LRGライブラリー・リソース・ガイド 第2号/2013年 冬号
Library Resource Guide
ISSN 2187-4115
図書館システムの現在
特集 嶋田綾子(データ協力:株式会社カーリル)
知の機会不平等を解消する
ために ──何から始めればよいのか
特別寄稿 みわよしこ
発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社
LRG Library Resource Guide
ライブラリー・リソース・ガイド 第2号/2013年 冬号
発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社
図書館システムの現在
特集 嶋田綾子(データ協力:株式会社カーリル)
知の機会不平等を
解消するために
──何から始めればよいのか
特別寄稿 みわよしこ
巻頭言 ライブラリー・リソース ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬 号
巻頭言
図書館をより開かれた存在にするために
 『ライブラリー・リソース・ガイド』第 2 号を刊行することができました。これも
ひとえに、創刊号が無事に船出できたことによるものです。創刊号をお買い上げい
ただいたすべての方々に、心から感謝申し上げます。
さて、第 2 号は、
● 特別寄稿「『知』の機会不平等を解消するために――何から始めればよいのか」
 (みわよしこ)
● 特集「図書館システムの現在」(嶋田綾子、データ協力:株式会社カーリル)
という 2 本立てとなっています。
 みわよしこさんは、フリーのライターとして多方面で活躍されていますが、大き
な反響を呼んだダイヤモンド・オンラインでの連載「生活保護のリアル」(2012 年
6 月∼ 12 月)で、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 図書館、特に公共図書館は、だれに対しても開かれた存在であり、私たちが欲
したときに、知へのアクセスを保障する社会の仕組みの一つです。その精神は、た
とえば図書館法や社会教育法、ひいては日本国憲法にも読みとれます。しかし、本
当にこの国において、その精神が実体的なものになっていると言えるでしょうか。
図書館不要論も聞かれる時勢ではありますが、であればこそなおさら、いまここで
知へのアクセスの機会保障という議論と行動を考えてみたいと思います。
 一面においては、きわめて重い論考ですが、ここに示された一つの現実を受け
とめつつ、読みとおしていただければ、みなさんの眼前に新しい地平が広がってく
るはずです。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リソース・ガイド 2013 年 冬号 巻頭言
 特集「図書館システムの現在」は、日本最大の図書館検索を謳うカーリルの技
術協力により実現しました。あらためて、株式会社カーリルのみなさまに御礼申し
上げます。
 さて、この特集では、カーリルが保有する日本全国 6000 館以上の図書館システ
ムのデータを駆使し、図書館におけるシステムの導入状況を相当な正確さで把握で
きる内容になっています。従来、図書館システムの導入にあたっては、たとえば同
規模自治体での導入状況を把握することが難しく、言うなればシステム提供企業の
アドバイスに準じざるを得ない状況がありました。
 しかし、公的な機関が有する公共的なシステムのデータは、当然オープンである
べきです。おりしもオープンデータという言葉が世間をにぎわしつつあります。公共
的なデータの開放性や透明性を高めていくことで、たとえばこのような特集が可能
になるのです。こうした文脈も含めて、この特集をご理解ください。そして、この特
集が図書館システムのよりよい革新への一助となれば、幸いです。
編集兼発行人:岡本真
責任編集者:嶋田綾子
巻 頭 言 図書館をより開かれた存在にするために[岡本真]………………………………… 2
特別寄稿 「知」の機会不平等を解消するために
     ── 何から始めればよいのか[みわよしこ]……………………………………… 5
特  集 図書館システムの現在[嶋田綾子](データ協力:株式会社カーリル)……………………… 63
LRG CONTENTS
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ライブラリー・リソース・ガイド 第2号/2013年 冬号
[Case01] ベンダー別導入状況
[Case02] パッケージ別導入状況
[Case03] 公共図書館における導入状況
[Case04] 都道府県立図書館における導入状況
[Case05] 政令指定都市の公共図書館における導入状況
[Case06] 市立・区立図書館における導入状況
[Case07] 町立図書館における導入状況
[Case08] 村立図書館における導入状況
[Case09] 大学図書館における導入状況
[Case10] 専門図書館における導入状況
[Case11] 都道府県別ベンダーシェア
[Case12] 都道府県別パッケージシェア
[Case13] 図書館システムの変更パターン1
[Case14] 図書館システムの変更パターン2
[Case15] 図書館パッケージリスト
[Case16] 人口規模とベンダーシェアの関係
[Case17] 人口規模とパッケージシェアの関係
[Case18] 分館数とベンダーシェアの関係
[Case19] 分館数とパッケージシェアの関係
[Case20] 外国人人口の割合における導入状況
[Case21] 第1次産業就業者数と導入状況の関係
[Case22] 第2次産業就業者数と導入状況の関係
[Case23] 第3次産業従事者数と導入状況の関係
[Case24] 子どもの人口割合と導入状況の関係
[Case25] 生産人口と導入状況の関係
[Case26] 高齢者人口と導入状況の関係
[Case27] 市民の平均年齢と導入状況の関係
[Case28] 昼間人口と導入状況の関係
[Case29] 人口密度と導入状況の関係
[Case30] 財政力指数と導入状況の関係
全国の図書館における導入状況 ……… 65
自治体構造による導入状況 ……………… 97
カーリルのデータにみる図書館のすがた…129
カーリルのデータにみる『生活保護手帳』…145
[Case31] 都道府県ごとの図書館数
[Case32] 移動図書館数とその愛称
[Case33] 分館数の多い図書館
[Case34] 都道府県ごとの図書館密度(10平方キロメートル
あたりの図書館数)
[Case35] 都道府県ごとの図書館密度(人口10,000人あたり
の図書数)
[Case36] 館種別『生活保護手帳』の所蔵状況
[Case37] 都道府県別『生活保護手帳』(2011年度版)の所蔵
状況
[Case38] 都道府県別『生活保護手帳別冊問答集』(2011年度
版)の所蔵状況
[Case39] 都道府県別『生活保護手帳』(2012年度版)の所蔵
状況
[Case40] 都道府県別『生活保護手帳別冊問答集』(2012年度
版)の所蔵状況
カーリルラボ ─ 学術利用トライアル募集 … 156
次号予告 …………………………………… 158
みわよしこ
の機会不平等を
解消するために──知
何から始めれば
よいのか
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
本稿について
 本稿では最初に、日本に根深く存在する「知」の機会不平等が、半世紀近い過去にどの
ような問題であったかを、私自身の経験を通して描く。
 では、現在はどうであろうか? 結論から言うと、かつての深刻さは、ほとんど解決さ
れていない。その結果として何が起こっているかについて、いくつかの事実を提示する。
 最後に、この問題がどのように解決されるべきかについて述べる。一朝一夕に解決され
る見通しはない。しかし、解決されなくてはならないと思う。考えられるアプローチと「最
初の一歩」を、私なりに提案する。
みわよしこ(三輪佳子)
の機会不平等を
解消するために──知
何 始
よいのか
か めれ
ばら
フリーランス・ライター。1963年、福岡県生まれ。
大学院修士課程修了後、ICT技術者・企業研究者・専門学校教員などを経験しつつ、
著述業へとシフト。2013年4月、日本評論社より書籍『生活保護のリアル』を刊行予定。
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
プロローグ
 プロの書き手になろうと考えはじめたのは、5歳か6歳くらいの時期だった。昭和44年∼
45年(1969年∼1970年)ごろである。
 当時住んでいた地域は、福岡県筑紫郡春日町(当時・現在の福岡県春日市)。広大な農
村風景の中に孤島のように出現した新興住宅地の、真新しい、しかし典型的な「安普請」
の建売り住宅が、当時の住まいであった。福岡市中心部に出るために利用することのでき
るバス路線は3系統あったが、それを全部合わせても、一時間に1本あるかどうかだった。
福岡市中心部の企業に勤務するサラリーマンの父親と専業主婦の母親は、それほど不便な
場所に、やっと家を買うことができたのだった。
 私には4歳下の弟がいた。両親にとっては長男である。「長男を立派に育て上げる」が、
母親の目標であった。1歳になり、歩きはじめた弟は、手当たり次第にモノを掴んだり引
っ張ったり叩いたり投げたりした。それは、1歳児がふつうに取る行動であった。弟が手
や足で力を及ぼす対象の中には、私の身体や髪の毛などが含まれていた。私は、蹴られた
り叩かれたり髪を引っ張られたりした。しかし、痛いということを表情や声などに示すこ
とさえ許されなかった。母親によれば、それらは男の子が立派に育つためには必要な経験
なのであり、私は「お姉ちゃんだから」、痛いとか辛いとかイヤだとか思ってもならない
のであった。
 「自分の受けている扱いは、なんだかおかしい」という意識が、5歳の私には既にあった。
だから、早く手に職をつけて経済的自立を達成しなくては、と思っていた。しかし、その
地域で見つけることのできる女性の職業は、学校や幼稚園の教員、保育園の保母(当時)、
町役場の職員、農協や信用金庫の職員、看護婦(当時)。教育・公共・金融・医療以外で
女性が職業を得ようとするならば、商店や小規模企業を夫と共同経営するしかない。5歳
の私は、まだ「性差別」という言葉を知らなかったが、それらの女性の職業は、どの一つ
も、自分の抱えている問題から自分を解放してくれるようには見えなかった。
 その時期、私は、児童書や絵本の書き手に女性の名前があることに気づいた。松谷みよ
子。あまんきみこ。石井桃子。テレビドラマのオープニングを見ていると、「脚本」とい
う文字のそばにも女性の名前がある。橋田壽賀子。向田邦子。世の中には、本を「書く」
という仕事があり、そこには多数の女性の書き手がいるらしい。私も、なれるかもしれな
い。なれるんじゃないかな。きっとなれると思う……。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
 小学校に入った私は、図書室にあった800冊あまりの本を、小学1年生の間に読み尽くし
た。「それも出来ないようでは、プロの書き手になどなれないだろう」と子ども心に思っ
たからだ。同時に、書くことに関するセルフトレーニングを開始した。作文では、子ども
離れした文章力で大人の舌を巻かせ、同時に「子どもらしくない」という評価を受けた。
10歳前後で、小説の習作を始めた。現在の私は、ほぼノンフィクションを専門としている
が、ノンフィクション・ドキュメンタリーの世界にも女性の書き手がいることには、まだ
気づいていなかった。中学時代には小説やシナリオのコンクールに応募したが、結果は出
せなかった。「原稿用紙300枚や500枚の文章を書くことができる」と自認できたことだけ
が収穫だった。その後、大学進学に際しては物理学を選択し、そのまま修士課程まで進学。
修了後は企業研究者となったが、間もなく、1990年代後半の所謂「血で血を洗うリストラ」
に巻き込まれた。
 1998年、私は企業研究者を続けながら、参入機会の多いICT系メディアで著述業を開始
した。2000年からは、著述業にほぼ専念している。主な守備範囲は科学・技術であったが、
2004年に運動障害のため歩行が困難になってからは、社会保障や福祉の問題に当事者とし
て直面することとなった(2007年に障害者手帳を取得。現在、屋外での移動には常時、電
動車椅子を利用している)。現在は、生活保護を中心とする社会保障・科学・技術の分野
にまたがる形で、著述活動を展開している。
「大人の本」へのアクセスを求めて∼小学校時代まで
 幼少期の私にとっての大きな課題の一つは、「本があって読むことのできる場所と状況
を確保する」であった。私が自発的に読み書きを行うことを、母親が好まなかったからだ。
私は子どもなりに知恵を絞り、全力で、「本のある安全なところ」へとアクセスする努力
を重ねてきた。
 幼稚園以前、私が本に接する機会は、幼稚園・同世代の子どものいる家・歯科医院や小
児科医院の待合室。これで全部であった。父親の本棚には、300冊ほどのビジネス書・流
行小説・画集(父親は絵画が趣味である)があった。当時の中産階級の父親の、典型的な
本棚であろう。しかし、それらの本を手にとって読むことは困難だった。この時期に読ん
だ本に、特に記憶に残っているものはない。唯一、はっきり覚えているのは、歯科医院の
待合室にあった婦人雑誌の料理記事である。ミルクゼリーとコーヒーゼリーが市松模様に
盛り合わせられているだけであったが、その幾何学的な美しさに、5歳の私は息を呑んだ。
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
ゼリーで、こんなことができるんだ!
 6歳になった私は、町立の小学校(当時)に就学した。急激な子ども人口の増大に伴い、
新設された小学校だった。図書館を設置する余裕はなく、半地下の小さな倉庫のような部
屋が「図書室」とされており、前述したように800冊ほどの書籍があった。
 7歳の時、私は結核に罹患した。幸い、ごく初期であり、咳などによって結核菌を外部
へと排出する段階には達していなかった。薬物療法のみで、1年ほどで完治した。母親の
強い希望で、私は小学校に通学を続けていたが、外で遊ぶことも運動も禁じられていた。
休み時間の居場所は、図書室しかなかった。私は、図書室の書籍を全部読み尽くしてしま
った。私が読むものに飢えていると知って、隣のおばさんが高校の国語の教科書をくれた。
高校を卒業した娘のものだった。現代国語・古文・漢文。教科書ガイドもついていた。私
は教科書ガイドを頼りに、古文も漢文も読めるようになった。石碑の碑文が、神社の社の
中に掲げられている額の文字が、意味のある何かとして目に飛び込んできはじめた。
 小学生時代の私は、大人のために作られた本を読む機会に飢えていた。将来プロの書き
手になりたい、古文も漢文も読めてしまう小学生にとって、子ども向けの本しかない小学
校の図書室は、何とも物足りないものであった。
 小学2年生の時、私が結核に罹患する少し前、住んでいた新興住宅地に公民館ができた。
そこには小さな図書室も作られた。大きな本棚があったけれども、住民が持ち寄った本が
200冊ほど置かれているだけで、閑散としていた。とにもかくにも、そこには大人向けの
本が置かれている。私は、公民館で開設される習字教室に参加し、公民館へのアクセス機
会を確保した。小学6年生の私は、その公民館の図書室で上原和『斑鳩の白い道の上に』
と出会い、歴史観の多様なありかたに激しい衝撃を受けた。どなたが寄贈されたものだろ
うか。今でも感謝している。
 遠い町からやってくる習字教師は、女性であった。そこにも、女性の職業人のモデルが
あった。私は習字にも熱心に取り組み、高校1年生で師範資格を取得して「飯の種にでき
るかもしれない何か」を手に入れたことに深い安心を覚えることになるのだが、それは先
のことである。
 そのころ、春日町は春日市となった。結核から回復した私は、毎日のように、母親にモ
ノサシなどでめった打ちにされたり、髪を引っ張られたり、冷たい床に何十分も正座させ
られたり、食事を与えられなかったりするようになった。
 小学校に図書館が出来たのは、小学4年生の時のことであった。採光のよい、広々とし
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
た図書館に、2000冊以上の蔵書があった。私はその新しい蔵書も、ほとんど読みつくした。
図書室時代から、図書担当の教諭たちの選書のセンスが光っていた、と今にして思う(図
書担当教諭のリーダー的存在だった佐伯先生、ありがとうございました)。身の回りのモ
ノや環境は、どのように成り立っているのか。小学校の窓から見える範囲だけでもいくつ
もある古墳や遺跡は、いったい何なのか。子どもたちの自然な知的好奇心を導く選書であ
った。もちろん、学年別の少年少女文学全集や伝記全集も。
 春日市には、小さな図書室が一つだけ、あるにはあった。2回か3回程度しか行かなかっ
たので記憶が定かでないのだが、住んでいる町から道のりで5kmほど離れた市役所の中か
すぐそばであった。そこに行けば、大人向けの本に接することはできた。蔵書数はどれほ
どだっただろうか。1万冊はなかったと思う。夏は暑く、冬は寒かった。
 片道5kmは、自転車に乗れば、どうということはない距離ではある。しかし、小学校の
校区外である。同じように校区外の公営プールに自転車で付き合ってくれる同世代の友だ
ちはいても、図書室に付き合ってくれる友だちはいなかった。
 小学6年生の私は、中学受験をめぐる周囲の大人たちの対立の中で疲れていた。母親は、
私立中の受験にこだわった。父親と父方の祖母は、「才走った子どもだからこそ、そんな
特別な中学校に進学させることはやめるべきだ」と考
えていた。私は、周囲の大人たちの誰もの顔を立てる
ために
「力試しに受験し、行くかどうかは受かってから考え
る」
ということにした。そして、私立の女子中学に合格し
た。合格すると、父親も父方の祖母も、「せっかくだか
ら、ぜひ進学するように」と言いはじめた。
 私は正直なところ、女子校に行きたいとは思えなか
ったのだが、その中学は福岡市にあった。福岡市在住・
在学・在勤のいずれかを利用条件とする、福岡市の図
書館が利用できるということである。私は、福岡市の
図書館の魅力に惹かれて、私立中学に進学することに
した。
現在の春日市民図書館サイト。10万人規模
の自治体の図書館としては、非常に充実し
ている方ではないかと思われる。
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
 話を中学以後に進める前に、当時の住んでいた町の状況について、一節を割きたい。そ
こには激しい格差があり、教育の機会を奪われた多くの子どもたちがいた。
格差と、奪われた教育機会
 当時の春日町は、コメ・野菜、鶏肉・卵の生産を中心とする農産地であった。そこには
もともと、学力増進や進学に子どもを駆り立てる空気はなかった。身体が動き、真面目に
働く態度があれば、何らかの形で食べていくことはできる。農家の子ならば、農業を継げ
ばよい。商店の子なら、商店を継げばよい。そうでなくても、土木作業、建設作業など、
選ばなければ仕事だけはある。資格を得て会社勤務をしたいのだったら、自衛隊に入れば
いい。頭は良いに越したことはないけれど、勉強ができることはそれほど重要ではない
……。それはそれで、首尾一貫している世界ではあった。
 この状況を一変させたのは、新興住宅地の出現であった。小学校の同じクラスの中に、
貧農の子どもと比較的大規模な農家の子ども、自衛隊勤務の父親の子どもとリベラルなサ
ラリーマン家庭の子ども、木工所の子どもと土地成金の子どもが入り混じることになっ
た。大人も子どもも含めて、摩擦や衝突が日常的であった。
 同じ校区の中に、イサミさんというお宅があった。詳しい事情は知らないが、ご両親は
いなかった。20歳くらいのお兄さんを頭に、5人ほどの子どもがいた。土木作業などの仕
事をしているらしいお兄さんの日当と、住み込みの「ご飯炊き(今で言う「お手伝いさん)」
をしているお姉さんの仕送りで、小さな子どもたちの生活と通学がなんとか支えられてい
た。お兄さんとお姉さんは、中学を卒業してすぐ働いていた。子どもたちは、しばしば小
学校でいじめに遭った。貧困な暮らしぶりを反映した服装、学力が低いことなどが、いじ
めの口実とされたのだった。
 お兄さんは休みの平日に、しばしば、朝から焼酎を飲み、泥酔して勢いをつけて小学校
に乗り込んできた。子どもたちが遊んでいる昼休みの校庭に入り込み、大声で「校長を出
せ」と叫んだ。教諭たちは、お兄さんから子どもたちを遠ざけた。男性の教諭たちがお兄
さんを囲み、話を聞き、なだめて帰ってもらっていた。お兄さんの主張の内容は「オレの
妹をいじめるな」であった。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
 小学校の同じクラスにずっと、コンドウ君という男の子がいた。こちらも事情を詳しく
は知らないが、不安定就労をしているお父さんが、コンドウ君と3歳下の妹を一人で育て
ていた。お父さんは、子どもたちの生存を支えるだけで精一杯だった。「清潔な服装をさ
せる」「夏は毎日入浴させる」というようなことにはまったく手が回っていなかった。コ
ンドウ君兄妹の服装は、だいたい3ヶ月に1回くらいしか変わらなかった。季節の変わり目
ごとに1回だけ、新しい服を与えられる感じだった。見た目がみすぼらしいだけではなく、
異臭を放っていた。コンドウ君は、服装のみすぼらしさと異臭によって、しばしば、いじ
めのターゲットになった。教諭たちは、見つけ次第、厳しく叱責した。すると、コンドウ
君の妹が学校の外でターゲットとなるのであった。それもまた教諭たちは見逃さなかった
が、その次には、「コンドウ君の妹の筆箱の中の鉛筆の芯が、外からは見えないように折
られる」といういじめへと発展した。教諭たちは容認しなかったが、結局、いじめを止め
ることはできなかった。
 小学3∼4年生の時、同じクラスに、ハナダさんという女の子がいた。西原理恵子のコミ
ック『ぼくんち』や『パーマネント野ばら』に出てきそうな、極めて大衆的なウドン屋さ
んの子であった。ハナダさんは、控えめで、おとなしく、真面目で、しかし非常に低学力
で、テストの成績はいつも0点や10点、よくて20点程度だった。しばしば、テストの成績
をネタに、いじめられていた。もしかすると、軽度の知的障害を伴っていたかもしれない。
 ハナダさんの状況を、クラスメートの女子たちは憂慮した。いじめの原因は、学力だけ
であるように見えた。そこで、勉強会を開催することにした。会場は、それぞれの家を回
り持ちにすることとした。しかし、この試みはまったく成功しなかった。ハナダさんは、
最初の2回だけはやって来たのだが、3回目からは参加してくれなかった。そこでウドン
屋さんに行ってみると、ハナダさんは、忙しそうに手伝いをしていた。家業の貴重な労働
力として当てにされているので、勉強どころでないのである。そんな問題が、子どもたち
に解決できるわけはない。だいたい、クラスメートどうしで「助けてあげる」などという
失敬な試みが成功するわけはないのである。「なんとかしなくてはいけない気がするけど、
どうやって? 誰が?」という思いが、私の中に苦く残った。
 
 イサミさんの妹も、コンドウ君も、ハナダさんも、その後の消息は聞かない。中学の途
中で不登校になったらしいという噂を聞いてそれっきりであったり、シンナーの売人にな
ったという噂を聞いたのが最後であったり、ご両親が土地を売って転居した後の連絡先が
不明のままであったりだ。「高校に行った」「立派な大人になった」という話は聞いていない。
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
知へのアクセスと希望を求めて∼中学時代
 さて、福岡市の中学校に進学した私のその後に、話を戻したい。
 私は月に2度ほど、日曜日に、福岡市中央図書館へ通うようになった。貸し出し期限は
2週間なので、月に2度は通わなくてはならない計算になるのであった。バスで20分かけ
て西鉄大牟田線の最寄り駅まで行き、さらに15分ほど電車に乗って、福岡市中心部の天神
(福岡)駅で降りる。そこから徒歩約25分(当時、福岡市博多区築港本町にあった)。待ち
時間を含めると、片道に必要な時間は、約1時間30分ほどであった。蔵書数は数十万冊規
模だったと記憶している。
 私は天神駅で降りると、まず、紀伊國屋書店に足を運んだ。駅すぐそばのデパートの1
フロアが、まるまる書店スペースとなっており、当時の福岡では最大の書店であった。私
は書店スペースを一周し、読みたい本をメモし、そのメモを持って図書館に行った。読み
たい本を全部購入するだけの経済力は、中学生にはなかったからだ。
 もっと近くに、福岡市の図書館は他にもあった。しかし、小さな図書館にない本を読み
たいと思ったら、結局は中央図書館まで行くことになる。手間を一度で済ませることを、
私は往復の時間と交通費のコストを支払うことで得た。
 私は中学進学直後、数学で落ちこぼれた。中学1年生
で、数学で方程式が出てきた最初、「移項」という操作
の意味がどうしても理解できず、方程式というものを理
解することもできず、一学期の期末テストで赤点を取っ
てしまったのだった。算数が嫌いでも苦手でもなかった
私にとって、これは大きなショックだった。「将来はモ
ノカキになりたい」と思っている中学生は、数学を諦め
ても生きる道を見つけることができたかもしれない。で
もなんとなく、そこで諦めてしまうと、その後、とても
大きなものを失ってしまいそうな気がした。
 中学校の図書館には、たくさんの参考書があった。
それらを一つひとつ見てみたけれども、理解できる説
明はなかった。「方程式の基本のキ」というべきところ
でつまづいた中学生のための参考書はなかったからで
ある。
現在の福岡市中央図書館ページ。福岡市中
心街すぐそばの、非常に利便性の高い地域
にある。筆者が福岡市在学中は、福岡市
博多区築港本町にあり、アクセスは決して
便利ではなかった。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
 中学1年生の夏休み、私は福岡市中央図書館で、教員向けの数学教育法の本を探した。
そこには、腑に落ちる説明の数々があった。方程式の場合の等号とは。項とは。移項とは。
式の操作とは。グラフ化した場合に何を表すか。意味が分かれば、あとは操作に習熟する
だけである。私は紀伊國屋書店で、最も平易な問題集を買い求めて帰った。2週間後、私
はもう少し高いレベルの問題集を買い求めた。夏休みが終わるころ、中学1年生向けの方
程式の問題で解けないものは、私にはなくなっていた。
 私は二学期の数学のテストで、満点近い得点をし、女性の数学教員を仰天させた。どう
いう勉強をしたのかと質問されたので、やったことを素直に答えた。教員は絶句した。そ
して、猫という共通の話題を通じて、教員は私と雑談をする機会を増やした。そして、将
来は理数系方面へ進学するように、私を粘り強く説得しはじめた。
 数学落ちこぼれから自分を救い出すプロセスで、私は、遠山啓という名前が気になっ
た。遠山啓は、戦後日本の算数・数学教育の体系化に力あった数学者である。といっても、
中学1年生レベルで読める遠山啓の数学書はほとんどない。私は、自分の読めそうな他の
著書を探した。もちろん、福岡市の図書館でのことである。遠山啓は、さまざまな教育実
践や社会的発言を活発に行っていた。私が初めて「出会った」といえる科学者は、科学の
世界に少しも閉じこもっていない数学者だった。
 数学落ちこぼれからの回復を終えた私は、プロの書き手になりたいという自分の思いを
かなえるために、福岡市中央図書館の中を動きまわった。そこには、倉本聰・橋田壽賀
子・向田邦子のシナリオを書籍化したものがあった。原作のある作品ならば、原作も。私
は原作を読み、シナリオを読み、記憶している限りのドラマ映像と組み合わせ、原作がシ
ナリオとなって映像化されるプロセスを学んだ。シナリオライターたちのエッセイを読み、
どのようにして機会を得てプロになるのかを知った。このころ、私の「プロの書き手にな
りたい」という思いは、もはや夢ではなく、必ず叶えられる将来となった。「どうすれば
なれるのか」「どうすれば作品が生み出せるのか」が具体的に分かったからである。
 中学2年生の時、同じ小学校から同じ中学校に進んだ同級生の一人が、長期欠席をした。
お父さんが事業で失敗し、一家で行方をくらましていたのであった。長期欠席の後、中学
に戻ってきた同級生は、公立高校に進んだ。自分の努力ではどうにもならないことがある。
中学2年生の私は、そう痛感した。
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 私にも、高校進学時期がやってきた。私は、通っていた女子中の系列の女子高にエスカ
レーター進学したいとは思わなかった。県立の、普通の進学校に行きたかった。しかし母
親が「県立高校を受けるのだったら、学区のトップ校でないと」と強くこだわった。中学
進学時点で学力選抜を受けている私立中学の生徒は、内申点では不利になる。私は、そこ
そこの進学校に行ければいいと思っていたが、母親は「そんな高校に行くくらいなら、こ
のままエスカレーター進学を」と譲らなかった。私は仕方なく、県立高校受験を断念した。
 県立高校入試が終わるころ、私は夜中にトイレに行こうとして、母親が父親に「あの子
はずるい見地から、県立の受験を避けた」と話しているのを耳にした。私の背中に寒いも
のが走った。
 私は、「母親が理解できない進路を選ばなくては」と強く思った。とにかく、自分の人
生に入り込まれないようにしないと。口を開かせたら、手を出させたら、そこで終わりだ。
母親は必ず、私を自分の思い通りにしないと気が済まないのだから。
 とにもかくにも、進学を機会にして福岡を離れたい。「文章の書き手になりたいから文
学・社会学」「数学や理科が好きだから理学」というような進路選択をしたら、福岡を離
れられなくなる。それなら、福岡でできるからだ。
 私は、音楽系に進学しようと考えた。5歳から続けていたピアノは、相当のレベルに達し
ていた。高望みしなければ、音楽系への進学は充分に叶いそうだった。といっても、演奏
家になりたいとは思っていなかった。ドビュッシーのように、音楽の世界にイノベーショ
ンをもたらすような作曲家になろうと、自分の才能の程度も可能性も顧みずに妄想した。
 中学3年生の後半から、私は激しいいじめに遭いはじめた。精魂かけて描き上げた写真
のような風景画を美術教師が評価して、廊下に掲示した。数日後、その絵は姿を消し、二
度と私の前に現れなかった。確実に焼かれるような場所に、誰かが捨てたのだろう。音楽
のテストが、カンニング疑惑によって0点にされた。机に解答が書いてあったからだそう
だった。それを私が書いたのかどうかは調べられることがなかった。騒ぎ立てはじめた生
徒の一人が、その学校の教員の子どもであるという理由で、音楽教員たちは「あなたがそ
んなことをする理由はないと、先生たちも思うんだけど、しかたない」と言いながら、そ
の措置を取った。
 将来、音楽の世界で活躍する自分を妄想することは、私にとっては必要なことだった。
あのカンニング疑惑が嘘だったということを、将来が示してくれるかもしれない、と思え
たからだ。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
「ここじゃないどこか」へ飛び出す力を求めて∼高校時代
 高校時代の記憶は、霧がかかったようにぼんやりしている。
 中学で仲良くしていたクラスメートの多くは、県立高校に進学した。十代後半の女子の
緊密な人間関係の中に、私は居場所を見出すことができなかった。手をつないでトイレに
行くようなグループのいずれにも属していなかった私は、いじめの格好のターゲットにな
った。登校すると概ね毎日、下足置き場に上履きがなかった。上履きは、下足置き場近辺
のゴミ箱の中にあったり、どこにもなかったりした。教室に着くと、椅子の上に画鋲が上
向きに置かれていた。それをつまみあげて壁に刺して座ると、翌日は、画鋲がセロテープ
で椅子に貼り付けられていた。机の中に辞書などを置いておくと、必ずといってよいほど
紛失し、数百メートル離れたベンチの下から出てきたりした。私は机の中に何も置いてお
かないようになった。カバンは、辞書や教科書で膨らんでいた。すると、「ブタカバン」
と嘲られた。机の中には、3日にあけず、紙が入れられるようになった。利き手でない側
の手で書かれたと思われる文字が並んでいた。内容は、私に対する誹謗中傷であった。
 それらのことを私が苦情として述べ立てると、私の人格が問題にされた。そこで根拠と
されたのは、中学3年生の時のカンニング事件であった。まったくの冤罪なのだが、味方
は一人もいなかった。
 私は高校時代、朝、教室に入るときの「おはよう」と、帰る時の「さようなら」以外に、
会話らしい会話をした記憶がほとんどない。朝夕の挨拶は、「こちらから仲間はずれにす
るつもりはない」という意思表示として行なっていた。返事は、ほとんどなかった。
 
 当時の私は、朝、学校に行くと、授業時間中は概ね居眠りしていた。昼休みは弁当を3
分で食べて音楽室にダッシュし、昼休み中、ピアノの練習をしていた。放課後も、合唱の
伴奏を頼まれたりしない限りは、下校時間まで音楽室でピアノの練習をしていた。帰宅す
ると、家の手伝いをしたりもしつつ、夜10時くらいまで、とにかく音の出せる時間帯はピ
アノの練習。夜間は作曲の課題に向かい合う。息抜きに、5教科の勉強も少しだけ。明け
方に2時間程度、横になってまどろむ。東京芸大で作曲を学びたいというのが当時の希望
だったので、その目的に合わせた生活だった。母親が入院したりすると、一家の家事の全
部が自分にかかってきた。他にやる人がいなかったからである。それでも、2週間に1度の
福岡市中央図書館通いは続けていた。本がたくさんある静かな空間にいる時間がなければ、
正気を保てなかった。
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
 私が高校に入ると間もなく、母親は私に対して
「高校を退学させて工場で働かせる」
と言うようになった。私が自分の考えや意志を持っていることが、母親にとっては自分へ
の反逆と映っていたようである。私が寮のある工場に監禁されて労働を強いられたら、親
のありがたみが分かり、自分に服従するようになるだろう。それが、母親の希望であった。
これは私の推測ではない。母親は事実、3日に1回くらいの頻度で、このとおりの言葉を口
にしたのである。
 私は、家出と自活の方法を真剣に調べはじめた。小学校時代から調べていたのだが、小
学生・中学生には、実際に実行可能な手段は非常に少なかった。しかし高校生の年齢なら
ば、働くことができる。このような高校1年生の春、私は習字の師範資格を手にした。そ
の書道会では、高校1年生から師範資格を得ることができたが、その高校1年生の最初の検
定で合格した。その直前は、半紙1000枚を10日ほどで消費するような練習をした記憶があ
る。このことが、私にとって、どれほどの落ち着きと希望をもたらしてくれたかは、描写
しがたい。家出した後、売春でも、悪条件のアルバイトでもなく、低水準ながら、既に一
定の職業能力のある職業人として自活できる可能性が生まれたのだった。
 私はこの現実から逃れるために、ドビュッシーの音楽へ、より深く耽溺した。ドビュッ
シーの音楽をより深く知りたくてたまらなかった私は、ある時、ドビュッシーが生涯に完
成させた唯一のオペラ「ペレアスとメリザンド」をFM放送で聴いた。激しく惹かれた私は、
LPレコードと楽譜を入手した。LPレコードを傷めないようにカセットテープに録音し、そ
のカセットテープが伸びてワカメのようになるほど聴き込んだ。福岡市中央図書館まで出
掛けない日曜日を、そのための時間に充てた。3時間のオペラを、1日に2回、時によって
は3回も聴いた。そのうちに、一度は舞台上演に接してみたくなった。しかし、非常に上
演機会の少ないオペラである。現在までの日本での上演回数は、コンサート形式による上
演も含めて、おそらく30回未満であろうと思われる。私は、「せめて文字による記録を」と、
福岡市中央図書館の参考資料室を漁った。昭和33年(1958年)に行われたという初演に関
する記事を読みたかったのだが、見出すことができなかった。西日本新聞だから掲載され
ていなかったのか、その時期の縮刷版が置かれていなかったのか、どちらであったかは覚
えていない。すべての本・雑誌・新聞が残されているという「国立国会図書館」が、私の
憧れの場所になった。いつか、そこまで、行きたい。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
 高校2年生ごろから、母親は私に対して、「将来は専業主婦に」という望みを顕にしはじ
めた。いつの間にか、「工場で働かせる」とは言わなくなっていた。
 当時の私の学業成績は、学年上位10%∼40%くらいの間をうろうろしていた。定期テス
トでは、真面目に勉強すればよい成績が取れるのだが、すると母親が「あんたは、何をし
ても、何にもなれん、親の言うことを聞かないから、将来は恐ろしいことになる」と言う
のだった。そこで私は、「よい成績は母親を機嫌悪くする」と学習することになる。次の
定期テストでは、試験勉強を一切しないでおく。すると成績は落ちる。そうなればそうな
ったで、母親は「親の言うことを聞かない罰」と怒る。おそらく、成績が問題なのではない。
母親は、私の成績が外聞悪くない程度にほどよく、しかし、職業キャリアにつながるよう
な進学は不可能な程度に悪くあってほしいのだろう。
 母親は、さまざまな機会をとらえて、私に「将来は専業主婦になる」と明示したり暗示
したりした。ある時、「美容院に行ったら、そこに占い師がいて」と話しはじめた。占い
師によれば、私は将来、ごく普通の結婚をして、ごく普通の専業主婦になるのだそうだっ
た。
 母親は、「将来は専業主婦になるのだから」と、「訓練」を始めなくてはと言いはじめた。
母親はまず手始めに、私に与えられていた勉強スペースを取り上げ、台所の隣の暗く冷た
い部屋へと移動させなくてはならない、と主張した。高校にだけは通わせてやるが、勉強
も習い事もすべて取り上げ、住み込みの召使のようにこき使う。そうすれば、よい嫁にな
る。それが母親の主張であった。しかし父親は、それに賛同しなかった。父親は私の味方
であったというわけではないのだが、私の学業成績がそれほど悪くないので、短大ではな
く普通の四年制大学に進学させたいと考えていた。
 ここで、父親はどうしていたかについて、一言述べておきたい。
 父親は、多忙なサラリーマンであった。朝は子どもたちが学校に登校した後で起き、夜
は日付が変わってから帰宅する毎日であった。土曜日・日曜日・年末年始も、在宅してい
ないことが少なくなかった。しばしば、泊まり勤務もあった。「家庭にいない」という形
でよくない状況の維持に貢献していた、とも言える。
 母親は、父親がいる時には、私に対して特におかしな言動は取らなかった。しかし父親
は、母親が私に対して虐待めいたことをしているのを、うすうす感づいていた節がある。
父親は「長女だから、そういう立場に置かれやすい」と言い、同時に「長女だから、不満
を持ってはならない」とも言っていた。いまだに、私には理解できない。最大限に好意に
解釈すれば、多忙な仕事・母親と私の関係以外にも紛争の多い家庭の状況に対応するだけ
で手一杯で、それ以上の問題を抱えたくなかったのであろう。
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
 私は、「音楽系への進学では足りない」という危機感を抱いた。どのような意味でも、
母親の望みの実現に結びつかないような進学をしなくては、私は職業生活の入り口に立て
ないであろう。音楽系では、結婚のハクに使われる形で終わってしまいそうだ。
 高校3年生の1学期、決定的なことが起こった。私の作曲の指導者が、
「東京芸大作曲科なら二浪が必要。芸大にこだわるなら楽理科に、作曲にこだわるなら愛
知県立芸大か京都市立芸大にしなさい」
と宣告したのだった。私はその場で「作曲を選びます」と答えた。今にして思えば、楽理
の研究者という進路は、私に極めて適したものであったと思う。しかし当時、その判断が
できるほどには楽理を知らなかった。
 帰宅した私は、作曲の指導者の言葉を母親に告げた。すると母親は、
「そんなワケの分からない大学に、なんで行かせなきゃいけないの」
と叫んだ。どちらも、入るのがそれほど易しい大学ではないのだが、母親にとっては「ワ
ケの分からない大学」なのであった。私はその瞬間、音楽系への進学を断念する決心がつ
いた。そして、高校3年生の7月に「理転」した。さまざまなことに関心のあった私は、物
理を選ぼうと思った。自分の将来がどうなるのかは分からないが、物理なら、どのような
将来にもつないでいけそうな気がした。言い換えれば、「つぶしが効く」ということである。
 しかし、受験勉強は捗らなかった。私の通っていた高校の進学率は、昭和50年代の当時
すでに90%を超えていたが、半数は、系列の女子短大への進学だった。中学・高校・短大
をその学園で過ごし、好条件で腰掛けOLを3年程度経験し、その間に条件のいい結婚相手
を見つけて奥様に。その高校は、そう望む親と娘が選ぶ学校であった。理科や数学の進度
は、概ね1年分、通常の普通科高校より遅れていた。私は数学IIIを習うことができず(開講
されていたが、内容はほぼ数学IIBであった)、物理IIは開講されない高校から、進学校出身
者と同じ条件で、理学部物理学科を目指そうとしていたのだった。
 高校3年生の夏、私は、「とにかく現状を把握しないと対策もできない」と考え、全国模
試を受験しようと思った。2週間に1度、福岡市中央図書館に通う習慣は、その時にも続い
ていた。いつものように、図書館に行く前に紀伊國屋書店に寄り、申し込みをしようとし
た。しかし、財布の中にあったお金は、受験料に足りなかった。意気消沈した私に、顔な
じみの店員は、近くの予備校の特待生試験の存在を教えた。福岡市中央図書館の近くにあ
った予備校だった。私は、受験料無料の特待生試験を申し込み、受験して、合格した。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
 私はこの予備校に、その後2年半も、特待生としてお世話になることになった。受験や
進学に適する家庭環境になかった私は、予備校の教員たちの理解と支援、福岡市中央図書
館にあった多数の本による勇気づけにより、東京の大学への進学を実現させることができ
た。
次の一歩への歩みは、いつも図書館とともに∼大学入学からライターとなるまで
 私は東京理科大・理学部第二部物理学科に進学した。予備校の教員たちに知恵を授けら
れ、親に内緒で受験しておいたのだった。福岡の大学には白紙答案を提出した。
 どうしても帰りは遅い時間になるので、大学の近くにアパートを探した。新宿区中町に
あった、家賃3万円・トイレ共同・風呂なしの木造アパートで、私は東京での生活を開始
した。これで私が、原家族での性差別や母親の侵入から自由になれたわけではなく、苦し
められ続ける状況はその後25年ほど続くことになったのだが、本稿ではそのことについて
は詳述しない。
 徒歩1分ほどのところに、新宿区立中町図書館があった。平日の昼間にも、そこには真
剣に学ぶ大人たちの姿があった。おそらく、何かの研究をしていると思われる人たちが、
朝から晩まで真剣に机に向かっていた。当時の東京理科大(神楽坂キャンパス)の図書館は、
私語が非常にうるさく、クラスメートがやってきては普通の大きさの話し声で雑談を始め
るので、まったく勉強に適していなかった。私は中町図書館や、大学すぐそばのハンバー
ガーショップ「ウエンディーズ」で勉強した。ウエンディーズでは、勉強をする目的で大
学に来ている数少ないクラスメートと一緒にテーブルを囲み、雑談したい人の入り込む余
地をなくすことができた。勉強の仲間が欲しい時には、そうした。
 大学2年生の時から、私は研究所に職を得た。最初は、国家プロジェクトで作られた研
究所だったが、大学3年生の年度末に解散が決定した。私は上司のあっせんで、大学4年生
の時はNTT基礎研究所(武蔵野)に勤務していた。
 NTT基礎研究所(武蔵野)には、巨大な図書館があった。「工学系書籍・雑誌では東洋一
の規模」ということであった。大きめの学校体育館程度の広さの図書館に、床から天井ま
で、聞いたこともない名前の学術雑誌が製本されて並んでいる。それは、圧倒されるよう
な風景だった。私は、この「論文読み放題」という恵まれすぎた環境のもと、研究者を目
指そうと大学院修士課程を受験し、合格した。
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
 憧れの国立国会図書館のすぐそばまで来たのではあったが、実際にそこに足を踏み込ん
でみる時間はなかった。昼間は仕事、夜は大学、夜間は勉強やバンド活動やスポーツ。私
は忙しすぎた。
 1990年、バブル経済絶頂期に修士課程を修了した私は、苦労らしい苦労をすることもな
く電機メーカーに就職し、企業研究者となった。専門は、半導体に関する各種計算機シミ
ュレーションであった。そこには小さな図書室があったが、調べ物の役に立つ場所ではな
かった。1960年代や1970年代の専門書が数多くあり、史料としては役に立ったが、最新の
技術・研究情報は非常に少なかった。
 私は就職と前後して、現在も住む東京都杉並区に転居した。図書館は徒歩圏に3館。自
転車を利用すれば5館が利用可能であった。いつの間にか、図書館は、「行くために苦労し
なくてはならないところ」ではなく、「あってあたりまえ」の存在になっていた。
 企業研究者時代の私は、相当数の専門書を自腹を切って購入していた。典型的な性差別
に遭っていた私は、名刺の印刷・書籍の購入など些細なことがらの数々で「理由をつけて
繰り延べられたあと結局は叶わない」という扱いを受けていた。会社の予算を当てにして
いたら、必要な書籍を手にすることはできない。会社でそのような書籍や雑誌を手にして
いたら、上司から警戒のまなざしで見られ、やはり読むことはできない。研究キャリアを
諦めたくなかったら、休日に、自腹で購入した書籍で勉強をするしかなかった。
 しかし、高価な専門書を必要なだけ購入するのは、容易ではない。私は、杉並区立図書
館に購入をリクエストした。まだ予算が比較的潤沢だったので、私以外に読む人のなさそ
うな書籍でも、たいていは購入された。このことが、私の目の前をどれほど明るくしてく
れたか。会社がどうだろうが、上司がどうだろうが、まだ、道は閉ざされていない!
