ITシステムの開発を主にやっています。為安圭介です。 数年間、リーダという役割をいただいて、数十名のチーム運営を経験してきました。 その中で、良いチームとは何だろう？と考え、自分なりの考えをまとめてみました。 今回はプロジェクトで必ずと言って良いほど発生する問題への対処について、ソフトウェア開発およびチーム論の名著などを参考に、自分の経験をまとめました。チーム運営は、真面目に取り組もうとすればするほど、人間関係の問題が発生しがちです。そんな時問題に目を背けると本当に悲惨なことになります。主に、リーダとしてその問題にどう取り組むべきなのかをまとめてあります。 このスライドをまとめるための時間は、「HUNTER×HUNTER 2冊分」＋「DQ11 スタート～デルカダール神殿クリアまで」でした。スライドを作成しているうちにHUNTERXHUNTERの本誌の連載が再開したり、カミュがスライムブロウを覚えた直後にスライドが完成したり、思い出深いイベントがたくさんありました。

1. チーム内で100%発生する問題に
真正面から取り組む方法
2017.08
為安 圭介
TEAM BUILDING 39
良いチームを作るためのたった39 の方法

2. 目次
1
1.良いチームとは？
2.必ず起きる問題
3.問題に取り組む

3. はじめに
2

4. このスライドを読んで役に立つ人
既に3人以上のチーム
を率いているリーダ
良いチームづくりに
興味がある人
どちらかに当てはまるなら、
これを読めば役に立つ！
あなたはどちら？
3
・・・かもしれない！

5. 4
わたしは
紹介
為安 圭介（ためやす けいすけ）
札幌市在住のITエンジニア
仕事 企業向けWebシステムやスマホAP開発
資格 認定スクラムマスターとかプロマネとか
著書
『強いチームを作るためのたった66の方法』『1200日の朝会で学んだたったひとつのこと』
『自分のことを朕と呼んだらチームが変わった』『ブレイブ・プロジェクトマネジメント』等多数
・・・だと良いな https://www.facebook.com/keisuke.tameyasu

6. 本題
5

7. 良いチームとは？
6

8. わたしにとっての良いチームの定義
7
チームとして成果を出せる1
居心地が良い2
大切な部分で、信頼感がある3
お互いが成長できる4

9. 良いチームを作るためには
8
チームリーダが自分の言葉で「良いチーム」を定義する
そのチーム論をみんなに繰り返し伝える
トラブルを当然として受け入れ、乗り越える
ただ一般論を頼っても、状況に左右されるだけ。
リーダである自分が、
自分だけのチーム論で、チームの未来を描こう！

10. 9
そんな理想論をいくら並べても
問題は「必ず」起きます

11. チーム内で100%起きる
問題は何か？
10
Question

12. 意見の不一致
11
Answer

13. 12
実際のところ、ソフトウェア開発上の問題の多くは、
技術的というより社会学的なものである。
今日もどこかで問題が
～「ピープルウェア」より

14. 問題に取り組む
13

15. 14
意見の不一致問題が起きたとき、真っ先に考えるべきこと
Step1 まず
意見の不一致、対立を「負の障害」とだけ捉える
必要はない。
意見の違いは、新たな理解や信頼を築くチャンス
にすることができる。

16. 設計手法やシステムアーキテクチャ、
開発プロセスなど、純粋な仕事上の
対立であれば、それは生産的なもの。
この場合は、事実と論理的思考に
よって議論を導く。
15
Step2 準備①
対立の性質を見極める
仕事上の対立
対立が個人としての衝突であり、
感情がぶつかり合う状態であれば、
それは生産的ではない。
この場合は、根気強く、かつ優れた
コミュニケーションにより取り組む。
個人的、感情的な対立
知識集約型である僕らの仕事は、不確かな状況になりやすく、
仕事上の対立と個人的な対立の分離ができず問題が複雑になる。
この場合の対処が、以降のメイン。
Which?
But..

17. 16
1. 素朴実在論
自分の意見を、実際以上に常識的だと思い込み、他人も当然、自分
と同じ意見を持つと思い込む。
2. 根本的な帰属の誤り
事象の状況的要因を認識できず、原因が個人の性質や能力にあるに
違いないと思い込む。
どちらも「本質的にすべての人間に共通する」ことであり、
この誤謬を克服するには認知努力が必要と理解する
Step2 準備②
陥りやすい思い込みを理解する

