浅野 晃
関西大学総合情報学部
2022年度秋学期 応用数学(解析)
第4部・「その先の解析学」への導入
測度論ダイジェスト(1) ルベーグ測度と完全加法性
第14回
2
2
積分に対する疑問🤔🤔
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
積分に対する疑問
3
積分
f(x)
x
p q
分
 q
p
f(x)dx
34
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積分に対する疑問
3
積分
f(x)
x
p q
分
 q
p
f(x)dx
p q
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
積分に対する疑問
3
積分
f(x)
x
p q
分
 q
p
f(x)dx
p q
a
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
積分に対する疑問
3
積分
f(x)
x
p q
分
 q
p
f(x)dx
p q
だから,
 a
a
f(x)dx = 0
a
34
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積分に対する疑問
3
aのところで幅0の直線を抜いても
積分の値は変わらない
積分
f(x)
x
p q
分
 q
p
f(x)dx
p q
だから,
 a
a
f(x)dx = 0
a
34
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積分に対する疑問
4
幅0の直線を何本抜いても
積分の値は変わらない
p q
 a
a
f(x)dx = 0
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
積分に対する疑問
4
幅0の直線を何本抜いても
積分の値は変わらない
p q
 a
a
f(x)dx = 0
p q
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
積分に対する疑問
4
幅0の直線を何本抜いても
積分の値は変わらない
p q
 a
a
f(x)dx = 0
可算無限個の直線を抜いても
p q
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
積分に対する疑問
4
幅0の直線を何本抜いても
積分の値は変わらない
p q
 a
a
f(x)dx = 0
可算無限個の直線を抜いても
p q
どれだけ拡大してみても,
びっしりと直線がならんでいる
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
積分に対する疑問
4
幅0の直線を何本抜いても
積分の値は変わらない
p q
 a
a
f(x)dx = 0
可算無限個の直線を抜いても
p q
どれだけ拡大してみても,
びっしりと直線がならんでいる
積分の値は変わらないのか?
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
「数えられる」無限(再び)
5
自然数とは,数えるための数字
1, 2, 3, …
自然数の集合と同じ無限を
「数えられる無限」すなわち[可算無限]という
そして,「無限」
その「個数」は[可算基数] ℵ0(アレフゼロ)
(よく「可算無限個」という)
34
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「数えられる」無限(再び)
5
自然数とは,数えるための数字
1, 2, 3, …
自然数の集合と同じ無限を
「数えられる無限」すなわち[可算無限]という
そして,「無限」
その「個数」は[可算基数] ℵ0(アレフゼロ)
(よく「可算無限個」という)
?
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
どうやって数えるのか(再び)
6
自然数と対応がつく集合は数えられる
1, 2, 3, …
この集合の[基数]([濃度])は
[可算無限集合]という
ℵ0
集合A = {a, b, c, …}
自然数
過不足なく1対1対応がつく
([全単射]が存在する)なら
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
どうやって数えるのか(再び)
6
自然数と対応がつく集合は数えられる
1, 2, 3, …
この集合の[基数]([濃度])は
[可算無限集合]という
ℵ0
集合A = {a, b, c, …}
自然数
過不足なく1対1対応がつく
([全単射]が存在する)なら
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
どうやって数えるのか(再び)
6
自然数と対応がつく集合は数えられる
1, 2, 3, …
この集合の[基数]([濃度])は
[可算無限集合]という
ℵ0
集合A = {a, b, c, …}
自然数
過不足なく1対1対応がつく
([全単射]が存在する)なら
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
どうやって数えるのか(再び)
6
自然数と対応がつく集合は数えられる
1, 2, 3, …
この集合の[基数]([濃度])は
[可算無限集合]という
ℵ0
集合A = {a, b, c, …}
自然数
過不足なく1対1対応がつく
([全単射]が存在する)なら
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
どうやって数えるのか(再び)
6
自然数と対応がつく集合は数えられる
1, 2, 3, …
この集合の[基数]([濃度])は
[可算無限集合]という
ℵ0
集合A = {a, b, c, …}
自然数
過不足なく1対1対応がつく
([全単射]が存在する)なら
34
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偶数の集合の濃度は(再び)
7
偶数と自然数とは対応がつくか
1, 2, 3, …, n, …
偶数
自然数
1対1対応がつく(全単射が存在する)
2, 4, 6, …, 2n, …
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
偶数の集合の濃度は(再び)
7
偶数と自然数とは対応がつくか
1, 2, 3, …, n, …
偶数
自然数
1対1対応がつく(全単射が存在する)
2, 4, 6, …, 2n, …
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
偶数の集合の濃度は(再び)
7
偶数と自然数とは対応がつくか
1, 2, 3, …, n, …
偶数
自然数
1対1対応がつく(全単射が存在する)
2, 4, 6, …, 2n, …
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
偶数の集合の濃度は(再び)
7
偶数と自然数とは対応がつくか
1, 2, 3, …, n, …
偶数
自然数
1対1対応がつく(全単射が存在する)
2, 4, 6, …, 2n, …
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
偶数の集合の濃度は(再び)
7
偶数と自然数とは対応がつくか
1, 2, 3, …, n, …
偶数
自然数
1対1対応がつく(全単射が存在する)
2, 4, 6, …, 2n, …
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
偶数の集合の濃度は(再び)
7
偶数と自然数とは対応がつくか
1, 2, 3, …, n, …
偶数の基数も ℵ0
偶数
自然数
1対1対応がつく(全単射が存在する)
2, 4, 6, …, 2n, …
自然数と「個数」は同じ
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
積分に対する疑問
8
可算無限個の直線を抜いても
p q
どれだけ拡大してみても,
びっしりと直線がならんでいる
積分の値は変わらないのか?
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
積分に対する疑問
8
この疑問に答えるには,
「幅」「面積」というものをもっと精密に考える必要がある
可算無限個の直線を抜いても
p q
どれだけ拡大してみても,
びっしりと直線がならんでいる
積分の値は変わらないのか?
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
積分に対する疑問
8
この疑問に答えるには,
「幅」「面積」というものをもっと精密に考える必要がある
「測度論」
可算無限個の直線を抜いても
p q
どれだけ拡大してみても,
びっしりと直線がならんでいる
積分の値は変わらないのか?
9
9
ジョルダン測度📏📏
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
区分求積法で積分を求める
10
積分 は,
分
 q
p
f(x)dx
f(x)
x
p
長方形で近似
q
積分区間を 重なりのない,有限個の 区間に分けて,
その上の長方形の面積の極限
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
区分求積法で積分を求める
10
積分 は,
分
 q
p
f(x)dx
f(x)
x
p
長方形で近似
q
積分区間を 重なりのない,有限個の 区間に分けて,
その上の長方形の面積の極限
「極限」とは,無限ではなく有限
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
数列の収束の定義(再び)
11
数列{an}が α に収束するとは
a1
α
α – ε α + ε
ε ε
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
数列の収束の定義(再び)
11
εをどんなに小さくしても
数列{an}が α に収束するとは
a1
α
α – ε α + ε
ε ε
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
数列の収束の定義(再び)
11
εをどんなに小さくしても そういうNがある
数列{an}が α に収束するとは
a1
α
α – ε α + ε
ε ε
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
数列の収束の定義(再び)
11
εをどんなに小さくしても そういうNがある
数列{an}が α に収束するとは
数列が十分大きな番号 N まで進めば
a1
α
α – ε α + ε
ε ε
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
数列の収束の定義(再び)
11
εをどんなに小さくしても そういうNがある
数列{an}が α に収束するとは
数列が十分大きな番号 N まで進めば
a1
a2
α
α – ε α + ε
ε ε
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
数列の収束の定義(再び)
11
εをどんなに小さくしても そういうNがある
数列{an}が α に収束するとは
数列が十分大きな番号 N まで進めば
a1
a2
a3
α
α – ε α + ε
ε ε
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
数列の収束の定義(再び)
11
εをどんなに小さくしても そういうNがある
数列{an}が α に収束するとは
数列が十分大きな番号 N まで進めば
a1
a2
a3
α
α – ε α + ε
ε ε
…
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
数列の収束の定義(再び)
11
εをどんなに小さくしても そういうNがある
数列{an}が α に収束するとは
数列が十分大きな番号 N まで進めば
a1
a2
a3
α
α – ε α + ε
ε ε
…
aN–1
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
数列の収束の定義(再び)
11
εをどんなに小さくしても そういうNがある
数列{an}が α に収束するとは
数列が十分大きな番号 N まで進めば
a1
a2
a3
α
α – ε α + ε
ε ε
…
aN–1
aN
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
数列の収束の定義(再び)
11
εをどんなに小さくしても そういうNがある
数列{an}が α に収束するとは
数列が十分大きな番号 N まで進めば
a1
a2
a3
α
α – ε α + ε
ε ε
