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Book mentoringチーム リサーチ報告書
- 2. AS-006
⽬次
1. 現状整理(事業課題の整理)
2. 調査⽬的・課題
3. 調査設計
4. ヒアリング調査報告
5. 事例調査報告
6. WEBアンケート調査報告
7. 調査報告まとめ
Copyright© 2011 SAL Research Project 100. All rights reserved. 1
- 3. AS-006
1. 現状整理(事業課題の整理)
ヒアリング内容 現⾏事業プランの課題
読書家の壁に悩む駆け出し層
ターゲット
(好きな作家や話題の本を時々読み、⽉に2〜3冊読む
設定 層)
(1)以下のような状況であるため、⼈⽣を豊かにする選択 (1)ターゲット層の分類⽅法の妥
肢として読書が含まれていない。 当性確認が不⼗分、ターゲット
「もっと本を読みたいがなにを読んでよいかわからな 層の具体化、細分化がされてい
社会課題の い。」 ない
理解・共有 「たまにいつもと違う本を買ってみるが、途中であきらめ
て積読してしまう。」
(2)⾊々な資源を持っている読書家の価値を社会に提供す
(2)⼀般⼈やターゲット層の読書
る機会がない。 に関するニーズの把握が不⼗分
事業の 事業⽬的:読書をもっと⾝近なものに (3)サービスの具体的な内容やや
事業内容:メンター(読書家)2名と利⽤者5-6名がカフェ り⽅、マッチングの仕⽅が固ま
訴求⽅法 等に集まり、本を囲んで話をする対⾯型の読書ガイド。 っていない
(1)読書家によるブックガイド
読書家がオススメ本を語り、その分野を読み始めたきっか (4)メンターとなる読書家を確保
けやどこにおもしろさを感じるかを伝えることで、⾃分ひ する⼿段が明確でない
商品・ とりでは出会わなかった本との出会いを提供する。
サービス (2)「積読」相談会 (5)読書家とのメンタリングを⾏
途中であきらめてしまった積読本を持ち寄って、その本の うことによるわかりやすいメリ
読むポイントや同じ分野での⼊⾨書 ットがない
等を紹介して読書を⽀援する。
(1)1⼈では出会わなかった分野の本との出会いを提供する
提供価値 (2)⼀度断念した新しい分野の本の読書を⽀援する All rights reserved.
Copyright© 2010 SAL Research Project 100. 2
- 4. AS-006
2. 調査⽬的・課題
【調査⽬的】
魅⼒的で具体的なサービスを作り上げるには、まず読書に関するニーズ
を把握した上で、本事業のターゲット層と提供価値を明確にする必要が
ある。
下記の課題を解決することで、今後のアクションプランを考える上での
⽰唆とする。
【調査課題】
想定しているターゲット分類に妥当性はあるか
妥当性がある場合、ターゲット層毎にどんなニーズや特性があるか
提供予定サービスに対して各ターゲット層はどんな反応を⽰すか
潜在的な読書の価値(醍醐味)にはどんなものがあるのか(読書の魅⼒
を伝える分かりやすいメッセージはあるか)
3
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3. 調査設計
ヒアリング 定性/定量アンケート、その他
対象者 ⽬的・収集する情報 ⼿段 ⽬的・収集する情報
オピニオンリー 始めたきっかけ、運営経験を元
ダー(読書会 にした注意点や苦労した点、参
Reading-Lab主 加者が得たもの、今後の⽬標、 •BMで想定している分類の妥当
催者 加藤⽒) BMの感想などをヒアリング 性、分類毎のユーザ特性の把握
WEBアンケート
オピニオンリー •読書のニーズ・不満の把握
始めたきっかけ、運営経験を元
ダー(選書サービ
にした注意点や苦労した点、参 •BMサービスへの反応調査
スブックコンシ
加者が得たもの、今後の⽬標、
ェルジュ運営者
BMの感想などをヒアリング
近藤⽒)
ヒアリングやWEBアンケート結
公開統計データ
果を補完する役割として調査
対象を限定せず、幅広い⼈に対
アソシエイト周
して読書のニーズ・悩みをヒア
囲の⼀般⼈
リング
ヒアリングやWEBアンケート結
参考⽂献
果を補完する役割として調査
Copyright© 2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 4
- 6. AS-006
4. ヒアリング調査報告1 駆け出し層の読書スタイルとニーズ
対象者 駆け出し層(20代から60代 計13⼈)
学術本など必読書の他に⽉に2〜3冊の本を読む。
⼿に取る本は書店での平積み本・話題になっている本。
読書スタイル 家族や知⼈から薦められた本・好きな作家を中⼼に読む。
ジャンルの範囲は限られている。
知識・教養の習得を求める。
「CDの視聴のようにもっと直感的に本の中⾝をイメージで
きるようになってほしい」
読書に対する 「世の中の動きを読めるようになりたい」
ニーズ 「もっとジャンルの幅を広げたい」
「本を紹介してくれるTV番組は好きだから同じようなサー
ビスがあるとうれしい」
「⾼齢のため⽬が疲れて活字を追うのが困難」
「読書家のプロフィールに興味があれば利⽤するかも」
対象事業の印象 「作者の講演なら⾏く」
「定年後を豊かに過ごしたい世代にはいいかも」
友⼈・知⼈だけでなくても、背中を押してくれるきっかけさえあれば、
もっともっとジャンルは広がるはず!
