2020年04月多摩川水源に生きる

1. 季節の移り変わり
「孟宗竹の水場」
死骸は動く
© 2013 N.Naka
トレイルカメラに撮影された動物
※コロナ渦のため、従来よりも訪問回数や滞在時間を減らしてデータ回収を行いました。
「雑木林・風まかせ」

2. 2020年4月
© 2013 N.Naka
4⽉は数⽇の周期で天気が変わった。雪となった⽇もあった。降⽔量は多
かった。気温が低い⽇も多かった。
サクラの季節となり、気温があまり上がらず⻑い間、咲いていた。毎年、⼭
間にポツリポツリと輝くヤマザクラを⾒ることが楽しみだった。
新型コロナの蔓延が広がり、カメラチェックの回数や滞在時間を3⽉より減ら
した。時間帯も早朝に⾏くと⾞・バイクなどはほぼ無いが、午前中の帰り道に
は多くの人が来ていた。そして、GW直前から全ての駐⾞場と⼀部の登⼭道
などが閉鎖され、自粛のお願いが出た。
従来どおりに季節の写真を撮れないため、当面はつたない文章
のみとなる。コロナの早い収束を願い、やるべきことをやるしかない。
－ 季節の移り変わり

3. 2020年4月
© 2013 N.Naka
－ 「孟宗竹の水場」
悩んだ末に孟宗竹の⽔場のカメラ設置を継続することにした。
これまでは⽔場に近づけて近影撮影をしていたが、カメラをすこし遠ざ
け広角にしてみた。その分、設置台数を3台から2台にした。広角にす
ると訪れた動物の動きが分かるが、細かい動きはわかりづらくなるかもし
れない。そして、ネズミなど小さい動物は撮影回数が減ったり、他の動
物が増えることがあるかもしれない。その違いが⾒られたら嬉しい。
ホンドテン フクロウ

4. 2020年4月
© 2013 N.Naka
－ 「雑⽊林・風まかせ」
4⽉になり、ニホンジカの死骸を諦めてカメラ設置場所を探していると、毛皮が目に入っ
た。頭も肉もなく毛皮のみになった死骸が細い木の根本に引っかかっていた。さすがにこ
れは誰も食べに来ないと諦めた。翌週、毛皮はまだ同じ場所にあった。まだほんのりと血
の痕が残っている。この⽇はカメラ1台を持参していたため、駄目もとで毛皮にカメラを設
置してみた。驚くことにクマタカが毛皮の上に乗っている映像が撮れていた。夜間にはニホ
ンタヌキが毛皮を引っ張り、ニホンジカが臭いを嗅いでいた。ホンドテンは少し匂いを嗅い
で通り過ぎていった。
何故、最初に毛皮を⾒つけたときにカメラを設置しなかったのか悔やんだ。
ニホンザル
根本に引っかかっていたニホンジカの毛皮

5. 2020年4月
© 2013 N.Naka
－ 死骸は動く
ニホンジカの死骸を⾒つけたのは初めてのことだった。下半⾝がなかったため、すで
に動物たちに食べられていた。この死骸がどのようになっていくのか、⾒届けていけた
らいいと思っていた。
儚くも死骸は失くなっていた。カメラの映像も私が去った後の約30分しか映ってい
なかった。その後、10mほど離れた木の根本に引っかかっていた毛皮だけを発⾒し
た。頭は⾒つからなかった。
ニホンジカがどこで絶命したか、頭や下半⾝はどこにあるかもわからない。皮だけに
なった死骸にはクマタカ、ニホンタヌキ、ホンドテン、ハクビシンが食いついていた。おそ
らくニホンジカの大きさの死骸は複数の動物たちによって動かされているのではないだ
ろうか。
死骸となっても、生き抜く動物たちによって動く。
ニホンジカの毛皮には生きたニホンジカやニホンカモシカが近づき臭いを嗅
いでいた。彼らは何のために臭いを嗅いだのだろうか。

6. 2020年4月
© 2013 N.Naka
－ トレイルカメラに撮影された動物
「多摩川水源に生きる」 http://tama-forest.seesaa.net/
◎は公開している動画
（動画は映像の状況により公開/非公開としています。）
○は本スライド内で写真を掲載
※SlideShareでYoutubeの追加ができなくなったため、
動画は下記ブログのリンクから視聴してください。
雑木林孟宗竹の⽔場
◎ アオゲラ
アカゲラ
アカハラ
カケス
キビタキ
シジュウカラ
トラツグミ
ヒヨドリ
◎○ フクロウ
◎○ ニホンイノシシ
○ ニホンザル
ニホンジカ
ニホンタヌキ
ニホンリス
○ ホンドテン
◎○ クマタカ
ニホンザル
◎ ニホンジカ
◎ ニホンタヌキ
ホンドテン