAVV mm θ=
T
0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A
最大固有値を求める場合
1. 初期ベクトル からKrylov部分空間を生成x
3. 固有値問題 を解く(最大のもの)
0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A
mm AVV
T
特徴: は三重対角行列





 Krylov部分空間の性質
計算量の小さい実装が可能(Lanczos算法)
4. 精度が不十分なら として 1へyVx m=:
MATLABのeigsのデフォルトは 20=m
大域的収束 [Karush, 1951] 11/21
],,,[ 21 mm vvvV K=2. 正規直交基底を生成
3. 固有値問題 を解く(最大のもの)yyAVV mm θ=
T
0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A
最大固有値を求める場合
1. 初期ベクトル からKrylov部分空間を生成x
0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A
4. 精度が不十分なら として 1へyVx m=:
収束定理 [Karush, 1951]
Ritz値 は最大固有値 に,Ritzベクトル は
固有ベクトル に収束する
証明はべき乗法の収束証明ほど簡単ではない
θ yVm1λ
1u
リスタート付き Lanczos 法(一般) 12/21
],,,[ 21 mm vvvV K=2. 正規直交基底を生成
3. 固有値問題 を解く(大きい方から 対)yyAVV mm θ=
T
0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A
大きい方から 個の固有値を求める場合
1. 初期ベクトル からKrylov部分空間を生成x
k
k
0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A
mm AVV
T
特徴: は三重対角行列





 Krylov部分空間の性質
計算量の小さい実装が可能(Lanczos算法)
4. 精度が不十分なら以下の更新後2へ
kkmk CyyVvv ],,[:],,[ 11 KK =
MATLABのeigsのデフォルトは 6,20 == km
kC( は適切な直交行列)
リスタート付き Lanczos 法(一般) 13/21
],,,[ 21 mm vvvV K=2. 正規直交基底を生成
3. 固有値問題 を解く(大きい方から 対)yyAVV mm θ=
T
0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A
大きい方から 個の固有値を求める場合
1. 初期ベクトル からKrylov部分空間を生成x
k
k
0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A
4. 精度が不十分なら以下の更新後2へ
kkmk CyyVvv ],,[:],,[ 11 KK = kC( は適切な直交行列)
収束定理 [Sorensen, 1992]
一定の条件下で, 個のRitz値が固有値 に,
Karushの証明とは方針が少し違う
k
kλλ >>L1
kuu ,,1 K
k
本のRitzベクトルが固有ベクトル に収束する
射影法に属するアルゴリズム(再)
Lanczos 法 [Lanczos, 1950]
大きい方からいくつかの固有値を求める際に有力
べき乗法の拡張
非対称用のArnoldi法,Bi-Lanczos法に拡張される
Jacobi-Davidson 法 [Sleijpen, van der Vorst,1996]
14/21
Jacobi-Davidson 法 [Sleijpen, van der Vorst,1996]
ある点の近傍の固有値を求める際に有力
シフト付き逆反復法の拡張(Davidson法の変種)
非対称用にも用いられる
Z. Bai, J. Demmel, J. Dongarra, A. Ruhe, H. van der Vorst: Templates for the
Solution of Algebraic Eigenvalue Problems: A Practical Guide, SIAM, 2000.
参考文献参考文献参考文献参考文献
Jacobi-Davidson 法 15/21
2. 固有値問題 を解くyyAVV mm θ=
T
0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A
3. 精度が不十分なら基底を追加して 2 へ
rxzzIIAzzI =−−− ))()(( TT
θ
1. 正規化された初期ベクトル
修正方程式
)0(00 == mVv
)1( +← mm
rxzzIIAzzI =−−− ))()(( θ
ただし zAzryVz m θ−== ,
x を と直交化したものを新たな基底 にmV 1+mv
DrxID ,)( =−θ(比較) Davidson法: は の対角部分A
べき乗法と関連付けると収束性が理解しやすい
修正方程式において なら が固有ベクトルλθ = xz +
シフト付き逆反復法
111
1
1
/
,)(
+++
−
+
=
−=
nnn
nn
yyx
xsIAy
0x初期ベクトル を設定
反復計算
16/21
111 / +++ = nnn yyx
シフトの値に最も近い固有ベクトルに収束
シフトを更新すると収束が加速
Rayleigh 商反復法
1
1
T
,)(
,
−
+ −=
=
nnn
nnn
xIsAy
Axxs
0x初期ベクトル を設定
反復計算
17/21
111
1
/ +++
+
= nnn
nnn
yyx
漸近収束速度は3次(倍精度なら5反復くらいで収束)
疑問:必ず収束する?






