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春秋篇   第 25 集
  逃出昭関(楚の伍子胥、呉へ亡命す)




     楚の国境にある昭関(関所)
ここにお尋ね者・伍子胥の似顔絵が貼られている
第 25 集 逃出昭関(楚の伍子胥、呉へ亡命す)                 -春秋篇-
-はじめに-
 本第 25 集~30 集までは続き物である。そして、その出発点は楚の王室の内乱に始まる。が、内乱
が収まった後、楚の佞臣にたぶらかされた楚平王によって、楚の忠臣・伍奢(ごしゃ)が殺される。
そして伍奢の子・伍子胥(ごししょ)は呉に亡命。その後、伍子胥は呉を舞台に、楚に対する壮絶
な復讐劇を展開する…

-あらすじー

楚王の系譜(春秋後期)




 時代は、あの覇者であった楚・荘王の孫の代になっていた。当時、荘王の曾孫にあたる郟敖(こ
うごう)を殺して自ら王位についた霊王は、近隣の小国を併合。その君主や太子を虐殺するなど残
虐な政治を行い、諸侯や民衆の信頼を失っていた。

 その不満を上手く利用し、併合された小国の軍をまとめ、霊王の留守に宮廷を襲撃したのが霊王
の末弟・公子棄疾(きしつ)である。彼は一緒に挙兵した兄達(公子比・黒肱)を出し抜き、王位
に就いた。これが平王である。

 平王は、巧みな戦術で兄の比と黒肱を自殺に追い込む。しかし、一方、霊王の行方は依然として
分からなかったため、彼は軍を動員し、霊王の遺体と彼が所持していた伝家の璧(平円形で中央に
孔(あな)のある玉器)を捜させていた。 物語はここから始まる。

 ふとした偶然から霊王の遺体を見つけ、遺体の懐にあった壁を手に入れた費無極、




                            霊王の遺体(前)から壁を盗み出す費無極
それをもって平王の宮殿に参内する。最初は費無極を見下していた平王だが、霊王の首と伝家の壁
を見た途端、態度を軟化、費無極を大夫に取り立てる。

 こうして平王の寵愛を得た費無極、更なる寵愛を得るため、平王に酒色の楽しみを勧め、王をす
っかり堕落させてしまう。そして、その事を心配した太子・建は、費無極を罷免し、平王自身も酒
色を控えるよう進言するが、酒色に溺れた王は耳を貸そうとしない。

 一方、太子に嫌われている事を知った費無極は、平王に言う:
                            「太子が平王様に苦言を呈するのは、
実はご自身もお遊びになりたいからです。太子に美女を与えれば、大人しくなるでしょう」それを
聞いた平王は、早速、費無極を秦に遣わし、太子の嫁を迎える手筈を整えた。

 ところが、太子の妃となる女性(秦哀公の妹・孟贏/もうえい)は、絶世の美女であった。それを
知った好色の平王、そのような美女が太子の嫁になるのが口惜しくてならない。すると費無極は平
王の耳元で囁く:
「それ程お気に召されたのでしたら、王ご自身で娶られては如何です?」

「いや、太子の妃として迎えた者を娶るのは問題だ」と平王。するとすかさず費無極が言う:「確か
に孟贏は、太子の妃としてお迎えしておりますが、まだ太子と会っておりません。ですから、今の
うちに、こちらの宮殿にお迎えすれば問題ございません。そして太子には、孟贏の侍女の中から美
貌の者を選び、その者をあてがえばよろしゅうございます」

 それを聞いた平王は大喜び。早速そうするように命じたのであった。



                                   太子・建の妃・孟贏の美
                                   貌の侍女・斉女(左)に向
                                   かって、孟贏になり代わ
                                   って建に嫁ぐよう勧める
                                   費無極(右)




 こうしてまんまと孟贏を奪った平王だが、やはり太子に後ろめたい。それに気づいた費無極は、
また平王に悪知恵を授ける: 『城父(楚と宋の国境地帯)が襲撃された』と言って、太子に守備を
             「
命じ、遠ざけましょう」

 しかし、孟贏の件は結局、太子にばれ、太子の守役である伍奢(ごしゃ)は怒って平王に「王様
は、太子の嫁を娶られたばかりか、太子を戦場に追いやろうとなさる。これは一体どういうお積り
ですか!?」と詰め寄る。




