FukuShima Univ

1. 2021年度 協働プロジェクト学修
農スポ＠南相馬
福島大学地域スポーツ政策研究所
客員研究員 赤木弘喜

2. 生きる“喜び”を体感できる社会を創り続けます
＜ひとづくり・しごとづくり・まちづくり＞
https://note.com/akagi67/
赤木弘喜（あかぎ ひろよし）
宮城県仙台市在住(１９７７年～)
１９５４年生まれ・長野県長野市出身、東京教育大学体育学部卒業
元：東北学院大学・事業創造大学院大学准教授（スポーツマネジメント）
現：大夢ＣＳＯ代表
福島大学地域スポーツ政策研究所・客員研究員（農スポLab）
福島まつかわ農スポ協議会・プロジェクトリーダー
一般社団法人ノアソビSDGs協議会・アンバサダー
東北大学・東北復興農学センター認定
復興農学マイスター（CAR56 号）・IT 農業マイスター（CAIT74 号）

3. ①原発事故の被災地においては、風評被害などとともに、
担い手・後継者不足が農業の大きな課題です。
②農業の新たな担い手創出という観点からも、
農業とスポーツのコラボレーション「農スポ」が
注目されています。
③イベントの企画や運営を通じて、
農業とスポーツの長期的な相互関係を構築し、
まちづくりに活かせる人材の育成を目指します。
農スポ＠南相馬

4. 「スポーツ社会学」・「スポーツマネジメント」
の手法をもって『農業』を活性化させる。
農スポとは？
・農業界の課題 ： 農業界の若年層人材不足
・スポーツ界の課題 ： 次世代のアスリート育成
セカンドキャリア問題
・地域の課題解決 ： 南相馬市小高区井田川地区
※課題抽出
「農スポ」とは、スポーツ界が農業分野と連携していくことで、
農業分野の担い手不足や地域のコミュニティ崩壊などの課題と
トップアスリートのキャリア形成や次世代アスリートの育成、
スポーツ指導者の活躍の場の創出など、
それぞれの課題解決を目指すとともに、
新たな働き方や社会参画を実現していく取り組みです。
※福島大学地域スポーツ政策研究所「農スポLab」定義

5. 「猫」は、「液体」である。
「猫は液体か?」と論じたのは、フランスの研究者マーク・アントワン・ファルダン氏。
現在、レオロジーの分野で実際に研究されている問題点を証明するために、
「猫＝液体説」を取り上げ、見事、イグ・ノーベル物理学賞を受賞しました。
猫は明らかに固体。でも定義上だと“液体”にもなりうる。
この研究は、猫の挙動を「体積一定で形状が不定である液体」と同様とみなして、
その振る舞いを研究したものです。
授賞式のスピーチで彼は、様々な容器にすっぽり納まる猫の写真を例に、
「写真を見るかぎり、猫は液体の定義に一致しています」として、会場を沸かせました。
2017年のイグノーベル物理学賞は、「猫は固体かつ液体である」という研究でした。

6. 「農業は、スポーツである。」
問：次の命題の真偽を判断せよ。
命題は、内容が正しい場合、その命題は真であるといい、
一方、内容が正しくない場合、その命題は偽であるという。
真であるか、偽であるかは、客観的に判断できるものである。
※「A ⊂ B」は、「A ＝ B」ではない（十分条件・必要十分条件）
客観的指標をあげて証明せよ

7. スポーツの定義（スポーツ基本法）
「スポーツは、心身の健全な発達、健康及び体力の保持増進、精神的な充足感
の獲得、自律心その他の精神の涵(かん)養等のために個人又は集団で行われる
運動競技その他の身体活動」
・心身の健全な発達
・健康及び体力の保持増進
・精神的な充足感の獲得
・自律心その他の精神の涵養
・個人又は集団で行われるその他の身体活動
スポーツは競技・余暇活動・体力増強のために行う身体活動の全般を指します。
散歩やラジオ体操、ハイキングにランニング、ウェイトトレーニングのように
他者と競わない運動もスポーツなのです。
※スポーツの語源
「deportare」がフランス語の「気分を転じる、楽しませる、遊ぶ」という意味の
「depoter」「desporter」となり、
16世紀、英語における同義の「disport」「sporte」「sport」となる。
ここにはゲームやショー、見世物など多様な意味が存在していた。

8. 農業の疲れは、スポーツのあとの心地よい疲れに似て、
翌日まで不快な疲労感を残しません。
まず、食事が美味しく食べられます。
心地よい眠りを保証してくれます。
自然と闘う醍醐味は、ライバルと対抗する時と同じく、
自分の中の情熱をかきたてます。
仲間と協力して一つの目的に向かうプロセスは、
集団競技などの連帯感を連想させます。
自分との闘いが要求される個人競技の、
セルフコントロールに似た感覚を磨くことも可能です。
作物を育て収穫するという目的も、スポーツと同様に、
人間形成に役立つものと思います。
健康にも良いということを加味すれば、
「1億総農業時代」が到来してもおかしくありません。
※出典：藤本敏夫「やまももの樹に抱かれて」
農業はエキサイティングなスポーツだ！

