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A.Asano,KansaiUniv.
2014年度春学期 画像情報処理
浅野 晃
関西大学総合情報学部
画像フィルタとフィルタ定理
第12回
A.Asano,KansaiUniv.
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタとは
フィルタ=濾過器
何かを投入すると
一定の作用を及ぼして
出力する
2014
A.Asano,KansaiUniv.
画像処理におけるフィルタ
画像の各画素について,その画素および近傍の画素とでな
んらかの演算を行なって,その結果で各画素を置き換える
各画素の輝度を上げる
(あまりフィルタとは
 いわない)
ぼかし=近傍の画素との
平均
輪郭強調=近傍の画素と
の差を増強
2014
A.Asano,KansaiUniv.
モルフォロジにおけるフィルタ
移動不変性
(translation-invariance)
浅野:モルフォロジと形状記述
opening
closing
ng, closing の効果
高さとする柱で表す
内の立体となる.こ
に対して上記の集合
とは,
Ψ(Xb) = [Ψ(X)]b
であることをいう.簡単にいえば,「画像
をおよぼしても,その作用の効果は変わ
意味である.また「作用 Ψ が増加的で
X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y )
であることをいう.すなわち,物体の包
前後で保たれることを意味している.
例えば,ノイズ除去を行う画像フィル
う.画像中のある場所でノイズとみなさ
2014
A.Asano,KansaiUniv.
モルフォロジにおけるフィルタ
移動不変性
(translation-invariance)
浅野:モルフォロジと形状記述
opening
closing
ng, closing の効果
高さとする柱で表す
内の立体となる.こ
に対して上記の集合
とは,
Ψ(Xb) = [Ψ(X)]b
であることをいう.簡単にいえば,「画像
をおよぼしても,その作用の効果は変わ
意味である.また「作用 Ψ が増加的で
X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y )
であることをいう.すなわち,物体の包
前後で保たれることを意味している.
例えば,ノイズ除去を行う画像フィル
う.画像中のある場所でノイズとみなさ
フィルタ
2014
A.Asano,KansaiUniv.
モルフォロジにおけるフィルタ
移動不変性
(translation-invariance)
浅野:モルフォロジと形状記述
opening
closing
ng, closing の効果
高さとする柱で表す
内の立体となる.こ
に対して上記の集合
とは,
Ψ(Xb) = [Ψ(X)]b
であることをいう.簡単にいえば,「画像
をおよぼしても,その作用の効果は変わ
意味である.また「作用 Ψ が増加的で
X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y )
であることをいう.すなわち,物体の包
前後で保たれることを意味している.
例えば,ノイズ除去を行う画像フィル
う.画像中のある場所でノイズとみなさ
フィルタ 図形
2014
A.Asano,KansaiUniv.
モルフォロジにおけるフィルタ
移動不変性
(translation-invariance)
浅野:モルフォロジと形状記述
opening
closing
ng, closing の効果
高さとする柱で表す
内の立体となる.こ
に対して上記の集合
とは,
Ψ(Xb) = [Ψ(X)]b
であることをいう.簡単にいえば,「画像
をおよぼしても,その作用の効果は変わ
意味である.また「作用 Ψ が増加的で
X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y )
であることをいう.すなわち,物体の包
前後で保たれることを意味している.
例えば,ノイズ除去を行う画像フィル
う.画像中のある場所でノイズとみなさ
フィルタ 図形
移動
2014
A.Asano,KansaiUniv.
モルフォロジにおけるフィルタ
移動不変性
(translation-invariance)
浅野:モルフォロジと形状記述
opening
closing
ng, closing の効果
高さとする柱で表す
内の立体となる.こ
に対して上記の集合
とは,
Ψ(Xb) = [Ψ(X)]b
であることをいう.簡単にいえば,「画像
をおよぼしても,その作用の効果は変わ
意味である.また「作用 Ψ が増加的で
X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y )
であることをいう.すなわち,物体の包
前後で保たれることを意味している.
例えば,ノイズ除去を行う画像フィル
う.画像中のある場所でノイズとみなさ
フィルタ 図形
移動
移動してからフィルタを適用するのと,
フィルタを適用してから移動するのとが同じ
2014
A.Asano,KansaiUniv.
モルフォロジにおけるフィルタ
移動不変性
(translation-invariance)
浅野:モルフォロジと形状記述
opening
closing
ng, closing の効果
高さとする柱で表す
内の立体となる.こ
に対して上記の集合
とは,
Ψ(Xb) = [Ψ(X)]b
であることをいう.簡単にいえば,「画像
をおよぼしても,その作用の効果は変わ
意味である.また「作用 Ψ が増加的で
X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y )
であることをいう.すなわち,物体の包
前後で保たれることを意味している.
例えば,ノイズ除去を行う画像フィル
う.画像中のある場所でノイズとみなさ
フィルタ 図形
移動
移動してからフィルタを適用するのと,
フィルタを適用してから移動するのとが同じ
移動不変でない
(背景だけぼかし)
2014
A.Asano,KansaiUniv.
モルフォロジにおけるフィルタ
増加性
(increasingness)
closing
ng, closing の効果
高さとする柱で表す
内の立体となる.こ
に対して上記の集合
画像のモルフォロジ
,つまり通常のフィ
には,グレースケー
ような最大・最小演
でのグレースケール
は
であることをいう.簡単にいえば,「画像
をおよぼしても,その作用の効果は変わ
意味である.また「作用 Ψ が増加的であ
X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y )
であることをいう.すなわち,物体の包
前後で保たれることを意味している.
例えば,ノイズ除去を行う画像フィル
う.画像中のある場所でノイズとみなさ
像中のどこにあっても同様に取り除かれ
いはずだから,フィルタが移動不変であ
ことである.また,増加的なフィルタで
を取り除き,大きな物体を保存する」作用
「大きな物体を取り除き,小さな物体を
う作用は記述できない.しかし,ノイズ
2014
A.Asano,KansaiUniv.
モルフォロジにおけるフィルタ
増加性
(increasingness)
closing
ng, closing の効果
高さとする柱で表す
内の立体となる.こ
に対して上記の集合
画像のモルフォロジ
,つまり通常のフィ
には,グレースケー
ような最大・最小演
でのグレースケール
は
であることをいう.簡単にいえば,「画像
をおよぼしても,その作用の効果は変わ
意味である.また「作用 Ψ が増加的であ
X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y )
であることをいう.すなわち,物体の包
前後で保たれることを意味している.
例えば,ノイズ除去を行う画像フィル
う.画像中のある場所でノイズとみなさ
像中のどこにあっても同様に取り除かれ
いはずだから,フィルタが移動不変であ
ことである.また,増加的なフィルタで
を取り除き,大きな物体を保存する」作用
「大きな物体を取り除き,小さな物体を
う作用は記述できない.しかし,ノイズ
フィルタを適用する前後で
包含関係が保たれる
2014
A.Asano,KansaiUniv.
モルフォロジにおけるフィルタ
増加性
(increasingness)
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
 図形を残してノイズを除去→増加的
 ノイズを残して図形を消去→増加的でない
closing
ng, closing の効果
高さとする柱で表す
内の立体となる.こ
に対して上記の集合
画像のモルフォロジ
,つまり通常のフィ
には,グレースケー
ような最大・最小演
でのグレースケール
は
であることをいう.簡単にいえば,「画像
をおよぼしても,その作用の効果は変わ
意味である.また「作用 Ψ が増加的であ
X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y )
であることをいう.すなわち,物体の包
前後で保たれることを意味している.
例えば,ノイズ除去を行う画像フィル
う.画像中のある場所でノイズとみなさ
像中のどこにあっても同様に取り除かれ
いはずだから,フィルタが移動不変であ
ことである.また,増加的なフィルタで
を取り除き,大きな物体を保存する」作用
「大きな物体を取り除き,小さな物体を
う作用は記述できない.しかし,ノイズ
フィルタを適用する前後で
包含関係が保たれる
2014
A.Asano,KansaiUniv.
増加的フィルタとノイズ除去
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
2014
A.Asano,KansaiUniv.