…
aN–1
aN
N 番より大きな番号 n については,
an は,みなその狭い区間[α – ε, α + ε]に入る
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
数列の収束の定義(再び)
11
εをどんなに小さくしても そういうNがある
数列{an}が α に収束するとは
数列が十分大きな番号 N まで進めば
a1
a2
a3
α
α – ε α + ε
ε ε
…
aN–1
aN+1
aN
N 番より大きな番号 n については,
an は,みなその狭い区間[α – ε, α + ε]に入る
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
数列の収束の定義(再び)
11
εをどんなに小さくしても そういうNがある
数列{an}が α に収束するとは
数列が十分大きな番号 N まで進めば
a1
a2
a3
α
α – ε α + ε
ε ε
…
aN–1
aN+1
aN
N 番より大きな番号 n については,
an は,みなその狭い区間[α – ε, α + ε]に入る
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
数列の収束の定義(再び)
11
εをどんなに小さくしても そういうNがある
数列{an}が α に収束するとは
数列が十分大きな番号 N まで進めば
a1
a2
a3
α
α – ε α + ε
ε ε
…
aN–1
aN+1
aN
N 番より大きな番号 n については,
an は,みなその狭い区間[α – ε, α + ε]に入る
…
34
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ジョルダン内測度と外測度
12
f(x)
x
p q
グラフの下側の部分の
内部におさまる長方形
f(x)
x
p q
グラフの下側の部分を
内部に含む長方形
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ジョルダン内測度と外測度
12
f(x)
x
p q
グラフの下側の部分の
内部におさまる長方形
区間の分け方をいろいろ変えた時
f(x)
x
p q
グラフの下側の部分を
内部に含む長方形
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ジョルダン内測度と外測度
12
f(x)
x
p q
グラフの下側の部分の
内部におさまる長方形
区間の分け方をいろいろ変えた時
こちらの上限
f(x)
x
p q
グラフの下側の部分を
内部に含む長方形
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ジョルダン内測度と外測度
12
f(x)
x
p q
グラフの下側の部分の
内部におさまる長方形
区間の分け方をいろいろ変えた時
こちらの上限
f(x)
x
p q
グラフの下側の部分を
内部に含む長方形
[ジョルダン内測度]
34
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ジョルダン内測度と外測度
12
f(x)
x
p q
グラフの下側の部分の
内部におさまる長方形
区間の分け方をいろいろ変えた時
こちらの上限
f(x)
x
p q
グラフの下側の部分を
内部に含む長方形
[ジョルダン内測度]
こちらの下限
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ジョルダン内測度と外測度
12
f(x)
x
p q
グラフの下側の部分の
内部におさまる長方形
区間の分け方をいろいろ変えた時
こちらの上限
f(x)
x
p q
グラフの下側の部分を
内部に含む長方形
[ジョルダン内測度]
こちらの下限
[ジョルダン外測度]
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ジョルダン測度
13
f(x)
x
p q
こちらの上限
f(x)
x
p q
ジョルダン内測度
こちらの下限
ジョルダン外測度
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ジョルダン測度
13
f(x)
x
p q
こちらの上限
f(x)
x
p q
ジョルダン内測度
こちらの下限
ジョルダン外測度
両者が一致するとき[ジョルダン測度]という
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ジョルダン測度
13
f(x)
x
p q
こちらの上限
f(x)
x
p q
ジョルダン内測度
こちらの下限
ジョルダン外測度
両者が一致するとき[ジョルダン測度]という
2次元の場合これを[面積]という
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ジョルダン測度
13
f(x)
x
p q
こちらの上限
f(x)
x
p q
ジョルダン内測度
こちらの下限
ジョルダン外測度
両者が一致するとき[ジョルダン測度]という
2次元の場合これを[面積]という
ジョルダン測度が定まる図形(集合)を[ジョルダン可測]という
34
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ジョルダン測度
14
積分の例(区分求積法)に限らず
これの上限が
ジョルダン内測度
ジョルダン測度が定まる図形(集合)をジョルダン可測という
これの下限が
ジョルダン外測度
両者が一致するときジョルダン測度
2次元の場合これを面積という
34
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ジョルダン測度の性質
15
ジョルダン可測な集合Aの,ジョルダン測度を J(A) とする
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ジョルダン測度の性質
15
ジョルダン可測な集合Aの,ジョルダン測度を J(A) とする
J(∅) = 0
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ジョルダン測度の性質
15
ジョルダン可測な集合Aの,ジョルダン測度を J(A) とする
空集合の測度は0
J(∅) = 0
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ジョルダン測度の性質
15
ジョルダン可測な集合Aの,ジョルダン測度を J(A) とする
空集合の測度は0
J(∅) = 0
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ジョルダン測度の性質
15
ジョルダン可測な集合Aの,ジョルダン測度を J(A) とする
空集合の測度は0
重なりのない2つの集合については和集合の測度は測度の和
J(∅) = 0
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ジョルダン測度の性質
15
ジョルダン可測な集合Aの,ジョルダン測度を J(A) とする
[有限加法性]という
空集合の測度は0
重なりのない2つの集合については和集合の測度は測度の和
J(∅) = 0
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
16
16
ルベーグ測度📏📏
34
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「有限個の長方形」
17
積分 は,
分
 q
p
f(x)dx
f(x)
x
p
長方形で近似
q
積分区間を 重なりのない,有限個の 区間に分けて,
その上の長方形の面積の極限
ジョルダン測度
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
「有限個の長方形」
17
積分 は,
分
 q
p
f(x)dx
f(x)
x
p
長方形で近似
q
積分区間を 重なりのない,有限個の 区間に分けて,
その上の長方形の面積の極限
ジョルダン測度
極限は,「無限」とは違う
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
「有限個の長方形」
17
積分 は,
分
 q
p
f(x)dx
f(x)
x
p
長方形で近似
q
積分区間を 重なりのない,有限個の 区間に分けて,
その上の長方形の面積の極限
ジョルダン測度
極限は,「無限」とは違う 有限だが,好きなだけ大きくできる
34
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有限個の長方形では,困る
18
幅0の直線を可算無限個抜いても,
積分の値は変わらないのか?
p q
どれだけ拡大してみても,
びっしりと直線がならんでいる
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有限個の長方形では,困る
18
幅0の直線を可算無限個抜いても,
積分の値は変わらないのか?
p q
どれだけ拡大してみても,
びっしりと直線がならんでいる
可算無限個の隙間があるところに
有限個の長方形は配置できない
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有限個の長方形では,困る
18
こういう場合でも積分や面積を考えられるようにするには
幅0の直線を可算無限個抜いても,
積分の値は変わらないのか?
p q
どれだけ拡大してみても,
びっしりと直線がならんでいる
可算無限個の隙間があるところに
有限個の長方形は配置できない
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有限個の長方形では,困る
18
こういう場合でも積分や面積を考えられるようにするには
幅0の直線を可算無限個抜いても,
積分の値は変わらないのか?
p q
どれだけ拡大してみても,
びっしりと直線がならんでいる
可算無限個の長方形にもとづく測度が必要
可算無限個の隙間があるところに
有限個の長方形は配置できない
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ルベーグ外測度
19
Sを
重なりを許した可算無限個の長方形で覆う
…
図形(集合)S
34
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ルベーグ外測度
19
Sを
重なりを許した可算無限個の長方形で覆う
ルベーグ外測度という
…
図形(集合)S
それらの長方形の面積の和の下限を
m∗(S)
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ルベーグ外測度
19
Sを
重なりを許した可算無限個の長方形で覆う
ルベーグ外測度という
…
図形(集合)S
それらの長方形の面積の和の下限を
m∗(S)
m∗(∅) = 0
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ルベーグ外測度
19
Sを
重なりを許した可算無限個の長方形で覆う
ルベーグ外測度という
…
図形(集合)S
それらの長方形の面積の和の下限を
m∗(S)
m∗(∅) = 0 空集合の外測度は0
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ルベーグ外測度
19
Sを
重なりを許した可算無限個の長方形で覆う
ルベーグ外測度という
…
図形(集合)S
それらの長方形の面積の和の下限を
m∗(S)
m∗(∅) = 0 空集合の外測度は0
S ⊂ T = m∗(S)  m∗(T)
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
ルベーグ外測度
19
Sを
重なりを許した可算無限個の長方形で覆う
ルベーグ外測度という
…
図形(集合)S
それらの長方形の面積の和の下限を
m∗(S)
m∗(∅) = 0 空集合の外測度は0
S ⊂ T = m∗(S)  m∗(T) 包含関係と外測度の大小関係は一致
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性
20
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性
20
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
ルベーグ外測度については完全劣加法性
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性
20
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
ルベーグ外測度については完全劣加法性
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
有界な集合の列S1, S2, …について
∞

