2016年6月24日の名古屋アジャイル勉強会資料です。

1. 一言で言うと、
アジャイルってなんなの？
2016-06-24
名古屋アジャイル勉強会
山本 博之

2. 2
ご案内
● この資料はWebで公開します
●
なので、この資料の内容をメモする必要はありませ
ん
●
途中で気づいたことがあったらメモしてください
– 忘れてしまうともったいないです
– サインペンと付箋紙やコピー用紙は自由にお使いくださ
い

3. 3
講師自己紹介
●
山本博之（やまもとひろゆき）
●
ベンダー勤務のソフトウェアエンジニア
●
ここ一年ほどは、某金融機関の基幹システム移行
プロジェクトの一部で、データベース移行の仕事を
してます
●
大変申し上げにくいのですが、これがガチガチの
ウォーターフォール案件でして、早くアジャイル案件
に移って、みなさんに胸を張って事例を報告できる
ように精進します

4. 4
趣旨説明
●
一言で言って、アジャイルってなんなの？

5. 5
一言で言って、アジャイルってなんなの？
●
「アジャイル」という言葉の認知度はずいぶん高くな
りました
● アジャイル開発の採用も増えています。2015年には
国内の36%のプロジェクトがアジャイル手法で行な
われています(*)
*：PMI日本支部アジャイルプロジェクトマネジメント研究会
「アジャイルプロジェクトマネジメント意識調査報告2015」

6. 6
一言で言うと、アジャイルってなんなの？
●
その一方で、アジャイルよく分からないという方も多
いようです
●
アジャイルといっても幅広く、さまざまな側面や要素
があります。同じアジャイルという言葉でも人によっ
て意図するところが違います
●
戸惑いを感じている方もおられるでしょう

7. 7
今回の勉強会の目的
●
アジャイルとは何なのか、その本質的、根源的なと
ころを学びます
●
アジャイルの根本となる考え方を確認し、それをど
のように活かすとアジャイル開発になるのか、を理
解します
●
アジャイル開発について会話できるようになる、戸
惑うことなくアジャイルプロジェクトに参加できるよ
うになることが、今回の勉強会の目的です

8. 8
今日の勉強会の流れ
●
趣旨説明
●
自己紹介
●
「アジャイル」でイメージするもの集め
●
アジャイルとはどういうことか
●
たいけん！アジャイル
●
「アジャイル」のイメージを再確認
●
まとめ

9. 9
ここまで、ご質問あるいはご意見は？

10. 10
今日の勉強会の流れ
●
趣旨説明
●
自己紹介←
●
「アジャイル」でイメージするもの集め
●
アジャイルとはどういうことか
●
たいけん！アジャイル
●
「アジャイル」のイメージを再確認
●
まとめ

11. 11
自己紹介
●
各自、以下の事項をコピー用紙に書いてください
– お名前（今日呼ばれたいお名前）
– お仕事（言える範囲で結構です）
– 今日のこの勉強会への期待
●
全員が書けたら、ひとりずつ自己紹介してください
– 持ち時間は一人あたり1分でお願いします

12. 12
今日の勉強会の流れ
●
趣旨説明
●
自己紹介
●
「アジャイル」でイメージするもの集め←
●
アジャイルとはどういうことか
●
たいけん！アジャイル
●
「アジャイル」のイメージを再確認
●
まとめ

13. 13
ワーク：「アジャイル」でイメージするもの集め
●
あなたが、「アジャイル」という言葉から連想するこ
と・ものを、付箋紙に書き出してください
– 一件一葉でお願いします
– サインペンで書いてください
– ひとり何枚書いてもかまいません
– 世間的なイメージだけでなく、個人的なイメージもどんど
ん書いてください

14. 14
ワーク：「アジャイル」でイメージするもの集め
●
先ほど書き出した「アジャイル」から連想すること・も
のを、同じテーブルの人と、まとめてください
– 同じものは重ねて
– 似ているものを近くに寄せて
●
おやこれは？と思うものがあったら、それを書いた人
に説明してもらってください

15. 15
では、ちょっとお話しします…

16. 16
今日の勉強会の流れ
●
趣旨説明
●
自己紹介
●
「アジャイル」でイメージするもの集め
●
アジャイルとはどういうことか←
●
たいけん！アジャイル
●
「アジャイル」のイメージを再確認
●
まとめ