 逆境は逆境でも、あがくことがまだ可能だった逆境の日々は、1997年7月のある日、終
わりを告げた。上司が、会社の上層部に対して「三輪さんが会社を転覆しようとしている」
と話したからだ、と聞いている。会社・組合の総力をあげた職場いじめが始まっただけで
はなく、私の生活圏・交友・私生活などすべてを含めた、監視と干渉の網の目の中での圧
迫。いつ、どこまで、どのような結果をもって終わるのか、想像のしようもない。あがく
ことさえ困難な日々が始まった。私が2000年にその会社を退職し、2002年、内縁関係にあ
ったが1997年以後は私への攻撃の最先鋒となった同僚と別れてからも、その監視や干渉は
続いた。続くべき理由が何もないにもかかわらず、続いた。2013年現在も、まだ「終わっ
た」と確信することはできていない。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
 話は前後する。私は1995年ごろ、「この会社に長く勤務し続けることは無理だろう」と
思っていた。性差別主義的な体質だけではない。バブル終焉とともに始まった苛烈な人員
削減で、中高年社員たちが会社から消えた次に、女性専門職・女性総合職がターゲットに
されはじめたからだった。1995年以前も、私の職場環境は決して良かったわけではないが、
体質の古い会社に見られる典型的な性差別の範囲にとどまっていた。しかし1995年以後は、
明確に「辞めさせるためのいじめ」という様相を帯びた。
 いずれにしても私は、次の職を探す必要があったが、同じようなメーカーに転職したい
とは思わなかった。
 当時、電機連合に所属する大手メーカー間では、協定によって、同業他社への転職は不
可能な仕組みが作られていたため、望んだとしても転職はできなかった。私は、自分の従
事していた業務を専門とする外資系企業への転職も検討したが、当時、それらの企業は、
相次いで日本拠点を閉鎖して撤退しようとしていた。顧客である日本の電機メーカーの業
績が悪化していたからであった。
 私は、子どものころの夢であった「プロの書き手になる」を、実現しようと思った。出
版業界とコネクションを持っている人と出会うたびに、その希望を語ってみた。
 ある人は、新聞・雑誌への投稿を勧め、「掲載される確率が80%を超えたら、プロのラ
イターとしてやっていくにはどうすればいいか、きっと分かるよ」と言った。私は実行し
てみた。間もなく、掲載される確率は80%を超えた。確かに、プロの書き手が報酬をいた
だけるゆえんは、よく分かった。80%という掲載確率は、その媒体の性格を知り、その媒
体の読者を知り、掲載される投稿の傾向を知り、その範囲で自分の書けることを書くこと
によってしか実現できない。これは、プロの書き手であれば誰しも実行しなくてはならな
いことである。しかも実行し続けるのは容易ではない。媒体も読者も変化していくからだ。
 ある人は、コンテストへの応募を勧めた。私は入選し、新しい実績を一つ積むことがで
きた。
 ある人は、私の書けそうな内容に関して、書き手を求めている編集者を紹介してくれ
た。単発記事を数本書くうちに、連載の話が飛び込んできた。連載を続けていくうちに、
特集記事やムックでの執筆の話もいただけるようになった。
 自分でも、新規媒体の開拓は続けていた。自分の仕事の大半がテクニカルな記事で占め
られている時期には、エッセイの仕事を探した。コアなエンジニアを対象とする媒体ばか
りで仕事をしていた時期には、一般ユーザー向けの仕事を探した。
 なぜ、そんなことができたのか。たくさんの図書館があったからだ。
 勤務先の貧弱な図書館では、私が書こうとする記事の下調べは、到底不可能だった。私
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
は『東京ブックマップ』を片手に、東京の数多くの専門図書館や国立国会図書館へと足
を運ぶようになった。数多くの雑誌、数多くの書籍、それらを発行している出版社。私が
一つの分野に安住してしまおうとすると、本や雑誌のどれかが、「そんなことでいいのか
い?」と話しかけてくるような気がした。
 いつの間にか私は、その世界のどこかで生きている自分の将来を、まったく疑わなくな
っていた。2000年、私は電機メーカーを退職した。不安は、まったくなかった。
 以来12年、紆余曲折や浮き沈みはあるものの、私はライターとして、生計を立てること
を続けてこれている。
私にとって、専門知とは?∼大学図書館との出会い
 2007年4月、私は筑波大学大学院数理物質科学研究科・博士後期課程に進学した。中断
したままの研究への思いが、止みがたかったからだ。同年7月、私は身体障害者手帳を取
得した。2004年に運動障害が始まって以後、どのような障害者福祉の恩恵を受けることも
なく、ただ障害によるハンディキャップを背負いつづけるだけの状況が続いていた。身体
障害者手帳は、その状況から、私を解放してくれるはずであった。
 しかし実際には、身体障害者手帳取得は、生存のための闘いのスタートラインに立つこ
とに過ぎないのであった。ヘルパー派遣(介護給付)も、車椅子などの補装具の交付も、
何もかもが申請によって行われる。そこには、いわゆる「水際作戦」もある。「水際作戦」
とは、相談を名目として申請を行わせない対応である。「水際作戦」に屈せずに申請した
としても、申請から給付・交付までの道のりが平坦であることは稀で、結局は交渉力勝負
であったり、情報戦であったりする。
 さらに、障害者福祉をめぐる事情は、2000年以後に二転三転している。2002年に支援費
制度、2006年に障害者自立支援法。少し前の書籍が、まるで役に立たない。この分野を専
門として最新情報にキャッチアップしつづけている人々の助力がなければ、事実上、何も
できない。
 私は、福祉事務所に紹介された介護事業所のヘルパーに暴言・暴行を受けたり、同じく
福祉事務所に紹介された訪問医療クリニックの医師・作業療法士などにハラスメントを受
けたり、という泥沼の中で、障害者運動家たち・障害者支援を専門とする弁護士たちと出
会った。彼ら彼女らの応援のもと、身体に適した車椅子・充分な時間数のヘルパー派遣な
どを得ることができるようになった。2010年のことであった。大学院博士課程は、研究ら
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
しいことが何もできないまま、研究室でのハラスメントに耐えかね、2012年に退学した。
生存・生活が危機的である状況で、研究ができるわけはないのである。
 では、大学院博士課程への進学は無意味だったのか。私は「概ね無意味だった」と思っ
ているけれども、一つだけ、感謝したい出会いがある。筑波大学附属図書館との出会いで
ある。
 筑波大学附属図書館は、私が初めて経験する、大学図書館らしい大学図書館だった。文
系学部をもたない東京理科大の図書館には、少なくとも私が在学していた時期、人文科学
系・社会科学系の蔵書は非常に少なかった。総合大学である筑波大学の附属図書館には、
極めて幅広い分野の書籍や雑誌があった。
 障害にも、障害を抱えた状況での研究にも理解がなく、それどころかハラスメントに遭
うような所属研究室で、私は文字通り辛酸を舐めた。本も論文も「読めていない」「読め
るわけがない」と指導教員に言われた。そんなことが連続するうちに、私は英語の専門書
や英語の論文どころか、日本語で書かれた一般の新聞も雑誌も読めなくなった。文字も文
章も追うことができるし、意味も分かる。でも、読めていないのではないか。読めている
とすれば、指導教員の主張が誤っているということになるのだから……当時の私は、その
ように考えていた。指導教員の主張に異を唱えるなど、心の中だけでも、恐ろしくてでき
なかった。
 ましてや、読めないのに書くなんて。この時期は、大学院進学前から決まっていた連載
を継続する以外には、書く仕事はしていなかった。それは、降板するわけにはいかないか
ら、継続していたのであった。毎回、恐怖に駆られながら原稿を書いていた。指導教員が
どういう反応をするかを考えただけで、引き裂かれるような気持ちになった。書きたくな
い。でも、書かなくては。編集者も読者も原稿を待っている。その結果、研究室でどうい
うことになるかは、ともかくとして。
 自殺を本気で考えたことも、一度や二度ではない。研究室の学部4年生に「あれ」「それ」
などと呼ばれたこともある。50歳近くにもなって、そんな目に遭うなんて。私は、自分が
生まれてきたこと、生きながらえていることが間違っているから、そんなことをされるの
だと思った。なお、この学生は、著作権法を理由として、私に研究資料を渡さなかったこ
ともあった。電子データ化もその送付も著作権法で禁じられているから、必要だったら東
京からつくばまで取りにくるべし、というのであった。2010年のことであった。私は著作
権法を調べ、その言い分にまったく根拠がないことを電子メールで指摘した。その電子メ
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
ールは、指導教員にも同報した。しかし、返事はなかった。私は、その研究資料を得るこ
とができないままであった。
 そんな大学院生活の中で、私はしばしば、図書館へと逃げ込み、図書館の多目的トイレ
の中で、黙って涙を流した。落ち着いてからトイレを出て、図書館の多様な書籍や雑誌を
眺めていると、
「世界のどこでも、どのような形でも、自分が生きていけないということだけはないので
は?」
という思いが、なんとなく、沸き上がってくるのであった。私はなんとか、死なずに踏み
とどまることができた。そして翌週、「図書館にだけは行こう」という思いだけで、つく
ばを訪れた。
 2010年4月、私は大学院を休学しはじめた。その時の私は、大学の対応が後手に回りや
すいゴールデンウィーク期間を狙って、場所と日時を予告した上、筑波大学の学内で自殺
しようと考えていた。気がかりは、10歳を過ぎていた2匹の猫の行く末であった。私は、
猫を安心して託せる先を探したが、思うに任せず、そのうちにゴールデンウィークは過ぎ
てしまった。そして5月中旬、猫の1匹が体調を崩した。もう1匹ともども、高齢期の猫に
多くみられる慢性腎不全に罹患していた。
 私は、「猫たちを守らなくては」と思った。私が望んだから、2匹の猫たちは私の家族に
なったのである。終生、幸せと健康を守るのが、私の義務ではないか。しかし猫たちは、
それまで健康そのものだった。私には、猫の病気について知る必要がなかった。猫の腎臓
がどこにあるのかも知らなかった。まず、杉並区の図書館に向かい、猫の病気に関する書
籍を、かたっぱしから読んだ。概ねのことは分かった。でも、もっとくわしく知りたい。
くわしく知って、治療に主体的に関わり、飼い主としてできるだけのことをしたい。「概
ね」では物足りない。
 私は、生物学の専門家でもある猫愛好家仲間から、猫の慢性腎不全に関する論文の情報
を得た。筑波大学附属図書館の電子ジャーナルにアクセスし、その論文を読んだ。さらに、
関連しそうな論文も読んだ。基礎知識の不足は、杉並区の図書館では補えなかった。私は
ときどき、東京大学駒場図書館にも通うようになった。論文が英語で書かれていることも、
私に生物学系の知識がまるっきり欠落していることも、まるで障害にならなかった。分か
らなければ、調べればいいのである。
 疫学の論文が、動物内科学の論文が、私を、猫たちを助けてくれた。「現状は何なのか」
「これからどうなりうるのか」を知るには、それで充分だった。「では、どうすればいいの
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
か?」は、経験を積んだ獣医師の専門性に期待するしかないところである。飼い主として
可能な限りで勉強をする私の態度は、獣医師との緊密な協力・信頼関係を築くのにも、大
いに役立った。
 気がつくと、頭の中で「読めていない」と言い続けていた指導教員の声は、まったく聞
こえなくなっていた。代わりに、怒りをギリギリのところで抑えている爆発寸前の表情が
見えるようになり、現在に至っている。今でも、恐怖を感じる。その恐怖感をねじ伏せな
がら、私は日々、さまざまな文献に接している。
 猫たちの闘病は、現在のところ、非常によい成績を収めている。予想外に、長期にわた
りそうだ。これからも支えるためには、しっかり稼がなくては。その思いが、私に「指導
教員の爆発寸前の顔」への恐怖をねじ伏せさせている。
 休学と短期の復学を繰り返していた期間に、私は一回、研究室を異動している。新しい
研究室は、教員たちも学生たちも大きな問題がなく、比較的円満に運営されていた。しか
し私はすでに、「元指導教員のいる筑波大学の構内にいるだけで怖い」というほどの状態
になっていた。いずれにしても、そこで研究を続行することは、不可能であった。
 2012年9月、私は大学院を退学した。大学図書館にも電子ジャーナルにも、容易にアク
セスすることはできなくなった。専門知の力や必要性を感じていても容易にアクセスでき
ない人々の悩みが、また私の現在の悩みでもある。考えてみればゼイタクな悩みである。
私が専門知の力を知っているのは、曲りなりにも高等教育の機会に恵まれたからに他なら
ない。
 では、教育の機会、知へのアクセスの機会に恵まれない人々にとって、問題は何だろう
か? 識字率が低いとされる発展途上国の話ではない。明治5年、学制序文で「邑(むら)
に不学の戸なく家に不学の人なからしめん事を期す」と教育機会保障を志す以前の日本の
話でもない。現在の日本の話である。
義務教育というゼイタク∼障害児とその親たちの現在
 「義務教育を受けることもできない子どもたちが、現在の日本に、たくさんいる」と言
ったら、驚かれるだろうか? その一つの類型は、障害児たちである。
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
 1979年、障害児の就学猶予・就学免除制度が、原則として廃止された。
 これらの制度は、重度障害児・重複障害児の親に対して、子どもの義務教育時期をもう
少し年長になってからにすることを許可したり、義務教育を受けさせる義務そのものを免
除したりするものであった。重度・重複障害児の親にとって、子どもに義務教育を受けさ
せることが重い負担であると認識されていたのである。このことは、障害児を含むすべて
の子どもに対し、教育の機会を保障したであろうか?
 答えは、否。
 34年後の現在も、その状況は続いている。就学できるということは、通学できること・
学校生活を送れることを意味しない。通学や学校生活への支援は、現在も決して充分では
ない。通学できなければ、就学できたことの意味はない。通学できても学校生活に必要な
支援が充分に得られなければ、通学させることが生命にかかわるリスクをもたらすかもし
れない。たとえば、痰の吸引などの医療的ケアが必要な子どもに対し、必要なケアが与え
られなければ、その子どもは学校生活を無事に送ることができない。
 状況は、少しずつは好転してきている。しかし現在もなお、充分ではない。
「日本のどこの、どのような家庭に生まれた子どもでも、障害があっても義務教育だけは
不足なく受けられる」
という状況には、まだまだ、ほど遠い。
 障害児が充分な教育を受けられるかどうかは、献身的かつ充分な経済力を持つ親に恵ま
れるかどうかにかかっている。現在もまだ、通学も学校生活支援も、親が頼みなのだ。
 では次に、教育基本法を見てみよう。障害児の教育機会に関係しそうな記述は、どのよ
うになっているだろうか?
新旧教育基本法は、障害児の教育機会をどう定義したか
 1947年に施行された教育基本法(旧法)によれば、
第三条(教育の機会均等)すべて国民は、ひとしく、その能力に応ずる教育を受ける機会
を与えられなければならないものであつて、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位
又は門地によつて、教育上差別されない。
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2 国及び地方公共団体は、能力があるにもかかわらず、経済的理由によつて修学困難な
者に対して、奨学の方法を講じなければならない。
とある。障害児も含めた教育の機会均等は、この時に明文化された。「能力に応ずる教育」
として、障害児は盲学校・聾学校・養護学校で教育を受けることとなった。重度・重複障
害児に対しては、就学猶予・就学免除という形で、教育の機会が与えられない状況が続い
た。その状況も、1979年には消滅した、はずである。現在、障害児教育は「特別支援教育」
と名を変え、障害児教育の場の多くは「特別支援学校」と名を変えているが、障害に応じ
た教育を行うことが原則となっている。
 ちなみに、教育基本法(新法・2006年施行)では、上記部分に該当する部分は、以下の
ようになっている。
(教育の機会均等)
第四条 すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなけれ
ばならず、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別さ
れない。
2 国及び地方公共団体は、障害のある者が、その障害の状態に応じ、十分な教育を受け
られるよう、教育上必要な支援を講じなければならない。
3 国及び地方公共団体は、能力があるにもかかわらず、経済的理由によって修学が困難
な者に対して、奨学の措置を講じなければならない。
 旧法との大きな違いは、第2項が含まれたことである。「教育上必要な支援」は、通学支
援も学校生活に関するさまざまな支援も含みうる、と考えることができる。いまだ具体性
を大きく欠いてはいるものの、非常な前進である。それでは、第2項は現在、どのように
実現されているだろうか? 教育基本法(新法)が成立してから、2013年は既に7年目と
なる。すべての地域において、障害児の通学や学校生活支援が充分に行われている、と期
待したいところである。しかし、現状は、その期待の実現には程遠い。
難病女性:千葉→富山転居、学業に支障 自治体により対応に差「同じ支援を」
毎日新聞 2013年1月5日 東京朝刊
 一人では立ち上がることができない難病を患いながら千葉市の福祉サービスを利用して
高校を卒業し、昨年4月に富山大に入学した女性(20)が、地域間格差により大学のある
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富山市で支援を受けることができなくなった。通学だけでなく、キャンパス内でも両親が
付き添わなければ大学で学べない状況が続いている。女性は「地域格差なく、全国共通の
支援を受けられるようにしてほしい」と訴えている。【中川聡子】
 女性は3歳のころ、体の筋力が衰える難病「先天性筋ジストロフィー」と診断された。
現在は呼吸器をつけて電動車いすで移動する。一人では立ち上がれず、トイレには最低2
人の介助が必要だ。
 千葉市では、障害者自立支援法に基づく市の移動支援サービスが高校から受けられる。
女性はこの制度を利用して、校内で市の介助サービスを受けていた。
自立支援法は、障害者の「居住地」の自治体がサービスを提供するかどうか決定すると規
定している。女性は昨春、富山大に合格、両親とともに富山市に転居し、市に同法に基づ
く支援サービスの利用を申し込んだ。
 だが、市側は「通勤や通学のような年間を通じた長時間・長期利用はできない」とした
市の実施要項に基づき、サービスを提供しないことを決定。通学時も学校にいる間も支援
を受けられなくなった。自費でヘルパーを頼んだ場合は1日2万円近くかかるため、両親が
通学に付き添い、大学内でも女性を介助することになった。
 女性は、夏休みや冬休み期間は千葉市の実家に戻って病院でリハビリをしている。1年
のうち5カ月程度は千葉市で過ごすことになる上、住民票も移していないため、千葉市に
対し富山大の通学についても従来通りの支援を求めた。だが、市障害者自立支援課は「富
山の大学に通う学生の『居住地』は、千葉市とは認められない」として応じなかった。
両市の決定を受け、富山大は大学の予算で昨年10月から週3回、昼休みのみにヘルパー2
人を雇い、女性を支援しているが、2月までの「試験的措置」で、来年度の対応は決まっ
ていないという。
 両親は「自治体によって支援の有無が左右される法制度は納得できない」と嘆く。女性
も「大学にいる時だけでも両親に負担をかけず学校生活を送りたい。このままでは障害者
は支援してくれる自治体を出ることができず、進学も就職も選択肢がなくなってしまう」
と訴えている。
 なぜ、このようなことが起こってしまうのだろうか? 本節では以下、障害児(者)の
通学支援の現状について述べたい。
 公的障害者福祉には、「身体介護」「家事支援」とともに、「移動支援」というメニュー
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がある。しかし現在、自治体の多くで、この移動支援は、通学・通勤・営業には使用して
はならないことになっている。「公共サービスを障害者本人の資産形成に利用させてはな
らない」というのが、その理由である。
 筆者の住む東京都杉並区の「杉並区障害者等移動支援事業実施要綱
(http://www2.city.suginami.tokyo.jp/library25/41990949774800040000 /4199094925030
0020000/41990949250300020000.html)」
には、その旨が下記のように明記されている。
第3条 事業は、障害者等が次のいずれかに該当する外出の際にガイドヘルパーを派遣す
ることを内容とする。
(1)官公庁等への届出、冠婚葬祭等、社会生活上必要な外出
(2)趣味の活動、映画鑑賞及び散歩等、余暇活動を目的とした外出
(3)その他区長が特に必要と認める外出
2  ガイドヘルパーの派遣は、1回につき、原則として1日の範囲内で用務を終えるもの
に限る。
3  第1項及び前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当するときは、原則と
して事業の対象としない。
(1)営利を目的とするとき。
(2)通所、通学、通勤又は通院等を目的とするときであって、通年かつ長期にわたると
き。
(3)政治的又は宗教的な活動を目的とするとき。
(4)公序良俗に反する目的のとき。
(5)その他区長が不適当と認めるとき。
 問題点は数多い。障害者に必要な外出の範囲が、あまりにも一般の人々に対して狭く設
定されていること。一般の人々であれば行う可能性のある活動と付帯する「外出」を、一
般の人々と同様に保障していないこと。
 さらに、一部自治体では、詳細な行動記録を写真付きで提出するよう求めている。
 障害ゆえに「外出してプライバシーを侵害されるか、外出を断念するか」の究極の選択
を迫られるのである。
 しかしここでは、第3項(2)に注目していただきたい。
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(2)通所、通学、通勤又は通院等を目的とするときであって、通年かつ長期にわたると
き。
 
 「移動支援サービスは、通学には利用してはならない」ということが示されている。
 特別支援学校であれば、多くはスクールバス運行などを行い、親の負荷を軽減してい
る。しかし、バス停留所までの送迎は、親が行うしかない。
 通常の小学校・中学校の特別支援学級や通常学級に在籍する障害児も数多い。理由は、
「親が分離教育(障害児だけを特別支援学校などで学ばせること)に反対している」であ
るとは限らない。「知能が非常に発達しているため、本人の発達のためには通常学級で学
ばせるのが適切」という判断から、通常学級という選択がされることもある。いずれにし
ても、登下校の支援・必要であれば学校にいる間の生活支援を、誰かが行う必要がある。
その「誰か」は、親でなければ、親の依頼したボランティアとなるしかない。その時間や
労力を支払うことのできない親のもとに生まれた障害児は、実質的に、義務教育も受ける
ことができないのである。
 近年、この状況は徐々に改善されつつある。引用した記事にあるとおり、千葉市は独自
に、障害者向け移動支援サービスを、障害者が高校教育・高等教育を受けるために利用で
きるようにしてきた。また東京23区内では、台東区が2008年より障害児通学支援事業を開
始し、高校までの学校教育に関する通学を保障する試みを行っている
(http://www.city.taito.lg.jp/index/kusei/kisoshiryou/gyoseishiryo/hakusho/h22hakusho.
files/19_syougaizituugakusien_p31_32.pdf#search=%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E5%85%
90%E3%80%80%E9%80%9A%E5%AD%A6%E6%94%AF%E6%8F%B4)。
 しかし、同様の動きが他自治体に波及するまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。
 引用した記事の例では、もし富山市が千葉市と同様の制度運用を行っていれば、女性は
富山市に住民票を移し、移動支援サービスを受けて学生生活を送ることができるはずであ
る。しかし、それが不可能なので、千葉市の移動支援サービスを富山市で利用したいと希
望せざるを得ない現状だ。それでも、この女性は、高等教育の場までたどりつけた幸運な
例であろう。
 「日本のどこの、どのような家庭に生まれても、せめて義務教育を受けられる環境を得る
ことができる」は、障害児にとっては、現在もなお、遠い先に実現されるかもしれない希望
なのである。その希望が実現される将来を待っている間にも、障害児たちの子ども時代は過
ぎていき、前期青年期へと突入する。まもなく、社会人となるべき時期がやってくる。
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義務教育も受けられなかった障害者たちのその後
 現在、就労に必要とされる最低限の最終学歴は、せめて高校卒業であろう。最終学歴が
高校中退・中学卒業であると、健常者であり、なおかつまったく仕事を選ばないとして
も、就労は困難になる。好んで就労したがる人の少ない清掃・介護などの職種でも、最終
学歴が中学卒業や高校中退では、就労も就労継続も困難なのが実情だ。障害者にとっては、
現状はどうだろうか?
 障害者の就労状況や収入に関する信頼できる調査は、非常に少ない。
 厚生労働省は、障害者雇用の拡大を目指して、いくつかの調査を行っている。2012年
6月に発表された「平成24年 障害者雇用状況の集計結果」(http://www.mhlw.go.jp/stf/
houdou/2r9852000002o0qm-att/241114houkoku.pdf)から、いくつかのデータを引用する。
 稼働年齢(15歳∼64歳)の障害者の障害種別ごとの就労率は、以下のとおりである。就
業者数に端数が出ているのは、調査からの推計値であることによる。また、作業所等で福
祉的就労に従事する障害者も含んでいない。就業率は私が計算した。
 「障害者は障害者福祉があるから甘えて働かない」という世間のイメージどおり、と言
われてもしかたがないかもしれない。なお、作業所等での福祉的雇用を含めると、就業率
は40%程度となる(2008年 厚生労働省調査 http://www.mhlw.go.jp/joudou/2008/01/dl/
h0118-2a.pdfによる)。問題は、それらの労働のありかたや、収入の状況である。
 ここでは、2012年に「きょうされん」が発表した調査結果から、いくつかの結果を紹介
したい。「きょうされん」は1977年、障害者共同作業所の連絡会として発足した団体である。
この調査は、網羅性や規模の面で問題なしとは言えないが、とにもかくにも、現状の一面は
示されている(http://www.kyosaren.or.jp/research/2012/20120427chiikiseikatujittai_dai1ji.pdf)。
就業率(%) 就業者数(推計・人) 18歳以上の障害者数(人) ※注
身体障害者 9.4 346,364.5 3,654,000
知的障害者 18.7 76,603 410,000
精神障害者 0.6 18,438 3,054,000
(就業者数の出典:「平成24年 障害者雇用状況の集計結果(詳細表)」1(1)②障害者種別雇用状況、厚生労働省、2012年。
18歳以上の障害者数の出典:「平成24年版障害者白書」、厚生労働省、2012) ※注:精神障害に関しては20歳以上。
表1 障害者の就労状況
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 障害者の年収は、具体的にはどのような金額だろうか?