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4. ヒアリング報告調査2 ⽞⼈・達⼈層の読書スタイルとニーズ
対象者 ⽞⼈層・達⼈層(20代から60代 計10⼈)
⾃分なりの本の読み⽅・選び⽅を持っており、
もはや本がないと⽣きていけない。
「読書そのものが好き」
「⾃分が迷ったときのそのままのタイトルの本を読み、問題解
読書スタイル 決ですっきり」
「⽉に⼀冊、哲学書を5〜6回繰り返して読む。年齢的に冊数
には制限がかかるが、読書は如何にその本の内容を⾃分の中で
消化したかと⾔うことだと思う。」
⾃ら書店に赴き、探究⼼・好奇⼼に溢れる
本の置き場所に困る。
読書に対するニーズ 読みたいのに⾼齢のため⽬が疲れる。
もっと本を読みたい。(量も・ジャンルも広げたい)
今の読書スタイルで「満⾜している」という⼈はゼロ。
皆もっと読みたい!
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5. 事例調査報告1 -読書会 Reading-Lab-
事業者 読書会 Reading-Lab
・⾃分⾃⾝の動機として、効率的なinputの機会を、特に朝時間を活⽤して創出したかった。
・⼈からエッセンスを聞いたうえで本を読めば、忙しいなかでも「打率」が上がる。
・本で知識を得たい、本の内容を語りたい、本で繋がりたい、という思いの「機会損失」をなくしたい。
背景 ・そのためにも、リアル&オンラインの融合が今後のテーマ。
・⼈と⼈の繋がり・連携を⽣み出しコミュニティとしてメンバー同⼠の繋がりを強くしたい。
・⼈の頭の中にある知識を引出し、⽂字に落として蓄積することも⼤事。
・事務局、主催者、参加者が相互に⼊れ替わりながらフラットに関わり、⾃由に展開するスタイル。
事業内容 ・現在、30-50回/⽉ 実施されている。
・各⾃が⾃分が好きな本について、2-3分プレゼン → 5-6分フリーディスカッション という流れ。
・参加者からは「⾃分だけでは出会えなかった本に出会えた!」「みんなに話をし、ディスカッションを
するなかで、⾃分⾃⾝の本に対する理解も深まった!」「プレゼンする練習になった!」との喜びの声。
事業成果 ・ビジネス書は焼き直しが多く内容が薄いため、ベテラン参加者になるほど⼩説など深みのある⽅向へ。
・「朝活」ブームに乗り急拡⼤した結果、統制不能になり困難な局⾯も。
・「リーラボではプレゼンする必要が参加への障壁になっている⼈が多そう」
⇒いかに参加のためのハードルを下げるかがポイント。聞くだけ会員、セミナー形式、初回無料etc.
・複数の⼈がメモ・コメントできる「ソーシャルリーディング」の可能性が電⼦書籍のポテンシャル。
⇒リアル&オンライン織り交ぜた「読書体験共有」サービスで、リーチ拡⼤&事業の独⾃性創出?
