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「政府情報リテラシー」をめぐる
一考察:一次情報・一次資料の側面に
焦点を当てて 【ウェブ公開版】
日本アーカイブズ学会 (Japan Society for Archival Science)
2017年度大会 自由論題研究発表
(2017年...
本日の内容
• 本研究の背景と対象
– 米国の状況、ワシントン大学での実践をもとに
– 政府情報の「多様化」と「リテラシー」
– 「政府情報アクセス」と「一次資料を用いた教育
(TPS)」との接点はどうか?
• 米国でのTPS
• ワシントン大...
本研究の背景と対象
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 3
本研究の視点
• 米国の状況を主な対象とする
– ワシントン大学(ワシントン州シアトル)での調査
(2017年2月20~24日)も踏まえ
• そこから、日本への示唆も提示できれば…
Copyright (C) 2017- Takashi Kog...
米国の状況
• [1]連邦政府刊行物寄託図書館制度(FDLP)の存在
(19世紀より)
– 物理的な刊行物にとどまらない形での政府情報アクセス
をいかに保障するか
– “Government Documents Librarian”の存在
• ...
なぜ「政府情報」の「リテラシー」か
• 政府情報の「多様化」
• 「一次情報」「一次資料」にとどまらない
– 刊行物のような「二次情報」「二次資料」もあり得
る
– 「一次」「二次」の境目があいまいなものはどう
か?
• ウェブサイト上の情報
...
「政府情報の多様化」の概念図
• 古賀(2017)
を参照
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 7
なぜ「政府情報」の「リテラシー」か
(続き)
• 「政府」の情報ゆえの両面性
– 「政府だから信用できる」:非営利性
– 「政府だから(と言って)信用できない」
• 「ガバナンス」とのつながり
– 単に「情報を得て行動」というだけにとどまらない...
ワシントン大学(UW)図書館
• Cassandra (Cass) J.
Hartnett氏の存在
– 「政府資料担当ライブラリ
アン」としては全米の第一
人者のひとり
– テキストブック(右図)の
執筆・編集(初版2011, 第
2版2016...
(続き)
• UW図書館“Government Publications”のペー
ジ
– https://www.lib.washington.edu/govpubs
• UW図書館として「情報の評価」を利用者(学
生、教員・研究者)に提示する...
Hartnett氏(左)と古賀
• 2017年2月24
日にUW図書
館員向けに
「日本の政府
情報へのアク
セス」に関する
プレゼンテー
ションを古賀が
実施
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rig...
米国での
「一次資料を用いた教育(Teaching with
Primary Sources: TPS)」の取り組み
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 12
さまざまな文献と実践
• 米国アーキビスト協会(SAA)内の“Teaching
with/about Primary Sources Committee”
(2010-)
• 国内各地での実践
– 例:TeachArchives.org(ブルッ...
Teaching with Primary Sources
(米国議会図書館)
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 14
http://www.loc.gov/teach...
DPLAより“Rise of Conservatism in the
1980s”
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 15
https://dp.la/primary-...
続き:同項目のTeaching Guide
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 16
https://dp.la/primary-source-sets/guides/t...
国立公文書記録管理院(NARA)
トップページ
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 17
https://www.archives.gov/
近年の議論・活動
の集約
• SAAによる概説書
(2016)=以下「TPSテ
キスト」と略記
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 18
関連書(1)
(初版2006、第2版2013)
• 関連する章
– Chap. 11: History
– Chap. 18: Legal
Research for
Nonlaw Students
– Chap. 19:
Government
...
関連書(2)
• 鎌田(2016)で紹介
• TPSテキストでも重要文献と位置づけられる
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 20
(ACRL, 2012) (Libra...
TPSテキストの構成
• Module 9: Contextualizing Archival Literacy
• Module 10: Teaching With Archives - A Guide
for Archivists, Lib...
Module 9での定義づけ (p. 8-13.)
• Domain Knowledge:専門分野に関する知識
• Primary Source Literacy:刊行物と異なる「一
次資料」の読解・活用能力
• Archival Litera...
TPSの「政府情報リテラシー」への示唆
• 「出所の力」の理解につながる
• 情報の構造の多面的な判断・評価
– 組織の中の階層を踏まえて
– 「政府の階層(例:中央vs.地方)」を踏まえて
Copyright (C) 2017- Takash...
ワシントン大学などでの
取り組み
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 24
政府情報についての教育(1)
• Hartnett氏の、ワシントン大学iSchool(情報学大学
院)図書館学課程での「Government Information」
の授業
– 政府情報(含・法情報)の探し方だけでなく、政府情報
をめぐる問題...