 「ワーキング・プア」と呼ばれるのは、単身者で年収200万円以下の層であろう。この
グラフで見るとおり、障害者のほとんどは、就労していても「ワーキング・プア」なので
ある。収入の中央値は、100万円以下のラインにある。
 年収100∼200万円の障害者の場合、収入源は、
・障害者雇用枠を利用しての一般就労(ただし勤務時間は一週間に30時間程度)
・生活保護+作業所などでの就労収入
・障害基礎年金+生活保護+作業所などでの福祉的就労による就労収入
・障害基礎年金2級+好条件の作業所などでの福祉的就労による就労収入
・障害基礎年金1級+平均的な作業所などでの福祉的就労による就労収入
のいずれかであることが多いと考えられる。障害基礎年金の金額は、1級で年額約100万円、
2級で年額約80万円となる。障害基礎年金2級を受給している人に、1ヶ月5万円の就労収入
図 1 障害のない人とある人の収入の比較(単位:%)
2,000万円超
2,000万円以下
1,500万円以下
1,000万円以下
800万円以下
700万円以下
600万円以下
500万円以下
400万円以下
300万円以下
200万円以下
100万円以下
0 10 20 30 40 50 60
0.4
0.6
  2.8
4.2
   3.9
    5.7
      9.4
          14.3
             18.1
            17.6
          15
     7.9
可処分所得の実質中央値 224万円
貧困線 112万円
障害のない人
障害のある人
0.1
1
42.8
56.1
(出典「障害のある人の地域生活実態調査の結果〈第一次報告〉」きょうされん、2012年)
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があれば、その人の年収は140万円となる。
 収入100万円以下の障害者の場合、生活保護は受給していないと考えられる。収入源の
組み合わせは
・障害基礎年金のみ(1級または2級)
・障害基礎年金2級+平均的な作業所などでの福祉的就労による就労収入
・作業所などでの福祉的就労による就労収入のみ
のいずれかであることが多いであろう。平均的な作業所で得られる就労収入は、地域やタ
イプによっても異なるが、概ね月額10,000円前後であることが多い。
 さらに、このグラフに出現している障害者の例は、障害者の全体から見て、極めて恵ま
れた一部であることを指摘しておきたい。施設も含めて一般社会で生活し、限定された範
囲で低収入とはいえ就労している障害者は、まだしも恵まれた存在なのである。
 「累犯障害者」と呼ばれる人々がいる。家庭環境に恵まれず、学校教育も含めて必要最
低限の教育を受けることができず、成人しても就労もできなかった障害者の一部は、その
ような選択へと追い詰められる。知的障害・視覚障害・聴覚障害などの障害は、情報の入
手に対するハンディキャップとなるため、障害者福祉の利用が難しい。家族などの支援が
得られる状況であったら、せめて小学校相当の教育は受けられたであろう。しかし、累犯
障害者の相当数は、文字の読み書きにも支障のある状態で成人していたりする。
 この人々は、ある時、たとえば飢えからコンビニで菓子パンを万引きしようとして、逮
捕される。再犯となれば、実刑判決を受け、刑務所に収監される。刑務所には自由はない
ものの、食事・介護・介助などが充分に提供される。短い刑期を終えて釈放されても、一
般社会で生きる術を有しているわけではない。従って、また菓子パンを万引きする。今度
は、刑務所に入るために。
 また、精神科病院・精神科病棟を中心に、「社会的入院」と呼ばれるタイプの長期入院
(概ね5年以上)患者が多数いる。2010年、精神科の入院患者は約31万人であった。うち、
長期入院患者は人数は11万5千人ほどである(「目で見る精神保健福祉」http://www.ncnp.
go.jp/nimh/keikaku/vision/pdf/medemiru7.pdf)。日本の精神科病棟数・長期入院患者数
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は、人口を考慮しても先進各国に比べて多いため、長年、長期入院患者を減少させる取り
組みが行われてきたが、いまだ10万人を超える長期入院患者が存在する。その人々の多く
は、「社会的入院」患者である。
 「社会的入院」とは、治療の結果として病状が安定し、地域生活が可能な状況になって
いるにもかかわらず、精神障害者に対する家庭や地域の偏見ゆえに退院後の行き先がな
く、しかたなく長期入院を続けている状態である。なお、認知症などの高齢者も多数、精
神科の「社会的入院」患者に含まれている。
 長期入院患者たちは、退院したからといって、地域や家庭に居場所を見つけることがで
きるわけではない。もしあれば、そもそも、長期入院を余儀なくされることはなかったの
である。このため、社会復帰支援施設と呼ばれる施設が、多数、建設されている。その施
設の敷地は多く、精神科病院の敷地内である。名ばかりの社会復帰である。
 刑務所の中にいる累犯障害者たちや、いまだ精神科病棟の中にいる長期入院患者たち
は、「きょうされん」の調査の結果としても出現しない。この人々を含めれば、年収100万
円以下の障害者の比率は、さらに増大するであろう。
 経済的自立が実現しにくいことの結果として、障害者の生活保護利用率は、健常者の5
倍に達している(前述「きょうされん」調査)。
図 2 20歳以上の生活保護受給者の割合(単位:%)
障害のない人
障害のある人
0.0% 8.0%6.0%4.0%2.0% 10.0%
1.69
9.25
(出典「障害のある人の地域生活実態調査の結果〈第一次報告〉」きょうされん、2012年)
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
 障害者たちが就労すれば、それも、福祉
的就労ではなく一般就労をすることが可
能であれば、この状況は打開されるであろ
う。
 まず、日本に障害者は何人いるのかを見
てみよう(厚生労働白書・平成24年版によ
る)。
 約750万人である。少ない人数ではない。
うち、約205万人ほどが稼働年齢にある。
パーセンテージでは、約6%である。決し
て少なくはない。
 ただし、ここで言う「障害者」は、障害
者手帳を交付された人を指している。障
害がありながら障害者手帳を申請していな
い人・何らかの障害を持っているけれども
障害者手帳を得ることができない人・障害
者手帳交付の対象とならない難病患者など
は含まれていない。これは、日本独特の障
害の定義・障害者手帳交付条件によってい
る。
 先進国各国では、事情は大きく異なる。
何らかの障害があり、生活その他にハンデ
ィキャップが発生していれば、障害者と認
定される。障害者比率は、スウェーデンで
20%、英国で18%。福祉削減の動きが進ん
でいる米国でさえ10%である。
身体障害者
知的障害者
精神障害者
49.2%43.4%
7.3%
図3 日本の障害者人口
日本の障害者人口(744.3万人)
日本の障害者比率 5.8%
身体障害者
知的障害者
精神障害者
障害者以外
94.2%
『厚生労働白書 平成24年版』「9 障害者保険福祉 詳細デ
ータ 障害者数(推計)」厚生労働省、2012年よりグラ
フ作成。
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 では、この障害者たちが就労したいと望
んだら、就労は可能だろうか? 日本に
おける障害者の法定雇用率は、民間企業で
1.8%である(2013年1月現在)。障害者の
全員が就労可能であったり被雇用を望んだ
りするわけではないとしても、障害者比率
の30%にも満たない雇用率で良いのだろう
か? このことは、ハンディキャップを負
う障害者に対して、健常者以上の競争を強
いていることに他ならない。社会のフェア
ネスの欠如である。
 しかし、雇用する側としては、戦力にな
らない人物を、障害者だからといって雇用
するわけにはいかない。では、戦力とする
ための教育は充分だろうか? 具体的にい
えば、障害者が大学教育を受けることは、
どの程度できているだろうか?
 むろん、高校を卒業したら、全員が大学
に進学しなくてはならないということはな
い。自分の意志で、大学に進学しない道を
選ぶことは、あっていい。また、知的障害
を持ち、高等教育を受けることが困難な障
害者もいる。しかしながら、知的障害を伴
わない障害者が3.5%いるのならば、大学
の障害学生比率は2.5%程度ではあってほし
いところである。現状は、そこに一桁足り
ない。
 近年、障害者に対し、「福祉から就労へ」「福祉から納税へ」というスローガンの掲げら
れる機会が増えている。障害者を福祉の対象ではなく、経済的自立を果たして納税する存
在へと変えよう、ということである。
図4 民間企業の法定雇用率
障害者
障害者以外
98.2%
1.8%
図5 大学における障害学生比率
障害学生
障害のない学生
99.6%
0.3%
日本学生支援機構「平成23年度(2011年度)障害のあ
る学生の修学支援に関する実態調査(http://www.jasso.
go.jp/tokubetsu_shien/chosa1101.html)」のうち、表6
障害学生数「課程別」によりグラフ作成。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
 むろん、障害者たち自身も、差別の対象、憐れみの対象、社会から一方的に支えられる
だけの存在でありたいとは思っていない。生存戦略の一環として、そのような自分をアピ
ールし、卑屈に振る舞う場面はありうる。しかし、本心から「福祉でお気楽に暮らして行
ければそれでいい」と考えている障害者は、おそらく、ほとんどいない。可能であれば、
経済的自立を果たしたい。納税もしたい。一市民として社会に支えられると同時に、社会
に貢献したい、裏付けのある自尊心を持ちたい。これが、多くの障害者の本音である。
 しかし、その前提条件は充分だろうか? 教育機会は、充分に与えられているだろう
か? 義務教育は、もれなく受けることができているだろうか? 後期中等教育はどうだ
ろうか? 本人の資質と意志しだいでは 高等教育が受けられる状況になっているだろう
か? 就労に関しては、せめて健常者と同程度の競争のもとで職を得ることが可能だろう
か?
 現状は、どの一点を取っても、お寒い限りである。この現状に何ら手を打たずに「福祉
から就労へ」「福祉から納税へ」と障害者を駆り立てることは、あまりにも時期尚早である。
今日生まれた障害児に対し、問題なく生育環境が整備され、教育を受ける権利が保障され
るとしても、その障害児が社会人となって納税者となるためには、少なくとも20年程度は
かかる。
キャリア形成のために苦闘する障害者たち
 では、家庭環境などに恵まれた結果として、高等教育の入り口に立つことができた障害
者・高等教育を受けることができた障害者は、その後は大きな苦労をすることなく社会人
生活を全うできているのだろうか? 筆者は、身近に接した一人の重複障害者を通して、
この問題の現状を紹介したい。なお、細部はプライバシー保護の観点から、適宜変更して
いる。
 Mさんは、34歳になる男性である。1歳になる前に、進行性の眼疾患が発見された。将来、
失明することは、その時点で明確に判明した。
 両親は、建築業を営んでいた。どちらも、最終学歴は高校であった。父親は、休みのた
びに、Mさんを都内の各地に連れて行った。名所旧跡を見せるためではない。父親は、さ
まざまな駅で降り、Mさんの手を引いて周辺を歩き回った。街の様子、街の空気、道路の
つながり方や路面の様子を、Mさんの身体に記憶させるためであった。将来失明するMさ
んが、失明したあとでも行動の自由をなるべく失わないように、軽度の弱視であるうちに
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数多くの街を体験させておきたい、と父親は考えたようだ。
 Mさんは小学校・中学校生活を順調に送り、中堅の進学校である普通科高校に進学した
が、高校の中途で視力の悪化が急激に進んだため、盲学校(当時)の高等部に編入した。
点字を習得することが結局はできなかったMさんは、情報機器によって学習その他の生活
に必要な情報を得るしかなかった。学習以前に「完全に聴覚のみでパソコンを使いこなす」
などのスキルを身につける必要があった。
 ここで、点字の習得について、少
し説明を加えておきたい。約2㎜×
約4㎜の範囲(実際には字間のスペ
ースが必要なので、点字一文字に必
要なスペースはさらに大きい)に6
つの凹凸で示される点字を指先で読
み書きするためには、一般に、幼少
期からの長期にわたる訓練が必要で
ある。「書く時と読む時では左右が
逆転する」という点字の特性にも慣
れなくてはならない。10代以後に失明した人が点字を使いこなすことは、容易ではない。
中高年以後での中途失明者にとっては、なおさらである。このようなことから、点字を使
いこなすことのできる視覚障害者は、視覚障害者の約10%にとどまっている。
 Mさんも両親も、「視覚障害者なのだから、手に職を」と考えた。Mさんは盲学校高等部
を修了したあと、併設されていた専攻科に進学し、あんま・はり・きゅう師の資格取得を
目指した。しかしそこで、Mさんは「他人の身体に触れて治療を行う職種に対する適性は
自分にはない」と自覚した。結局、資格は取得せずに、専攻科を修了した。
 Mさんはその後、いくつかの障害者雇用を経験した。どこでも、与えられる仕事は、事
務の最末端の雑用であった。さらに、パワーハラスメントも受けることが多かった。
 さらに状況を困難にしたのは、運動障害の発生であった。Mさんは歩行が徐々に困難に
なり、ついにはまったく不可能になった。車椅子の利用を余儀なくされてしまったが、原
因疾患は現在に至るも不明のままである。身体障害者手帳は、視覚障害に関してだけ取得
できている。
点字器の一例。左側の器具に厚手の紙をはさみ、右側の器具で圧す
ことによって凹凸をつける。左側の器具は、点字の1文字と、文字内
の6点のガイドとなっている。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
 Mさんは、この立場に甘んじていたくはないと考え、大学に進学する決意をした。自分
が障害者であることを生かせる道を求め、社会福祉学を専攻することにした。紆余曲折の
末、在宅勤務が認められる企業へと転職し、通信制の大学を6年かけて卒業し、翌年には
社会福祉士資格を取得した。この時期、父親は既に他界していたが、母親は経済面・生活
面でのサポートを惜しまなかった。
 しかし、社会福祉士資格を取得しても、Mさんの職場での状況は好転しなかった。相変
わらず、仕事内容は事務の雑用のままであった。企画書を作っては提出し、さまざまな提
言を行っても、状況はまったく変わらなかった。ある時、精神疾患を病んだ社員の職場復
帰に関する提言を行ったMさんは、「自分が精神保健福祉士となって社内で活動したい」と
いう希望を同時に述べた。まもなく、勤務先から「学費のサポートを行うので、資格取得
を行うように」という指示を受けた。Mさんは今、精神保健福祉士となるために、在宅勤
務のかたわら、専門学校でスクーリングや実習をこなす多忙な日々を送っている。Mさん
が希望通り、社会福祉士・精神保健福祉士の両資格を持つに至ったら、希望通りに社内で
活動できるかどうかはともかく、何らかのキャリア形成にはつながるであろう。
 問題は、ここまでの学習その他に必要な教材を、誰がどのように準備するかである。M
さんの通う専門学校は、自校で開発したテキストの電子データをMさんに提供したが、参
考書籍まではサポートできないという。Mさんは、参考書籍をすべて読み、充実した学習
をしようと望んだ。私はMさんを応援し、支援した。しかし、一人でそれを背負うことに
結局は耐え切れず、いわゆる「燃え尽き」状態となり、Mさんと絶交することによって支
援を終了させることになった。疲れ果て、Mさんから電話がかかってくるだけで涙が出る
ようなところまで追い詰められた後の選択であった。障害者を支援するボランティアの燃
え尽きは、非常によく見られる現象であるが、私は、かなり状況が悪化するまで、「自分
が燃え尽きかけている」という自覚を持てなかった。
 では、視覚障害者に情報を保障するには、何が必要で、何が足りないのだろうか?
視覚障害者に情報保障を行うには?
 視覚障害者が紙の書籍・雑誌などに掲載されている情報に接するには、点訳・音訳によ
って、本人がアクセスできる形式とする必要がある。現在は、東京都内に在住・在勤・在
学する人ならば、「日本点字図書館」(http://www.nittento.or.jp/)において、無料で点訳・
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
音訳・DAISY図書化などのサービスを受けることができる。しかし、それらの作業はボラ
ンティアによって支えられている。必要な時に、すぐ対応が得られるというわけではない。
有料サービスしか利用できない地域も、いまだ数多い。
 近年のOCR(光学文字認識)技術の進展によって、いわゆる「自炊」を行って電子化し
た書籍からOCRで文字を取り出し、自動音声読み上げを利用することが可能になった。前
述のMさんは、情報機器の取り扱いに非常に習熟しているので、この作業を自分自身で行
っていた。しかし、これから学ぼうとする(現在のところはよく知らない)内容に関して、
OCRの誤判定があると、そこで理解が妨げられる。内容をある程度理解できる晴眼者が、
OCRの誤判定の有無をチェックする必要がある。また、図・表・グラフを本人の理解でき
るような文章の記述に変換する作業は、晴眼者が電話などで本人とやりとりを行いながら
行う必要がある。
 点字を利用できる視覚障害者であれば、点字プリンターを利用し、文字は点字テキスト
化し、図・表・グラフはそのまま凹凸パターンによる図示を行う、という方法を取ること
ができる。しかし、この作業も自動で行えるようなものではなく、現在のところは相当の
人手を必要とする。また、点字化した資料は膨大な量になるので、その保管スペースも必
要である。紙の一枚一枚に凹凸があることに加え、点字そのものが広いスペースを必要と
するからだ。
 現在、本や雑誌の制作の現場では、文字はほとんど電子データ化されている。それがそ
のまま提供されれば、かなりの時間と手間が短縮できる。テキストの点訳は、点字プリン
ターにテキストデータを流し込むだけで終わる。同じく音訳は、自動読み上げソフト等を
利用することができる。
 Mさんは、出版業界の展示会などの機会を見つけ、出版社の社員と接触し、交渉してみ
た。対応は出版社によってさまざまであったそうだ。「その書籍を購入したことを示す何
かを提出することを条件として、全文の電子データを提供したい」という出版社も稀にあ
るのだが、「あのね、著作権者全員に許可を取らなきゃいけないんだよ、そんなことをし
ても全然ウチの利益にならないじゃないの」と冷笑する出版社もあった。
 そこで、私が頼りにされてしまい、疲弊し、燃え尽きた。
 ここで、ICT技術を中心とする技術書籍を数多く出版している出版社・技術評論社と、一
人の著者の対応について、述べておきたい。
 C言語やプログラミングに関する多くの書籍を出版している藤原博文氏(http://www.
pro.or.jp/ fuji/)は、2001年、ある視覚障害者から、1994年に技術評論社から出版した自
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
身の著書『Cプログラミング専門課程』のテキスト・サンプルプログラム等の全文の電子
データを提供して欲しい、という依頼を受けた。藤原氏は担当編集者と相談し、「身体障
害者手帳の写真が有る部分のコピーの送付」「上の書籍を買ったという領収書の送付」「デ
ータは本人個人のみで使用する」「データはE-mailで送付する」の4点を条件として、書籍
全文を電子データで提供した。
 この対応に先立つこと5年、1996年、藤原氏はこの書籍の一部をインターネットで公開
していた(http://www.pro.or.jp/ fuji/mybooks/cpro/)。プログラマにとって重要な知識
を一部でも無償で入手できるようにすること、書籍の内容を潜在的な読者層に知らしめて
販売促進に結びつけることなどが目的だったようである。電子データの提供を依頼した視
覚障害者は、インターネット検索で当該書籍の存在を知り、購入し、全文を読みたいと考
えたらしい。
 私が知っていただきたいことは、このように柔軟な対応をする出版社と著者が、「電子
書籍」以前に既に存在したという事実である。
 ICT関連の技術書籍では、執筆者自身がエンジニアやプログラマであることが多い。執筆
にパソコンを利用するのは、25年ほど前から当然のことであった。従って、原稿は最初か
ら電子データである。このことが、柔軟な対応を容易にした面は少なくない。しかし、お
そらく著者のほとんどがパソコンで執筆していると考えられる現在でも、なぜか、出版社
による視覚障害者へのテキストデータ提供は進んでいないのである。
 と言うと
「いや、著作権が」
という反論がありそうだ。その反論を封じておこう。2010年の著作権法改正により、書籍・
雑誌を視覚障害者・聴覚障害者の利用に供するにあたって、著作権法は足かせとならなく
なっている。この改正による変化は、当事者に近い視覚特別支援学校教員・宇野和博氏の
記事「著作権法改正と弱視者への読書支援(http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/access/
copyright/uno_jla1103.html)」に見ることができる。
 「これまで点字や音声については著作権法第37条で著作権の制限が規定されていまし
たが、拡大文字については33条の拡大教科書しか規定されておりませんでしたので、製作
された図書の数においてもボランティアグループの数においても点字図書や録音図書に比
べかなり遅れを取っているという状態でした。この格差は、点字図書館でも公共図書館で
も拡大図書を製作するには、すべての著作権者と出版社に許諾を得なければ取り掛かれな
いというもどかしい著作権法上の足かせに起因します。それが2010年からは点字図書館も
公共図書館も学校図書館も拡大という媒体を含め、視覚障害者等が「利用可能な方式」に
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
よる複製が認められましたので、これからは著作権許諾という足かせに悩まされることな
く、図書館は拡大図書の製作が行えるようになります」
とある。
 ちなみに、前述の視覚障害者・Mさんが出版社各社につれない対応を取られたのは、
2012年夏のことであった。
公共図書館は、障害者の味方だろうか?
 情報へのユニバーサル・アクセスに関する出版社各社の対応は、遅々としている。では、
公共図書館はどうだろうか?
 Mさんは、東京23区東部の、福祉に注力していることで知られる区に住んでいた。区立
図書館の障害者向けサービスは、東京都内では充実している方である。対面朗読・点訳・
音訳などのサービスが用意されている。しかし、ここでもサービスの実際は、ボランティ
アに担われている。1ヶ月に5∼10冊の資料を必要とするMさんのニーズに対応するには、
人手が足りなすぎた。しかも、公共図書館はMさんだけのものではない。数多くの視覚障
害者が、順番を待っている。
 さらにもう一つ、制約となったことがあった。Mさんが大量の書籍を必要とした目的が、
娯楽・教養ではなく、資格取得であったことだ。
「公共のリソースを、個人の資産形成に使うことはできない」
という理由により、Mさんの資格取得に必要な資料へのアクセスを、地域の公共図書館は
支援しなかった。
 この結果、Mさんは身近な友人知人にボランティアを依頼するしかなくなってしまった。
そして、時間の問題で、ほとんどのボランティアが燃え尽き、Mさんから離れていった。
障害者への情報保障の現在∼何もかも足りない
 障害のタイプにより、「情報保障」として必要な配慮の内容は異なる。
 知的障害であれば、「ひらがなのみを用いる」「平易な言葉遣いとする」「本人が話や状
況を理解できなくなったら、そのことを遠慮なく表明できるようにする」といったことが
情報保障のために必要である。このような配慮があれば、知的障害者も、知的障害を持た
ない人々と場を同じくして議論に参加することができる。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
 2010年∼2012年、厚生労働省が設置していた障がい者制度改革推進会議・総合福祉部会
に委員の一人として参加していた光野有次氏(デザイナー・障害者のための生活用品開発
が専門)は、知的障害者も含むさまざまな障害者・健常者の参加によって進められる会議
の様子を、以下のように述べている(http://mitsunoy.jugem.jp/?eid=745 コメント欄)
「もちろん知的障がい者もこの会議のメンバーの一員だということはご存知ですよね。彼
らに対する室長の配慮は、なかなかすてきですよ。議論についていけなくなったときは、
イエローカードを掲げてもらうと、室長はもっとわかりやすい説明をもとめるということ
で、そのことで他の人達もよく理解してくれるようになるという話でした」
 見えない・聞こえないなら、見えない情報・聞こえない情報を、別の手段で提供する。
理解が及ばないならば、理解できる方法を提供する。紙がめくれないなら、本を持ち上げ
ることが困難ならば、「紙をめくる」「本を手元に置く」に相当する手段をツールとともに
提供する。このようなことが、障害者に対する情報保障として必要である。それは、健常
者の誰もが加齢とともに必要とする可能性のある「視力が衰えてきたら適切なメガネを」
「聴力が衰えてきたら適切な補聴器を」と、何ら異なるところはない。しかし現在、障害
者に対しては、充分に知へのアクセスが保障されているとは言えない上、そのことを問題
視する人々も少ない。
 では、障害さえなければ、知へのアクセスは可能なのだろうか?
閉ざされた知、奪われた未来∼貧困世帯の子どもたちの現在
 予備校時代、私には、連れ立って福岡市中央図書館に通う女性の友人・真紀子(仮名)
がいた。アルコール依存症の父親、パート勤務の母親との間に生まれた三人姉妹の長女だ
った。熊本県郡部に生まれ育ち、その地の中堅進学校を卒業した後、理科教員を目指して
福岡県の大学への進学を志した。父親は地元で仕事を見つけることが困難な状況となって
いたので、真紀子の高校卒業を機に、一家は福岡市内に転居した。その時期、父親は新し
い仕事を見つけることができ、家庭の状況は比較的平穏であった。一浪の後、真紀子は福
岡県の国立大学に進学し、4年後、福岡県の教員採用試験に合格し、中学校教員となった。
 その後、真紀子は25年以上、福岡県のある旧産炭地近辺の公立中学校で教員の仕事を続
けた。特に志願したというわけではない。最初の任地がその地域で、そこで職場結婚をし、
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
まもなく子どもたちが生まれたため、その地域を離れることが困難になってしまった結果
として、である。
 1950年代∼60年代、炭鉱が次々と閉山となって以後、相当数の炭鉱労働者が北九州市周
辺に流れ、鉄鋼産業関連で次の職を見つけた。しかし、時代の流れから取り残される人々
も多かった。しばらくは「失業対策事業(失対)」で食いつないでいたものの、それにも
時限がある。結局、「失対」で辛うじて職業生活を継続していた人々は、生活保護を受給
するしかなくなった。
 その地域は、農業の盛んな地域でもある。その農業はといえば「コメさえ作っていれば、
食いっぱぐれることだけはない」という状況で、将来に対する希望も展望も持たない小規
模コメ農家が数多く存在した。現在も存在し続けている。
 問題は、その子どもたちである。
 その地域には、「3代・4代が連続して生活保護」という家庭が少なくない。その他の職
業モデルとして子どもたちの目につく存在は小規模コメ農家であるが、農業への新規参入
は非常に困難である。かといって「進学校に行き、高等教育を受け、就職する」という将
来をイメージすることも、また困難だ。小規模コメ農家の子どもたちにとっても、事情は
あまり変わらない。一般的な意味で「働いている大人」を見る機会もほとんどないまま、
子どもたちは、「なんとなく将来は生活保護かなあ」「なんとなく将来はウチの田んぼを継
ぐのかなあ」というイメージを持ちながら成長する。
 知的な刺激を得ることの少ない家庭環境、将来に夢を持つことも難しい地域環境の中で
育つ子どもたちに対して、いかに学校の教員たちが教育努力を尽くしても、知的成長や視
野の広がりを促すことは困難だ。学校のパソコンを利用して将来を夢見ることも、その夢
の実現につながる何かを検索したりすることもないのに、子どもたちは携帯電話で、容易
に「ケータイ犯罪」に巻き込まれる。小学校高学年から中学校くらいで、多くの子どもた
ちが「ヤンキー」の先輩たちに導かれ、シンナーを覚えたり、珍走団(暴走族)に参加し
たりするようになる。高校には進学するものの、多くは中退する。そして「できちゃった婚」
の末、親世代と同じように、生活保護を利用して生活したり、小規模コメ農家を継いだり
する。
 真紀子が私に語る教員としての職業生活は、深い絶望感に彩られている。毎日の中学校
での勤務は、「教科を教える」「学力を伸ばす」「将来につながる学習をさせる」というよ
うなことではなく、子どもたちを学校に来させること・学校生活を送らせること・トラブ
ル対応などが中心となっている。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
 真紀子自身の家庭生活も、平穏ではなかった。依存症の親を持つ子どもは、長じてから
依存症者と結婚してしまうことが多い。真紀子の結婚した相手もまた、依存症者であり、
妻に暴力を振るいつづけた。DV被害の末、真紀子は、夫に慰謝料を支払って離婚した。夫
が、それを離婚の条件としたからである。真紀子は、子どもたちとともに平穏な暮らしを
営んでいたが、3年前からは連絡が途絶えている。離婚したあとも、元夫は近くに住んで
いると聞いていた。私は「無事であってほしい」と願うばかりだ。
 その地域には、虐待やDVの問題も多い。地域に産業らしい産業がなく、職を得て働くこ
とが困難であれば、当然そうなるであろう。貧困な社会環境に潰されなかった一部の子ど
もたちに対しては、真紀子は他地域の高校へと進学することを勧め、進学指導をした。
 時には、子どもが自動車で1時間ほど離れた福岡市の高校への進学を希望するので、そ
れをきっかけとして、暴力を振るう夫と離れようとする母親もいた。真紀子は、その子ど
もが福岡市の高校に合格すると、母子の秘密の引越しを、自分の車で手伝ったりもした。
 明らかに、中学校教員の業務の範囲ではない。しかし、誰かが手を差し伸べなければ、
悲惨な状況が悲惨なままでありつづけるだけだ。真紀子は
「私には、何もしてやれない、本当に何もできない」
と自嘲しつつ、そのような困難を抱えた子どもたちや周辺の人々に、できるだけの支援を
していた。
貧困ゆえに、小学校に通うことを「遠慮する」子ども
 2008年、経済的理由により小学校・中学校に通うことのできない子どもたちが、218名
確認されていた。小学生61名、中学生157名である(文部科学省・平成21年度学校基本調
査 http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/08121201/1282588.htm)。この他に、
家庭不和・1年以上にわたる居所不明など、背後に貧困の問題がある可能性も考えられる
不登校児童がいる。
 数字で見ていても、個々の子どもたちの状況は見えてこないので、具体例を紹介した
い。私自身が直接取材したわけではなく、不登校児のための「適応指導教室」に勤務して
いた元小学校教員の話であるが、状況に想像力を及ぼす手がかりにはなるであろう。
 ある不登校児の母親は、家庭訪問を拒みつづけていた。はっきりと拒むわけではなく、
適応指導教室の指導員の電話には応じ、家庭訪問の日時を決めることはできる。ところが、
その日・その時刻に指導員が訪れると、母親は子どもを車に乗せて出かけてしまい、留守
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
にしてしまうのだ。
 一家は生活保護世帯であったが、車の保有・運転を認められていた。生活保護受給者の
車の保有は原則として禁止されていたが、地方においては生活必需品に近いという事情が
あるため、必要性に応じて認められるようになっている。
 ここからは私の想像である。母親には、「誰かが来て自分に指導を行う」に対する強い
恐怖や嫌悪があるのではないだろうか。生活保護受給者となると、福祉行政のさまざまな
「指導」に従うことが求められる。生活指導、就労指導。それらはしばしば、当事者にと
っては屈辱的なものである。私には生活保護受給の経験はないが、障害者福祉においても、
似たような「指導」は存在する。こんどやってくる適応指導教室の指導員が、同じように
屈辱的な扱いをするかどうかは分からないが、「あつものに懲りてなますを吹く」は人間
誰もが犯しうる誤りだ。問題は、母親が指導員の来訪を受け入れるまでの数ヶ月の間、子
どもは適切な育ちの機会を奪われ続けたままであるということである。
 ある不登校児の母親は、指導員の電話に対して、意味のある応答をすることができなか
った。支離滅裂で、何を話しているのかがよくわからない。と思えば、突然怒り出したり
する。
 家庭訪問をしてみると、母親は知的障害を持っていた。母親と4人の子どもたちから成
る家族の人間関係は、極めて荒廃した状況にあった。4人の子どもたちのうち2人は知的障
害児であった。この一家も、生活保護を受給していた。貧困・子育ての問題・不登校など、
多様な問題が重複しており、福祉・育児支援・不登校児支援など、多様で有機的な働きか
けが必要な一家であったが、支援する側が、いわゆる「縦割り行政」であったために、適
切な支援を行うことができなかった。
  ある不登校児の若い両親は、日雇い派遣やアルバイトで、その日暮らしを続けていた。
一家の収入は生活保護水準以下であった。申請すれば受給が可能なのだが、充分な教育を
受けていない両親は、「水際作戦」によって断念させられることなく生活保護の申請を行
う方法にも、貧困家庭で受けることのできる育児支援の数々にも、たどりつくことができ
なかった。光熱費もしばしば払えなくなった。「ガスが止められる」といったことは、日
常茶飯事であった。
 両親は、子どもをいったんは小学校に就学させた。子どもは学校も学習も好きであった
が、しばしば給食費を支払うこともできなくなる家庭の事情から、「学校、行きたいけど
遠慮しとく」と不登校を始めていた。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
 このような子どもたちは、数多いわけではないけれども、今、この瞬間にも日本に存在
する。適切な生育の機会も、ひび割れた大地に水が染み込むように知識や概念を獲得して
いくべき時期に知的な刺激を受ける機会も、奪われたままで生育している。
「江戸川中3勉強会」の25年間の営み
 1980年代、東京都江戸川区でのことである。
 福祉事務所に勤務する一人のケースワーカーが、勤務時間後、福祉事務所の会議室で小
さな勉強会を開き、学習指導を始めた。対象は、そのケースワーカーの受け持つ生活保護
世帯の、中学3年生の子どもたちであった。せめてその子どもたちを公立高校に進学させ、
「親と同じように生活保護」とは違う将来の選択肢を持たせたい。そのケースワーカーは、
そう考えたのであった。
 共感した同僚たちや大学生たちの協力のもと、この勉強会は、1987年に「江戸川中3勉
強会」へと発展した。対象は、生活保護世帯・低所得世帯の子どもたちである。以来、25
年間、勉強会は継続されている。春∼秋は週に1回だが、入試シーズンには週3∼4回開催
される。また、夏休みにはキャンプ・冬休みにはクリスマス会・3月には卒業祝賀会を開
催する。生活保護世帯の子どもたちは、「家族旅行」「家庭で節目を祝う」といった経験も
していないことが多い。勉強会では、学習を指導するだけではなく、子どもたちに「ふつ
うの」経験をする機会も用意しているのである。子どもたちの参加費用は、学習指導とも
ども、もちろん無料である。必要な費用は、カンパで賄われている。
 秋ごろから行われる各高校の進学説明会の際、子どもたちにスタッフが付き添うことも
ある。生活保護世帯の親は、子どもの高校進学に関心を向けられないことが少なくないか
らだ。
 勉強会のスタッフは、全員がボランティアだ。大学生であったり、会社員であったり、
福祉事務所職員であったりする。大学生は、中学3年生の子どもたちと年齢が近いため、
勉強会にとっては重要な存在である。ただし2012年度、大学生は一人もいなかった。背景
には、大学生からボランティアをする余裕が失われていることもあるかもしれない。
 子どもたちの生育環境は、決して良好ではない。
 親が精神疾患やアルコール依存などの問題を抱えており、中学3年生の子どもが家庭運
営や家事のすべてを背負わざるを得ない状況にあったりすることもある。
 また、住居が狭いため、個室どころか勉強に使える机もなく、万年床の上だけが個人の
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
スペースであるという中学3年もいる。
 ある中学3年生の悩み事は
「お金を安全に隠すにはどうすればよいか」
であったりする。子どもに支給される手当類を、母親が全部、自分のための買い物に使っ
てしまうからだ。月々の小遣いは一応は与えられているのだが、小遣いを貯めてゲームソ
フトを買ったりすると、母親に転売されてしまう。現金を貯金箱や財布に入れておくと、
母親にいつの間にか奪われてしまう。学生カバンの中に入れておいても、眠っている間は
安全ではない。安全そうな場所はパンツの中くらいしかないのだが、入浴する時には脱が
なくてはならない。浴室に持ち込めば濡れてしまいそうだ。
 子どもたちを「江戸川中3勉強会」につない
でいるのは、現在のところ、担当ケースワーカ
ーだ。ケースワーカーの業務の一つに、受け持
ち世帯の訪問がある。中学生の子どもがいる世
帯では、なんとなく、勉強会の話をする。中学
3年生になったら「行ってみたら?」と背中を
押す。
 勉強会は5月から開講されるが、すぐに受験
勉強を始められることは少ない。子どもたちの
多くは、小学校から不登校が続いており、学力
が非常に低いからだ。中学3年生でも「掛け算
九九を覚えていない」「アルファベットが書け
ない」といったことが多い。勉強会のスタッフ
は、子どもたちとマン・ツー・マンで、丁寧に
学習を指導する。学習の時間は長くても1時間
ほどである。学習の習慣を持っていない子どもたちにとっては、集中を続けることの可能
な時間の限度が、1時間程度なのである。その後は雑談の時間となる。スタッフにとっては、
子どもたちの暮らしぶりや本音に接する貴重な機会でもある。
 多くの子どもたちにとって、この勉強会の場が、唯一の学習の場だ。中学校の授業は、
まったくついて行けなくなっている。小学校時代に始まる不登校経験を持つ子どもたちも
少なくない。家庭は、勉強ができるような環境ではない。勉強会では、ちょっとした、確
実にできる宿題を毎回出す。「学習指導の内容を身につけられるように」という意図も当
子どもたちが訪れる前の「江戸川中3勉強会」会場。
閑散とした集会スペースに、スタッフが待機している。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
然あるが、「なんとか、勉強のできる時間と場所を見つけてほしい」ということでもある。
 丁寧に指導を受け、繰り返して学習してゆけば、少しずつでも学力は伸びていく。諦め
かけていた高校進学が、現実の可能性として子どもたちに見えてくる。ほとんどの子ども
たちが、3月末には都立高校への進学を勝ち取る。職業への意識を強く持っている子ども
たちは、工業高校や商業高校を選択する。その相当数は夜間部である。また、普通科の単
位制定時制高校を選択する子どもたちも多い。中学校の出席日数や学力の問題から、普通
科の進学校に「ふつうに」進学することは困難な場合が多いのだが、とにもかくにも、過
去25年の間に300人ほどの子どもたちが、「江戸川中3勉強会」で高校進学を勝ち取ってきた。
その後の進路はどうだろうか?
 スタッフたちは、特に子どもたちの追跡調査は行っていない。しかし、50%ほどは、高
校を中退してしまっている可能性が考えられるという。高校に進学した300人の子どもた
ちのうち、成長してスタッフとして戻ってきたのは3人に過ぎないともいう。おそらく、
相当数の子どもたちは、成人した後、親と同じように生活保護世帯を形成しているのであ
ろう。
 子どもたちが経済的自立を維持できる大人になるための次の課題は、高校中退を食い止
めることである。2012年度から、スタッフたちは、月に1回、勉強会のOB・OGが気楽に
集まって雑談をできる場を設けた。高校卒業までを、なんとか支えたいという思いからで
ある。
 しかし、高校を無事に卒業でき、就職できたとしても、25歳前後までは不安定な時期が
続く。就労を継続することが困難であったり、原家族から独立し、新しく自分の家庭を築
くプロセスで問題を抱えたり。そこまでの支援は、「江戸川中3勉強会」のスタッフには不
可能であろう。制度としての重層的な支援が、福祉行政に望まれるところだ。
『生活保護手帳』を知っていますか?