・競合として、他に⼤きい読書会としては有料の「アウトプット勉強会」(200⼈/回)。
対象事業 オンライン系では、ブクログ(Booklog)、メディアマーカー(MediaMarker)など。
⇒アメリカモデルに倣った新たなスタートアップが登場しつつあり、連携を模索する価値あり。
への⽰唆 ・興味のある、⾯⽩い、役に⽴つ情報(メルマガetc.)なら、お⾦を払ってでも⾒る/参加する。
蓄積された情報も収益を⽣む「商品」になる。
「1000memories」サイトによる、「⼈⽣」「思い出」保存サービスからの⽰唆
⇒「読書共有体験」そのもの(或いはそこから得られた知⾒)を蓄積・保存し、
保存サービスや「商品」として販売するサービスもあり得る。
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- 9. AS-006
5. 事例調査報告2 -選書サービス ブックコンシェルジュ-
事業者 選書サービス ブック・コンシェルジュ
・「本を読む気はあるが、きっかけが掴めない」という友⼈のために強制的に本を送りつけたことがきっかけ。
・前段階として、友⼈に本を薦めたものの、結局「買いに⾏く時間がない」などの理由で本を読まなかった、
という事例が多くあり、そのハードル(“⾯倒くささ”etc.)を取り除く必要がある、と感じた経験がある。
背景 ・本を⼿に取らない理由には「何を買えばいいのかわからない」「どうやって買ったらいいのかわからない」
という2種類ある。また⾃分にとって何の知識が⾜りないか、どんなことが書いてある本を求めているのか
⾃体が
わからない場合もある。
・各コース(ビジネス書/今⽉のおススメ新書/⽇本⽂化)ごとに毎⽉1冊の本が届く定期購読本サービス。
・利⽤料は1,500円/⽉。携帯アプリと同⽔準の300円/⽉をブック・コンシェルジュの利益に充てる計算で、
事業内容 平均購⼊価額1,200円/冊程度で本を購⼊&配送。
・ただし、⾦額により本の選択に制約が⽣じることを嫌い、最近は採算を考えずに良書を選ぶようになった。
・また当初は、個⼈個⼈の好みを考えたりしていたが、今は本当に⾃分のおススメする本を送っている。
・あくまで「趣味」として取り組んでいることもあり、現時点での収益はせいぜい⼩銭程度にしかならない。
事業成果 サービス利⽤者 = 20⼈程度 = 6,000円
・mixiを使って感想を書いてもらうなどアウトプットする場を設けていたが、
参加者に重荷となりうまく回らなかったため、現在はやっていない。
⇒参加者にとっての「ハードルの⾼さ」と「得られる変化」とのバランス
対象事業 ・国語の授業で読書が必須だった、というのが⾃⾝の読書習慣化のきっかけ。
への⽰唆 ⇒学校を相⼿にビジネスを展開する際には、こうした「きっかけ」作りを演出・サポートするパッケージ
としてサービスを考えてみるとよいのでは?
・相関関係を持つ⼈同⼠が読んでいる本だからこそ⾃分にも響くかもしれないと思って⼿にとる可能性がある。
⇒効果的な顧客のグルーピングを通じた、サービスの質・効率の向上が求められる。
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5. 事例調査報告3 –「読書会」の価値-
⽂献名 中島孝志『本は絶対、1⼈で読むな!』 (潮出出版)
・1⼈で本を読むおひとりさま読書では、1⼈分の情報しか⼿に⼊らない。
おひとりさま読書による⾜し算型のインプットから、読書会を通じた
掛け算型・乗数効果型インプットへのシフトが必要
・読書会の最⼤の利点は、⾃分以外の多くの視点を持つことができること。
・読書会では、「へえ、そんなところに感⼼したんだ」、
内容 「この⼈はこういう読み⽅をするからユニークなんだな」などと、
はっきり明確に指導されたわけではなくとも、それとなく滲んで伝わって
くるものがある。これが読書会の醍醐味。
・読書会では感動を分かち合える。おひとりさま読書では物⾜りない。
・読書会は、読書を通じたインプットの効率性を⾼めたいと考える⼈にとっ
ても、また読書の体験・感動を他の⼈と共有したいという⼈にとっても、魅
⼒的な⼿段となり得る。
対象事業
への⽰唆
