株式会社ヘプタゴン
立花拓也
四国クラウドお遍路 2016
自己紹介
立花 拓也 (32)
青森県生まれ仙台経由青森県在住
株式会社ヘプタゴン 代表取締役
JAWSUG青森/東北
JAWS-UG2016全国代表
「効果的な導入・運用のための Amazon Web
Services活用入門」共同著者
大学、社会人時代の約10年間仙台で過ごす
震災をきっかけに、地元でUターン起業
地方からでも場所を問わずにITリソースを自
由に操作できるAWSに感動し、東北の産業を
AWSでブーストさせることを目標として事業
を展開
http://www.hack-aomori.com/
11/18(金)・19(土)・20(日)
2泊3日で星野リゾートでハッカソン
会社概要
社名 株式会社ヘプタゴン(heptagon inc.)
代表 立花拓也
拠点 青森県三沢市、宮城県仙台市
創業 2012年7月
事業
クラウド導入に関するコンサルティング
クラウドの構築/保守/運用
クラウドのエンジニア向け教育
資格
APNコンサルティングパートナー
一般第二種電気通信事業者
東北でのお客様
東北でのお客様
50を超える
東北のサービス、プロジェクトを
AWS上で稼働
月々の予算が5000円しかないよ!
アクセスは月10000PVもあるよ!
サーバ落としちゃダメだよ
たまーにメディアにでるよ
なんか改ざんとか怖いからセキュリティちゃ
んとやってね
=>コストやトラフィック以外に求められるク
オリティは規模にあんまり関係ない
田舎案件とは…
1、t2ファミリーの積極活用
2、LambdaによるCPUオフロード
3、外部サービスとの連携
田舎案件でのAWS活用術
t2ファミリーの特徴
安い
ec2の中で最もコストパフォーマンスがよいタイプ
速い(しかし…)
CPUクレジットが余っているとCPUバーストし、
CPUクレジットがなくなるとCPUがベースラインの
処理能力に落ちる
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CPUクレジット
CPUを使わないとパワー(クレジット)を蓄積して、
CPUを使うとパワーを消費する。
パワーがゼロになるとほぼ使い物にならない…
平常時にクレジットが減るような状況だとスペックアッ
プが必要。
↑CPUクレジット残り
↓CPUクレジット消費
スポットインスタンスとして使えない
HVMでしか起動できない(PVはだめ)
VPC内でしか起動できない
インスタンスストレージは使えない
EBSのIO性能も高くはない
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100ドメイン突っ込んでみる
よくあるレンタルサーバの構成
・AmazonLinux/apache/postfix/dovecot/mysql
・ある程度チューニング済み
WEBはWordpress50ドメイン/静的サイト50ドメイン
・wordpressはwptest.ioから各ドメインのサイト作成
・静的サイトはwww.aomori-ibz.jp/it-aomoriを複製しサイト作成
メールは100ドメイン各1アカウントずつ存在
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ストレステスト条件
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サービス 1ドメイン サーバ全体 時間当たり
WEB 100PV/日 10000PV/日 6秒に1PV
メール送信 10通/日 1000通/日 60秒に1通送信
メール受信 100通/日 10000通/日 6秒に1通受信
popアクセス 5分に1回pop 5分に100回pop 3秒に1回pop
http
smtp
smtp-auth
pop3
ストレステスト
c3.large t2.micro
この負荷でCPUクレジットが減らなければ成功!
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ストレステスト
↑CPUクレジット増加!
通常時にCPUクレジットは溜まり続けるので、
一時的な急激なアクセスの増加にも耐えられる。
今回の構成/条件では、クレジットが貯まった状態
で毎分500PV=1時間換算30000PVほどまでは捌け
た。
もちろん実環境で使うときはCPUクレジットの監
視は必須!減り続ける場合は、スペックアップ
を!
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さらに
1、t2ファミリーの積極活用
2、LambdaによるCPUオフロード
3、外部サービスとの連携
田舎案件でのAWS活用術
LambdaはCPUを使わない待機時間は料金が発生し
ない!常時動かし続けるec2よりもコストを抑えら
れる。
Lambdaを使えるケースではec2の代わりに積極利
用!
