公開Web スクーリング
知識無し!いきなり過去問
基礎知識の重要性を知ろう
講師 高野泰衡
Webスクーリングのねらい
続けること!
登
る
こ
と
!
到達すること!
続けること!
・大きなプロジェクトの達成のための技術
⇒仕事の細分化!
・1ヶ月ごとの目標点を設定
⇒次回のスクーリングまでにクリアしておくこと!
・毎回のスクーリングで「到達しましたか?」問いかけます。
⇒ぜひ、「到達!」と投稿してください!
次回のスクーリングで「到達!」といえるよう勉強に励んで
ください。
登ること!
・要求されるところまで理解ができているかを確認!
・基本概念、制度趣旨、条文、要件効果、判例・・・
問いかけをするので「想起」してください
⇒想起できなかったものは、必ずチェック!
・勘違いしているところはなかったか?
⇒講義聴きっぱなしの勉強では勘違いしたままのおそれ
・さらにひとつ上をめざす⇒到達点を知る
・試験での問われ方を知る(過去問検討)
⇒知識の使い方を学ぶ
⇒論証化・答案化
⇒知識を「実践知」へ
到達すること!
続ける!×登る!=到達する!
「学び方」を学ぶ
をサポート
他人に頼らない自学の素地を作る
⇒最後は一人で合格するしかない
さて本題へ
・知識無し!いきなり過去問
・基礎知識の重要性を知ろう
基礎知識
⇒論点
⇒本試験問題
⇒答案・論証
一連の
つながり
を意識
犯罪とは構成要件に該当する違法かつ有責な行為
構成要件該当性
違法性阻却事由
有 責 性
充足
無
充足
犯罪成立
違法有責な行為を社会通念によって類型化した
犯罪の枠組み。
ある行為が構成要件に該当するときは通常違法
性が推定される。
正当防衛など例外的に違法性を否定する事情。
これが認められれば違法性が阻却され犯罪は
不成立。
責任は行為に対する道義的非難。
責任能力などの非難可能性が必要。これがなけ
れば犯罪不成立
刑法の「故意」概念を例に・・・まず前提として犯罪論の体系を確認
犯
罪
成
立
の
検
討
順
序
構成要件についての確認
① 実 行 行 為 ②構成要件的結果③因果関係
④構成要件的
故意
基本的構成要件要素(故意犯)
・客観的構成要件要素:①実行行為、②構成要件的結果、③因果関係
・主観的構成要件要素:④構成要件的故意
*①~④の構成要件要素は主要なもの。
犯罪によって他の要素が要求される場合もある。
実行行為:基本的構成要件の予定する法益侵害惹起の直接的現実的危険性を有す
る行為
構成要件的故意:基本的構成要件に該当する事実を認識・認容している心理状態
構成要件該当性
違法性阻却事由
有 責 性
充足
無
充足
犯罪成立
犯罪成立の検討(具体例で)
XはYを殺そうとして、寝ているYをナイフで刺し、出血性ショックにより死亡させた。
①実行行為:(殺そうと)ナイフで刺す
=Yの命を奪う危険な行為=殺人罪の実行行為
②構成要件的結果:Yの死=発生
③因果関係:あり
④構成要件的故意:Yを刺し殺す事実の認識認容あり
正当防衛などの事情なし=違法性阻却せず
責任要素もあり=有責性も充足
殺人罪(既遂犯)成立
さて、ここからが問題です
Xは人目につかないところでAを殺そうとして尾行していた。Aが人気のない
倉庫街に差し掛かったので、Xは周囲に人がいないことを確かめて前方を歩
いているAに向かって携帯していたピストルを発射した。しかし、弾はAには当
たらずたまたま荷物の陰から出てきたYにあたった。その結果Yは出血性
ショックで死亡した。
この場合のXの罪責は何か。
X A
Y 死亡
ピストル発射
殺そう
① 実 行 行 為 ②構成要件的結果③因果関係
④構成要件的
故意
基本的構成要件要素(故意犯)
①実行行為:ピストルの発射行為は人の命を奪う危険な行為=実行行為肯定
②構成要件的結果:Yという人の死
③因果関係:倉庫街の荷物の陰から人が出てきて弾が当たり死亡することも起こりうる
といえる=社会的に相当な因果関係あり
④構成要件的故意
⇨客観的に生じたのは「Yの死」。Xが具体的に認識していたのは「Aの死」
=「Yの死」は認識していない=「構成要件的故意」はあるのか?