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5. 事例調査報告4 –電⼦書籍の登場と新たなニーズ-
・岡本真ほか編著『ブックビジネス2.0』実業之⽇本社、2010
⽂献名 ・佐々⽊俊尚『電⼦書籍の衝撃』ディスカヴァー携書
・⻄⽥宗千佳『電⼦書籍⾰命の真実』エンターブレイン
①書店の減少や売れるテーマの画⼀化によりハッピーハプニング的な本との出会いが減少する
なかで、電⼦書籍は「埋もれた」本が読まれないまま消えてしまう現状を打開する可能性を持
つ。しかしランキングなど「検索ベース」の未熟なマッチングのままでは、ベストセラー優位
の構造が再⽣産され本の多様性がますます失われてしまう可能性がある。
②本の電⼦化は、家でiPadで読んでいた本を外出先でiPhoneで途中から再開することを可能に
内容 するなど、読書を「いつでもどこでも、そばにあるもの」にする。⽣活に溶け込んだ読書を、
読者は⽇常のなかの多様な「⽂脈」で楽しむようになる。
③読者とのインタラクティブなやり取りを通じて⼩説の展開が変わっていくケータイ⼩説。作
品に対するファンであると同時に執筆プランにも関わる新しい「読者」の登場を前に、書き⼿
は「本というアウトプットでの勝負」から「本を作るプロセス・⼈間性さえも読者と共有する
ものとしてトータルにパッケージ化できるかの勝負」へシフトせざるを得ない。
①「どのようにして読者と本の良い出会いを⽣み出していくのか」は、電⼦書籍の登場以後、
ますます重要なテーマとなっていくことが⾒込まれる。
②「読書の⽂脈」「読書のある⽣活シーン」をどのようにクリエイトするのか。ライフ・スタ
対象事業 イル・ビジネスとして読書サービスを考える視点も重要。
への⽰唆
③書き⼿の「書きたいテーマ」と読み⼿の「読みたいテーマ」をマッチングさせ、
且つその執筆プランの実現に向けたプロセスに読み⼿を巻き込むことを通じて、
「⼈⽣を豊かにする、本を⽣み出す経験との出会い」を提供するサービスなどもあり得る。
Copyright© 2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 10
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6. WEBアンケート調査報告 -結果3(現在の読書量毎の意向)-
【質問】あなたの現在の読書量と今後の読書量に関する意識について、
最も当てはまると思われるものをお知らせください。(単⼀選択) N=199
*「満⾜していないので、今後はもっと読んでいきたい」は、全ての層で最多
→どれだけ読書量が増えても、もっと読みたい欲求は満たされない
(いずれの層にも、サービス対象になるポテンシャルあり)
→「めったに読まない」=「読書ギライ」とは限らない 15
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6. WEBアンケート調査報告 -結果4(「読めていない」と感じる理由TOP 3)-
【質問】現在、本を⼗分に読めていない理由についてお知らせ下さい。(複数選択可)
めったに読ま ない 月に1 冊程度
1 本を読む習慣がないから 50.0% 1 本を読む習慣がないから 33.3%
2 ゆっく り 読書できる環境がないから 25.0% 2 時間がないから 33.3% ここに壁が
3 時間がな いから 12.5% 3 ゆっくり読書できる環境がないから 16.7% ありそう
月に2 ~3 冊程度 月に4 ~7 冊程度 月に8 冊以上
1 時間がな いから 50.0% 1 時間がな いから 45.5% 1 時間がな いから 57.9%
2 ゆっく り 読書できる環境がな いから 28.9% 2 ゆっく り 読書できる環境がな いから 36.4% 2 ゆっく り 読書できる環境がな いから 15.8%
3 本を読む習慣がな いから 21.1% 3 経済的に本を買う余裕がな いから 15.2% 3 経済的に本を買う余裕がな いから 15.8%
*読書量が少ない⼈(⽉0〜1冊)は本を読む習慣がない
*読書量が多い⼈(⽉8冊〜)は快適な読書環境をもっているが、ある程度の読書量の⼈(⽉2〜7冊)は
読書環境に不満あり