「王たる者、つねに国民のお手本に
なるべきです」と伍奢




その言葉にカッときた平王、剣に手をかけ「無礼者!お前など殺してくれるわ」と言うが、傍らに
いた費無極はそれを止め「とりあえず牢屋にぶち込みましょう」と言う。

 そして後から費無極は平王に言う:
                「伍奢には二人の息子がおり、生かしておけば呉の災いとなり
ます。今、伍奢に手紙を書かせて二人を呼び寄せ、伍奢もろとも殺してしまいましょう」

 「なるほど」と思った平王は、牢屋の伍奢に甘い言葉かける:「伍奢よ、お前は、太子をそそのか
し、謀反を企てた罪で死刑にするつもりであったが、伍家の代々の功績に免じて許すことにしよう。
だだ、お前にはそろそろ引退してもらい、二人の子供たちに官職を授けようと思う。彼らに手紙を
書いて、こちらに参内させよ」

 それに対して伍奢は言う:「長男の伍尚(ごしょう)は、温厚で情け深い性質なので、呼べば来る
でしょう。しかし次男の伍子胥(ごししょ)は、恥を耐え忍び大事をなす男です。あれは多分来な
いでしょう」 「つべこべ言わず、とにかく書くがよい。来るか来ないかは、お前の知ったことでは
ない」と平王。

 すると伍奢は言う:「二人を呼び寄せた後、我ら三人を処刑なさるお積りなのでしょう。でも、そ
れを恐れて手紙を書かなければ、私だけが殺され、二人は逃げるでしょう。そして二人は将来きっ
と、仇を討ちに戻って来ます。そうなれば楚の人々は塗炭の苦しみをなめるでしょう。それでは私
は、死んでも死にきれません。ですから一家断絶を覚悟で手紙を書くつもりです」

 こうして書かれた手紙が、伍尚・伍子胥のもとに届けられた。
 伍尚、伍子胥兄弟は、この手紙が自分達をおびき寄せるための罠だと気づく。が、兄の伍尚は言
う:
 「父が呼んでいるのに、子として行かない訳にはいくまい」すると弟の伍子胥が言う:
                                       「しかし、
我々がこうして遠方におり、朝廷の手が届かないからこそ、父は生かされているのです。もし行け
ば、逆に父の死期を早めましょう」

 伍尚はため息をつき「それは分かっている。だが、私は父に会いたいのだ。それで殺されても悔
いはない。伍子胥、お前は敵討ちをすればよい。私は父と共に死のう。お互い思うところをやれば
よい」と言う。




                         弟・伍子胥との今生の別れだと悟った兄・
                         伍尚(写真)、伍子胥(右端/髪だけ)を見な
                         がら涙を流す




 「分かりました。兄さんにとって死ぬことが孝行なのですね。でも私は、仇を討つことこそ孝行
だと思います。お名残は尽きませんが、ここでお別れします」と伍子胥は言う。そして手紙を届け
た使者に向っては「帰ってあの暴君に伝えろ:『父と兄に手を出すな。言うことを聞かなければ、オ
レは楚国を滅ぼし、お前(平王)の体を切り刻んでやる』とな」と言い、その場を立ち去った。



                                         平王の使
                                         者に向か
                                         い、「父と
                                         兄を殺せ
                                         ば、報復に、
                                         オレは楚
                                         国を滅ぼ
                                         すぞ!」と
                                         宣言する
                                         伍子胥




 使者からその話を聞いた平王、大いに怒り、伍奢・伍尚父子を五馬分屍の刑(両手、両足、首を
一匹ずつの馬に結びつけて体を引き裂く刑-次頁の写真参照)に処するよう命じる。が、それでも
怒りが収まらない。
五   馬   分   屍




 すると費無極がまた入れ知恵する:
                「先ず伍子胥の似顔絵を描かせ、それを各関所に貼らせるので
す。そして伍子胥を捕らえた者には粟 5 万石を与え、大夫に取り立てるが、かくまった者は一族も
ろとも処刑するとふれ回らせます。また各国には使者を出し、伍子胥を入れぬよう伝えます。そう
すれば奴も進退窮まり、早晩とらわれの身となるでしょう」

 一方、伍子胥は先に逃げた太子・建の後を追い、宋国に行った。しかし、宋で内乱が起こったた
め、太子と共に今度は西北の鄭に逃げ、鄭の定公から歓待を受けた。そこで太子は定公に鄭軍を借
りて楚に戻りたいと告げる。が、定公は「鄭は小国ですのでお力になれません。軍を借りるなら晋
に頼めばよいでしょう」と言う。