増加的フィルタとノイズ除去
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
図形を残してノイズを除去→増加的
2014
A.Asano,KansaiUniv.
増加的フィルタとノイズ除去
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
図形を残してノイズを除去→増加的
図形Y
ノイズX
2014
A.Asano,KansaiUniv.
増加的フィルタとノイズ除去
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
図形を残してノイズを除去→増加的
図形Y
ノイズX フィルタΨ
2014
A.Asano,KansaiUniv.
増加的フィルタとノイズ除去
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
図形を残してノイズを除去→増加的
図形Y
ノイズX フィルタΨ
図形保存
2014
A.Asano,KansaiUniv.
増加的フィルタとノイズ除去
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
図形を残してノイズを除去→増加的
図形Y
ノイズX フィルタΨ
図形保存
ノイズ消滅
2014
A.Asano,KansaiUniv.
増加的フィルタとノイズ除去
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
図形を残してノイズを除去→増加的
図形Y
ノイズX フィルタΨ
図形保存
ノイズ消滅
2014
A.Asano,KansaiUniv.
増加的フィルタとノイズ除去
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
図形を残してノイズを除去→増加的
ノイズを残して図形を消去→増加的でない
図形Y
ノイズX フィルタΨ
図形保存
ノイズ消滅
2014
A.Asano,KansaiUniv.
増加的フィルタとノイズ除去
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
図形を残してノイズを除去→増加的
ノイズを残して図形を消去→増加的でない
図形Y
ノイズX フィルタΨ
図形保存
ノイズ消滅
図形Y
ノイズX
2014
A.Asano,KansaiUniv.
増加的フィルタとノイズ除去
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
図形を残してノイズを除去→増加的
ノイズを残して図形を消去→増加的でない
図形Y
ノイズX フィルタΨ
図形保存
ノイズ消滅
図形Y
ノイズX フィルタΨ
2014
A.Asano,KansaiUniv.
増加的フィルタとノイズ除去
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
図形を残してノイズを除去→増加的
ノイズを残して図形を消去→増加的でない
図形Y
ノイズX フィルタΨ
図形保存
ノイズ消滅
図形Y
ノイズX フィルタΨ ノイズ保存
2014
A.Asano,KansaiUniv.
増加的フィルタとノイズ除去
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
図形を残してノイズを除去→増加的
ノイズを残して図形を消去→増加的でない
図形Y
ノイズX フィルタΨ
図形保存
ノイズ消滅
図形Y
ノイズX フィルタΨ
図形消滅
ノイズ保存
2014
A.Asano,KansaiUniv.
増加的フィルタとノイズ除去
ノイズ除去を例にすると
ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→
図形を残してノイズを除去→増加的
ノイズを残して図形を消去→増加的でない
図形Y
ノイズX フィルタΨ
図形保存
ノイズ消滅
図形Y
ノイズX フィルタΨ
図形消滅
ノイズ保存
2014
A.Asano,KansaiUniv.
モルフォロジにおけるフィルタ
べき等性
(idempotence)
狭義のモルフォロジカルフィルタは,さらに
増加的なフィルタのみを考えるのは,自然であることがわかり
のモルフォロジカルフィルタとは,広義のフィルタの中で「べ
す。「作用 Ψ がべき等である」とは,
Ψ[Ψ(X)] = Ψ(X)
いいます。すなわち,「あるフィルタを適用した結果に,そのフ
結果は変わらない」という意味です。オープニングやクロージ
フォロジカルフィルタです。
は,大きな物体も小さな物体もエッジ以外は取り除いてしまうので,増加的
2014
A.Asano,KansaiUniv.
モルフォロジにおけるフィルタ
べき等性
(idempotence)
フィルタを1回適用すれば,
それ以上何度適用しても同じ
狭義のモルフォロジカルフィルタは,さらに
増加的なフィルタのみを考えるのは,自然であることがわかり
のモルフォロジカルフィルタとは,広義のフィルタの中で「べ
す。「作用 Ψ がべき等である」とは,
Ψ[Ψ(X)] = Ψ(X)
いいます。すなわち,「あるフィルタを適用した結果に,そのフ
結果は変わらない」という意味です。オープニングやクロージ
フォロジカルフィルタです。
は,大きな物体も小さな物体もエッジ以外は取り除いてしまうので,増加的
2014
A.Asano,KansaiUniv.
モルフォロジにおけるフィルタ
べき等性
(idempotence)
オープニング・クロージングは
もっとも基本的な(狭義の)モルフォロジカルフィルタ
フィルタを1回適用すれば,
それ以上何度適用しても同じ
狭義のモルフォロジカルフィルタは,さらに
増加的なフィルタのみを考えるのは,自然であることがわかり
のモルフォロジカルフィルタとは,広義のフィルタの中で「べ
す。「作用 Ψ がべき等である」とは,
Ψ[Ψ(X)] = Ψ(X)
いいます。すなわち,「あるフィルタを適用した結果に,そのフ
結果は変わらない」という意味です。オープニングやクロージ
フォロジカルフィルタです。
は,大きな物体も小さな物体もエッジ以外は取り除いてしまうので,増加的
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理
移動不変で増加的なフィルタは,どんなフィルタでも,
なんらかの構造要素群による
エロージョンをORで組み合わせることで表せる
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理
移動不変で増加的なフィルタは,どんなフィルタでも,
なんらかの構造要素群による
エロージョンをORで組み合わせることで表せる
ルフォロジが真に図形操作の基礎演算であることを保証するものです。
表されます。
・増加的な(広義の)フィルタも,適当な構造要素を適当な数だけ用
エロ−ジョンの論理和,およびダイレーションの論理積によって表現
Ψ(X) を画像 X に対するフィルタとするとき,いかなる Ψ(X) につい
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊕ ˇB
の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。
の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理
移動不変で増加的なフィルタは,どんなフィルタでも,
なんらかの構造要素群による
エロージョンをORで組み合わせることで表せる
ルフォロジが真に図形操作の基礎演算であることを保証するものです。
表されます。
・増加的な(広義の)フィルタも,適当な構造要素を適当な数だけ用
エロ−ジョンの論理和,およびダイレーションの論理積によって表現
Ψ(X) を画像 X に対するフィルタとするとき,いかなる Ψ(X) につい
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊕ ˇB
の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。
の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊕ ˇB
の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。
の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
る座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられる
るフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。
下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほうを証明します
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理
移動不変で増加的なフィルタは,どんなフィルタでも,
なんらかの構造要素群による
エロージョンをORで組み合わせることで表せる
ルフォロジが真に図形操作の基礎演算であることを保証するものです。
表されます。
・増加的な(広義の)フィルタも,適当な構造要素を適当な数だけ用
エロ−ジョンの論理和,およびダイレーションの論理積によって表現
Ψ(X) を画像 X に対するフィルタとするとき,いかなる Ψ(X) につい
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊕ ˇB
の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。
の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊕ ˇB
の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。
の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
る座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられる
るフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。
下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほうを証明します
フィルタの核(kernel)
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理
移動不変で増加的なフィルタは,どんなフィルタでも,
なんらかの構造要素群による
エロージョンをORで組み合わせることで表せる
ルフォロジが真に図形操作の基礎演算であることを保証するものです。
表されます。
・増加的な(広義の)フィルタも,適当な構造要素を適当な数だけ用
エロ−ジョンの論理和,およびダイレーションの論理積によって表現
Ψ(X) を画像 X に対するフィルタとするとき,いかなる Ψ(X) につい
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊕ ˇB
の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。
の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊕ ˇB
の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。
の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
る座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられる
るフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。
下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほうを証明します
フィルタの核(kernel)
原点
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理
移動不変で増加的なフィルタは,どんなフィルタでも,
なんらかの構造要素群による
エロージョンをORで組み合わせることで表せる
ルフォロジが真に図形操作の基礎演算であることを保証するものです。
表されます。
・増加的な(広義の)フィルタも,適当な構造要素を適当な数だけ用
エロ−ジョンの論理和,およびダイレーションの論理積によって表現
Ψ(X) を画像 X に対するフィルタとするとき,いかなる Ψ(X) につい
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊕ ˇB
の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。
の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
Ψ(X) =
B∈Ker[Ψ]
X ⊕ ˇB
の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。
の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
る座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられる
るフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。
下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほうを証明します
フィルタの核(kernel)
原点
事実上,
入力として可能な図形
すべて
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
[1]
Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
るどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
すから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h)
h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
す。より一般的な証明は,参考文献を参照し
を証明する
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
[1]
Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
るどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
すから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h)
h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
す。より一般的な証明は,参考文献を参照し
を証明する
Ker[Ψ]に含まれるBについて
,次のようなものです。
= {X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6)
します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図
点を含むものすべて」です。
す。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
す。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
とによって h ∈ Ψ(X) が得られます。
) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
まり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X ⊖ ˇB
に含まれる画素hを考える
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
[1]
Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
るどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
すから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h)
h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
す。より一般的な証明は,参考文献を参照し
を証明する
Ker[Ψ]に含まれるBについて
X⊖B̌
h
,次のようなものです。
= {X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6)
します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図
点を含むものすべて」です。
す。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
す。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
とによって h ∈ Ψ(X) が得られます。
) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
まり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X ⊖ ˇB
に含まれる画素hを考える
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
[1]
Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
るどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
すから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h)
h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
す。より一般的な証明は,参考文献を参照し
を証明する
Ker[Ψ]に含まれるBについて
X⊖B̌
h
,次のようなものです。
= {X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6)
します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図
点を含むものすべて」です。
す。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
す。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
とによって h ∈ Ψ(X) が得られます。
) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
まり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X ⊖ ˇB
に含まれる画素hを考える
Ker[Ψ] =
0 は X が定義されている座標系の原点を意味しま
形のうち,それに対するフィルタの出力が原点を
フィルタ定理は,以下のように証明されます。
Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B につい
X ⊖ ˇB = {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,
ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関
わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。
ならば,この関係を全体に h だけ移動することに
B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B)
について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
[1]
Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
るどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
すから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h)
h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
す。より一般的な証明は,参考文献を参照し
を証明する
Ker[Ψ]に含まれるBについて
X⊖B̌
h
,次のようなものです。
= {X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6)
します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図
点を含むものすべて」です。
す。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
す。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
とによって h ∈ Ψ(X) が得られます。
) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
まり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X ⊖ ˇB
に含まれる画素hを考える
Ker[Ψ] =
0 は X が定義されている座標系の原点を意味しま
形のうち,それに対するフィルタの出力が原点を
フィルタ定理は,以下のように証明されます。
Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B につい
X ⊖ ˇB = {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,
ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関
わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。
ならば,この関係を全体に h だけ移動することに
B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B)
について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり
核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えら
ィルタの出力が原点を含むものすべて」です。
ように証明されます。ここでは,式 (4) のほうを証明しま
の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画
義されていますから,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆
加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって
Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変です
h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます。
2014
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フィルタ定理の証明
[1]
Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
るどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
すから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h)
h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
す。より一般的な証明は,参考文献を参照し
を証明する
Ker[Ψ]に含まれるBについて
X⊖B̌
h
,次のようなものです。
= {X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6)
します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図
点を含むものすべて」です。
す。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
す。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
とによって h ∈ Ψ(X) が得られます。
) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
まり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X ⊖ ˇB
に含まれる画素hを考える
Ker[Ψ] =
0 は X が定義されている座標系の原点を意味しま
形のうち,それに対するフィルタの出力が原点を
フィルタ定理は,以下のように証明されます。
Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B につい
X ⊖ ˇB = {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,
ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関
わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。
ならば,この関係を全体に h だけ移動することに
B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B)
について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり
核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えら
ィルタの出力が原点を含むものすべて」です。
ように証明されます。ここでは,式 (4) のほうを証明しま
の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画
義されていますから,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆
加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって
Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変です
h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます。
します。
うなものです。
∈ Ψ(X)}. (6)
なわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図
のすべて」です。
は,式 (4) のほうを証明します2。
⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
X です。したがって,B ⊆ X−h です。
X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
一方 BはKer[Ψ]に含まれるので
X⊖B̌
h
は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によっ
0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変
体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます
すから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素で
h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要
て Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ
)。
る任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ
h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆
満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
一方 BはKer[Ψ]に含まれるので
X⊖B̌
h
を含むものすべて」です。
。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
によって h ∈ Ψ(X) が得られます。
) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によっ
0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変
体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます
すから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素で
h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要
て Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ
)。
る任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ
h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆
満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B
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2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
一方 BはKer[Ψ]に含まれるので
X⊖B̌
h
を含むものすべて」です。
。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
によって h ∈ Ψ(X) が得られます。
) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によっ
0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変
体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます
すから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素で
h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要
て Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ
)。
る任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ
h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆
満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B
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ち,それに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」
ルタ定理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4)
] の要素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含ま
= {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。し
で,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ
∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ
,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X)
Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
れました(図 1)。
増加的
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
一方 BはKer[Ψ]に含まれるので
X⊖B̌
h
を含むものすべて」です。
。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
によって h ∈ Ψ(X) が得られます。
) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によっ
0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変
体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます
すから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素で