9. 「農業×スポーツ」として、農業、スポーツの未来を、より安定させるために協働する
新たな地域活性モデルである「農スポ」について紹介されました。
沖縄県を本拠地とするサッカーチーム「沖縄SV」の代表である高原直泰さんからビデオメッセージをいただき、
「ただ単に強いチームを創ることだけがゴールではなく、沖縄でスポーツを核にした地域経済活動で、
子どもたちの未来に豊かさを提供したい」という熱い想いを届けていただきました。
「農スポ」の語源・発祥 ｱｽﾘｰﾄｷｬﾘｱﾄｰｸ・ｼﾞｬﾊﾟﾝ2018(ACT2018）

10. ①「農スポビレッジ」
②「ウエルネスファーマー」

11. 農福連携
低収入
専業
支援
新しい働き方
副業・複業
ワーケーション
ウエルネスファーマー
雇用労働者・外国人労働者
高収入
集
落
営
農
新規就農者
優良農業法人
認定農業者
【
生
産
者
】
【
支
援
者
】
家族農業者
ウエルネスファーマー
農スポビレッジ
①農スポビレッジ
1日農業バイトdaywork
新たな“農業プレイヤー”創出による働き方改革

12. ②ウエルネスファーマー
農民でなかった人が、
他に定職を持ちながら農業にも携わる兼業農家を意識的に志したり、
まったく趣味として農的生活を楽しむ人を
「ウエルネスファーマー」と言います。
「自然に親しみたい」・「農作業を楽しみたい」という
農的生活への興味と関心を多種多様に汲み上げ、
プロ農家を支える広い裾野を作ることが必要です。
「ウェルネスファーマー」は、子供たちの生命教育、家族の健康など、
生活者の直面する問題解決のために、国民の生活の中に農的世界を導入して、
「健康」と「環境」を保全するライフスタイルを享受します。
～健康・教育・環境・レジャーに対応する農業の多様な価値を担う～

13. 自己
実現欲求
＜行うべきこと＞
承認欲求
社会的欲求
安全欲求
生理的欲求
生への危機感
ニューノーマルにおける
新たな欲求の達成
ウエルネスファーマー
食糧の獲得
（ CSA ）
健康の保持増進
（運動・栄養・休養）
安全安心の食糧獲得
（ｵｰｶﾞﾆｯｸ・低農薬）
複業としての収入
（生産への参加）
生産者と消費者が繋がる
健康と環境の保全
農的世界を導入して、子供たちの生命教育、家
族の健康など、「健康」と「環境」を保全する
ライフスタイルを確立する。
「ウエルネスファーマー」の仲間と集う
⇒自然に親しみ、農作業を楽しみ、
プロ農家を支える健康志向の集団
※マズローの欲求5段階説に対応した事業内容
利他的になる欲求
「食べていくための農業」に加えて、「楽しむための農業」＆「リゾート目的で滞在できる
田舎（農村）」と言う、新たな農業の形を提示できるようなビジネスモデルを作る。

14. 「スポーツ・マネジメント」
マネジメント：組織に成果を上げさせるための道具、機能、機関
「マネジメント」の役割
『目標・案件・プロセス』を管理することで、組織の目標を達成する。
・目標の設定
・目標の設定に沿った組織の構築と運営
・成果の評価とフィードバッグ

15. １、健康や体力の維持向上、体重管理や容姿の改善などといった
⇒「身体的効果」
２、ストレス発散や爽快感、また興奮や達成感などが味わえるといった
⇒「心理的・精神的効果」
３、他者との交流やコミュニケーションの促進によって社交が深まったり、
社会参加が促されることによって帰属意識が満たされたり、そのような
人々の結びつきが地域に対する誇りや一体感、また愛着心を高めて
くれるといった
⇒「社会的効果」
４、心身の健康増進が促進され、運動不足にともなう疾病予防が図られる
ことによって医療費の削減につながるという
⇒「経済的効果」
スポーツがもたらすベネフィット

16. スポーツイベントがもたらす社会・経済的インパクト
１．社会資本の蓄積
スポーツイベントの開催にともなう社会資本としてのスポーツ施設や
道路・公園・鉄道など関連施設の整備
２．消費の誘導
イベント開催時に、域外からのビジターの消費によって生じる
新たな経済的インパクト
３．地域連帯感の向上
スポーツイベント開催にともなって生じる地域住民の連帯感
４．都市イメージの向上
スポーツイベントの開催や、プロスポーツチームの本拠地であること
から生まれる情報発信によって向上する都市イメージ