 太子はそこで晋に向った。だが、晋の頃公から逆に「我々と組んで鄭を滅ぼすことができれば、
その後で軍をお貸ししよう」と言われ、同意する。しかし、その事が、鄭の定公の知るところとな
り、太子は定公に殺され、伍子胥も鄭におれなくなる。そこで伍子胥は、再度楚に潜入し、楚と呉
の国境にある昭関(しょうかん)から呉に亡命しようと企てた。

 ところが昭関に来てみると、そこには彼の似顔絵が張り出され、関所を出る人は全員チェックを
受けている。
関所に張られた伍子胥の似顔絵
                              左右の兵士は、通行人をチェックし
                              ている。




このまま通れば捕まるに違いない。伍子胥は困って立ち往生していると、そこへ一人の老人が通り
かかった。そしてその老人は伍子胥をマジマジと見つめ、「お前は伍子胥だな」と言う。

 慌てて逃げ出そうとする伍子胥。だが、老人は言う:「ワシは扁鵲(へんじゃく/伝説的な名医)
の弟子で東皋公(とうこうこう)という者だ。ワシは医術、つまり人を生かす術を行なうだけで、
人殺しはしない。だから安心してワシのあばら家に来るがよい。いくらでも滞在してよいぞ。ただ
し昭関は、監視の目が厳しいので行ってはならん」

 こうして伍子胥は東皋公の家にやっかいになる。そして東皋公は伍子胥のために昭関を突破する
方法を考えてくれると言う。それから 1 週間経った。しかし東皋公は昭関のことを口にしない。伍
子胥は次第に焦りはじめ、夜な夜な眠れぬ日が続いた。




                             焦燥のあまり夜も眠れぬ伍子胥
                             夜な夜な外を徘徊する。狼の遠鳴き
                             も聞こえる寂しい夜。




ある朝、東皋公は一人の客を連れて来た。そして伍子胥の顔を見るなり驚いて言う:
                                     「一体どうした
のだ、その顔は?」
その言葉に伍子胥も驚いた。そして慌てて鏡を取り出し眺めると、黒かった髪の毛に沢山の白髪
が混じり、三十も老けて見えた。仇を取れない焦りが、伍子胥の容姿を激変させてしまったのだ。




                        一夜のうちに、白髪の老人になってしまった伍
                        子胥




あまりのことに伍子胥は泣き出し、天を恨んだ。が、東皋公は逆に喜んで言う:
                                   「これは良い兆候だ。
これであの昭関の似顔絵と、似ても似つかなくなった。」

 そして傍らの客人を紹介した。その客は皇甫訥(こうほとつ)と言い、背格好から顔つきまで、
かつての伍子胥にそっくりだった。が、白髪頭になった今の伍子胥とは全く別人に見える。東皋公
は言った:
    「ワシの計画はこうじゃ。先ず皇甫訥が伍子胥殿の身なりをする。そして伍子胥殿はその
家来に扮するのじゃ。そうして何食わぬ顔で昭関に行けば、関守たちはきっと間違えて皇甫訥を捕
らえるじゃろう。その隙に伍子胥殿は関を突破するのじゃ」

 こうして二人並んで昭関に行くと、本当に関守たちは皇甫訥を捕らえた。




                                      並んで関所を
                                      通過しようと
                                      する皇甫訥(中
                                      央/小豆色の
                                      服)と伍子胥
                                      (グレーの服)
そしてその隙に、伍子胥は関を駆け抜け、無事、国境を越えたのだった。



ー感想―
 復讐劇のスタートである。このあと伍子胥は呉に入り、様々な復讐劇に遭遇しながら、ついに楚
に攻め込むのである。そしてその後、臥薪嘗胆(がしんしょうたん)の呉王・夫差(ふさ)と越王・
勾践(こうせん)の戦いで、延々と続いた復讐劇が締めくくられる。

 本集に話を戻せば、伍奢、伍尚、伍子胥の善人父子に対し、平王、費無極の悪人グループのコン
トラストが鮮明で面白い。但し、太子・建については、何とも言えない。最初は善人グループに属
していたが、楚に返り咲きたいばかりに、恩になった鄭・定公を殺そうとしたのだから。