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Lambdaの利用
一般社団法人MAKOTO様
手作業で行っていた社内の統
計処理をAWSでシステム化す
ることで大幅な効率化に成功
しました。S3とLambdaを用い
ることで、低コストかつ非常
に高速でスケーラブルなシス
テムをサーバレスで構築しま
した。
予算が限られたプロジェクトだったため、インフラの維持コストがほ
とんどかからない構成を提案していただき非常に助かりました。当初
他社の提案とは全くことなるサーバレスの構成と聞いて正直心配して
いましたが、処理件数が非常に多い場合でも、ほとんど数秒で結果が
返ってきて非常に満足しています。
お客様の声
Cloudwatch metricsのzabbixへの取り込みを
Lambdaで実装
CPU load average Switch to lambda
Lambdaへ切り替えることでec2のCPU利用率の
軽減に成功
・CPU処理をお金をほとんどかけずに、lambdaにオフロード
・監視対象のメトリクスが増えても、自動でスケールアウト
メンテナンスの告知をlambda経由でslackへ通知
定期起動
Slackへcwの
書き込みを
コピー
cwの書き込みを
チェック
cwへ書き込み
見忘れ防止
cw使いたいお客さん ヘプタゴン
ほぼ無料!
チャットワークへの書き込みをlambda経由でslackへ通知
1、t2ファミリーの積極活用
2、LambdaによるCPUオフロード
3、外部サービスとの連携
田舎案件でのAWS活用術
Cloudflare
株式会社TESS様
新製品のリリースに合わせて、
WEBサイトをAWS上へ構築し
ました。外部CDNと組み合わせ
ることで費用を抑えつつ、メデ
ィア露出の際には簡単にスケー
ルアップができる構成としまし
た。
Cloudflare
• 無料のCDN
• 無料で独自ドメインSSLが使える
• HTTP2対応
• WAF機能もあり
=>AWSヘのトラフィックを減らすことができるため通信費
用の削減に!
田舎案件でAWSを採用するメリット
• 安定のインフラ/安全なセキュリティ/安心のサポート体制
• スモールスタート&迅速なスケールが可能
• バックアップや冗長構成も予算に合わせてカスタマイズ
• 要件にAWSが必須なケースも
• エコシステムが非常に充実
• セコイ使い方もできる!
地方には地方なりのクラウドの活用の仕方があるはずなのですが、
活用事例や技術情報などはどうしても都会の華々しい事例が紹介さ
れ、目立ってしまいます。
AWSだったり技術的な内容に限らず、地方でのクラウドの使い方
などもっと基本的な情報を発信していこうというのがこのプロジェ
クトの趣旨です。
ICDPとは?
実は日本の田舎は
小規模案件の最先端!?
ソウルで発表したら大反響!?
田舎の特徴
・人と人、他業種との距離が近い
・まだまだ人手がいる仕事が多い
・目に見える課題がたくさんある
IoT、人工知能、自動化などITの力で実生活のさま
ざまな課題を解決出来るチャンスがたくさん転
がっています
クラウドは田舎を大きく変える力を持っていると
信じています
田舎でIT事業をする醍醐味
懇親会で皆さんのICDPを
是非教えてください!