 『生活保護手帳』は、生活保護という制度に関する公的なルールブックである。毎年、
その年の状況を反映した最新版が発行され、日本全国の福祉事務所のケースワーカー全員
に、必ず配布されている。
 この『生活保護手帳』には、生活保護法は実際にどのように運用されることになるかが、
事細かに記載されている。かつては本当に、コンパクトな手帳だったそうだが、現在は約
870ページに及ぶ大冊である。
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
 実際の運用に関しては、福祉事務所
のケースワーカーたちも悩む場面が多
い。車の保有と運転は、どのような条
件のもとに認めればよいのか。「経済
的自立に向かって努力したいので、必
要な経費を生業給付の形で給付してほ
しい」と望む当事者に、どのような基
準によって、何をどこまで認めればよ
いのか。稀に、問題多い当事者もい
る。毎月初めに支給される生活保護費
をパチンコで消費してしまい、翌日に
は「お金がない」と言う当事者に、どう対処すればよいのか。
 このような現実の問題に対しては、『生活保護手帳別冊問答集』という別冊が用意され
ている。ケースワーカーのよくある悩みに対するQ&A集である。こちらも、約570ページ。
気楽に読めるページ数ではない。
 『生活保護手帳』『生活保護手帳別冊問答集』とも、一般に市販されており、「アマゾン」
などで購入することができる。しかし、安価ではない。2012年版では、『生活保護手帳』
が2,625円。『問答集』が2,310円。合計で、約5,000円。その情報を真に必要としているは
ずの困窮者が、容易に購入できる価格ではない。「内容が難解」「役所文章で読みにくい」
といった問題もあるのだが、それはさておく。
あなたの近くの図書館に『生活保護手帳』はありますか?
 私の住む東京都杉並区には、区立図書館が13館ある。『六法全書』の最新刊は、全館に、
毎年配架されている。『広辞苑』は、最新刊の第6版が、区立図書館13館+区民センターの
合計で16冊配架されている。
 『生活保護手帳』は、2013年1月現在、1冊も所蔵・配架されていない。
 杉並区の福祉は、近年、悪化の一途をたどっている。重度障害者が「ここにいたら殺さ
れる」という理由で転居した噂を、私は数件耳にしている。生存に必要なだけのヘルパー
派遣を得ることができなければ、生存の維持ができなくなる。交渉すれば充分なヘルパー
派遣を得ることが可能かもしれないが、交渉の間も、生存を続けなくては意味がない。そ
『生活保護手帳』と『生活保護手帳別冊問答集』。
この2冊が、公的な生活保護制度の運用ルールブックである。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
こで、交渉を断念して、生存・生活の可能な自治体へと転居するのである。転居先は、東
京都世田谷区・東京都立川区など、東京都の中では、障害者福祉の状況が良好な自治体
だ。杉並区にとっては、「障害者福祉を削減できてよかった」ということになるのかもし
れない。しかし、他の自治体に重度障害者を押し付けることは、「障害者福祉の削減」と
して評価されるべきことであろうか? 
 私は、障害者としての自分自身の経験から、杉並区立図書館に『生活保護手帳』がなか
ったことに対しては「杉並区だからねえ」と思ってしまった。
 しかし、杉並区の生活保護行政の現状は、それほど悪化してはいない。杉並区内の生活
保護受給者の話を聞くと、担当ケースワーカーに良心的かつ現実的な対応を受けているこ
とを知ることができる。おそらく、図書館に『生活保護手帳』『生活保護手帳別冊問答集』
が1冊も配架されていないことは、生活保護行政と区立図書館がまったく連動していない
ことによっているのだろう。
 では、全国的にはどうだろうか? 2012年9月現在、2011年版『生活保護手帳』(*)の
所蔵状況は、以下のとおりであった。
 全国的に見ても、3%の図書館にしか所蔵
されていない。六法の「刑事訴訟法」の厄介
にならないためにも、社会保障に対する正
確な知識の普及は必要であろう。
 なぜ、図書館には『六法全書』があって、
『生活保護手帳』がないのであろうか?
(*)既に2012年版が発売されていたが、
まだほとんど所蔵されていなかったため、
図書館種別 施設数 所蔵されている部数 所蔵率(%)
都道府県+国会図書館 62 30 48.4
市区町村図書館 2,509 99 3.9
公民館図書室その他 1,963 14 0.7
合計 4,534 143 3.15
独自の先進的な取り組みで知られる「山中湖情報創造館」
の書架には、発刊されて間もない『生活保護手帳』『生活
保護手帳別冊問答集』が配架されていた。
表2 『生活保護手帳』所蔵状況
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
2011年版とした。また、本調査に関しては、(株)カーリル・吉本龍司氏のご協力をいた
だいた。ここに感謝する。
社会のセーフティネットとしての図書館∼安易に民間委託されて良いのか?
 私の住まいから最も近い杉並区立図書館では、2007年、業務委託が開始された。窓口の
カウンターにいる人々は、いかにも「区役所の役人」という感じの無愛想で不機嫌な中年
男女から、言動が丁寧で感じのよい民間のスタッフたちへと変わった。一ユーザとしては、
大いに歓迎すべき変化である。何か判断の必要なことがあると、スタッフたちはカウンタ
ーの奥のドアを開け、そこにいる人々に「お伺い」を立てる。威張った口調の返事が聞こ
え、横柄な表情が見える。数少ない正規職員である。それは愉快な風景ではないけれども、
私は窓口の民間スタッフたちの対応に、とても満足している。
 現在、杉並区の区立図書館13館のうち11館で、何らかの形での民間委託・非常勤職員に
よる運営などが行われている。
 杉並区立図書館サイトの「運営方針」ページ(https://www.library.city.suginami.tokyo.
jp/outline/index.html)には、
「杉並区では、民間事業者の経験やノウハウを活かして、図書館サービスの一層の向上を
図るため、平成17年4月1日から図書館運営業務の委託を開始し、平成19年4月1日からは、
指定管理者制度を導入して事業者の創意工夫により、特色ある図書館運営をめざしていま
す。また、非常勤職員を活用した図書館運営についても、引き続き実施します」
とある。特に悪いことであるようには見えない。
 しかし、「特色ある」とは、どのような特色だろうか? 図書館の公共性と、どのよう
な関係を持つ特色だろうか? 民間事業者の活用によって、図書館の公共性が失われる懸
念はないだろうか? 非常勤職員の活用は、「権限も責任も持たない人々が低賃金で図書
館を運営する」と、どこが、どう違うのだろうか?
社会のセーフティネットとしての公共図書館
 ここで一度、公共図書館の果たすべき役割について、確認しておきたい。
 公共図書館は、「貸し出しはその自治体の住民に限定する」であるとしても、すべての
人々に対してアクセスを拒まないのが原則である。何のためか。すべての人に対し、「知」
を提供するのが目的であるからだ。どのような知か。多様な内容の知でありうるが、
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
「職場でハラスメントを受けているが、どう対処すればよいか」「うつ病と診断されたが、
どのように治療をすれば、どのように経過して治癒するのか」「失業しそうなのだが、ス
ムーズに再就職できるためにはどうすればよいか」「アパートの家賃が払えず追い出され
そうだが、どうすればよいか」……まずは、今日の、現在の、場合によっては生命もかか
っている深刻な困難に対応するための知。これを提供できない図書館は、公共図書館であ
ることをやめたほうがよいだろう。
 深刻な困難を抱えた人々が、自暴自棄になったり破滅的な行動に走らないためには、他
の行動の選択肢が充分に示されている必要がある。さらに、それらの選択肢は実際に選択
可能である必要がある。公共図書館は、その選択肢が蔵書・掲示・レファレンスサービス
などを総合して、漏れなく示す必要がある。
 社会の安全・安心を確保するという意味で、公共図書館は社会のセーフティネットであ
る。また、そのように機能しなくてはならない。
すべての図書館に『生活保護手帳』を!
 公共図書館を社会のセーフティネットと捉えるならば、そこで「最後のセーフティネッ
ト」である生活保護制度に関する情報が充分に提供されていないことは、重大な欠落であ
るというしかない。
 公共図書館で選書を行う立場の人々は、利用者である地域住民の生活に直結する社会保
障に対して、十分な知識を持っているだろうか? 生活保護について、どのような制度で
あるかの概略だけでも知っているだろうか? おそらく、答えは「否」であろう。でなけ
れば、生活保護制度に関する最も基本的な資料である『生活保護手帳』が、全国の公共図
書館を合計して150冊足らずしか所蔵・配架されていないという現状はないはずだからだ。
 
全ての図書館に『生活保護手帳を』! フェイスブックページ
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
 私は、生活保護に関する記事多数を執筆した2012年、居住地である杉並区の公共図書
館に『生活保護手帳』が一冊もないという事実に驚き、フェイスブックを拠点として「す
べての図書館に『生活保護手帳』を!」という活動を開始した(https://www.facebook.
com/SeikatsuhogoTechou)。
 まずは、現状を把握する必要がある。そこで最初に、全国の所蔵状況を調べた。結果は
前述のとおり、惨憺たるものであった。
 今年は全国的に、公共図書館へ『生活保護手帳』『生活保護手帳別冊問答集』の購入を
リクエストする運動を展開できれば、と考えている。しかし、リクエストされるまでもな
く、必要性を認識して購入する選書担当者が一人でも増えてほしい。リクエストは、その
自治体に在住・在学・在勤していることが条件となる。自発的に『生活保護手帳』を始め
とする資料の存在に気づき、必要性を認識し、リクエストを行う住民がいない自治体もあ
るだろう。リクエストを待ってはじめて購入・配架を行うようでは、あまりにも利用者の
潜在ニーズに対して鈍感すぎるのではないだろうか。
まず、公共図書館への物理的アクセスを保障しよう
 公共図書館は、他の利用者の迷惑とならない限り、あらゆる人に対して「館内に入る」
という物理的アクセスを拒まない。しかし、館内に入ることができるだけでは、物理的ア
クセスは充分ではない。そこまで来ることのできない人々が数多く存在するからだ。
 私は自分の住まいから、毎日、電動車椅子で外出し、買い物など日常の雑事のついでに
図書館に寄る。電動車椅子だけを利用しての行動範囲に、公共図書館は現在4館あり、う
ち1館は、約77万冊の蔵書を誇る大規模図書館である。しかし、冒頭で述べた通り、生育
過程では「いかに図書館へのアクセスを確保するか」が自分にとっての死活問題であった。
 それでも、福岡市近郊に生まれ育った私の生育環境は、書籍・雑誌へのアクセスでは、
まだ恵まれていた方かもしれない。地方には、図書館も書店もない町が数多く存在する。
「最も近い図書館まで50km、最も近い書店まで100km」といったことも珍しくない。この
ことは、自分でそこまでアクセスする手段を持たない子どもたち・高齢者・障害者等にと
って、知へのアクセスが非常に困難であることを意味する。
 子どもたちに対しては、小学校・中学校の図書館・図書室があるにはある。しかし、そ
れだけでは充分ではない。想像したこともない数多くの分野の大量の書籍・雑誌に接し、
世界の広さと多様さに圧倒されるような経験、知的好奇心を引き出されるような経験を、
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
子ども時代に持つことができるかどうか。それは、その子どもの将来を、大きく左右する
であろう。知への畏れは、想像力の源泉である。存在も知らないものごとを、想像できる
わけはない。大量の書籍・雑誌は、「自分がまだ存在も知らないものごとが数多く存在する」
という気づきを、子どもたちに与えることができる。それは、想像力の羽を伸ばす大きな
きっかけとなりうる。
「将来、社会を背負う子どもたちに充分な教育を授け、確実に納税者になってもらわなく
ては、社会が維持できなくなる。だから書籍・雑誌へのアクセスを保障しなくては」
という視点もありうる。しかし、日本に生まれたすべての子どもが、その地域や家庭の文
化の多様性を尊重されつつも、同じように知的に刺激され、発達する機会を保障されるこ
と。そのための環境を用意されること。これが、社会の義務でなければ、誰の義務だとい
うのであろうか。
 まず、すべての人々に対して、図書館への物理的アクセスを保障することが必要である。
 特に、自分の意志だけでは図書館へとアクセスすることのできない子どもたちに対し、
何らかの形で、図書館への物理的アクセスを保障する必要がある。
 たとえば週に1回、1日1往復だけバスを走らせ、図書館や大きな書店のある町へと子ど
もたちを連れていき、連れ帰る。安全面の心配があれば、引率者をつける。たったそれだ
けのことでも、知的な刺激の少ない地域の子どもたちの生育状況は、大きく変化するであ
ろう。「その地域に子どもは2人しかいない」ということであれば、大人に対しても利用可
能にしてもよい。そうすれば、障害・病気・高齢・貧困などによって知へのアクセスを阻
まれている人々が、大きな恩恵を受けうるであろう。視野を開かれ、自分に欠けているも
のに気づき、生存・生活をより容易にし、次の一歩への刺激を受けることによって。
現在の日本で、「知」は余剰なのか?
 日本で「博士余り」が指摘されはじめて久しい。水月昭道氏による「高学歴ワーキング
プア」という造語もある。「高学歴ワーキングプア」とは、大学院博士課程を修了したり
博士号を取得したりしたものの、学歴にふさわしい仕事を見つけることができず、大学・
研究業界の界隈で不安定就労を続けたり、あるいは大学や研究の周辺ですらなくコンビ
ニ・スーパー等のアルバイトで辛うじて生計を立てる人々である。これらの事例を念頭に、
「知はもう充分だ」「知は余っている」と認識している方々もおられるであろう。
 確かに、高学歴者は「余って」いる。学歴にふさわしいと考えられる仕事・学業での努
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
力が報われる仕事に就くことのできる高学歴者は多くない。知が余っているかどうかはと
もかく、高学歴者は労働市場で余剰となっている。
 この事情は、日本だけのものではない。たとえばアメリカの事情を見てみよう。Jorge
Cham氏によるコミック“Piled Deeper and Higher”は、アメリカの大学院生やいわゆる
「ポスドク(ポストドクター:Post Doctoral Fellow)」の状況を余すところなく描いてい
る。教員たちが勝ち得た研究費から一定の収入が支払われるため生活は営めるものの、将
来の展望も希望もなく、研究の最末端で労働力を提供する日々を送る大学院生たち。博士
号を得たものの民間企業に就職することがきず、しかたなくポスドクとなったが、研究の
プレッシャーのもと、ストレス多く、やはり将来の展望も希望もない日々を送るポスドク
たち。幸い、大学や研究機関に終身職を得ることができたとしても、所属組織が定年まで
存続するとは限らない。大学教授が政権交替や科学政策の変更によって職を失うことなど、
日常茶飯事だ。このため、アメリカの科学政策に関わる団体や各大学では、さまざまな試
みが行われている。日本と同様、博士課程修了者・博士号取得者に対し、大学・研究業界
本編のコメント
(上)“PHD Comics”こと「Piled Higher and Deeper」。
Jorge Cham作・画。インターネットで公開され、
世界中の大学院生・大学関係者の共感を呼んでい
る。2011年には映画化も行われた(http://www.
phdcomics.com/comics/)。
(左)世界各地の大学や研究機関を探訪しての特別レポー
トは、“PHD Comics”本編と同等かそれ以上に人気
が高い。この特別レポートには、ハリケーン「カト
リーナ」に大きな打撃を受けたバイオ系研究室が解
散し、テニュア職に就いていた研究室責任者も失職
した経緯が描かれている(http://www.phdcomics.
com/comics/archive.php?comicid=969)。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
にこだわらずに進路を選択できるように働きかけることが行われている。また、博士課程
への進学を前提としない修士課程を新設し、産業界での長期インターンシップを必須とし
て産業界に求められる人材を育成する試みも盛んになっている。
 話を日本に戻す。大学院博士課程の修了者は、確かに余っている。博士も余っている。
その人々の進路は多様に開拓される必要がある。そもそも、それほど多数の大学院博士課
程進学者は必要でなかった可能性が高い。このことは、日本における「知」の余剰を意味
するであろうか?
 本稿で見てきたとおり、日本には、「知」の存在と必要性を知ることからも遠ざけられ
ている人々が数多く存在する。知的に発達することにまったく適していない家庭環境に育
つ子どもたちがいる。義務教育段階で学校への通学ができなかったり、実質的に通学を継
続できなかったりする子どもたちがいる。健常児同等の学びを得ることのできない障害児
たちがいる。知や学びを求めていても、必要な情報や書籍・雑誌に接する手段の確保で苦
戦を強いられる障害者たちがいる。貧困により、公共図書館以外では書籍・雑誌に接する
ことができないにもかかわらず、そこには必要とする資料が充分に配置されていないとい
う問題に直面する人々がいる。また、図書館への物理的アクセス手段を確保されていない
人々がいる。高齢になり、読書は拡大文字によって行う必要が発生した時に、極めて限ら
れた一部の書籍しか拡大文字化されていないという問題に直面する人々がいる。知的障害
があり、一般の書籍・雑誌をより平易にするというサービスが公共図書館にもどこにも存
在しないゆえに、知的刺激や知的発達から遠ざけられ続けている人々がいる。
 「知」は、「知」へのアクセスは、圧倒的に不足している。これが日本の現状ではないか。
「知」のユニバーサル・アクセス化 ─ 公正さのより大きい社会へ
 今や日本は、強烈な格差社会となっている。多数の社会的弱者、深刻な貧困問題を抱え
た人々という土台の上に、社会が辛うじて成立している。私は、そのように認識している。
 近年の日本では、自己責任論が盛んである。もちろん、自由主義社会において結果の平
等が保障される必要はない。しかし、機会の平等をまったく保障せずに結果だけで評価さ
れることは、まったく公正さを欠いていると言わざるを得ない。機会の平等があってこそ、
「フェア・スタート」が保障されていてこそ、自己責任論は意味を持ちうるのである。機
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
会の平等も「フェア・スタート」も保障しないのに、結果に対してだけ「自己責任」を主
張する。この、不公正きわまりない社会が、現在の日本である。
 公共図書館のサービスは、さまざまな社会的弱者をこそ、最優先すべきである。社会的
弱者をハンディキャップのタイプによって分類すれば、そのタイプの一つひとつに属す
る人々は、マイノリティに他ならないであろう。しかし、ハンディキャップを負っている
人々のハンディキャップを埋め、さまざまな競争のスタートラインに立つ権利を保障する
ことは、公共の役割である。
 政権も、福祉行政も、必ずしもそのような理念によっては行動しない。しかし公共図書
館には、図書館の独立性を生かし、率先して、「さまざまなハンディキャップを埋める」
ということを行動の目的としてほしい。図書館への物理的アクセスが問題になる地域が周
辺に数多く存在したら、送迎バスを走らせてほしい。障害者に対しては、読みたい本への
アクセスが、費用負担なしに、ほんの少しのタイムラグで行えるように、対応体制を整備
してほしい。
 もちろん、その時には
「どうして、図書館のない隣町の人々のために、この町の私たちのお金を使わなくてはい
けないのだ」
「どうして、この町にたった一人しかいない視覚障害者のために、みんなのお金を使わな
くてはいけないのだ、しかもその人は『仕事がない』といって生活保護で、みんなの税金
で暮らしているのに」
といった反論が、大いに予想される。どのような反論も歓迎し、議論を深めて行こうでは
ないか。「この町」「隣町」ではなく、公共とはどうあるべきなのか。意思決定はいつも、
単純多数決でよいのか。「(福祉を利用している)あの人」と「みんな」という分断のしか
たは適切か。
 その議論には大いに、図書館の「知」が役立つ。その議論はまた、図書館の「知」への
ニーズを拡大する方向へと向かう。議論と意思決定、さらに実行のプロセスで、少しずつ
でも、一方では余剰すぎ、一方では不足過ぎる日本の「知」を、日本にいれば誰でもアク
セスできる普遍的なものへと変化させて行こうではないか。
 このプロセスで、じりじりと、ほんの少しずつでも、日本に圧倒的に不足している「公
正さ」が増えていけば。広がっていけば。私はとりあえず、全国のどの図書館にも『生活
保護手帳』が置かれる近未来を夢見ながら、そのように考えている。
「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
 あなたも、明日は経済状況の激変に見舞われ、社
会的弱者になるかもしれない。事故や病気によって
障害者になるかもしれない。そこまでの激変は経験
しないとしても、不況によりボーナスがカットされ
て減収となったり、一時的に松葉杖や車椅子を必要
とする状況に置かれるかもしれない。いずれにして
も、やがては加齢によって、老眼鏡や補聴器を必要
とする存在になる。認知症となり、知的能力も低下
するかもしれない。その時に、昨日と少しだけ違う
けれども、昨日に引き続く今日の日常を生きられる
か。昨日読みかけていた本の続きを、今日もまた読
めるか。今日必要になった情報に、昨日と同じよう
にアクセスできるか。新しく必要になった支援を、
適切に得ることができるか。
 すべては、社会がどれだけ公正であるかにかかっている。まずは、社会の公正さを少し
ずつでも拡大していくことを、図書館から始めよう。図書館員にも、一利用者に過ぎない
一市民にも、できることは、きっと、たくさんある。
結びに変えて
 2013年11月、
「知へのアクセスについて、LRGに執筆してみませんか?」
という岡本真氏の依頼を、私は嬉しく受け取った。障害当事者として、また、貧困問題に
ついて多くの記事を執筆しているライターとして、知へのアクセスにまつわる問題は、自
分自身が、周辺の人々が、直面し続けている問題である。
 岡本氏・嶋田綾子氏との打ち合わせでは、私自身が必ずしも「知」へのアクセスに恵ま
れているとはいえない環境に育ったことが、話題の一つとなった。本稿に記載したとおり、
小学生時代の私の図書館環境は、遠すぎて通えない小さな自治体図書館・公民館の貧弱な
図書室・小学校の図書室(図書館)で全てであったからだ。私は、自分の生育歴とからめて、
自分と図書館の関わりについて書いてみることにした。
 ところが執筆にかかってみると、思いのほか難航した。通常、1時間で2,500∼3,500字の
文章を書くことのできる私は、単純計算で、20時間あれば本稿を執筆できるはずである。
バンクーバー公共図書館の売店で売られていた
バッグ。 13の言語で「図書館」と書かれている。
ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか
しかし、調べ物の時間を度外視しても、50時間程度を必要とした。
 幼少の私がなぜ「知」へと誘われたか、何が「知」への接近を妨げていたかについて書
くということは、当時の私の生育環境そのものについて書くことである。原家族のありよ
うについて、両親の行動について、地域に根深く横たわっていた問題について、書かない
わけには行かない。
 主に母親より受けていた虐待については、最後まで「書きたくない」という思いがあっ
た。両親は健在で、福岡県春日市に現在も住んでいる。今年80歳になる父親は、春日市の
図書館に通うことを、楽しみの一つとしている。そこで、父親が本誌と私の名前に気付い
たら? 過去に受けた虐待による私の心の傷や苦しみはそれはそれとして、老夫婦の平穏
な日常を壊すことはしたくない。では、地名を伏せるか? それでは「福岡市に隣接する
春日市」であったことの意味を描くことができなくなってしまう。悲惨な状況にあった小
学校のクラスメートたちについては、どうするか? 今、そこに住んでいないとしても、
当時のありのままを描いてよいものであろうか? 本稿に「Mさん」として登場する視覚
障害者については、どうすべきであろうか。どのような細部の歪曲を行ったとしても、本
人が読めば、自分のことと気づいてしまうであろう。
 自分自身についても、イジメやアカデミック・ハラスメントに遭っていた事実につい
て、書いてよいものだろうか? そのような事実について書くことは、自分自身の今後の
展開を妨げないであろうか? 私自身、思い出したくもないのに?
 私は悩みに悩んだあげく、プライバシーに関する最低限の配慮を行い、本稿をこのよう
な形で執筆した。執筆しながら、その時その時の記憶が生々しく蘇り、いたたまれない気
持ちになったり、涙を流したりした。
 本稿発表によるどのような反応も、私は、謹んで受け止める所存である。どうか、
waruiko.miwa@gmail.com まで、ご意見・ご感想・コメントなどを寄せていただきたい。
 最後に、私に生を授けた両親に対し、この場を借りて、心よりの感謝を捧げる。この世
に送り出してくれて、ありがとう。その事実がなかったら、私は成長して図書館と関わる
こともなかった。この世に送り出してくれたこと、虐待はしても命までは奪わなかったこ
とに、学業やキャリア形成への妨害はしても完全に終わらせるには至らなかったことに対
し、両親に感謝する。
図書館
システムの現在
嶋田綾子
(データ協力:株式会社カーリル)
ライブラリー・リソース・ガイド   2 0 1 3 年 冬 号
1.
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11.
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図書館システムに関するデータ(ベンダー名、パッケージ名、導入機関数)は、株式会社カーリル(以
下カーリル)より提供されたデータに基づいている(2012年12月4日現在)。
図書館に関するデータ(図書館名、所在地、館数、館種)は、カーリルより提供されたデータに基づ
いている(2012年12月4日現在)。
図書館システムに関するデータ、図書館に関するデータは、カーリルが所持するデータに基づいてい
るため、日本に存在するすべての図書館を網羅しているわけではない。
ここでいう、ベンダーとは、図書館システムを構築し提供する企業である。
ここでいう、パッケージとは、図書館システム名である。
ベンダー名は、カーリルの命名規則に従っている。各社の正式名称とは異なる場合がある。
パッケージ名は、カーリルが区別のために命名しているものもあるため、実際にベンダーが公表して
いるものとはバージョン名などが異なるものがある。
同一自治体内で複数館を持つ図書館を、1機関とカウントしている。ここでいう、同一自治体とは、全
国比較の場合は、全国を、都道府県ごとの比較の場合は、市区町村を指す。
館種は、公共図書館、大学図書館、専門図書館の3種類に分類している。公共図書館には、国立国会図
書館、市区町村立図書館、公民館図書室がある。大学図書館には、4年制大学図書館のほかに、短期大
学図書館、大学院図書館、高等専門学校図書館、専門学校図書館を含む。
人口統計は、2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。
第1次産業などの産業区分、15歳未満人口など、人口に関する各区分は、2010年(平成22年)国勢調
査に準拠している。
カーリルによる『生活保護手帳』『生活保護手帳別冊問答集』の2011年度版、2012年度版のデータは、
2013年2月2日現在のものである。
凡例
特集「図書館システムの現在」では、下記の編集方針に従って執筆している。
図
導入状況
書館における
全国の
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
全
国
の
図
書
館
に
お
け
る
導
入
状
況
Case
01 ベンダー別導入状況
富士通とNECの2社で全シェアの半分を占める
 全国の図書館で導入されている図書館システムをベンダー別にみると、表1の
とおりである。
 館数の多い公共図書館に多く導入されており、なおかつ大学図書館や専門図書
館にも導入実績の多い富士通、NECの2社が、圧倒的にシェアの上位を占めてい
る。3位以降では、大学図書館に多く採用されているベンダーのシェアも高い。
 内訳としては、富士通(28.6%)やNEC(25.8%)などの、大手ベンダーのシ
ェアが目立つ。その中で、大学図書館に導入実績が多いリコー(8.8%)や、専
門図書館でのシェアが高いブレインテック(7.5%)など、特定の館種に強いベ
ンダーのシェアも目立つ。さらに言えば、大手ベンダーが複数のパッケージを持
っているのに対して、リコーは1種類のパッケージで第3位のシェアを持ってい
る。
 またソフテック(北海道 1.8%)、システムインナカゴミ(山梨県 1.0%)、両
毛システムズ(群馬県 0.9%)、四国電子計算センター(香川県 0.4%)、まちづく
り三鷹(東京都 0.3%)といった、地方を拠点にしているベンダーも健闘している。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
全
国
の
図
書
館
に
お
け
る
導
入
状
況
順位 ベンダー名 シェア(%) シェア (公共) (大学) (専門)
1 富士通 618 28.6% 475 125 18
2 NEC 558 25.8% 413 139 6
3 リコー 191 8.8% 1 176 14
4 ブレインテック 161 7.5% 2 130 29
5 京セラ丸善 119 5.5% 40 74 5
6 日立 97 4.5% 70 22 5
7 NTTデータ九州 68 3.1% 14 48 6
8 三菱電機 57 2.6% 56 0 1
9 日本事務器 53 2.5% 0 50 3
10 ソフテック 38 1.8% 27 8 3
11 サンデータセンター 35 1.6% 33 0 2
12 (オリジナル) 33 1.5% 8 1 24
13 日本電子計算 26 1.2% 17 6 3
14 システムインナカゴミ 22 1.0% 22 0 0
15 両毛システムズ 20 0.9% 20 0 0
16 OPAC 8 0.4% 0 8 0
17 四国電子計算センター 8 0.4% 8 0 0
18 キハラ 6 0.3% 1 3 2
19 まちづくり三鷹 6 0.3% 6 0 0
20 新日鉄 5 0.2% 0 5 0
その他 32 1.5% 17 9 6
計 2,616 100% 1,230 804 127
表1 ベンダー別導入状況
(公共図書館は、同一自治体内で複数館存在する館を1機関とカウントし、大学・専門図書館は、全国で複数館存在する館を、1
機関とカウントしている)。
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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02 パッケージ別導入状況
富士通とNECは複数のパッケージで上位を占める
 全国の図書館で導入されている図書館システムをパッケージ別にみると、表2
のとおりである。
 パッケージ別(Case01参照)からも、富士通やNECといった大手ベンダーが
上位を占める結果となっていたが、パッケージでのシェアを見ても、富士通(1
位と5位)やNEC(2位と4位)といった大手ベンダーが上位を占める結果となっ
ている。しかも、富士通のiLiswing21/We V2(1位)とiLiswave(5位)、NECの
LiCS-Re(2位)とLiCS-R(4位)のように、複数のパッケージを持っているベン
ダーが、それぞれのパッケージで上位を占めている。
 その上位のパッケージである富士通のiLiswing21/We V2は、公共図書館での
導入実績(281機関)が多く、iLiswaveは大学図書館での導入実績(125機関)
が多い。NECのLiCS-ReとLiCS-Rは、公共図書館での導入実績(合計で337機関)
が多い。3位のリコーのLimedioは、大学図書館での導入実績(172機関)が多い。
 5位以下のパッケージも公共図書館、大学図書館、専門図書館のいずれかでの
導入実績が多いという傾向があり、どの館種にも強いシステムはない。それぞれ
の得意とする館種がある、という印象である。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア (公共) (大学) (専門)
1 iLiswing21/We V2 富士通 288 13.3% 281 0 7
2 LiCS-Re NEC 188 8.7% 187 0 1
3 Limedio リコー 185 8.6% 1 172 12
4 LiCS-R NEC 151 7.0% 150 0 1
5 iLiswave 富士通 132 6.1% 0 125 7
6 E-Cats V4 NEC 114 5.3% 0 113 1
7 情報館 ブレインテック 91 4.2% 1 83 7
8 iLiswing21/UX 富士通 79 3.7% 78 0 1
9 iLiswing21/We 富士通 76 3.5% 74 0 2
10 LOOKS21/P(OPP) 日立 71 3.3% 68 0 3
11 CARIN CB 京セラ丸善 58 2.7% 0 54 4
12 NeoCILIUS V2 日本事務器 53 2.5% 0 50 3
13 NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 48 2.2% 0 45 3
14 LiCS-Web V2 NEC 47 2.2% 46 0 1
15 MELIL V2 三菱電機 43 2.0% 42 0 1
16 ELCIELO V2 京セラ丸善 41 1.9% 40 0 1
17 Jopac ブレインテック 41 1.9% 1 22 18
18 LibFinder ソフテック 38 1.8% 27 8 3
19 CLIS/400 サンデータセンター 35 1.6% 33 0 2
20 iLisfiera 富士通 29 1.3% 29 0 0
その他 353 16.3% 172 132 49
計 2,161 100% 1,230 804 127
表2 パッケージ別導入状況
(公共図書館は、同一自治体内で複数館存在する館を1機関とカウントし、、大学・専門図書館は、全国で複数館存在する館を、
1機関とカウントしている)。
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Case
03 公共図書館における導入状況
富士通とNECの2社で、シェア70%超
 全国の公共図書館で導入されている図書館システムをベンダー別にみると、表
3のとおりである。パッケージ別では表4のとおりである。
 ベンダー別では、富士通(38.6%)とNEC(33.6%)の上位2社のシェアが、
合わせて70%超を占める結果となっている。また、上位5社でシェア85%を占め、
大手ベンダーが多数を占める状況が見える。しかしその状況の中でも、ソフテッ
ク(北海道 2.2%)やシステムインナカゴミ(山梨県 1.8%)、両毛システムズ(群
馬県 1.6%)といった地方のベンダーが健闘している。
 パッケージ別では、富士通とNECは複数のパッケージを持っており、それぞれ
のパッケージがシェアを伸ばし、ベンダー別のシェアでも上位を占める結果とな
っている。
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況
順位 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 富士通 475 38.6%
2 NEC 413 33.6%
3 日立 70 5.7%
4 三菱電機 56 4.6%
5 京セラ丸善 40 3.3%
6 サンデータセンター 33 2.7%
7 ソフテック 27 2.2%
8 システムインナカゴミ 22 1.8%
9 両毛システムズ 20 1.6%
10 日本電子計算 17 1.4%
その他 14 4.6%
計 1,230 100%
表3 公共図書館における導入状況(ベンダー別)
表4 公共図書館における導入状況(パッケージ別)
(同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
(同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 281 22.8%
2 LiCS-Re NEC 187 15.2%
3 LiCS-R NEC 150 12.2%
4 iLiswing21/UX 富士通 78 6.3%
5 iLiswing21/We 富士通 74 6.0%
6 LOOKS21/P(OPP) 日立 68 5.5%
7 LiCS-Web V2 NEC 46 3.7%
8 MELIL V2 三菱電機 42 3.4%
9 ELCIELO V2 京セラ丸善 40 3.3%
10 CLIS/400 サンデータセンター 33 2.7%
その他 231 18.8%
計 1,230 100%
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Case
04 都道府県立図書館における導入状況
都道府県立図書館で導入されているのは、5社のパッケージ
 都道府県立図書館で導入されている図書館システムをベンダー別にみると、表
5のとおりである。パッケージでは表6のとおりである。
 都道府県立図書館は機関数が少ないため、表6のとおりすべてのパッケージを
表にしても、9パッケージでしかない。そのなかで、NECのLiCS-Web V2が31.9
%で、一番多く導入されている。
  ベ ン ダ ー 別 で は、iLiswing 21/UX(23.4%)、iLiswing 21/We V2(2.1%)、
iLisfiera(12.8%)といった複数のパッケージが、各都道府県立図書館で採用さ
れている富士通(38.3%)が、トップのシェアを誇っている。
 採用されているパッケージベンダーは、公共図書館向けの大手のものがほとん
どである。そのなかで1館のみ、ほかでは大学図書館と専門図書館にしか採用さ
れていないリコーのLimedioを採用している図書館がある。それは奈良県立図書
情報館である。
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順位 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 富士通 18 38.3%
2 NEC 16 34.0%
3 NTTデータ九州 8 17.0%
4 日立 4 8.5%
5 リコー 1 2.1%
計 47 100%
表5 都道府県立図書館における導入状況(ベンダー別)
(同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
表6 都道府県立図書館における導入状況(パッケージ別)
(自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 LiCS-Web V2 NEC 15 31.9%
2 iLiswing21/UX 富士通 11 23.4%
3 NALIS V2 NTTデータ九州 7 14.9%
4 iLisfiera 富士通 6 12.8%
5 LOOKS21/P(OPP) 日立 4 8.5%
6 Limedio リコー 1 2.1%
6 LiCS-Web V1 NEC 1 2.1%
6 NALIS V1 NTTデータ九州 1 2.1%
6 iLiswing21/We V2 富士通 1 2.1%
計 47 100%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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Case
05
政令指定都市の公共図書館に
おける導入状況
独自のシステムを導入している自治体もある
 政令指定都市(全20自治体)に設置されている公共図書館で導入されている
図書館システムをベンダー別にみると、表7のとおりである。パッケージ別では
表8のとおりである。
 政令指定都市に設置されている公共図書館は、複数の分館を持つなど大規模図
書館が多く、導入されるパッケージもおのずと大規模図書館に強いパッケージと
推測される。実際に、大手のベンダー、パッケージが多く導入されている。
 大手ベンダーの導入が進むなか、神戸市立図書館は独自開発のシステム(神戸
市図書館情報ネットワーク)を構築している。また、大阪市立図書館では、大手
のベンダーでもパッケージではなく、NECが開発したオリジナルのシステムを、
導入している。このような特定のパッケージやシステムではなく、独自のシステ
ムを導入していることも、政令指定都市の公共図書館の特徴である。
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順位 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 NEC 9 45.0%
2 富士通 7 35.0%
3 オリジナル 1 5.0%
3 サンデータセンター 1 5.0%
3 京セラ丸善 1 5.0%
3 三菱電機 1 5.0%
計 20 100%
表7 政令指定都市の公共図書館における導入状況(ベンダー別)
(同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
表8 政令指定都市の公共図書館における導入状況(パッケージ別)
(同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 LiCS-Web V2 NEC 8 40.0%
2 iLiswing21/UX 富士通 5 25.0%
3 神戸市図書館情報ネットワーク オリジナル 1 5.0%
3 CLIS/400 サンデータセンター 1 5.0%
3 ELCIELO V2 京セラ丸善 1 5.0%
3 MELIL V2 三菱電機 1 5.0%
3 オリジナル NEC 1 5.0%
3 iLisfiera 富士通 1 5.0%
3 iLiswing21-Legacy 富士通 1 5.0%
計 20 100%
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06 市立・区立図書館における導入状況
富士通とNECの2社が、シェア上位を独占
 全国の市立・区立図書館で導入されている図書館システムを、ベンダー別にみ
ると表9のとおりである。パッケージ別では表10のとおりである。
 ベンダー別では、富士通(36.6%)、NEC(34.7%)と、上位2社が、70%を超え
るシェアを占めている。3位以降には、日立(6.7%)、三菱電機(5.4%)と続く
が、いずれもシェアは10%に満たない。シェアが分散した結果、山梨県に本社を
置くシステムインナカゴミ(1.3%)、群馬県に本社を置く両毛システムズ(1.3%)、
香川県に本社を置く四国電子計算センター(0.6%)、茨城県に本社を置くDSK/茨
城電算センター(0.4%)、北海道に本社を置くソフテック(0.4%)、東京都に本
社を置くまちづくり三鷹(0.4%)といった、地域に根差したベンダーもランキ
ングに現れるようになっている。
 パッケージ別では、複数種類のパッケージを持つ富士通(5種類)とNEC(5
種類)が、上位20位中に10パッケージを分散して占める結果となっている。そ
れ以外のパッケージも、シェアが分散する結果となっている。
