テレワークを導入する際に必要な基礎知識や注意点をまとめてあります。ツールの例も挙げてあるので是非参考にしてください。

1. 企業セミナー
テレワーク導入の実例と注意点
2020年2月16日
総務省 地域力創造アドバイザー
株式会社AKALI 代表取締役
蛭田健司

2. Confidential
セッションの目的
テレワーク導入の実例や注意点を確認した上で、
より効率的な運用を行うための新提案と、今後の展望を考える。
テレワーク導入、運用改善の契機に

3. １．自己紹介

4. Confidential
プロフィール
・セガ、コーエーテクモ等でゲーム開発、人材開発、海外子会社経営（カナダ５年駐在）等に従事。
・ヤフーにてゲーム部門長、事業戦略、子会社の執行役員CTO 兼 人材開発室長などを経験。
・2016年に㈱エディア顧問に就任。
・2018年に㈱ISAOアドバイザー、富山県魚津市 新分野産業育成事業 総合戦略アドバイザーに就任。
・2019年に総務省 地域力創造アドバイザーに就任。
・2020年に新設される東京国際工科専門職大学のデジタルエンターテインメント学科准教授に就任し、
地域協創の講座を担当する予定。
【代表作】
「サクラ大戦」シリーズ、「無双」シリーズ、
「ACR DRIFT」（日本のゲームで初めてAppStore全世界135ヶ国で
BestNewGamesに選出、レースカテゴリで 88ヶ国で第一位獲得）
累計セールス：パッケージ635万本、520万ダウンロード、売上437億円
著書「ゲームクリエイターの仕事」
（翔泳社）
※ゲーム開発者推薦図書第一位獲得
※専門学校正規教材に採用
【書籍】
制作協力
「 3D GAME GRAPHICS BIBLE 2017 」
（翔泳社）
蛭田 健司（ひるた けんじ）
総務省 地域力創造アドバイザー
株式会社AKALI 代表取締役

5. Confidential
総務省 地域力創造アドバイザー制度とは
地域力創造アドバイザーは総務省の地域
人材ネットに登録されます。
市町村が地域力創造アドバイザーを
招へいして地域独自の魅力や価値の
向上の取組を行う場合、
経費が特別交付税措置の算定対象
（年間560万円まで100%補助、最大３年間）
となります。
出典：https://resemom.jp/article/2019/04/22/50238.html

6. ２．テレワークの現状

7. Confidential
テレワークによるタイムスケジュールの変化
出典： https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1803/13/news002.html
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1803/13/news002.html
通勤時間を労働時間に置き換えた場合の経済効果は
東京の事業所分だけで年間8.6兆円にのぼる
セールスチーム
社員の例

8. Confidential
テレワークにおける懸念点
１．コスト
「導入費用が大きいのでは。コスト削減効果があるのか」
２．コミュニケーション
「コミュニケーションロスが生まれるのでは」
３．セキュリティ
「情報漏洩につながるのではないか」
４．労務管理、人事評価
「姿が見えなくてマネジメントできるのか」
「評価基準があいまいになるのでは」
出典：https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1803/13/news002.html

9. Confidential
テレワークの導入費用とコスト削減効果
事例① 製造業 小規模組織 事例② コンサル業 大規模組織
対象人数 ８名 ４,０００名
対象部門 営業・総務・経理等 経営管理本部
実践内容 ・特定事務所の廃止に伴う在宅勤務制度の導入
・対象の全従業員が毎営業日、在宅勤務を実施
・労務時間管理、社内文書管理はクラウドコン
ピューティングで実施
・全ての申請をオンライン化
・無料ツールを含む、多彩なコミュニケーションツー
ルを利用。
・週に１６時間を上限として、在宅勤務を認める
・２週間に一度、２週間分の利用希望日を上長
に対してメールで申請
・１６時間の範囲内であればいつでも利用でき、
午前中のみ、午後のみ在宅勤務も可能
・テレワーク利用分を見越してオフィススペース
を削減し、フリーアドレス制を導入
・新たなコミュニケーションツールを導入
効果 導入コストは約1,000万円。コスト削減効果は年間約
5,600万円。固定費の大幅削減に成功。
年間約1,500万円のオフィスコスト削減。残業時
間が一人当たり 8.5時間/月 削減され、年間約
3,000万円の時間外手当コストが削減。
出典：https://www.tw-sodan.jp/example/example04.html
厚生労働省委託事業 テレワーク相談センター webサイトより

10. Confidential
テレワークに関する助成、補助
■総務省
ふるさとテレワーク ： 地方のサテライトオフィス等のテレワーク環境を整備するための費用の一部を補助
■厚生労働省
時間外労働等改善助成金（テレワークコース） ： 在宅又はサテライトオフィスにおいて就業するテレワークに取り
組む中小企業事業主に対して、その実施に要した費用の一部を助成
■経済産業省
IT導入補助金 ： 中小企業・小規模事業者等が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を
補助
■東京都
ワークスタイル変革コンサルティング ： 東京都内の中堅・中小企業等を対象に、業務改善やICTの専門家を最大
５回まで無償で派遣
テレワーク活用・働く女性応援助成金 ： 都内中堅・中小企業を対象に、テレワーク機器導入やサテライトオフィス
利用を助成
働き方改革助成金 ： TOKYO働き方改革宣言企業に対し、働き方改革を推進するために新たに導入した制度に
ついて、条件を満たす利用実績があった場合に助成金を支給