−
≈







−−
≈⇒





≈





= ++
)1/(
1
,
)1/(
/11
,
0
01
312
2
1
δδεδεδε
δε
εδ nnn xyxA
(例)
Rayleigh商反復法の収束定理 18/21
nnn xsAx −つまり は単調に減少
nnnnnn xsAxxsAx −≤− +++ 111
ほとんどすべての初期ベクトルに対しほとんどすべての初期ベクトルに対し
0lim =−
∞→
nnn
n
xsAx
漸近収束速度は3次
実はJacobi-Davidson法はRayleigh商反復法の拡張
修正方程式との対応 19/21
))()(( TT
=−−− rxzzIIAzzI θ
3. 精度が不十分なら基底を追加して 2 へ
rxzzIIAzzI =−−− ))()(( TT
θ
ただし zAzryVz m θ−== ,
x を と直交化したものを新たな基底 にmV 1+mv
修正方程式
)1( +← mm
)0))((()(
)()(
)0())((
))()((
1T1
1T
TT
TT
=+−+−=⇔
+−=−⇔
=+=−−⇔
=−−−
−−
−
zzIAzzzIAx
zzIAxzzI
rzrzxzzIIA
rxzzIIAzzI
βθαβθα
θα
αθ
θ
Q
zIAx 1
)( −
−=∴ θ (Rayleigh商反復)としても は同じ1+mv
リスタート付き Jacobi-Davidson 法 20/21
基底を増やしすぎると を解くのが大変→リスタートyyAVV mm θ=
T
],,,[ 21 mm vvvV K=
2. 固有値問題 を解くyyAVV mm θ=
T
1. 初期ベクトル からJacobi-Davidson法で正規直交基底を生成x
yyAVV mm θ=
0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A
3. 精度が不十分なら として 1へyVx m=:
収束速度は3次(Rayleigh商反復法と同じ)
まとめ
対称固有値問題に対する射影法を説明した
Lanczos 法 [Lanczos, 1950]
大きい方からいくつかの固有値を求める際に有力
べき乗法の拡張
非対称用のArnoldi法,Bi-Lanczos法に拡張される
Jacobi-Davidson 法 [Sleijpen, van der Vorst,1996]
21/21
Jacobi-Davidson 法 [Sleijpen, van der Vorst,1996]
ある点の近傍の固有値を求める際に有力
シフト付き逆反復法の拡張(Davidson法の変種)
非対称用にも用いられる
Z. Bai, J. Demmel, J. Dongarra, A. Ruhe, H. van der Vorst: Templates for the
Solution of Algebraic Eigenvalue Problems: A Practical Guide, SIAM, 2000.
参考文献参考文献参考文献参考文献
参考文献

More Related Content

What's hot

第8回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)
第8回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)第8回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)
第8回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)
RCCSRENKEI
 
第10回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)
第10回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)第10回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)
第10回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)
RCCSRENKEI
 
PRML 6.1章 カーネル法と双対表現
PRML 6.1章 カーネル法と双対表現PRML 6.1章 カーネル法と双対表現
PRML 6.1章 カーネル法と双対表現
hagino 3000
 
Prml sec6
Prml sec6Prml sec6
Prml sec6
Keisuke OTAKI
 
第3回数理助教の会
第3回数理助教の会第3回数理助教の会
第3回数理助教の会Naonori Kakimura
 
El text.tokuron a(2019).yamamoto190620
El text.tokuron a(2019).yamamoto190620El text.tokuron a(2019).yamamoto190620
El text.tokuron a(2019).yamamoto190620
RCCSRENKEI
 
2013.12.26 prml勉強会 線形回帰モデル3.2~3.4
2013.12.26 prml勉強会 線形回帰モデル3.2~3.42013.12.26 prml勉強会 線形回帰モデル3.2~3.4
2013.12.26 prml勉強会 線形回帰モデル3.2~3.4
Takeshi Sakaki
 
パターン認識と機械学習6章(カーネル法)
パターン認識と機械学習6章(カーネル法)パターン認識と機械学習6章(カーネル法)
パターン認識と機械学習6章(カーネル法)
Yukara Ikemiya
 
今さら聞けないカーネル法とサポートベクターマシン
今さら聞けないカーネル法とサポートベクターマシン今さら聞けないカーネル法とサポートベクターマシン
今さら聞けないカーネル法とサポートベクターマシンShinya Shimizu
 
第8章 ガウス過程回帰による異常検知
第8章 ガウス過程回帰による異常検知第8章 ガウス過程回帰による異常検知
第8章 ガウス過程回帰による異常検知
Chika Inoshita
 
El text.tokuron a(2019).yamamoto190627
El text.tokuron a(2019).yamamoto190627El text.tokuron a(2019).yamamoto190627
El text.tokuron a(2019).yamamoto190627
RCCSRENKEI
 
PRML chapter7
PRML chapter7PRML chapter7
クラシックな機械学習の入門 6. 最適化と学習アルゴリズム
クラシックな機械学習の入門  6. 最適化と学習アルゴリズムクラシックな機械学習の入門  6. 最適化と学習アルゴリズム
クラシックな機械学習の入門 6. 最適化と学習アルゴリズム
Hiroshi Nakagawa
 