順位 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 富士通 299 36.6%
2 NEC 284 34.7%
3 日立 55 6.7%
4 三菱電機 44 5.4%
5 京セラ丸善 34 4.2%
6 サンデータセンター 28 3.4%
7 NTTデータ九州 14 1.7%
8 システムインナカゴミ 11 1.3%
8 日本電子計算 11 1.3%
8 両毛システムズ 11 1.3%
表9 市立・区立図書館における導入状況(ベンダー別)
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順位 ベンダー名 導入数 シェア(%)
11 四国電子計算センター 5 0.6%
12 (オリジナル) 4 0.5%
13 DSK/茨城電算センター 3 0.4%
13 ソフテック 3 0.4%
13 まちづくり三鷹 3 0.4%
13 (不明) 3 0.4%
17 日本ECO 2 0.2%
18 デカルト 1 0.1%
18 ナトーコンピュータ 1 0.1%
18 ブレインテック 1 0.1%
18 リコー 1 0.1%
計 808 100%
表10 市立・区立図書館における導入状況(パッケージ別)
順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 161 19.7%
2 LiCS-Re NEC 120 14.7%
3 LiCS-R NEC 91 11.1%
4 iLiswing21/UX 富士通 62 7.6%
5 LOOKS21/P(OPP) 日立 53 6.5%
6 LiCS-Web V2 NEC 46 5.6%
7 iLiswing21/We 富士通 43 5.3%
8 ELCIELO V2 京セラ丸善 34 4.2%
9 MELIL V2 三菱電機 32 3.9%
10 CLIS/400 サンデータセンター 28 3.4%
11 iLisfiera 富士通 27 3.3%
12 LiCSLIVRE NEC 20 2.4%
13 NALIS V2 NTTデータ九州 13 1.6%
14 MELIL V1 三菱電機 12 1.5%
15 LINUS 日本電子計算 11 1.3%
15 iLiswing21/We連携ASP 両毛システムズ 11 1.3%
17 LMO V2 システムインナカゴミ 10 1.2%
18 LiCS-Web V1 NEC 6 0.7%
19 図書館管理システム 四国電子計算センター 5 0.6%
20 iLiswing21/NX 富士通 4 0.5%
その他 29 3.5%
計 808 100%
(同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
(同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
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Case
07 町立図書館における導入状況
大手ベンダーがシェア上位を占めるなか、地方のベンダーも強い
 全国の町立図書館で導入されている図書館システムを、ベンダー別にみると表
11のとおりである。パッケージ別では表12のとおりである。
 ベンダー別では、富士通(43.2%)、NEC(30.8%)の2社が、70%以上のシェ
アを占めるなど、大手ベンダーは町立図書館といった小規模図書館でも強い。
 一方、北海道に本社を置くソフテック(5.7%)群馬県に本社を置く両毛シス
テムズ(2.4%)、山梨県に本社を置くシステムインナカゴミ(1.9%)、北海道に
本社を置く美唄未来開発センター(1.1%)など、地域に根差したベンダーは、
小規模図書館で強い。特に美唄未来開発センターは、北海道の自治体の第3セク
ターであり、北海道の町立図書館にのみ導入されている地産地消のベンダーであ
る。
順位 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 富士通 160 43.2%
2 NEC 114 30.8%
3 ソフテック 21 5.7%
4 日立 15 4.1%
5 三菱電機 12 3.2%
6 両毛システムズ 9 2.4%
7 システムインナカゴミ 7 1.9%
8 京セラ丸善 6 1.6%
9 日本電子計算 5 1.4%
10 美唄未来開発センター 4 1.1%
表11 町立図書館における導入状況(ベンダー別)
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順位 ベンダー名 導入数 シェア(%)
10 サンデータセンター 4 1.1%
12 まちづくり三鷹 3 0.8%
12 四国電子計算センター 3 0.8%
14 (オリジナル) 2 0.5%
15 キハラ 1 0.3%
15 デカルト 1 0.3%
15 ブレインテック 1 0.3%
15 リブネット 1 0.3%
15 (不明) 1 0.3%
計 370 100%
表12 町立図書館における導入状況(パッケージ別)
(同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 109 29.5%
2 LiCS-Re NEC 60 16.2%
3 LiCS-R NEC 52 14.1%
4 iLiswing21/We 富士通 29 7.8%
5 LibFinder ソフテック 21 5.7%
6 LOOKS21/P(OPP) 日立 15 4.1%
7 iLiswing21/UX 富士通 14 3.8%
8 MELIL V2 三菱電機 10 2.7%
9 iLiswing21/We連携ASP 両毛システムズ 9 2.4%
10 LMO V2 システムインナカゴミ 7 1.9%
11 ELCIELO V2 京セラ丸善 6 1.6%
11 iLiswing21/NX 富士通 6 1.6%
13 LINUS 日本電子計算 4 1.1%
13 BIBAI V2 美唄未来開発センター 4 1.1%
13 CLIS/400 サンデータセンター 4 1.1%
16 RubyOpac まちづくり三鷹 3 0.8%
16 図書館管理システム 四国電子計算センター 3 0.8%
18 山梨県 オリジナル 2 0.5%
18 LiCSLIVRE NEC 2 0.5%
18 MELIL V1 三菱電機 2 0.5%
18 iLisfiera 富士通 2 0.5%
その他 6 1.6%
計 370 100%
(同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
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Case
08 村立図書館における導入状況
ご当地ベンダーがシェア上位に
 全国の村立図書館で導入されている図書館システムを、ベンダー別にみると表
13のとおりである。パッケージ別では表14のとおりである。
 ベンダー別では、富士通(39.0%)、NEC(36.6%)の2社が、75%以上のシェ
アを占めるなど、大手ベンダーは村立図書館といった小規模図書館でも強い。
 一方、大手ベンダーが上位2位を占める以外は、分散している。山梨県に本社
を置くシステムインナカゴミ(9.8%)、北海道に本社を置くソフテック(7.3%)、
山梨県のオリジナルパッケージ(2.4%)など、地域に根差したベンダーも健闘
している。
 パッケージ別では、複数のパッケージを持つ富士通とNECは、シェアが分散し
ており、導入数が最も高い富士通のiLiswing21/We V2(導入数11機関)でも、
シェアは26.8%に留まる。シェアが分散した結果、システムインナカゴミのLMO
V2(9.8%)やソフテックのLibFinder(7.3%)といった、地域のベンダーや中小
ベンダーが提供するパッケージも、上位5位以内に入っている。
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況
順位 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 富士通 16 39.0%
2 NEC 15 36.6%
3 システムインナカゴミ 4 9.8%
4 ソフテック 3 7.3%
5 オリジナル(山梨県) 1 2.4%
5 サンデータセンター 1 2.4%
5 日本電子計算 1 2.4%
計 41 100%
表14 村立図書館における導入状況(パッケージ別)
表13 村立図書館における導入状況(ベンダー別)
(同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
(同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 11 26.8%
2 LiCS-Re NEC 7 17.1%
2 LiCS-R NEC 7 17.1%
4 LMO V2 システムインナカゴミ 4 9.8%
5 LibFinder ソフテック 3 7.3%
6 iLiswing21/UX 富士通 2 4.9%
6 iLiswing21/We 富士通 2 4.9%
8 山梨県 オリジナル 1 2.4%
8 CLIS/400 サンデータセンター 1 2.4%
8 LINUS 日本電子計算 1 2.4%
8 LiCSLIVRE NEC 1 2.4%
8 iLiswing21/NX 富士通 1 2.4%
計 41 100%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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況
Case
09 大学図書館における導入状況
ベンダー別、パッケージ別ともに、シェアトップはリコー
 全国の大学図書館で導入されている図書館システムをベンダー別にみると、表
15のとおりである。パッケージ別では表16のとおりである。大学図書館と区分
したが、4年制の大学のほかに、短期大学、大学院、専門学校(9機関)や高等
専門学校(52機関)を含んでいる。
 公共図書館(Case03参照)とは、まったく違う結果となった。多くのベンダ
ーが複数のパッケージを持つのに対し、リコーはバージョンの違いはあるもの
の、Limedio単独でベンダー別、パッケージ別ともにシェア1位を占めている。
 公共図書館のように、突出してシェアの多いベンダーがあるわけではない。そ
れでも、上位5社でシェア80%を占める結果となっている。
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況
順位 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 リコー 176 21.9%
2 NEC 139 17.3%
3 ブレインテック 130 16.2%
4 富士通 125 15.5%
5 京セラ丸善 74 9.2%
6 日本事務器 50 6.2%
7 NTTデータ九州 48 6.0%
8 日立 22 2.7%
9 ソフテック 8 1.0%
9 OPAC 8 1.0%
その他 24 3.0%
計 804 100%
表15 大学図書館における導入状況(ベンダー別)
表16 大学図書館における導入状況(パッケージ別)
(全国で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 Limedio リコー 172 21.4%
2 iLiswave 富士通 125 15.5%
3 E-Cats V4 NEC 113 14.1%
4 情報館 ブレインテック 83 10.3%
5 CARIN CB 京セラ丸善 54 6.7%
6 NeoCILIUS V2 日本事務器 50 6.2%
7 NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 45 5.6%
8 E-Cats V3 NEC 26 3.2%
9 OPAC公開サービス ブレインテック 25 3.1%
10 Jopac ブレインテック 22 2.7%
10 UNIPROVE V1 日立 22 2.7%
その他 67 8.3%
計 804 100%
(全国で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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状
況
Case
10 専門図書館における導入状況
シェアトップに中小ベンダー。専門図書館にのみ導入されるシステムも
 全国の専門図書館で導入されている図書館システムをベンダー別にみると、表
17のとおりである。パッケージ別では表18のとおりである。
 公共図書館(Case03参照)や大学図書館(Case09参照)では、下位に属して
いたブレインテックといった中小ベンダーが上位にきている。特にブレインテッ
ク(22.5%)や、農林水産省系の研究所が提供しているALIS(18.9%)のシェア
が高い。このベンダー名が「オリジナル」となっているシステムは、農林水産省
系の研究所が開発・提供しているシステム(ALIS)である。
 ALIS(オリジナル・農林水産省系の研究所が開発提供 18.1%)やEnju(次世
代図書館システム 2.4%)といった、専門図書館にだけ導入されているシステム
もある。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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況
順位 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 ブレインテック 29 22.8%
2 (オリジナル) 24 18.9%
3 富士通 18 14.2%
4 リコー 14 11.0%
5 NEC 6 4.7%
5 NTTデータ九州 6 4.7%
7 京セラ丸善 5 3.9%
7 日立 5 3.9%
9 日本事務器 3 2.4%
9 ソフテック 3 2.4%
9 日本電子計算 3 2.4%
9 次世代図書館システム 3 2.4%
その他 8 6.3%
計 127 100%
表17 専門図書館における導入状況(ベンダー別)
表18 専門図書館における導入状況(パッケージ別)
(全国で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
(全国で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%)
1 ALIS オリジナル 23 18.1%
2 Jopac ブレインテック 18 14.2%
3 Limedio リコー 12 9.4%
4 iLiswave 富士通 7 5.5%
4 情報館 ブレインテック 7 5.5%
4 iLiswing21/We V2 富士通 7 5.5%
7 CARIN CB 京セラ丸善 4 3.1%
7 OPAC公開サービス ブレインテック 4 3.1%
9 NeoCILIUS V2 日本事務器 3 2.4%
9 NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 3 2.4%
9 LibFinder ソフテック 3 2.4%
9 Lvenus 日本電子計算 3 2.4%
9 LOOKS21/P(OPP) 日立 3 2.4%
9 Enju 次世代図書館システム 3 2.4%
その他 27 21.3%
計 127 100%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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況
Case
11 都道府県別ベンダーシェア
群馬県と香川県以外は、シェア上位に大手ベンダー
 各都道府県の自治体ごとに、導入されている図書館システムのベンダーを都道
府県別にみると、表19のとおりである。全体的に見て、富士通がシェアの多く
を占めている。これは、富士通が複数のパッケージを持ち、それぞれのパッケー
ジで導入シェアが高いことが要因と考えられる。また公共図書館、大学図書館の
それぞれに強いパッケージを持っていることが、総合して大きなシェアを占める
結果となっている。
 大手ベンダーがそれぞれの都道府県で大きなシェアを占めるなか、群馬県の両
毛システムズ(32.5%)や香川県の四国電子計算センター(33.3%)といった、
その地域に本社を置き、拠点としているベンダーが、ご当地で健闘している。
表19 都道府県別ベンダーシェア
都道府県名 ベンダー名 導入数 シェア(総機関数)
北海道 富士通 40 34.5%(116)
青森県 富士通 7 29.1%(24)
岩手県 富士通 23 62.2%(37)
宮城県
NEC
富士通
11
11
30.6%(36)
30.6%(36)
秋田県 富士通 10 45.5%(22)
山形県 富士通 11 42.3%(26)
福島県 富士通 19 51.4%(37)
茨城県 富士通 17 24.3%(70)
栃木県 富士通 14 40%(35)
群馬県 両毛システムズ 13 32.5%(40)
埼玉県 NEC 37 34.9%(106)
千葉県 富士通 25 31.3%(80)
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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況
(自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている。複数都道府県にわたって設置されている大学図書館や専門図
書館は、それぞれの都道府県ごとに1機関とカウントしている)。
東京都 NEC 49 18.9%(259)
神奈川県 富士通 25 27.2%(92)
新潟県 富士通 16 34.0%(47)
富山県 富士通 11 42.3%(26)
石川県 富士通 11 35.5%(31)
福井県 富士通 10 38.5%(26)
山梨県 富士通 8 22.9%(35)
長野県 NEC 26 38.8%(67)
岐阜県 富士通 17 30.9%(55)
静岡県 富士通 14 29.8%(47)
愛知県 富士通 31 30.1%(103)
三重県 富士通 23 62.2%(37)
滋賀県 NEC 14 50.0%(28)
京都府 富士通 22 41.5%(53)
大阪府 富士通 25 28.4%(88)
兵庫県 富士通 25 37.3%(67)
奈良県 NEC 14 30.4%(46)
和歌山県 富士通 5 33.3%(15)
鳥取県 富士通 18 85.7%(21)
島根県 NEC 7 41.2%(17)
岡山県 NEC 21 47.7%(44)
広島県 NEC 16 34.8%(46)
山口県 NEC 12 38.7%(31)
徳島県 富士通 11 57.9%(19)
香川県 四国電子計算センター 7 33.3%(21)
愛媛県 富士通 8 32.0%(25)
高知県 富士通 9 52.9%(17)
福岡県 NEC 33 36.7%(90)
佐賀県 富士通 11 50.0%(22)
長崎県 NEC 8 36.4%(22)
熊本県 NEC 10 32.3%(31)
大分県 NEC 10 41.7%(24)
宮崎県 富士通 14 50.0%(28)
鹿児島県 NEC 18 56.3%(32)
沖縄県 NEC 9 30.0%(30)
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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12 都道府県別パッケージシェア
同一パッケージを採用する自治体が半数を超える県が存在
 各都道府県ごとに、導入されている図書館システムのパッケージをみると、表20
のとおりである。公共図書館の館数が多いため、公共図書館で一番採用されている
システムが、ほとんどの都道府県でシェアの多数を占めている。しかし一部の都道
府県では、専門図書館(茨城県)や大学図書館(東京都、神奈川県、愛知県、京
都府、大阪府、沖縄県)の館数が公共図書館の数を超え、それらの館が採用して
いるシステムがシェアの多数を占める結果となった。
 東京都や千葉県、石川県のように、導入シェア1位のシステムでもシェア12%
と、導入しているシステムが分散している地域がある。その一方で、鳥取県のよ
うに導入シェア1位のシステムが、単独でシェア57%を超える地域があるなど、
地域の傾向が出る結果となった。
表20 都道府県別パッケージシェア
都道府県名 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(総機関数)
北海道
LibFinder
iLiswave
ソフテック
富士通
17
17
14.7%(116)
14.7%(116)
青森県 iLiswing21/We V2 富士通 6 25.0%(24)
岩手県 iLiswing21/We V2 富士通 17 45.9%(37)
宮城県 iLiswing21/We V2 富士通 5 13.9%(36)
秋田県 iLiswing21/We V2 富士通 6 27.3%(22)
山形県 iLiswing21/We V2 富士通 8 30.8%(26)
福島県 iLiswing21/We V2 富士通 15 40.5%(37)
茨城県 ALIS オリジナル 14 35.0%(70)
栃木県 iLiswing21/We V2 富士通 7 20.0%(35)
群馬県 iLiswing21/We連携ASP 両毛システムズ 13 32.5%(40)
埼玉県 LiCS-Re NEC 17 16.0%(106)
千葉県 iLiswave 富士通 10 12.5%(80)
東京都 Limedio リコー 33 12.7%(259)
神奈川県 iLiswave 富士通 19 20.7%(92)
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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況
新潟県 iLiswing21/We V2 富士通 8 17.0%(47)
富山県 iLiswing21/We V2 富士通 5 19.2%(26)
石川県
iLiswing21/We V2
LiCS-Re
Limedio
富士通
NEC
リコー
4
4
4
12.9%(31)
12.9%(31)
12.9%(31)
福井県 LiCS-Re NEC 7 26.9%(26)
山梨県 iLiswing21/We V2 富士通 7 20.0%(35)
長野県 LiCS-R NEC 14 20.9%(67)
岐阜県 iLiswing21/We V2 富士通 10 18.2%(55)
静岡県 iLiswing21/We V2 富士通 8 17.0%(47)
愛知県 Limedio リコー 18 17.5%(103)
三重県 iLiswing21/We V2 富士通 9 24.3%(37)
滋賀県
LiCS-R
LiCS-Re
NEC
NEC
4
4
14.3%(28)
14.3%(28)
京都府 Limedio リコー 9 17.0%(53)
大阪府 Limedio リコー 13 14.8%(88)
兵庫県 iLiswing21/We V2 富士通 12 17.9%(67)
奈良県
LiCS-Re
Limedio
NEC
リコー
10
10
21.7%(46)
21.7%(46)
和歌山県 iLiswing21/We V2 富士通 4 26.7%(15)
鳥取県 iLiswing21/We V2 富士通 12 57.1%(21)
島根県
E-Cats V4
iLiswing21/We
NEC
富士通
3
3
17.6%(17)
17.6%(17)
岡山県 LiCS-R NEC 9 20.5%(44)
広島県 LiCS-R NEC 10 21.7%(46)
山口県 LiCS-R NEC 5 16.1%(31)
徳島県 iLiswing21/We V2 富士通 9 47.4%(19)
香川県 図書館管理システム 四国電子計算センター 7 33.3%(21)
愛媛県
iLiswing21/We
LOOKS21/P(OPP)
富士通
日立
5
5
20.0%(25)
20.0%(25)
高知県 iLiswing21/We V2 富士通 4 23.5%(17)
福岡県
LiCS-R
LiCS-Re
NEC
NEC
13
13
14.4%(90)
14.4%(90)
佐賀県 iLiswing21/We V2 富士通 5 22.7%(22)
長崎県 iLiswing21/We V2 富士通 5 22.7%(22)
熊本県 iLiswing21/UX 富士通 7 22.6%(31)
大分県
Liswing21/We V2
LiCS-Re
富士通
NEC
5
5
20.8%(24)
20.8%(24)
宮崎県 iLiswing21/UX 富士通 8 28.6%(28)
鹿児島県 LiCS-Re NEC 9 28.1%(32)
沖縄県 NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 5 16.7%(30)
(自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている。複数都道府県にわたって設置されている大学図書館や専門図
書館は、それぞれの都道府県ごとに1機関とカウントしている)。
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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Case
13 図書館システムの変更パターン1
ベンダーは変更せず、パッケージのみを変更した図書館
 カーリルがサービスを開始した3ヶ月後(2010年6月)の時点と現在(2012
年12月)でカーリルが対応している各図書館の図書館システムを比較した。
 なお、公共図書館以外の事例数が少ないのは、公共図書館以外の館種にカーリ
ルが対応したのがごく最近であるため、対象期間よりも短い期間ではシステム変
更が行われなかっためである。
 図書館システムの変更する際、ベンダーは変更せず、パッケージのバージョン
を変更する、または、パッケージの系統を変更する、というパターンがある。こ
のパターンには、iLiswing21/UX+からiLisfiera(富士通 10機関)という変更や、
LiCS-RからLiCS-Re(NEC 74機関)などの変更例がある。システム開発の進展に
従って、同一パッケージのよりバージョンの高いパッケージに変更しているの
が、このパターンである。
 このパターンでの変更は、21パターン、278機関で行われている。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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況
(同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
現行パッケージ名 現行ベンダー名 旧パッケージ名 旧ベンダー名
実施
機関数
(公共)(大学)(専門)
iLisfiera 富士通 iLiswave 富士通 1 1 0 0
iLisfiera 富士通 iLiswing21 初期版 富士通 1 1 0 0
iLisfiera 富士通 iLiswing21/UX+ 富士通 10 10 0 0
iLiswing21/UX 富士通 iLiswing21/NX 富士通 1 1 0 0
iLiswing21/UX 富士通 iLiswing21/UX+ 富士通 2 2 0 0
iLiswing21/We 富士通 iLiswing21/NX 富士通 1 1 0 0
iLiswing21/We V2 富士通 iLiswing21 初期版 富士通 3 3 0 0
iLiswing21/We V2 富士通 iLiswing21/NX 富士通 16 16 0 0
iLiswing21/We V2 富士通 iLiswing21/UX+ 富士通 18 18 0 0
iLiswing21/We V2 富士通 iLiswing21/We 富士通 82 81 0 1
LiCS-Re NEC LiCSLIVRE NEC 11 11 0 0
LiCS-Re NEC LiCS-R NEC 74 73 0 1
LiCS-Re NEC LiCS-R2 NEC 23 23 0 0
LiCS-Web V2 NEC LiCSLIVRE NEC 1 1 0 0
LiCS-Web V2 NEC LiCS-Web V1 NEC 14 14 0 0
LMO V2
システムインナ
カゴミ
LMO V1
システムインナ
カゴミ
1 1 0 0
LOOKS21/P(OPP) 日立 LOOKS21/P(TG2) 日立 2 2 0 0
MELIL V2 三菱電機 MELIL V1 三菱電機 5 5 0 0
MELIL V2 三菱電機 MELIL V2/PC 三菱電機 5 5 0 0
NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 NALIS UNIV NTTデータ九州 1 0 1 0
NALIS V2 NTTデータ九州 NALIS V1 NTTデータ九州 6 6 0 0
表21 図書館システムの変更パターン1
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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状
況
Case
14 図書館システムの変更パターン2
ベンダー、パッケージとも変更した図書館
 カーリルがサービスを開始した3ヶ月後(2010年6月)の時点と現在(2012
年12月)で、カーリルが対応している各図書館の図書館システムを比較した。
 なお、公共図書館以外の館種の事例数が少ないのは、公共図書館以外の館種に
カーリルが対応したのがごく最近であるため、対象期間よりも短い期間ではシス
テム変更が行われなかったためである。
 図書館システムの変更する際、ベンダーもパッケージも変更する、というパタ
ーンがある。このパターンには、LiCS-R(NEC)からiLiswing21/We V2(富士通)
への変更(10機関)や、iLiswing21/We(富士通)からLiCS-Re(NEC)などへ
の変更例(5機関)がある。
 ベンダーだけに注目すると、変更機関数が多いベンダーだけでも、京セラ丸善
に変更した機関が11機関、富士通に変更した機関が28機関、NECに変更した機
関が30機関、日立に変更した機関が6機関となっている。
 新旧のベンダーの組み合わせでみる。NECから富士通へ移行した図書館が19
機関、富士通からNECへ移行した図書館が15機関、富士通から京セラ丸善へ移
行した図書館が6機関などとなっている。
 このパターンでの変更は、46パターン、86機関で行われている。
現行パッケージ名 現行ベンダー名 旧パッケージ名 旧ベンダー名
実施
機関数
(公共)(大学)(専門)
BABEL タイムインターメディア Limedio リコー 1 0 1 0
ECOLAS/J 日本ECO LMO V2 システムインナカゴミ 1 1 0 0
ELCIELO V2 京セラ丸善 CLIS/400 サンデータセンター 1 1 0 0
ELCIELO V2 京セラ丸善 iLiswing21 初期版 富士通 1 1 0 0
ELCIELO V2 京セラ丸善 iLiswing21/NX 富士通 2 2 0 0
表22 図書館システムの変更パターン2
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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状
況
(同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
ELCIELO V2 京セラ丸善 iLiswing21/UX+ 富士通 2 2 0 0
ELCIELO V2 京セラ丸善 iLiswing21/We 富士通 1 1 0 0
ELCIELO V2 京セラ丸善 LiCS-R NEC 2 2 0 0
ELCIELO V2 京セラ丸善 LINUS 日本電子計算 1 1 0 0
ELCIELO V2 京セラ丸善 LOOKS21/P(OPP) 日立 1 1 0 0
iLisfiera 富士通 LiCS-R NEC 3 3 0 0
iLisfiera 富士通 LiCS-Web V1 NEC 5 5 0 0
iLiswing21/We V2 富士通 LibFinder ソフテック 1 1 0 0
iLiswing21/We V2 富士通 LiCSLIVRE NEC 1 1 0 0
iLiswing21/We V2 富士通 LiCS-R NEC 10 10 0 0
iLiswing21/We V2 富士通 LINUS 日本電子計算 2 2 0 0
iLiswing21/We V2 富士通 LMO V2 システムインナカゴミ 1 1 0 0
iLiswing21/We V2 富士通 LOOKS21/P(OPP) 日立 2 2 0 0
iLiswing21/We V2 富士通 LOOKS21/P(TG2) 日立 1 1 0 0
iLiswing21/We V2 富士通 MELIL V1 三菱電機 1 1 0 0
iLiswing21/We V2 富士通 鴻巣市 オリジナル 1 1 0 0
iLiswing21/We連携
ASP 両毛システムズ MELIL V2/PC 三菱電機 1 1 0 0
LibFinder ソフテック iLiswing21/We 富士通 1 1 0 0
LiCS-R NEC LOOKS21/P(TG2) 日立 1 1 0 0
LiCS-Re NEC CLIS/400 サンデータセンター 2 2 0 0
LiCS-Re NEC iLiswing21 初期版 富士通 1 1 0 0
LiCS-Re NEC iLiswing21/NX 富士通 4 4 0 0
LiCS-Re NEC iLiswing21/UX+ 富士通 3 3 0 0
LiCS-Re NEC iLiswing21/We 富士通 5 5 0 0
LiCS-Re NEC LINUS 日本電子計算 2 2 0 0
LiCS-Re NEC MELIL V1 三菱電機 4 4 0 0
LiCS-Re NEC 図書館管理システム 四国電子計算センター 1 1 0 0
LiCS-Re NEC 福井県周辺地域 不明 5 5 0 0
LiCS-Web V2 NEC iLiswing21/UX+ 富士通 2 2 0 0
LOOKS21/P(OPP) 日立 iLiswing21/NX 富士通 1 1 0 0
LOOKS21/P(OPP) 日立 iLiswing21/UX+ 富士通 2 2 0 0
LOOKS21/P(OPP) 日立 LiCSLIVRE NEC 1 1 0 0
LOOKS21/P(OPP) 日立 LINUS 日本電子計算 1 1 0 0
LOOKS21/P(OPP) 日立 MELIL V1 三菱電機 1 1 0 0
MELIL V2 三菱電機 iLiswing21/We 富士通 1 1 0 0
MELIL V2 三菱電機 図書館情報システム DSK/茨城電算センター 1 1 0 0
NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 Limedio リコー 1 0 1 0
NALIS V2 NTTデータ九州 LiCS-Web V1 NEC 1 1 0 0
NeoCILIUS V2 日本事務器 Limedio リコー 1 0 1 0
RubyOpac まちづくり三鷹 iLiswing21/UX+ 富士通 1 1 0 0
RubyOpac まちづくり三鷹 iLiswing21/We 富士通 1 1 0 0
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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況
Case
15 図書館パッケージリスト
カーリルが対応する全ベンダー、全パッケージを掲載
 カーリルに対応している図書館システムのパッケージリストは、表23のとお
りである。
 全国の図書館に導入されている図書館システムのベンダーは43社、70パッケ
ージである。ただしこのデータは、あくまでカーリルが対応しているものなので、
OPAC非公開の図書館やカーリルが対応していないシステムは、このリストには
掲載されていない。
● XC ● OPAC
▶ XC(eXtensible Catalog) ▶ Simple-OPAC
● NEC ● キハラ
▶ E-Cats V3/E-Cats V4 ▶ ELISE
▶ LiCSLIVRE ● 京セラ丸善
▶ LiCS-R ▶ CALIS
▶ LiCS-Re ▶ CARIN 510
▶ LiCS-Web V1/LiCS-Web V2 ▶ CARIN CB
▶
オリジナル(大阪市立図書館採用
オリジナルパッケージ)
▶ ELCIELO V2
▶ 校倉
● NTTデータ九州 ● KULINE
▶ NALIS UNIV V1/NALIS UNIV V2 ▶ KULINE
▶ NALIS V1/NALIS V2
表23 図書館システムの、パッケージリスト
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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状
況
● 慶應義塾大学 ● 富士通
▶ KOSMOS ▶ iLisfiera
● 高度情報システム ▶ iLiswave
▶ BLABO ▶ iLiswing21/NX
● サンデータセンター ▶ iLiswing21/UX
▶ CLIS/400 ▶ iLiswing21/We/iLiswing21/We V2
● 四国電子計算センター ▶ iLiswing21-Legacy
▶ 図書館管理システム ● ブレインテック
● システムインナカゴミ ▶ Jopac
▶ LMO V1/LMO V2 ▶ OPAC公開サービス
● 次世代図書館システム ▶ 情報館
▶ Enju ● まちづくり三鷹
● 新日鉄 ▶ RubyOpac
▶ EniLIB ● 三菱電機
● ソフテック ▶ MELIL V1/MELIL V2
▶ LibFinder ● リコー
● タイムインターメディア ▶ Limedio
▶ BABEL ▶ Limedio Legacy
● DSK/茨城電算センター ● リブネット
▶ 図書館情報システム ▶ TOPNET
● デカルト ● 両毛システムズ
▶ e-Library バスコダガマ ▶ iLiswing21/We連携ASP
● ナトーコンピュータ ● 早稲田大学
▶ Ryu2 ▶ WINE
● 日本ECO ● オリジナル
▶ ECOLAS/J ▶ ALIS
● 日本事務器 ▶ NDL-OPAC
▶ NeoCILIUS V2
▶
オリジナル(富山県南砺市立図書館
採用パッケージ)● 日本電子計算
▶ LINUS ▶ 山梨県
▶ LINUS/EX ▶ 神戸市図書館情報ネットワーク
▶ Lvenus ▶ 南城市
● ニューライブ ● 不明
▶ NewLib ▶ 福井県周辺地域
● 日立 ▶ 不明(東京都江東区立図書館採用パッケージ)
▶ UNIPROVE V1 ▶ 不明(千葉県八千代市立図書館採用パッケージ)
● 美唄未来開発センター
▶
不明(和歌山県みなべ町立図書館
採用パッケージ)▶ BIBAI V2
導入状況
による
自治
体構造
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
自
治
体
構
造
に
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況
Case
16 人口規模とベンダーシェアの関係
小規模自治体では、地域のベンダーが上位に
 人口規模とベンダーシェアの関係は、表24のとおりである。人口規模の区分
ごとに、上位5社がリストとなっている。人口は、2010年(平成22年)の国勢
調査の結果に準拠している。
 人口規模の区分のうち、50万人以上、100万人以上を除くどの区分でも、ほぼ
富士通とNECが上位2位を占める結果となった。大規模自治体ほど、大学図書館や
専門図書館が多くなり、そこに強いベンダー(リコーやブレインテックなど)が
上位に現れている。また、少数のベンダーのシェアが突出するのではなく、さま
ざまなベンダーのシェアが分散しているのも、大規模自治体の導入傾向である。
 一方、人口3万人未満の小規模自治体では、公共図書館が多いため、公共図書
館に強いベンダー(富士通やNECなど)のシェアが突出して多い。また、山梨県
に本社を置くシステムインナカゴミや北海道に本社を置くソフテックと美唄未来
開発センターなど、その地域に根差したベンダーが上位に入るのも、小規模自治
体の特徴である。
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自
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体
構
造
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よ
る
導
入
状
況
表24 人口規模とベンダーシェアの関係
1万人未満 1万人以上3万人未満
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 富士通 50 42.7% 富士通 140 43.6%
2 NEC 27 23.1% NEC 105 32.7%
3 ソフテック 14 12.0% 日立 14 4.4%
4 システムインナカゴミ 5 4.3% ソフテック 13 4.0%
5 美唄未来開発センター 4 3.4% 三菱電機 9 2.8%
3万人以上5万人未満 5万人以上10万人未満
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 富士通 102 34.5% 富士通 118 31.5%
2 NEC 99 33.4% NEC 97 25.9%
3 ブレインテック 17 5.7% リコー 26 6.9%
4 京セラ丸善 15 5.1% 京セラ丸善 23 6.1%
5 日立 12 4.1% 日立 19 5.1%
10万人以上30万人未満 30万人以上50万人未満
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 NEC 129 22.4% NEC 55 21.6%
2 富士通 121 21.0% 富士通 53 20.8%
3 リコー 62 10.7% リコー 35 13.7%
4 京セラ丸善 60 10.4% ブレインテック 34 13.3%
5 ブレインテック 46 8.0% NTTデータ九州/京セラ丸善 17 6.7%
50万人以上100万人未満 100万人以上
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 NEC 39 23.5% 富士通 44 24.6%
2 リコー 33 19.9% リコー 35 19.6%
3 富士通 31 18.7% ブレインテック 26 14.5%
4 ブレインテック 15 9.0% NEC 24 13.4%
5 NTTデータ九州/京セラ丸善 12 7.2% 三菱電機 14 7.8%
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
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自
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構
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入
状
況
Case
17 人口規模とパッケージシェアの関係
大規模自治体では、大学図書館のパッケージが上位に
 人口規模とパッケージシェアの関係は、表25のとおりである。この表は、人
口規模の区分ごとに、上位5パッケージがリストになっている。人口は、2010
年(平成22年)の国勢調査の結果に準拠している。