i=1
Si が有界ならば m∗
(
∞

i=1
Si) 
∞

i=1
m∗
(Si)
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性
20
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
ルベーグ外測度については完全劣加法性
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
有界な集合の列S1, S2, …について
∞

i=1
Si が有界ならば m∗
(
∞

i=1
Si) 
∞

i=1
m∗
(Si)
可算無限個の
和集合
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性
20
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
ルベーグ外測度については完全劣加法性
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
有界な集合の列S1, S2, …について
∞

i=1
Si が有界ならば m∗
(
∞

i=1
Si) 
∞

i=1
m∗
(Si)
可算無限個の
和集合
可算無限個の和集合の
外測度
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性
20
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
ルベーグ外測度については完全劣加法性
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
有界な集合の列S1, S2, …について
∞

i=1
Si が有界ならば m∗
(
∞

i=1
Si) 
∞

i=1
m∗
(Si)
可算無限個の
和集合
可算無限個の
外測度の和
可算無限個の和集合の
外測度
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
S1, S2, …, Si, …
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
S1, S2, …, Si, …
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
S1, S2, …, Si, …
Siを長方形で覆う
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
Siを長方形で覆う
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
Siを長方形で覆う
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
I3(i)
Siを長方形で覆う
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
I3(i) …
Siを長方形で覆う
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
I3(i) …
Siを長方形で覆う
この覆い方は
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
I3(i) …
Siを長方形で覆う
Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . .
この覆い方は
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
I3(i) …
Siを長方形で覆う
Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . .
∞

n=1
|In(i)|  m∗
(Si) +
ε
2i
この覆い方は
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
I3(i) …
Siを長方形で覆う
Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . .
∞

n=1
|In(i)|  m∗
(Si) +
ε
2i
面積の和が
この覆い方は
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
I3(i) …
Siを長方形で覆う
Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . .
∞

n=1
|In(i)|  m∗
(Si) +
ε
2i
その下限
面積の和が
この覆い方は
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
I3(i) …
Siを長方形で覆う
Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . .
∞

n=1
|In(i)|  m∗
(Si) +
ε
2i
その下限 よりも少し大きい
面積の和が
この覆い方は
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
こういう覆い方I1(i), I2(i), I3(i), …が存在する
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
I3(i) …
Siを長方形で覆う
Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . .
∞

n=1
|In(i)|  m∗
(Si) +
ε
2i
その下限 よりも少し大きい
面積の和が
この覆い方は
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
こういう覆い方I1(i), I2(i), I3(i), …が存在する
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
I3(i) …
Siを長方形で覆う
Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . .
∞

n=1
|In(i)|  m∗
(Si) +
ε
2i
その下限 よりも少し大きい
面積の和が
この覆い方は
他のSiについても同様だから
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
こういう覆い方I1(i), I2(i), I3(i), …が存在する
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
I3(i) …
Siを長方形で覆う
Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . .
∞

n=1
|In(i)|  m∗
(Si) +
ε
2i
その下限 よりも少し大きい
面積の和が
この覆い方は
他のSiについても同様だから
∞

i=1
Si ⊂
∞

i=1
∞

n=1
In(i)
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
こういう覆い方I1(i), I2(i), I3(i), …が存在する
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
I3(i) …
Siを長方形で覆う
Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . .
∞

n=1
|In(i)|  m∗
(Si) +
ε
2i
その下限 よりも少し大きい
面積の和が
この覆い方は
他のSiについても同様だから
∞

i=1
Si ⊂
∞

i=1
∞

n=1
In(i)
各Siに
ついて
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
21
有界な集合の列
こういう覆い方I1(i), I2(i), I3(i), …が存在する
S1, S2, …, Si, …
I1(i)
I2(i)
I3(i) …
Siを長方形で覆う
Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . .
∞

n=1
|In(i)|  m∗
(Si) +
ε
2i
その下限 よりも少し大きい
面積の和が
この覆い方は
他のSiについても同様だから
∞

i=1
Si ⊂
∞

i=1
∞

n=1
In(i)
各Siに
ついて
I1(i), I2(i), I3(i), …
で覆う
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
22
∞

i=1
Si ⊂
∞

i=1
∞

n=1
In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合
可算無限個の長方形の和集合 と同じ
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数は可算か
23
有理数の集合は,可算基数をもつか
分母を横軸,
分子を縦軸とすると,
有理数は図の黒点(格子点)
※分母0の点は除く ※重複あり
分母
分子
0 1 2 3
1
2
3
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数は可算か
23
有理数の集合は,可算基数をもつか
分母を横軸,
分子を縦軸とすると,
有理数は図の黒点(格子点)
※分母0の点は除く ※重複あり
分母
分子
0 1 2 3
1
2
3
すべての格子点を一筆でたどれば
自然数と一対一対応がつく👉👉可算基数をもつ
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数は可算か
23
有理数の集合は,可算基数をもつか
分母を横軸,
分子を縦軸とすると,
有理数は図の黒点(格子点)
※分母0の点は除く ※重複あり
分母
分子
0 1 2 3
1
2
3
すべての格子点を一筆でたどれば
自然数と一対一対応がつく👉👉可算基数をもつ
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
24
∞

i=1
Si ⊂
∞

i=1
∞

n=1
In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合
可算無限個の長方形の和集合 と同じ
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
24
∞

i=1
Si ⊂
∞

i=1
∞

n=1
In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合
可算無限個の長方形の和集合 と同じ
m∗
(
∞

i=1
Si) 
∞

i=1
∞

n=1
|In(i)|

∞

i=1

m∗
(Si) +
ε
2i

=
∞

i=1
m∗
(Si) + ε
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
24
∞

i=1
Si ⊂
∞

i=1
∞

n=1
In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合
可算無限個の長方形の和集合 と同じ
m∗
(
∞

i=1
Si) 
∞

i=1
∞

n=1
|In(i)|

∞

i=1

m∗
(Si) +
ε
2i

=
∞

i=1
m∗
(Si) + ε
∞

n=1
|In(i)|  m∗
(Si) +
ε
2i
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
24
∞

i=1
Si ⊂
∞

i=1
∞

n=1
In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合
可算無限個の長方形の和集合 と同じ
m∗
(
∞

i=1
Si) 
∞

i=1
∞

n=1
|In(i)|

∞

i=1

m∗
(Si) +
ε
2i

=
∞

i=1
m∗
(Si) + ε
∞

n=1
|In(i)|  m∗
(Si) +
ε
2i
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
24
εは正の数であればいくらでも小さくできる
∞

i=1
Si ⊂
∞

i=1
∞

n=1
In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合
可算無限個の長方形の和集合 と同じ
m∗
(
∞

i=1
Si) 
∞

i=1
∞

n=1
|In(i)|

∞

i=1

m∗
(Si) +
ε
2i

=
∞

i=1
m∗
(Si) + ε
∞

n=1
|In(i)|  m∗
(Si) +
ε
2i
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全劣加法性の証明
24
εは正の数であればいくらでも小さくできる
∞

i=1
Si ⊂
∞

i=1
∞

n=1
In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合
可算無限個の長方形の和集合 と同じ
m∗
(
∞