=「錯誤」の問題
構成要件的故意:基本的構成要件に該当する事実を認識・認容している心理状態
⇨「事実」とはいかなる事実か? ←故意責任の本質から考える
問題の所在
故意犯処罰の原則
38条1項 罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の
規定がある場合は、この限りでない。
199条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。
210条 過失により人を死亡させた者は、五十万円以下の罰金に処する。
211条 業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下
の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。重大な過失
により人を死傷させた者も、同様とする。
なぜ故意犯が重く処罰されるのか?
↓
犯罪事実を認識して規範に直面し反対動機の形成が可能であったにもか
かわらず、あえて犯罪行為におよんだ点に重い道義的非難が可能だから
↓とすると
「事実」を認識して「規範」の問題に直面していれば故意責任を問える
↓
では、どの程度の事実の認識で規範に直面したといえるのか?
↓
規範は構成要件という形で国民に与えられているから、構成要件上同一の
評価を受ける事実を認識していれば同一の規範に直面したといえる。
↓とすると
認識した事実と発生した事実とが具体的に食い違っていても、構成要件の
範囲内で符合していれば、当該構成要件的故意を認めることができる。
故意責任の本質からの理論構成
それでは・・・
司法試験予備試験
論文式試験過去問
をみてみましょう!
平成24年度 刑法です。
[司法試験予備試験 平成24年度 刑 法]
以下の事例に基づき,甲,乙及び丙の罪責について論じなさい(特別法違反の点を除
く。)。
1 甲は,中古車販売業を営んでいたが,事業の運転資金にするために借金を重ね,そ
の返済に 窮したことから,交通事故を装って自動車保険の保険会社から保険金をだまし
取ろうと企てた。 甲は,友人の乙及び丙であれば協力してくれるだろうと思い,二人を甲
の事務所に呼び出した。 甲が,乙及び丙に対し,前記企てを打ち明けたところ,二人はこ
れに参加することを承諾し た。三人は,更に詳細について相談し,①甲の所有する普通
乗用自動車(以下「X車」という。) と,乙の所有する普通乗用自動車(以下「Y車」とい
う。)を用意した上,乙がY車を運転し て信号待ちのために停車中,丙の運転するX車を
後方から低速でY車に衝突させること,②そ の衝突により,乙に軽度の頸部捻挫の怪我
を負わせること,③乙は,医師に大げさに自覚症状 を訴えて,必要以上に長い期間通院
すること,④甲がX車に付している自動車保険に基づき, 保険会社に対し,乙に支払う慰
謝料のほか,実際には乙が甲の従業員ではないのに従業員であ るかのように装い,同
事故により甲の従業員として稼働することができなくなったことによる 乙の休業損害の支
払を請求すること,⑤支払を受けた保険金は三人の間で分配することを計画 し,これを
実行することを合意した。
2 丙は,前記計画の実行予定日である×月×日になって犯罪に関与することが怖くなり,
集合 場所である甲の事務所に行くのをやめた。 甲及び乙は,同日夜,甲の事務所で丙を
待っていたが,丙が約束した時刻になっても現れな いので,丙の携帯電話に電話したとこ
ろ,丙は,「俺は抜ける。」とだけ言って電話を切り,そ の後,甲や乙が電話をかけてもこれ
に応答しなかった。 甲及び乙は,丙が前記計画に参加することを嫌がって連絡を絶ったも
のと認識したが,甲が 丙の代わりにX車を運転し,その他は予定したとおりに前記計画を実
行することにした。 そこで,甲はX車を,乙はY車をそれぞれ運転して,甲の事務所を出発し
た。
3 甲及び乙は,事故を偽装することにしていた交差点付近に差し掛かった。乙は,進路前
方の 信号機の赤色表示に従い,同交差点の停止線の手前にY車を停止させた。甲は,X
車を運転し てY車の後方から接近し,減速した上,Y車後部にX車前部を衝突させ,当初の
計画どおり, 乙に加療約2週間を要する頸部捻挫の怪我を負わせた。 甲及び乙は,乙以
外の者に怪我を負わせることを認識していなかったが,当時,路面が凍結 していたため,
衝突の衝撃により,甲及び乙が予想していたよりも前方にY車が押し出された 結果,前記
交差点入口に設置された横断歩道上を歩いていたAにY車前部バンパーを接触させ, Aを
転倒させた。Aは,転倒の際,右手を路面に強打したために,加療約1か月間を要する右
手首骨折の怪我を負った。 その後,乙は,医師に大げさに自覚症状を訴えて,約2か月間,
通院治療を受けた。
4 甲及び乙は,X車に付している自動車保険の保険会社の担当者Bに対し,前記計画どお
り, 乙に対する慰謝料及び乙の休業損害についての保険金の支払を請求した。しかし,同
保険会社 による調査の結果,事故状況について不審な点が発覚し,保険金は支払われな
かった。
甲 乙 A追突
頸部
捻挫
右手首
骨折
車押し出し、接触
転倒
乙のみ怪我
させるつもり
承諾
甲の罪責
・乙を怪我させた点:傷害罪の成否
⇨被害者が承諾(違法性阻却か?)