関連:Tumblrの活用
• http://govpubsfinds.tumblr.com/
• 授業の履修者、あるいはそれ以外の人々に
より、「面白そうな政府刊行物(出版時期は問
わない)」を提示
– OPAC上のデータ、(もしあれば)Hat...
Tumblrへの投稿例
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 27
政府情報についての教育(2)
• Hartnett氏の、シアトル・セントラルカレッジ(コ
ミュニティカレッジ)での「情報リテラシー」の授
業(ゲスト講師として)
– 履修者自身が現在調べたい「生活上の課題」に関
する情報源を知る一助として、政府...
(例1)シアトル市
• “Services by Topic”の項目が分かりやすい
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 29
http://www.seattle.gov...
(例2)ナーシングホーム検索(ワシントン州)
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 30
https://fortress.wa.gov/dshs/adsaapps/loo...
続き:“Inspection Report”(ウェブ公開)より
• 利用者など
からの不満
に対する対
応や、設備
の不備を記
述、公開 →
公開に適さ
ない部分は
黒塗り
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. A...
ワシントン大学図書館の取り組み
• 展示“Making Sense of the News”
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 32
「SMART」評価法
(もっぱらニュースの情報が対象)
• S=Source(情報源の確認)
• M=Motive(執筆・発信の動機の確認)
• A=Authority(執筆・発信者の立場・権限の確認)
• R=Review(内容や論理立ての検...
“Savvy Information Consumers”の項目
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 34
Hartnett氏やワシントン大学図書館に
おける実践のまとめ
• 政府活動および政府情報の位置づけ
– 「役に立つ」が「危うさ」をはらむ、という点を意識した教
育
– 政府そのものの位置づけを捉えなおす契機にも
• 連邦、州、地方(基礎自治体...
まとめ/おわりに
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 36
古賀自身の教育実践
• 同志社大学大学院 総合政策科学研究科
図書館情報学コースでの「図書館情報学研
究(政府情報論)」
• 2015年度(コース設置初年度)における実践
の報告:古賀(2015)
http://www.slideshare.n...
(リテラシー)教育のあり方
• 情報資源をマネジメントする側に向けての教
育 と、 情報資源を利用する側に向けての
教育 のバランスをどう位置づけるか?
– アーカイブズ学にせよ、図書館情報学(米国での
Government Publicati...
関連書(旬報社, 2016)
• 第3章「公開情報を使
う―背景についての知
識獲得と推論」
– “公文書館専門職員は
天使である”:自身が正
当に評価されていない
と感じていることが多い
から、彼らの専門性に
尊敬の念を持って接す
るべし
C...
最後に:「Post Truth」時代の課題?
• 「SMART」的評価の必要性は、政府(+政府の
もとでの個人)による発信にも当てはまる
• 「証拠」「証拠的価値」とは何か、の再考の必
要性
– そもそも政府はいかなる形で「証拠」や「痕跡」を
...
主要参考文献
• 鎌田均(2013)「一次資料の利用と情報リテラシー:米国大学にお
けるアーカイブ、特殊資料コレクションの教育的役割から見て」『同
志社図書館情報学』23号, p.1-15.
• 鎌田均(2016)「米国の高等教育におけるアーカ...
ありがとうございました
Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 42
• 本発表は、JSPS科研費
JP16K00454「政府情報リテラ
シーの日米比較と教育内容の
体系化に...