 どの人口規模の自治体でも、ほぼ富士通とNECのパッケージが上位を占める
結果となった。しかし、単独のパッケージで30%以上のシェアを占めるものは
なく、シェアは分散している。また、人口10万人以上の大規模自治体では大学
図書館の数も多く、大学図書館に強いリコーのLimedioやブレインテックの情報
館、Jopacなどが上位を占める結果となっている。
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自
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状
況
表25 人口規模とパッケージシェアの関係
1万人未満 1万人以上3万人未満
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入
機関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入
機関数
シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 35 29.9% iLiswing21/We V2 富士通 90 28.0%
2 LibFinder ソフテック 14 12.0% LiCS-Re NEC 50 15.6%
3 LiCS-R NEC 13 11.1% LiCS-R NEC 50 15.6%
4 LiCS-Re NEC 10 8.5% iLiswing21/We 富士通 19 5.9%
5 iLiswing21/We 富士通 9 7.7% LibFinder ソフテック 13 4.0%
50万人以上100万人未満 100万人以上
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入
機関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入
機関数
シェア(%)
1 Limedio リコー 32 19.3% iLiswave 富士通 34 19.0%
2 iLiswave 富士通 20 12.0% Limedio リコー 34 19.0%
3 E-Cats V4 NEC 16 9.6% E-Cats V4 NEC 16 8.9%
4 LiCS-Web V2 NEC 11 6.6% Jopac ブレインテック 11 6.1%
5 NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 10 6.0% 情報館 ブレインテック 11 6.1%
3万人以上5万人未満 5万人以上10万人未満
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入
機関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入
機関数
シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 66 22.3% iLiswing21/We V2 富士通 68 18.1%
2 LiCS-Re NEC 50 16.9% LiCS-Re NEC 46 12.3%
3 LiCS-R NEC 33 11.1% LiCS-R NEC 35 9.3%
4 iLiswing21/We 富士通 17 5.7% Limedio リコー 26 6.9%
5 情報館 ブレインテック 11 3.7% LOOKS21/P(OPP) 日立 18 4.8%
5 iLiswave 富士通 11 3.7% iLiswing21/We 富士通 18 4.8%
10万人以上30万人未満 30万人以上50万人未満
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入
機関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入
機関数
シェア(%)
1 Limedio リコー 58 10.1% Limedio リコー 35 13.7%
2 iLiswave 富士通 50 8.7% iLiswave 富士通 33 12.9%
3 E-Cats V4 NEC 49 8.5% E-Cats V4 NEC 23 9.0%
4 ELCIELO V2 京セラ丸善 34 5.9% 情報館 ブレインテック 20 7.8%
5 LiCS-Re NEC 29 5.0% LiCS-Web V2 NEC 14 5.5%
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
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状
況
Case
18 分館数とベンダーシェアの関係
10館以上の分館を持つ図書館は公共図書館のみ。ベンダーのシェアにも影響
 分関数とベンダーシェアの関係は、表26のとおりである。分館数は、本館を
含めた図書館数である。このデータは、あくまでカーリルのシステムで同一機関
とみなされている図書館数であり、実際とは異なることがある。
 1機関に所属する分館数が10館未満の小規模・中規模図書館には、公共図書
館、大学図書館や専門図書館もある。そのため、富士通やNECといった常に上位
シェアを占めるベンダー以外にも、リコーやブレインテックなど、大学図書館や
専門図書館に強いベンダーがリストに現れている。
 一方、1機関に所属する分館数が10館以上の大規模図書館は、公共図書館のみ
である。カーリルのデータでは、1機関に所属する分館数が10館以上の大学図書
館や専門図書館は存在しない。また実際には、1機関に所属する分館数が20館以
上の超大規模図書館の数は少ない。全国でも19機関であり、採用されているベ
ンダーは3社のみである。
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状
況
表26 分館数とベンダーシェアの関係
1館 2館以上5館未満
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 富士通 310 26.0% 富士通 203 34.2%
2 NEC 272 22.8% NEC 165 27.8%
3 ブレインテック 157 13.1% リコー 53 8.9%
4 リコー 130 10.9% 日立 35 5.9%
5 京セラ丸善 71 5.9% 京セラ丸善 27 4.6%
5館以上10館未満 10館以上20館未満
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 NEC 76 33.5% NEC 27 35.1%
2 富士通 73 32.2% 富士通 21 27.3%
3 日立 19 8.4% 三菱電機 8 10.4%
4 京セラ丸善 14 6.2% サンデータセンター 7 9.1%
5 三菱電機 12 5.3% 日立 5 6.5%
20館以上
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 NEC 10 52.6%
2 富士通 7 36.8%
3 三菱電機 2 10.5%
4 − − −
5 − − −
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
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況
Case
19 分館数とパッケージシェアの関係
超大規模図書館以外ではシェアは分散
 分館数とパッケージシェアの関係は、表27のとおりである。分館数は、本館
を含めた図書館数である。このデータは、あくまでカーリルのシステムで同一機
関とみなされている図書館数であり、実際とは異なることがある。
 分館を持たない小規模図書館を除くと、シェアの上位2社を富士通とNECのパ
ッケージが占める結果となった。小規模図書館では、第2位がリコーのLimedio
(10.4%)、第3位がブレインテックの情報館(7.3%)となっている。この2社の
パッケージは、大学図書館に多く導入されているパッケージである。
 20館以上の分館をもつ超大規模図書館を除くと、それぞれの区分の第1位でも
シェアが20%を超えないなど、各パッケージのシェアは分散している。20館以
上の分館をもつ超大規模図書館では、第1位のNECのLiCS-Web V2のシェアが突
出して多い(42.1%)。
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状
況
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
表27 分館数とパッケージシェアの関係
1館 2館以上5館未満
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 135 11.3% iLiswing21/We V2 富士通 116 19.6%
2 Limedio リコー 124 10.4% LiCS-Re NEC 67 11.3%
3 情報館
ブレインテ
ック
87 7.3% LiCS-R NEC 54 9.1%
4 LiCS-Re NEC 86 7.2% Limedio リコー 53 8.9%
5 E-Cats V4 NEC 83 7.0% iLiswave 富士通 38 6.4%
20館以上
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%)
1 LiCS-Web V2 NEC 8 42.1%
2 iLiswing21/UX 富士通 5 26.3%
3 MELIL V1 三菱電機 1 5.3%
3 LiCS-R NEC 1 5.3%
3 オリジナル NEC 1 5.3%
3 MELIL V2 三菱電機 1 5.3%
3 iLisfiera 富士通 1 5.3%
3
iLiswing21-
Legacy
富士通 1 5.3%
5館以上10館未満 10館以上20館未満
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 34 15.0% LiCS-Web V2 NEC 13 16.9%
2 LiCS-Re NEC 31 13.7% iLiswing21/UX 富士通 12 15.6%
3 LiCS-R NEC 28 12.3% CLIS/400
サンデータ
センター
7 9.1%
4 LOOKS21/P(OPP) 日立 19 8.4% MELIL V2 三菱電機 6 7.8%
5 iLiswing21/UX 富士通 16 7.0% LOOKS21/P(OPP) 日立 5 6.5%
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状
況
Case
20 外国人人口の割合と導入状況の関係
システムの特徴よりも地域に根差したベンダーが強い
 外国人人口と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では表28、パ
ッケージ別では表29のとおりである。外国人人口は、2010年(平成22年)国勢
調査に準拠している。
 外国人人口の割合が「上位10%自治体」となるのは、各市区町村の人口に占
める外国人人口の割合が、1.9%から15.7%の自治体、137自治体である。「下位
10%自治体」となるのは、同割合が0.0%から0.3%の自治体、231自治体である。
対象とする館種は、公共図書館に限定している。
 外国人人口の割合による導入状況には、図書館における外国語図書への対応状
況による差異がみられる可能性があると仮定した。しかし、実際には、後述のと
おり、システムの特徴よりも、地域による偏りが顕著に出る結果となった。
 ベンダー別に見るシェアでは、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、
上位2社は、富士通(1位)とNEC(2位)である。
 パッケージ別に見るシェアでは、「上位10%自治体」の方は、どのパッケージ
が突出するわけではなく、さまざまなパッケージがシェアを分散している。
また「上位10%自治体」の図書館に導入されているベンダーのうち、山梨県の本
社を置くシステムインナカゴミ、群馬県に本社を置く両毛システムズは、それぞ
れの地域の図書館での導入が多い。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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状
況
表28 外国人人口の割合と導入状況の関係(ベンダー別)
表29 外国人人口の割合と導入状況の関係(パッケージ別)
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 富士通 45 32.8% 富士通 109 47.2%
2 NEC 40 29.2% NEC 72 31.2%
3 京セラ丸善 15 10.9% ソフテック 16 6.9%
4 サンデータセンター 8 5.8% 三菱電機 9 3.9%
5 三菱電機 8 5.8% 日立 6 2.6%
6 日立 8 5.8% NTTデータ九州 4 1.7%
7
システムインナカ
ゴミ
3 2.2% 京セラ丸善 3 1.3%
8 日本電子計算 2 1.5%
美唄未来開発
センター
3 1.3%
9 両毛システムズ 2 1.5% オリジナル 2 0.9%
10 不明 1 0.7%
システムインナカ
ゴミ
2 0.9%
10 NTTデータ九州 1 0.7% 日本電子計算 2 0.9%
10 オリジナル 1 0.7%
10 ソフテック 1 0.7%
10 まちづくり三鷹 1 0.7%
10 四国電子計算センター 1 0.7%
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 22 16.1% iLiswing21/We V2 富士通 71 30.7%
2 LiCS-R NEC 17 12.4% LiCS-Re NEC 34 14.7%
3 ELCIELO V2 京セラ丸善 15 10.9% LiCS-R NEC 33 14.3%
4 iLiswing21/UX 富士通 14 10.2% LibFinder ソフテック 16 6.9%
5 LiCS-Re NEC 9 6.6% iLiswing21/UX 富士通 16 6.9%
6 CLIS/400
サンデータ
センター
8 5.8% iLiswing21/We 富士通 16 6.9%
7 LOOKS21/P(OPP) 日立 8 5.8% MELIL V2 三菱電機 8 3.5%
8 LiCS-Web V2 NEC 8 5.8% LOOKS21/P(OPP) 日立 6 2.6%
9 MELIL V2 三菱電機 5 3.6% NALIS V2
NTTデータ
九州
4 1.7%
10 iLiswing21/We 富士通 5 3.6% iLisfiera 富士通 4 1.7%
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状
況
Case
21 第1次産業就業者数と導入状況の関係
ベンダー別では「下位10%自治体」でサンデータセンターが第3位に
 第1次産業就業者数と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では表
30、パッケージ別では表31のとおりである。第1次産業とは、農業、林業、漁
業を指す。第1次産業の定義、人口は2010年(平成22年)国勢調査に準拠して
いる。
 第1次産業就業者数の割合が「上位10%自治体」となるのは、各市区町村の人
口に占める第1次産業就業者数の割合が、19.0%から75.6%の自治体、124自治体
である。「下位10%自治体」となるのは、同割合が0.0%から0.8%の自治体、126
自治体である。対象とする館種は公共図書館に限定している。
 ベンダー別では、上位2位は富士通とNECの2社である。また、北海道に多い
ソフテック(9.7%)、山梨県に本社を置くシステムインナカゴミ(導入自治体は、
北海道と長野県 3.2%)、美唄未来開発センター(北海道 2.4%)といった、地
方に強いベンダーが上位に挙がってきている。
 パッケージ別でも、NECと富士通が上位を占め「下位10%自治体」で、サンデ
ータセンターのCLIS/400が第2位(11.1%)になっている。「上位10%自治体」では、
北海道に本社を置くソフテックのLibFinder(9.7%)、山梨県に本社を置くシステ
ムインナカゴミのLMO V2(3.2%)、北海道に本社を置く美唄未来開発センター
のBIBAI V2(2.4%)と、地方のベンダーが提供するパッケージの健闘が目立つ。
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自
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状
況
表30 第1次産業就業者数と導入状況の関係(ベンダー別)
表31 第1次産業就業者数と導入状況の関係(パッケージ別)
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 富士通 56 45.2% NEC 47 37.3%
2 NEC 34 27.4% 富士通 27 21.4%
3 ソフテック 12 9.7% サンデータセンター 14 11.1%
4 日立 6 4.8% 三菱電機 10 7.9%
5
システムインナカ
ゴミ
4 3.2% 日立 10 7.9%
6 三菱電機 3 2.4% 京セラ丸善 9 7.1%
7 美唄未来開発センター 3 2.4% NTTデータ九州 4 3.2%
8 まちづくり三鷹 2 1.6% 不明 1 0.8%
9 京セラ丸善 2 1.6% オリジナル 1 0.8%
10 日本電子計算 1 0.8% ブレインテック 1 0.8%
10 両毛システムズ 1 0.8% 日本電子計算 1 0.8%
10 両毛システムズ 1 0.8%
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 36 29.0% LiCS-Web V2 NEC 19 15.1%
2 LiCS-Re NEC 21 16.9% CLIS/400
サンデータ
センター
14 11.1%
3 LibFinder ソフテック 12 9.7% LiCS-Re NEC 12 9.5%
4 iLiswing21/We 富士通 12 9.7% LiCS-R NEC 10 7.9%
5 LiCS-R NEC 10 8.1% LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.1%
6 LOOKS21/P(OPP) 日立 6 4.8% ELCIELO V2 京セラ丸善 9 7.1%
7 iLiswing21/UX 富士通 6 4.8% iLisfiera 富士通 8 6.3%
8 LMO V2
システムイ
ンナカゴミ
4 3.2% iLiswing21/We V2 富士通 8 6.3%
9 MELIL V2 三菱電機 3 2.4% MELIL V2 三菱電機 7 5.6%
10 BIBAI V2
美唄未来開
発センター
3 2.4% iLiswing21/UX 富士通 6 4.8%
10 LiCSLIVRE NEC 3 2.4%
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
自
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状
況
Case
22 第2次産業就業者数と導入状況の関係
ベンダー別では、上位自治体、下位自治体ともに地方のベンダーが健闘
 第2次産業就業者数と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では
表32、パッケージ別では表33のとおりである。第2次産業とは、鉱業、建設業、
製造業を指す。第2次産業の定義、人口は2010年(平成22年)国勢調査に準拠
している。
 第2次産業就業者数の割合が「上位10%自治体」となるのは、各市町村の人口
に占める第2次産業就業者数の割合が、37.7%から51.8%の自治体、126自治体で
ある。「下位10%自治体」となるのは、人口に占める割合が3.3%から16.9%の自
治体、125自治体である。対象とする館種は、公共図書館に限定している。
 ベンダー別、パッケージ別ともに、富士通とNECの2社が上位2位を占める結
果となっている。ベンダー別では、「上位10%自治体」、「下位10%自治体」ともに、
北海道に本社を置くソフテックと美唄未来開発センターや、山梨県に本社を置く
システムインナカゴミ、茨城県に本社を置くDSK/茨城電算センター(茨城県)、
群馬県に本社を置く両毛システムズといった、地方のベンダーが健闘している。
 パッケージ別では、「上位10%自治体」ではシェアが分散する一方、下位10%
自治体では、第9位のLOOKS21/P(OPP)(日立)とiLiswing21/We(富士通)で
もシェア4.8%と、上位パッケージにシェアが集中している。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
自
治
体
構
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状
況
表32 第2次産業就業者数と導入状況の関係(ベンダー別)
第33 第2次産業就業者数と導入状況の関係(パッケージ別)
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 富士通 47 37.3% NEC 40 32.0%
2 NEC 40 31.7% 富士通 37 29.6%
3 京セラ丸善 11 8.7% サンデータセンター 11 8.8%
4 日立 6 4.8% ソフテック 8 6.4%
5
システムインナカ
ゴミ
4 3.2% NTTデータ九州 7 5.6%
6 ソフテック 3 2.4% 日立 6 4.8%
7 三菱電機 3 2.4% 三菱電機 5 4.0%
8 DSK/茨城電算センター 2 1.6% 京セラ丸善 4 3.2%
9 オリジナル 2 1.6% 美唄未来開発センター 4 3.2%
10 サンデータセンター 2 1.6% 不明 1 0.8%
10 両毛システムズ 2 1.6% システムインナカゴミ 1 0.8%
10 ブレインテック 1 0.8%
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 35 27.8% iLiswing21/We V2 富士通 20 16.0%
2 LiCS-R NEC 21 16.7% LiCS-Re NEC 15 12.0%
3 LiCS-Re NEC 16 12.7% CLIS/400
サンデータ
センター
11 8.8%
4 ELCIELO V2 京セラ丸善 11 8.7% LiCS-Web V2 NEC 10 8.0%
5 LOOKS21/P(OPP) 日立 6 4.8% LiCS-R NEC 9 7.2%
6 iLiswing21/UX 富士通 5 4.0% LibFinder ソフテック 8 6.4%
7 iLiswing21/We 富士通 5 4.0% NALIS V2 NTTデータ九州 7 5.6%
8 LMO V2
システムイ
ンナカゴミ
3 2.4% iLiswing21/UX 富士通 7 5.6%
9 LibFinder ソフテック 3 2.4% LOOKS21/P(OPP) 日立 6 4.8%
10 MELIL V2 三菱電機 2 1.6% iLiswing21/We 富士通 6 4.8%
10
図書館情報
システム
DSK/茨城
電算センター
2 1.6%
10 CLIS/400
サンデータ
センター
2 1.6%
10
iLiswing21/We
連携ASP
両毛システ
ムズ
2 1.6%
10 LiCSLIVRE NEC 2 1.6%
10 iLisfiera 富士通 2 1.6%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
自
治
体
構
造
に
よ
る
導
入
状
況
Case
23 第3次産業従事者数と導入状況の関係
ベンダー別では第1位のベンダーのシェアが突出
 第3次産業従事者数と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では表
34、パッケージ別では表35のとおりである。
 第3次産業とは、第1次産業(農業、林業、漁業)と第2次産業(鉱業、建設業、
製造業)に属さないすべての産業を指す。第3次産業の定義、人口は2010年(平
成22年)国勢調査に準拠している。
 第3次産業従事者数の割合が「上位10%自治体」となるのは、各市区町村の人
口に占める第3次産業従事者数の割合が、78.5%から92.2%の自治体、123自治体
である。「下位10%自治体」となるのは、各市町村の人口に占める第3次産業従
事者数の割合が21.1%から52.4%の自治体、125自治体である。対象館種は、公
共図書館に限定している。
 ベンダー別では、「上位10%自治体」で、第1位のNECのシェアが38.2%である。
「下位10%自治体」では、第1位は富士通で、シェアは40.8%である。ベンダー別
に見るシェアでは、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、第1位のシェ
アが突出している。
 パッケージ別に見るシェアでは、「下位10%自治体」の第1位である富士通の
iLiswing21/We V2が、29.6%とシェアがやや多い。それ以外では、「上位10%自
治体」で第1位のLiCS-Web V2(NEC)でも17.1%と、上位5社の各パッケージの
シェアは分散している。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
自
治
体
構
造
に
よ
る
導
入
状
況
表34 第3次産業就業者数と導入状況の関係(ベンダー別)
表35 第3次産業就業者数と導入状況の関係(パッケージ別)
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 NEC 47 38.2% 富士通 51 40.8%
2 富士通 26 21.1% NEC 37 29.6%
3
サンデータ
センター
12 9.8% ソフテック 12 9.6%
4 三菱電機 12 9.8% 京セラ丸善 6 4.8%
5 日立 10 8.1%
システムインナカ
ゴミ
5 4.0%
6 NTTデータ九州 7 5.7% 日立 4 3.2%
7 京セラ丸善 4 3.3% 両毛システムズ 3 2.4%
8 不明 1 0.8% 三菱電機 2 1.6%
9 オリジナル 1 0.8%
DSK/茨城電算
センター
1 0.8%
10
システムインナカ
ゴミ
1 0.8%
サンデータ
センター
1 0.8%
10 ブレインテック 1 0.8% まちづくり三鷹 1 0.8%
10 リコー 1 0.8% 日本電子計算 1 0.8%
10
美唄未来開発
センター
1 0.8%
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%)
1 LiCS-Web V2 NEC 21 17.1% iLiswing21/We V2 富士通 37 29.6%
2 CLIS/400
サンデータ
センター
12 9.8% LiCS-Re NEC 20 16.0%
3 MELIL V2 三菱電機 11 8.9% LibFinder ソフテック 12 9.6%
4 LiCS-Re NEC 10 8.1% LiCS-R NEC 12 9.6%
5 iLiswing21/We V2 富士通 9 7.3% iLiswing21/We 富士通 7 5.6%
6 LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.3% ELCIELO V2 京セラ丸善 6 4.8%
7 LiCS-R NEC 9 7.3% iLiswing21/UX 富士通 6 4.8%
8 NALIS V2
NTTデータ
九州
7 5.7% LMO V2
システムイ
ンナカゴミ
5 4.0%
9 iLisfiera 富士通 7 5.7% LOOKS21/P(OPP) 日立 4 3.2%
10 iLiswing21/UX 富士通 5 4.1% LiCSLIVRE NEC 4 3.2%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
自
治
体
構
造
に
よ
る
導
入
状
況
Case
24 子どもの人口割合と導入状況の関係
NECと富士通が上位2位を占める結果に
 子どもの人口割合と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では表
36、パッケージ別では表37である。ここでいう子どもとは15歳未満をいう。子
どもの定義、人口は2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。
 子どもの人口割合が「上位10%自治体」となるのは、各市町村の人口に占め
る子どもの人口の割合が、15.4%から21.8%の自治体、131自治体である。「下位
10%自治体」となるのは、人口に占める割合が4.3%から10.9%の自治体、126自
治体である。対象館種は、公共図書館に限定している。
 ベンダー別では、「上位10%自治体」「下位自治体10%」ともに、NECと富士
通の2社が、第1位と第2位となっている。特に「上位10%自治体」で、第1位の
NEC(36.6%)と第2位の富士通(35.1%)の上位2社だけで、全体の70%以上の
シェアを占める結果となっている。
 パッケージ別では、富士通とNECが上位を占めているなかで、上位10%自治
体で京セラ丸善のELCIELO V2が第5位(6.9%)、「下位10%自治体」で日立の
LOOKS21/Pが第4位(9.5%)、ソフテックのLibFinderが第5位(6.3%)となって
いる。「下位10%自治体」では、第1位のiLiswing21/We V2(富士通 25.4%)と
第2位のLiCS-Re(NEC 14.3%)で、倍近い差がある
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
自
治
体
構
造
に
よ
る
導
入
状
況
表36 子どもの人口割合と導入状況の関係(ベンダー別)
表37 子どもの人口割合と導入状況の関係(パッケージ別)
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 NEC 48 36.6% 富士通 44 34.9%
2 富士通 46 35.1% NEC 37 29.4%
3 京セラ丸善 9 6.9% 日立 12 9.5%
4 三菱電機 9 6.9% ソフテック 8 6.3%
5 日立 5 3.8% 三菱電機 5 4.0%
6
システムインナカ
ゴミ
3 2.3%
サンデータ
センター
4 3.2%
7 NTTデータ九州 2 1.5% 美唄未来開発センター 4 3.2%
8 サンデータセンター 2 1.5% オリジナル 3 2.4%
9 ソフテック 2 1.5% 京セラ丸善 2 1.6%
10 両毛システムズ 2 1.5%
四国電子計算
センター
2 1.6%
(同一市区町村内で複数館存在する館は1機関とカウントしている)。
(同一市区町村内で複数館存在する館は1機関とカウントしている)。
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入
機関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入
機関数 シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 25 19.1% iLiswing21/We V2 富士通 32 25.4%
2 LiCS-R NEC 24 18.3% LiCS-Re NEC 18 14.3%
3 LiCS-Re NEC 24 18.3% LiCS-R NEC 13 10.3%
4 iLiswing21/We 富士通 12 9.2% LOOKS21/P(OPP) 日立 12 9.5%
5 ELCIELO V2 京セラ丸善 9 6.9% LibFinder ソフテック 8 6.3%
6 MELIL V2 三菱電機 8 6.1% iLiswing21/We 富士通 7 5.6%
7 LOOKS21/P(OPP) 日立 5 3.8% CLIS/400
サンデータ
センター
4 3.2%
8 iLiswing21/UX 富士通 5 3.8% BIBAI V2
美唄未来開
発センター
4 3.2%
9 LMO V2
システムイ
ンナカゴミ
3 2.3% iLiswing21/UX 富士通 4 3.2%
10 NALIS V2 NTTデータ九州 2 1.5% MELIL V1 三菱電機 3 2.4%
10 CLIS/400
サンデータ
センター
2 1.5% 山梨県 オリジナル 3 2.4%
10 LibFinder ソフテック 2 1.5% LiCSLIVRE NEC 3 2.4%
10
iLiswing21/We連
携ASP
両毛
システムズ
2 1.5% LiCS-Web V2 NEC 3 2.4%
10 iLisfiera 富士通 2 1.5%
10 iLiswing21/NX 富士通 2 1.5%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
自
治
体
構
造
に
よ
る
導
入
状
況
Case
25 生産人口と導入状況の関係
15歳∼64歳未満人口の少ない自治体で、富士通とNECのシェアが突出
 生産人口と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では表38、パッ
ケージ別では表39のとおりである。生産人口とは、15歳∼64歳の人口と定義す
る。生産人口の定義と数値は2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。
 生産人口の割合が「上位10%自治体」となるのは、各市町村の人口に占める
15歳∼64歳未満人口の割合が、66.4%から73.6%となる127の自治体である。
「下位10%自治体」となるのは、15歳∼64歳未満人口の占める割合が38.5%か
ら55.3%となる128の自治体である。対象とする館種は、公共図書館に限定し
ている。
 ベンダー別では、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位2社を
NECと富士通が占めている。特に、下位10%の自治体では、富士通(41.4%)と
NEC(32.0%)の2社で70%を超え、突出している。「下位10%自治体」の第3位
には、北海道に本社を置くソフテック(7.0%)、第5位には、群馬県に本社を置
くシステムインナカゴミ(3.1%)が入っている。
 パッケージ別では、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位5社
のなかに富士通とNECが3∼4パッケージを占めている。それ以外では、「上位10
%自治体」で、第3位にサンデータセンターのCLIS/400(11.0%)、第4位に京セ
ラ丸善のELCIELO V2(10.2%)となっている。「下位10%自治体」では、第4位
にソフテックのLibFinder(7.0%)と日立のLOOKS21/P(OPP)(7.0%)となって
いる。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
自
治
体
構
造
に
よ
る
導
入
状
況
表38 生産人口と導入状況の関係(ベンダー別)
表39 生産人口と導入状況の関係(パッケージ別)
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 NEC 39 30.7% 富士通 53 41.4%
2 富士通 30 23.6% NEC 41 32.0%
3 サンデータセンター 14 11.0% ソフテック 9 7.0%
4 京セラ丸善 13 10.2% 日立 9 7.0%
5 日立 11 8.7%
システムインナカ
ゴミ
4 3.1%
6 三菱電機 7 5.5% 美唄未来開発センター 3 2.3%
7 NTTデータ九州 4 3.1% 三菱電機 3 2.3%
8 日本電子計算 3 2.4% オリジナル 1 0.8%
9
システムインナカ
ゴミ
2 1.6%
サンデータセンタ
ー
1 0.8%
10 両毛システムズ 2 1.6% ブレインテック 1 0.8%
10 まちづくり三鷹 1 0.8%
10 日本電子計算 1 0.8%
10 両毛システムズ 1 0.8%
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%)
1 LiCS-Re NEC 15 11.8% iLiswing21/We V2 富士通 37 28.9%
2 iLiswing21/We V2 富士通 15 11.8% LiCS-R NEC 21 16.4%
3 CLIS/400
サンデータ
センター
14 11.0% LiCS-Re NEC 18 14.1%
4 ELCIELO V2 京セラ丸善 13 10.2% LibFinder ソフテック 9 7.0%
5 LiCS-Web V2 NEC 13 10.2% LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.0%
6 LOOKS21/P(OPP) 日立 11 8.7% iLiswing21/We 富士通 9 7.0%
7 LiCS-R NEC 6 4.7% iLiswing21/UX 富士通 6 4.7%
8 iLisfiera 富士通 6 4.7% LMO V2
システムイ
ンナカゴミ
4 3.1%
9 iLiswing21/UX 富士通 6 4.7% BIBAI V2
美唄未来開
発センター
3 2.3%
10 MELIL V2 三菱電機 5 3.9% MELIL V2 三菱電機 2 1.6%
10 LiCSLIVRE NEC 5 3.9% LiCSLIVRE NEC 2 1.6%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
自
治
体
構
造
に
よ
る
導
入
状
況
Case
26 高齢者人口と導入状況の関係
「上位10%自治体」でソフテックが比較的上位に
 高齢者人口と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では表40、パ
ッケージ別では表41のとおりである。高齢者とは、65歳以上の人と定義する。
高齢者の定義と人口は、2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。
 「上位10%自治体」となるのは、人口に占める割合が33.3%から57.2%となる
129の自治体である。下位10%自治体となるのは、人口に占める割合が11.7%か
ら19.2%となる126の自治体である。対象とする館種は、公共図書館に限定して
いる。
 ベンダー別では、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位2社を富
士通とNECが占めている。
 パッケージ別でも、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位2社を
富士通とNECが占めている。しかしそのシェアは一番多くても、「上位10%自治
体」で第1位のiLiswing21/We V2(富士通)が27.1%と、比較的少ない。富士通
とNECのシェアが上位を占めるなかで、「上位10%自治体」で第4位のLibFinder
(ソフテック 9.3%)、「下位10%自治体」で第3位のELCIELO V2(京セラ丸善
10.3%)が健闘している。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
自
治
体
構
造
に
よ
る
導
入
状
況
表40 高齢者人口と導入状況の関係(ベンダー別)
表41 高齢者人口と導入状況の関係(パッケージ別)
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 富士通 51 39.5% 富士通 44 34.9%
2 NEC 38 29.5% NEC 38 30.2%
3 ソフテック 12 9.3% 京セラ丸善 13 10.3%
4 日立 10 7.8% サンデータセンター 6 4.8%
5
システムインナカ
ゴミ
3 2.3% 日立 6 4.8%
6 美唄未来開発センター 3 2.3% NTTデータ九州 5 4.0%
7 オリジナル 2 1.6% 三菱電機 5 4.0%
8 まちづくり三鷹 2 1.6% 両毛システムズ 3 2.4%
9 四国電子計算センター 2 1.6%
システムインナカ
ゴミ
2 1.6%
10 三菱電機 2 1.6% 日本電子計算 2 1.6%
10 不明 1 0.8%
10 四国電子計算センター 1 0.8%
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 35 27.1% iLiswing21/We V2 富士通 21 16.7%
2 LiCS-R NEC 21 16.3% LiCS-Re NEC 17 13.5%
3 LiCS-Re NEC 15 11.6% ELCIELO V2 京セラ丸善 13 10.3%
4 LibFinder ソフテック 12 9.3% LiCS-R NEC 12 9.5%
5 iLiswing21/We 富士通 10 7.8% iLiswing21/We 富士通 9 7.1%
6 LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.0% LiCS-Web V2 NEC 7 5.6%
7 iLiswing21/UX 富士通 5 3.9% iLisfiera 富士通 7 5.6%
8 LMO V2
システムイ
ンナカゴミ
3 2.3% CLIS/400
サンデータ
センター
6 4.8%
9 BIBAI V2
美唄未来開
発センター
3 2.3% LOOKS21/P(OPP) 日立 6 4.8%
10 山梨県 オリジナル 2 1.6% NALIS V2 NTTデータ九州 5 4.0%
10 RubyOpac
まちづくり
三鷹
2 1.6% iLiswing21/UX 富士通 5 4.0%
10
図書館管理
システム
四国電子計
算センター
2 1.6%
10 LiCSLIVRE NEC 2 1.6%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
自
治
体
構
造
に
よ
る
導
入
状
況
Case
27 市民の平均年齢と導入状況の関係
ベンダー別で「上位10%自治体」に地方ベンダーのシェアが目立つ
 市民の平均年齢と導入状況の関係は、ベンダー別では表42、パッケージ別で
は表43のとおりである。平均年齢は2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。
 「上位10%自治体」となるのは、市民の平均年齢が51.2歳から63.5歳となる
125の自治体である。下位10%自治体となるのは、市民の平均年齢が37.7歳か
ら42.6歳となる131の自治体である。対象とする館種は、公共図書館に限定し
ている。
 ベンダー別では、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位2社を富
士通とNECが占めている。そのうち、「上位10%自治体」の第1位は、富士通のシ
ェアだけで、40.0%を占める結果となっている。また第3位のソフテック(9.6%)、
第5位のシステムインナカゴミ(2.4%)、美唄未来開発センター(2.4%)といった、
地方のベンダーのシェアが目立つ。
 パッケージ別でも、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位2社は
富士通とNECのパッケージが占めている。しかし、「上位10%自治体」で第1位の