h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要
て Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ
)。
る任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ
h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆
満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B
前ページ
ち,それに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」
ルタ定理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4)
] の要素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含ま
= {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。し
で,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ
∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ
,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X)
Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
れました(図 1)。
増加的
味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入
原点を含むものすべて」です。
ます。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
について,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えま
すから,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。
ます。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X
ことによって h ∈ Ψ(X) が得られます。
Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要
,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X
ことがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X
移動不変
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
一方 BはKer[Ψ]に含まれるので
X⊖B̌
h
を含むものすべて」です。
。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
によって h ∈ Ψ(X) が得られます。
) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によっ
0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変
体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます
すから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素で
h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要
て Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ
)。
る任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ
h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆
満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B
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ち,それに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」
ルタ定理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4)
] の要素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含ま
= {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。し
で,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ
∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ
,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X)
Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
れました(図 1)。
増加的
味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入
原点を含むものすべて」です。
ます。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
について,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えま
すから,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。
ます。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X
ことによって h ∈ Ψ(X) が得られます。
Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要
,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X
ことがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X
移動不変
B∈Ker[Ψ]
X ⊕ ˇB (5)
Ψ] が存在します。
,次のようなものです。
{X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6)
ます。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図
を含むものすべて」です。
。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
に含まれるどのhに	

ついてもなりたつ→
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
一方 BはKer[Ψ]に含まれるので
X⊖B̌
h
を含むものすべて」です。
。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
によって h ∈ Ψ(X) が得られます。
) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によっ
0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変
体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます
すから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素で
h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要
て Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ
)。
る任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ
h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆
満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B
前ページ
ち,それに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」
ルタ定理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4)
] の要素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含ま
= {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。し
で,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ
∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ
,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X)
Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
れました(図 1)。
増加的
味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入
原点を含むものすべて」です。
ます。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
について,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えま
すから,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。
ます。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X
ことによって h ∈ Ψ(X) が得られます。
Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要
,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X
ことがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X
移動不変
(X)
B∈Ker[Ψ]
X ⊕ ˇB (5)
Ψ] が存在します。
,次のようなものです。
{X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6)
ます。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図
を含むものすべて」です。
。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。
いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
に含まれるどのhに	

ついてもなりたつ→ こうなる
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
Ker[Ψ]に含まれる任意の構造要素Bについて
ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ
わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ
ならば,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X)
B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
に含まれる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
が示されました(図 1)。
逆に,Ψ(X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変です
です。したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h
とき {(X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ
です。
したがって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈
X⊖B̌
h
(X)
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
Ker[Ψ]に含まれる任意の構造要素Bについて
ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ
わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ
ならば,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X)
B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
に含まれる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
が示されました(図 1)。
逆に,Ψ(X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変です
です。したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h
とき {(X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ
です。
したがって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈
h
X⊖B̌
X⊖B̌
h
(X)
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
Ker[Ψ]に含まれる任意の構造要素Bについて
ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ
わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ
ならば,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X)
B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
に含まれる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
が示されました(図 1)。
逆に,Ψ(X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変です
です。したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h
とき {(X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ
です。
したがって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈
h
X⊖B̌
X⊖B̌
h
(X)
X⊖B̌
h
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フィルタ定理の証明
Ker[Ψ]に含まれる任意の構造要素Bについて
こうなっている
ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ
わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ
ならば,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X)
B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
に含まれる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
が示されました(図 1)。
逆に,Ψ(X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変です
です。したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h
とき {(X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ
です。
したがって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈
h
X⊖B̌
X⊖B̌
h
(X)
X⊖B̌
h
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
Ker[Ψ]に含まれる任意の構造要素Bについて
つまり
こうなっている
ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ
わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ
ならば,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X)
B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
に含まれる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
が示されました(図 1)。
逆に,Ψ(X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変です
です。したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h
とき {(X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ
です。
したがって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈
h
X⊖B̌
X⊖B̌
h
(X)
X⊖B̌
h
うを証明します 。
ベクトル(画素)h を考えます。
って,B ⊆ X−h です。
Ψ によって変化しません。すな
移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
られます。
の要素である任意の構造要素 B
の構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
って,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
[2] を証明する
素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し
3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
[2] を証明する
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し
3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ
。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。
て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
によって h ∈ Ψ(X) が得られます。
です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
[2] を証明する
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し
3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
されている座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は
れに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。
理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほう
素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベ
x ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
ルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移
関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの
。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。
て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
によって h ∈ Ψ(X) が得られます。
です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
移動不変
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
[2] を証明する
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し
3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
されている座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は
れに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。
理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほう
素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベ
x ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
ルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移
関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの
。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。
て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
によって h ∈ Ψ(X) が得られます。
です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
移動不変
x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動
の関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
∈ X⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構
画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって
した(図 1)。
X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h
がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h
核の定義
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
[2] を証明する
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し
3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
されている座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は
れに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。
理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほう
素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベ
x ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
ルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移
関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの
。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。
て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
によって h ∈ Ψ(X) が得られます。
です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
移動不変
x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動
の関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
∈ X⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構
画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって
した(図 1)。
X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h
がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h
∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B に
Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)なら
∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} で
たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B とおく
含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ B
についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用いて,その画
とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示
を考えると
核の定義
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
[2] を証明する
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し
3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
されている座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は
れに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。
理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほう
素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベ
x ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
ルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移
関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの
。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。
て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
によって h ∈ Ψ(X) が得られます。
です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
移動不変
x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動
の関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
∈ X⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構
画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって
した(図 1)。
X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h
がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h
∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B に
Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)なら
∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} で
たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B とおく
含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ B
についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用いて,その画
とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示
を考えると
核の定義
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
[2] を証明する
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し
3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
されている座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は
れに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。
理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほう
素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベ
x ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
ルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移
関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの
。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。
て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
によって h ∈ Ψ(X) が得られます。
です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
移動不変
x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動
の関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
∈ X⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構
画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって
した(図 1)。
X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h
がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h
∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B に
Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)なら
∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} で
たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B とおく
含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ B
についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用いて,その画
とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示
を考えると
) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
す。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h)
ろで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
たがって,Ψ(X) ⊆ X ⊖ ˇB が示されました(図
のときなりたつ
核の定義
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
[2] を証明する
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し
3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ
Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
されている座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は
れに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。
理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほう
素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベ
x ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
ルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移
関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの
。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。
て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。
,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。
係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h)
によって h ∈ Ψ(X) が得られます。
です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
移動不変
x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動
の関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
∈ X⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構
画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって
した(図 1)。
X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h
がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h
∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B に
Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)なら
∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} で
たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B とおく
含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ B
についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用いて,その画
とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示
を考えると
) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B
り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB
がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB
す。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h)
ろで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
たがって,Ψ(X) ⊆ X ⊖ ˇB が示されました(図
のときなりたつ
∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィル
この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(
er[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から
,h ∈ X⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含ま
る画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。
ました(図 1)。
Ψ(X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変
たがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h =
X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。こ
核の定義
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
した(図 1)。
X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,
がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−
て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X)
まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用
うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[
定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より
に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか
って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′
⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで
,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ
れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B
にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈
理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
そこで X-hをBと名付けると
した(図 1)。
X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,
がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−
て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X)
まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用
うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[
定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より
に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか
って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′
⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで
,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ
れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B
にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈
理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。
ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h)
{h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
れました B ∈ Ker[Ψ](図??)。
,Ψ(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変で
したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {
X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ
がって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈
に含まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素
るようにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
そこで X-hをBと名付けると
が存在する
した(図 1)。
X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,
がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−
て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X)
まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用
うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[
定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より
に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか
って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′
⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで
,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ
れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B
にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈
理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。
ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h)
{h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
B∈Ker[Ψ]
移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h)
⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
いて,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
る構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
よばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し
となる
{x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移
この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
er[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構
る画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがっ
ました B ∈ Ker[Ψ](図??)。
(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから,
たがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
つまり
Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
れました B ∈ Ker[Ψ](図??)。
,Ψ(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変で
したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {
X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ
がって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈
に含まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素
るようにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
2014
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フィルタ定理の証明
そこで X-hをBと名付けると
が存在する
した(図 1)。
X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,
がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−
て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X)
まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用
うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[
定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より
に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか
って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′
⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで
,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ
れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B
にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈
理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。
ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h)
{h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
B∈Ker[Ψ]
移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h)
⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
いて,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
る構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
よばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し
となる
{x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移
この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
er[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構
る画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがっ
ました B ∈ Ker[Ψ](図??)。
(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから,
たがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
つまり
Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
れました B ∈ Ker[Ψ](図??)。
,Ψ(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変で
したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {
X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ
がって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈
に含まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素
るようにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
(X)
2014
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フィルタ定理の証明
そこで X-hをBと名付けると
が存在する
した(図 1)。
X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,
がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−
て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X)
まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用
うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[
定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より
に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか
って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′
⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで
,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ
れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B
にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈
理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。
ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h)
{h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
B∈Ker[Ψ]
移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h)
⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
いて,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
る構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
よばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し
となる
{x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移
この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
er[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構
る画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがっ
ました B ∈ Ker[Ψ](図??)。
(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから,
たがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
つまり
Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
れました B ∈ Ker[Ψ](図??)。
,Ψ(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変で
したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {
X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ
がって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈
に含まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素
るようにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
(X)
h
X⊖B̌
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
そこで X-hをBと名付けると
が存在する
した(図 1)。
X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,
がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−
て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X)
まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用
うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[
定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より
に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか
って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′
⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで
,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ
れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B
にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈
理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。
ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h)
{h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
B∈Ker[Ψ]
移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h)
⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
いて,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
る構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
よばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し
となる
{x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移
この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
er[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構
る画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがっ
ました B ∈ Ker[Ψ](図??)。
(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから,
たがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
つまり
Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
れました B ∈ Ker[Ψ](図??)。
,Ψ(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変で
したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {
X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ
がって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈
に含まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素
るようにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
(X)
h
X⊖B̌
h
X⊖B̌
2014
A.Asano,KansaiUniv.
フィルタ定理の証明
そこで X-hをBと名付けると
が存在する
した(図 1)。
X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,
がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−
て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X)
まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用
うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[
定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より
に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか
って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′
⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで
,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ
れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B
にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
B∈
理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。
ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h)
{h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
B∈Ker[Ψ]
移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h)
⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の
です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB
いて,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり,
る構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも
,Ψ(X) ⊆
B∈Ker[Ψ]
X ⊖ ˇB が示されました(図
よばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し
となる
{x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ
,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ
Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移
この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら
er[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の
,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構
る画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがっ
ました B ∈ Ker[Ψ](図??)。
(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから,
たがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−
−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−
Ψ(X)に含まれる任意のhについて
つまり
Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K
て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ
れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し
れました B ∈ Ker[Ψ](図??)。
,Ψ(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変で
したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {
X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ
がって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈
に含まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素
るようにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
(X)
h
X⊖B̌
h
X⊖B̌
h
X⊖B̌
2014年度春学期 画像情報処理 第12回 画像フィルタとフィルタ定理 (2014. 7. 9.)