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「政府情報リテラシー」をめぐる一考察:一次情報・一次資料の側面に焦点を当てて(古賀崇)

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米国における「一次資料を用いた教育(Teaching with Primary Resources)」の理論・実践や、ワシントン大学(シアトル)などの取り組みを踏まえ、「政府情報リテラシー」(政府情報の読解・活用能力)というコンセプトとその射程の提示を試みた。

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「政府情報リテラシー」をめぐる一考察:一次情報・一次資料の側面に焦点を当てて(古賀崇)

  1. 1. 「政府情報リテラシー」をめぐる 一考察:一次情報・一次資料の側面に 焦点を当てて 【ウェブ公開版】 日本アーカイブズ学会 (Japan Society for Archival Science) 2017年度大会 自由論題研究発表 (2017年4月23日 学習院大学) 天理大学(人間学部総合教育研究センター) 古賀 崇 Takashi Koga (Professor, Tenri Univ., Tenri, Nara, Japan) Email: Web: http://researchmap.jp/T_Koga_Govinfo Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 1 A Thought on Government Information Literacy: Considering the Issues on Teaching with Primary Sources (TPS)
  2. 2. 本日の内容 • 本研究の背景と対象 – 米国の状況、ワシントン大学での実践をもとに – 政府情報の「多様化」と「リテラシー」 – 「政府情報アクセス」と「一次資料を用いた教育 (TPS)」との接点はどうか? • 米国でのTPS • ワシントン大学や、そこでの担当者の取り組み • まとめ/おわりに Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 2
  3. 3. 本研究の背景と対象 Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 3
  4. 4. 本研究の視点 • 米国の状況を主な対象とする – ワシントン大学(ワシントン州シアトル)での調査 (2017年2月20~24日)も踏まえ • そこから、日本への示唆も提示できれば… Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 4
  5. 5. 米国の状況 • [1]連邦政府刊行物寄託図書館制度(FDLP)の存在 (19世紀より) – 物理的な刊行物にとどまらない形での政府情報アクセス をいかに保障するか – “Government Documents Librarian”の存在 • 米国図書館協会(ALA)に専門ラウンドテーブルあり • [2]「情報リテラシー教育」の標準の存在とその変化 – ALAやその専門部会が主導してきた:もっぱら刊行物(二 次資料)に焦点を当てる – 米国アーキビスト協会(SAA)などの新たな取り組み:「一 次資料を用いた教育(Teaching with Primary Sources: TPS)」 →[1][2]の接点はあるかどうか? Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 5
  6. 6. なぜ「政府情報」の「リテラシー」か • 政府情報の「多様化」 • 「一次情報」「一次資料」にとどまらない – 刊行物のような「二次情報」「二次資料」もあり得 る – 「一次」「二次」の境目があいまいなものはどう か? • ウェブサイト上の情報 • データ(オープン/非オープン) Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 6
  7. 7. 「政府情報の多様化」の概念図 • 古賀(2017) を参照 Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 7
  8. 8. なぜ「政府情報」の「リテラシー」か (続き) • 「政府」の情報ゆえの両面性 – 「政府だから信用できる」:非営利性 – 「政府だから(と言って)信用できない」 • 「ガバナンス」とのつながり – 単に「情報を得て行動」というだけにとどまらない – 情報の管理・提供の仕方、政府自体のあり方を 見直す契機に – 「遡及的検証」の役割 (cf. 「時の経過」) Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 8
  9. 9. ワシントン大学(UW)図書館 • Cassandra (Cass) J. Hartnett氏の存在 – 「政府資料担当ライブラリ アン」としては全米の第一 人者のひとり – テキストブック(右図)の 執筆・編集(初版2011, 第 2版2016) – 同大学大学院図書館学 課程、コミュニティカレッジ での教育活動 Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 9
  10. 10. (続き) • UW図書館“Government Publications”のペー ジ – https://www.lib.washington.edu/govpubs • UW図書館として「情報の評価」を利用者(学 生、教員・研究者)に提示する取り組み – 教育活動(例:学位論文やそれに相当するもの) への関与を通じて – 図書館の展示(館内およびウェブサイト)を通じて Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 10
  11. 11. Hartnett氏(左)と古賀 • 2017年2月24 日にUW図書 館員向けに 「日本の政府 情報へのアク セス」に関する プレゼンテー ションを古賀が 実施 Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 11
  12. 12. 米国での 「一次資料を用いた教育(Teaching with Primary Sources: TPS)」の取り組み Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 12
  13. 13. さまざまな文献と実践 • 米国アーキビスト協会(SAA)内の“Teaching with/about Primary Sources Committee” (2010-) • 国内各地での実践 – 例:TeachArchives.org(ブルックリン歴史協会) • いわゆる「デジタル・アーカイブ」との連動 – 議会図書館の「アメリカン・メモリー」が口火 – 米国デジタル公共図書館(DPLA)もTPSに尽力 • 鎌田によるまとめ(2013, 2016) Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 13
  14. 14. Teaching with Primary Sources (米国議会図書館) Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 14 http://www.loc.gov/teachers/tps/