 まあ、人間とは本来そんなものかもしれない。善人、悪人とハッキリ分ける事自体がおかしいの
だろう。実際、平王だって、その前の霊王に比べれば人望のある優秀な人物だった。が、彼は、権
力を握った途端、堕落してしまった。今の日本にだって、そんな人は居るだろう。それは、古今東
西を問わない普遍的な現象なのだ。

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  • 2. 第 25 集 逃出昭関(楚の伍子胥、呉へ亡命す) -春秋篇- -はじめに- 本第 25 集~30 集までは続き物である。そして、その出発点は楚の王室の内乱に始まる。が、内乱 が収まった後、楚の佞臣にたぶらかされた楚平王によって、楚の忠臣・伍奢(ごしゃ)が殺される。 そして伍奢の子・伍子胥(ごししょ)は呉に亡命。その後、伍子胥は呉を舞台に、楚に対する壮絶 な復讐劇を展開する… -あらすじー 楚王の系譜(春秋後期) 時代は、あの覇者であった楚・荘王の孫の代になっていた。当時、荘王の曾孫にあたる郟敖(こ うごう)を殺して自ら王位についた霊王は、近隣の小国を併合。その君主や太子を虐殺するなど残 虐な政治を行い、諸侯や民衆の信頼を失っていた。 その不満を上手く利用し、併合された小国の軍をまとめ、霊王の留守に宮廷を襲撃したのが霊王 の末弟・公子棄疾(きしつ)である。彼は一緒に挙兵した兄達(公子比・黒肱)を出し抜き、王位 に就いた。これが平王である。 平王は、巧みな戦術で兄の比と黒肱を自殺に追い込む。しかし、一方、霊王の行方は依然として 分からなかったため、彼は軍を動員し、霊王の遺体と彼が所持していた伝家の璧(平円形で中央に 孔(あな)のある玉器)を捜させていた。 物語はここから始まる。 ふとした偶然から霊王の遺体を見つけ、遺体の懐にあった壁を手に入れた費無極、 霊王の遺体(前)から壁を盗み出す費無極
  • 3. それをもって平王の宮殿に参内する。最初は費無極を見下していた平王だが、霊王の首と伝家の壁 を見た途端、態度を軟化、費無極を大夫に取り立てる。 こうして平王の寵愛を得た費無極、更なる寵愛を得るため、平王に酒色の楽しみを勧め、王をす っかり堕落させてしまう。そして、その事を心配した太子・建は、費無極を罷免し、平王自身も酒 色を控えるよう進言するが、酒色に溺れた王は耳を貸そうとしない。 一方、太子に嫌われている事を知った費無極は、平王に言う: 「太子が平王様に苦言を呈するのは、 実はご自身もお遊びになりたいからです。太子に美女を与えれば、大人しくなるでしょう」それを 聞いた平王は、早速、費無極を秦に遣わし、太子の嫁を迎える手筈を整えた。 ところが、太子の妃となる女性(秦哀公の妹・孟贏/もうえい)は、絶世の美女であった。それを 知った好色の平王、そのような美女が太子の嫁になるのが口惜しくてならない。すると費無極は平 王の耳元で囁く: 「それ程お気に召されたのでしたら、王ご自身で娶られては如何です?」 「いや、太子の妃として迎えた者を娶るのは問題だ」と平王。するとすかさず費無極が言う:「確か に孟贏は、太子の妃としてお迎えしておりますが、まだ太子と会っておりません。ですから、今の うちに、こちらの宮殿にお迎えすれば問題ございません。そして太子には、孟贏の侍女の中から美 貌の者を選び、その者をあてがえばよろしゅうございます」 それを聞いた平王は大喜び。早速そうするように命じたのであった。 太子・建の妃・孟贏の美 貌の侍女・斉女(左)に向 かって、孟贏になり代わ って建に嫁ぐよう勧める 費無極(右) こうしてまんまと孟贏を奪った平王だが、やはり太子に後ろめたい。それに気づいた費無極は、 また平王に悪知恵を授ける: 『城父(楚と宋の国境地帯)が襲撃された』と言って、太子に守備を 「 命じ、遠ざけましょう」 しかし、孟贏の件は結局、太子にばれ、太子の守役である伍奢(ごしゃ)は怒って平王に「王様