iLiswing21/We V2(富士通 28.0%)以外は、シェアは分散している。富士通と
NECのパッケージが上位シェアを占めるなかで、「上位10%自治体」で第4位の
LibFinder(ソフテック 9.6%)、第5位のLOOKS21/P(OPP)(日立 7.2%)、「下位
10%自治体」で第4位のELCIELO V2(京セラ丸善 11.5%)が健闘している。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
自
治
体
構
造
に
よ
る
導
入
状
況
表42 市民の平均年齢と導入状況の関係(ベンダー別)
表43 市民の平均年齢と導入状況の関係(パッケージ別)
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 富士通 50 40.0% 富士通 45 34.4%
2 NEC 34 27.2% NEC 41 31.3%
3 ソフテック 12 9.6% 京セラ丸善 15 11.5%
4 日立 10 8.0% 日立 8 6.1%
5
システムインナカ
ゴミ
3 2.4% 三菱電機 7 5.3%
6 美唄未来開発センター 3 2.4% NTTデータ九州 4 3.1%
7 三菱電機 3 2.4% サンデータセンター 4 3.1%
8 オリジナル 2 1.6% 両毛システムズ 3 2.3%
9 まちづくり三鷹 2 1.6%
システムインナカ
ゴミ
2 1.5%
10 四国電子計算センター 2 1.6% 四国電子計算センター 1 0.8%
日本電子計算 1 0.8%
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 35 28.0% iLiswing21/We V2 富士通 24 18.3%
2 LiCS-R NEC 18 14.4% LiCS-Re NEC 18 13.7%
3 LiCS-Re NEC 14 11.2% LiCS-R NEC 17 13.0%
4 LibFinder ソフテック 12 9.6% ELCIELO V2 京セラ丸善 15 11.5%
5 LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.2% iLiswing21/We 富士通 9 6.9%
6 iLiswing21/We 富士通 9 7.2% LOOKS21/P(OPP) 日立 8 6.1%
7 iLiswing21/UX 富士通 5 4.0% iLiswing21/UX 富士通 7 5.3%
8 LMO V2
システムイ
ンナカゴミ
3 2.4% MELIL V2 三菱電機 6 4.6%
9 BIBAI V2
美唄未来開
発センター
3 2.4% LiCS-Web V2 NEC 5 3.8%
10 MELIL V1 三菱電機 2 1.6% NALIS V2 NTTデータ九州 4 3.1%
10 山梨県 オリジナル 2 1.6% CLIS/400
サンデータ
センター
4 3.1%
10 RubyOpac まちづくり三鷹 2 1.6%
10
図書館管理
システム
四国電子計
算センター
2 1.6%
10 LiCSLIVRE NEC 2 1.6%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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構
造
に
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る
導
入
状
況
Case
28 昼間人口と導入状況の関係
どの区分も上位2位までのシェアが突出
 昼間人口と導入状況の関係は、ベンダー別では表44、パッケージ別では表45
のとおりである。昼間人口とは、各自治体の人口から通勤・通学による流出人口
を引き、通勤・通学による流入人口を足したものである。昼夜間人口比率とは、
昼間人口を夜間人口で割ったものである。昼間人口、昼夜間人口比率の定義、そ
れぞれの数値は2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。
 昼間人口が、「上位10%自治体」となるのは、昼夜間人口比率が105.5%から
1,738.8%となる127の自治体である。「下位10%自治体」となるのは、昼夜間人
口比率が65.8%から83.2%となる125の自治体である。対象とする館種は、公共
図書館に限定している。
 ベンダー別では、「上位10%自治体」、「下位10%自治体」ともに、富士通と
NECの2社が上位2位を占め、そのシェアは2社合わせて、70%に近い。特に、上
位10%自治体で第1位の富士通は、40.9%とシェアが突出している。
 パッケージ別にみるシェアでは、「上位10%自治体」で、第2位までを富士通
のパッケージ2種が占め、そのシェアは合計で30%を超える。また「下位10%自
治体」では、上位2位を富士通とNECのパッケージが占め、シェアは合計で40%
を超える。「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位2位が突出し、第
3位以下のシェアは、一桁台である。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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構
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状
況
表44 昼間人口と導入状況の関係(ベンダー別)
表45 昼間人口と導入状況の関係(パッケージ別)
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 富士通 52 40.9% NEC 44 35.2%
2 NEC 31 24.4% 富士通 43 34.4%
3 日立 9 7.1% 三菱電機 10 8.0%
4 京セラ丸善 8 6.3% 日立 8 6.4%
5 NTTデータ九州 5 3.9% 京セラ丸善 6 4.8%
6 サンデータセンター 5 3.9% サンデータセンター 4 3.2%
7 システムインナカゴミ 4 3.1% 日本電子計算 4 3.2%
8 三菱電機 4 3.1%
システムインナカ
ゴミ
2 1.6%
9 ソフテック 3 2.4% ソフテック 2 1.6%
10 日本電子計算 2 1.6% 不明 1 0.8%
10 美唄未来開発センター 2 1.6% 両毛システムズ 1 0.8%
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 28 22.0% iLiswing21/We V2 富士通 27 21.6%
2 iLiswing21/UX 富士通 13 10.2% LiCS-Re NEC 26 20.8%
3 LiCS-Re NEC 10 7.9% LiCS-R NEC 10 8.0%
4 LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.1% MELIL V2 三菱電機 8 6.4%
5 LiCS-Web V2 NEC 9 7.1% LOOKS21/P(OPP) 日立 8 6.4%
6 ELCIELO V2 京セラ丸善 8 6.3% ELCIELO V2 京セラ丸善 6 4.8%
7 LiCS-R NEC 8 6.3% iLiswing21/UX 富士通 6 4.8%
8 iLisfiera 富士通 6 4.7% LiCSLIVRE NEC 5 4.0%
9 CLIS/400
サンデータ
センター
5 3.9% iLiswing21/We 富士通 5 4.0%
10 NALIS V2 NTTデータ九州 4 3.1% CLIS/400
サンデータ
センター
4 3.2%
10 LMO V2
システムイン
ナカゴミ
4 3.1%
10 iLiswing21/We 富士通 4 3.1%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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況
Case
29 人口密度と導入状況の関係
ベンダー別では、上位自治体、下位自治体ともに第1位のシェアが突出
 人口密度と導入状況の関係は、ベンダー別では表46、パッケージ別では表47
のとおりである。人口密度の定義、数値は2010年(平成22年)国勢調査に準拠
している。
 「上位10%自治体」となるのは、人口密度が3701.6人/平方キロメートルから
21881.5人/平方キロメートルとなる 129の自治体である。「下位10%自治体」と
なるのは、人口密度が4.3人/平方キロメートルから58.9人/平方キロメートルと
なる129の自治体である。対象とする館種は、公共図書館に限定している。
 ベンダー別では、「上位10%自治体」で、第1位のNECが32.6%と突出している。
「下位10%自治体」でも、第1位の富士通が45.7%となり、こちらも突出している。
「上位10%自治体」でのシェア第3位に、サンデータセンター(14.0%)が入って
いる。「下位10%自治体」でのシェア第3位に、ソフテック(11.6%)が入っている。
 パッケージ別では、「上位10%自治体」で、サンデータセンターのCLIS/400
が第1位となっているが、シェアは14.0%と分散している。一方、下位10%自治
体では、第1位が富士通のiLiswing21/We V2(30.2%)、第2位がNECのLiCS-R
(14.7%)と、2倍の差がある。しかし、第3位以降のパッケージも10%以上のシ
ェアを持ち、第1位の突出以外は、分散している。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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状
況
表46 人口密度と導入状況の関係(ベンダー別)
表47 人口密度と導入状況の関係(パッケージ別)
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 NEC 42 32.6% 富士通 59 45.7%
2 富士通 30 23.3% NEC 31 24.0%
3 サンデータセンター 18 14.0% ソフテック 15 11.6%
4 京セラ丸善 11 8.5% 三菱電機 5 3.9%
5 日立 11 8.5% 日立 5 3.9%
6 三菱電機 10 7.8% 美唄未来開発センター 4 3.1%
7 NTTデータ九州 4 3.1% システムインナカゴミ 3 2.3%
8 不明 2 1.6% オリジナル 2 1.6%
9 日本電子計算 1 0.8% まちづくり三鷹 2 1.6%
10 − − − サンデータセンター 1 0.8%
10 − − − 日本電子計算 1 0.8%
10 − − − 不明 1 0.8%
(同一市区町村内で複数館存在する館は1機関とカウントしている)。
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%)
1 CLIS/400
サンデータ
センター
18 14.0% iLiswing21/We V2 富士通 39 30.2%
2 LiCS-Web V2 NEC 17 13.2% LiCS-R NEC 19 14.7%
3 ELCIELO V2 京セラ丸善 11 8.5% LibFinder ソフテック 15 11.6%
4 LOOKS21/P(OPP) 日立 10 7.8% iLiswing21/We 富士通 13 10.1%
5 LiCS-Re NEC 10 7.8% LiCS-Re NEC 11 8.5%
6 iLiswing21/UX 富士通 9 7.0% LOOKS21/P(OPP) 日立 5 3.9%
7 iLisfiera 富士通 8 6.2% iLiswing21/UX 富士通 5 3.9%
8 iLiswing21/We V2 富士通 8 6.2% MELIL V2 三菱電機 4 3.1%
9 LiCSLIVRE NEC 6 4.7% BIBAI V2
美唄未来開
発センター
4 3.1%
10 LiCS-R NEC 6 4.7% LMO V2
システムイン
ナカゴミ
3 2.3%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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状
況
Case
30 財政力指数と導入状況の関係
下位自治体に地方のベンダーのシェアが目立つ
 財政力指数と導入状況の関係は、ベンダー別にみると表48、パッケージ別に
みるシェアでは、表49のとおりである。財政力指数とは、地方公共団体の財政
力を示す指数で、基準財政収入額を基準財政需要額で除して得た数値の過去3年
間の平均値である。財政力指数は2011年度(平成23年度)全市町村の主要財政
指標に準拠している。
 各市町村の財政力指数の高さが「上位10%自治体」となるのは、財政力指数が
0.97から2.32となる126の自治体である。「下位10%自治体」となるのは、財政
力指数が0.08から0.27となる129の自治体である。対象とする館種は、公共図書
館に限定している。
 ベンダー別では、「上位10%自治体」で、第1位の富士通のシェアが34.9%と
若干多いものの、第2位以降のシェアも分散している。「下位10%自治体」では、
第1位の富士通のシェアが46.5%と突出している。それ以外では、第3位に北海道
に本社を置くソフテック(11.6%)、第5位に山梨県に本社を置くシステムインナ
カゴミ(3.1%)、北海道に本社を置く美唄未来開発センター(3.1%)と、地方ベ
ンダーのシェアが目立つ。
 パッケージ別では、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、第1位が富
士通のiLiswing21/We V2である。そのシェアは、「上位10%自治体」では、シ
ェアは19.8%であり、第2位以降と大差ないが、「下位10%自治体」では、シェ
アは33.3%であり、第2位以降と比較して2倍の差があり、突出している。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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状
況
表48 財政力指数と導入状況の関係(ベンダー別)
表49 財政力指数と導入状況の関係(パッケージ別)
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%)
1 富士通 44 34.9% 富士通 60 46.5%
2 NEC 30 23.8% NEC 35 27.1%
3 京セラ丸善 18 14.3% ソフテック 15 11.6%
4 三菱電機 10 7.9% 日立 6 4.7%
5 日立 10 7.9%
システムインナカ
ゴミ
4 3.1%
6 サンデータセンター 8 6.3% 美唄未来開発センター 4 3.1%
7 システムインナカゴミ 2 1.6% 三菱電機 3 2.3%
8 日本電子計算 2 1.6% オリジナル 1 0.8%
9 ブレインテック 1 0.8% サンデータセンター 1 0.8%
10 両毛システムズ 1 0.8% − − −
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
(同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
上位10%自治体 下位10%自治体
順位 パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%) パッケージ名 ベンダー名
導入機
関数
シェア(%)
1 iLiswing21/We V2 富士通 25 19.8% iLiswing21/We V2 富士通 43 33.3%
2 ELCIELO V2 京セラ丸善 18 14.3% LiCS-R NEC 21 16.3%
3 LiCS-Web V2 NEC 11 8.7% LibFinder ソフテック 15 11.6%
4 LiCS-Re NEC 11 8.7% LiCS-Re NEC 13 10.1%
5 iLiswing21/UX 富士通 10 7.9% iLiswing21/We 富士通 11 8.5%
6 LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.1% LOOKS21/P(OPP) 日立 5 3.9%
7 CLIS/400
サンデータ
センター
8 6.3% iLiswing21/UX 富士通 5 3.9%
8 MELIL V2 三菱電機 7 5.6% LMO V2
システムイ
ンナカゴミ
4 3.1%
9 LiCS-R NEC 6 4.8% BIBAI V2
美唄未来開
発センター
4 3.1%
10 iLisfiera 富士通 6 4.8% MELIL V2 三菱電機 2 1.6%
にの みるカーリ データ
のすがた図書館
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図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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31 都道府県ごとの図書館数
カーリルと『日本の図書館』による図書館数の差異は、平均で1.52倍
 カーリルの持つ図書館システムのデータから、全国の図書館の数を数えると、
都道府県ごとの図書館数は、表50のような結果になる。この図書館数には、分
館も含む。カーリルが対応している図書館のデータであるために、全国すべての
図書館を網羅しているわけではない。
 公共図書館の数が多い都道府県は、東京都の439館である。公共図書館の数が
少ないのは、香川県と徳島県の31館である。『日本の図書館 2011』(日本図書
館協会、2012年)による公共図書館数では、東京都384館、香川県27館である。
カーリルでの図書館数と、『日本の図書館』による公共図書館数では、最大2.82
倍、最小で0.94倍、平均で1.44倍の開きがある。この差異が起こる原因として
は、カーリルに図書館システムが対応していないと数として現れない、分館の定
義がカーリルと日本図書館協会の調査で異なる、ということがあげられる。
 『日本の図書館』から大学図書館は、1,683館(高等専門学校含む)である。
カーリルでの大学図書館数(1,197館)と、『日本の図書館』による大学図書館
数では、0.71倍の開きがあり、『日本の図書館』の方が多い。これは、カーリル
が対応している大学図書館の数、分館の定義の違いなどが原因と考えられる。同
様に、専門図書館の数を全国でみると、『専門情報機関総覧2012年版』(専門図
書館協議会、2012年)によると、専門図書館は1,036館ある。カーリルでの専
門図書館数(181館)と、『専門情報機関総覧』による専門図書館数では、0.17
倍の開きがあり、『専門情報機関総覧』の方が多い。これは、カーリルが対応し
ている専門図書館がそもそも少ない、OPACをweb公開している館が少ないなど
の原因が考えられる。
 大学図書館の数が多い都道府県は、東京都の203館である。大学図書館の数が
少ないのは、徳島県の4館である。専門図書館の数が多い都道府県は、東京都の
64館である。図書館全体では、館数の多いのは東京都の706館、少ないのは徳
島県の35館である
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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表50 都道府県ごとの図書館数
公共(館)
日本図書館協会の調査に
よる公共図書館数
カーリル
対応比
大学(館) 専門(館) 総数(館)
北海道 199 143 1.39 53 9 261
青森県 39 36 1.08 9 1 49
岩手県 65 46 1.41 9 4 78
宮城県 54 41 1.32 22 2 78
秋田県 56 49 1.14 9 1 66
山形県 35 35 1.00 11 0 46
福島県 98 60 1.63 13 0 111
茨城県 137 59 2.32 20 18 175
栃木県 91 47 1.94 13 1 106
群馬県 82 52 1.58 21 1 105
埼玉県 226 156 1.45 44 6 276
千葉県 256 154 1.66 47 5 308
東京都 439 384 1.14 203 64 706
神奈川県 195 81 2.41 68 12 275
新潟県 107 70 1.53 22 2 131
富山県 56 55 1.02 11 2 69
石川県 46 49 0.94 15 1 62
福井県 36 36 1.00 10 1 47
山梨県 60 52 1.15 14 2 76
長野県 173 110 1.57 17 2 192
岐阜県 110 70 1.57 19 2 131
静岡県 128 94 1.36 26 2 156
愛知県 221 94 2.35 76 4 301
三重県 68 39 1.74 13 4 85
滋賀県 55 48 1.15 10 0 65
京都府 85 65 1.31 39 1 125
大阪府 186 138 1.35 61 8 255
兵庫県 148 94 1.57 61 3 212
奈良県 38 31 1.23 17 1 56
和歌山県 34 28 1.21 5 0 39
鳥取県 37 26 1.42 5 0 42
島根県 48 35 1.37 7 0 55
岡山県 76 61 1.25 22 3 101
広島県 101 84 1.20 36 2 139
山口県 54 50 1.08 15 0 69
徳島県 31 29 1.07 4 0 35
香川県 31 27 1.15 9 2 42
愛媛県 44 42 1.05 10 0 54
高知県 40 34 1.18 8 1 49
福岡県 130 111 1.17 53 8 191
佐賀県 60 29 2.07 5 0 65
長崎県 107 38 2.82 10 1 118
熊本県 61 47 1.30 15 2 78
大分県 51 32 1.59 8 0 59
宮崎県 59 28 2.11 11 0 70
鹿児島県 75 64 1.17 12 1 88
沖縄県 44 37 1.19 9 2 55
合計 4,572 3,190 1.44 1,197 181 5,950
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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32 移動図書館数とその愛称
カーリル上では、281の移動図書館が存在
 全国各地で活躍する移動図書館の愛称は、右記のとおりである。
 カーリルのデータからは、全国で281の移動図書館が存在することがわかる。
なお、『日本の図書館 2011』(日本図書館協会、2012年)によると、全国で557
台の移動図書館車が走っている。カーリルのデータは、あくまでシステム上の件
数であり、1機関で複数台導入されていても1件と数える場合と、複数件と数え
る場合と両方がある。
 それぞれの愛称は地域にちなんだもの、動物や植物、自然にちなんだものな
ど、さまざまな愛称がつけられている。その中で、愛称の上位は「あおぞら」(6
件)、「ひまわり」(4件)、「そよかぜ」(4件)「ブックン」(「ブッくん」「ぶっくん」
など)(4件)、「わくわく」(4件)などとなっている。
 なお、カーリルのデータ上では、移動図書館が多く採用されているのは岩手県
の30件、移動図書館が存在しないのは福井県と山梨県である。しかし、『日本の
図書館2011』によると、北海道の59台が最多で、すべての都道府県で移動図書
館が走っている。この数字は、図書館システムに移動図書館を登録しているかど
うかという、各自治体の統計の取り方による差異である。また、愛称についても、
カーリルのデータ上でわかる愛称であり、実際には愛称がつけられている移動図
書館も多数あると考えられる。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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図
書
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●岩見沢市移動図書館「あおぞら号」(北海道岩
見沢市)
●栗山町移動図書館「くりくり号」(北海道夕張郡
栗山町)
●千歳市移動図書館車「ブッくん」(北海道千歳市)
●深川市移動図書館車 「 らんらん号 」(北海道深
川市)
●北見市立常呂図書館 移動図書館「はまかぜ号」
(北海道北見市)
●北見市立留辺蘂移動図書館「ブックン」(北海道
北見市)
●厚岸町図書館バス(北海道厚岸郡厚岸町)
●別海町移動図書館車「はくちょう2世号」(北海
道野付郡別海町)
●新冠町移動図書館車「アニマル号」(北海道新
冠郡新冠町)
●苫小牧市移動図書館「はまなす号」(北海道苫
小牧市)
●稚内市移動図書館車「ぶっくくん」(北海道稚内
市)
●旭川市自動車文庫(北海道旭川市)
●厚真町移動図書車 「 ライオンズ号 」(北海道勇
払郡厚真町)
●枝幸町移動図書館(北海道枝幸郡枝幸町)
●小清水町移動図書館「そよかぜ号」(北海道斜
里郡小清水町)
●名寄市移動図書館(北海道名寄市)
●小樽市移動図書館「うしお号」(北海道小樽市)
●弟子屈町図書館バス(北海道川上郡弟子屈町)
●幕別町移動図書館車「スワディ号」(北海道中川
郡幕別町)
●大空町移動図書館(北海道網走郡大空町)
●士別市巡回文庫(北海道士別市)
●釧路市図書館バス(北海道釧路市)
●釧路市阿寒町移動図書館(北海道釧路市)
●浦河町移動図書館「うらら号」(北海道浦河郡浦
河町)
●登別市移動図書館車「こぐま号」(北海道登別市)
●室蘭市移動図書館「ひまわり号」(北海道室蘭市)
●青森市移動図書館「はまなす号」(青森県青森市)
●八戸市移動図書館「はちのへ号」(青森県八戸市)
●弘前市移動図書館「はとぶえ号」(青森県弘前市)
●一関市立一関移動図書館(岩手県一関市)
●一関市立大東移動図書館(岩手県一関市)
●一関市立東山移動図書館(岩手県一関市)
●宮古市移動図書館車「うぐいす号」(岩手県宮古
市)
●宮古市移動図書館車「しらかば号」(岩手県宮古
市)
●宮古市移動図書館車「なぎさ号」(岩手県宮古市)
●大船渡市移動図書館「かもしか号」(岩手県大
船渡市)
●遠野市移動図書館車「やまどり号」(岩手県遠野
市)
●花巻市大迫移動図書館(岩手県花巻市)
●花巻市立図書館「ぎんが号」(岩手県花巻市)
●花巻市石鳥谷移動図書館(岩手県花巻市)
●花巻市花巻移動図書館(岩手県花巻市)
●洋野町移動図書館車「ひばり号」(岩手県九戸
郡洋野町)
●洋野町移動図書館車「テトラパック号」(岩手県
九戸郡洋野町)
●金ケ崎町図書巡回車「まなびぃ」(岩手県胆沢郡
金ケ崎町)
●軽米町移動図書館「やまなみ号」(岩手県九戸
郡軽米町)
●北上市自動車文庫「ともしび号」(岩手県北上市)
●久慈市移動図書館「ぎんなん号」(岩手県久慈市)
●久慈市移動図書館「しらかば号」(岩手県久慈
市)
●盛岡市移動図書館車「こずかた号」(岩手県盛
岡市)
●盛岡市移動図書館車「わかば号」(岩手県盛
岡市)
●奥州市立水沢移動図書館「いずみ号」(岩手
県奥州市)
●奥州市立胆沢移動図書館「いぶき号」(岩手
県奥州市)
●奥州市立江刺移動図書館「わかこま号」(岩手
県奥州市)
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●奥州市立水沢移動図書館「わくわく号」(岩手県
奥州市)
●奥州市立江刺移動図書館「わくわく号」(岩手県
奥州市)
●大槌町えほんカー(岩手県上閉伊郡大槌町)
●大槌町立図書館移動図書館(岩手県上閉伊郡大
槌町)
●滝沢村立移動図書館「かっこう号」(岩手県岩手
郡滝沢村)
●陸前高田市移動図書館「はまゆり号」(岩手県
陸前高田市)
●気仙沼市移動図書館車「おおぞら四世号」(宮
城県気仙沼市)
●塩竈市マルチ学習車「プクちゃん号」(宮城県塩
竈市)
●名取市自動車図書館「なかよし号」(宮城県名
取市)
●多賀城市移動図書館「さざんか号」(宮城県多
賀城市)
●仙台市移動図書館(宮城県仙台市)
●秋田市移動図書館「イソップ号」(秋田県秋田市)
●鶴岡市自動車文庫「やまびこ号」(山形県鶴岡市)
●高畠町立移動図書館(山形県東置賜郡高畠町)
●天童市移動図書館(山形県天童市)
●会津若松市移動図書館車「あいづね号」(福島
県会津若松市)
●三春町巡回図書(福島県田村郡三春町)
●本宮市移動図書館(福島県本宮市)
●二本松市移動図書館「まつかぜ号」(福島県二
本松市)
●須賀川市移動図書館(福島県須賀川市)
●福島市移動図書館「しのぶ号」(福島県福島市)
●矢吹町移動図書館(福島県西白河郡矢吹町)
●水戸市立中央図書館配本車(茨城県水戸市)
●つくば市自動車図書館「アルス号」(茨城県つく
ば市)
●小山市移動図書館(栃木県小山市)
●壬生町移動図書館「BM ゆうがおみぶ」(栃木県
下都賀郡壬生町)
●野木町移動図書館(栃木県下都賀郡野木町)
●日光市移動図書館(栃木県日光市)
●栃木市移動図書館(栃木県栃木市)
●桐生市移動図書館(群馬県桐生市
●沼田市移動図書館「あかつき号」(群馬県沼田市)
●邑楽町移動図書館「はくちょう号」(群馬県邑楽
郡邑楽町)
●高崎市移動図書館車「はばたき号」(群馬県高
崎市)
●新座市移動図書館「あおぞら号」(埼玉県新座市)
●入間市移動図書館車「やまばと号」(埼玉県入間市)
●熊谷市移動図書館「さくら号」(埼玉県熊谷市)
●寄居町移動図書館「たまよど号」(埼玉県大里郡
寄居町)
●行田市移動図書館(埼玉県行田市)
●飯能市立移動図書館(埼玉県飯能市)
●秩父市移動図書館「しばざくら号」(埼玉県秩父市)
●狭山市移動図書館車「さみどり号」(埼玉県狭山市)
●本庄市移動図書館「ほきいち号」(埼玉県本庄市)
●越谷市立移動図書館(埼玉県越谷市)
●成田市移動図書館「こばと号」(千葉県成田市)
●市川市自動車図書館「みどり号」(千葉県市川市)
●八街市立図書館移動図書館「ひばり号」(千葉県
八街市)
●四街道市移動図書館「ドリーム号」(千葉県四街
道市)
●君津市移動図書館(千葉県君津市)
●船橋市移動図書館車「まつかぜ号」(千葉県船橋
市)
●館山市移動図書館「わかしお号」(千葉県館山市)
●習志野市移動図書館「きぼう号」(千葉県習志野市)
●我孫子市移動図書館「そよかぜ号」(千葉県我孫
子市)
●佐倉市移動図書館「さくらおぐるま号」(千葉県佐
倉市)
●三鷹市移動図書館「ひまわり号」(東京都三鷹市)
●八王子市移動図書館車(東京都八王子市)
●昭島市動く図書館「もくせい号」(東京都昭島市)
●小金井市立図書館移動図書館「あおぞら」(東京
都小金井市)
●日野市立移動図書館「ひまわり号」(東京都日野市)
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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●東大和市立移動図書館「みずうみ号」(東京都東
大和市)
●町田市移動図書館「そよかぜ号」さるびあ図書館
発(東京都町田市)
●町田市移動図書館「そよかぜ号」(東京都町田市)
●平塚市図書館移動図書館車「あおぞら号」(神奈
川県平塚市)
●川崎市宮前移動図書館(神奈川県川崎市)
●厚木市移動図書館「わかあゆ号」(神奈川県厚木
市)
●座間市移動図書館「ひまわり号」(神奈川県座間市)
●海老名市自動車文庫(神奈川県海老名市)
●箱根町移動図書館(神奈川県足柄下郡箱根町)
●上越市立高田図書館自動車文庫「みゆき号」(新
潟県上越市)
●村上市移動図書館車(新潟県村上市)
●座間市移動図書館「ひまわり号」(神奈川県座間市)
●海老名市自動車文庫(神奈川県海老名市)
●箱根町移動図書館(神奈川県足柄下郡箱根町)
●上越市立高田図書館自動車文庫「みゆき号」(新
潟県上越市)
●村上市移動図書館車(新潟県村上市)
●長岡市自動車文庫(新潟県長岡市)
●聖籠町立移動図書館(新潟県北蒲原郡聖籠町)
●氷見市移動図書館(富山県氷見市)
●富山市自動車文庫(富山県富山市)
●小矢部市巡回図書館車 「 まちづくり文庫 」(富
山県小矢部市)
●金沢市自動車文庫(石川県金沢市)
●白山市移動図書館「のびのび号」(石川県白山市)
●七尾市移動図書館(石川県七尾市)
●羽咋市移動図書館(石川県羽咋市)
●阿南町移動図書館車「ふれあい号」(長野県下
伊那郡阿南町)
●佐久市移動図書館「草笛号」(長野県佐久市)
●長野市移動図書館(長野県長野市)
●上田市移動図書館車「やまびこ号」(長野県上
田市)
●上田市移動図書館車「あおぞら号」(長野県上
田市)
●松川町移動図書館「よみまいカー」(長野県下
伊那郡松川町)
●高森町移動図書館「きんもくせい」(長野県下伊
那郡高森町)
●各務原市移動図書館「さつき号」(岐阜県各務
原市)
●岐阜市自動車図書館「わかあゆ号」(岐阜県岐
阜市)
●沼津市立図書館自動車文庫(静岡県沼津市)
●静岡市移動図書館(静岡県静岡市)
●御殿場市立移動図書館「ライオンズ号」(静岡
県御殿場市)
●伊東市立移動図書館「ともだち号」(静岡県伊
東市)
●磐田市豊田移動図書館(静岡県磐田市)
●掛川市立大東図書館移動図書館車「コスモス号」
(静岡県掛川市)
●掛川市立中央図書館移動図書館車「おおぞら号」
(静岡県掛川市)
●菊川市小笠自動車図書館(静岡県菊川市)
●菊川市菊川文庫巡回図書館(静岡県菊川市)
●浜松市立城北自動車図書館(静岡県浜松市)
●浜松市立天竜図書館自動車文庫(静岡県浜松市)
●瀬戸市公民館巡回文庫(愛知県瀬戸市)
●岡崎市自動車文庫「あおい号」(愛知県岡崎市)
●尾張旭市立移動図書館(愛知県尾張旭市)
●四日市市自動車文庫(三重県四日市市)
●名張市移動図書館「やまなみ号」(三重県名張市)
●湖南市立移動図書館「マツゾウくん」(滋賀県湖
南市)
●甲賀市移動図書館(滋賀県甲賀市)
●多賀町移動図書館「さんさん号」(滋賀県犬上
郡多賀町)
●近江八幡市移動図書館(滋賀県近江八幡市)
●京都市移動図書館(京都府京都市)
●京田辺市移動図書館(京都府京田辺市)
●南丹市美山移動図書室(京都府南丹市)
●精華町移動図書館車「あおぞら号・バーバパパ」(京
都府相楽郡精華町)
●池田市移動図書館「さつき号」(大阪府池田市)
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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●吹田市立中央移動図書館(大阪府吹田市)
●松原市自動車図書館(大阪府松原市)
●東大阪市立永和図書館移動図書館(大阪府東大
阪市)
●寝屋川市立移動図書館(大阪府寝屋川市)
●島本町立移動図書館(大阪府三島郡島本町)
●阪南市移動図書館「ふれあい号」(大阪府阪南市)
●和泉市立図書館自動車文庫(大阪府和泉市)
●枚方市自動車文庫「ひなぎく号」(大阪府枚方市)
●岸和田市立移動図書館「なかよし号」(大阪府岸
和田市)
●堺市立中央図書館移動図書館「くすのき号」(大
阪府堺市)
●豊中市動く図書館「とよ1 ぶっくる」(大阪府豊中市)
●茨木市立移動図書館「ともしび号」(大阪府茨木市)
●河内長野市立移動図書館(大阪府河内長野市)
●泉南市自動車図書館 「 かしのき号 」(大阪府泉南
市)
●大阪市立自動車文庫(大阪府大阪市)
●姫路市自動車文庫(兵庫県姫路市)
●赤穂市移動図書館(兵庫県赤穂市)
●宝塚市立移動図書館(兵庫県宝塚市)
●明石市立移動図書館「ひまわり号」(兵庫県明石市)
●三田市移動図書館「そよかぜ」(兵庫県三田市)
●五條市移動図書館(奈良県五條市)
●奈良市立西部移動図書館(奈良県奈良市)
●橋本市自動車文庫「ブッキー号」(和歌山県橋本市)
●有田川町立移動図書館(和歌山県有田郡有田川
町)
●田辺市立移動図書館(和歌山県田辺市)
●新宮市自動車文庫「なかよし号」(和歌山県新宮市)
●和歌山市和歌山市民移動図書館(和歌山県和歌
山市)
●八頭町移動図書館(鳥取県八頭郡八頭町)
●総社市自動車文庫(岡山県総社市)
●備前市立図書館自動車文庫(岡山県備前市)
●井原市移動図書館車「さくら号」(岡山県井原市)
●津山市移動図書館「ぶっくまる」(岡山県津山市)
●倉敷市移動図書館(岡山県倉敷市)
●はつかいち市移動図書館車「たんぽぽ号」(広
島県廿日市市)
●熊野町立移動図書館「こぐま号」(広島県安芸
郡熊野町)
●東広島市中央移動図書館車(広島県東広島市)
●東広島市黒瀬移動図書館車(広島県東広島市)
●呉市自動車図書館(広島県呉市)
●福山市中央移動図書館車(広島県福山市)
●下関市移動図書館(山口県下関市)
●長門市立移動図書館(山口県長門市)
●田布施町移動図書館(山口県熊毛郡田布施町)
●岩国市自動車図書館 ( 中央図書館 )(山口県岩
国市)
●岩国市自動車図書館 ( 周東図書館 )(山口県岩
国市)
●萩市立移動図書館「まなぼう号」(山口県萩市)
●萩市立移動図書館「わくわく号」(山口県萩市)
●防府市移動図書館(山口県防府市)
●下松市移動図書館「あおぞら号」(山口県下松市)
●阿南市移動図書館「わかたけ号」(徳島県阿南市)
●阿南市移動図書館「ブッくん」(徳島県阿南市)
●鳴門市立移動図書館車「青い鳥」(徳島県鳴門
市)
三好市移動図書館(徳島県三好市)
●徳島市立移動図書館「いずみ号」(徳島県徳島
市)
●坂出市移動図書館「なかよしブックン」(香川県
坂出市)
●高松市移動図書館「ララ号」(香川県高松市)
●丸亀市移動図書館(香川県丸亀市)
●新居浜市移動図書館「青い鳥号」(愛媛県新居
浜市)
●久万高原町立移動図書館「やまびこ」(愛媛県
上浮穴郡久万高原町)
●東温市移動図書館「かぼちゃん号」(愛媛県東
温市)
●今治市移動図書館「ぶっくる」(愛媛県今治市)
●今治市移動図書館(愛媛県今治市)
●松山市移動図書館「つばき号」(愛媛県松山市)
●南国市移動図書館車「たちばな号」(高知県南
国市)
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●土佐清水市移動図書館車「くろしお号」(高知県
土佐清水市)
●春日市移動図書館「たんぽぽ号」(福岡県春日市)
●粕屋町移動図書館(福岡県糟屋郡粕屋町)
●小郡市移動図書館車 「 しらさぎ号 」(福岡県小
郡市)
●みやこ町移動図書館車「にこにこ号」(福岡県京
都郡みやこ町)
●志免町移動図書館(福岡県糟屋郡志免町)
●八女市星野移動図書館(福岡県八女市)
●八女市黒木移動図書館(福岡県八女市)
●朝倉市移動図書館(福岡県朝倉市)
●糸島市移動図書館「ぱぴるす号」(福岡県糸島市)
●苅田町移動図書館「ふれあい号 」(福岡県京都郡
苅田町)
●大野城市移動図書館「わくわく号」(福岡県大野
城市)
●行橋市移動図書館「ゆっくん」(福岡県行橋市)
●久留米市移動図書館(福岡県久留米市)
●筑紫野市移動図書「つくしんぼ号」(福岡県筑紫
野市)
●伊万里市自動車図書館「ぶっくん」(佐賀県伊万
里市)
●鳥栖市立移動図書館「とりんす号」(佐賀県鳥栖市)
●佐賀市自動車図書館「ブーカス号」(佐賀県佐賀市)
●長与町図書館自動車文庫「ほほえみ号」(長崎県
西彼杵郡長与町)
●諫早市移動図書館「どんぐり号」(長崎県諫早市)
●諫早市移動図書館「本吉」(長崎県諫早市)
●大村市巡回図書(長崎県大村市)
●雲仙市移動図書館「こぐまちゃん号」(長崎県雲仙
市)
●五島市移動図書館(長崎県五島市)
●佐世保市移動図書館「はまゆう号」(長崎県佐世
保市)
●人吉市移動図書館車「さわやか号」(熊本県人吉
市)
●熊本市移動図書館(熊本県熊本市)
●八代市移動図書館「ともだち号」(熊本県八代市)
●合志市移動図書館車「ひまわりドンちゃん号」(熊
本県合志市)
●水俣市移動図書館(熊本県水俣市)
●豊後大野市移動図書館(大分県豊後大野市)
●宇佐市自動車図書館(大分県宇佐市)
●玖珠町移動図書館「本のたまてばこ」(大分県玖
珠郡玖珠町)
●中津市立移動図書館「ハローブック号」(大分県
中津市)
●別府市移動図書館(大分県別府市)
●日向市移動図書館(宮崎県日向市)
●綾町移動図書館(宮崎県東諸県郡綾町)
●串間市移動図書館車(宮崎県串間市)
●延岡市移動図書館「ふくろう号」(宮崎県延岡市)
●えびの市移動図書館車「ブックランド号」(宮崎県
えびの市)
●姶良市移動図書館(鹿児島県姶良市)
●志布志市移動図書館車「がんがら号」(鹿児島県
志布志市)
●曽於市移動図書館車「さんぺい号」(鹿児島県曽
於市)
●薩摩川内市立図書館移動図書館(鹿児島県薩摩
川内市)
●鹿児島市移動図書館(鹿児島県鹿児島市)
●沖縄市立移動図書館「ちえぞう君」(沖縄県沖縄市)
●糸満市移動図書館「くろしお号」(沖縄県糸満市)
●浦添市移動図書館「としょまる」(沖縄県浦添市)
●宮古島市立移動図書館「みらい号」(沖縄県宮古
島市)
●名護市移動図書館車「がじまる号」(沖縄県名護市)
●宜野湾市移動図書館車「ちゅらゆめ号」(沖縄県
宜野湾市)
●うるま市移動図書館(沖縄県うるま市)
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33 分館数の多い図書館
トップは長崎市立図書館の56館
 全国の公共図書館、大学図書館、専門図書館、全2160機関において、分館も
含めた館数は全部で5,950館である。平均すると1機関あたり、館数は本館を含
めて2.8館である。ただし、この館数は、カーリルのデータに基づいているため、
カーリルが対応していない図書館は数に入っていない。また、条例上の分館とは
異なり、カーリルのデータ上で図書館システムが登録している図書館を分館とし
て数えている。
 一番、分館数の多い図書館は、長崎市立図書館の56館である。
 上位20図書館の中には、政令指定都市(20自治体)のように大規模自治体が
多い。政令指定都市で、このリストに入っていないのは、仙台市の18館、横浜
市の18館である。
 この分析は公共図書館に限定したわけではないが、上位20図書館には、公共
図書館だけが入ってきている。カーリルのデータ上で数えると、大学図書館で一
番分館数の多いのは、東海大学附属図書館の12館である。専門図書館で一番分
館数の多いのは、水産総合研究センターの10館である。
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表51 分館数の多い上位20図書館
順位 図書館名 館数
1 長崎市立図書館 56
2 札幌市図書館 38
3 千葉市図書館 35
4 相模原市立図書館 33
5 豊田市図書館 31
6 長野市立図書館 30
7 富山市立図書館 25
8 大阪市立図書館 24
8 尼崎市立図書館 24
10 さいたま市立図書館 23
10 浜松市立図書館 23
10 新潟市立図書館 23
10 宮崎市立図書館 23
14 高知市民図書館 22
15 名古屋市図書館 21
15 北九州市立図書館 21
15 松戸市立図書館 21
15 宇都宮市立図書館 21
15 熊本市立図書館 21
20 枚方市立図書館 19
20 飯田市立図書館 19
20 福島市立図書館 19
20 足立区立図書館 19
20 京都市図書館 19
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都道府県ごとの図書館密度
(10平方キロメートルあたりの図書館数)
10平方キロメートルあたりの図書館数が多いのは東京都、少ないのは北海道
 カーリルのデータによる図書館数を都道府県の面積で割ると、10平方キロメ
ートルの図書館密度は、表52のようになる。これは、自力で行動できる範囲に
どれくらいの図書館が存在するかというデータである。図書館数には、公共図書
館のほかに、大学図書館や専門図書館も含む。特別寄稿の、みわよしこさんの論
考にあるように、図書館までの距離や、身近にどれだけの図書館があるか、とい
う参考にしてほしい。
 10平方キロメートルごとの図書館数が多いのは、東京都の3.227館である。少
ないのは、北海道の0.031館である。平均すると、0.288館である。