  15. 15. DPLAより“Rise of Conservatism in the 1980s” Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 15 https://dp.la/primary-source-sets/sets/rise-of-conservatism-in-the-1980s
  16. 16. 続き:同項目のTeaching Guide Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 16 https://dp.la/primary-source-sets/guides/teaching-guide-exploring-the-rise-of- conservatism
  17. 17. 国立公文書記録管理院(NARA) トップページ Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 17 https://www.archives.gov/
  18. 18. 近年の議論・活動 の集約 • SAAによる概説書 (2016)=以下「TPSテ キスト」と略記 Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 18
  19. 19. 関連書(1) (初版2006、第2版2013) • 関連する章 – Chap. 11: History – Chap. 18: Legal Research for Nonlaw Students – Chap. 19: Government Information Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 19
  20. 20. 関連書(2) • 鎌田(2016)で紹介 • TPSテキストでも重要文献と位置づけられる Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 20 (ACRL, 2012) (Libraries Unlimited, 2014)
  21. 21. TPSテキストの構成 • Module 9: Contextualizing Archival Literacy • Module 10: Teaching With Archives - A Guide for Archivists, Librarians, and Educators • Module 11: Connecting Students and Primary Sources - Cases and Examples (Moduleはシリーズ“Trends in Archival Practice” としての通し番号) Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 21
  22. 22. Module 9での定義づけ (p. 8-13.) • Domain Knowledge:専門分野に関する知識 • Primary Source Literacy:刊行物と異なる「一 次資料」の読解・活用能力 • Archival Literacy:アーカイブズ資料の構築の され方(諸原則などを踏まえ)までも見越した 読解・活用能力 ↓ これら3つの組み合わせが、一次資料の「より 深い理解」のために重要 Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 22
  23. 23. TPSの「政府情報リテラシー」への示唆 • 「出所の力」の理解につながる • 情報の構造の多面的な判断・評価 – 組織の中の階層を踏まえて – 「政府の階層(例:中央vs.地方)」を踏まえて Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 23
  24. 24. ワシントン大学などでの 取り組み Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 24
  25. 25. 政府情報についての教育(1) • Hartnett氏の、ワシントン大学iSchool(情報学大学 院)図書館学課程での「Government Information」 の授業 – 政府情報(含・法情報)の探し方だけでなく、政府情報 をめぐる問題も提示 – (例1)DDTの利用:かつては連邦政府は「床面などへの 直接の散布」を、パンフレットなどで推奨していたが、現 在は禁止 – (例2)文化人類学と「政府による監視」:David Price教授 (セント・マーティン大学)によるゲスト講義 • 近著:Cold War Anthropology (2016) – 情報公開法(FOIA)による公文書開示請求の実例も多数収録 • http://homepages.stmartin.edu/fac_staff/dprice/all.html Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 25
  26. 26. 関連:Tumblrの活用 • http://govpubsfinds.tumblr.com/ • 授業の履修者、あるいはそれ以外の人々に より、「面白そうな政府刊行物(出版時期は問 わない)」を提示 – OPAC上のデータ、(もしあれば)HathiTrust(全米 の図書館の協働による電子図書館)上のデータ へのリンクも求める Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 26
  27. 27. Tumblrへの投稿例 Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 27
  28. 28. 政府情報についての教育(2) • Hartnett氏の、シアトル・セントラルカレッジ(コ ミュニティカレッジ)での「情報リテラシー」の授 業(ゲスト講師として) – 履修者自身が現在調べたい「生活上の課題」に関 する情報源を知る一助として、政府の情報源(連 邦・州・自治体)を提示(もっぱらウェブサイト) • 政府の「階層」ごとに、どのような情報が得られるか – 地方レベルに降りるほど、より生活に密着しやすい • 各々の政府ウェブサイトはどれだけ探しやすいか、また どれだけ「深い」情報が得られるか • ウェブサイトから、政府の活動がどれだけ分かるか – 政府の組織構成・組織図をあらかじめ理解しておくと有用 Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 28
  29. 29. (例1)シアトル市 • “Services by Topic”の項目が分かりやすい Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 29 http://www.seattle.gov/services-and-information
  30. 30. (例2)ナーシングホーム検索(ワシントン州) Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 30 https://fortress.wa.gov/dshs/adsaapps/lookup/NHPubLookup.aspx