  • 4. は、太子の嫁を娶られたばかりか、太子を戦場に追いやろうとなさる。これは一体どういうお積り ですか!?」と詰め寄る。 「王たる者、つねに国民のお手本に なるべきです」と伍奢 その言葉にカッときた平王、剣に手をかけ「無礼者!お前など殺してくれるわ」と言うが、傍らに いた費無極はそれを止め「とりあえず牢屋にぶち込みましょう」と言う。 そして後から費無極は平王に言う: 「伍奢には二人の息子がおり、生かしておけば呉の災いとなり ます。今、伍奢に手紙を書かせて二人を呼び寄せ、伍奢もろとも殺してしまいましょう」 「なるほど」と思った平王は、牢屋の伍奢に甘い言葉かける:「伍奢よ、お前は、太子をそそのか し、謀反を企てた罪で死刑にするつもりであったが、伍家の代々の功績に免じて許すことにしよう。 だだ、お前にはそろそろ引退してもらい、二人の子供たちに官職を授けようと思う。彼らに手紙を 書いて、こちらに参内させよ」 それに対して伍奢は言う:「長男の伍尚(ごしょう)は、温厚で情け深い性質なので、呼べば来る でしょう。しかし次男の伍子胥(ごししょ)は、恥を耐え忍び大事をなす男です。あれは多分来な いでしょう」 「つべこべ言わず、とにかく書くがよい。来るか来ないかは、お前の知ったことでは ない」と平王。 すると伍奢は言う:「二人を呼び寄せた後、我ら三人を処刑なさるお積りなのでしょう。でも、そ れを恐れて手紙を書かなければ、私だけが殺され、二人は逃げるでしょう。そして二人は将来きっ と、仇を討ちに戻って来ます。そうなれば楚の人々は塗炭の苦しみをなめるでしょう。それでは私 は、死んでも死にきれません。ですから一家断絶を覚悟で手紙を書くつもりです」 こうして書かれた手紙が、伍尚・伍子胥のもとに届けられた。 伍尚、伍子胥兄弟は、この手紙が自分達をおびき寄せるための罠だと気づく。が、兄の伍尚は言 う: 「父が呼んでいるのに、子として行かない訳にはいくまい」すると弟の伍子胥が言う: 「しかし、 我々がこうして遠方におり、朝廷の手が届かないからこそ、父は生かされているのです。もし行け ば、逆に父の死期を早めましょう」 伍尚はため息をつき「それは分かっている。だが、私は父に会いたいのだ。それで殺されても悔 いはない。伍子胥、お前は敵討ちをすればよい。私は父と共に死のう。お互い思うところをやれば
  • 5. よい」と言う。 弟・伍子胥との今生の別れだと悟った兄・ 伍尚(写真)、伍子胥(右端/髪だけ)を見な がら涙を流す 「分かりました。兄さんにとって死ぬことが孝行なのですね。でも私は、仇を討つことこそ孝行 だと思います。お名残は尽きませんが、ここでお別れします」と伍子胥は言う。そして手紙を届け た使者に向っては「帰ってあの暴君に伝えろ:『父と兄に手を出すな。言うことを聞かなければ、オ レは楚国を滅ぼし、お前(平王)の体を切り刻んでやる』とな」と言い、その場を立ち去った。 平王の使 者に向か い、「父と 兄を殺せ ば、報復に、 オレは楚 国を滅ぼ すぞ!」と 宣言する 伍子胥 使者からその話を聞いた平王、大いに怒り、伍奢・伍尚父子を五馬分屍の刑(両手、両足、首を 一匹ずつの馬に結びつけて体を引き裂く刑-次頁の写真参照)に処するよう命じる。が、それでも 怒りが収まらない。
  • 6. 馬 分 屍 すると費無極がまた入れ知恵する: 「先ず伍子胥の似顔絵を描かせ、それを各関所に貼らせるので す。そして伍子胥を捕らえた者には粟 5 万石を与え、大夫に取り立てるが、かくまった者は一族も ろとも処刑するとふれ回らせます。また各国には使者を出し、伍子胥を入れぬよう伝えます。そう すれば奴も進退窮まり、早晩とらわれの身となるでしょう」 一方、伍子胥は先に逃げた太子・建の後を追い、宋国に行った。しかし、宋で内乱が起こったた め、太子と共に今度は西北の鄭に逃げ、鄭の定公から歓待を受けた。そこで太子は定公に鄭軍を借 りて楚に戻りたいと告げる。が、定公は「鄭は小国ですのでお力になれません。軍を借りるなら晋 に頼めばよいでしょう」と言う。 太子はそこで晋に向った。だが、晋の頃公から逆に「我々と組んで鄭を滅ぼすことができれば、 その後で軍をお貸ししよう」と言われ、同意する。しかし、その事が、鄭の定公の知るところとな り、太子は定公に殺され、伍子胥も鄭におれなくなる。そこで伍子胥は、再度楚に潜入し、楚と呉 の国境にある昭関(しょうかん)から呉に亡命しようと企てた。 ところが昭関に来てみると、そこには彼の似顔絵が張り出され、関所を出る人は全員チェックを 受けている。