*「⽞⼈」「達⼈」 でも、時間がないから⼗分に読めていない と感じている
(別の設問の回答結果より、⾃由時間の⼤⼩と読書量には相関関係がない)
*傾向は、めったに読まない・⽉1冊 / ⽉2〜3、4〜7、8冊以上 で分かれる
→何らかの壁が「⽉1冊」と「⽉2〜3冊」の間にある可能性
16
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6. WEBアンケート調査報告 -結果6(本の選び⽅TOP 3)-
【質問】あなたは普段どのように読む本を選びますか。(複数選択可)
めったに読ま ない 3.2 月に1 冊程度 3.8
平均回答選択数
知人や周囲の人の話を聞いて
1 知人や周囲の人の話を聞いて 35.7% 1 ベス トセラーなどの話題書から選ぶ 48.4%
タイトルがおもしろそうなものを選ぶ
目次や一部拾い読み(立ち読み)で 判
2 タイトルがおもしろそうなものを選ぶ 28.6% 2 41.9%
断
やはり
本の背表紙や帯を読んで選ぶ ここに壁が
3
新聞や雑誌の書評・ 広告を読んで選
21.4% 3
新聞や雑誌の書評・ 広告を読んで選
38.7% ありそう
ぶ ぶ
月に2 ~3 冊程度 4.2 月に4 ~7 冊程度 4.3 月に8 冊以上 4.9
目次や一部拾い読み(立ち読み)で 判 好きな作家がいて、 その人の作品を 新聞や雑誌の書評・ 広告を読んで選
1 断
60.0% 1 62.3% 1 ぶ
65.8%
中心に読む
目次や一部拾い読み(立ち読み)で
ブログ等のインターネッ ト上の書評・ 判断 ブログ等のインターネッ ト上の書評・
2 記事を読んで 選ぶ
58.2% 2 47.5% 2 記事を読んで 選ぶ
15.8%
新聞や雑誌の書評・ 広告を読んで
選ぶ
好きな作家がいて、 その人の作品を
中心に読む
3 知人や周囲の人の話を聞いて 56.4% 3 知人や周囲の人の話を聞いて 56.4% 3 目次や一部拾い読み(立ち読み)で 判 15.8%
断
知人や周囲の人の話を聞いて
*読書量が少ない⼈(⽉0〜1冊)のトップは、知⼈や周囲の⼈の話を聞いて本を読む(が、続かない)
*読書量が多い⼈ほど多くの本の選び⽅を持っている
*傾向は、めったに読まない・⽉1冊 / ⽉2〜3、4〜7、8冊以上 で分かれる
→何らかの壁が「⽉1冊」と「⽉2〜3冊」の間にある可能性 18
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6. WEBアンケート調査報告 -結果7(読書に関するニーズ TOP 3)-
【質問】以下は、読書に関するニーズの例です。
あなたのお気持ちに当てはまるものをお知らせください。(複数選択可)
平均回答選択数 めったに読ま ない 3.8 月に1 冊程度 3.3
今より速く本を読め るようにな っ て 、 今より速く本を読め るようにな っ て、
1 限ら れた時間でより多くの本を読みたい
57.1% 1 限ら れた時間で より多くの本を読みたい
58.1%
友人や周囲の人にプ レゼ ント したら 友人や周囲の人にプ レゼ ントしたら
2 喜ん で も ら える本を知りたい
42.9% 2 喜ん で も ら え る本を知りたい
51.6%
やはり
3
買っ たけど 挫折して 「 積読」 にな っ た本について 、
その分野に詳しい人から アド バイス をしてほしい
12.5% 3
自分の尊敬す る有名人の
「人生を変えた一冊」を知りたい
16.7% ここに壁が
ありそう
月に2 ~3 冊程度 7.0 月に4 ~7 冊程度 5.0 月に8 冊以上 3.1
本に詳しい人から 、今ま で全く知ら な かっ た分
本に詳しい人から 、今ま で全く知ら な かっ た分 本に詳しい人から 、今ま で全く知ら な かっ た分
1 野の面白い本を紹介してほしい
67.3% 1 野の面白い本を紹介してほしい
52.5% 野の面白い本を紹介してほしい 57.9%
内容の理解が難しい本に出会っ た時…
内容の理解が難しい本に出会っ た時や解釈に
今より速く本を読め るようにな っ て、
2 限ら れた時間で より多くの本を読みたい
52.7% 2 迷っ た時、その分野に通じた人から 37.7% 目が疲れにくい読書の仕方を知り たい 23.7%