i=1
Si) 
∞

i=1
∞

n=1
|In(i)|

∞

i=1

m∗
(Si) +
ε
2i

=
∞

i=1
m∗
(Si) + ε
∞

n=1
|In(i)|  m∗
(Si) +
ε
2i
m∗
(
∞

i=1
Si) 
∞

i=1
m∗
(Si)
25
25
ルベーグ測度と完全加法性
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
可測集合
26
であるとき,
m∗
(E) = m∗
(E ∩ S) + m∗
(E ∩ Sc
)
集合Sが,任意の集合Eについて
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
可測集合
26
であるとき,
m∗
(E) = m∗
(E ∩ S) + m∗
(E ∩ Sc
)
集合Sが,任意の集合Eについて
Sは[ルベーグ可測]である([可測集合]である)という
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
可測集合
26
であるとき,
m∗
(E) = m∗
(E ∩ S) + m∗
(E ∩ Sc
)
集合Sが,任意の集合Eについて
Sは[ルベーグ可測]である([可測集合]である)という
を[ルベーグ測度](あるいは単に[測度])という
m(S) ≡ m*(S)
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
可測集合
26
であるとき,
m∗
(E) = m∗
(E ∩ S) + m∗
(E ∩ Sc
)
集合Sが,任意の集合Eについて
Sは[ルベーグ可測]である([可測集合]である)という
を[ルベーグ測度](あるいは単に[測度])という
m(S) ≡ m*(S)
Eの外測度
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
可測集合
26
であるとき,
m∗
(E) = m∗
(E ∩ S) + m∗
(E ∩ Sc
)
集合Sが,任意の集合Eについて
Sは[ルベーグ可測]である([可測集合]である)という
を[ルベーグ測度](あるいは単に[測度])という
m(S) ≡ m*(S)
Eの外測度 Eのうち
Sである部分の
外測度
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
可測集合
26
であるとき,
m∗
(E) = m∗
(E ∩ S) + m∗
(E ∩ Sc
)
集合Sが,任意の集合Eについて
Sは[ルベーグ可測]である([可測集合]である)という
を[ルベーグ測度](あるいは単に[測度])という
m(S) ≡ m*(S)
Eの外測度 Eのうち
Sである部分の
外測度
Eのうち
Sでない部分の
外測度
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全加法性
27
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全加法性
27
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全加法性
27
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列
m∗
(
∞

i=1
Ei) =
∞

i=1
m∗
(Ei)
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全加法性
27
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
可算無限個の和集合
E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列
m∗
(
∞

i=1
Ei) =
∞

i=1
m∗
(Ei)
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全加法性
27
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
可算無限個の和集合 測度の可算無限個の和
E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列
m∗
(
∞

i=1
Ei) =
∞

i=1
m∗
(Ei)
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全加法性
27
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
完全加法性
可算無限個の和集合 測度の可算無限個の和
E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列
m∗
(
∞

i=1
Ei) =
∞

i=1
m∗
(Ei)
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全加法性
27
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
完全加法性
可算無限個の和集合 測度の可算無限個の和
E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列
m∗
(
∞

i=1
Ei) =
∞

i=1
m∗
(Ei)
和集合の測度は測度の和
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全加法性
27
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
完全加法性
可算無限個の和集合 測度の可算無限個の和
E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列
m∗
(
∞

i=1
Ei) =
∞

i=1
m∗
(Ei)
可算無限個に分けた場合でもそうなる
和集合の測度は測度の和
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
完全加法性
27
ジョルダン測度の「有限加法性」
…
A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
可算無限個の長方形を使う場合も
同じような性質がなりたたないか?
完全加法性
可算無限個の和集合 測度の可算無限個の和
E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列
m∗
(
∞

i=1
Ei) =
∞

i=1
m∗
(Ei)
可算無限個に分けた場合でもそうなる
和集合の測度は測度の和
(証明はテキストで)
28
28
零集合と
「ほとんどいたるところ」💭💭
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
積分に対する疑問
29
可算無限個の直線を抜いても
p q
どれだけ拡大してみても,
びっしりと直線がならんでいる
積分の値は変わらないのか?
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
積分に対する疑問
29
この疑問に答えるために,
pとqの間にある有理数全体が占める幅を考える
可算無限個の直線を抜いても
p q
どれだけ拡大してみても,
びっしりと直線がならんでいる
積分の値は変わらないのか?
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
積分に対する疑問
29
この疑問に答えるために,
pとqの間にある有理数全体が占める幅を考える
可算無限個ある
可算無限個の直線を抜いても
p q
どれだけ拡大してみても,
びっしりと直線がならんでいる
積分の値は変わらないのか?
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
30
可算無限個ある有理数の幅を考えるには
ルベーグ測度の考え方が必要
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
30
可算無限個ある有理数の幅を考えるには
ルベーグ測度の考え方が必要
有理数全体の集合が数直線上で持つ幅(測度)
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
30
可算無限個ある有理数の幅を考えるには
ルベーグ測度の考え方が必要
有理数全体の集合が数直線上で持つ幅(測度)
有理数全体を,区間の組み合わせで覆ったときの
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
30
可算無限個ある有理数の幅を考えるには
ルベーグ測度の考え方が必要
有理数全体の集合が数直線上で持つ幅(測度)
有理数全体を,区間の組み合わせで覆ったときの
「区間の長さの合計」の下限
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
31
こういうふうに覆うことができる
有理数a1, a2, … を
εを任意の正の数とすると
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
31
こういうふうに覆うことができる
有理数a1, a2, … を
εを任意の正の数とすると
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
31
こういうふうに覆うことができる
有理数a1, a2, … を
a1
εを任意の正の数とすると
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
31
こういうふうに覆うことができる
有理数a1, a2, … を
a1 a2
εを任意の正の数とすると
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
31
こういうふうに覆うことができる
有理数a1, a2, … を
a1 a2 a3
εを任意の正の数とすると
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
31
こういうふうに覆うことができる
有理数a1, a2, … を
a1 a2 a3
εを任意の正の数とすると
…
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
31
こういうふうに覆うことができる
有理数a1, a2, … を
a1 a2 a3
ε/ 2
εを任意の正の数とすると
…
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
31
こういうふうに覆うことができる
有理数a1, a2, … を
a1 a2 a3
ε/ 2 ε/ 22
εを任意の正の数とすると
…
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
31
こういうふうに覆うことができる
有理数a1, a2, … を
a1 a2 a3
ε/ 2 ε/ 22 ε/ 23
εを任意の正の数とすると
…
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
31
こういうふうに覆うことができる
区間の長さの合計
有理数a1, a2, … を
a1 a2 a3
ε/ 2 ε/ 22 ε/ 23
εを任意の正の数とすると
…
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
31
こういうふうに覆うことができる
区間の長さの合計
有理数a1, a2, … を
a1 a2 a3
ε/ 2 ε/ 22 ε/ 23
ε
2
+
ε
22
+ · · · +
ε
2n
+ · · · = ε
εを任意の正の数とすると
…
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
31
こういうふうに覆うことができる
区間の長さの合計
有理数a1, a2, … を
a1 a2 a3
ε/ 2 ε/ 22 ε/ 23
ε
2
+
ε
22
+ · · · +
ε
2n
+ · · · = ε
εを任意の正の数とすると
…
その下限は0
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
有理数全体が占める幅
31
こういうふうに覆うことができる
区間の長さの合計
有理数a1, a2, … を
a1 a2 a3
ε/ 2 ε/ 22 ε/ 23
ε
2
+
ε
22
+ · · · +
ε
2n
+ · · · = ε
εを任意の正の数とすると
…
その下限は0 有理数全体のルベーグ測度は0
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
零集合と「ほとんどいたるところ」
32
測度が0の集合を零集合という
有理数全体のルベーグ測度は0
「測度が0の集合を除いた部分で」を
(この場合,「有理数を除いた部分で」)
「ほとんどいたるところで」(a.e.)という
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
今日のまとめ
33
ルベーグ外測度
可算無限個の長方形で図形を覆ったときの,
長方形の面積の合計の下限
可測集合のルベーグ外測度がルベーグ測度
零集合と「ほとんどいたるところ」
有理数の集合のルベーグ測度は0
測度0の集合を「零集合」という
零集合を除いた部分を「ほとんどいたるところ」という
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
次回は
34
最初の疑問はまだ解決していない
「有理数の位置にある可算無限個の直線を
抜いた」積分は,どうやって求めるのか?
p q
ジョルダン測度にもとづく積分では,可算無限個の分割はできない
34
2022年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃
次回は
34
最初の疑問はまだ解決していない
「有理数の位置にある可算無限個の直線を
抜いた」積分は,どうやって求めるのか?
p q
ジョルダン測度にもとづく積分では,可算無限個の分割はできない
ルベーグ測度にもとづくルベーグ積分を考える

2022年度秋学期 応用数学(解析) 第14回 測度論ダイジェスト(1) ルベーグ測度と完全加法性 (2023. 1. 12)