Chainerで流体計算
Chainerで流体計算Chainerで流体計算
Chainerで流体計算
Preferred Networks
 
整数格子点上の劣モジュラ被覆に対する高速アルゴリズム
整数格子点上の劣モジュラ被覆に対する高速アルゴリズム整数格子点上の劣モジュラ被覆に対する高速アルゴリズム
整数格子点上の劣モジュラ被覆に対する高速アルゴリズム
Tasuku Soma
 
パターン認識と機械学習 §6.2 カーネル関数の構成
パターン認識と機械学習 §6.2 カーネル関数の構成パターン認識と機械学習 §6.2 カーネル関数の構成
パターン認識と機械学習 §6.2 カーネル関数の構成
Prunus 1350
 
introductino to persistent homology and topological data analysis
introductino to persistent homology and topological data analysisintroductino to persistent homology and topological data analysis
introductino to persistent homology and topological data analysis
Tatsuki SHIMIZU
 
[PRML] パターン認識と機械学習(第3章:線形回帰モデル)
[PRML] パターン認識と機械学習(第3章:線形回帰モデル)[PRML] パターン認識と機械学習(第3章:線形回帰モデル)
[PRML] パターン認識と機械学習(第3章:線形回帰モデル)
Ryosuke Sasaki
 
[PRML勉強会資料] パターン認識と機械学習 第3章 線形回帰モデル (章頭-3.1.5)(p.135-145)
[PRML勉強会資料] パターン認識と機械学習 第3章 線形回帰モデル (章頭-3.1.5)(p.135-145)[PRML勉強会資料] パターン認識と機械学習 第3章 線形回帰モデル (章頭-3.1.5)(p.135-145)
[PRML勉強会資料] パターン認識と機械学習 第3章 線形回帰モデル (章頭-3.1.5)(p.135-145)
Itaru Otomaru
 

What's hot (19)

第8回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)
第8回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)第8回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)
第8回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)
 
第10回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)
第10回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)第10回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)
第10回 配信講義 計算科学技術特論A(2021)
 
PRML 6.1章 カーネル法と双対表現
PRML 6.1章 カーネル法と双対表現PRML 6.1章 カーネル法と双対表現
PRML 6.1章 カーネル法と双対表現
 
Prml sec6
Prml sec6Prml sec6
Prml sec6
 
第3回数理助教の会
第3回数理助教の会第3回数理助教の会
第3回数理助教の会
 
El text.tokuron a(2019).yamamoto190620
El text.tokuron a(2019).yamamoto190620El text.tokuron a(2019).yamamoto190620
El text.tokuron a(2019).yamamoto190620
 
2013.12.26 prml勉強会 線形回帰モデル3.2~3.4
2013.12.26 prml勉強会 線形回帰モデル3.2~3.42013.12.26 prml勉強会 線形回帰モデル3.2~3.4
2013.12.26 prml勉強会 線形回帰モデル3.2~3.4
 
パターン認識と機械学習6章(カーネル法)
パターン認識と機械学習6章(カーネル法)パターン認識と機械学習6章(カーネル法)
パターン認識と機械学習6章(カーネル法)
 
今さら聞けないカーネル法とサポートベクターマシン
今さら聞けないカーネル法とサポートベクターマシン今さら聞けないカーネル法とサポートベクターマシン
今さら聞けないカーネル法とサポートベクターマシン
 
第8章 ガウス過程回帰による異常検知
第8章 ガウス過程回帰による異常検知第8章 ガウス過程回帰による異常検知
第8章 ガウス過程回帰による異常検知
 
El text.tokuron a(2019).yamamoto190627
El text.tokuron a(2019).yamamoto190627El text.tokuron a(2019).yamamoto190627
El text.tokuron a(2019).yamamoto190627
 
PRML chapter7
PRML chapter7PRML chapter7
PRML chapter7
 
クラシックな機械学習の入門 6. 最適化と学習アルゴリズム
クラシックな機械学習の入門  6. 最適化と学習アルゴリズムクラシックな機械学習の入門  6. 最適化と学習アルゴリズム
クラシックな機械学習の入門 6. 最適化と学習アルゴリズム
 
Chainerで流体計算
Chainerで流体計算Chainerで流体計算
Chainerで流体計算
 
整数格子点上の劣モジュラ被覆に対する高速アルゴリズム
整数格子点上の劣モジュラ被覆に対する高速アルゴリズム整数格子点上の劣モジュラ被覆に対する高速アルゴリズム
整数格子点上の劣モジュラ被覆に対する高速アルゴリズム
 
パターン認識と機械学習 §6.2 カーネル関数の構成
パターン認識と機械学習 §6.2 カーネル関数の構成パターン認識と機械学習 §6.2 カーネル関数の構成
パターン認識と機械学習 §6.2 カーネル関数の構成
 
introductino to persistent homology and topological data analysis
introductino to persistent homology and topological data analysisintroductino to persistent homology and topological data analysis
introductino to persistent homology and topological data analysis
 
