企業行動論2020第2講（2）「競争と協働」のスライドです。 ただ、肖像写真はふせてます。

1. 第2講（2） 競争と協働
企業行動論2020
山 縣 正 幸

2. 今日のもくじ
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 2
1. 交換にたどりつく難しさ
2. 発見プロセスとしての協働
3. 協働を通じた価値創造
［04］
［04］
［05］
講義noteの№

3. 今回の問い
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 3
競争は、なぜ起こるのか？
競争がもたらすメリットとデメリットは？
協働は、どんなときに生じるのか？
協働において重要な点は何なのか？
この2つの問いに、具体的な事例をイメージして論じれるように！

4. 今回のキーワード
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 4
 発見プロセスとしての競争
☞ ある提案がなされると、それに呼応するかたちで新たな
提案が生み出され、選択肢や情報が増えていくプロセス。
 協 働
☞ 2人以上の個人が、何らかの目的を共有して、それぞれ
の資源や能力、活動を提供しあい、それを調整すること
で、目的を実現しようとすること。

5. 1. 交換にたどりつく難しさ
〈競争〉が生じる理由。
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 5

6. 価値創造は価値交換を通じて成就する。
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 6
価値提案を届けるための準備
価値創造過程
価値交換
価
値
交
換
に
た
ど
り
つ
く
の
が
難
し
い
！

7. なぜ、価値交換にたどりつくのが難しいのか？
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 7
 交換したいと思っている主体が複数いる
 交換するための「手持ち（＝反対給付）」（自分→相手）に限界がある
 交換によって手に入れたい「効用給付」（相手→自分）に限界がある
 交換に関する知識や情報に限界がある
穴埋めプリント

8. なぜ、価値交換にたどりつくのが難しいのか？
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 8
 似たようなモノやコトを提供しようとする人が多くて、それを欲し
いと思う人（欲する量や、その人の交換能力）が限られている場合。
 同じモノやコトを欲しいと考えている人が多くて、それを提供する
人（や提供する能力）が限られている場合。わざと限定する場合も。
 どこに欲しいと考えている人がいるのか、よくわからない場合。
 どこに提供してくれる人がいるのか、よくわからない場合。
講義note（問いかけversion）

9. なぜ、価値交換にたどりつくのが難しいのか？
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 9
◇ 交換したい双方の需要と供給のバランス
◇ 交換したい双方が考える価値のバランス
◇ 交換したい双方の資源や能力の限界
◇ 交換したい双方の知識や情報の限界
※ 問いかけversionとそのまま対応しているわけではないので注意
講義note（整理version）

10. よりよい価値交換を成立させるためには？
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 10
⑬ 相手が欲しいと思う効用給付を創出、
伝達、提供しなければならない

11. なぜ、価値交換にたどりつくのが難しいのか？
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 11
これらを乗り越えようとして発生するのが
〈⑭ 競 争〉

12. 2. 発見プロセスとしての競争
〈競争〉が生じる理由。
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13. 競争とは
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競争っていうと、スポーツのイメージかも

14. 競争とは
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 14
ビジネスでは、
〈価格競争〉が思い浮かぶかも
しかし、ビジネスでの競争は、
✓ スタートとゴールが決まっていない
✓ いつ始まり、いつ終わるかも未定
✓ 誰と争うのかも不明な場合がある
✓ ルールはある
✓ そもそも、競争が目的なのではない

15. ビジネスにおける競争とは
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 15
あくまでも大事なのは
価値創造を実現すること！！
競争することそれ自体が目的なのではない
それぞれの活動主体が、
よりよく価値創造を実現 / 成就しようとして生じるのが
〈競争〉

16. 発見プロセスとしての競争
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競争の機能は、
「誰がわれわれの要求によく応えてくれるかを教
えてくれる」こと
（ハイエク［1949＝2008］『個人主義と経済秩序』春秋社、135頁）
競争を通じて、
 購入する側（顧客）は、価格や品質、評判などの情報を手に入
れ、よりよい交換を実現できる。
 提供する側（企業）は、顧客が何を求めているのかを（不完全
ではあっても）情報として得ることができる
ハイエク

17. 発見プロセスとしての競争
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18. 発見プロセスとしての競争
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 18
✓ 模倣やパクリから創造が生まれることも少なくない（ルールはある）：学ぶ＝真似ぶ
✓ 競争のプロセスから、自らの立ち位置 / 生息空間（niche）を構築することも
✓ 競争である以上、優劣がつくことは当然ありうる（→企業の規模だけではない）
✓ 競争がいきすぎると、だましあいのような弊害も生じやすくなる

19. 発見プロセスとしての競争
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競争のありようそのものを
変えてしまう
＝ゲームチェンジ

20. Question‼
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 20
発見プロセスとしての競争という考え方を用いて、
興味ある市場の動的な展開を描き出してみよう！
競争の動的（ダイナミック）な
プロセスを描けるように
なると、次にどんな提案が
ありうるのか構想しやすく
なる！

21. 3. ひとは、
一人だけでは何もできない
協働を通じた価値創造。
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 21

22. 価値創造は価値交換を通じて成就する。
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 22
価値提案を届けるための準備
価値創造過程
価値交換
☜
一
人
で
で
き
る
？

23. 一人だけで価値創造の準備をするのは困難。
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 23
人間には、いろんなものが足りない。
☞ 知 識
☞ 技 術
☞ 資 源
☞ 能 力 など
持ち寄って、一緒にやることで、
その不足を克服することが可能になる
⑰ 協 働
（cooperation）
バーナード
（Barnard, C. I.）
バーナード

24. 協働とは
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 24
【概念規定】
単独の個人ではできないが、
複数であればできることに関して、
⑱共通目的を設定し、複数の個人が自らの意思
で協力し合って、その実現を目指すこと
バーナード

25. 協働と組織（1）
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 25
この点線を境界づけるのが
⑱共通目的
2人以上の調整された活動や諸力のシステム＝組織
共有された目的（共通目的）
メンバーの貢献意欲（協働意欲）
コミュニケーション（伝達）
バーナード

26. 協働と組織（2）
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 26
この点線を境界づけるのが
⑱共通目的
 個人が抱いている動機（欲望や期待）と
協働の共通目的は、一致しないほう
が多い
☞ 個人動機＝共通目的：⑲チーム

27. 一人だけで価値創造の準備をするのは困難。
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 27
この点線を境界づけるのが
⑱共通目的
 個人や集団は、資源や活動などを協
働のために提供する
＝⑳ 貢 献
☞ 貢献に対する見返り：⑲分 配
“反対給付”とも呼ぶ

28. Question‼
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 28
身の回りにある〈協働〉現象について、
そこにどんな共通目的があるのか、
どんな成果の分配や個人動機の変化が
あるのかについて、
述べてみてください！
☞ 個人動機＝共通目的（チーム）の場合と、
個人動機 ≠ 共通目的の場合で、それぞれ考
えてみよう！

29. ここまでのまとめ。
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 29

30. 価値創造には、競争と協働がついてくる。
2020/5/19 企業行動論2020（山縣） 30
価値を創造しようとする
協働が発生する
価値創造＆貢献への分配
人間は知識や情報、
資源に関して、不完全＆非完結
発見プロセスとしての競争が
生じる
価値提案の質が高まる
協
働
競
争