2014年度春学期 画像情報処理 第12回 画像フィルタとフィルタ定理 (2014. 7. 9.)
2014年度春学期 画像情報処理 第12回 画像フィルタとフィルタ定理 (2014. 7. 9.)
2014年度春学期 画像情報処理 第12回 画像フィルタとフィルタ定理 (2014. 7. 9.)
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2014年度春学期 画像情報処理 第12回 画像フィルタとフィルタ定理 (2014. 7. 9.)
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2014年度春学期 画像情報処理 第12回 画像フィルタとフィルタ定理 (2014. 7. 9.)

  • 6. 2014 A.Asano,KansaiUniv. モルフォロジにおけるフィルタ 移動不変性 (translation-invariance) 浅野:モルフォロジと形状記述 opening closing ng, closing の効果 高さとする柱で表す 内の立体となる.こ に対して上記の集合 とは, Ψ(Xb) = [Ψ(X)]b であることをいう.簡単にいえば,「画像 をおよぼしても,その作用の効果は変わ 意味である.また「作用 Ψ が増加的で X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y ) であることをいう.すなわち,物体の包 前後で保たれることを意味している. 例えば,ノイズ除去を行う画像フィル う.画像中のある場所でノイズとみなさ
  • 7. 2014 A.Asano,KansaiUniv. モルフォロジにおけるフィルタ 移動不変性 (translation-invariance) 浅野:モルフォロジと形状記述 opening closing ng, closing の効果 高さとする柱で表す 内の立体となる.こ に対して上記の集合 とは, Ψ(Xb) = [Ψ(X)]b であることをいう.簡単にいえば,「画像 をおよぼしても,その作用の効果は変わ 意味である.また「作用 Ψ が増加的で X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y ) であることをいう.すなわち,物体の包 前後で保たれることを意味している. 例えば,ノイズ除去を行う画像フィル う.画像中のある場所でノイズとみなさ フィルタ
  • 8. 2014 A.Asano,KansaiUniv. モルフォロジにおけるフィルタ 移動不変性 (translation-invariance) 浅野:モルフォロジと形状記述 opening closing ng, closing の効果 高さとする柱で表す 内の立体となる.こ に対して上記の集合 とは, Ψ(Xb) = [Ψ(X)]b であることをいう.簡単にいえば,「画像 をおよぼしても,その作用の効果は変わ 意味である.また「作用 Ψ が増加的で X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y ) であることをいう.すなわち,物体の包 前後で保たれることを意味している. 例えば,ノイズ除去を行う画像フィル う.画像中のある場所でノイズとみなさ フィルタ 図形
  • 9. 2014 A.Asano,KansaiUniv. モルフォロジにおけるフィルタ 移動不変性 (translation-invariance) 浅野:モルフォロジと形状記述 opening closing ng, closing の効果 高さとする柱で表す 内の立体となる.こ に対して上記の集合 とは, Ψ(Xb) = [Ψ(X)]b であることをいう.簡単にいえば,「画像 をおよぼしても,その作用の効果は変わ 意味である.また「作用 Ψ が増加的で X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y ) であることをいう.すなわち,物体の包 前後で保たれることを意味している. 例えば,ノイズ除去を行う画像フィル う.画像中のある場所でノイズとみなさ フィルタ 図形 移動
  • 10. 2014 A.Asano,KansaiUniv. モルフォロジにおけるフィルタ 移動不変性 (translation-invariance) 浅野:モルフォロジと形状記述 opening closing ng, closing の効果 高さとする柱で表す 内の立体となる.こ に対して上記の集合 とは, Ψ(Xb) = [Ψ(X)]b であることをいう.簡単にいえば,「画像 をおよぼしても,その作用の効果は変わ 意味である.また「作用 Ψ が増加的で X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y ) であることをいう.すなわち,物体の包 前後で保たれることを意味している. 例えば,ノイズ除去を行う画像フィル う.画像中のある場所でノイズとみなさ フィルタ 図形 移動 移動してからフィルタを適用するのと, フィルタを適用してから移動するのとが同じ
  • 11. 2014 A.Asano,KansaiUniv. モルフォロジにおけるフィルタ 移動不変性 (translation-invariance) 浅野:モルフォロジと形状記述 opening closing ng, closing の効果 高さとする柱で表す 内の立体となる.こ に対して上記の集合 とは, Ψ(Xb) = [Ψ(X)]b であることをいう.簡単にいえば,「画像 をおよぼしても,その作用の効果は変わ 意味である.また「作用 Ψ が増加的で X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y ) であることをいう.すなわち,物体の包 前後で保たれることを意味している. 例えば,ノイズ除去を行う画像フィル う.画像中のある場所でノイズとみなさ フィルタ 図形 移動 移動してからフィルタを適用するのと, フィルタを適用してから移動するのとが同じ 移動不変でない (背景だけぼかし)
  • 12. 2014 A.Asano,KansaiUniv. モルフォロジにおけるフィルタ 増加性 (increasingness) closing ng, closing の効果 高さとする柱で表す 内の立体となる.こ に対して上記の集合 画像のモルフォロジ ,つまり通常のフィ には,グレースケー ような最大・最小演 でのグレースケール は であることをいう.簡単にいえば,「画像 をおよぼしても,その作用の効果は変わ 意味である.また「作用 Ψ が増加的であ X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y ) であることをいう.すなわち,物体の包 前後で保たれることを意味している. 例えば,ノイズ除去を行う画像フィル う.画像中のある場所でノイズとみなさ 像中のどこにあっても同様に取り除かれ いはずだから,フィルタが移動不変であ ことである.また,増加的なフィルタで を取り除き,大きな物体を保存する」作用 「大きな物体を取り除き,小さな物体を う作用は記述できない.しかし,ノイズ
  • 13. 2014 A.Asano,KansaiUniv. モルフォロジにおけるフィルタ 増加性 (increasingness) closing ng, closing の効果 高さとする柱で表す 内の立体となる.こ に対して上記の集合 画像のモルフォロジ ,つまり通常のフィ には,グレースケー ような最大・最小演 でのグレースケール は であることをいう.簡単にいえば,「画像 をおよぼしても,その作用の効果は変わ 意味である.また「作用 Ψ が増加的であ X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y ) であることをいう.すなわち,物体の包 前後で保たれることを意味している. 例えば,ノイズ除去を行う画像フィル う.画像中のある場所でノイズとみなさ 像中のどこにあっても同様に取り除かれ いはずだから,フィルタが移動不変であ ことである.また,増加的なフィルタで を取り除き,大きな物体を保存する」作用 「大きな物体を取り除き,小さな物体を う作用は記述できない.しかし,ノイズ フィルタを適用する前後で 包含関係が保たれる
  • 14. 2014 A.Asano,KansaiUniv. モルフォロジにおけるフィルタ 増加性 (increasingness) ノイズ除去を例にすると ノイズ画素は,意味のある図形に比べて小さい→  図形を残してノイズを除去→増加的  ノイズを残して図形を消去→増加的でない closing ng, closing の効果 高さとする柱で表す 内の立体となる.こ に対して上記の集合 画像のモルフォロジ ,つまり通常のフィ には,グレースケー ような最大・最小演 でのグレースケール は であることをいう.簡単にいえば,「画像 をおよぼしても,その作用の効果は変わ 意味である.また「作用 Ψ が増加的であ X ⊂ Y ⇒ Ψ(X) ⊂ Ψ(Y ) であることをいう.すなわち,物体の包 前後で保たれることを意味している. 例えば,ノイズ除去を行う画像フィル う.画像中のある場所でノイズとみなさ 像中のどこにあっても同様に取り除かれ いはずだから,フィルタが移動不変であ ことである.また,増加的なフィルタで を取り除き,大きな物体を保存する」作用 「大きな物体を取り除き,小さな物体を う作用は記述できない.しかし,ノイズ フィルタを適用する前後で 包含関係が保たれる
  • 28. 2014 A.Asano,KansaiUniv. モルフォロジにおけるフィルタ べき等性 (idempotence) 狭義のモルフォロジカルフィルタは,さらに 増加的なフィルタのみを考えるのは,自然であることがわかり のモルフォロジカルフィルタとは,広義のフィルタの中で「べ す。「作用 Ψ がべき等である」とは, Ψ[Ψ(X)] = Ψ(X) いいます。すなわち,「あるフィルタを適用した結果に,そのフ 結果は変わらない」という意味です。オープニングやクロージ フォロジカルフィルタです。 は,大きな物体も小さな物体もエッジ以外は取り除いてしまうので,増加的
  • 29. 2014 A.Asano,KansaiUniv. モルフォロジにおけるフィルタ べき等性 (idempotence) フィルタを1回適用すれば, それ以上何度適用しても同じ 狭義のモルフォロジカルフィルタは,さらに 増加的なフィルタのみを考えるのは,自然であることがわかり のモルフォロジカルフィルタとは,広義のフィルタの中で「べ す。「作用 Ψ がべき等である」とは, Ψ[Ψ(X)] = Ψ(X) いいます。すなわち,「あるフィルタを適用した結果に,そのフ 結果は変わらない」という意味です。オープニングやクロージ フォロジカルフィルタです。 は,大きな物体も小さな物体もエッジ以外は取り除いてしまうので,増加的
  • 30. 2014 A.Asano,KansaiUniv. モルフォロジにおけるフィルタ べき等性 (idempotence) オープニング・クロージングは もっとも基本的な(狭義の)モルフォロジカルフィルタ フィルタを1回適用すれば, それ以上何度適用しても同じ 狭義のモルフォロジカルフィルタは,さらに 増加的なフィルタのみを考えるのは,自然であることがわかり のモルフォロジカルフィルタとは,広義のフィルタの中で「べ す。「作用 Ψ がべき等である」とは, Ψ[Ψ(X)] = Ψ(X) いいます。すなわち,「あるフィルタを適用した結果に,そのフ 結果は変わらない」という意味です。オープニングやクロージ フォロジカルフィルタです。 は,大きな物体も小さな物体もエッジ以外は取り除いてしまうので,増加的
  • 32. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理 移動不変で増加的なフィルタは,どんなフィルタでも, なんらかの構造要素群による エロージョンをORで組み合わせることで表せる ルフォロジが真に図形操作の基礎演算であることを保証するものです。 表されます。 ・増加的な(広義の)フィルタも,適当な構造要素を適当な数だけ用 エロ−ジョンの論理和,およびダイレーションの論理積によって表現 Ψ(X) を画像 X に対するフィルタとするとき,いかなる Ψ(X) につい Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊕ ˇB の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。 の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。 Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}.
  • 33. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理 移動不変で増加的なフィルタは,どんなフィルタでも, なんらかの構造要素群による エロージョンをORで組み合わせることで表せる ルフォロジが真に図形操作の基礎演算であることを保証するものです。 表されます。 ・増加的な(広義の)フィルタも,適当な構造要素を適当な数だけ用 エロ−ジョンの論理和,およびダイレーションの論理積によって表現 Ψ(X) を画像 X に対するフィルタとするとき,いかなる Ψ(X) につい Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊕ ˇB の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。 の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。 Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊕ ˇB の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。 の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。 Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. る座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられる るフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。 下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほうを証明します
  • 34. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理 移動不変で増加的なフィルタは,どんなフィルタでも, なんらかの構造要素群による エロージョンをORで組み合わせることで表せる ルフォロジが真に図形操作の基礎演算であることを保証するものです。 表されます。 ・増加的な(広義の)フィルタも,適当な構造要素を適当な数だけ用 エロ−ジョンの論理和,およびダイレーションの論理積によって表現 Ψ(X) を画像 X に対するフィルタとするとき,いかなる Ψ(X) につい Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊕ ˇB の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。 の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。 Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊕ ˇB の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。 の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。 Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. る座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられる るフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。 下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほうを証明します フィルタの核(kernel)
  • 35. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理 移動不変で増加的なフィルタは,どんなフィルタでも, なんらかの構造要素群による エロージョンをORで組み合わせることで表せる ルフォロジが真に図形操作の基礎演算であることを保証するものです。 表されます。 ・増加的な(広義の)フィルタも,適当な構造要素を適当な数だけ用 エロ−ジョンの論理和,およびダイレーションの論理積によって表現 Ψ(X) を画像 X に対するフィルタとするとき,いかなる Ψ(X) につい Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊕ ˇB の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。 の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。 Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊕ ˇB の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。 の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。 Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. る座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられる るフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。 下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほうを証明します フィルタの核(kernel) 原点
  • 36. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理 移動不変で増加的なフィルタは,どんなフィルタでも, なんらかの構造要素群による エロージョンをORで組み合わせることで表せる ルフォロジが真に図形操作の基礎演算であることを保証するものです。 表されます。 ・増加的な(広義の)フィルタも,適当な構造要素を適当な数だけ用 エロ−ジョンの論理和,およびダイレーションの論理積によって表現 Ψ(X) を画像 X に対するフィルタとするとき,いかなる Ψ(X) につい Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊕ ˇB の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。 の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。 Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB Ψ(X) = B∈Ker[Ψ] X ⊕ ˇB の集合(集合族)Ker[Ψ] が存在します。 の核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。 Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. る座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられる るフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。 下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほうを証明します フィルタの核(kernel) 原点 事実上, 入力として可能な図形 すべて
  • 37. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [1] Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B るどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB すから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h) h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 す。より一般的な証明は,参考文献を参照し を証明する
  • 38. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [1] Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B るどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB すから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h) h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 す。より一般的な証明は,参考文献を参照し を証明する Ker[Ψ]に含まれるBについて ,次のようなものです。 = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6) します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図 点を含むものすべて」です。 す。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな す。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) とによって h ∈ Ψ(X) が得られます。 ) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B まり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X ⊖ ˇB に含まれる画素hを考える
  • 39. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [1] Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B るどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB すから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h) h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 す。より一般的な証明は,参考文献を参照し を証明する Ker[Ψ]に含まれるBについて X⊖B̌ h ,次のようなものです。 = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6) します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図 点を含むものすべて」です。 す。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな す。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) とによって h ∈ Ψ(X) が得られます。 ) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B まり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X ⊖ ˇB に含まれる画素hを考える
  • 40. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [1] Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B るどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB すから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h) h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 す。より一般的な証明は,参考文献を参照し を証明する Ker[Ψ]に含まれるBについて X⊖B̌ h ,次のようなものです。 = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6) します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図 点を含むものすべて」です。 す。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな す。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) とによって h ∈ Ψ(X) が得られます。 ) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B まり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X ⊖ ˇB に含まれる画素hを考える Ker[Ψ] = 0 は X が定義されている座標系の原点を意味しま 形のうち,それに対するフィルタの出力が原点を フィルタ定理は,以下のように証明されます。 Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B につい X ⊖ ˇB = {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから, ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関 わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。 ならば,この関係を全体に h だけ移動することに B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり
  • 41. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [1] Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B るどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB すから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h) h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 す。より一般的な証明は,参考文献を参照し を証明する Ker[Ψ]に含まれるBについて X⊖B̌ h ,次のようなものです。 = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6) します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図 点を含むものすべて」です。 す。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな す。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) とによって h ∈ Ψ(X) が得られます。 ) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B まり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X ⊖ ˇB に含まれる画素hを考える Ker[Ψ] = 0 は X が定義されている座標系の原点を意味しま 形のうち,それに対するフィルタの出力が原点を フィルタ定理は,以下のように証明されます。 Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B につい X ⊖ ˇB = {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから, ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関 わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。 ならば,この関係を全体に h だけ移動することに B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり 核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。 Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. 標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えら ィルタの出力が原点を含むものすべて」です。 ように証明されます。ここでは,式 (4) のほうを証明しま の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画 義されていますから,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ 加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変です h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます。
  • 42. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [1] Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B るどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB すから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h) h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 す。より一般的な証明は,参考文献を参照し を証明する Ker[Ψ]に含まれるBについて X⊖B̌ h ,次のようなものです。 = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6) します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図 点を含むものすべて」です。 す。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな す。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) とによって h ∈ Ψ(X) が得られます。 ) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B まり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X ⊖ ˇB に含まれる画素hを考える Ker[Ψ] = 0 は X が定義されている座標系の原点を意味しま 形のうち,それに対するフィルタの出力が原点を フィルタ定理は,以下のように証明されます。 Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B につい X ⊖ ˇB = {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから, ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関 わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。 ならば,この関係を全体に h だけ移動することに B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり 核 (kernel) とよばれ,次のようなものです。 Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. 標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えら ィルタの出力が原点を含むものすべて」です。 ように証明されます。ここでは,式 (4) のほうを証明しま の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画 義されていますから,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ 加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変です h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます。 します。 うなものです。 ∈ Ψ(X)}. (6) なわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図 のすべて」です。 は,式 (4) のほうを証明します2。 ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 X です。したがって,B ⊆ X−h です。 X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな
  • 43. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 一方 BはKer[Ψ]に含まれるので X⊖B̌ h は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によっ 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変 体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます すから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素で h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要 て Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ )。 る任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ 満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B
  • 44. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 一方 BはKer[Ψ]に含まれるので X⊖B̌ h を含むものすべて」です。 。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな 。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) によって h ∈ Ψ(X) が得られます。 ) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によっ 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変 体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます すから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素で h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要 て Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ )。 る任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ 満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B 前ページ
  • 45. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 一方 BはKer[Ψ]に含まれるので X⊖B̌ h を含むものすべて」です。 。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな 。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) によって h ∈ Ψ(X) が得られます。 ) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によっ 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変 体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます すから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素で h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要 て Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ )。 る任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ 満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B 前ページ ち,それに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」 ルタ定理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) ] の要素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含ま = {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。し で,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ ,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し れました(図 1)。 増加的
  • 46. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 一方 BはKer[Ψ]に含まれるので X⊖B̌ h を含むものすべて」です。 。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな 。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) によって h ∈ Ψ(X) が得られます。 ) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によっ 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変 体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます すから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素で h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要 て Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ )。 る任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ 満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B 前ページ ち,それに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」 ルタ定理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) ] の要素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含ま = {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。し で,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ ,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し れました(図 1)。 増加的 味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入 原点を含むものすべて」です。 ます。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 について,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えま すから,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。 ます。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X ことによって h ∈ Ψ(X) が得られます。 Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要 ,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ことがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X 移動不変
  • 47. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 一方 BはKer[Ψ]に含まれるので X⊖B̌ h を含むものすべて」です。 。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな 。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) によって h ∈ Ψ(X) が得られます。 ) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によっ 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変 体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます すから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素で h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要 て Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ )。 る任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ 満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B 前ページ ち,それに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」 ルタ定理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) ] の要素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含ま = {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。し で,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ ,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し れました(図 1)。 増加的 味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入 原点を含むものすべて」です。 ます。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 について,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えま すから,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。 ます。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X ことによって h ∈ Ψ(X) が得られます。 Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要 ,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ことがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X 移動不変 B∈Ker[Ψ] X ⊕ ˇB (5) Ψ] が存在します。 ,次のようなものです。 {X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6) ます。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図 を含むものすべて」です。 。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな に含まれるどのhに ついてもなりたつ→
  • 48. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 一方 BはKer[Ψ]に含まれるので X⊖B̌ h を含むものすべて」です。 。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな 。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) によって h ∈ Ψ(X) が得られます。 ) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によっ 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動不変 体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得られます すから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素で h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要 て Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ )。 る任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ 満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B 前ページ ち,それに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」 ルタ定理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) ] の要素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含ま = {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。し で,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ ,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し れました(図 1)。 増加的 味します。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入 原点を含むものすべて」です。 ます。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 について,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えま すから,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。 ます。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X ことによって h ∈ Ψ(X) が得られます。 Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要 ,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ことがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ X 移動不変 (X) B∈Ker[Ψ] X ⊕ ˇB (5) Ψ] が存在します。 ,次のようなものです。 {X | 0 ∈ Ψ(X)}. (6) ます。すなわち,Ker[Ψ] は「考えられるすべての入力図 を含むものすべて」です。 。ここでは,式 (4) のほうを証明します2。 いて,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ら,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな に含まれるどのhに ついてもなりたつ→ こうなる
  • 49. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 Ker[Ψ]に含まれる任意の構造要素Bについて ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ ならば,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ に含まれる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し が示されました(図 1)。 逆に,Ψ(X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変です です。したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h とき {(X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ です。 したがって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ X⊖B̌ h (X)
  • 50. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 Ker[Ψ]に含まれる任意の構造要素Bについて ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ ならば,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ に含まれる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し が示されました(図 1)。 逆に,Ψ(X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変です です。したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h とき {(X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ です。 したがって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ h X⊖B̌ X⊖B̌ h (X)
