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免疫疾患併存がん患者さんの治療について
滋賀県立総合病院 消化器内科/化学療法部
後藤知之
がん × 自己免疫疾患
遠そうで実は近い関係
一見すると全く別のカテゴリの疾患のように見えますが・・・
がん
自己免疫疾患
• 強皮症患者では肺癌の発生頻度が高い
• 関節リウマチ患者ではリンパ増殖性疾患の発生頻度が高い
• シェーグレン症候群では非ホジキンリンパ腫の発生頻度が高い
• 抗TNFα抗体では悪性腫瘍の発生頻度が高い可能性がある(諸説あり)
=自己免疫疾患を持つ患者ががんに対するケア・治療を要することがしばしばある
=がんのケアの過程で自己免疫疾患の治療内容を見直す必要が起こることもある
Rev Med Interne 1996. 810-813
Arthritis Rheum 2006. 692-701
Blood 2008. 4029-4038
エンブレル注 添付文書
がん 自己免疫疾患
• 一部の皮膚筋炎・多発性筋炎や皮疹は傍腫瘍症候群と考えられ、がんの治療がうまく
行けば筋炎も寛解することがある。
=時としてがん治療が自己免疫疾患の治療でもある
• がん患者でしばしば非典型的・難治的な皮疹などが見られる(デルマドローム)
=がんの診断や病勢を判断する手がかりとなることもある
• 特に治療を難しくする代表的な併存疾患が「間質性肺炎」
• 細胞障害性抗腫瘍薬(例:イリノテカン)、分子標的薬(例:肺癌のEGFR阻害薬)など
間質性肺炎がある場合は禁忌か、禁忌でなくても使用に慎重にならざるを得ない薬剤が多い
• その他に「白血球減少」「慢性的な貧血」が影響することも
• ただでさえ、がん化学療法は白血球減少や貧血を来しやすい
• SLEに抗リン脂質抗体症候群は「血栓」が形成されやすい
• 担癌状態そのものも血栓形成のリスクである(例:トルーソー症候群)
• ワルファリンを投与されることがあるが相互作用に注意が必要(例:S-1やカペシタビン)
• 出血を来しやすい消化管がん・婦人科がんでは抗血栓療法のリスクもある
自己免疫疾患特有のリスクががん治療を難しくする
実際に免疫疾患併存がん患者の予後は悪いのか
JAMA Netw Open. 2020. e2029917
• 諸説あり
• 肺癌は免疫チェックポイント阻害剤を
最も積極的に使う領域だが、
関節リウマチ・強皮症・SLE患者でも
予後はあまり変わらないという話もある
• 免疫疾患併存でも治療をあきらめない
自己免疫疾患を持つ患者さんが
がんを発症したらどうするの?
• 根治的切除が望めるステージのときは標準治療としての切除を行うべき
• やはり命を左右する疾患の優先度を考えて治療順位を決めるべき
• しばらくは自己免疫疾患のコントロールが悪化することもある程度は許容される??
• ステロイドを長期投与されている人は合併症に注意
• 易感染性、血管合併症、血糖コントロールなどステロイドの副作用を伴うことが多い
• 周術期のステロイドカバーが必要になる可能性あり
• 間質性肺炎がある人の肺機能、強皮症などでの皮膚の創傷治癒遅延などに注意
外科的治療は多くの場合は通常通り行う
• 悪性リンパ腫の抗TNFα薬など一部を除くと明確な基準が定められたものは少ない
• ある統合解析では、27文献中14文献で、リウマチ治療中にがんを発症した場合は
リウマチ治療について再検討し直すべきであると言及
• リウマチ治療の継続が転帰を悪化させるリスクを患者に伝える必要があると言及
• 抗TNFα抗体やDMARDsは中止を提言するものが多い
• ステロイドの使用は問題ないとされることが多い
薬物療法は治療の変更が必要になることも
Arthritis Care Res. 2020. 309-318
免疫性疾患併存がん患者に
免疫チェックポイント阻害薬
を使ってもいいの?