[PRML] パターン認識と機械学習(第3章:線形回帰モデル)
[PRML] パターン認識と機械学習(第3章:線形回帰モデル)[PRML] パターン認識と機械学習(第3章:線形回帰モデル)
[PRML] パターン認識と機械学習(第3章:線形回帰モデル)
 
[PRML勉強会資料] パターン認識と機械学習 第3章 線形回帰モデル (章頭-3.1.5)(p.135-145)
[PRML勉強会資料] パターン認識と機械学習 第3章 線形回帰モデル (章頭-3.1.5)(p.135-145)[PRML勉強会資料] パターン認識と機械学習 第3章 線形回帰モデル (章頭-3.1.5)(p.135-145)
[PRML勉強会資料] パターン認識と機械学習 第3章 線形回帰モデル (章頭-3.1.5)(p.135-145)
 

Viewers also liked

Scaling up Machine Learning Algorithms for Classification
Scaling up Machine Learning Algorithms for ClassificationScaling up Machine Learning Algorithms for Classification
Scaling up Machine Learning Algorithms for Classification
smatsus
 
Multi-state extension of asymmetric simple exclusion process
Multi-state extension of asymmetric simple exclusion processMulti-state extension of asymmetric simple exclusion process
Multi-state extension of asymmetric simple exclusion processChihiro Matsui
 
Asymptotically optimal policies in multiarmed bandit problems
Asymptotically optimal policies in multiarmed bandit problemsAsymptotically optimal policies in multiarmed bandit problems
Asymptotically optimal policies in multiarmed bandit problemsj_honda
 
Kobayashi 20140409
Kobayashi 20140409Kobayashi 20140409
Kobayashi 20140409
y-kobayashi
 
Polar符号および非対称通信路の符号化について
Polar符号および非対称通信路の符号化についてPolar符号および非対称通信路の符号化について
Polar符号および非対称通信路の符号化について
j_honda
 
Spectral divide-and-conquer algorithms for eigenvalue problems and the SVD
Spectral divide-and-conquer algorithms for eigenvalue problems and the SVDSpectral divide-and-conquer algorithms for eigenvalue problems and the SVD
Spectral divide-and-conquer algorithms for eigenvalue problems and the SVD
yuji_nakatsukasa
 

Viewers also liked (6)

Scaling up Machine Learning Algorithms for Classification
Scaling up Machine Learning Algorithms for ClassificationScaling up Machine Learning Algorithms for Classification
Scaling up Machine Learning Algorithms for Classification
 
Multi-state extension of asymmetric simple exclusion process
Multi-state extension of asymmetric simple exclusion processMulti-state extension of asymmetric simple exclusion process
Multi-state extension of asymmetric simple exclusion process
 
Asymptotically optimal policies in multiarmed bandit problems
Asymptotically optimal policies in multiarmed bandit problemsAsymptotically optimal policies in multiarmed bandit problems
Asymptotically optimal policies in multiarmed bandit problems
 
Kobayashi 20140409
Kobayashi 20140409Kobayashi 20140409
Kobayashi 20140409
 
Polar符号および非対称通信路の符号化について
Polar符号および非対称通信路の符号化についてPolar符号および非対称通信路の符号化について
Polar符号および非対称通信路の符号化について
 
Spectral divide-and-conquer algorithms for eigenvalue problems and the SVD
Spectral divide-and-conquer algorithms for eigenvalue problems and the SVDSpectral divide-and-conquer algorithms for eigenvalue problems and the SVD
Spectral divide-and-conquer algorithms for eigenvalue problems and the SVD
 

Similar to Jokyonokai130531

Quantum Support Vector Machine
Quantum Support Vector MachineQuantum Support Vector Machine
Quantum Support Vector Machine
Yuma Nakamura
 
データ解析3 最適化の復習
データ解析3 最適化の復習データ解析3 最適化の復習
データ解析3 最適化の復習
Hirotaka Hachiya
 
Coreset+SVM (論文紹介)
Coreset+SVM (論文紹介)Coreset+SVM (論文紹介)
Coreset+SVM (論文紹介)
Naotaka Yamada
 
逐次モンテカルロ法の基礎
逐次モンテカルロ法の基礎逐次モンテカルロ法の基礎
逐次モンテカルロ法の基礎
ShoutoYonekura
 
210603 yamamoto
210603 yamamoto210603 yamamoto
210603 yamamoto
RCCSRENKEI
 
CMSI計算科学技術特論A (2015) 第10回 行列計算における高速アルゴリズム1
CMSI計算科学技術特論A (2015) 第10回 行列計算における高速アルゴリズム1CMSI計算科学技術特論A (2015) 第10回 行列計算における高速アルゴリズム1
CMSI計算科学技術特論A (2015) 第10回 行列計算における高速アルゴリズム1
Computational Materials Science Initiative
 