  • 51. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 Ker[Ψ]に含まれる任意の構造要素Bについて ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ ならば,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ に含まれる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し が示されました(図 1)。 逆に,Ψ(X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変です です。したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h とき {(X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ です。 したがって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ h X⊖B̌ X⊖B̌ h (X) X⊖B̌ h
  • 52. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 Ker[Ψ]に含まれる任意の構造要素Bについて こうなっている ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ ならば,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ に含まれる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し が示されました(図 1)。 逆に,Ψ(X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変です です。したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h とき {(X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ です。 したがって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ h X⊖B̌ X⊖B̌ h (X) X⊖B̌ h
  • 53. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 Ker[Ψ]に含まれる任意の構造要素Bについて つまり こうなっている ここで,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィ わち,0 ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ ならば,この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) B は Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K について,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ に含まれる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し が示されました(図 1)。 逆に,Ψ(X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変です です。したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h とき {(X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ です。 したがって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ h X⊖B̌ X⊖B̌ h (X) X⊖B̌ h うを証明します 。 ベクトル(画素)h を考えます。 って,B ⊆ X−h です。 Ψ によって変化しません。すな 移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) られます。 の要素である任意の構造要素 B の構造要素 B についても,X ⊖ ˇB って,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB
  • 54. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [2] を証明する 素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し 3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ
  • 55. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [2] を証明する Ψ(X)に含まれる任意のhについて 素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し 3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ 。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。 て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな 。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) によって h ∈ Ψ(X) が得られます。 です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB
  • 56. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [2] を証明する Ψ(X)に含まれる任意のhについて 素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し 3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. されている座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は れに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。 理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほう 素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベ x ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ ルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ ) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移 関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの 。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。 て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな 。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) によって h ∈ Ψ(X) が得られます。 です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB 移動不変
  • 57. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [2] を証明する Ψ(X)に含まれる任意のhについて 素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し 3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. されている座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は れに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。 理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほう 素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベ x ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ ルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ ) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移 関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの 。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。 て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな 。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) によって h ∈ Ψ(X) が得られます。 です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB 移動不変 x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動 の関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の ∈ X⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構 画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって した(図 1)。 X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− )h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h 核の定義
  • 58. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [2] を証明する Ψ(X)に含まれる任意のhについて 素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し 3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. されている座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は れに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。 理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほう 素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベ x ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ ルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ ) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移 関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの 。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。 て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな 。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) によって h ∈ Ψ(X) が得られます。 です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB 移動不変 x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動 の関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の ∈ X⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構 画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって した(図 1)。 X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− )h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B に Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ 任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)なら ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} で たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B とおく 含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ B についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用いて,その画 とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示 を考えると 核の定義
  • 59. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [2] を証明する Ψ(X)に含まれる任意のhについて 素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し 3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. されている座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は れに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。 理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほう 素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベ x ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ ルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ ) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移 関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの 。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。 て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな 。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) によって h ∈ Ψ(X) が得られます。 です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB 移動不変 x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動 の関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の ∈ X⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構 画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって した(図 1)。 X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− )h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B に Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ 任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)なら ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} で たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B とおく 含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ B についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用いて,その画 とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示 を考えると 核の定義
  • 60. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [2] を証明する Ψ(X)に含まれる任意のhについて 素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し 3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. されている座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は れに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。 理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほう 素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベ x ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ ルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ ) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移 関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの 。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。 て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな 。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) によって h ∈ Ψ(X) が得られます。 です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB 移動不変 x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動 の関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の ∈ X⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構 画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって した(図 1)。 X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− )h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B に Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ 任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)なら ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} で たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B とおく 含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ B についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用いて,その画 とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示 を考えると ) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB す。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h) ろで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB 素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも たがって,Ψ(X) ⊆ X ⊖ ˇB が示されました(図 のときなりたつ 核の定義
  • 61. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 [2] を証明する Ψ(X)に含まれる任意のhについて 素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 現定理」とよばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し 3. 6. 26) http://racco.mikeneko.jp/  2/5 ページ Ker[Ψ] = {X | 0 ∈ Ψ(X)}. されている座標系の原点を意味します。すなわち,Ker[Ψ] は れに対するフィルタの出力が原点を含むものすべて」です。 理は,以下のように証明されます。ここでは,式 (4) のほう 素である任意の構造要素 B について,X ⊖ ˇB に含まれるベ x ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ ルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ ) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移 関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの 。ここでは,式 (4) のほうを証明します 。 て,X ⊖ ˇB に含まれるベクトル(画素)h を考えます。 ,Bh ⊆ X です。したがって,B ⊆ X−h です。 係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ によって変化しません。すな 。さらに,フィルタ Ψ は移動不変ですから,0 ∈ Ψ(X−h) によって h ∈ Ψ(X) が得られます。 です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB 移動不変 x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移動 の関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の ∈ X⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構 画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって した(図 1)。 X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから,h がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− )h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B に Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ 任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)なら ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} で たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B とおく 含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ B についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用いて,その画 とがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示 を考えると ) です。以上から,Ker[Ψ] の要素である任意の構造要素 B り,Ker[Ψ] に含まれるどの構造要素 B についても,X ⊖ ˇB がわかりました。したがって,Ψ(X) ⊇ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB す。Ψは移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば 0 ∈ Ψ(X−h) ろで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の X ⊖ ˇX−h です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB 素 B について,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, の中のある構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも たがって,Ψ(X) ⊆ X ⊖ ˇB が示されました(図 のときなりたつ ∈ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィル この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ( er[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から ,h ∈ X⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含ま る画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。 ました(図 1)。 Ψ(X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変 たがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。こ 核の定義