17. 17
アジャイルとは
● アジャイル(agile)とは、俊敏な、しなやかな、すばや
い、という意味
● 2001年に、軽量なソフトウェア開発手法を実践、指
導していた人たちが、それぞれに提唱していた手法
の重要な部分を統合すべく話し合い、その結果が
「アジャイルソフトウェア開発宣言」（あるいは「ア
ジャイルマニフェスト」）にまとめられました
●
このアジャイルソフトウェア開発宣言に沿うソフト
ウェア開発手法を、総称して、アジャイル（ソフトウェ
ア開発手法）と呼びます

18. 18
ゆえに、
●
アジャイルはいくつかの特徴を持ったソフトウェア開
発手法の総称であって、具体的なルールやツール
ではありません
●
アジャイルというものを管理している組織とかがあ
るわけでなく、アジャイル的なものをアジャイル○○
と呼ぶのは自由です
– 実際、アジャイル開発そのもの、アジャイル開発に属する
具体的方法、アジャイル開発の特徴やツールのことを
「アジャイル」と呼ぶこともしばしばあります

19. 19
具体的なアジャイル開発手法の例
●
よく知られているものを紹介します
●
スクラム
– シンプルで実践的なプロジェクト管理手法です
– Scrum.orgが管理していて、スクラムアライアンスという団体の認定資格と教育
が有名です
– 実はソフトウェア開発専用というわけではないので、一般的なプロジェクトとか
製品開発に適用できます
●
エクストリーム・プログラミング
– ソフトウェア開発に特化したアジャイル開発手法です
– こちらには管理団体みたいなものはありません
– プロセスに関する取り決めはあまりなくて、エンジニアリングとチーム運営に関
する方法がまとめられています
●
スクラムとエクストリームプログラミングを組み合わせて使うのが鉄板
です

20. 20
スクラムの全体像
http://www.scrumprimer.org/overview/anime_scrum_overview_green.png

21. 21
XPのプラクティス図
http://ronjeffries.com/xprog/what-is-extreme-programming/circles.jpg

22. 22
アジャイルのふたつの柱
● アジャイルがアジャイルたるのは、以下の2点にこだ
わっているからだと思います
– 自分の頭で考えるのをやめちゃだめ
– たゆまぬフィードバックと改善
●
このふたつの主題は、アジャイルのあらゆるところに
現れます
●
これらについて、ちょっと考えてみましょう

23. 23
自分の頭で考えるのをやめちゃだめ
●
ウォーターフォールのプロジェクトの成否は、リー
ダーの力に依存します
– リーダーが計画を立て、やり方を徹底し、問題に対処し、
ゴールに漕ぎつけます
●
アジャイルはビジョンや目的に向かって、チームの
自立性でプロジェクトを進めます
– 個々のメンバーの力と協働による相乗効果を最大限に
引き出して、ゴールに向かいます

24. 24
自分の頭で考えるのをやめちゃだめ
●
言われたこと、決められたことだけをやりたい、とい
う人はアジャイルにはあまり向かないですね…
●
メンバーがそういう人たちであることを前提にした
チーム運営マニュアル的をアジャイルに求めている
としたら、それは違います
●
自分達で考える人達のための、考え方の枠組み、
基本と、ベストプラクティス集、それがアジャイルと
いっていいでしょう

25. 25
たゆまぬフィードバックと改善
●
実際の経験と既知に基づいて、よりよいやり方を求
め続けます
●
フィードバックを元に、改善します
– PDCAってよく言いますよね
●
よりよいフィードバックを多く得たい

26. 26
よりよいフィードバック
●
直接的なフィードバック
– 顧客から、最終成果物についてのフィードバックをもらいます
●
まとめてもらうより、小出しにもらうほうがいい
– 1〜4週間毎に、提供可能な成果を顧客にデモして意見をもら
います
●
大事なことを先に
– 要求に優先順位をつけ、上のものから順に実現して、フィード
バックをもらいます
●
早くもらう
– 常時ビルドやテスト、デプロイを実施し、不具合の作り込みを
すばやく察知します

27. 27
ここまで、疑問点や質問などありますか？

28. 28
アジャイルソフトウェア開発宣言
●
さて、ある程度下準備ができたと思いますので、ここ
でアジャイルソフトウェア開発宣言をみてみましょう
– 「アジャイル」という名前のきっかけになった、先駆者達
による宣言です