11. Confidential
テレワークセキュリティガイドライン第４版 ポイント①
出典：http://www.soumu.go.jp/main_content/000541216.pdf
テレワークによってセキュリティ
対策が大変になるように見え
るが、実はほとんどの項目は
テレワークとは無関係に整備さ
れているべき内容
テレワーク導入によって
新たに整備されるべき項目

12. Confidential
テレワークセキュリティガイドライン第４版 ポイント②
テレワークによって
セキュリティ対策が
大変になるのではなく、
元々できていなかったことが
明らかになる
テレワーク導入によって
新たに整備されるべき項目

13. Confidential
コミュニケーションの促進手法
・ビデオ通話システムにより常時接続。
常に顔が見られる状態で業務を行うことも可能。
・スマートフォン、タブレット等でも接続可能。
世界中どこからでも、移動中の車の中からでも
ミーティングに参加できる。
・リアルタイムミーティングだけでなく、
後からオンデマンドで会議動画を視聴可能。
・ドキュメント類は全てクラウド管理。
（Googleドキュメント等を活用）
出典：https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1803/13/news002.html

14. Confidential
労務管理、人事評価の注意点
・制度： 通常の労働時間制／事業場外みなし労働時間制／裁量労働制のいずれも利用可能
・時間管理の例：
・始業、終業時にメール
・休憩時間も細かく打刻
・システムによる記録
・人事評価の例：
・成果主義
・目標管理（MBO）
・期初/期中/期末に個別面談
出典：https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1803/13/news002.html
ほとんどの場合は制度を変える
必要はなく、運用の改善で対応可能

15. ３．テレワークの実例

16. Confidential
ヤフー どこでもオフィス
出典：https://about.yahoo.co.jp/blog/workstyle/2015/09/04/dokodemooffice.html
時間や場所にとらわれず、どのような場所でも
働ける「どこでもオフィス」を導入しています。在
宅でもカフェでも効果的に働ける場所で勤務可
能で、通勤時間やラッシュのストレス軽減、時間
を最大活用し、自己研鑽・育児・介護などの対応
もしやすくなります。2017年度の従業員の活用
率は87.0％。
少子高齢化の日本では生産力人口減少への対
応や介護、育児などライフステージにあわせた
柔軟な働き方が重要になります。「どこでもオフィ
ス」のような生産性を上げる効果的な働き方を
社内外に発信しながら、日本の働き方改革に取
り組んでいきます。

17. Confidential
ゲーム開発会社の例
出典：https://www.sozai-library.com/sozai/6540
体勢：
・100人規模
・個人２か所
・オフィス２か所、子会社オフィス２か所
使用ツール：
・Zoom（https://zoom.us/jp-jp/meetings.html）
・Chatwork（https://go.chatwork.com/ja/）
特徴：
・全員がカメラ・マイクを保持
・ミーティングルームに専用PC、ツールの有料ア
カウントを配置
・大モニターで繋ぎっぱなし

18. ４．VRを活用したテレワーク

19. Confidential
桜花一門「桜花広場」①
出典：https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1902/28/news142.html
VR空間内にアバターとして参加
してミーティングができる。
ビデオ会議とVR会議の大きな
違いは顔の向き。
３人以上でミーティングする場
合、チャットやビデオ会議では
誰に話しかけているのかを都度
伝える必要があり、ロスが生ま
れる。
VR会議では相手を見て会話す
るので、誰に話しかけているの
かが明確で、通常のミーティン
グと同じ感覚で会話できる。

20. Confidential
桜花一門「桜花広場」②
出典：https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1902/28/news142.html
VRの煩わしさはHMDの着脱。ウェブ画面の共有や、Twitterの表示もできるため、
VR空間の中から外部に連絡も可能。

21. ５．テレワークにおける
マネージメントの新提案

22. Confidential
チケットによるタスク管理の発展形
出典：https://chrome.google.com/webstore/detail/slim-lists-for-trello/pjlejgbmijmafmobaofcgblpdbkaodod?hl=ja
■リモートのフリーランスとの業務例
・通常のチケットによるタスク管理を厳密化。
ひとつひとつのタスクを細かく、詳細に記載。
・チケットごとに単価を設定。やりたい人が
立候補してチケットを受け取る。
・立候補する人がいなかった場合、単価を
上げていく、あるいは、スケジュールを調整。
・月ごとにまとめて支払い。
単価を人事評価ポイントに置き換えれば、
社内開発でも適用可能

23. ６．展望と総まとめ

24. Confidential
展望と総まとめ
テレワークを実施するためには
・コミュニケーション
・セキュリティ
・労務管理、人事評価
・マネージメント
に注意を払う必要があるが、これはテレワークによって問題点が表面化しやすいため。
本来は、テレワークでなくても注意すべき点がほとんど。
そのハードルを越えられれば、コストを抑え、優秀な人材が確保でき、効率的な業務遂行
が可能で、競争力が高まる。
業界の拡大を支え、高い競争力を持つためには
テレワークの導入は必須

25. お問合せ
総務省 地域力創造アドバイザー
株式会社AKALI 代表取締役
蛭田 健司
k.hiruta@akali.co.jp