2023年3月15日 UX Study#4 のスライドです。パネルトークのモデレーターをつとめました。「AI による未来のUXデザイン」という矛盾をはらんだテーマについて、ゲストに深津 貴之さんをお迎えして、ていねいにときほぐしました。この日は奇しくもChatCPT-4がリリースされた日でもありました。

1. © 2022 Grooves Inc.
AIによる未来のUXデサイン？
〜 ChatGPT・AIartなど 〜
2023年3月15日 Forkwell UX Study#4

3. まさに今日 ChatGPT-4 がリリース

4. 引用: https://openai.com/

5. 引用: https://note.com/fladdict/n/nc21813409df8

7. 最速レビュー
ChatGPT-4 デモ
ときめき・オブ・ザ・デッド
〜 恋のアポカリプス

8. はじめに

9. AIによる未来のUXデサイン？

10. ところでコンピューターができてから
今年でおよそ何年たったでしょう？
50年？ 100年？ 150年？

11. 世界初のコンピューターENIACは
第二次世界大戦中の1946年
弾道計算のためにつくられました

12. つまり最初のコンピューターから
世界中にWebとスマホが行き渡るまで
およそ80年間かかりました

13. ちなみに産業革命は
およそ何年間を指すかご存知でしょうか？
100年？ 150年？ 200年？

14. 産業革命（第一次）は
1760年代〜1830年代の
およそ80年間を指します

15. ではディープラーニングが
世の中に最初に知らしめられたのは
いつでしょうか

16. 画像認識の精度を競う国際大会ILSVRCで
ヒントン率いるトロント大学が
ディープラーニングを用いて圧勝（2012）

17. つまり私たちの生活にAIが行き渡り
自然にとなりあうものになるまで
あと70年（2092年）

18. 私たちはAIの普及の
まだ入口にいるにすぎません

19. 「AIによる未来のUXデサイン」
という言葉は矛盾をはらんでいます

20. 「UXデサイン」とは
「ユーザーを中心にものづくりをする」
ことです

21. 「AIによる未来のUXデサイン」
と言われても

22. 私たちUXデザイナーは
ユーザーに必要なら
その時代時代のAIを使って

23. ユーザーに必要でなければ
べつにAIを使わずに
ものづくりを続けるでしょう

24. UXデザインの基本姿勢は
10年後も20年後も
70年後も変わりません

25. ただし
Web（1984〜）やスマホ（2007〜）が
UXデザインの「道具」を増やしたように

26. 次々と発表されるAI技術が
UXデザインの「道具」を増やしてくれる
ことは確実でしょう

27. 今日は深津 貴之さんをお迎えして
この先のUXデザインとAIについて
お伺いします

28. パネルトーク

29. パネルトーク
UXデザインへの影響がとくに大きそう、という意味
で注目しているAI技術があれば教えてください。
Q
A LLM（大規模言語モデル）

30. パネルトーク
ChatGPTの得意なことに「要約」があります。名作小説も要約してし
まうと、本来ちゃんと読むことで得られた体験が損なわれそうです。
要約されても狙ったUXを届けるためにはどうすればいいでしょうか？
Q
A 要約される前提で体験を設計すればいいの
ではないか？

31. パネルトーク
深津さんが「ChatGPTに感情回路を埋め込んだら、やべぇ感じになった」「ChatGPTにギル
ガメッシュ王の人格を与えるには？」で、さも人格があるかのようにAIが振る舞うように演
出する工夫をされていました。AIの振る舞いを演出することは、今後のUXデザイナーの仕事
として主流になるのでしょうか。
Q
A ラーメンの味はChatの人格でかわらないし、布団の感触もChatの人格
で変わらないので、そこだけではないのかなと思います。

32. パネルトーク
深津さんはご自身のnoteで「よいエクスペリエンス」に求められるのはカバー
範囲や打率とおっしゃっています。AIが人に合わせてプロダクトのUXをより良
く変化させている好事例は、現時点ではどのようなものがあるのでしょうか？
Q
A 毎月漫画の新刊を教えてくれる。

33. パネルトーク
メインフレームがパソコンとなったように、個人がAIを所有する時代
が来たとき、それにより起こるUXデザインの変化はどのようなものに
なるでしょうか？
Q
A 計算資源が増えたぶんだけ、試行錯誤が多
くできるのではないか？

34. パネルトーク
AIはテクノロジー主導で発展を続けていて、ユーザーの「困った」を解決するために発展し
てはいません。そのため、ユーザーのこんな課題はAIでこのように解決できる、というイ
メージがわきづらいです。UXデザイナーがデザインをするとき、解決策のひとつとしてAIを
自然に浮かべられるようになるには、どうすればよいでしょうか。
Q
A デザイナーがUIを理解してないと、どうにもならないの
で、いっぱい触るしかないのではないかと思います。

35. パネルトーク
深津さんはnoteでCXOという役職につかれています。具体的にどのよ
うな仕事をしているのでしょうか。その仕事とAIはどのように関係す
るのでしょうか。
Q
A 色々やってますが、最近はチェックする仕事が多くなってきました。
AIは自分で勉強しています。

36. パネルトーク
これまでみてきたプロダクトの中で良いと
思ったプロダクト、そのUXはなんですか？
Q
A 任天堂製品全般。

37. パネルトーク
良いUXデザインとはなんですか？
Q
A それが人生で重要なことなら、よい体験が最大化されること。
人生で重要でないなら、体験が透明化されること。

38. パネルトーク
テクノロジーや、サービスの開発速度も早まっていくな
かで、いつもどんな情報にアンテナをはっていますか？
Q
A 各分野の自分よりすごい人のTwitter。
各分野の自分よりすごい人がフォローしてるTwitter。

39. パネルトーク
チームでUXデザインを考えるときに心がけ
ていることはありますか？
Q
A 最初に十ヶ条とかステートメントシートを
しっかり握るのが好きです。

40. パネルトーク
UXデザインを学ぶ上で衝撃を受けた、勉強になった
書籍はありますか？ どんな点がよかったですか？
Q
A 『誰のためのデザイン？』

41. パネルトーク
本日にリリースされたChatCPT-4のすごいとこ
ろはどういうところだとお考えでしょうか？
Q
A （イベント内で回答）

42. 参加者から質疑応答