分かりやす く解説して も ら いたい
内容の理解が難しい本に出会っ た時や解釈に
今より速く本を読め るようにな っ て、 自分の尊敬す る有名人の
3 迷っ た時、その分野に通じた人から 45.5% 3 限ら れた時間で より多くの本を読みたい
36.1%
「人生を変え た一冊」を知りたい
21.1%
分かりやす く解説して も ら いたい
*読書量が少ない⼈(⽉0〜1冊)は「読み⽅(速読)」、読書量が多い⼈は「ジャンル」の需要あり。
*ニーズのボリュームは、読書量が少ない⼈も、⽉8冊以上読む⼈と同程度。ニーズが最も多いのは
⽉2〜3冊で、7.0個。
*傾向は、めったに読まない・⽉1冊 / ⽉2〜3、4〜7、8冊以上 で分かれる
→読書ニーズにも、「⽉1冊」と「⽉2〜3冊」の間に傾向の違い(壁)がある可能性
19
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6.WEBアンケート調査報告 -結果まとめ-
全ての層に対してBMサービス1(他ジャンルのおもしろ本紹介)のニーズはあり
読書量増やしたい、ジャンルの幅増やしたい
快適な読書環境を 読書環境の
探している 悩みなし
⽬の疲れや⽼眼で思うように 難しい本を読もうと
読書が進まないシニア層 する層にBMサービス4
(本の解説)のニーズあり
読書作業へのハードル
(⽂字を追いたくない、 図書館の充実化
買うのが⾯倒) レンタルしたい
書籍費⽤削減させたい
本の置き場所に困る
習慣化できていない若年層 (でも好きだから読む)
0〜1冊/⽉ 2〜3冊/⽉ 4〜7冊/⽉ 8冊〜/⽉ 読書量
読書ギライ 初⼼者 駆け出し? ⽞⼈ 達⼈
(読書習慣の⾃覚あり)
本への関わり⽅の深さ
壁はココにありそ 20
う
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7. 調査報告まとめ -調査結果イメージ-
全ての層に対してBMサービス1(他ジャンルのおもしろ本紹介)のニーズはあり
(ただしアクションにつながるかどうかは別問題)
読書量増やしたい、ジャンルの幅増やしたい
快適な読書環境を 解決できれば 読書環境の
願望はあるが、 探している 悩みなし
読書にはつながらない
⽬の疲れや⽼眼で思うように 難しい本を読もうと
読書が進まないシニア層 する層にBMサービス4
(本の解説)のニーズあり
読書作業へのハードル
(⽂字を追いたくない、 図書館の充実化
買うのが⾯倒) レンタルしたい
学校などで
きっかけを
書籍費⽤削減させたい
提供すれば? 本の置き場所に困る
習慣化できていない若年層 (でも好きだから読む)
0〜1冊/⽉ 2〜3冊/⽉ 4〜7冊/⽉ 8冊〜/⽉ 読書量
読書ギライ 初⼼者 駆け出し? ⽞⼈ 達⼈
(読書習慣の⾃覚あり)
本への関わり⽅の深さ
BMのターゲット 壁はココにありそ 21
う
- 23. AS-006
7. 調査報告まとめ -調査結果総括1-
【ターゲット分類の妥当性、分類毎の特性】
読書習慣がついているかどうかの境⽬について、BMの仮説よりも冊数は低い
ところにある(⽉0〜1冊と⽉2〜3冊の間)
現在めったに読まない⼈も読書への興味がある⼈が相当数存在する
⽉0〜1冊読む⼈を、以下の3つに分類できるのではないか
1. 興味がない(BMカテゴリーの読書ギライ層)
2. 単にこれまできっかけがなくて習慣化できていない(10代〜20代前半に多
い)
3. これまで何度かきっかけがあったが読書⾏為へのハードルのため読めてい
ない
上記の2と3がBMのターゲットとなるのでは(社会課題の解決)
2. へ提供すべき価値:学校や興味分野からの読書習慣化のきっかけ作り
3. へ提供すべき価値:読書⾏為のハードルを下げるサービス、仕組み
22
- 24. AS-006
7. 調査報告まとめ -調査結果総括2-
【想定予定サービスについて】
現在BMが想定しているサービスは、現在ある程度習慣化できている⼈が更に
満⾜できる読書に近づけるためのものではないか
(ニーズは確かに存在するが、BMの解決すべき課題とは異なる)
【読書の潜在的な価値(醍醐味)について】