  • 7. 関所に張られた伍子胥の似顔絵 左右の兵士は、通行人をチェックし ている。 このまま通れば捕まるに違いない。伍子胥は困って立ち往生していると、そこへ一人の老人が通り かかった。そしてその老人は伍子胥をマジマジと見つめ、「お前は伍子胥だな」と言う。 慌てて逃げ出そうとする伍子胥。だが、老人は言う:「ワシは扁鵲(へんじゃく/伝説的な名医) の弟子で東皋公(とうこうこう)という者だ。ワシは医術、つまり人を生かす術を行なうだけで、 人殺しはしない。だから安心してワシのあばら家に来るがよい。いくらでも滞在してよいぞ。ただ し昭関は、監視の目が厳しいので行ってはならん」 こうして伍子胥は東皋公の家にやっかいになる。そして東皋公は伍子胥のために昭関を突破する 方法を考えてくれると言う。それから 1 週間経った。しかし東皋公は昭関のことを口にしない。伍 子胥は次第に焦りはじめ、夜な夜な眠れぬ日が続いた。 焦燥のあまり夜も眠れぬ伍子胥 夜な夜な外を徘徊する。狼の遠鳴き も聞こえる寂しい夜。 ある朝、東皋公は一人の客を連れて来た。そして伍子胥の顔を見るなり驚いて言う: 「一体どうした のだ、その顔は?」
  • 8. その言葉に伍子胥も驚いた。そして慌てて鏡を取り出し眺めると、黒かった髪の毛に沢山の白髪 が混じり、三十も老けて見えた。仇を取れない焦りが、伍子胥の容姿を激変させてしまったのだ。 一夜のうちに、白髪の老人になってしまった伍 子胥 あまりのことに伍子胥は泣き出し、天を恨んだ。が、東皋公は逆に喜んで言う: 「これは良い兆候だ。 これであの昭関の似顔絵と、似ても似つかなくなった。」 そして傍らの客人を紹介した。その客は皇甫訥(こうほとつ)と言い、背格好から顔つきまで、 かつての伍子胥にそっくりだった。が、白髪頭になった今の伍子胥とは全く別人に見える。東皋公 は言った: 「ワシの計画はこうじゃ。先ず皇甫訥が伍子胥殿の身なりをする。そして伍子胥殿はその 家来に扮するのじゃ。そうして何食わぬ顔で昭関に行けば、関守たちはきっと間違えて皇甫訥を捕 らえるじゃろう。その隙に伍子胥殿は関を突破するのじゃ」 こうして二人並んで昭関に行くと、本当に関守たちは皇甫訥を捕らえた。 並んで関所を 通過しようと する皇甫訥(中 央/小豆色の 服)と伍子胥 (グレーの服)
  • 9. そしてその隙に、伍子胥は関を駆け抜け、無事、国境を越えたのだった。 ー感想― 復讐劇のスタートである。このあと伍子胥は呉に入り、様々な復讐劇に遭遇しながら、ついに楚 に攻め込むのである。そしてその後、臥薪嘗胆(がしんしょうたん)の呉王・夫差(ふさ)と越王・ 勾践(こうせん)の戦いで、延々と続いた復讐劇が締めくくられる。 本集に話を戻せば、伍奢、伍尚、伍子胥の善人父子に対し、平王、費無極の悪人グループのコン トラストが鮮明で面白い。但し、太子・建については、何とも言えない。最初は善人グループに属 していたが、楚に返り咲きたいばかりに、恩になった鄭・定公を殺そうとしたのだから。 まあ、人間とは本来そんなものかもしれない。善人、悪人とハッキリ分ける事自体がおかしいの だろう。実際、平王だって、その前の霊王に比べれば人望のある優秀な人物だった。が、彼は、権 力を握った途端、堕落してしまった。今の日本にだって、そんな人は居るだろう。それは、古今東 西を問わない普遍的な現象なのだ。