岐阜スーパーものづくり講座：第7回

岐阜スーパーものづくり講座：組み込み手法を「プロトタイピング」する∼第7回

「スパークル」を使って「柔らかい」ものづくりを体験する

2011年12月14日19:00∼20:30／ソフトピアジャパンドリームコア 2F

講師：小林茂（岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー［IAMAS］准教授）
協力：岩崎修（アニオマジックジャパン）・ kiitos
http://www.facebook.com/iamas.jp

この講座について

前半の内容
• 第1回（6/15）
旧くて新しい「プロトタイピング」とは何か

• 第2回（7/13）
大量生産の時代から個人が「工場」を持つ時代へ
新しいものづくりを可能にする新たな技術

• 第3回（8/17）
プロトタイピングで使うツール
個人レベルでも利用できるツールを実演で紹介

• 第4回（9/28）
プロトタイピングのさらに先へ
可能性・課題・今後の展望について

岐阜SUPERものづくり講座#02「組み込み手法を『プロトタイピング』する」第7回 ¦ 小林茂（IAMAS）

この講座について

後半の予定：スパークルワークショップ
• 第5回（10/12）：基礎編
スパークルを使って光るブレスレットを作ってみる

• 第6回（11/16）：基礎編（同内容）

• 第7回（12/14）：応用編
センサーなどを加えてより深みのある作品にしてみる

• 第8回（1/18）：応用編（？）

• 第9回（2/15）：まとめ


本日の予定
• イントロダクション

• Make: Tokyo Meeting 07の参加報告

• この講座の目的

• スパークル（Sparkle）とは

• センサを追加するには

• ワークショップ

• Sequencer：さまざまなパラメータを試してみる

• Code：テキストでプログラムを書いてみる


イントロダクション＞ Make: Tokyo Meeting 07

Make: Tokyo Meeting 07の概要
• 日時：2011年12月3∼4日

• 場所：東京工業大学大岡山キャンパス


http://www.ﬂickr.com/photos/25323104@N00/sets/72157628265980981/

イントロダクション

この講座の目的
• 新しく開発された「素材」を活用した「柔らかい」電子工作
を体験し、電子手工芸の可能性を探求してみる

• プログラミングによる可能性を体験してみる

• コードを用いない簡単なプログラミング

• コードを用いたやや高度なプログラミング


イントロダクション＞スパークルとは？

スパークルを使った作品例
• Sparkle Xmas Tree
http://vimeo.com/32805551

• Jumping Jumper - motion sensitive skirt
http://www.aniomagic.com/blog/?id=117
http://youtu.be/NSyykW4Age8



スパークル（Sparkle）とは
• Aniomagicが開発した電子手芸用「素材」

• Sparkle本体の他、ライトボード（LED）、タッチスイッチ、
光センサ、温度センサ、音センサ、加速度センサなどを自由
に組合せられる

• ウェブブラウザを使い、可視光通信でプログラミングできる

• 日本での正規代理店はアニオマジックジャパン（運営は
MechaRoboShop）



スパークルのプログラミング方法
1. iPhone・iPad・PCのウェブブラウザ（Safari推奨）で
プログラミングのページを開く
http://www.aniomagic.com/program/

2. スパークルのタッチパッドに指で触れてステータスLED
（赤色の小さなLED）が素早く点滅するまで待つ

3. プログラミングのページで「送信」ボタンを押したら画面に
スパークルを軽く押当てて送信が完了するまで待つ

タッチパッド



センサの種類
• Sound sensor（音センサ）

• Light sensor（明るさセンサ）

• Temperature sensor（温度センサ）

• Custom sensor（カスタムセンサ）

• Accelerometer（加速度センサ）

• Touch switch（タッチスイッチ）



センサの接続
• 同時に使えるセンサは1種類のみ

• タッチスイッチとは併用可能



• ウェブブラウザ上で点滅すると明るさが変化

• その変化をスパークル本体のステータス／センサLEDで検出

• オン／オフの時間間隔などで1／0を表現



スパークルの通信方法
• スパークルのライトボード、タッチスイッチ、センサは全て
デジタルで通信

• 通常、デジタルで通信する場合には3本（電源線2本と信号線
1本）または4本（電源線2本と信号線2本）の結線が必要

• スパークルでは、電源と信号線を兼ねる通信方法を用いる
ことで、わずか2本で電源の供給と通信ができ、それにより
配線が大幅に簡略化されている


イントロダクション＞スパークルのプログラミング方法

さまざまなプログラミング方法
• Sequencer（シーケンサ）
通常時、タッチスイッチにタッチした時の動作をGUIで設定

• Sensor（センサ）
センサに対する反応をGUIで設定

• Code（コード）
通常時、タッチスイッチとセンサへの反応をテキストで記述



Sequencer（シーケンサ）



Sensor（センサ）



Code（コード）



スパークルのプログラミング言語
• Scheme（スキーマ）やLogo（ロゴ）にヒントを得つつ、
シンプルな文法で記述できるように設計された言語仕様

• SequencerやSensorの画面では記述できない高度な処理も
記述できる

• 詳細に関してはウェブサイトでの説明を参照
http://www.aniomagic.com/sparkle/programming.php#summary


ワークショップ＞シーケンサ

Sequencer（シーケンサ）


ワークショップ＞シーケンサ

Sequencerで設定できるパラメータ
• 通常時、タッチスイッチに触れた時の光り方

• パターン

• 速度

• 繰り返し回数（タッチスイッチ）

• スリープに入るまでの時間

参考ムービー：http://vimeo.com/30529117


ワークショップ＞コード

Code（コード）



基本形
; 常に繰り返す
(always
; ここに繰り返す処理を書く
)



