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【F04】最低賃金と有効求人倍率の関係【青森中央学院大学/工藤怜奈 古川莉子 浪岡晴夏(楠山ゼミ4)】

  1. 最低賃金と有効求人倍率の関係 青森中央学院大学 経営法学部 1年 工藤怜奈 古川莉子 浪岡晴夏 (楠山 大暁ゼミ)
  2. 研究の背景・目的 • 青森県は最低賃金が最も低い県の一つである • 私たち自身も最低賃金の低さに悩まされている • 最低賃金が上がると失業者が増えるといわれているが、どのよ うなメカニズムで失業者が増えているのかについて調べたいと 考えた • 2022年10月に最低賃金引き上げがあったため、より理解してお く必要があると考えた
  3. 先行研究 • 山縣(2021)では、 2011年を起点にとり、2019年までの最低賃金の累積増 加額と失業者数の増減数について分析を行った結果、両 者の関係は正の相関関係、あるいは無相関の関係ではな く、負の相関関係、すなわちこの間における最低賃金の 累積増加額が高い都道府県であればあるほど、失業者数 が減少している傾向を確認した
  4. データ • 有効求人倍率とは • 有効求人倍率 = 企業の求人数 求職者数 • したがって、有効求人倍率が高いほど、人手不足で職を得やす いといえる。 • 有効求人倍率は2020年の都道府県別データを利用 • 最低賃金は2020年の都道府県別データを利用 • データはいずれも総務省(2022)「都道府県・市区町村のすがた (社会・人口統計)」
  5. 散布図
  6. 平均 標準偏差 最小値 最大値 有効求人倍率 1.108 0.1882 0.7100 1.550 最低賃金 843.9 57.01 792.0 1013 記述統計量
  7. モデル • モデル式: • Y:有効求人倍率 X:最低賃金 • 最小2乗法で𝑎と𝑏の値を求める。 𝑌𝑖 = 𝑎 + 𝑏𝑋𝑖
  8. 分析結果 • 有効求人倍率 = 2.134***-0.001**×最低賃金 (0.407) (0.0004) カッコ内は標準誤差 • 最低賃金の係数値は5%水準で統計的に有意にマイナスとなった。 • 最低賃金が1円上昇すると、有効求人倍率は0.001下がる!
  9. 実数値を用いて考える 求人数を10人、求職者数を 10人と考えた場合の有効求 人倍率は 求人数 求職者数 = 10 10 =1 求人数は減少 求職者数は増加 するため 求人数 求職者数 = 5 15 =0.33… 有効求人倍率は下がる 最低賃金UP
  10. 結論 ▪有効求人倍率が高いということは、人手不足を表 しており、働く人にとって有利である。 ▪しかしながら、最低賃金が高くなるほど、有効求 人倍率が低下する現象が確認された。 ▪最低賃金が高くなるほど、働きたいと思う人も増 えて、結果的に、有効求人倍率が低下するという メカニズムが考えられる。
  11. 参考文献 • 総務省(2022) 「都道府県・市区町村のすがた(社会・人口統 計)」 • 山縣宏寿(2021)「日本における最低賃金の現状と失業への影 響」専修大学社会科学研究所月報No.700
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