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基礎攻略講座 導入編 民法入門
- 5. 民法とは何か…③ 当事者の意思で決定 できない事項 （公序に関する事項） 民法の規定 ＞ 当事者の意思 ＞ 民法の規定 当事者の意思で決定 できる事項 （公序に関しない事項） 強行規定 任意規定 ＝ ＝ 私的自治の原則 まず当事者の意思が優先 民法は補充的に機能 強行規定に 反した合意は 無効
- 7. 財産法の全体像 A B 払った 10万円 返せ AのBに対する10万円の代金返還請求権が認められるか？ ①誰の ②誰（何）に対する ③どんな権利が ④どうなったか？ 発生・変更・消滅主体 客体 権利・義務
- 9. Ａは引渡債務を負う Ｂは引渡債権を有する Ａは代金債権を有する Ｂは代金債務を負う 代金債権 引渡債権 Ａ Ｂ 代金100万円を払え 車を引き渡せ 売買契約 債権関係 売主 買主 Ａを売主、Ｂを買主としたＡ所有自動車の売買契約
- 13. 債権の客体＝人（主体と同じ） 物権の客体＝物(有体物：一定の空間を占めるもの) 不動産（土地およびその定着物） 動産（不動産以外の物） ＊債権など物以外も物権の客体になる 権利の客体 第八十五条 この法律において「物」とは、有体物をいう。 第八十六条 土地及びその定着物は、不動産とする。 ２ 不動産以外の物は、すべて動産とする。 ３ 無記名債権は、動産とみなす。
- 17. 意思表示 法律効果の発生を欲する意思を外部に表す行為 〔意思表示のプロセス〕 夕張メロンの売買契約における買主からの申込の意思表示を例に 動機 内心的効果意思 表示意思 表示行為 高く売れ そうだ 夕張メロンを買 おう 夕張メロンを買 いたいと言おう 夕張メロンを 買いたい 意思表示（通説） と思う と思う と思う という
- 21. 具体例 Ａ Ｂ Ｃ ①詐欺 ②売却 ③転売 ④取消 第九十六条 詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。 ２ （略） ３ 前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者 に対抗することができない。 第百二十一条 取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。 ただし、制限行為能力者は、その行為によって現に利益を受けてい る限度において、返還の義務を負う。
- 24. 静的安全と動的安全 Ａ Ｂ Ｃ 所有権を失 いたくない 所有権を 取得した 静的安全 動的安全 調和 どう図るか？ 対立 利益 民法の テーマ
- 25. 善意 無過失 ① 善意無過失 有過失 軽過失 ② 善意軽過失 重過失 ③ 善意重過失 悪意 ④ 悪意 善意・悪意 ある事実を知らないこと ある事実を知っていること 注意義務を果たしてい ること（不注意なし） 注意義務を果たしてい ないこと（不注意あり） 重大な注意義務違反が あること
- 30. 『登記』 表題部（土地の表示） 所在 地番 地目 地積 ㎡ 原因及びその日付 登記の日付 北海道△郡▲村東2条 5番2 宅地 306 23 平成○年○月○日5番より分筆 権利部（甲区）（所有権に関する事項） 順位番号 登記の目的 受付年月日・受付番号 権利者その他の事項 １ 平成○年○月○日所有権移転 原因 平成×年○月○日 売買 北海道△郡▲村東２条 森野 熊蔵 権利部（乙区）（所有権以外の権利に関する事項） 順位番号 登記の目的 受付年月日・受付番号 権利者その他の事項 １ 平成×年×月×日抵当権設定 原因 平成×年○月○日 金銭消費貸借 債権額 金3000万円
- 31. 対抗要件 第百七十七条 不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法 その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなけ れば、第三者に対抗することができない。 対抗関係 Ｃ 第二譲受人 Ｂ 第一譲受人 Ａ Ｂは所有権取得の登記を備えないと、Ｃから登記の不存在を 主張された場合、所有権の取得を主張できない ⇒登記を具備しないと負ける 第１譲渡 第２譲渡 二重譲渡 登記
- 34. 『公示の原則』と『公信の原則』 公示の原則→動産・不動産いずれにも（177条、178条） 物権の存在 公示の不存在＋ 対抗できない→ 物権の不存在 公示の存在＋ 公示どおりの保護→ 公信の原則→動産のみ（192条）、不動産には適用なし 第百九十二条 取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を 始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその 動産について行使する権利を取得する。 ⇒即時取得
- 46. 債権の消滅 ・弁済 ・代物弁済 ・相殺 ・時効 など Ａ Ｂ １００万円貸金債権 ６０万円売買代金債権 Ｂが相殺 Ａ Ｂ ４０万円貸金債権 対等額（６０万円）の範囲で 両債権が消滅する 〔相殺〕