  • 1.
  • 2.
  • 3.
  • 4.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 3 積分 f(x) x p q 分 q p f(x)dx
  • 5.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 3 積分 f(x) x p q 分 q p f(x)dx p q
  • 6.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 3 積分 f(x) x p q 分 q p f(x)dx p q a
  • 7.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 3 積分 f(x) x p q 分 q p f(x)dx p q だから, a a f(x)dx = 0 a
  • 8.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 3 aのところで幅0の直線を抜いても 積分の値は変わらない 積分 f(x) x p q 分 q p f(x)dx p q だから, a a f(x)dx = 0 a
  • 9.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 4 幅0の直線を何本抜いても 積分の値は変わらない p q a a f(x)dx = 0
  • 10.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 4 幅0の直線を何本抜いても 積分の値は変わらない p q a a f(x)dx = 0 p q
  • 11.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 4 幅0の直線を何本抜いても 積分の値は変わらない p q a a f(x)dx = 0 可算無限個の直線を抜いても p q
  • 12.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 4 幅0の直線を何本抜いても 積分の値は変わらない p q a a f(x)dx = 0 可算無限個の直線を抜いても p q どれだけ拡大してみても, びっしりと直線がならんでいる
  • 13.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 4 幅0の直線を何本抜いても 積分の値は変わらない p q a a f(x)dx = 0 可算無限個の直線を抜いても p q どれだけ拡大してみても, びっしりと直線がならんでいる 積分の値は変わらないのか?
  • 14.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 「数えられる」無限(再び) 5 自然数とは,数えるための数字 1, 2, 3, … 自然数の集合と同じ無限を 「数えられる無限」すなわち[可算無限]という そして,「無限」 その「個数」は[可算基数] ℵ0(アレフゼロ) (よく「可算無限個」という)
  • 15.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 「数えられる」無限(再び) 5 自然数とは,数えるための数字 1, 2, 3, … 自然数の集合と同じ無限を 「数えられる無限」すなわち[可算無限]という そして,「無限」 その「個数」は[可算基数] ℵ0(アレフゼロ) (よく「可算無限個」という) ?
  • 16.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 どうやって数えるのか(再び) 6 自然数と対応がつく集合は数えられる 1, 2, 3, … この集合の[基数]([濃度])は [可算無限集合]という ℵ0 集合A = {a, b, c, …} 自然数 過不足なく1対1対応がつく ([全単射]が存在する)なら
  • 17.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 どうやって数えるのか(再び) 6 自然数と対応がつく集合は数えられる 1, 2, 3, … この集合の[基数]([濃度])は [可算無限集合]という ℵ0 集合A = {a, b, c, …} 自然数 過不足なく1対1対応がつく ([全単射]が存在する)なら
  • 18.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 どうやって数えるのか(再び) 6 自然数と対応がつく集合は数えられる 1, 2, 3, … この集合の[基数]([濃度])は [可算無限集合]という ℵ0 集合A = {a, b, c, …} 自然数 過不足なく1対1対応がつく ([全単射]が存在する)なら
  • 19.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 どうやって数えるのか(再び) 6 自然数と対応がつく集合は数えられる 1, 2, 3, … この集合の[基数]([濃度])は [可算無限集合]という ℵ0 集合A = {a, b, c, …} 自然数 過不足なく1対1対応がつく ([全単射]が存在する)なら
  • 20.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 どうやって数えるのか(再び) 6 自然数と対応がつく集合は数えられる 1, 2, 3, … この集合の[基数]([濃度])は [可算無限集合]という ℵ0 集合A = {a, b, c, …} 自然数 過不足なく1対1対応がつく ([全単射]が存在する)なら
  • 21.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 偶数の集合の濃度は(再び) 7 偶数と自然数とは対応がつくか 1, 2, 3, …, n, … 偶数 自然数 1対1対応がつく(全単射が存在する) 2, 4, 6, …, 2n, …
  • 22.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 偶数の集合の濃度は(再び) 7 偶数と自然数とは対応がつくか 1, 2, 3, …, n, … 偶数 自然数 1対1対応がつく(全単射が存在する) 2, 4, 6, …, 2n, …
  • 23.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 偶数の集合の濃度は(再び) 7 偶数と自然数とは対応がつくか 1, 2, 3, …, n, … 偶数 自然数 1対1対応がつく(全単射が存在する) 2, 4, 6, …, 2n, …
  • 24.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 偶数の集合の濃度は(再び) 7 偶数と自然数とは対応がつくか 1, 2, 3, …, n, … 偶数 自然数 1対1対応がつく(全単射が存在する) 2, 4, 6, …, 2n, …
  • 25.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 偶数の集合の濃度は(再び) 7 偶数と自然数とは対応がつくか 1, 2, 3, …, n, … 偶数 自然数 1対1対応がつく(全単射が存在する) 2, 4, 6, …, 2n, …
  • 26.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 偶数の集合の濃度は(再び) 7 偶数と自然数とは対応がつくか 1, 2, 3, …, n, … 偶数の基数も ℵ0 偶数 自然数 1対1対応がつく(全単射が存在する) 2, 4, 6, …, 2n, … 自然数と「個数」は同じ
  • 27.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 8 可算無限個の直線を抜いても p q どれだけ拡大してみても, びっしりと直線がならんでいる 積分の値は変わらないのか?
  • 28.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 8 この疑問に答えるには, 「幅」「面積」というものをもっと精密に考える必要がある 可算無限個の直線を抜いても p q どれだけ拡大してみても, びっしりと直線がならんでいる 積分の値は変わらないのか?
  • 29.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 8 この疑問に答えるには, 「幅」「面積」というものをもっと精密に考える必要がある 「測度論」 可算無限個の直線を抜いても p q どれだけ拡大してみても, びっしりと直線がならんでいる 積分の値は変わらないのか?
  • 30.
  • 31.
  • 32.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 区分求積法で積分を求める 10 積分 は, 分 q p f(x)dx f(x) x p 長方形で近似 q 積分区間を 重なりのない,有限個の 区間に分けて, その上の長方形の面積の極限
  • 33.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 区分求積法で積分を求める 10 積分 は, 分 q p f(x)dx f(x) x p 長方形で近似 q 積分区間を 重なりのない,有限個の 区間に分けて, その上の長方形の面積の極限 「極限」とは,無限ではなく有限
  • 34.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 数列の収束の定義(再び) 11 数列{an}が α に収束するとは a1 α α – ε α + ε ε ε
  • 35.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 数列の収束の定義(再び) 11 εをどんなに小さくしても 数列{an}が α に収束するとは a1 α α – ε α + ε ε ε
  • 36.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 数列の収束の定義(再び) 11 εをどんなに小さくしても そういうNがある 数列{an}が α に収束するとは a1 α α – ε α + ε ε ε
  • 37.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 数列の収束の定義(再び) 11 εをどんなに小さくしても そういうNがある 数列{an}が α に収束するとは 数列が十分大きな番号 N まで進めば a1 α α – ε α + ε ε ε
  • 38.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 数列の収束の定義(再び) 11 εをどんなに小さくしても そういうNがある 数列{an}が α に収束するとは 数列が十分大きな番号 N まで進めば a1 a2 α α – ε α + ε ε ε
  • 39.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 数列の収束の定義(再び) 11 εをどんなに小さくしても そういうNがある 数列{an}が α に収束するとは 数列が十分大きな番号 N まで進めば a1 a2 a3 α α – ε α + ε ε ε
  • 40.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 数列の収束の定義(再び) 11 εをどんなに小さくしても そういうNがある 数列{an}が α に収束するとは 数列が十分大きな番号 N まで進めば a1 a2 a3 α α – ε α + ε ε ε …
  • 41.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 数列の収束の定義(再び) 11 εをどんなに小さくしても そういうNがある 数列{an}が α に収束するとは 数列が十分大きな番号 N まで進めば a1 a2 a3 α α – ε α + ε ε ε … aN–1
  • 42.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 数列の収束の定義(再び) 11 εをどんなに小さくしても そういうNがある 数列{an}が α に収束するとは 数列が十分大きな番号 N まで進めば a1 a2 a3 α α – ε α + ε ε ε … aN–1 aN
  • 43.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 数列の収束の定義(再び) 11 εをどんなに小さくしても そういうNがある 数列{an}が α に収束するとは 数列が十分大きな番号 N まで進めば a1 a2 a3 α α – ε α + ε ε ε … aN–1 aN N 番より大きな番号 n については, an は,みなその狭い区間[α – ε, α + ε]に入る
  • 44.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 数列の収束の定義(再び) 11 εをどんなに小さくしても そういうNがある 数列{an}が α に収束するとは 数列が十分大きな番号 N まで進めば a1 a2 a3 α α – ε α + ε ε ε … aN–1 aN+1 aN N 番より大きな番号 n については, an は,みなその狭い区間[α – ε, α + ε]に入る
  • 45.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 数列の収束の定義(再び) 11 εをどんなに小さくしても そういうNがある 数列{an}が α に収束するとは 数列が十分大きな番号 N まで進めば a1 a2 a3 α α – ε α + ε ε ε … aN–1 aN+1 aN N 番より大きな番号 n については, an は,みなその狭い区間[α – ε, α + ε]に入る