CMSI計算科学技術特論A(11) 行列計算における高速アルゴリズム2
CMSI計算科学技術特論A(11) 行列計算における高速アルゴリズム2CMSI計算科学技術特論A(11) 行列計算における高速アルゴリズム2
CMSI計算科学技術特論A(11) 行列計算における高速アルゴリズム2Computational Materials Science Initiative
 
パターン認識 第12章 正則化とパス追跡アルゴリズム
パターン認識 第12章 正則化とパス追跡アルゴリズムパターン認識 第12章 正則化とパス追跡アルゴリズム
パターン認識 第12章 正則化とパス追跡アルゴリズムMiyoshi Yuya
 
オンライン凸最適化と線形識別モデル学習の最前線_IBIS2011
オンライン凸最適化と線形識別モデル学習の最前線_IBIS2011オンライン凸最適化と線形識別モデル学習の最前線_IBIS2011
オンライン凸最適化と線形識別モデル学習の最前線_IBIS2011Preferred Networks
 
PRML4.3
PRML4.3PRML4.3
東京都市大学 データ解析入門 6 回帰分析とモデル選択 1
東京都市大学 データ解析入門 6 回帰分析とモデル選択 1東京都市大学 データ解析入門 6 回帰分析とモデル選択 1
東京都市大学 データ解析入門 6 回帰分析とモデル選択 1
hirokazutanaka
 
PRML輪読#3
PRML輪読#3PRML輪読#3
PRML輪読#3
matsuolab
 
PRML復々習レーン#9 6.3-6.3.1
PRML復々習レーン#9 6.3-6.3.1PRML復々習レーン#9 6.3-6.3.1
PRML復々習レーン#9 6.3-6.3.1
sleepy_yoshi
 
クラシックな機械学習の入門  5. サポートベクターマシン
クラシックな機械学習の入門  5. サポートベクターマシンクラシックな機械学習の入門  5. サポートベクターマシン
クラシックな機械学習の入門  5. サポートベクターマシン
Hiroshi Nakagawa
 
スパースモデリングによる多次元信号・画像復元
スパースモデリングによる多次元信号・画像復元スパースモデリングによる多次元信号・画像復元
スパースモデリングによる多次元信号・画像復元
Shogo Muramatsu
 
サポートベクトルデータ記述法による異常検知 in 機械学習プロフェッショナルシリーズ輪読会
サポートベクトルデータ記述法による異常検知 in 機械学習プロフェッショナルシリーズ輪読会サポートベクトルデータ記述法による異常検知 in 機械学習プロフェッショナルシリーズ輪読会
サポートベクトルデータ記述法による異常検知 in 機械学習プロフェッショナルシリーズ輪読会
Shotaro Sano
 
CMSI計算科学技術特論A (2015) 第11回 行列計算における高速アルゴリズム2
CMSI計算科学技術特論A (2015) 第11回 行列計算における高速アルゴリズム2CMSI計算科学技術特論A (2015) 第11回 行列計算における高速アルゴリズム2
CMSI計算科学技術特論A (2015) 第11回 行列計算における高速アルゴリズム2
Computational Materials Science Initiative
 
パターン認識 08 09 k-近傍法 lvq
パターン認識 08 09 k-近傍法 lvqパターン認識 08 09 k-近傍法 lvq
パターン認識 08 09 k-近傍法 lvqsleipnir002
 
Stanの紹介と応用事例(age heapingの統計モデル)
Stanの紹介と応用事例(age heapingの統計モデル)Stanの紹介と応用事例(age heapingの統計モデル)
Stanの紹介と応用事例(age heapingの統計モデル)
. .
 

Similar to Jokyonokai130531 (20)

Quantum Support Vector Machine
Quantum Support Vector MachineQuantum Support Vector Machine
Quantum Support Vector Machine
 
データ解析3 最適化の復習
データ解析3 最適化の復習データ解析3 最適化の復習
データ解析3 最適化の復習
 
Coreset+SVM (論文紹介)
Coreset+SVM (論文紹介)Coreset+SVM (論文紹介)
Coreset+SVM (論文紹介)
 
逐次モンテカルロ法の基礎
逐次モンテカルロ法の基礎逐次モンテカルロ法の基礎
逐次モンテカルロ法の基礎
 
210603 yamamoto
210603 yamamoto210603 yamamoto
210603 yamamoto
 
CMSI計算科学技術特論A (2015) 第10回 行列計算における高速アルゴリズム1
CMSI計算科学技術特論A (2015) 第10回 行列計算における高速アルゴリズム1CMSI計算科学技術特論A (2015) 第10回 行列計算における高速アルゴリズム1
CMSI計算科学技術特論A (2015) 第10回 行列計算における高速アルゴリズム1
 
CMSI計算科学技術特論A(11) 行列計算における高速アルゴリズム2
CMSI計算科学技術特論A(11) 行列計算における高速アルゴリズム2CMSI計算科学技術特論A(11) 行列計算における高速アルゴリズム2
CMSI計算科学技術特論A(11) 行列計算における高速アルゴリズム2
 