17. ・スポーツに関する興味関心
・家庭内の対話の増加
・自身や自己評価の向上
・地域アイデンティティの醸成
・地域社会の健康状態の改善
・スポーツ関連企業の育成
・就業人口や収入の増加
スポーツのもたらす「社会的効果・経済的効果」
「社会的効果･経済的効果」の関係を
「スポーツ地域活性化フレームワーク（以下SFW）」
を用いて検証する。
・年齢層を超えた交流機会の増加
・地域社会の絆の深まり
・めぐまれない人々の活性化
・地域社会の結束力の強化
・健全な青少年の育成
・若者の雇用創出
・環境インフラの整備

18. スポーツ地域活性化フレームワーク（ＳＦＷ）

19. 戦略計画
(Plan)
製 品
(Product)
立地･流通
(Place)
価 格
(Price)
ﾌﾟﾛﾓｰｼｮﾝ
(Promotion)
ﾊﾟｯｹｰｼﾞﾝｸﾞ
(Package)
ﾎﾟｼﾞｼｮﾆﾝｸﾞ
(Position)
認 知
(People)
スポーツマーケティングの構成要素（8つのＰ）
顧客の「心の中」に
製品をどう位置づけるか
新しい消費者ニーズに十分
応える「幸福な体験」を提供
する場所
ターゲット市場の明確化
組織目標の明確化
戦略的市場計画は、
価格、ﾌﾟﾛﾓｰｼｮﾝ、流通、
ﾊﾟｯｹｰｼﾞﾝｸﾞ、ﾎﾟｼﾞｼｮﾆﾝｸﾞ
と関連する。
（出典：スポーツビジネスの理論と実際・日本スポーツ産業学会監訳）

20. 中核的価値（コア・バリュー）

21. 経験価値モジュール：ＳＥＭ
（Strategic Experiential Modules）
ＳＥＮＳＥ（感覚的経験価値）
視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚という五感に訴える。
ＦＥＥＬ（情緒的価値）
ブランドに結びつくポジティブな気分や誇り、喜びへの訴求。
ＴＨＩＮＫ（創造的･認知的価値）
顧客の想像力を引き出す問題解決的経験価値。
ＡＣＴ（肉体的経験価値とライフスタイル）
顧客の身体的な経験価値や行動パターン、そしてライフスタイルの強化。
他者との交わりを通して新しい経験価値を提供する
ＲＥＬＡＴＥ（準拠集団や文化との関連付け）
理想的自己や理想的他者、そして下位文化に関連付けること。

22. １．ジャンル特性の親和性
①地域性 ： 地域密着、コミュニティ
②身体性 ：『身体』への意識の高さ
③体を作る ：『食』への関心の高さ
「農業×スポーツ」ポテンシャル
④PR力
・アピールカ
・ファン育成
⑤共通項目
・食べることへの関心
２．農業で活きるアスリートのキャリア（資質）
①技術力
・基礎体力／身体的センス
・反復練習と向上心
・先進技術（新しいやり方）の受容性
②危機管理能力
・精神力とメンタルコントロール
・対応力（考え抜く力）
・反骨精神（前進する力）
③経営力
・チームワークと自立心
・計画性（練習プログラム）
・チームマネジメントカ

23. 『農スポ@南相馬』イベント企画・留意点

24. 小高区井田川地区の魅力ある復興を！！

25. 参考資料

26. 農民芸術概論綱要・宮沢賢治
序論
……われらはいっしょにこれから何を論ずるか……
おれたちはみな農民である ずゐぶん忙がしく仕事もつらい
もっと明るく生き生きと生活をする道を見付けたい
われらの古い師父たちの中にはさういふ人も応々あった
近代科学の実証と求道者たちの実験とわれらの直観の一致に於て論じたい
世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない
自我の意識は個人から集団社会宇宙と次第に進化する
この方向は古い聖者の踏みまた教へた道ではないか
新たな時代は世界が一の意識になり生物となる方向にある
正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである
われらは世界のまことの幸福を索ねよう 求道すでに道である

27. 【
出
所
：
ま
ん
が
黄
帝
内
経
・
医
道
の
日
本
社
1
９
９
５
】

28. 【
出
所
：
ま
ん
が
黄
帝
内
経
・
医
道
の
日
本
社
1
９
９
５
】

29. 【
出
所
：
ま
ん
が
黄
帝
内
経
・
医
道
の
日
本
社
1
９
９
５
】

30. 【
出
所
：
ま
ん
が
黄
帝
内
経
・
医
道
の
日
本
社
1
９
９
５
】