  • 46.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 数列の収束の定義(再び) 11 εをどんなに小さくしても そういうNがある 数列{an}が α に収束するとは 数列が十分大きな番号 N まで進めば a1 a2 a3 α α – ε α + ε ε ε … aN–1 aN+1 aN N 番より大きな番号 n については, an は,みなその狭い区間[α – ε, α + ε]に入る …
  • 47.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン内測度と外測度 12 f(x) x p q グラフの下側の部分の 内部におさまる長方形 f(x) x p q グラフの下側の部分を 内部に含む長方形
  • 48.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン内測度と外測度 12 f(x) x p q グラフの下側の部分の 内部におさまる長方形 区間の分け方をいろいろ変えた時 f(x) x p q グラフの下側の部分を 内部に含む長方形
  • 49.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン内測度と外測度 12 f(x) x p q グラフの下側の部分の 内部におさまる長方形 区間の分け方をいろいろ変えた時 こちらの上限 f(x) x p q グラフの下側の部分を 内部に含む長方形
  • 50.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン内測度と外測度 12 f(x) x p q グラフの下側の部分の 内部におさまる長方形 区間の分け方をいろいろ変えた時 こちらの上限 f(x) x p q グラフの下側の部分を 内部に含む長方形 [ジョルダン内測度]
  • 51.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン内測度と外測度 12 f(x) x p q グラフの下側の部分の 内部におさまる長方形 区間の分け方をいろいろ変えた時 こちらの上限 f(x) x p q グラフの下側の部分を 内部に含む長方形 [ジョルダン内測度] こちらの下限
  • 52.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン内測度と外測度 12 f(x) x p q グラフの下側の部分の 内部におさまる長方形 区間の分け方をいろいろ変えた時 こちらの上限 f(x) x p q グラフの下側の部分を 内部に含む長方形 [ジョルダン内測度] こちらの下限 [ジョルダン外測度]
  • 53.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン測度 13 f(x) x p q こちらの上限 f(x) x p q ジョルダン内測度 こちらの下限 ジョルダン外測度
  • 54.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン測度 13 f(x) x p q こちらの上限 f(x) x p q ジョルダン内測度 こちらの下限 ジョルダン外測度 両者が一致するとき[ジョルダン測度]という
  • 55.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン測度 13 f(x) x p q こちらの上限 f(x) x p q ジョルダン内測度 こちらの下限 ジョルダン外測度 両者が一致するとき[ジョルダン測度]という 2次元の場合これを[面積]という
  • 56.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン測度 13 f(x) x p q こちらの上限 f(x) x p q ジョルダン内測度 こちらの下限 ジョルダン外測度 両者が一致するとき[ジョルダン測度]という 2次元の場合これを[面積]という ジョルダン測度が定まる図形(集合)を[ジョルダン可測]という
  • 57.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン測度 14 積分の例(区分求積法)に限らず これの上限が ジョルダン内測度 ジョルダン測度が定まる図形(集合)をジョルダン可測という これの下限が ジョルダン外測度 両者が一致するときジョルダン測度 2次元の場合これを面積という
  • 58.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン測度の性質 15 ジョルダン可測な集合Aの,ジョルダン測度を J(A) とする
  • 59.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン測度の性質 15 ジョルダン可測な集合Aの,ジョルダン測度を J(A) とする J(∅) = 0
  • 60.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン測度の性質 15 ジョルダン可測な集合Aの,ジョルダン測度を J(A) とする 空集合の測度は0 J(∅) = 0
  • 61.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン測度の性質 15 ジョルダン可測な集合Aの,ジョルダン測度を J(A) とする 空集合の測度は0 J(∅) = 0 A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
  • 62.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン測度の性質 15 ジョルダン可測な集合Aの,ジョルダン測度を J(A) とする 空集合の測度は0 重なりのない2つの集合については和集合の測度は測度の和 J(∅) = 0 A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
  • 63.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ジョルダン測度の性質 15 ジョルダン可測な集合Aの,ジョルダン測度を J(A) とする [有限加法性]という 空集合の測度は0 重なりのない2つの集合については和集合の測度は測度の和 J(∅) = 0 A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B)
  • 64.
  • 65.
  • 66.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 「有限個の長方形」 17 積分 は, 分 q p f(x)dx f(x) x p 長方形で近似 q 積分区間を 重なりのない,有限個の 区間に分けて, その上の長方形の面積の極限 ジョルダン測度
  • 67.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 「有限個の長方形」 17 積分 は, 分 q p f(x)dx f(x) x p 長方形で近似 q 積分区間を 重なりのない,有限個の 区間に分けて, その上の長方形の面積の極限 ジョルダン測度 極限は,「無限」とは違う
  • 68.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 「有限個の長方形」 17 積分 は, 分 q p f(x)dx f(x) x p 長方形で近似 q 積分区間を 重なりのない,有限個の 区間に分けて, その上の長方形の面積の極限 ジョルダン測度 極限は,「無限」とは違う 有限だが,好きなだけ大きくできる
  • 69.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有限個の長方形では,困る 18 幅0の直線を可算無限個抜いても, 積分の値は変わらないのか? p q どれだけ拡大してみても, びっしりと直線がならんでいる
  • 70.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有限個の長方形では,困る 18 幅0の直線を可算無限個抜いても, 積分の値は変わらないのか? p q どれだけ拡大してみても, びっしりと直線がならんでいる 可算無限個の隙間があるところに 有限個の長方形は配置できない
  • 71.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有限個の長方形では,困る 18 こういう場合でも積分や面積を考えられるようにするには 幅0の直線を可算無限個抜いても, 積分の値は変わらないのか? p q どれだけ拡大してみても, びっしりと直線がならんでいる 可算無限個の隙間があるところに 有限個の長方形は配置できない
  • 72.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有限個の長方形では,困る 18 こういう場合でも積分や面積を考えられるようにするには 幅0の直線を可算無限個抜いても, 積分の値は変わらないのか? p q どれだけ拡大してみても, びっしりと直線がならんでいる 可算無限個の長方形にもとづく測度が必要 可算無限個の隙間があるところに 有限個の長方形は配置できない
  • 73.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ルベーグ外測度 19 Sを 重なりを許した可算無限個の長方形で覆う … 図形(集合)S
  • 74.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ルベーグ外測度 19 Sを 重なりを許した可算無限個の長方形で覆う ルベーグ外測度という … 図形(集合)S それらの長方形の面積の和の下限を m∗(S)
  • 75.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ルベーグ外測度 19 Sを 重なりを許した可算無限個の長方形で覆う ルベーグ外測度という … 図形(集合)S それらの長方形の面積の和の下限を m∗(S) m∗(∅) = 0
  • 76.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ルベーグ外測度 19 Sを 重なりを許した可算無限個の長方形で覆う ルベーグ外測度という … 図形(集合)S それらの長方形の面積の和の下限を m∗(S) m∗(∅) = 0 空集合の外測度は0
  • 77.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ルベーグ外測度 19 Sを 重なりを許した可算無限個の長方形で覆う ルベーグ外測度という … 図形(集合)S それらの長方形の面積の和の下限を m∗(S) m∗(∅) = 0 空集合の外測度は0 S ⊂ T = m∗(S) m∗(T)
  • 78.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 ルベーグ外測度 19 Sを 重なりを許した可算無限個の長方形で覆う ルベーグ外測度という … 図形(集合)S それらの長方形の面積の和の下限を m∗(S) m∗(∅) = 0 空集合の外測度は0 S ⊂ T = m∗(S) m∗(T) 包含関係と外測度の大小関係は一致
  • 79.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性 20 ジョルダン測度の「有限加法性」 … A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか?
  • 80.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性 20 ジョルダン測度の「有限加法性」 … ルベーグ外測度については完全劣加法性 A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか?
  • 81.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性 20 ジョルダン測度の「有限加法性」 … ルベーグ外測度については完全劣加法性 A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか? 有界な集合の列S1, S2, …について ∞ i=1 Si が有界ならば m∗ ( ∞ i=1 Si) ∞ i=1 m∗ (Si)
  • 82.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性 20 ジョルダン測度の「有限加法性」 … ルベーグ外測度については完全劣加法性 A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか? 有界な集合の列S1, S2, …について ∞ i=1 Si が有界ならば m∗ ( ∞ i=1 Si) ∞ i=1 m∗ (Si) 可算無限個の 和集合
  • 83.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性 20 ジョルダン測度の「有限加法性」 … ルベーグ外測度については完全劣加法性 A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか? 有界な集合の列S1, S2, …について ∞ i=1 Si が有界ならば m∗ ( ∞ i=1 Si) ∞ i=1 m∗ (Si) 可算無限個の 和集合 可算無限個の和集合の 外測度