29. 29
アジャイルソフトウェア開発宣言
●
私たちは、ソフトウェア開発の実践あるいは実践を手助
けをする活動を通じて、よりよい開発方法を見つけだそう
としている。この活動を通して、私たちは以下の価値に
至った。
●
プロセスやツールよりも人と対話を、
●
包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、
●
契約交渉よりも顧客との協調を、
●
計画に従うことよりも変化への対応を、
●
価値とする。すなわち、左記のことがらに価値があること
を認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をお
く
http://www.agilemanifesto.org/iso/ja/

30. 30
手段よりも目的、本質
●
プロセスやツールや包括的なドキュメントや契約交
渉や計画は、そもそも手段であって目的じゃない
●
人や対話や動くソフトウェアや顧客との協調や変化
への対応の方が、より本質的であり大切

31. 31
アジャイルの定石アプローチ
●
「アジャイル宣言の背後にある原則」に、アジャイル
ソフトウェア開発宣言に書かれた価値を実現する行
動のための原則がまとめられています
●
そこに明にはでてこないのですが、アジャイルである
ための定石アプローチがありますので、紹介します
●
それは「プロセスは小さく何度もまわす」です

32. 32
プロセスは小さく何度もまわす
● 1サイクルで提供できる成果物は少ないですが、早
い段階から成果を届けることができます
●
成果ベースでフィードバックループを回すことがで
き、学びを得る機会、学びを活かす機会が増えます
●
仕掛り中を大量に抱えるリスクを避けられます
●
まとめて行うことによる合理性・生産性は手放すこ
とになりますので、別途手当てします
– たとえば、ビルドやテストなどは自動化します

33. 33
今日の勉強会の流れ
●
趣旨説明
●
自己紹介
●
「アジャイル」でイメージするもの集め
●
アジャイルとはどういうことか
●
たいけん！アジャイル←
●
「アジャイル」のイメージを再確認
●
まとめ

34. 34
たいけん！アジャイル
●
それでは、アジャイル開発のプラクティス（習慣、実践）を体
験してみましょう
●
今からみなさんにお絵描きしていただきます
●
うまく描く競争ではないので、お気楽に
●
お題を出しますので、何も見ないで描いてください
●
相談するのもナシです
●
一人で描いてください
●
各自コピー用紙とサインペンを用意してください
●
ヒント：黄色を下描きに使うといいかもです
●
準備はよいですか？

35. 35
お題：ウルトラマン
●
では、描いてください
●
他の人の絵を見て描いちゃダメですよ
●
描けたら、合図してください

36. 36
いかがでしたか？
●
次は、二人でペアになって一枚の絵を描きます
●
ペンは（同時には）１本だけ使います
●
今度はペアで話しあいながら描いていいです
●
描き手を交代しながら描いてください
– 特にペンを持ってない人は、ヒントを出したり、うまくナビ
ゲートしてあげてください
●
ペアを作って、準備をしてください
●
準備はよいですか？

37. 37
お題：ウルトラの母
●
では、描いてください
●
ペアで助けあって！
●
描けたら、合図してください

38. 38
はい、おつかれさまです
●
では、作品を見てみましょう
●
一人で描いた絵と、ペアで描いた絵で、違いがあり
ますか？
●
体験としての違いはありましたか？

39. 39
今日の勉強会の流れ
●
趣旨説明
●
自己紹介
●
「アジャイル」でイメージするもの集め
●
アジャイルとはどういうことか
●
たいけん！アジャイル
●
「アジャイル」のイメージを再確認←
●
まとめ

40. 40
「アジャイル」のイメージを再確認
●
最初にみなさんで作った「アジャイル」から連想する
こと・ものをもう一度みてみましょう
●
今いちど、それはアジャイルか、なぜ、どんな点から
アジャイルだといえるのか（あるいはいえないか）を
考えてみましょう
●
いくつかを選んで、説明してみていただけますか

41. 41
今日の勉強会の流れ
●
趣旨説明
●
自己紹介
●
「アジャイル」でイメージするもの集め
●
アジャイルとはどういうことか
●
「アジャイル」のイメージを再確認
●
まとめ←

42. 42
まとめ
●
アジャイルはいくつかの方法論の総称であり概念で
す
●
具体的な方法論としてはスクラムやエクストリーム・
プログラミングが有名です
●
チームはビジョンや目的に向かって主体的に考え行
動します
●
フィードバックに基づく改善を不断に行ないます
●
プロセスを小さく何度も回す戦略を取ることが多い
です
●
一言で言うなら…？

43. 43
最後に、ご意見、ご質問がれば？