1. 2012年1月21日 東北学院大学土樋キャンパス 押川記念ホール
第2回・フォーラム 仙台湾/海岸エコトーンの復興を考える
－2011年南蒲生/砂浜海岸エコトーン調査報告、そしてこれから－
復興を支援する‘海岸エコトーン’の視座、
そして仙台湾南蒲生モニタリング
平吹喜彦 (東北学院大学・教養学部) ・ 富田瑞樹
(東京情報大学・総合情報学部)・菅野洋((株)宮城
環境保全研究所)・原慶太郎(東京情報大学・総合
情報学部)

2. 4つのトピック
1) 2011年3月11日以降の想い・活動
「フォーラム 仙台湾/海岸エコトーンの復興を考える」実施
南蒲生/砂浜海岸エコトーンモニタリングネットワーク結成
2)‘海岸エコトーン’？ いったい何？
海と陸、河川が出会う境界領域
不安定で、特殊かつ多様な土地環境が混在する推移帯
3) 南蒲生/砂浜海岸エコトーンモニタリング
多様な生態系要素を、大面積・長期追跡
しっかり、じっくり記録し、分析・予測する科学的活動
4) モニタリング活動を復興支援に繋げたい！
実現に向けて、どんな発想、しくみ、行動が必要なのだろう？

3. 1) 2011年3月11日以降の想い・活動
衝撃、不安、もどかしさ、挫折感、感謝 ･････
(仙台市環境局, 2011年3月18日撮影)

4. インターネットで情報収集・意見交換
4月下旬以降、野外調査やフォーラム、勉強会を実施
「フォーラム 仙台湾/海岸エコトーンの復興を考える」実施
南蒲生/砂浜海岸エコトーンモニタリングネットワーク結成

5. そしてこの間、仙台湾/海岸エコトーンは ･････
6月以降、劇的な展開: 瓦礫処理や応急工事 vs. 自然の自律的再生
‘壊滅’していない！: ‘地域自然再生の源泉’として、被災した海岸
エコトーンに注視を！

6. 2) ‘海岸エコトーン’？ いったい何？
海と陸、河川が出会う境界領域
不安定で、特殊かつ多様な土地環境が混在する推移帯
浅海～沖積平野間の幅1.5km前後の領域
仙台都市圏東部を構成する砂浜海岸＋沖積平野の事例
およそ700年前に陸化、巨大津波を含む自然攪乱にも度々遭遇、
砂浜・潟湖・湿原・海岸林といった多様な生態系の複合域
(宮城県)

7. a 砂丘 低木状クロマツ 高木状マツ・ 高木林 ・ 高木状マツ・
植生 林 広葉樹混交林 湿地複合 広葉樹混交林
比 高 (m)
比 高 (m)
距 離 (m)
b 浅海・汀線 海岸林 水 海岸林 居住地 水田
砂 後背湿地
多様な立地・生物・生態系、多彩な人間活動・インフラが
路
浜
200m
織りなすモザイク景観
(Google earth, 2011)
仙台市若林区荒浜の微地形・土地利用、多様な景観要素

8. (Google earth, 2011)
仙 台 平 野
従来から、自然環境・防災・土地/産業開発の調和が課題
↓
持続を可能にする‘統合的な海岸エコトーン管理’の必要性
a
農耕地（水田） 孤立林（屋敷林）
集
落
農耕地（畑地）
b
仙台市若林区井戸浦付近の地形・土地利用

9. 3) 南蒲生/砂浜海岸エコトーンモニタリング
(斎藤綾子原図; 背景は被災直後のGoogle earth画像)
モニタリングサイトのデザイン

10. 南蒲生/砂浜海岸エコトーンモニタリングネットワーク
（2012年1月1日時点）
構 成
調査者: 郷右近勝夫・五十嵐由里・斎藤勝雄・高橋雄一（昆虫）
杉野目斉（鳥類・哺乳類）
鈴木孝男（底生動物）
富田瑞樹・菅野 洋・鴇田朋允・平吹喜彦・原慶太郎（植物・植生）
宮城豊彦・森谷綾香・斎藤綾子（地形・防災/減災）
松本秀明（地形・津波堆積物）
事務局: 斎藤綾子・菅野 洋（(株)宮城環境保全研究所）
統括マネジャー: 富田瑞樹（9月1日以降）、平吹喜彦（8月31日以前）
調査許可
林野庁仙台森林管理署、宮城県森林整備課、仙台市農林土木課
資 金
私立大学戦略的研究基盤形成支援事業S1103002（東北学院大学）・
S0801024（東京情報大学）

11. 2011年度の活動目標
(1) モニタリング推進の基盤構築
(2) 立地・生物多様性に着目しながら、砂浜海岸エコトーンの
破壊と自己修復の程度・プロセスを把握
(3)‘きずな’形成: 情報発信や連携模索

12. 4) モニタリング活動を復興支援に繋げたい！
‘海岸エコトーンの脆弱性・多様性・一体性’と‘生態系の自律性・多機能
性’に着目した、‘郷土の自然と人（社会）の豊かさが持続しうる復興’
(仙台市、2011) (岩沼市、2011)
実現に向けて、どんな発想、しくみ、行動が必要なのだろう？