  • 84.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性 20 ジョルダン測度の「有限加法性」 … ルベーグ外測度については完全劣加法性 A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか? 有界な集合の列S1, S2, …について ∞ i=1 Si が有界ならば m∗ ( ∞ i=1 Si) ∞ i=1 m∗ (Si) 可算無限個の 和集合 可算無限個の 外測度の和 可算無限個の和集合の 外測度
  • 85.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 S1, S2, …, Si, …
  • 86.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 S1, S2, …, Si, …
  • 87.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 S1, S2, …, Si, … Siを長方形で覆う
  • 88.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 S1, S2, …, Si, … I1(i) Siを長方形で覆う
  • 89.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) Siを長方形で覆う
  • 90.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) I3(i) Siを長方形で覆う
  • 91.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) I3(i) … Siを長方形で覆う
  • 92.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) I3(i) … Siを長方形で覆う この覆い方は
  • 93.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) I3(i) … Siを長方形で覆う Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . . この覆い方は
  • 94.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) I3(i) … Siを長方形で覆う Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . . ∞ n=1 |In(i)| m∗ (Si) + ε 2i この覆い方は
  • 95.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) I3(i) … Siを長方形で覆う Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . . ∞ n=1 |In(i)| m∗ (Si) + ε 2i 面積の和が この覆い方は
  • 96.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) I3(i) … Siを長方形で覆う Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . . ∞ n=1 |In(i)| m∗ (Si) + ε 2i その下限 面積の和が この覆い方は
  • 97.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) I3(i) … Siを長方形で覆う Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . . ∞ n=1 |In(i)| m∗ (Si) + ε 2i その下限 よりも少し大きい 面積の和が この覆い方は
  • 98.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 こういう覆い方I1(i), I2(i), I3(i), …が存在する S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) I3(i) … Siを長方形で覆う Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . . ∞ n=1 |In(i)| m∗ (Si) + ε 2i その下限 よりも少し大きい 面積の和が この覆い方は
  • 99.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 こういう覆い方I1(i), I2(i), I3(i), …が存在する S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) I3(i) … Siを長方形で覆う Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . . ∞ n=1 |In(i)| m∗ (Si) + ε 2i その下限 よりも少し大きい 面積の和が この覆い方は 他のSiについても同様だから
  • 100.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 こういう覆い方I1(i), I2(i), I3(i), …が存在する S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) I3(i) … Siを長方形で覆う Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . . ∞ n=1 |In(i)| m∗ (Si) + ε 2i その下限 よりも少し大きい 面積の和が この覆い方は 他のSiについても同様だから ∞ i=1 Si ⊂ ∞ i=1 ∞ n=1 In(i)
  • 101.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 こういう覆い方I1(i), I2(i), I3(i), …が存在する S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) I3(i) … Siを長方形で覆う Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . . ∞ n=1 |In(i)| m∗ (Si) + ε 2i その下限 よりも少し大きい 面積の和が この覆い方は 他のSiについても同様だから ∞ i=1 Si ⊂ ∞ i=1 ∞ n=1 In(i) 各Siに ついて
  • 102.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 21 有界な集合の列 こういう覆い方I1(i), I2(i), I3(i), …が存在する S1, S2, …, Si, … I1(i) I2(i) I3(i) … Siを長方形で覆う Si ⊂ I1(i) ∪ I2(i) ∪ · · · ∪ In(i) ∪ . . . ∞ n=1 |In(i)| m∗ (Si) + ε 2i その下限 よりも少し大きい 面積の和が この覆い方は 他のSiについても同様だから ∞ i=1 Si ⊂ ∞ i=1 ∞ n=1 In(i) 各Siに ついて I1(i), I2(i), I3(i), … で覆う
  • 103.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 22 ∞ i=1 Si ⊂ ∞ i=1 ∞ n=1 In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合 可算無限個の長方形の和集合 と同じ
  • 104.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数は可算か 23 有理数の集合は,可算基数をもつか 分母を横軸, 分子を縦軸とすると, 有理数は図の黒点(格子点) ※分母0の点は除く ※重複あり 分母 分子 0 1 2 3 1 2 3
  • 105.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数は可算か 23 有理数の集合は,可算基数をもつか 分母を横軸, 分子を縦軸とすると, 有理数は図の黒点(格子点) ※分母0の点は除く ※重複あり 分母 分子 0 1 2 3 1 2 3 すべての格子点を一筆でたどれば 自然数と一対一対応がつく👉👉可算基数をもつ
  • 106.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数は可算か 23 有理数の集合は,可算基数をもつか 分母を横軸, 分子を縦軸とすると, 有理数は図の黒点(格子点) ※分母0の点は除く ※重複あり 分母 分子 0 1 2 3 1 2 3 すべての格子点を一筆でたどれば 自然数と一対一対応がつく👉👉可算基数をもつ
  • 107.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 24 ∞ i=1 Si ⊂ ∞ i=1 ∞ n=1 In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合 可算無限個の長方形の和集合 と同じ
  • 108.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 24 ∞ i=1 Si ⊂ ∞ i=1 ∞ n=1 In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合 可算無限個の長方形の和集合 と同じ m∗ ( ∞ i=1 Si) ∞ i=1 ∞ n=1 |In(i)| ∞ i=1 m∗ (Si) + ε 2i = ∞ i=1 m∗ (Si) + ε
  • 109.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 24 ∞ i=1 Si ⊂ ∞ i=1 ∞ n=1 In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合 可算無限個の長方形の和集合 と同じ m∗ ( ∞ i=1 Si) ∞ i=1 ∞ n=1 |In(i)| ∞ i=1 m∗ (Si) + ε 2i = ∞ i=1 m∗ (Si) + ε ∞ n=1 |In(i)| m∗ (Si) + ε 2i
  • 110.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 24 ∞ i=1 Si ⊂ ∞ i=1 ∞ n=1 In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合 可算無限個の長方形の和集合 と同じ m∗ ( ∞ i=1 Si) ∞ i=1 ∞ n=1 |In(i)| ∞ i=1 m∗ (Si) + ε 2i = ∞ i=1 m∗ (Si) + ε ∞ n=1 |In(i)| m∗ (Si) + ε 2i
  • 111.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 24 εは正の数であればいくらでも小さくできる ∞ i=1 Si ⊂ ∞ i=1 ∞ n=1 In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合 可算無限個の長方形の和集合 と同じ m∗ ( ∞ i=1 Si) ∞ i=1 ∞ n=1 |In(i)| ∞ i=1 m∗ (Si) + ε 2i = ∞ i=1 m∗ (Si) + ε ∞ n=1 |In(i)| m∗ (Si) + ε 2i
  • 112.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全劣加法性の証明 24 εは正の数であればいくらでも小さくできる ∞ i=1 Si ⊂ ∞ i=1 ∞ n=1 In(i) 可算無限個の長方形の,可算無限個の和集合 可算無限個の長方形の和集合 と同じ m∗ ( ∞ i=1 Si) ∞ i=1 ∞ n=1 |In(i)| ∞ i=1 m∗ (Si) + ε 2i = ∞ i=1 m∗ (Si) + ε ∞ n=1 |In(i)| m∗ (Si) + ε 2i m∗ ( ∞ i=1 Si) ∞ i=1 m∗ (Si)
  • 113.
  • 114.
  • 115.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 可測集合 26 であるとき, m∗ (E) = m∗ (E ∩ S) + m∗ (E ∩ Sc ) 集合Sが,任意の集合Eについて
  • 116.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 可測集合 26 であるとき, m∗ (E) = m∗ (E ∩ S) + m∗ (E ∩ Sc ) 集合Sが,任意の集合Eについて Sは[ルベーグ可測]である([可測集合]である)という
  • 117.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 可測集合 26 であるとき, m∗ (E) = m∗ (E ∩ S) + m∗ (E ∩ Sc ) 集合Sが,任意の集合Eについて Sは[ルベーグ可測]である([可測集合]である)という を[ルベーグ測度](あるいは単に[測度])という m(S) ≡ m*(S)
  • 118.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 可測集合 26 であるとき, m∗ (E) = m∗ (E ∩ S) + m∗ (E ∩ Sc ) 集合Sが,任意の集合Eについて Sは[ルベーグ可測]である([可測集合]である)という を[ルベーグ測度](あるいは単に[測度])という m(S) ≡ m*(S) Eの外測度