光り方に関するキーワード
• right（右に向かってフェード）

• left（左に向かってフェード）

• in（外側から中央へ向かってフェード）

• out（中央から外側へ向かってフェード）

• twinkle（ランダムに光る）

• center（中央のみ光る）



センサ関係のキーワード
• touched（タッチスイッチに触れているか否か）

• sensor（センサの値）



基本形
; 条件判断
(always
(if (条件)
(条件に合致した時に行われる処理)
)
)



基本形
; 条件判断
(always
(if (条件)
(条件に合致した時に行われる処理)
(条件に合致しない時に行われる処理)
)
)



基本形
; センサの値を使った条件判断
(always
(if (> sensor n)
(センサの値がnより大きい時に行われる処理)
(センサの値がn以下の時に行われる処理)
)
)



基本形
; センサの値を使った条件判断
(always
(if (< sensor n)
(センサの値がnより小さい時に行われる処理)
(センサの値がn以上の時に行われる処理)
)
)



基本的なサンプル
; 右方向にフェード
(always
(right 2)
)



; 左右にフェード
(always
(right 2)(left 2)
)



; インとアウトを繰返す
(always
(in 2)(out 2)
)



; 繰り返して行う処理を関数として定義し、
; 関数を呼び出すことで重複なくコードを書くことができる
(define (change-speed s)
(left s)(right s)
)

(always
(change-speed 1/2)
)



センサを使うサンプル
; タッチしている時は素早くtwinkle
; そうでない時はゆっくりtwinkle
(always
(if (touched)
(twinkle 1/2)
(twinkle 10)
)
)



; タッチしている時は素早くtwinkle
; そうでない時はゆっくりinとout
(always
(if (touched)
(twinkle 1/2)
((in 2)(out 2))
)
)



; タッチしている時は左右に
; そうでない時はゆっくりtwinkle
(always
(if (touched)
((left 1/2)(right 1/2))
(twinkle 2)
)
)



; センサの値が3より大きければtwinkleで素早く点滅
; 何もない時はcenterだけゆっくりと点滅
(always
(if (> sensor 3)
(repeat 4 (twinkle 1/4))
(center 1)
)
)



; タッチされている時はtwinkleで素早く変化
; センサの値が3より大きければ左右に大きく変化
; 何もない時はcenterだけゆっくりと点滅
(always
(if (> sensor 3)
(repeat 2 (right 1/4)(left 1/4))
(if (touched)
(twinkle 1/4)
(center 1)
)
)
)



さらに高度なサンプル
; 再帰関数を定義する
(define (reps n)
(
(repeat n (left 1)) (wait 5)
(reps (+1 n))
)
)


補足

関連書籍

テクノ手芸（テクノ手芸部著・2010年）
http://www.wgn.co.jp/store/dat/3226/


G GIFU・スマートフォンプロジェクト
I i.Labo
F f.Labo
U ?

お知らせ

f.Laboとは？
• 広義のものづくりを活性化するハブとなる施設

• 主な機能はものづくりに興味を持つ「カフェ」のような場所

• 今年度中は試行期間としてワークショップを中心に運営

• 2012年1月より準備開始、2月にお披露目を予定

• 近い将来に「FabLab大垣」となることを目指す


お知らせ

f.Labo第1期の人材募集について
• 期間：2012年1月4日から3月31日まで

• 場所：ソフトピアジャパンエリア内

• 人数：4名

• 内容：f.Laboの企画、運営、広報

• ワークショップなどの企画・調査及び広報支援業務

• 貸出機器の取り扱いマニュアル作成、機器管理支援業務

• 電子工作などものづくり作業場所の管理業務

• 什器の整備作業及び調達業務補助

• 事務作業の補助


お知らせ

• 必要な知識、資格など

• 電子工作、木工工作などに興味のある方

• 企画、広報業務に興味のある方

• パソコン操作の基礎知識がある方

• 期日：2011年12月21日（水）まで

• 備考：応募時点で失業者であること


お知らせ

• 問い合わせ先：財団法人ソフトピアジャパン総務課
（担当：宇野）TEL 0584-77-1144

• 詳細は下記のウェブページを参照してください
http://www.softopia.or.jp/sjinfo/h23_suishiin_111212.html

• ハローワークのインターネット検索

• 求人番号では[21020-13020011]

• 「詳細条件」の「事業所名」で「ソフトピアジャパン」


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