ご清聴ありがとうございました

[クラウドお遍路]田舎案件でのAWS活用術

Editor's Notes

  • #3 青森行ったことある方いらっしゃいますか? 飴あげる
  • #4 青森の有名なのは、りんご、ねぶたという祭り、ほたて、にんにくが有名です。 お土産があります。
  • #5 桜とお城が綺麗です。韓国からもたくさんの観光客がきます。 最近だと田んぼアートの発祥の地だったりします。ことしはゴジラと真田丸が描かれていました。
  • #6 自然も豊かです。 青森来たいと思いませんか? そんなみなさんにいい情報があります。
  • #10 もちろん地方だとサーバを何台も使ってスケーラブルで可用性もばっちりという案件だけではありません。 サーバ1台だけとか場合によっては、複数サービスを1台に詰め込んだりというのはざらにあります。 そういう地方ならではの案件を田舎案件とよんでいます。
  • #11 予算や規模がすごい小さい。。。 弊社での事例などをもとに田舎案件をこなすコツ、田舎案件でもAWSの活用術を紹介していきたいと思います。
  • #12 AWSへ移設する
  • #14 t2インスタンスだけにCPUクレジットという考え方があります。 CPUクレジットの状況はcloudwatchで確認することができます。
  • #15 いくつか注意点があります
  • #16 こんな検証もしてみました。 田舎だとよくあるやつです。
  • #17 平常時にこのくらいの平均的にアクセスがあると想定して このくらいの負荷を掛けてみて、CPUクレジットが減らないと大丈夫。 もし少しでも減ると徐々にCPUの体力が減り、いつかは動かなくなってしまうので100ドメインは無謀だということになります。 こんな条件でストレステストを行ってみました。
  • #18 cloudwatchの画面です。
  • #19 ちなみにおまけです。 実際に弊社でも予算がないお客さんは
  • #20 AWSへ移設する
  • #21 ちなみにおまけです。
  • #23 2つ目が、監視ツールのzabbixにcloudwatchのデータを取り込む際にapigatewayとlambdaを使って実装しています。
  • #24 もともとはzabbixサーバから直接SDKを使ってcloudwatchメトリクスを取得していたのですが、どうしても負荷が多くなるのが問題でした。 lamda経由にしてからは、1/3程度になりました。
  • #25 CloudWatch Events、KMS、Lambdaとslack使ってます。 まずCloudWatch Eventsで1日1回Lambdaを起動するようにしています。 起動されたLambda FunctionはKMSから、アクセスキー/シークレットキーをチェック対象分受け取ります。 チェック対象分のLambda Functionを起動します。このときアクセスキー/シークレットキーも一緒に渡します。 んで起動されたLambdaFunctionが受け取ったキーを使ってそれぞれのアカウント内のメンテナンスイベントの有無を調べます。メンテナンスイベントがあったり、途中でエラーがあればそれをslackに通知して完了となります。
  • #28 AWSへ移設する
  • #30 地方からでもチャレンジをすることができます。 AWSを使える態勢を整えておくこのがビジネス上大きな武器となる
  • #31 地方からでもチャレンジをすることができます。 共同電算のゲームチェンジ。もともと汎用機 開発会社さんと組んで首都圏の案件をGET AWSを使える態勢を整えておくこのがビジネス上大きな武器となる
  • #32 実はこういう話を3年前のFESTAで行ったのがきっかけです。 このときICDPというものについてアンカンファレンスでモデレーターをやらせていただき、議論しました。 ICDPご存知の方いますか?
  • #33 CDPご存知の方いますか?
  • #34 これがICDPのロゴです。
  • #35 これがCDPのロゴです。
  • #36 ICDPのIは田舎ですね
  • #39 田舎案件には田舎案件のノウハウや技術が必要だと思います。
  • #40 地方や小さな案件でAWSを使っているケースって実はそんなに多くはないのかもしれません。 実は世界に通用するノウハウ、技術になる可能性を秘めていると結構本気で思っています。
  • #41 最後に田舎で事業をするメリットについて話して終わりにしたいと思います。 田舎はまだまだ他業種との距離が近く、自動化されていない仕事も多い。それなのに人口は減る一方。いろいろな目に見えているけど解決されていない問題がおおい。 でもこれらは特にIoT技術や自動化、人工知能、ドローンなど実生活に繋がりやすい技術が大きく成長してきています。これらの解決策にはITは非常にマッチすると思います。 働く場所も関係ないし、最新の情報も今日のようにコミュニティを通じて手に入れられます。クラウドを使えばスモールスタートもできる。何も不自由なことはありません。これから田舎のピンチをチャンスに変えられるのはクラウドだと思っています。
  • #42 もれなく飴あげます