ATO_2015.07.18_Kensaku_Ota

1. 児童が主体的に活動できる力を高める指導の工夫
～個別学習及び生活単元学習でのタブレット端末の活用を通して～
県立美咲特別支援学校
小学部 太田健作

2. テーマ設定の理由と研究仮説
小学部６年の男児４人
主障害は知的障害、広汎性発達障害、自閉症、ダウン症を合わせ有する
日常生活はほぼ自立
簡単な会話が可能
友達とのおしゃべりを楽しむ
漢字学習やひらがなの習得
掛け算や数量
制作に意欲的に取り組む

3. テーマ設定の理由と研究仮説
１人で４人の指導
指示を待つ、
取り掛かりが遅い
友達と比較し
意欲や達成感が低下
発表や司会になると
支援が必要
意欲
達成感
課題

4. テーマ設定の理由
タブレット端末に興味
アプリを使った学習に意欲的
に取り組む

5. iPad 画面が大きく見やすい
アプリが豊富にある
surface 画面が大きく見やすい
パワーポイントなどが使える
Android
スマートフォン
小さく携帯しやすい
活用したタブレットの特徴
活用したタブレット機器とその特徴
（１）シンプルで直感的な操作性
（２）児童の興味関心が高い
（３）映像や音声でわかりやすく説明できる
（４）標準でアクセシビリティー機能が搭載
（５）特別支援教育の教材として活用できるアプリやその活用事例
タブレットの特徴

6. 子どもに渡すその前に・・・必要なアプリだけさせたい
surface→アクセスの割り当て
設定
→PC設定の変更
→アカウント・割り当てられたアカウント
→アカウントを選ぶ
→アプリの選択
→再起動後選んだアカウントでログイン
3回
iPad→アクセスガイド
設定
→一般
→アクセシビリティ
→アクセスガイド
→トリプルタップ

7. 研究の実際
個別学習での活用

8. 個別学習での活用
年間を通して週3回、個別学習を設定
学習の流れ（ホワイトボードに書いて掲示）
①始めの挨拶→②プリント2枚（国語・算数）→③iPad→④本読み→⑤終わりの挨拶
（児童の課題によって②と③の順番を変える）

9. 個別学習での活用
A児 国語 算数 自立活動
学習内容 漢字検定７級（４年生）
文章読み取り（いつ等）
かけ算九九、割り算 お金
パズル
アプリ
（i）:iPad
（s）:surface
（A）:Android
（i）漢字書き取りフリー、
漢字四年生
（i）あそんで九九 （i）Keynote、レジスタ
ディ
（i）Jigsaw Box
漢字検定に向けて「漢字書き取りフリー」を使っての読み書
きの練習や「あそんで九九」を使ってのかけ算九九の計算、
８×□といった穴あき問題に取り組み、時間内にいくつかの
課題が行えるように設定した。

10. 個別学習での活用
B児 国語 算数 自立活動
学習内容 漢字検定９級（２年生）
文章読み取り（いつ等）
足し算、引き算 お金
アプリ
（i）:iPad
（s）:surface
（A）:Android
（A）筆順 漢字 （i）算数忍者、あん
ざんマン
（i）Keynote、レジスタ
ディ
算数に苦手意識があるが、ゲーム性のある計算アプリを
使うことで楽しみながら学習の定着を図った。
飽きないようにアプリをいくつか用意したり難易度を変更し
たりするなど工夫した。
漢字の書き順問題では、スマートフォンで一画ずつ確認
し、定着を図った。

11. 個別学習での活用
C児 国語 算数 自立活動
学習内容 漢字（２年生）
文章読み取り（いつ等）
足し算、引き算 お金
時計、パズル
アプリ
（i）:iPad
（s）:surface
（A）:Android
使用したアプリなし （i）plusminus、あん
ざんマン
（i）Keynote 、（s）Flash
教材
（i）くみたて時計パズ
ル、Jigsaw Box
時計の読み方は「くみたて時計パズル」というアプリを活用
した。長針、短針だけの読み方からスモールステップアッ
プで学習できるので、児童も意欲的に取り組んでいた。

12. 個別学習での活用
D児 国語 算数 自立活動
学習内容 ひらがな・カタカナ読み
書き
10までの数量、合成 時計、パズル
アプリ
（i）:iPad
（s）:surface
（A）:Android
（i）hiragana、katakana
（A）筆順 ひらがな
（i）Countable10、あ
わせ10
（i）くみたて時計パズ
ル、Jigsaw Box
アプリ「Countable10」、「あわせ10」とマグネットを操作してプ
リントの問題を解くことを組み合わせて学習し、課題に対し
て両方で取り組めるようにした。
ひらがなの学習では「わ」「れ」などの似た文字を書くときに
アプリ「hiragana」で練習した。紙で何回も練習するよりも意
欲的に取り組んでいた。

13. 結果と考察 〜個別学習〜
モチベーション
アップ

14. 結果と考察 〜個別学習〜
漢字検定
足し算、引き算
時計の読み方
ひらがなの学習

15. 発表のツール
研究の実際

16. 生活単元学習での活用 〜発表ツール〜
①パワーポイントで作成
② iPadに取り込む
③「SideBooks」で再生・発表
平和学習
交流、誕生会
修学旅行

17. 生活単元学習での活用 〜発表ツール〜
勝手に動く
前に出ると話せない

18. 結果と考察 〜発表ツール〜

19. しおりやムービーの作
製
研究の実際

20. 生活単元学習での活用 〜修学旅行のしおりづくり〜
①「CamScanner」で撮影
②surfaceの「metamojinote」で、しおりの作成
縦にして
作成
日程を順に
並べる イラスト、
写真の挿入
文字の挿入

21. ③「iMovie」で予告編作製
生活単元学習での活用 〜Movieづくり〜
②パソコンの画面をiPadで撮影
④児童朝会で発表
①ビデオを見て選ぶ

22. 結果と考察 〜しおりやMovieの作成〜

23. 研究の実際
テレビ電話をつかった交
流

24. 「FaceTime」で交流
学期に一回程度
誕生会、交流事前学習
５分∼１０分
生活単元学習での活用 〜テレビ電話を使った交流〜
美咲 はなさき

25. 結果と考察 〜テレビ電話を使った交流〜
美咲 はなさき

26. プリントとタブレット端末を一緒に活用することで、学習の内容の理解を高めなが
ら定着を図ることができた。プリント学習への取り組みも時間が早くなり、枚数も
増えた。
まとめと今後の課題
まとめ
修学旅行での活動（しおり・ムービーの作製、司会）も児童が予想したよりも一人
でできて、有効なツールだと感じた。
どの事例でも主体的に取り組む児童の様子が見ることができた。

27. まとめと今後の課題
課題
機器や無線LANの整備や設定についての知識を深めたい。
児童の実態に合った機器やアプリの情報収集、学習内容の検討
他学部への引き継ぎの検討

28. まとめと今後の課題
意欲 達成感
児童の成長

29. ご清聴ありがとうございました