仕事に“ハマる”=“ ”が高い状態
“Engagement”とは—“a positive, fulfilling, work-related state of
mind that is characterized by vigor, dedication, and absorption”
—すなわち「
」のこと。
(Schaufeli et al., 2002, p. 74を基に筆者意訳)
どうすれば“Engagement”が高まるのか?
“Engagement”によって何が起こるのか?
データ:都内大手電機メーカーに務める社会人
• チームリーダー68名(平均年齢=36.6歳、女性比率21%)
• 直属の部下638名(年齢=25.8歳、女性比率48%)
• 平均チーム規模:上司一人につき9.4人の部下
上司
部下
部下
部下
部下
ワーキングチーム
指標:すべて英語の原文をバックトランスレーションで日本語訳して使用。
また、1.~4.は部下からの回答、5.は上司からの回答を用いて測定した。
:MLQ5X (Bass & Avolio, 1997) により、
変革型リーダーシップ(Transformational Leadership)と
交換型リーダーシップ(Transactional Leadership)を測定
:McAllister (1995) の指標を用いて測定
:Earley & Erez (1997)の指標を用いて
パワーディスタンスと集団主義指向性を測定し、
チームレベルの変数として使用(後述)
:Gallup Workplace Audit (Q12) を使用
:Detert & Burris (2007) の指標を使用
モデリング事前検証
仮説検証の前に「測定モデルの確認」と「非独立性の検定」を
Mplus 4.2 (Muthén & Muthén, 2007) を用いて行った。
:前述した各種指標の測定項目を観察変数、
当該概念を潜在変数として確認的因子分析(CFA)を行った。
問題視すべき概念の混合やノイズはみられず(下表参照)、
予定通りのモデル構成で仮説の検証を行うことが妥当と判断。
モデル χ2 (df) RMSEA CFI SRMR
6586 (1375)** .11 .78 .13
5836 (1370)** .10 .81 .11
4546 (1365)** .09 .87 .07
モデリング事前検証
仮説検証の前に「測定モデルの確認」と「非独立性の検定」を
Mplus 4.2 (Muthén & Muthén, 2007) を用いて行った。
:リーダー1人に複数の部下がついていると
いう階層構造をモデリングすることが妥当か検証するために
二つの級内相関係数(ICC)を用いて検定を行った。
ICC(1)は同クラス(この場合ワーキングチーム)内における
個人の回答が一致する度合を、ICC(2)は任意の変数において
チーム間の差異がどの程度あるかを数値化するもの。
James (1982) によれば、ICC(1)は.00~.50以下、そして
ICC(2)は.70以上が望ましい。今回のデータは全ての変数に
関して、この両方の基準を満たしていた。
モデリング
Mplus 4.2 (Muthén & Muthén, 2007) を用いて、マルチレベル
構造方程式モデリング分析(ML-SEM)を行った。
:チームレベルの変数と個人レベルの
変数とをそれぞれ別個の階層に分けてモデリングした。
:各チームにおける「パワー
ディスタンス」と「集団主義指向性」は、それぞれ部下の
回答の平均値をチームごとに算出し、それをチームレベルの
変数としてモデリングした。
した。モデルの当てはまりはどちらも良好
(RMSEA = .01-.03、CFI = .95-.99、SRMR = .01-.05)。
主要結果
は部下からの信頼を高め、それによって
させる。但し、この効果が認められたのは
パワーディスタンスと集団主義が高いチームにおいてのみ。
主要結果
「アメとムチ」タイプの は、部下から
上司への信頼、そして部下のEngagement両方に対して負の
相関を示した。この はパワーディスタンスと集団主義
指向性が強いチームにおいて特に顕著に認められた。
主要結果
“Engagement”レベルが高い= は、
たとえ「出る杭」となるリスクがあろうとも
。
部下が仕事に“ハマる”ために必要な上司のコミュニケーションと職場環境

部下が仕事に“ハマる”ために必要な 上司のコミュニケーションと職場環境