18. 17
Step3 問題に取り組む
対処
１ お互い素直な意見を言い合う
２ 一対一で、思ったことをじっくり話し合う
３ お互いに納得し合う

19. 18
OK
これで全て解決！
©三条陸・稲田浩司・堀井雄二／集英社
「ダイの大冒険」33巻より

20. 19
OK
これで全て解決！
©冨樫義博／集英社
「HUNTERXHUNTER」11巻より

21. 20
OK
これで全て解決！
©藤巻 忠俊／集英社
『黒子のバスケ』4巻より

22. 21
！？
©三条陸・稲田浩司・堀井雄二／集英社
「ダイの大冒険」33巻より

23. 22
！？
©冨樫義博／集英社
「HUNTERXHUNTER」11巻より

24. 23
！？
©藤巻 忠俊／集英社
『黒子のバスケ』4巻より

25. 24
！！
©三条陸・稲田浩司・堀井雄二／集英社
「ダイの大冒険」34巻より

26. 25
！！
©冨樫義博／集英社
「HUNTERXHUNTER」12巻より

27. 26
！！
©藤巻 忠俊／集英社
『黒子のバスケ』4巻より

28. 問題はそんなに
簡単じゃない
27

29. 28
１．お互い素直な意見を言い合う！？
信頼関係も無い人に
素直な意見なんか言える
わけがない！
お互い素直な意見を言い合う！？

30. 29
２．一対一で、思ったことをじっくり話し合う！？
考え方が全然違うのでしょう！
じっくり話をするなんて無理！
一対一で、思ったことをじっくり
話し合う！？

31. 30
３．お互いに納得し合う！？
納得できるのは上司（リーダ）の
あなただけ！
お互いに納得し合う！？

32. 31
そもそもが、間違いだったのでしょうか？
1. 信頼関係が無いのに素直な話はできません
2. 相手を敵と思えばコミュニケーションは取れません
3. 上司（リーダ）に従う結果ありきなら議論は無駄です

33. そうじゃない
32

34. 33
 良いチームは、個人の力を単純に加えたものより大きな力を発揮する
 良いチームは、人々が仕事をすることで得られる喜びが、
仕事そのものが備えるものから得られる喜びよりも遥かに大きくなる
 良いチームは、仕事の成功確率が高まる
 良いチームは、エネルギーと熱意に溢れ、著しく生産性が高まる
 良いチームは、退職率が低くなる（チームから抜けたくなくなる）
 良いチームは、強固なアイデンティティが生まれる
 良いチームは、健康的であり、お互いに気やすく付き合い、自信が
たっぷりで、心のこもった交流をしている
 良いチームは、明らかな楽しさがある
なぜ、チームなのか

35. 34
もう一度。諦めずに、
一歩ずつ問題に取り組んでみよう

36. 35
Step3 問題に取り組む
真正面から取り組む
１ 難しい会話から逃げずに、率直な対話を行う
異なる信念や価値観を避けず、互いを知る努力をする。
信頼関係が構築されていないと感じたら、
それを前提に、自分から信頼を獲得できるような態度を示す。
強い感情や個人的な不和から逃げず、素直に認め、
対立の原因を一緒に探る。

37. 36
Step3 問題に取り組む
真正面から取り組む
２ 共通の目標を明らかにする
意見の不一致によって自然に生まれる感情的反応を
じっくり考え、吟味する。
別の視点を持ち、互いにとっての共通点を探し出す。
同意できることを起点に議論を始める。
共通の目標を認識することで、尊敬の念を損なうような
根本的な帰属の誤謬を克服し、信頼し合う環境を作る。

38. 37
Step3 問題に取り組む
真正面から取り組む
３ リーダシップを発揮する
チームメンバが共通の目標に向かって、前向きに対立に
取り組めるよう、リーダシップを発揮する。
リーダは、チームメンバが何か困ったことになるのでは、
と不安に思うことなく、考えや感情を表現できる雰囲気
づくりを行う。
すなわち、心理的に安全な場をつくる。

39. 38
まとめ

40. 社会性を持った人々が集まるチーム内で意見
の不一致問題が起きるのは当たり前。
問題に、真正面から真摯に取り組むことで、
必ず解決策は見えてくる。
良いチームは、その問題をチャンスと捉え、
より大きく成長する。
チームの問題
39

41. おわり
TEAM BUILDING 39
SpecialThanks To
S.T, A.K, E.O, S.S, T.U
Y.Y

42. 41
参考文献
• 「チームが機能するということはどういうことか」©エイミー・C・エドモンソン
• 「最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと」©マーカス・バッキンガム
• 「ピープルウェア 第2版」©トム・デマルコ／ティモシー・リスター
• 「ゆとりの法則」©トム・デマルコ
• 「アート・オブ・プロジェクトマネジメント」©ScottBerkun
• 「サーバント・リーダーシップ実践講座」©真田茂人
• 「プロジェクトはなぜ失敗するのか」©伊藤健太郎
• 「ドラゴンクエストダイの大冒険」©三条陸／稲田浩司／堀井雄二／集英社
• 「HUNTER×HUNTER」©冨樫義博／集英社
• 「黒子のバスケ」©藤巻忠俊／集英社