  31. 31. 続き:“Inspection Report”(ウェブ公開)より • 利用者など からの不満 に対する対 応や、設備 の不備を記 述、公開 → 公開に適さ ない部分は 黒塗り Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 31
  32. 32. ワシントン大学図書館の取り組み • 展示“Making Sense of the News” Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 32
  33. 33. 「SMART」評価法 (もっぱらニュースの情報が対象) • S=Source(情報源の確認) • M=Motive(執筆・発信の動機の確認) • A=Authority(執筆・発信者の立場・権限の確認) • R=Review(内容や論理立ての検証) • T=Two-Source Test(他の情報・記事等と比較) (関連)ワシントン大学図書館ウェブサイト“Savvy Info Consumers: Evaluating Information” – 館内展示“Making Sense of the News”の内容を含む – http://guides.lib.uw.edu/c.php?g=611734&p=4247863 Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 33
  34. 34. “Savvy Information Consumers”の項目 Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 34
  35. 35. Hartnett氏やワシントン大学図書館に おける実践のまとめ • 政府活動および政府情報の位置づけ – 「役に立つ」が「危うさ」をはらむ、という点を意識した教 育 – 政府そのものの位置づけを捉えなおす契機にも • 連邦、州、地方(基礎自治体)での業務および「立場」の違い: 連邦とそれ以外の政府との対立もある(ワシントン州、シアト ル市はまさしく) • 政府の「階層」を「複眼的」に見る • ただし政府情報をめぐる活動と一次資料・一次情 報をめぐる活動が直結している訳ではない – 貴重資料(アーカイブズ部門)の担当者含め、TPSへの 取り組みは模索中 Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 35
  36. 36. まとめ/おわりに Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 36
  37. 37. 古賀自身の教育実践 • 同志社大学大学院 総合政策科学研究科 図書館情報学コースでの「図書館情報学研 究(政府情報論)」 • 2015年度(コース設置初年度)における実践 の報告:古賀(2015) http://www.slideshare.net/takashikoga5439/s s-55638112 Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 37
  38. 38. (リテラシー)教育のあり方 • 情報資源をマネジメントする側に向けての教 育 と、 情報資源を利用する側に向けての 教育 のバランスをどう位置づけるか? – アーカイブズ学にせよ、図書館情報学(米国での Government Publication/Information科目含め)に せよ、後者の視点は弱い? – 特にArchival Literacyにまで根ざす教育をいかに 展開するか Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 38
  39. 39. 関連書(旬報社, 2016) • 第3章「公開情報を使 う―背景についての知 識獲得と推論」 – “公文書館専門職員は 天使である”:自身が正 当に評価されていない と感じていることが多い から、彼らの専門性に 尊敬の念を持って接す るべし Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 39 • 原著(2011)はユネスコがウェブ公開(オープンアクセス) http://unesdoc.unesco.org/images/0019/001930/193078e.pdf
  40. 40. 最後に:「Post Truth」時代の課題? • 「SMART」的評価の必要性は、政府(+政府の もとでの個人)による発信にも当てはまる • 「証拠」「証拠的価値」とは何か、の再考の必 要性 – そもそも政府はいかなる形で「証拠」や「痕跡」を 残すか、あるいは隠そうとするか – デジタル・フォレンジック=「データ修復などによる 証拠保全」の位置づけはどうか? • 記録管理学会 2017年研究大会(6/2-3、九州大学)で 発表予定 Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 40
  41. 41. 主要参考文献 • 鎌田均(2013)「一次資料の利用と情報リテラシー:米国大学にお けるアーカイブ、特殊資料コレクションの教育的役割から見て」『同 志社図書館情報学』23号, p.1-15. • 鎌田均(2016)「米国の高等教育におけるアーカイブズの教育活 動」『アーカイブズ学研究』24号, p. 86-91. • 古賀崇(2015)「「政府情報論」の試み:教育・研究の観点から」情 報ネットワーク法学会第15回研究大会 個別報告. http://www.slideshare.net/takashikoga5439/ss-55638112 • 古賀崇(2017)「政府情報の多様化とアクセス保障」『びぶろす』 (電子版)76号. http://www.ndl.go.jp/jp/publication/biblos/2017/4/02.html • Hartnett, Cassandra J.; Sevetson, Andrea L.; Forte, Eric J. (2016) Fundamentals of Government Information: Mining, Finding, Evaluating, and Using Government Resources, 2nd ed. ALA Neal- Schuman. • Prom, Cristopher J.; Hinchliffe, Lisa Janicke eds. (2016) Teaching with Primary Sources. Society of American Archivists. Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 41
  42. 42. ありがとうございました Copyright (C) 2017- Takashi Koga. All rights reserved. 42 • 本発表は、JSPS科研費 JP16K00454「政府情報リテラ シーの日米比較と教育内容の 体系化に関する研究」(基盤研 究(C)、研究代表者:古賀崇)に よる成果の一部です。 • Special Thanks to: – Ms. Cass Hartnett (UW Libraries) – Ms. Azusa Tanaka (UW Libraries) – And those who helped my research in UW and Seattle Statute of Chief Seattle

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