「今日のチューリング賞」はチューリング賞受賞者を簡単に紹介するシリーズです。 今回はSystem/360の開発や「人月の神話」により、ソフトウェア開発特有のプロジェクトマネジメントの先駆となったフレデリック・ブルックス紹介します。

1. 今日のチューリング賞
5.フレデリック・ブルックス(1999年受賞)

2. コンピュータ・サイエンス分野において、
大きな功績を挙げた人物に対して送られる賞。
1966年開始。
受賞者は一年に一人のみ。
2018年5月現在、52名(組)。
よって、チューリング賞受賞者を知れば
コンピュータの歴史が大体わかる。
チューリング賞とは

3. フレデリック・フィリップ
ス・ブルックス・ジュニア
今日紹介するチューリング賞受賞者
1931-
アメリカの計算機科学者
1999年チューリング賞受賞

4. コンピュータアーキテクチャの発展に大きな貢献をした人々
1900 1950
※青枠はチューリング賞受賞者
1931ブルックス 1953ヘネシー1912チューリング
1903ノイマン 1926コバルト
1925コック
1938クヌース1913ウィルクス

5. System/360とOS/360の開発
「人月の神話」の著作
ブルックスの主な功績

6. System/360
ブルックスの功績①

7. ブルックスの功績①System/360
• 1964年にIBMから発売された
メインフレーム
• 従来のマシンは後継互換性が
なく、それを導入した本機は
市場を席巻し、IBMの覇権を
築いた。

8. ブルックスの功績①System/360
• 1964年にIBMから発売された
メインフレーム
• 従来のマシンは後継互換性が
なく、それを導入した本機は
市場を席巻し、IBMの覇権を
築いた。
↓
コンピュータアーキテクチャ
の概念を確立した。

9. ブルックスの功績①System/360
• 1biteを8bitにした。
浮動小数点数字、小文字が
標準化された。

10. 「人月の神話」の著作
ブルックスの功績②

11. ブルックスの功績②人月の神話
• 1975年に発売された本
• 「ソフトウェア工学のバイブル」
と呼ばれる
• ソフトウェア開発における
「銀の弾丸」の慣用句の元ネタ

12. ブルックスの功績②人月の神話
• 人数×時間での工数計算を
批判し、
ソフトウェア開発における
プロジェクト管理方法を
広めた。
• ブルックスの法則
「遅れているソフトウェア・
プロジェクトに人員を投入
しても、そのプロジェクトを
さらに遅らせるだけである。」

13. まとめ

14. ブルックスのまとめ
System/360とOS/360の開発を
通じて、現代のコンピュータの
基盤となる様々な概念を実用化
した。
「人月の神話」により、ソフト
ウェア開発特有のプロジェクト
マネジメントの先駆となった。