自らが直面した就活ストレスを素材として、アンケートやヒアリングを通じて、生き方・働き方ではなく就活自体が自己目的化しがちな現状をあらためて浮き彫りにするとともに、ストレスの軽減策、後悔しない就活の在り方を探る。

1. 就職活動がもたらす
ストレスと満足度
-青森大学生のキャリアプランに着目して-
２１１８０５９ 中平日菜多

2. 論文の目的
• テーマ：「就活生が直面するストレス」
• 2021卒の青森大学就活生の就職活動満足度の調査
• 社会が就活生に与えるストレスの背景、内容を明らかにする。

3. 調査方法
①聞き取り調査
• 2021卒の青森大学就活生3名
⇒就活中のストレスの要因
自身のキャリアプラン
・就職課職員1名
⇒就活スタイルの変化および見解
②アンケート調査
・2021卒の青森大学社会学部就活生
20名
⇒就職活動満足度
就活中のストレス
ストレスとの付き合い方

4. 調査テーマのまとめ
• 時代と共に変化する現在の就活スタイルを明らかにする
• 後悔のない就職活動をするために「社会が与えるストレス」の背景を明らか
にする
• 就職後に直面しなくていいストレスを未然に防ぐために就職活動をどのよう
に進めていく必要があるのか考察する

5. 結果
①聞き取り調査
• 就活生に対するヒアリング
⇒就活中のストレスに対し1人で向き
合った
就活するのは、あたりまえ
②アンケート調査
・社会学部就活生に対するアンケート
⇒就職活動満足度は50％
企業研究満足度は50％
自己分析満足度は35％

6. 就活生が直面するストレス
ストレスの種類
• 他の人と自分を比べて落ち込む
• 時間が足りない、間に合わない
• やりたいことが見つからない
• 内定がとれない
• 何が辛いか分からないけどつらい
ストレスとの付き合い方
• 趣味に没頭する
• 発散できずに抱え込む
• 愚痴をいう
• 眠る
• 散歩

7. 聞き取り調査 考察
• 学生への聞き取り調査より、「就活をすることはあたりまえ」「就活をしなけ
ればいけない」という共通点が見つかった。
👇
就活が自身のキャリアプランに沿った将来のための「手段」というよりかは、会
社に就職することが「目的」となっているのではないか？
このことから、社会が与えるストレス因子は、会社や組織に就職しなければい
けないという「プレッシャー」であると考察する。

8. アンケート調査 考察
• 就職活動満足度調査から、就職活動満足度は50％で、やや満足と答えた
学生は30％である。
👇
就活継続中は企業研究および自己分析に胸を張って満足していると答える傾
向があった。
しかし、就活を終了し余裕ができることで、「本当に後悔のないよう考え抜くこ
とができたのか」と新しい視点で考える学生が多かったのではないかと考察す
る。

9. 結論
• 日本では、少子高齢化が進み、労働人口が減少している。その為、新卒採
用が早期化している。また、コロナの影響で就活のオンライン化が急激に
進んだ。
• 「就活はあたりまえ」という暗黙のルールにより、就活が手段ではなく目的と
なっている。
• 就活中に考える「理想の社会人」と「就職後の現実」にギャップを感じること
が就職後のストレス要因として挙げられる。主に自己分析と企業研究を徹
底することで軽減できる。

10. 参考文献
• 常見陽平（2015）「「就活」と日本社会-平等幻想を超えて-」NHK出版、ｐｐ14-18
• 就職課提供による資料
• 城仁士（2015）「就職活動ストレスと人生キャリア成熟の関係-納得のいく就職活動
のために-」日本教育心理学会・第57回総会発表論文集、ｐ476
• 藤田武（2011）「「大学生の就活」その後」日本教育学会第70回大会研究発表要項、
ｐｐ102-103
• 豊田義弘・リクルート・ワークス研究所主任研究員（2010）「就活に潜むリスク-自
分探しが初期キャリアにもたらす影響-」Works Review Vol.5、ｐｐ46-57

11. ご清聴ありがとうございました。