ゲーム理論 BASIC 演習108 -フリーライダー② -#ゲーム理論 #gametheory #数学

1. ゲーム理論 BASIC 演習108
フリーライダー問題への対応：ペナルティスキーム

2. 1. 問題
2. 解答

3. 問題
プロジェクトチームの2人のメンバーに同じタスクを振ることにする.
メンバー は努力する( ), しない( )を選び, 努力した場合はコストとして4, 努力しなかっ
た場合はコスト0となる.このチームの成果は各メンバーの努力水準に依存し, , が成果と
して挙げられ, 各メンバーの報酬は折半, すなわち が支払われる.
このとき, 戦略形ゲーム（具体的にはマトリックス）として表現し,
各メンバーが努力しないことが支配戦略となるような の条件を求めよ.
=> のとき, 各メンバーが努力しないことが支配戦略となる.
とする.
ここで, 成果 について, 第三者が観察可能かつ立証可能であり, 成果に基づいて罰則を与えるこ
とが可能とする.具体的には, 最も高い成果 に対しては, 罰則を与えず, それ以外は報酬を没
収するとする. このもとで戦略形ゲームを書き換え, 各メンバーが努力する均衡が存在することを示せ.
i ∈ {1,2} ei = 1 ei = 0
α(e1 + e2) (α > 0)
α
2
(e1 + e2)
α
0 < α < 8
α = 6
6(e1 + e2)
6(1 + 1) = 12
ペナルティスキーム

4. 解答
1|2 0 1
0 , ,
1 , ,
0 3
2
0
−1 2
3
−1
均衡
1|2 0 1
0 , ,
1 , ,
0 0
前回 の戦略形ゲーム
α = 6
ペナルティスキーム
支払われない

5. 解答
1|2 0 1
0 , ,
1 , ,
0 3
2
0
−1 2
3
−1
均衡
1|2 0 1
0 , ,
1 , ,
0 0
前回 の戦略形ゲーム
α = 6
ペナルティスキーム
支払われない
0
−4 0
−4
支払われない
支払われない
成果 は没収される
6(1 + 0) = 6

6. 解答
1|2 0 1
0 , ,
1 , ,
0 3
2
0
−1 2
3
−1
均衡
1|2 0 1
0 , ,
1 , ,
0 0
2
0
−4 2
0
−4
前回 の戦略形ゲーム
α = 6
ペナルティスキーム
支払われない
成果 は没収される
6(1 + 0) = 6
支払われない
支払われない
支払われる
成果 を折半
6(1 + 1) = 12

7. 解答
1|2 0 1
0 , ,
1 , ,
0 3
2
0
−1 2
3
−1
均衡
1|2 0 1
0 , ,
1 , ,
0 0
2
0
−4 2
0
−4
前回 の戦略形ゲーム
α = 6
ペナルティスキーム
支払われない
成果 は没収される
6(1 + 0) = 6
支払われない
支払われる
成果 を折半
6(1 + 1) = 12
均衡
均衡

8. 解答
ペナルティスキームを導入することで, 各メンバーが努力する均衡が存在する.
ただし,
第三者が観察可能かつ立証可能であり, 成果に基づいて罰則を与える
とあるが, この第三者が罰則を与えることにコミットする必要がある.
コミットされないと,
事後的にこの第三者とメンバーが報酬に対し, 再交渉する可能性が出てきてしまう.
1|2 0 1
0 , ,
1 , ,
0 0
2
0
−4 2
0
−4
ペナルティスキーム
支払われない
成果 は没収される
6(1 + 0) = 6
支払われない
支払われる
成果 を折半
6(1 + 1) = 12
均衡
均衡

9. ゲーム理論 BASIC 演習108
フリーライダー問題への対応