2014年9月4日(木) 
第45回HCD-Netサロン「UXと組織のデザイン」 
BEENOS 戦略ディレクター 
山本郁也@fumya 
1 
UX思考の組織づくりと、その課題
新規事業立ち上げ時の組織について 
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基本的な活動内容 
• Problem/Solution Fitの検証 
• Team/Market Fitの検証 
• Product/Market Fitのへのロードマップ設計 
3
4 
“つくることができる”最小チーム構成 
エンジニアCEO デザイナー
P/M Fの検証 
20日30日60日 
アイデアの検証MVPの開発と検証アルファ版の開発と検証 
5 
BEENOS Inception Program 
P/S F・T/M Fの検証
Phase1(約20日) 
• 市場調査 
• ユーザーヒアリング 
• ペルソナ・シナリオ検討 
• 事業計画 
• ビジョンの共有 
6
Phase2(約30日) 
• MVPの設計・制作・検証 
• ペルソナ・シナリオ見直し 
• UXの期間ごとの企画検討 
• KPI設定 
• 事業計画見直し 
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Phase3(約60日) 
• アルファ版の設計・制作・検証 
• ペルソナ・シナリオ確定 
• UXの期間ごとの企画検討 
• ユーザー獲得コスト計算、LTV計算 
• KPI設定 
• 事業計画見直し 
8
9
“スタートアップにおいて重要なのは、ただ一つ。プロダクト・マーケット・フィットに 
到達することだけだ。” 
“プロダクトが素晴らしくある必要はない。基本的にプロダクトは機能さえすれば良 
い。” 
- Marc Lowell Andreessen 
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拡大時の組織について 
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基本的な活動内容 
• ブランド品質管理チームの創設と運用 
• ブランド品質管理チーム自体のUX教育 
• プロジェクト全体に対するUX思考の啓蒙活動 
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ブランド品質管理チームの創設と運用 
• 「ブランド」というキーワードによる、すべてのクリエイティブの一元管理 
• 説明書、メルマガ、パンフレット、グッズ、箱、ノベルティ、ウェブ、アプリUI・・・ 
• ペルソナ・シナリオ・CJMによるブランド品質管理チーム内の合意形成 
• 少人数体制による迅速なレビュー 
• アンケート設計(チームのKPIとしてNPSを計測) 
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14 
ブランド品質管理 
チーム 
・・・ 
・・・ 
・・・ 
・・・ 
クリエイティブ 
チーム 
プロダクト開発 
チームB 
プロダクト開発 
チームA 
スクラム 
1 
スクラム 
2 
スクラム 
3 
スクラム 
1 
スクラム 
2 
スクラム 
3 
スクラム 
1 
スクラム 
2 
スクラム 
3 
CxO
ブランド品質管理チームのUXリテラシーアップ 
• 定期的なUX勉強会の開催による形式知の共有 
• ユーザビリティガイドライン策定 
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プロジェクト全体のUXリテラシーアップ 
• 企画の立案に伴う一部の作業をアーキテクチャ化 
• 企画立案時の5W1H検討の強制 
• デザインガイドライン、文言ガイドライン策定によるルール化 
• 各役職視点でのUXガイドブック制作 
• 印刷して配布 
• 全員が集まる場での定期的なセミナー・講演の開催 
• UX思考の浸透具合をアンケートやインタビューによって調査 
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課題1 
• UXデザイナー不足 
• 組織のスケールに合わせてUXデザイナーを増やす必要があるが人材が少ない 
• UXデザインにおいて重要なスキルであるコミュニケーション能力は属人性が高く、形式知化しづらい 
UX思考のミドル層をどう育てるか 
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課題2 
• UXデザイナーにビジネス感覚が足りない 
• デザインプロセスの導入がオーバースペックになる可能性がある 
• 理想主義的啓蒙になりがちでディスコミュニケーションが起こる 
これをUXデザイナーに求めるのは困難? 
→ビジネス目線での監視役が必要? 
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UXマネジメント 
19
UXデザイン時代のミドルアップダウン 
20 
従来のミドルアップダウン現在のミドルアップダウン 
セマンティック・カタリスト 
ナレッジ・エンジニア 
エキスパート 
ビジネス・カタリスト 
セマンティック・カタリスト 
ナレッジ・エンジニア 
エキスパート
UXデザイン時代のミドルアップダウン 
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ビジネス・カタリスト 
セマンティック・カタリスト 
ナレッジ・エンジニア 
エキスパート 
事業の触媒者としてのトップ 
価値の触媒者・知識の伝播者 
としてのミドル 
知識の適用者としてロアー
中間管理職としてのUXデザイナー1 
• リーダーシップ 
• 形式知だけではうまく組織に適用できない 
• プロジェクトマネージャー兼UXデザイナー 
• ネゴシエーション 
• 施策の提案について理解を勝ち取るのは当然のこと 
• コミュニケーションはUXデザイナーにとって最重要な業務 
• ミドルアップダウン・マネジメント 
• UXデザインの実践は、事実上ボトムアップでは難しく、現状トップダウンも難しい 
• ミドル層によるトップとボトムの双方に対する啓蒙と理解が必要 
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中間管理職としてのUXデザイナー2 
• 変化に抵抗する邪魔者から、より良い変化を提案する邪魔者へ 
• より強いリーダーシップ 
• パワーとしての知識 
• UXDがオーバースペックにならないようにビジネスへの理解を持つ 
• UXと事業の双方にコミットする意識 
• 共感してもらおうとするばかりではなく、相手を理解する意識を持つ 
• フレキシビリティとアジャイラビリティ 
• 先行者利益が事実としてある以上、スピードを削ることはしづらい 
• 柔軟な現場判断(実践知・暗黙知)が必要不可欠 
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実践知リーダーシップの6能力 
• 「善い」目的をつくる能力 
• 場をタイムリーにつくる能力 
• ありのままの現実を直観する能力 
• 直観の本質を概念に変換する能力 
• 実践知を組織化する能力 
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[2012 Ikujiro Nonaka, Ryoko Toyama and Noboru Konno]
25 
ブランド品質管理 
チーム 
・・・ 
・・・ 
・・・ 
・・・ 
啓蒙・理解 
クリエイティブ 
チーム 
プロダクト開発 
チームB 
プロダクト開発 
チームA 
スクラム 
1 
スクラム 
2 
スクラム 
3 
スクラム 
1 
スクラム 
2 
スクラム 
3 
スクラム 
1 
スクラム 
2 
スクラム 
3 
CxO 
啓蒙・理解
UXリーダーシップのために 
• HCD/UXDに関する知識(形式知) 
• ビジネスに関する知識(形式知) 
• 実践知による「Contextual Judgment, Timely Balancing」(暗黙知) 
リーダーシップを持ったミドル層のUXデザイナーが組織をつくる 
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UX思考の組織づくりと、その課題