あらゆる領域で無くてはならない免疫チェックポイント阻害薬
標的分子 一般名 製品名 対象疾患
PD-1
ニボルマブ オプジーボ 肺癌・胃癌・食道癌・腎癌・他…
ペムブロリズマブ キイトルーダ 肺癌・頭頚部癌・ホジキンリンパ腫・MSI-H・他…
PD-L1
アテゾリズマブ テセントリク 乳癌・肝細胞癌
アベルマブ バベンチオ 腎細胞癌・尿路上皮癌・他…
デュルバルマブ イミフィンジ 肺癌(小細胞肺癌も)
CTLA-4 イピリムマブ ヤーボイ 悪性黒色腫・肺癌・腎癌・皮膚癌・MSI-H・他…
• いまやがんに関連する診療科で免疫チェックポイント阻害薬を使わない診療科はない
• 自己免疫疾患を持つがん患者に使用するかどうか考える局面に遭遇する可能性大
ご使用の際には各薬剤の添付文書をご確認ください
免疫チェックポイント阻害薬は自己免疫疾患悪化のリスクあり
• コントロール困難な間質性肺炎、活動期のクローン病など悪化すれば生命にたちまち
危険を及ぼすような場合は使用すべきではない
• 一方で自己免疫疾患の悪化を許容してでもがん治療が優先される場合は使うことも
禁忌ではないが、リスクを十分考慮して
Ann Intern Med. 2018. 121-130
Autoimmunity Reviews . 2020. 102687
免疫性疾患併存例での
がん治療は
どのように考えるべきか
• やはりがん治療は生命に関わるので優先せざるを得ないことが多い
• 一方でリウマチ疾患の治療はがん治療と両立しないこともしばしばあり
その場合はリウマチ疾患の治療は中止・休薬することになることが多い
• しかし「がんだから」と盲目的にがん以外の全治療をやめてしまうわけではない
• たとえば降圧薬、スタチンなどはやめても良いかも知れない?が、
関節リウマチのコントロールは痛み・動作制限でより短期的にQOLに直結する
一つの答えが決まっているわけではない
EBM = Evidence-Based Medicine
根拠に基づく「医療」
• 「エビデンスがある医療=EBM」ではない
エビデンス以外の要素も合わせてはじめてEBMである
文献・学会発表
基礎的データを
よく学ぶ
患者との信頼関係
何を目指すのか
診察・手術手技
チーム・器具・設備
などによる実現性
BMJ. 1995 1085- 改変
科学的データ
エビデンス
利用可能な
医療資源
患者の希望
価値観
その患者さんが目指しているゴールはどこですか?
• その患者さんの目指すゴールがどこにあるのかをよくくみ取ってあげる
• ヒントとして
• QOLに直結する治療(たとえば関節痛がある)はできるだけ続けたい
• がんで予測される予後より大幅に長期的な有害事象はあまり気にしなくて良い(たと
えば進行胃癌の患者で将来の骨粗鬆症の心配をする必要はあまりないかもしれない)
• ステロイドに逃げるというのは多くの場合は有用な選択肢になる
(長期的な副作用を考えなくて良いのであれば)
• 免疫チェックポイント阻害薬は「リスクではあるが禁忌ではない」ことが多い
• リスクがあっても勝負したいFighterタイプ vs 危ない橋は渡りたくないFatalistタイプ
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免疫疾患併存がん患者さんの治療について

Editor's Notes

  1. 東京医科歯科大学の針谷らのグループの研究(日本リウマチ学会2012)によると 悪性腫瘍診断時に使用していた生物学的製剤を診断後に中止された症例は7/10例 そのうちがん治療が終了したのちに生物学的製剤が再開された症例は2例のみ 悪性腫瘍診断時に使用していたMTXを診断後に中止された症例は9/12例 そのうちがん治療が終了したのちに生物学的製剤が再開された症例は5例 悪性腫瘍診断時に使用していたDMARD(MTX以外)を中止された症例は6/8例 そのうちがん治療が終了したのちに生物学的製剤が再開された症例は半数(3例) 悪性腫瘍診断時に使用していたステロイドを診断後に中止された症例は2/13例 「RA治療中に悪性腫瘍を発現した症例の多くで、生物学的製剤やMTXは中止されており、副腎皮質ステロイドは継続されていた。悪性腫瘍の治療が終了後には、多くの症例においてDMARDsと副腎皮質ステロイドによる治療が行われていた」