読書の潜在的な価値については、各々で異なり、誰にでも分かりやすいメッセ
ージを⾒つけることはできなかった。ここからは推測が加わるが、読書を習慣
づけるポイントは、もっと物理的な部分(読書⾏為への抵抗感、きっかけがない
)にあり、醍醐味については各々が読書を⾏う中で⾃分で⾒出していくもので
あるように感じられる。(フェーズとしては習慣化した後の話)
- 25. AS-006
8. 今後の調査課題
【読書「習慣化」に向けた課題・施策】
今回の調査では、現在BMが想定しているサービスと潜在顧客のニーズがどのようにマッ
チするか/しないかを、読書の「習慣化」を軸に検討した。
今回の調査で抽出された、「きっかけがない」「ハードルがある」といった
読書「習慣化」を阻む要因をさらに詳細に分析し、その課題解決のために
とるべき施策(≒サービスの付加価値)を明らかにする必要がある。
【B to B ビジネスを選択する場合の顧客ニーズ分析】
今回の調査は、基本的には、B to Cビジネスを想定した顧客ニーズ分析であった。従っ
て、仮にB to B ビジネスを選択する場合に、どういったターゲットがどのようなニーズ
を持っているかについては、別途調査が必要となる。
【読書の潜在的な価値(醍醐味)について】
今回の調査では、BMがターゲットとする層に対する分かりやすいメッセージを特定しき
ることはできなかった。
しかし、実際の事業展開時には、想定顧客が求めている各々の読書の価値(ex.学校など
教育機関であれば“⼈間性の育成”、ビジネスパーソンであれば “スキルの効率的な習得”)
に寄り添ったメッセージ及びサービス内容の構築が求められる。
どういったターゲットにどのような読書の価値が求められているのかについて、
より詳細な調査が求められる。
- 27. AS-006
読書の習慣化を阻む本当の要因は何か
【読書⾏為へのハードル】
今回の調査により、本を読みたいとは思うものの、「⽂字を追うことが億劫」や「本を
買うのが⾯倒」といった読書⾏為⾃体に抵抗感があるという⼈が⼀定数存在することが
分かった。
以下の2例のように、これまでの読書とは⼀線を画したサービスが、習慣化できていな
い層に対するアプローチとしては有効な選択肢となりうる。
ブックコンシェルジュでは本の選択・購買を代⾏することで読書⾏為までのハードルを下げ、習
慣化を⽀援している。
iPhoneアプリ「朗読少⼥」では、少⼥が朗読することで「⽂字を追うことが億劫」な⼈々にも読
書を広めている。
【現状の読書関連サービス】
現在、多数の読書関連サービスが⽴ちあがっているが、⼤多数が読書好き(読書集習慣
のある⼈)に対するサービスであり、読書習慣のない⼈向けのサービスは少ない。(次ペ
ージ以降を参照)
読書習慣のない⼈を対象としたサービスとしては、現在2つのタイプがある。
趣味など興味のある分野と本とを結びつけるサービス(バー読書、朗読少⼥)
読書⾏為の⼀部を代⾏したり、読書することによるインセンティブを与えて習慣化を⽀援するサ
ービス(ブックコンシェルジュ、読書マラソン)
- 28. AS-006
読書関連サービスマップ 営利型サービス ⾮営利型サービス
趣味と本とをつなげるきっかけ作り 新たな本・ジャンルとの出会い⽀援
書籍の紹介
バー読etc.本と商品のコラボ系アプリ ビジネス新刊要約冊⼦(TOP POINT等)
・発⾒⽀援
⾳読サービス(朗読少⼥等) 新聞の書評
各⾃紹介型読書会(Reading-Lab等)
書評ブログ
サービスが少ない Amazonリコメンデーション機能
恋愛図書館(恋愛本共有サービス)
Web⽴ち読み機能
読書習慣化の⽀援 読書促進・快適化、新たな楽しみ⽅の提供
ブックコンシェルジュ 共通タイトル読書会(アウトプット読書会等)
読書マラソン ⾳読サービス(シニア向け朗読等)
電⼦書籍レンタルサービス
SHARE READER
ツイパブ(β)
サービスが少ない
Puboo(電⼦書籍作成販売プラットフォーム)
読書管理サービス
読書作業
携帯⼩説
⽀援
読書習慣なし 読書好き
- 29. AS-006
各読書関連サービスの概要
サービス名 概要
ニッカウヰスキー(株)が提案している、バーで読書をしながらウイスキーを楽しむ飲⽤スタイル。そ