パターン認識 第12章 正則化とパス追跡アルゴリズム
パターン認識 第12章 正則化とパス追跡アルゴリズムパターン認識 第12章 正則化とパス追跡アルゴリズム
パターン認識 第12章 正則化とパス追跡アルゴリズム
 
オンライン凸最適化と線形識別モデル学習の最前線_IBIS2011
オンライン凸最適化と線形識別モデル学習の最前線_IBIS2011オンライン凸最適化と線形識別モデル学習の最前線_IBIS2011
オンライン凸最適化と線形識別モデル学習の最前線_IBIS2011
 
PRML4.3
PRML4.3PRML4.3
PRML4.3
 
6 Info Theory
6 Info Theory6 Info Theory
6 Info Theory
 
東京都市大学 データ解析入門 6 回帰分析とモデル選択 1
東京都市大学 データ解析入門 6 回帰分析とモデル選択 1東京都市大学 データ解析入門 6 回帰分析とモデル選択 1
東京都市大学 データ解析入門 6 回帰分析とモデル選択 1
 
PRML輪読#3
PRML輪読#3PRML輪読#3
PRML輪読#3
 
PRML復々習レーン#9 6.3-6.3.1
PRML復々習レーン#9 6.3-6.3.1PRML復々習レーン#9 6.3-6.3.1
PRML復々習レーン#9 6.3-6.3.1
 
クラシックな機械学習の入門  5. サポートベクターマシン
クラシックな機械学習の入門  5. サポートベクターマシンクラシックな機械学習の入門  5. サポートベクターマシン
クラシックな機械学習の入門  5. サポートベクターマシン
 
スパースモデリングによる多次元信号・画像復元
スパースモデリングによる多次元信号・画像復元スパースモデリングによる多次元信号・画像復元
スパースモデリングによる多次元信号・画像復元
 
サポートベクトルデータ記述法による異常検知 in 機械学習プロフェッショナルシリーズ輪読会
サポートベクトルデータ記述法による異常検知 in 機械学習プロフェッショナルシリーズ輪読会サポートベクトルデータ記述法による異常検知 in 機械学習プロフェッショナルシリーズ輪読会
サポートベクトルデータ記述法による異常検知 in 機械学習プロフェッショナルシリーズ輪読会
 
CMSI計算科学技術特論A (2015) 第11回 行列計算における高速アルゴリズム2
CMSI計算科学技術特論A (2015) 第11回 行列計算における高速アルゴリズム2CMSI計算科学技術特論A (2015) 第11回 行列計算における高速アルゴリズム2
CMSI計算科学技術特論A (2015) 第11回 行列計算における高速アルゴリズム2
 
パターン認識 08 09 k-近傍法 lvq
パターン認識 08 09 k-近傍法 lvqパターン認識 08 09 k-近傍法 lvq
パターン認識 08 09 k-近傍法 lvq
 
Stanの紹介と応用事例(age heapingの統計モデル)
Stanの紹介と応用事例(age heapingの統計モデル)Stanの紹介と応用事例(age heapingの統計モデル)
Stanの紹介と応用事例(age heapingの統計モデル)
 

