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コゴトメソッドライティングVer1.0
- 2. おことわり • このスライドは – いわゆるサイエンスライティング（一般向け）について ざっくりまとめたもの – 元のスライドは、CoSTEP受講生から提出された課題文 に対するレスポンスとして作成 – でも課題文や事例紹介に関する記述はどんどん削除 – なのでいまいち文脈がわからんという部分もあります があしからず 2
- 4. 企画の要素 1. テーマ (What) – 具体的に。テーマのキモは？ 定番ですが6W4H 2. 対象 (Whom) – 「高校生」ではなく「～で～な高校生」くらいで 3. 目的 (Why) – 読み手にどうなってほしいのか？ – そのためにどのような「しかけ」が必要か 4. 形式（How (format)） – 何文字か – 写真、図、イラストは？ 4
- 5. 考えるべき重要な要素 5. コンセプト（How (concept)） 1. 切り口 2. 組み合わせ 3. 色付け 4. 流れ – 同じ元情報・テーマからでも、いくつもの新たな記事ができる 6. 誰が（Who） – 誰が文中で語るか。一人称、三人称 – 会話形式、インタビュー形式、ルポ形式 7. いつ（When） – 記事の時事性＝いつ読まれるか 5
- 6. 学びとして考えるべきこと 8. どこで（Where） – 今ここで！ 9. コストと利益（How much） – どこまでやって（目標）、何を得るのか?! 10.どれくらい（How many） – 何度も読んで、何度も書きなおす！ 図１ 典型的なリア ス海岸地形（女川 町） 宮城県気仙沼 市から石巻市牡 鹿半島には「リ アス海岸」と呼 ばれる細長い 湾と半島が連 する複雑な地 形が広がっ 草稿の赤さは、完成後の赤っ恥具合と反比例する 6
- 7. 改めて企画とは • 読んだこと・聞いたことをそのまま書くのでは 意味がない • 自分にしかない観点を見つけ出す • そこから生まれるのが企画 ﾓﾔﾓﾔﾓﾔﾓﾔ ﾓﾔﾓﾔﾓﾔﾓﾔ ﾓﾔﾓﾔﾓﾔﾓﾔ 自分の中にため込んでいたモノで集めた素材を爆破 7
- 8. 科学技術ネタでよく陥ること • 詳細な基礎知識を説明しはじめる – 対象と目的にあっているか？ – それは読者にとってどういう意味があるのか？ Science Tume-awase ありがためいわく 8
- 9. 「わかる」とは 1. 個別の情報の意味を理解する 2. その情報が自分（読み手）にとってどういう 価値があるのかを理解する – ２が可能になるパッケージで まずはほどほどに 9
- 10. わかってもらうためには 文章は非対面・文字媒体の情報伝達 ─ 会話では可能なその場での修正、文脈の共有は、不可能 • 文脈の共有をより強く意識する必要がある – 科学的事実は「ひとつ」←そうでもないのでさらに難しい – その表現（説明・描写）は多様 – それを「わかって」もらえるかどうかはさらに多様 文脈の共有が可能にする日本人の「つまらないものですが」プロレス 10
- 11. ではどのように考えるか 「しかけ」 1. 切り口 2. 組み合わせ いろいろな読み物を「文章解剖」してみるのも〇 3. 色付け 4. 流れ • 目的を達成できる「しかけ」を組み合わせる 11
- 12. １．切り口 • ある対象を、その対象がいつも扱われている 分野とはちょっと異なる視点・対象で切り取る – 見方 – 人物・モノ – 社会的背景 違う形が真実を伝えることもある 12
- 13. ２．組み合わせ • ぜんぜん関係ないものを組み合わせる – 目的・対象にあわせ、やわらかく考える – 「実は関係あるもの」の組み合わせも〇 ? 意外な組み合わせがおもしろさをうむ（ただし取り扱い注意） 13
- 15. 説明文と描写文 • 説明文 – 事実や考えを正確かつ客観的に伝える文 • 描写文 – 作者の視点でみたもの、感じたことを情感ゆたか にいきいきと描く （落合洋文『サイエンス・ライティング練習帳』2010） • 説明文ではあるが、描写の要素も含まれてい るものが読み手を引き込む 15
- 16. ４．流れ • まずはじめに流れ（構成）を考える – 主題は何か、それを支えるにはどういう情報が必 要か、主題に対応するオチは何か – それをどう並べるか • 冒頭部分が重要 – 読み手は「わがまま」なので最後までよまない headline Lead body 人は大体、頭（顔）をまず見て判断します 16
- 17. モジュール • モジュールライティング （「モジュールライティング」の開発と文章教育における実践事例, 藤代裕之, 科学技術コミュニケーション 6: 92-101, 2009） 科学記事 – リード → ニュースバリュー → 発表内容 → エピソード→ 研究分野の 説明 → 識者コメント（評価） → 識者コメント（反論） 自己紹介 – 現在 → 過去（きっかけ、エピソード） → 未来 イベント報告 – リード → イベントの詳細 → 参加者コメント → 補足情報 ブロックを用意して並び替えるように 17
- 18. コンセプトづくりの方向 • トップダウン – 目的・理念から具体例へおとしていく – それを表わすのに最も適した事象・人物は？ • ボトムアップ – 具体例から全体をつくっていく – その事例の社会的意味は？ – 共有しやすい文脈は？ – 面白い見せ方は？ 上と下をつなぎストーリーをつくる 18
- 19. 考えるための方法 • 付箋紙法・KJ法 – 思いつくままに書きたい要素を書きだす – 関連するものをグルーピング・並び替え • マインドマップ – 中心となる概念から枝を伸ばして関連要素をつ ぎつぎに書きだしていく • 「コゴト」と言えば？ コゴト • 人の頭を借りる 19
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- 22. 22
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- 26. タイトルとリードで主題を明確に • タイトルに対応した主題に関する記述を早め に入れる – リードの活用 • オチをタイトルと必ず対応させる リードは文章の“見取り図” 26
- 27. タイトル・小見出しは「結果」で書く • 「～と～の関係」「～の～における作用」 – 関係があるのか、ないのか、どのような関係か、 全くわからない – タイトルと小見出しだけ読んでも内容が分かるよ うにする 文章全体の「味」がわかるエッセンスを抽出 27
- 28. 要素を重みづけし、整理する • 今書く記事として価値があるか？ – そのために必要な最低限の専門用語は？ ? A B A CD 整理・整頓・取捨選択を 28
- 30. スキを残して読み手を誘導 • リードで答えを書かない方法も有効 – 疑問・話題を提示し、次につなげる – スキを埋める答えが予想外であれば〇 – 埋まったと思ったらまた次のスキが！◎ ？ ？ スキをちょっとずつ残して… 30
- 31. よくあるパターンに潜むもの • 「～を知っていますか」「～と思っているかもしれません」 – ついつい使ってしまう書き出し • 知識を持たない人を対象とするという無意識の前提 • 教科書的スタイル • パターナリズム（素朴科学技術コミュニケーション） – になっていないか、慎重になること 知識を持って いる 「私」 知識 知識を持っていない 「皆さん」 31