・Aを怪我させた点:傷害罪の成否
⇨Aを怪我させる認識なし(錯誤)
・因果関係あるか?
・構成要件的故意あるか?
甲の罪責①
1、乙に車を追突して怪我をさせた行為について⇒傷害罪の成否
204条 人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
構成要件該当性
=車を追突:人の生理的機能を害する有形力の行使(実行行為)
頸部捻挫(構成要件的結果)
因果関係もあり
乙を怪我させること認識・認容(故意もあり)
違法性阻却事由
=被害者乙の承諾あり⇒違法性を阻却するか
Q:被害者の承諾の問題
⇒阻却せず
有責性は特に問題なし
⇒傷害罪成立
甲の罪責②
2、Aが押し出された車に接触・転倒し怪我をした点⇒傷害罪の成否
構成要件該当性
=車を追突:人の生理的機能を害する有形力の行使(実行行為)
右手首骨折(構成要件的結果)
因果関係もあり
Aを怪我させること認識・認容なし⇒故意あるか?
Q:錯誤の問題
違法性阻却事由・有責性は特に問題なし
⇒傷害罪成立
(2)ア 次に、同行為によりAが傷害を負った点についても、甲に傷害罪が
成立しないか。甲はAに傷害を負わせることは意図していなかったのだ
から、故意(38条1項)が認められないのではないか。
イ 故意責任の本質は、規範に直面し反対動機を形成できたのに行為に
及んだことに対する非難である。ここで、規範は構成要件として類型化さ
れているから、認識した内容と発生した結果が構成要件の範囲内で符合
していれば、故意を認めてもよい。また、故意を構成要件の範囲で抽象
化する以上、故意の個数も問題とならない。
ウ 本件では、乙とAは「人」という範囲で一致しているから、甲の認識と実
際の結果が傷害罪の範囲で符合しており、故意が認められる。
エ よって、甲に傷害罪(204条)が成立する。
【答案例抜粋】
答案の基本構造
(2)ア 次に、同行為によりAが傷害を負った点についても、甲に傷害罪が
成立しないか。甲はAに傷害を負わせることは意図していなかったのだ
から、故意(38条1項)が認められないのではないか。
イ 故意責任の本質は、規範に直面し反対動機を形成できたのに行為に
及んだことに対する非難である。ここで、規範は構成要件として類型化さ
れているから、認識した内容と発生した結果が構成要件の範囲内で符
合していれば、故意を認めてもよい。また、故意を構成要件の範囲で抽
象化する以上、故意の個数も問題とならない。
ウ 本件では、乙とAは「人」という範囲で一致しているから、甲の認識と実
際の結果が傷害罪の範囲で符合しており、故意が認められる。
エ よって、甲に傷害罪(204条)が成立する。
問題提起
規範定立
あてはめ
結論
Webスクーリングの必要性
・続ける動機付け
⇒一人で長い坂道を登っていくのは時につらいときがある
・理解を確認し、誤った箇所を発見・修正する
⇒一人で講義をきいているだけでは勘違いに気づかない
・知識を「実践知」に深化させる
⇒過去問、答案例分析などを通じてはじめて使える知識になる
・積極的に参加する
⇒質問、投稿など
⇒能動的学習こそが不可欠
最後に…
•本日用いた予備試験・刑法平成24年の答案を含む、
予備試験平成24年・上三法の最年少合格者答案を
無料でプレゼント致します。
•ご希望の方は、1月20日までに下記のリンクからアン
ケートにご協力ください。
さらに…
•WEBスクーリング開講キャンペーン実施中
〜先着20名限定〜 お申込みはお早めに!
1. 懇親会にご招待
2. 基礎攻略講座テキストプレゼント!
3. 【非売品!】高野講師出演 88.7チャンネル文字起こしプレゼント!

第1回 公開スクーリング