  • 62. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 した(図 1)。 X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから, がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X− て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用 うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[ 定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで ,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈ 理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。 Ψ(X)に含まれる任意のhについて
  • 63. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 そこで X-hをBと名付けると した(図 1)。 X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから, がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X− て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用 うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[ 定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで ,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈ 理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。 ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h) {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, 素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 Ψ(X)に含まれる任意のhについて Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し れました B ∈ Ker[Ψ](図??)。 ,Ψ(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変で したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = { X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ がって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ に含まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 るようにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
  • 64. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 そこで X-hをBと名付けると が存在する した(図 1)。 X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから, がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X− て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用 うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[ 定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで ,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈ 理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。 ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h) {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, 素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 B∈Ker[Ψ] 移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h) ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB いて,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, る構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも ,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 よばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し となる {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ ,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移 この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら er[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の ,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構 る画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがっ ました B ∈ Ker[Ψ](図??)。 (X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから, たがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− −h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X− Ψ(X)に含まれる任意のhについて つまり Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し れました B ∈ Ker[Ψ](図??)。 ,Ψ(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変で したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = { X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ がって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ に含まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 るようにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆
  • 65. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 そこで X-hをBと名付けると が存在する した(図 1)。 X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから, がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X− て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用 うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[ 定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで ,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈ 理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。 ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h) {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, 素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 B∈Ker[Ψ] 移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h) ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB いて,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, る構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも ,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 よばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し となる {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ ,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移 この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら er[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の ,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構 る画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがっ ました B ∈ Ker[Ψ](図??)。 (X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから, たがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− −h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X− Ψ(X)に含まれる任意のhについて つまり Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し れました B ∈ Ker[Ψ](図??)。 ,Ψ(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変で したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = { X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ がって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ に含まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 るようにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ (X)
  • 66. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 そこで X-hをBと名付けると が存在する した(図 1)。 X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから, がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X− て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用 うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[ 定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで ,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈ 理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。 ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h) {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, 素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 B∈Ker[Ψ] 移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h) ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB いて,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, る構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも ,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 よばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し となる {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ ,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移 この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら er[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の ,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構 る画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがっ ました B ∈ Ker[Ψ](図??)。 (X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから, たがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− −h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X− Ψ(X)に含まれる任意のhについて つまり Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し れました B ∈ Ker[Ψ](図??)。 ,Ψ(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変で したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = { X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ がって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ に含まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 るようにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ (X) h X⊖B̌
  • 67. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 そこで X-hをBと名付けると が存在する した(図 1)。 X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから, がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X− て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用 うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[ 定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで ,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈ 理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。 ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h) {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, 素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 B∈Ker[Ψ] 移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h) ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB いて,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, る構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも ,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 よばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し となる {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ ,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移 この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら er[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の ,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構 る画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがっ ました B ∈ Ker[Ψ](図??)。 (X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから, たがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− −h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X− Ψ(X)に含まれる任意のhについて つまり Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し れました B ∈ Ker[Ψ](図??)。 ,Ψ(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変で したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = { X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ がって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ に含まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 るようにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ (X) h X⊖B̌ h X⊖B̌
  • 68. 2014 A.Asano,KansaiUniv. フィルタ定理の証明 そこで X-hをBと名付けると が存在する した(図 1)。 X)に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですから, がって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X− て,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ(X) まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B を用 うにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[ 定理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。より に含まれる任意の画素hを考えます。Ψは移動不変ですか って,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで ,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ Ψ れるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 B にできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ B∈ 理は,より一般的には「Math´eron の表現定理」とよばれています。 ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h) {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の こで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, 素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 B∈Ker[Ψ] 移動不変ですから,h ∈ Ψ(X)ならば0 ∈ Ψ(X−h) ⊖ ˇX−h = {h′ | (X−h)h′ ⊆ X} であり,h′ = h の です。ここで X−h を B とおくと,h ∈ X ⊖ ˇB いて,h ∈ Ψ(X) ⇒ h ∈ X ⊖ ˇB です。つまり, る構造要素 B を用いて,その画素が X ⊖ ˇB にも ,Ψ(X) ⊆ B∈Ker[Ψ] X ⊖ ˇB が示されました(図 よばれています。より一般的な証明は,参考文献を参照し となる {x|Bx ⊆ X} と定義されていますから,Bh ⊆ X です。したがっ ,フィルタ Ψ は増加的ですから,包含関係 B ⊆ X−h はフィルタ Ψ Ψ(B) ならば 0 ∈ Ψ(X−h) となります。さらに,フィルタ Ψ は移 この関係を全体に h だけ移動することによって h ∈ Ψ(X) が得ら er[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,Ker[Ψ] の ,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれるどの構 る画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。したがっ ました B ∈ Ker[Ψ](図??)。 (X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変ですから, たがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = {h′ | (X− −h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここで X− Ψ(X)に含まれる任意のhについて つまり Ker[Ψ] の要素ですから,確かに 0 ∈ Ψ(B) です。以上から,K て,h ∈ X ⊖ ˇB ⇒ h ∈ Ψ(X) である,つまり,Ker[Ψ] に含まれ れる画素はすべて Ψ(X) に含まれることがわかりました。し れました B ∈ Ker[Ψ](図??)。 ,Ψ(X)に含まれる任意の画素 hを考えます。Ψは移動不変で したがって,X−h ∈ Ker[Ψ] です。ところで,X ⊖ ˇX−h = { X−h)h′ ⊆ X} は満たされるので,h ∈ X ⊖ ˇX−h です。ここ がって,Ker[Ψ] に含まれるある構造要素 B について,h ∈ に含まれるどの画素についても,Ker[Ψ] の中のある構造要素 るようにできることがわかりました。したがって,Ψ(X) ⊆ (X) h X⊖B̌ h X⊖B̌ h X⊖B̌