Jokyonokai130531

  • 2. 対称固有値問題とその数値解法 NN AuAu × ∈= R,λ 対称行列 λ :固有値 2/21 べき乗法,QR法,Lanczos法(射影法の一つ), 数値解法: λ u:固有ベクトル
  • 3. 射影法とは 基本的な方針:問題のサイズを小さく基本的な方針:問題のサイズを小さく基本的な方針:問題のサイズを小さく基本的な方針:問題のサイズを小さく )(),,,(span 21 Nmvvv m <K NN AuAu × ∈=− R,0λ •部分空間を生成 方程式 3/21 )(),,,(span 21 Nmvvv m <K•部分空間を生成 •この部分空間から近似解を得る ),,,(span 21 mvvvx K∈ x近似固有ベクトル は Galerkin 条件を満たすよう定める
  • 4. 近似解の定め方 ),,span(for0)( 1 T mvvsxAxs K∈∀=−θ ),,,(span 21 mvvvx K∈ ),,span( 1 mvv K意味: への直交射影が0 ),,span( 1 mvv K xAx θ− 4/21 目的 以下の条件を満たす を求めたい Galerkin 条件: 正規直交基底を計算 ],,,[ 21 mm vvvV K= yyAVVyVyAVV mmmmm θθ =⇔=− TT 0)( 小さい固有値問題に帰着できた(Rayleigh-Ritzの技法) yVx m= ),,span( 1 mvv K意味: への直交射影が0 ),,span( 1 mvv K 注: 計算方法
  • 5. Rayleigh-Ritzの技法 ],,,[ 21 mm vvvV K=1. 正規直交基底を生成 2. 固有値問題 を解くyyAVV mm θ= T 0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A をRitz値, をRitzベクトルと呼ぶθ yVm Ritz 5/21 yy yAVVy xx Axx mm yvvx mm m T TT R T T ),,span( maxmax 1 × ∈∈ ⇔ K yAVVy mm y TT 1 max = に対するラグランジュ未定乗数法より 0 T =− yyAVV mm θ 名前の由来は Ritz 法から?
  • 6. 射影法に属するアルゴリズム Lanczos 法 [Lanczos, 1950] 大きい方からいくつかの固有値を求める際に有力 べき乗法の拡張 非対称用のArnoldi法,Bi-Lanczos法に拡張される Jacobi-Davidson 法 [Sleijpen, van der Vorst,1996] 6/21 Jacobi-Davidson 法 [Sleijpen, van der Vorst,1996] ある点の近傍の固有値を求める際に有力 シフト付き逆反復法の拡張(Davidson法の変種) 非対称用にも用いられる Z. Bai, J. Demmel, J. Dongarra, A. Ruhe, H. van der Vorst: Templates for the Solution of Algebraic Eigenvalue Problems: A Practical Guide, SIAM, 2000. 参考文献参考文献参考文献参考文献
  • 7. べき乗法 nn Axx =+1 0x初期ベクトル を設定 反復計算 7/21 mλλλ >>> L21固有値 とおく(重複しないと仮定) ))/()/(( 12122111 222111 m n mm nn mm n m nnn ucucuc ucucucxA λλλλλ λλλ +++= +++= L L mmucucucx +++= L2211 絶対値最大の固有値に収束 :固有ベクトルで展開
  • 8. Krylov部分空間 –べき乗法で生成 ),,,(span),( 1 xAAxxxA m m − = Kκ xAAxx m 1 ,,, − K mvvv ,,, 21 Kに対するgram-schmidtの直交化 8/21 Krylov部分空間 ],,,[ 21 mm vvvV K= に基づく射影法→ Lanczos法
  • 9. Lanczos 法 [Lanczos, 1950] 9/21 ],,,[ 21 mm vvvV K=2. 正規直交基底を生成 3. 固有値問題 を解くyyAVV mm θ= T 0≈− yVyAV mm θ なら の固有対が得られてるA ),,,(span),( 1 xAAxxxA m m − = KκKrylov部分空間 1. 初期ベクトル からKrylov部分空間を生成x 0≈− yVyAV mm θ なら の固有対が得られてるA 問題点:基底を増やしすぎると 3 の計算が重い→リスタート 精度が不十分なら基底を追加する mm AVV T 特徴: は三重対角行列       Krylov部分空間の性質 計算量の小さい実装が可能(Lanczos算法)
  • 10. リスタート付き Lanczos 法 10/21 ],,,[ 21 mm vvvV K=2. 正規直交基底を生成 yyAVV mm θ= T 0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A 最大固有値を求める場合 1. 初期ベクトル からKrylov部分空間を生成x 3. 固有値問題 を解く(最大のもの) 0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A mm AVV T 特徴: は三重対角行列       Krylov部分空間の性質 計算量の小さい実装が可能(Lanczos算法) 4. 精度が不十分なら として 1へyVx m=: MATLABのeigsのデフォルトは 20=m
  • 11. 大域的収束 [Karush, 1951] 11/21 ],,,[ 21 mm vvvV K=2. 正規直交基底を生成 3. 固有値問題 を解く(最大のもの)yyAVV mm θ= T 0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A 最大固有値を求める場合 1. 初期ベクトル からKrylov部分空間を生成x 0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A 4. 精度が不十分なら として 1へyVx m=: 収束定理 [Karush, 1951] Ritz値 は最大固有値 に,Ritzベクトル は 固有ベクトル に収束する 証明はべき乗法の収束証明ほど簡単ではない θ yVm1λ 1u
  • 12. リスタート付き Lanczos 法(一般) 12/21 ],,,[ 21 mm vvvV K=2. 正規直交基底を生成 3. 固有値問題 を解く(大きい方から 対)yyAVV mm θ= T 0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A 大きい方から 個の固有値を求める場合 1. 初期ベクトル からKrylov部分空間を生成x k k 0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A mm AVV T 特徴: は三重対角行列       Krylov部分空間の性質 計算量の小さい実装が可能(Lanczos算法) 4. 精度が不十分なら以下の更新後2へ kkmk CyyVvv ],,[:],,[ 11 KK = MATLABのeigsのデフォルトは 6,20 == km kC( は適切な直交行列)
