分布類似度に基づく健全性指標と
風車異常検知システムの早期運用における効果
本研究は,NEDO事業「⾵⾞運⽤⾼度化技術研究開発」による⽀援を受けた.
緒⽅ 淳
⼩川 哲司
⻑⾕川 隆徳
飯⽥ 誠
2
一般的なデータ駆動型異常検知はデータ量が必要
監視対象
学習データ
(加速度振動データ)
正常データ
異常データ
3
データ駆動型異常検知の早期運用にむけて
監視対象外の類似機器
監視対象
学習データ
(加速度振動データ)
正常データ
異常データ
4
類似機器の正常・異常データを活用[Hasegawa+17]
監視対象外の類似機器
監視対象
学習データ
(加速度振動データ)
正常データ
異常データ
5
類似機器の正常データを活用[Hasegawa+18]
監視対象外の類似機器
監視対象
学習データ
(加速度振動データ)
正常データ
異常データ
6
監視対象データのみで早期運用を実現
監視対象外の類似機器
監視対象
学習データ
(加速度振動データ)
正常データ
異常データ
7
0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1
1⽇ 2⽇ 3⽇ 7⽇ 14⽇ 30⽇ 45⽇ 61⽇
異常検知性能
監視対象機器の学習データ量
多様なデータが観測されるまで
⾼い異常検知性能が得られない
8
学習データが少量でも
⾼い異常検知性能
多様なデータが観測されるまで
⾼い異常検知性能が得られない
➡ 異常検知システムの早期運⽤可能!
9
なぜ学習データ量が必要になるのか?
Hz
正常・異常
判別に
寄与する帯域
データは特徴空間上で
コンパクトに分布
0 200
特徴抽出
スペクトル(加速度振動) 特徴空間
10
なぜ学習データ量が必要になるのか?
Hz
正常・異常
判別に
寄与する帯域
データは特徴空間上で
広範囲に分布
0 200
特徴抽出
特徴空間
環境変動による
ノイズが
混⼊する帯域
正常・異常判別に寄与しないノイズ成分を抑圧すれば分布はコンパクトになる
➡ 少量データで学習可能(= 早期運⽤可能)
スペクトル(加速度振動)
11
知識を使ってノイズを抑圧する
Hz
正常・異常
判別に
寄与する帯域
データは特徴空間上で
コンパクトに分布
0 200
特徴抽出
特徴空間
この機器は
0〜200Hz
を⾒れば良い
監視機器の損傷周波数等の知識を
使ってノイズ成分を事前に抑圧
スペクトル(加速度振動)
12
データを使ってノイズ抑圧処理を学習
Hz
正常・異常
判別に
寄与する帯域
データは特徴空間上で
コンパクトに分布
0 200
特徴抽出
特徴空間
環境変動による
ノイズが
混⼊する帯域
類似機器のデータを使って
ノイズ成分を抑圧する処理を学習
スペクトル(加速度振動)
13
データと知識のトレードオフ関係
特徴抽出に⽤いる知識
監視対象
(正常)
+類似機器
(正常)
+類似機器
(正常・異常)
不要 必要
特徴抽出過程を
学習するデータ
監視対象
(正常)
照合器
14
データから特徴抽出過程を学習した例
AE/GMM
[Hasegawa+18]
DNN/GMM
[Hasegawa+17]
特徴抽出に⽤いる知識
監視対象
(正常)
+類似機器
(正常)
+類似機器
(正常・異常)
不要 必要
特徴抽出過程を
学習するデータ
監視対象
(正常)
照合器
15
監視対象のデータのみで早期運用するには?
? ?
特徴抽出に⽤いる知識
監視対象
(正常)
+類似機器
(正常)
+類似機器
(正常・異常)
不要 必要
特徴抽出過程を
学習するデータ
監視対象
(正常)
照合器
アプローチ
16
17
分布類似度に基づく異常検知システム
Hz
Hz
Hz
Hz
正常状態を表す分布
(ガウス分布)
64ユニット
!ユニット
64	ユニット
32ユニット
32ユニット
64ユニット
64ユニット
!ユニット!ユニット
…
正常状態を表す
振動スペクトル
正常状態を表す
特徴ベクトル
変分⾃⼰符号化器
(特徴抽出器)
バンドパスフィルタ
(知識)
18
健全性指標に分布類似度を利用
運⽤時に観測した
⼊⼒データ分布
𝑁!(𝜇!, Σ!)