  • 119.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 可測集合 26 であるとき, m∗ (E) = m∗ (E ∩ S) + m∗ (E ∩ Sc ) 集合Sが,任意の集合Eについて Sは[ルベーグ可測]である([可測集合]である)という を[ルベーグ測度](あるいは単に[測度])という m(S) ≡ m*(S) Eの外測度 Eのうち Sである部分の 外測度
  • 120.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 可測集合 26 であるとき, m∗ (E) = m∗ (E ∩ S) + m∗ (E ∩ Sc ) 集合Sが,任意の集合Eについて Sは[ルベーグ可測]である([可測集合]である)という を[ルベーグ測度](あるいは単に[測度])という m(S) ≡ m*(S) Eの外測度 Eのうち Sである部分の 外測度 Eのうち Sでない部分の 外測度
  • 121.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全加法性 27 ジョルダン測度の「有限加法性」 … A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか?
  • 122.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全加法性 27 ジョルダン測度の「有限加法性」 … A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか? E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列
  • 123.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全加法性 27 ジョルダン測度の「有限加法性」 … A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか? E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列 m∗ ( ∞ i=1 Ei) = ∞ i=1 m∗ (Ei)
  • 124.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全加法性 27 ジョルダン測度の「有限加法性」 … A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか? 可算無限個の和集合 E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列 m∗ ( ∞ i=1 Ei) = ∞ i=1 m∗ (Ei)
  • 125.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全加法性 27 ジョルダン測度の「有限加法性」 … A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか? 可算無限個の和集合 測度の可算無限個の和 E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列 m∗ ( ∞ i=1 Ei) = ∞ i=1 m∗ (Ei)
  • 126.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全加法性 27 ジョルダン測度の「有限加法性」 … A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか? 完全加法性 可算無限個の和集合 測度の可算無限個の和 E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列 m∗ ( ∞ i=1 Ei) = ∞ i=1 m∗ (Ei)
  • 127.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全加法性 27 ジョルダン測度の「有限加法性」 … A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか? 完全加法性 可算無限個の和集合 測度の可算無限個の和 E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列 m∗ ( ∞ i=1 Ei) = ∞ i=1 m∗ (Ei) 和集合の測度は測度の和
  • 128.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全加法性 27 ジョルダン測度の「有限加法性」 … A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか? 完全加法性 可算無限個の和集合 測度の可算無限個の和 E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列 m∗ ( ∞ i=1 Ei) = ∞ i=1 m∗ (Ei) 可算無限個に分けた場合でもそうなる 和集合の測度は測度の和
  • 129.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 完全加法性 27 ジョルダン測度の「有限加法性」 … A ∩ B = ∅ ⇒ J(A ∪ B) = J(A) + J(B) 可算無限個の長方形を使う場合も 同じような性質がなりたたないか? 完全加法性 可算無限個の和集合 測度の可算無限個の和 E1, E2, … を互いに共通部分を持たない可測集合列 m∗ ( ∞ i=1 Ei) = ∞ i=1 m∗ (Ei) 可算無限個に分けた場合でもそうなる 和集合の測度は測度の和 (証明はテキストで)
  • 130.
  • 131.
  • 132.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 29 可算無限個の直線を抜いても p q どれだけ拡大してみても, びっしりと直線がならんでいる 積分の値は変わらないのか?
  • 133.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 29 この疑問に答えるために, pとqの間にある有理数全体が占める幅を考える 可算無限個の直線を抜いても p q どれだけ拡大してみても, びっしりと直線がならんでいる 積分の値は変わらないのか?
  • 134.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分に対する疑問 29 この疑問に答えるために, pとqの間にある有理数全体が占める幅を考える 可算無限個ある 可算無限個の直線を抜いても p q どれだけ拡大してみても, びっしりと直線がならんでいる 積分の値は変わらないのか?
  • 135.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 30 可算無限個ある有理数の幅を考えるには ルベーグ測度の考え方が必要
  • 136.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 30 可算無限個ある有理数の幅を考えるには ルベーグ測度の考え方が必要 有理数全体の集合が数直線上で持つ幅(測度)
  • 137.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 30 可算無限個ある有理数の幅を考えるには ルベーグ測度の考え方が必要 有理数全体の集合が数直線上で持つ幅(測度) 有理数全体を,区間の組み合わせで覆ったときの
  • 138.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 30 可算無限個ある有理数の幅を考えるには ルベーグ測度の考え方が必要 有理数全体の集合が数直線上で持つ幅(測度) 有理数全体を,区間の組み合わせで覆ったときの 「区間の長さの合計」の下限
  • 139.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 31 こういうふうに覆うことができる 有理数a1, a2, … を εを任意の正の数とすると
  • 140.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 31 こういうふうに覆うことができる 有理数a1, a2, … を εを任意の正の数とすると
  • 141.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 31 こういうふうに覆うことができる 有理数a1, a2, … を a1 εを任意の正の数とすると
  • 142.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 31 こういうふうに覆うことができる 有理数a1, a2, … を a1 a2 εを任意の正の数とすると
  • 143.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 31 こういうふうに覆うことができる 有理数a1, a2, … を a1 a2 a3 εを任意の正の数とすると
  • 144.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 31 こういうふうに覆うことができる 有理数a1, a2, … を a1 a2 a3 εを任意の正の数とすると …
  • 145.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 31 こういうふうに覆うことができる 有理数a1, a2, … を a1 a2 a3 ε/ 2 εを任意の正の数とすると …
  • 146.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 31 こういうふうに覆うことができる 有理数a1, a2, … を a1 a2 a3 ε/ 2 ε/ 22 εを任意の正の数とすると …
  • 147.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 31 こういうふうに覆うことができる 有理数a1, a2, … を a1 a2 a3 ε/ 2 ε/ 22 ε/ 23 εを任意の正の数とすると …
  • 148.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 31 こういうふうに覆うことができる 区間の長さの合計 有理数a1, a2, … を a1 a2 a3 ε/ 2 ε/ 22 ε/ 23 εを任意の正の数とすると …
  • 149.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 31 こういうふうに覆うことができる 区間の長さの合計 有理数a1, a2, … を a1 a2 a3 ε/ 2 ε/ 22 ε/ 23 ε 2 + ε 22 + · · · + ε 2n + · · · = ε εを任意の正の数とすると …
  • 150.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 31 こういうふうに覆うことができる 区間の長さの合計 有理数a1, a2, … を a1 a2 a3 ε/ 2 ε/ 22 ε/ 23 ε 2 + ε 22 + · · · + ε 2n + · · · = ε εを任意の正の数とすると … その下限は0
  • 151.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 有理数全体が占める幅 31 こういうふうに覆うことができる 区間の長さの合計 有理数a1, a2, … を a1 a2 a3 ε/ 2 ε/ 22 ε/ 23 ε 2 + ε 22 + · · · + ε 2n + · · · = ε εを任意の正の数とすると … その下限は0 有理数全体のルベーグ測度は0
  • 152.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 零集合と「ほとんどいたるところ」 32 測度が0の集合を零集合という 有理数全体のルベーグ測度は0 「測度が0の集合を除いた部分で」を (この場合,「有理数を除いた部分で」) 「ほとんどいたるところで」(a.e.)という
  • 153.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 今日のまとめ 33 ルベーグ外測度 可算無限個の長方形で図形を覆ったときの, 長方形の面積の合計の下限 可測集合のルベーグ外測度がルベーグ測度 零集合と「ほとんどいたるところ」 有理数の集合のルベーグ測度は0 測度0の集合を「零集合」という 零集合を除いた部分を「ほとんどいたるところ」という
  • 154.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 次回は 34 最初の疑問はまだ解決していない 「有理数の位置にある可算無限個の直線を 抜いた」積分は,どうやって求めるのか? p q ジョルダン測度にもとづく積分では,可算無限個の分割はできない
  • 155.
    34 2022年度秋学期 応用数学(解析) /関西大学総合情報学部 浅野 晃 次回は 34 最初の疑問はまだ解決していない 「有理数の位置にある可算無限個の直線を 抜いた」積分は,どうやって求めるのか? p q ジョルダン測度にもとづく積分では,可算無限個の分割はできない ルベーグ測度にもとづくルベーグ積分を考える