  • 13. リスタート付き Lanczos 法(一般) 13/21 ],,,[ 21 mm vvvV K=2. 正規直交基底を生成 3. 固有値問題 を解く(大きい方から 対)yyAVV mm θ= T 0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A 大きい方から 個の固有値を求める場合 1. 初期ベクトル からKrylov部分空間を生成x k k 0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A 4. 精度が不十分なら以下の更新後2へ kkmk CyyVvv ],,[:],,[ 11 KK = kC( は適切な直交行列) 収束定理 [Sorensen, 1992] 一定の条件下で, 個のRitz値が固有値 に, Karushの証明とは方針が少し違う k kλλ >>L1 kuu ,,1 K k 本のRitzベクトルが固有ベクトル に収束する
  • 14. 射影法に属するアルゴリズム(再) Lanczos 法 [Lanczos, 1950] 大きい方からいくつかの固有値を求める際に有力 べき乗法の拡張 非対称用のArnoldi法,Bi-Lanczos法に拡張される Jacobi-Davidson 法 [Sleijpen, van der Vorst,1996] 14/21 Jacobi-Davidson 法 [Sleijpen, van der Vorst,1996] ある点の近傍の固有値を求める際に有力 シフト付き逆反復法の拡張(Davidson法の変種) 非対称用にも用いられる Z. Bai, J. Demmel, J. Dongarra, A. Ruhe, H. van der Vorst: Templates for the Solution of Algebraic Eigenvalue Problems: A Practical Guide, SIAM, 2000. 参考文献参考文献参考文献参考文献
  • 15. Jacobi-Davidson 法 15/21 2. 固有値問題 を解くyyAVV mm θ= T 0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A 3. 精度が不十分なら基底を追加して 2 へ rxzzIIAzzI =−−− ))()(( TT θ 1. 正規化された初期ベクトル 修正方程式 )0(00 == mVv )1( +← mm rxzzIIAzzI =−−− ))()(( θ ただし zAzryVz m θ−== , x を と直交化したものを新たな基底 にmV 1+mv DrxID ,)( =−θ(比較) Davidson法: は の対角部分A べき乗法と関連付けると収束性が理解しやすい 修正方程式において なら が固有ベクトルλθ = xz +
  • 16. シフト付き逆反復法 111 1 1 / ,)( +++ − + = −= nnn nn yyx xsIAy 0x初期ベクトル を設定 反復計算 16/21 111 / +++ = nnn yyx シフトの値に最も近い固有ベクトルに収束 シフトを更新すると収束が加速
  • 17. Rayleigh 商反復法 1 1 T ,)( , − + −= = nnn nnn xIsAy Axxs 0x初期ベクトル を設定 反復計算 17/21 111 1 / +++ + = nnn nnn yyx 漸近収束速度は3次(倍精度なら5反復くらいで収束) 疑問:必ず収束する?       − ≈        −− ≈⇒      ≈      = ++ )1/( 1 , )1/( /11 , 0 01 312 2 1 δδεδεδε δε εδ nnn xyxA (例)
  • 18. Rayleigh商反復法の収束定理 18/21 nnn xsAx −つまり は単調に減少 nnnnnn xsAxxsAx −≤− +++ 111 ほとんどすべての初期ベクトルに対しほとんどすべての初期ベクトルに対し 0lim =− ∞→ nnn n xsAx 漸近収束速度は3次 実はJacobi-Davidson法はRayleigh商反復法の拡張
  • 19. 修正方程式との対応 19/21 ))()(( TT =−−− rxzzIIAzzI θ 3. 精度が不十分なら基底を追加して 2 へ rxzzIIAzzI =−−− ))()(( TT θ ただし zAzryVz m θ−== , x を と直交化したものを新たな基底 にmV 1+mv 修正方程式 )1( +← mm )0))((()( )()( )0())(( ))()(( 1T1 1T TT TT =+−+−=⇔ +−=−⇔ =+=−−⇔ =−−− −− − zzIAzzzIAx zzIAxzzI rzrzxzzIIA rxzzIIAzzI βθαβθα θα αθ θ Q zIAx 1 )( − −=∴ θ (Rayleigh商反復)としても は同じ1+mv
  • 20. リスタート付き Jacobi-Davidson 法 20/21 基底を増やしすぎると を解くのが大変→リスタートyyAVV mm θ= T ],,,[ 21 mm vvvV K= 2. 固有値問題 を解くyyAVV mm θ= T 1. 初期ベクトル からJacobi-Davidson法で正規直交基底を生成x yyAVV mm θ= 0≈− yVyAV mm θ( なら の固有対が得られてる)A 3. 精度が不十分なら として 1へyVx m=: 収束速度は3次(Rayleigh商反復法と同じ)
  • 21. まとめ 対称固有値問題に対する射影法を説明した Lanczos 法 [Lanczos, 1950] 大きい方からいくつかの固有値を求める際に有力 べき乗法の拡張 非対称用のArnoldi法,Bi-Lanczos法に拡張される Jacobi-Davidson 法 [Sleijpen, van der Vorst,1996] 21/21 Jacobi-Davidson 法 [Sleijpen, van der Vorst,1996] ある点の近傍の固有値を求める際に有力 シフト付き逆反復法の拡張(Davidson法の変種) 非対称用にも用いられる Z. Bai, J. Demmel, J. Dongarra, A. Ruhe, H. van der Vorst: Templates for the Solution of Algebraic Eigenvalue Problems: A Practical Guide, SIAM, 2000. 参考文献参考文献参考文献参考文献