市⾕聡啓
ソフトウェア開発の掟
五箇条の掟
⼀、Whyがなければ開発しない
⼀、ソフトウェア開発を演じる
⼀、⼩さく始める、⼩ささを貫く
⼀、ともにつくる、ともに旅する
⼀、越境
五箇条の掟
⼀、Whyがなければ開発しない
⼀、ソフトウェア開発を演じる
⼀、⼩さく始める、⼩ささを貫く
⼀、ともにつくる、ともに旅する
⼀、越境
「⾃分のお⾦」を使ってでも
やったほうが良いと思うか?
Whyが無い、共感を感じにくい場合、
まずやらない。
・必ず途中で⾃分をだませ無くなるから。
 - 「われわれはなぜここにいるのか」は最初の⼀回ではない。
  毎⽇、問われる。(正直、ツライ)
 - つくり⼿の中に「基準」がつくられないと、事前に想定
  している以上のモノはできない。(他⼈の基準どおり)
・この時代、最も貴重なりソースとは?=「時間」
 - 「⾦払ったらなんでもやってもらえる」の終焉 (⼈間不⾜)
当事者より、当事者らしく。
・⾃分の中に基準がある = 「当事者」
 - 仮説検証を関係者とともに実施することで、つくり⼿に
  「このプロダクトはこうあるべき」という基準が宿る。
  結果、開発が圧倒的に速くなる。(4ヶ⽉→2ヶ⽉)
- 単なる思い込み、思いつきではなく、仮説検証を踏まえて
  いるため、「ソフトウェアを必要とする⼈基準」
  (確からしい基準 ≠ 発注者基準)
 - プロダクトオーナーが⽂字通り代⾏できる。
  (受け⼊れ条件が分かっている)
五箇条の掟
⼀、Whyがなければ開発しない
⼀、ソフトウェア開発を演じる
⼀、⼩さく始める、⼩ささを貫く
⼀、ともにつくる、ともに旅する
⼀、越境
ソフトウェア開発とは、
開発チームと顧客で創作する物語
意図的に、仕組む。
・台本を⽤意する。
 - ⼈を集めれば、勝⼿にチームになるわけではない、
  勝⼿に期待がすりあうわけでもない。
 - チーム(クライアントを含めた)の関係性を深める、
  お互いの考え⽅・やり⽅、”完成の定義の感じ” を
  意識的に整える (=⼼理的安全の確保 〜 信頼の醸成)
 - WorkShop(デッキ、ドラッカー、星取表)で⾮⽇常的に演出、
  ⽇々のスプリント開発(レビュー、ペア、モブ)で⽇常的に演出
 - プラクティスを説明したり、こなすことを⽬的にしたり
  しない。
そして、ソフトウェア開発に筋書きはない。
・即興劇が演じられるか。
 - お互いの間合い(考え⽅、やり⽅)が分かっているから、
  その上で即興的な⾏動が重ねられる。
 - 誰も予期していないことが起こせる可能性があるから、
  チームでやる (創発)。
 - 安易な「平均点」に妥協したら、つまらなくなる。
  “チームワーク > チームプレー”
 - 「良い感じの状況をつくる」のに、誰かの許可はいらない。
  “許可を求めるな、謝罪せよ。”
 - 変化を起こせる「ゆとり」(バッファマネジメント)
五箇条の掟
⼀、Whyがなければ開発しない
⼀、ソフトウェア開発を演じる
⼀、⼩さく始める、⼩ささを貫く
⼀、ともにつくる、ともに旅する
⼀、越境
Small is Justice.
⼩さく。
・最初から⼩さく。
 - 何に価値があるか、たいてい最初はわからない。
 - 「コンセプト負債」(未検証での想定での作り込み)を
  ⼤きくしない。最⼩限の範囲ではじめる (MVP)
 - ⼩さく始めるから、⽅向が転換しやすい (サンクコスト低減)
 - コンセプトは「仮説検証」=「わかること」を増やす。
  技術は「曳光弾開発」= リスク対象は先回りして実験する。
  スコープは「スケルトン(背⾻)駆動」= 必要機能絶対範囲を
  まずつくる(1本背⾻を通す)、その上で⾁(機能)付していく。
徹底的に⼩さく。
・つくりながら、⼩さくする。
 - 何をつくるべきかを「⼀気呵成に」「事前」に知ることは
  できない。
 - 実際につくりはじめて (つくり⼿の⾝体知)、
  形になるプロダクトを⾒て、触って(ユーザーとしての⾝体知)、
  どうあるべきか分かってくる。
 - 重要度が低いとわかった機能は、躊躇なく後回しにする(捨てる)
 - 「基準」が関係者の共通認識になっているから、
  何が⼤事か(=何が価値か)分かる。
  何が⼤事か分かっているから「捨てられる」
 - あとで、もう⼀度考える (余裕がある)
五箇条の掟
⼀、Whyがなければ開発しない
⼀、ソフトウェア開発を演じる
⼀、⼩さく始める、⼩ささを貫く
⼀、ともにつくる、ともに旅する
⼀、越境
プロダクトも、チームも、
だんだん出来上がる。
ともにつくる。
・チーム = gainも、painも、分かち合う関係。
 - 「ともにつくる」から、ムダ・ムリ・ムラが減り、速く的を
  射抜くソフトウェアをつくれる。
 - 「ともにつくる」から、楽しい。
 - 「ともにつくる」とは、
   チームでつくる、ということ。
   顧客とともにつくる、ということ。
   ユーザーとともにつくる、ということ。
ともに旅する。
・⼀緒にやるから、だんだんと分かる
 - 「お互いの理解」を「⼀気呵成に」「事前」に知ることは
  できない (プロダクトと同じ。だんだんと分かってくる)
 - 開発の現場は「リアル・カイゼン・ジャーニー」
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 - 成功循環モデルを意識する (関係の質が影響していないか)。
  関係の質→思考の質→⾏動の質→結果の質。
 - 「取引の関係」と「共創の関係」、どちらの関係なのか?
  (ライスワーク的 or ライフワーク的)
 - ともにつくる(共創)だから、速く的を(以下略
五箇条の掟
⼀、Whyがなければ開発しない
⼀、ソフトウェア開発を演じる
⼀、⼩さく始める、⼩ささを貫く
⼀、ともにつくる、ともに旅する
⼀、越境
どうやって世界を変える?
越境。
・「これまでの」認知バイアスを破壊する
 - 越境するから、当事者よりも当事者らしくなる
   (Whyがなければ開発しない)
 - 越境するから、躊躇なく演じられる
   (ソフトウェア開発を演じる)
 - 越境するから、本質的な価値を⾒失わず捨てることができる
   (⼩さく始める、⼩ささを貫く)
 - 越境するから、同じ⽅向にむきなおることができる
   (ともにつくる、ともに旅する)
越境は、⾃分から始める。
・「これまでの」認知バイアスを破壊して、
 「⾃分から」前に出る。
 - 「他の誰か」ではなくて「⾃分」
 - 「他の誰か」を待っているほど、⾃分の⼈⽣は⻑くない
  (時間が最も貴重なリソース)
 - ⾃分ハンドルを握る。ハンドルを握ったらアクセルを踏む
 - “良い感じの状況をつくる”のに、誰かの許可なんて要らない
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ソフトウェア開発の(俺の)掟