の⼀環としてiPad⽤アプリ「バー読 IN MY ROOM」も無料配布されている。このアプリでは、ウイス
バー読 キーの1ブランドとジャズの名曲1曲をテーマとして、⽂章を読みつつ、テーマとなっている曲をアプ
リ内でBGM再⽣することができる。
オトバンクから発売されているiPhone、iPadアプリの製品名である。朗読部に所属しているとの設定
朗読少⼥ の⼥⼦⾼⽣キャラクター「⼄葉しおり」が⼩説などの書籍を朗読してくれる。
毎⽉数多く出版されるビジネス関連の新刊書の中から、アイディアに溢れていて内容が斬新な「⼀読の
TOP POINT 価値ある本」を紹介する⽉刊誌。
⼥性のための恋愛本共有サービス。「キュン度」「泣け度」「ベタ度」など6つの主観的気持ちレベル
恋愛図書館 から検索したり、「学校」「先輩」などの客観的な本内部の情報からも検索できる。⾃分がおすすめし
たい本にポップを作ることもできる。
本を継続的に読んで、4年間で100冊以上を⽬指そうという⼤学⽣協の企画。本を読み、POPを作る毎
読書マラソン にポイントが溜まり、様々な割引サービスを受けることができる。
アウトプット 毎⽉1冊の良書と出会い、そしてその本を通じて⼈と出会うこと、そして読書⼒+アウトプット⼒・発
読書会 信⼒を磨き、「読書のための読書」から「使う読書」へ変えることをコンセプトとする読書会。
気に⼊った本のフレーズを引⽤してシェア、コメント(Twitterへツイート)できるNHK出版のサービ
SHARE READER ス。シェアされた本やフレーズは本・ユーザーごとに閲覧することができる。
Twitter上で“ソーシャルリーディング&パブリッシング”を可能にする、電⼦書籍リーダーサービス。
ツイパブ Twitter上でパブリッシングしたり、他の⼈のライブラリをタイムラインから選んでコンテンツ読むこ
とができるなど電⼦書籍の新たな楽しみ⽅が体験できる。
電⼦書籍の作成と販売ができるサービス。コミック、⼩説、ビジネス書などジャンルを問わず無料で本
Puboo を出版することができる。簡単に本を書き始めることができ、読者の反応を⾒ながら書くこともできる。
読んだ本をオンライン上で記録してデータベース化できるサービス。それぞれの本には評価をつけたり
読書管理サービス 読後の感想を書き込めたりするほか、これから読みたい本を備忘録代わりに登録しておくこともできる。
Copyright© 2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 28
- 30. AS-006
Appendix.
趣味と本とをつなげるきっかけ作り
⽇常の動線上で、街や書店巻き込んだキャンペーン
駅構内などで、占い感覚で今⽇のキーワード、エリア、表紙の⾊などの情報に遭遇。
⽰されたとおりに進んでみると、お勧め本と出合える仕組み。遊び感覚で本を探すことができる。
“テーマ”から⼊るワークショップ・ウェブ特集
特定のテーマについて、3⽇〜5⽇(3回〜5回)の短期間で知るワークショップやウェブ特集。
若者が共感するテーマで。本はあくまでもツールとしての位置づけだが、各回のテキストの選び⽅等、
本に焦点を当てた⾒せ⽅をすることで、「本はここまで使える」という気づきを与える。
ライフスタイルに合わせた、読書スタイルの提案
とにかく効率良く知識やスキルを吸収したい→読書術講習。「時間がないから読書できない」⼈を、
読書することで助ける。
ゆとりある時間を過ごしたい→スローリーディング。ゆとりある時間に読書を。読書でゆとりある⽣活を。
読書習慣化の⽀援
読書の習慣化に特化したウェブサービスやアプリ
習慣化させるためには、休⽇だけでなく平⽇も分量に限らず読ませる⼯夫が必要。
ターゲット別に切り⼝を変えたウェブサービスやアプリで、習慣化を⽀援。
(e.g.学⽣や⼦供…ゲーム性やキャラクターで飽きさせずに読み続けられるインセンティブを⽤意
社会⼈…毎⽇読んでいればほめられて、休んでしまうと怒られたり、友⼈などに⾒つかって
バツが悪い状態になり、継続せざるを得ない状況を強制的に作る。
※近藤さんヒアリングにより、きっかけは半強制的な状況というのもあり )
ケータイ⼩説のとっつきやすさを利⽤した別ターゲット、
別ジャンルへの展開