学習データと⼊⼒
データの分布の形
が異なる → 異常
学習データと⼊⼒
データの分布の形
が近い → 正常
正常⼊⼒の場合
𝐾𝐿 𝑁!||𝑁" → ⼩
異常⼊⼒の場合
𝐾𝐿 𝑁!||𝑁" → ⼤
学習された
正常分布
𝑁"(𝜇", Σ")
𝐷 𝑁"||𝑁! =
1
2
(𝑡𝑟 Σ!
#!
Σ" + 𝜇! − 𝜇"
$Σ!
#!
𝜇! − 𝜇" − 𝑘 + ln(
𝑑𝑒𝑡Σ!
𝑑𝑒𝑡Σ"
))
異常検知実験
19
20
検証内容
実験
1
監視対象機器データのみで異常検知を
早期運⽤するには知識は必要か?
実験
2
データと知識の関係
風車主要機器の振動データ
項⽬ ⾵⾞A
対象機器 主軸受(19rpm)
ラベル 正常
損傷
損傷モード 軌道⾯の剥離損傷
計測⽅法 2時間おきに40秒間
FFT窓幅 5.12秒
制限帯域 0 ‒ 200Hz
21
l NEDOスマートメンテナンスPJで収集された実機データ
l 主軸受の⼨法等のスペックは未知
22
実験1:比較システム
システム名 特徴抽出器 照合器 健全性指標
VAE/KLD 知識有り
VAE
ガウス分布 KL距離
VAE/KLD 知識無し
VAE/GMM 知識有り
混合ガウス分布 尤度
VAE/GMM 知識無し
? ?
特徴抽出に⽤いる知識
監視対象
(正常)
不要 必要
特徴抽出過程を
学習するデータ 照合器
監視対象
(正常)
0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1
異常検知性能(F値)
0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1
異常検知性能(F値)
0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1異常検知性能(F値)
23
監視対象機器のみで早期運用するときは知識は必要?
知識有り 知識無し
VAE/KLD VAE/GMM
知識有り 知識無し
知識の利⽤で1⽇のデータ量でも
⾼い異常検知性能
24
監視対象機器のみで早期運用するときは知識は必要?
0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1
1⽇ 2⽇ 3⽇ 7⽇ 14⽇ 30⽇ 45⽇ 61⽇
異常検知性能(F値)
監視対象機器のデータ量
VAE/KLD 知識有り VAE/KLD 知識無し
25
実験2:データと知識の関係
AE/GMM
[Hasegawa+18]
DNN/GMM
[Hasegawa+17]
特徴抽出に⽤いる知識
監視対象
(正常)
+類似機器
(正常)
+類似機器
(正常・異常)
不要 必要
特徴抽出過程を
学習するデータ
監視対象
(正常)
照合器
VAE/KLD
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1
1⽇ 2⽇ 3⽇ 7⽇ 14⽇ 30⽇ 45⽇ 61⽇
異常検知性能(ROC-AUC)
監視対象機器のデータ量
AE/GMM
26
類似機器の正常データがあれば知識不要で早期運用可能
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1
1⽇ 2⽇ 3⽇ 7⽇ 14⽇ 30⽇ 45⽇ 61⽇
異常検知性能(ROC-AUC)
監視対象機器のデータ量
AE/GMM DNN/GMM
27
類似機器の異常データがあれば知識不要で早期運用可能
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1
1⽇ 2⽇ 3⽇ 7⽇ 14⽇ 30⽇ 45⽇ 61⽇
異常検知性能(ROC-AUC)
監視対象機器のデータ量
VAE/KLD 知識有り AE/GMM DNN/GMM
28
知識があれば監視対象データのみで早期運用可能に
テイクホームメッセージ
29
状況に応じて3つの異常検知⼿法を
使い分けることで早期運⽤を実現
監視対象(正常)
データのみ利⽤可能
類似機器(正常)
データが利⽤可能
類似機器(正常・異常)
データが利⽤可能
DNN/GMM
[Hasegawa+17]
AE/GMM
[Hasegawa+18]
VAE/KLD
+損傷周波数等の知識
Appendix
30

分布類似度に基づく健全性指標と風車異常検知システムの早期運用における効果