 図書館数はカーリルのデータに基づいている。カーリルが対応していない図書
館は数に含まれていない。また、カーリルのデータ上での図書館の定義のため、
日本図書館協会調査(『日本の図書館 2011』2012年)とは、図書館数が異なる。
面積は2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。
順位 都道府県名 図書館数(館)
面積
(平方キロメートル)
図書館密度(館/10平方
キロメートル)
1 東京都 706 2,187.50 3.227
2 大阪府 255 1,898.47 1.343
3 神奈川県 275 2,415.86 1.138
4 埼玉県 276 3,798.13 0.727
表52 都道府県ごとの図書館密度(10平方キロメートルあたりの図書館数)
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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5 千葉県 308 5,156.70 0.597
6 愛知県 301 5,165.04 0.583
7 福岡県 191 4,977.24 0.384
8 長崎県 118 4,105.33 0.287
9 茨城県 175 6,095.72 0.287
10 京都府 125 4,613.21 0.271
11 佐賀県 65 2,439.65 0.266
12 兵庫県 212 8,396.13 0.252
13 沖縄県 55 2,276.15 0.242
14 香川県 42 1,876.53 0.224
15 静岡県 156 7,780.42 0.201
16 山梨県 76 4,465.37 0.170
17 広島県 139 8,479.58 0.164
18 栃木県 105 6,408.28 0.164
19 群馬県 104 6,362.33 0.163
20 富山県 69 4,247.61 0.162
21 滋賀県 65 4,017.36 0.162
22 奈良県 56 3,691.09 0.152
23 石川県 62 4,185.66 0.148
24 三重県 85 5,777.27 0.147
25 岡山県 101 7,113.21 0.142
26 長野県 192 13,562.23 0.142
27 岐阜県 131 10,621.17 0.123
28 鳥取県 42 3,507.28 0.120
29 山口県 69 6,113.95 0.113
30 福井県 47 4,189.83 0.112
31 宮城県 78 7,285.76 0.107
32 熊本県 78 7,404.73 0.105
33 新潟県 131 12,583.81 0.104
34 鹿児島県 88 9,188.78 0.096
35 愛媛県 54 5,678.18 0.095
36 大分県 59 6,339.71 0.093
37 宮崎県 70 7,735.99 0.090
38 徳島県 35 4,146.67 0.084
39 和歌山県 39 4,726.29 0.083
40 島根県 55 6,707.95 0.082
41 福島県 111 13,782.76 0.081
42 高知県 49 7,105.16 0.069
43 秋田県 66 11,636.25 0.057
44 岩手県 78 15,278.89 0.051
45 青森県 49 9,644.54 0.051
46 山形県 46 9,323.46 0.049
47 北海道 261 83,456.87 0.031
合計 5,950 377,950.10 0.288
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都道府県ごとの図書館密度
(人口10,000人あたりの図書館数)
人口10,000人あたりの図書館数が多いのは長野県、少ないのは大阪府
 カーリルのデータによる図書館数を都道府県の人口で割ると、10,000人あた
りの図書館密度は、表53のようになる。この密度は、自治体の広さに影響を受
けず、人口に対してどれだけ図書館があるかを分析した。特別寄稿の、みわよし
こさんの論考のような、図書館が身近にあるかどうかの、1つの参考となるので
はないだろうか。
 人口10,000人あたりの図書館数が一番多いのは、長野県の0.892館である。一
番少ないのは、大阪府の0.288館である。平均では、0.465館である。
 図書館数はカーリルのデータに基づいている。カーリルが対応していない図書
館は数に含まれていない。また、カーリルのデータ上での図書館の定義のため、
日本図書館協会調査(『日本の図書館 2011』2012年)とは、図書館数が異なる。
人口は2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。
順位 都道府県名 図書館数(館) 人口
図書館密度
(館/10,000人)
1 長野県 192 2,152,449 0.892
2 山梨県 76 863,075 0.881
3 長崎県 118 1,426,779 0.827
4 島根県 55 717,397 0.767
表53 都道府県ごとの図書館密度(人口10,000人あたりの図書館数)
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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図
書
館
の
す
が
た
5 佐賀県 65 849,788 0.765
6 鳥取県 42 588,667 0.713
7 高知県 49 764,456 0.641
8 富山県 69 1,093,247 0.631
9 岐阜県 131 2,080,773 0.630
10 宮崎県 70 1,135,233 0.617
11 秋田県 66 1,085,997 0.608
12 茨城県 175 2,969,770 0.589
13 岩手県 78 1,330,147 0.586
14 福井県 47 806,314 0.583
15 新潟県 131 2,374,450 0.552
16 福島県 111 2,029,064 0.547
17 東京都 706 13,159,388 0.536
18 石川県 62 1,169,788 0.530
19 栃木県 105 2,007,683 0.523
20 岡山県 101 1,945,276 0.519
21 群馬県 104 2,008,068 0.518
22 鹿児島県 88 1,706,242 0.516
23 千葉県 308 6,216,289 0.495
24 大分県 59 1,196,529 0.493
25 広島県 139 2,860,750 0.486
26 山口県 69 1,451,338 0.475
27 京都府 125 2,636,092 0.474
28 北海道 261 5,506,419 0.474
29 滋賀県 65 1,410,777 0.461
30 三重県 85 1,854,724 0.458
31 徳島県 35 785,491 0.446
32 熊本県 78 1,817,426 0.429
33 香川県 42 995,842 0.422
34 静岡県 156 3,765,007 0.414
35 愛知県 301 7,410,719 0.406
36 奈良県 56 1,400,728 0.400
37 沖縄県 55 1,392,818 0.395
38 山形県 46 1,168,924 0.394
39 和歌山県 39 1,002,198 0.389
40 埼玉県 276 7,194,556 0.384
41 兵庫県 212 5,588,133 0.379
42 愛媛県 54 1,431,493 0.377
43 福岡県 191 5,071,968 0.377
44 青森県 49 1,373,339 0.357
45 宮城県 78 2,348,165 0.332
46 神奈川県 275 9,048,331 0.304
47 大阪府 255 8,865,245 0.288
合計 5,950 128,057,352 0.465
カー ーリ みるル タデ
『生活保護手帳』
の に
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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36 館種別『生活保護手帳』の所蔵状況
都道府県立図書館での所蔵数が比較的多い
 特別寄稿の、みわよしこさんの論考中に登場する『生活保護手帳』(中央法規
出版)と、『生活保護手帳別冊問答集』の2011年度、2012年度版について、カ
ーリルを使って全国の図書館での所蔵状況を調査した。データは、2013年2月2
日現在のものである。
 『生活保護手帳 2011年度版』『生活保護手帳別冊問答集 2011年度版』は、
2011年8月刊行である。2012年度版の『生活保護手帳』『生活保護手帳別冊問答
集』は、2012年8月刊行である。
 全体的な傾向として、所蔵館は少ない。しかし所蔵している図書館では、複数
冊所蔵している場合が多く、平均所蔵数が比較的多い。特に大学図書館では、複
本を多数所蔵する図書館が多い。
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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表54 館種別『生活保護手帳 2011年度版』所蔵状況
表56 館種別『生活保護手帳 2012年度版』所蔵状況
表55 館種別『生活保護手帳別冊問答集 2011年度版』所蔵状況
表57 館種別『生活保護手帳別冊問答集 2012年度版』所蔵状況
館種 総図書館数 所蔵数 所蔵機関数 所蔵率 平均所蔵数
貸出状態
貸出可 貸出中 館内のみ その他
都道府県立図書
館+国会図書館
64 32 25 50.0% 1.3 16 4 9 3
市区町村図書館 2,512 96 58 3.8% 1.7 74 8 14 0
公民館図書室ほか 1,996 7 4 0.4% 1.8 5 0 2 0
大学図書館ほか 1,197 731 89 61.1% 8.2 500 10 208 13
専門図書館 181 5 3 2.8% 1.7 3 1 1 0
館種 総図書館数 所蔵数 所蔵機関数 所蔵率 平均所蔵数
貸出状態
貸出可 貸出中 館内のみ その他
都道府県立図書
館+国会図書館
64 22 19 34.4% 1.2 11 2 7 2
市区町村図書館 2,512 79 51 3.1% 1.5 52 14 13 0
公民館図書室ほか 1,996 2 2 0.1% 1.0 2 0 0 0
大学図書館ほか 1,197 826 76 69.0% 10.9 557 8 227 34
専門図書館 181 4 2 2.2% 2.0 1 0 3 0
館種 総図書館数 所蔵数 所蔵機関数 所蔵率 平均所蔵数
貸出状態
貸出可 貸出中 館内のみ その他
都道府県立図書
館+国会図書館
64 12 12 18.8% 1.0 8 0 2 2
市区町村図書館 2,512 20 13 0.8% 1.5 10 8 2 0
公民館図書室ほか 1,996 1 1 0.1% 1.0 1 0 0 0
大学図書館ほか 1,197 156 51 13.0% 3.1 114 2 19 21
専門図書館 181 1 1 0.6% 1.0 0 0 1 0
館種 総図書館数 所蔵数 所蔵機関数 所蔵率 平均所蔵数
貸出状態
貸出可 貸出中 館内のみ その他
都道府県立図書
館+国会図書館
64 13 12 20.3% 1.1 6 2 3 2
市区町村図書館 2,512 35 22 1.4% 1.6 24 7 4 0
公民館図書室ほか 1,996 1 1 0.1% 1.0 1 0 0 0
大学図書館ほか 1,197 88 36 7.4% 2.4 57 1 16 14
専門図書館 181 3 1 1.7% 3.0 0 0 3 0
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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Case
37
都道府県別『生活保護手帳』(2011年度版)
の所蔵状況
所蔵している図書館がない府県が10府県
 特別寄稿の、みわよしこさんの文章中に登場する『生活保護手帳 2011年度
版』(中央法規出版、2011年)について、カーリルを使って全国の図書館での所
蔵状況を調査した。データは、2013年2月2日現在のものである。生活保護受給
人数と受給率は、「被保護者調査(月別概要:平成24年10月分概数)」(厚生労働
省、2012年)による。
 都道府県ごとの公共図書館の所蔵状況は、表58のとおりである。
 1冊でも所蔵している図書館がない都道府県は、青森県、山形県、富山県、石
川県、三重県、京都府、香川県、熊本県、大分県、鹿児島県の10府県である。
 所蔵率が高いのは、愛媛県の13.6%である。所蔵率が低いのは、所蔵館のない
府県を除くと、新潟県と長崎県の0.9%である。
 1冊あたりの人口では、愛媛県の238,582人が一番少なく、一番多い県では兵
庫県の2,794,067人である。1冊あたりの人口は、人数が少ない方が所蔵してい
る率が高い。
 参考に、都道府県ごとの生活保護受給者数との関連も調べたが、所蔵率の高さ
と受給率、所蔵の有無と受給率などに関連性はあまりないようにみえる。
都道府
県名
総図
書館
数
所蔵
数
所蔵
機関
数
所蔵率
平均
所蔵
数
人口
1冊あたり
の人口
貸出状態 生活保護
受給者数
生活保護
受給率貸出可 貸出中 館内のみ その他
北海道 199 7 5 3.5% 1.4 5,506,419 786,631 5 0 1 1 50484 0.92%
青森県 39 0 0 0.0% - 1,373,339 - 0 0 0 0 16519 1.20%
岩手県 65 2 1 3.1% 2.0 1,330,147 665,074 2 0 0 0 6761 0.51%
宮城県 54 1 1 1.9% 1.0 2,348,165 2,348,165 0 0 1 0 7066 0.30%
表58 全国の公共図書館における『生活保護手帳 2011年度版』所蔵状況
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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秋田県 56 1 1 1.8% 1.0 1,085,997 1,085,997 0 1 0 0 7458 0.69%
山形県 35 0 0 0.0% - 1,168,924 - 0 0 0 0 5652 0.48%
福島県 98 3 2 3.1% 1.5 2,029,064 676,355 2 0 1 0 7712 0.38%
茨城県 137 7 2 5.1% 3.5 2,969,770 424,253 4 0 3 0 19209 0.65%
栃木県 91 1 1 1.1% 1.0 2,007,683 2,007,683 1 0 0 0 9341 0.47%
群馬県 82 2 1 2.4% 2.0 2,008,068 1,004,034 2 0 0 0 5584 0.28%
埼玉県 226 8 5 3.5% 1.6 7,194,556 899,320 6 0 2 0 48427 0.67%
千葉県 256 3 3 1.2% 1.0 6,216,289 2,072,096 2 0 0 1 34066 0.55%
東京都 439 24 16 5.5% 1.5 13,159,388 548,308 17 0 6 1 220242 1.67%
神奈川県 195 8 4 4.1% 2.0 9,048,331 1,131,041 1 6 1 0 23971 0.26%
新潟県 107 1 1 0.9% 1.0 2,374,450 2,374,450 1 0 0 0 6759 0.28%
富山県 56 0 0 0.0% - 1,093,247 - 0 0 0 0 1492 0.14%
石川県 46 0 0 0.0% - 1,169,788 - 0 0 0 0 2722 0.23%
福井県 36 1 1 2.8% 1.0 806,314 806,314 1 0 0 0 2993 0.37%
山梨県 60 2 1 3.3% 2.0 863,075 431,538 2 0 0 0 4822 0.56%
長野県 173 5 2 2.9% 2.5 2,152,449 430,490 5 0 0 0 6472 0.30%
岐阜県 110 5 1 4.5% 5.0 2,080,773 416,155 5 0 0 0 4067 0.20%
静岡県 128 4 4 3.1% 1.0 3,765,007 941,252 3 0 1 0 10267 0.27%
愛知県 221 4 4 1.8% 1.0 7,410,719 1,852,680 3 0 1 0 16658 0.22%
三重県 68 0 0 0.0% - 1,854,724 - 0 0 0 0 13154 0.71%
滋賀県 55 4 3 7.3% 1.3 1,410,777 352,694 4 0 0 0 4858 0.34%
京都府 85 0 0 0.0% - 2,636,092 - 0 0 0 0 9713 0.37%
大阪府 186 4 4 2.2% 1.0 8,865,245 2,216,311 3 0 1 0 59017 0.67%
兵庫県 148 2 2 1.4% 1.0 5,588,133 2,794,067 1 0 1 0 16313 0.29%
奈良県 38 2 1 5.3% 2.0 1,400,728 700,364 1 0 1 0 8853 0.63%
和歌山県 34 1 1 2.9% 1.0 1,002,198 1,002,198 0 0 1 0 4825 0.48%
鳥取県 37 1 1 2.7% 1.0 588,667 588,667 1 0 0 0 5190 0.88%
島根県 48 1 1 2.1% 1.0 717,397 717,397 0 0 1 0 4568 0.64%
岡山県 76 5 2 6.6% 2.5 1,945,276 389,055 5 0 0 0 4280 0.22%
広島県 101 2 2 2.0% 1.0 2,860,750 1,430,375 1 1 0 0 9397 0.33%
山口県 54 1 1 1.9% 1.0 1,451,338 1,451,338 0 0 1 0 9447 0.65%
徳島県 31 1 1 3.2% 1.0 785,491 785,491 1 0 0 0 10982 1.40%
香川県 31 0 0 0.0% - 995,842 - 0 0 0 0 3502 0.35%
愛媛県 44 6 1 13.6% 6.0 1,431,493 238,582 6 0 0 0 7369 0.51%
高知県 40 2 1 5.0% 2.0 764,456 382,228 2 0 0 0 6223 0.81%
福岡県 130 9 5 6.9% 1.8 5,071,968 563,552 6 1 2 0 39986 0.79%
佐賀県 60 1 1 1.7% 1.0 849,788 849,788 1 0 0 0 6073 0.71%
長崎県 107 1 1 0.9% 1.0 1,426,779 1,426,779 1 0 0 0 12154 0.85%
熊本県 61 0 0 0.0% - 1,817,426 - 0 0 0 0 6941 0.38%
大分県 51 0 0 0.0% - 1,196,529 - 0 0 0 0 9171 0.77%
宮崎県 59 1 1 1.7% 1.0 1,135,233 1,135,233 0 1 0 0 7242 0.64%
鹿児島県 75 0 0 0.0% - 1,706,242 - 0 0 0 0 12582 0.74%
沖縄県 44 2 1 4.5% 2.0 1,392,818 696,409 0 2 0 0 23338 1.68%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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38
都道府県別『生活保護手帳別冊問答集』
(2011年度版)の所蔵状況
所蔵している図書館のない都道府県が31道府県
 特別寄稿の、みわよしこさんの論考中に登場する『生活保護手帳別冊問答集 
2011年度版』(中央法規出版、2011年)について、カーリルを使って全国の図
書館での所蔵状況を調査した。データは、2013年2月2日現在のものである。生
活保護受給人数と受給率は、「被保護者調査(月別概要:平成24年10月分概数)」
(厚生労働省、2012年)による。
 都道府県ごとの公共図書館の所蔵状況は、表59のとおりである。
 1冊でも所蔵している図書館がない都道府県は、北海道、青森県、岩手県、宮
城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、富山県、石川県、山
梨県、長野県、岐阜県、三重県、滋賀県、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、
鳥取県、島根県、徳島県、香川県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島
県、沖縄県の31道府県である。所蔵館のある都府県の方が少ない状況である。
 1冊でも所蔵している図書館がある都府県でも所蔵率は低い。その中で、所
蔵率が高いのは愛媛県の13.6%である。所蔵率が低いのは、所蔵館のない道府
県を除くと、埼玉県と千葉県の0.4%である。1冊あたりの人口では、愛媛県の
238,582人が一番少なく、一番多い県では埼玉県の7,194,556人である。1冊あ
たりの人口は、人数が少ない方が所蔵している率が高い。
 参考に、都道府県ごとの生活保護受給者数との関連も調べたが、所蔵率の高さ
と受給率、所蔵の有無と受給率などに関連性はあまりないようにみえる。
都道府県
名
総図
書館
数
所蔵
数
所蔵
機関
数
所蔵率
平均
所蔵
数
人口
1冊あたり
の人口
貸出状態 生活保護
受給者数
生活保護
受給率貸出可 貸出中 館内のみ その他
北海道 199 0 0 0.0% - 5,506,419 - 0 0 0 0 50484 0.92%
青森県 39 0 0 0.0% - 1,373,339 - 0 0 0 0 16519 1.20%
岩手県 65 0 0 0.0% - 1,330,147 - 0 0 0 0 6761 0.51%
宮城県 54 0 0 0.0% - 2,348,165 - 0 0 0 0 7066 0.30%
表59 都道府県別『生活保護手帳別冊問答集版』(2011年度版)の所蔵状況
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
カ
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秋田県 56 0 0 0.0% - 1,085,997 - 0 0 0 0 7458 0.69%
山形県 35 0 0 0.0% - 1,168,924 - 0 0 0 0 5652 0.48%
福島県 98 0 0 0.0% - 2,029,064 - 0 0 0 0 7712 0.38%
茨城県 137 0 0 0.0% - 2,969,770 - 0 0 0 0 19209 0.65%
栃木県 91 0 0 0.0% - 2,007,683 - 0 0 0 0 9341 0.47%
群馬県 82 0 0 0.0% - 2,008,068 - 0 0 0 0 5584 0.28%
埼玉県 226 1 1 0.4% 1.0 7,194,556 7,194,556 1 0 0 0 48427 0.67%
千葉県 256 1 1 0.4% 1.0 6,216,289 6,216,289 0 0 0 1 34066 0.55%
東京都 439 6 6 1.4% 1.0 13,159,388 2,193,231 3 1 1 1 220242 1.67%
神奈川県 195 4 2 2.1% 2.0 9,048,331 2,262,083 0 3 1 0 23971 0.26%
新潟県 107 1 1 0.9% 1.0 2,374,450 2,374,450 0 1 0 0 6759 0.28%
富山県 56 0 0 0.0% - 1,093,247 - 0 0 0 0 1492 0.14%
石川県 46 0 0 0.0% - 1,169,788 - 0 0 0 0 2722 0.23%
福井県 36 1 1 2.8% 1.0 806,314 806,314 1 0 0 0 2993 0.37%
山梨県 60 0 0 0.0% - 863,075 - 0 0 0 0 4822 0.56%
長野県 173 0 0 0.0% - 2,152,449 - 0 0 0 0 6472 0.30%
岐阜県 110 0 0 0.0% - 2,080,773 - 0 0 0 0 4067 0.20%
静岡県 128 1 1 0.8% 1.0 3,765,007 3,765,007 1 0 0 0 10267 0.27%
愛知県 221 2 2 0.9% 1.0 7,410,719 3,705,360 2 0 0 0 16658 0.22%
三重県 68 0 0 0.0% - 1,854,724 - 0 0 0 0 13154 0.71%
滋賀県 55 0 0 0.0% - 1,410,777 - 0 0 0 0 4858 0.34%
京都府 85 0 0 0.0% - 2,636,092 - 0 0 0 0 9713 0.37%
大阪府 186 2 2 1.1% 1.0 8,865,245 4,432,623 1 1 0 0 59017 0.67%
兵庫県 148 0 0 0.0% - 5,588,133 - 0 0 0 0 16313 0.29%
奈良県 38 0 0 0.0% - 1,400,728 - 0 0 0 0 8853 0.63%
和歌山県 34 0 0 0.0% - 1,002,198 - 0 0 0 0 4825 0.48%
鳥取県 37 0 0 0.0% - 588,667 - 0 0 0 0 5190 0.88%
島根県 48 0 0 0.0% - 717,397 - 0 0 0 0 4568 0.64%
岡山県 76 1 1 1.3% 1.0 1,945,276 1,945,276 1 0 0 0 4280 0.22%
広島県 101 2 2 2.0% 1.0 2,860,750 1,430,375 1 1 0 0 9397 0.33%
山口県 54 1 1 1.9% 1.0 1,451,338 1,451,338 0 0 1 0 9447 0.65%
徳島県 31 0 0 0.0% - 785,491 - 0 0 0 0 10982 1.40%
香川県 31 0 0 0.0% - 995,842 - 0 0 0 0 3502 0.35%
愛媛県 44 6 1 13.6% 6.0 1,431,493 238,582 6 0 0 0 7369 0.51%
高知県 40 1 1 2.5% 1.0 764,456 764,456 1 0 0 0 6223 0.81%
福岡県 130 2 2 1.5% 1.0 5,071,968 2,535,984 0 1 1 0 39986 0.79%
佐賀県 60 1 1 1.7% 1.0 849,788 849,788 1 0 0 0 6073 0.71%
長崎県 107 0 0 0.0% - 1,426,779 - 0 0 0 0 12154 0.85%
熊本県 61 0 0 0.0% - 1,817,426 - 0 0 0 0 6941 0.38%
大分県 51 0 0 0.0% - 1,196,529 - 0 0 0 0 9171 0.77%
宮崎県 59 0 0 0.0% - 1,135,233 - 0 0 0 0 7242 0.64%
鹿児島県 75 0 0 0.0% - 1,706,242 - 0 0 0 0 12582 0.74%
沖縄県 44 0 0 0.0% - 1,392,818 - 0 0 0 0 23338 1.68%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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都道府県別『生活保護手帳』(2012年度版)
の所蔵状況
1冊あたりの人口が少ないのは愛媛県
 特別寄稿の、みわよしこさんの論考中に登場する『生活保護手帳 2012年度
版』(中央法規出版、2012年)について、カーリルを使って全国の図書館での所
蔵状況を調査した。データは、2013年2月2日現在のものである。生活保護受給
人数と受給率は、「被保護者調査(月別概要:平成24年10月分概数)」(厚生労働
省、2012年)による。
 都道府県ごとの公共図書館の所蔵状況は、表60のとおりである。
 1冊でも所蔵している図書館がない都道府県は、青森県、秋田県、山形県、福
島県、茨城県、群馬県、富山県、石川県、三重県、京都府、奈良県、岡山県、徳
島県、香川県、高知県、佐賀県、熊本県、沖縄県の18府県である。
 所蔵率が高いのは愛媛県の13.6%である。所蔵率が低いのは、所蔵館のない道
府県を除くと、兵庫県の0.7%である。
 1冊あたりの人口では、愛媛県の238,582人が一番少なく、一番多い県では兵
庫県の5,588,133人である。1冊あたりの人口は、人数が少ない方が所蔵してい
る率が高い。
 参考に、都道府県ごとの生活保護受給者数との関連も調べたが、所蔵率の高さ
と受給率、所蔵の有無と受給率などに関連性はあまりないようにみえる。
都道府
県名
総図
書館
数
所蔵
数
所蔵
機関
数
所蔵率
平均
所蔵
数
人口
1冊あたり
の人口
貸出状態 生活保護
受給者数
生活保護
受給率貸出可 貸出中 館内のみ その他
北海道 199 4 4 2.0% 1.0 5,506,419 1,376,605 1 0 3 0 50484 0.92%
青森県 39 0 0 0.0% - 1,373,339 - 0 0 0 0 16519 1.20%
岩手県 65 2 1 3.1% 2.0 1,330,147 665,074 2 0 0 0 6761 0.51%
宮城県 54 1 1 1.9% 1.0 2,348,165 2,348,165 0 0 1 0 7066 0.30%
表60 全国の公共図書館における『生活保護手帳 2012年度版』所蔵状況
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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秋田県 56 0 0 0.0% - 1,085,997 - 0 0 0 0 7458 0.69%
山形県 35 0 0 0.0% - 1,168,924 - 0 0 0 0 5652 0.48%
福島県 98 0 0 0.0% - 2,029,064 - 0 0 0 0 7712 0.38%
茨城県 137 0 0 0.0% - 2,969,770 - 0 0 0 0 19209 0.65%
栃木県 91 1 1 1.1% 1.0 2,007,683 2,007,683 1 0 0 0 9341 0.47%
群馬県 82 0 0 0.0% - 2,008,068 - 0 0 0 0 5584 0.28%
埼玉県 226 11 5 4.9% 2.2 7,194,556 654,051 8 1 2 0 48427 0.67%
千葉県 256 3 3 1.2% 1.0 6,216,289 2,072,096 1 0 1 1 34066 0.55%
東京都 439 22 17 5.0% 1.3 13,159,388 598,154 12 6 3 1 220242 1.67%
神奈川県 195 4 2 2.1% 2.0 9,048,331 2,262,083 3 0 1 0 23971 0.26%
新潟県 107 2 2 1.9% 1.0 2,374,450 1,187,225 1 1 0 0 6759 0.28%
富山県 56 0 0 0.0% - 1,093,247 - 0 0 0 0 1492 0.14%
石川県 46 0 0 0.0% - 1,169,788 - 0 0 0 0 2722 0.23%
福井県 36 1 1 2.8% 1.0 806,314 806,314 0 1 0 0 2993 0.37%
山梨県 60 3 2 5.0% 1.5 863,075 287,692 3 0 0 0 4822 0.56%
長野県 173 6 3 3.5% 2.0 2,152,449 358,742 5 1 0 0 6472 0.30%
岐阜県 110 8 4 7.3% 2.0 2,080,773 260,097 8 0 0 0 4067 0.20%
静岡県 128 3 3 2.3% 1.0 3,765,007 1,255,002 2 0 1 0 10267 0.27%
愛知県 221 5 3 2.3% 1.7 7,410,719 1,482,144 4 0 1 0 16658 0.22%
三重県 68 0 0 0.0% - 1,854,724 - 0 0 0 0 13154 0.71%
滋賀県 55 1 1 1.8% 1.0 1,410,777 1,410,777 0 0 1 0 4858 0.34%
京都府 85 0 0 0.0% - 2,636,092 - 0 0 0 0 9713 0.37%
大阪府 186 4 3 2.2% 1.3 8,865,245 2,216,311 1 3 0 0 59017 0.67%
兵庫県 148 1 1 0.7% 1.0 5,588,133 5,588,133 1 0 0 0 16313 0.29%
奈良県 38 0 0 0.0% - 1,400,728 - 0 0 0 0 8853 0.63%
和歌山県 34 1 1 2.9% 1.0 1,002,198 1,002,198 0 0 1 0 4825 0.48%
鳥取県 37 1 1 2.7% 1.0 588,667 588,667 1 0 0 0 5190 0.88%
島根県 48 1 1 2.1% 1.0 717,397 717,397 0 0 1 0 4568 0.64%
岡山県 76 0 0 0.0% - 1,945,276 - 0 0 0 0 4280 0.22%
広島県 101 2 2 2.0% 1.0 2,860,750 1,430,375 1 1 0 0 9397 0.33%
山口県 54 1 1 1.9% 1.0 1,451,338 1,451,338 0 0 1 0 9447 0.65%
徳島県 31 0 0 0.0% - 785,491 - 0 0 0 0 10982 1.40%
香川県 31 0 0 0.0% - 995,842 - 0 0 0 0 3502 0.35%
愛媛県 44 6 1 13.6% 6.0 1,431,493 238,582 6 0 0 0 7369 0.51%
高知県 40 0 0 0.0% - 764,456 - 0 0 0 0 6223 0.81%
福岡県 130 4 3 3.1% 1.3 5,071,968 1,267,992 2 0 2 0 39986 0.79%
佐賀県 60 0 0 0.0% - 849,788 - 0 0 0 0 6073 0.71%
長崎県 107 1 1 0.9% 1.0 1,426,779 1,426,779 0 1 0 0 12154 0.85%
熊本県 61 0 0 0.0% - 1,817,426 - 0 0 0 0 6941 0.38%
大分県 51 1 1 2.0% 1.0 1,196,529 1,196,529 0 0 1 0 9171 0.77%
宮崎県 59 2 2 3.4% 1.0 1,135,233 567,617 1 1 0 0 7242 0.64%
鹿児島県 75 1 1 1.3% 1.0 1,706,242 1,706,242 1 0 0 0 12582 0.74%
沖縄県 44 0 0 0.0% - 1,392,818 - 0 0 0 0 23338 1.68%
図書館システムの現在  ライブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号
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都道府県別『生活保護手帳別冊問答
集』(2012年度版)の所蔵状況
愛媛県の所蔵率が高い
 特別寄稿の、みわよしこさんの論考中に登場する『生活保護手帳別冊問答集 
2012年度版』(中央法規出版、2012年)について、カーリルを使って全国の図
書館での所蔵状況を調査した。データは、2013年2月2日現在のものである。生
活保護受給人数と受給率は、「被保護者調査(月別概要:平成24年10月分概数)」
(厚生労働省、2012年)による。
 都道府県ごとの公共図書館の所蔵状況は、表61のとおりである。
 1冊でも所蔵している図書館がない都道府県は、青森県、岩手県、宮城県、秋
田県、山形県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、新潟県、富山県、石川県、三
重県、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、島根県、岡山県、広島県、徳島県、
香川県、佐賀県、長崎県、熊本県、沖縄県の26府県である。全国では所蔵して
いる図書館の方が少ない状況である。
 所蔵率が高いのは愛媛県の13.6%である。所蔵率が低いのは、所蔵館のない道
府県を除くと、千葉県の0.4%である。
 1冊あたりの人口では、愛媛県の238,582人が一番少なく、一番多い県では
愛知県の7,410,719人である。1冊あたりの人口は、人数が少ない方が所蔵して
いる率が高い。参考に、都道府県ごとの生活保護受給者数との関連も調べたが、
所蔵率の高さと受給率、所蔵の有無と受給率などに関連性はあまりないように
みえる。
都道府
県名
総図
書館
数
所蔵
数
所蔵
機関
数
所蔵率
平均
所蔵
数
人口
1冊あたり
の人口
貸出状態 生活保護
受給者数
生活保護
受給率貸出可 貸出中 館内のみ その他
北海道 199 2 2 1.0% 1.0 5,506,419 2,753,210 1 0 1 0 50484 0.92%
青森県 39 0 0 0.0% - 1,373,339 - 0 0 0 0 16519 1.20%
岩手県 65 0 0 0.0% - 1,330,147 - 0 0 0 0 6761 0.51%
宮城県 54 0 0 0.0% - 2,348,165 - 0 0 0 0 7066 0.30%
表61 都道府県別『生活保護手帳』(2012年度版)の所蔵状況
ラ イ ブ ラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在
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秋田県 56 0 0 0.0% - 1,085,997 - 0 0 0 0 7458 0.69%
山形県 35 0 0 0.0% - 1,168,924 - 0 0 0 0 5652 0.48%
福島県 98 2 2 2.0% 1.0 2,029,064 1,014,532 2 0 0 0 7712 0.38%
茨城県 137 0 0 0.0% - 2,969,770 - 0 0 0 0 19209 0.65%
栃木県 91 0 0 0.0% - 2,007,683 - 0 0 0 0 9341 0.47%
群馬県 82 0 0 0.0% - 2,008,068 - 0 0 0 0 5584 0.28%
埼玉県 226 0 0 0.0% - 7,194,556 - 0 0 0 0 48427 0.67%
千葉県 256 1 1 0.4% 1.0 6,216,289 6,216,289 0 0 0 1 34066 0.55%
東京都 439 8 8 1.8% 1.0 13,159,388 1,644,924 4 1 2 1 220242 1.67%
神奈川県 195 4 2 2.1% 2.0 9,048,331 2,262,083 0 3 1 0 23971 0.26%
新潟県 107 0 0 0.0% - 2,374,450 - 0 0 0 0 6759 0.28%
富山県 56 0 0 0.0% - 1,093,247 - 0 0 0 0 1492 0.14%
石川県 46 0 0 0.0% - 1,169,788 - 0 0 0 0 2722 0.23%
福井県 36 1 1 2.8% 1.0 806,314 806,314 0 1 0 0 2993 0.37%
山梨県 60 1 1 1.7% 1.0 863,075 863,075 1 0 0 0 4822 0.56%
長野県 173 2 2 1.2% 1.0 2,152,449 1,076,225 1 1 0 0 6472 0.30%
岐阜県 110 7 3 6.4% 2.3 2,080,773 297,253 7 0 0 0 4067 0.20%
静岡県 128 1 1 0.8% 1.0 3,765,007 3,765,007 1 0 0 0 10267 0.27%
愛知県 221 1 1 0.5% 1.0 7,410,719 7,410,719 1 0 0 0 16658 0.22%
三重県 68 0 0 0.0% - 1,854,724 - 0 0 0 0 13154 0.71%
滋賀県 55 1 1 1.8% 1.0 1,410,777 1,410,777 0 0 1 0 4858 0.34%
京都府 85 0 0 0.0% - 2,636,092 - 0 0 0 0 9713 0.37%
大阪府 186 3 2 1.6% 1.5 8,865,245 2,955,082 1 2 0 0 59017 0.67%
兵庫県 148 0 0 0.0% - 5,588,133 - 0 0 0 0 16313 0.29%
奈良県 38 0 0 0.0% - 1,400,728 - 0 0 0 0 8853 0.63%
和歌山県 34 0 0 0.0% - 1,002,198 - 0 0 0 0 4825 0.48%
鳥取県 37 2 2 5.4% 1.0 588,667 294,334 2 0 0 0 5190 0.88%
島根県 48 0 0 0.0% - 717,397 - 0 0 0 0 4568 0.64%
岡山県 76 0 0 0.0% - 1,945,276 - 0 0 0 0 4280 0.22%
広島県 101 0 0 0.0% - 2,860,750 - 0 0 0 0 9397 0.33%
山口県 54 1 1 1.9% 1.0 1,451,338 1,451,338 0 0 1 0 9447 0.65%
徳島県 31 0 0 0.0% - 785,491 - 0 0 0 0 10982 1.40%
香川県 31 0 0 0.0% - 995,842 - 0 0 0 0 3502 0.35%
愛媛県 44 6 1 13.6% 6.0 1,431,493 238,582 6 0 0 0 7369 0.51%
高知県 40 2 1 5.0% 2.0 764,456 382,228 2 0 0 0 6223 0.81%
福岡県 130 1 1 0.8% 1.0 5,071,968 5,071,968 0 0 1 0 39986 0.79%
佐賀県 60 0 0 0.0% - 849,788 - 0 0 0 0 6073 0.71%
長崎県 107 0 0 0.0% - 1,426,779 - 0 0 0 0 12154 0.85%
熊本県 61 0 0 0.0% - 1,817,426 - 0 0 0 0 6941 0.38%
大分県 51 1 1 2.0% 1.0 1,196,529 1,196,529 1 0 0 0 9171 0.77%
宮崎県 59 1 1 1.7% 1.0 1,135,233 1,135,233 1 0 0 0 7242 0.64%
鹿児島県 75 1 1 1.3% 1.0 1,706,242 1,706,242 0 1 0 0 12582 0.74%
沖縄県 44 0 0 0.0% - 1,392,818 - 0 0 0 0 23338 1.68%
 株式会社カーリルとアカデミック・リソース・ガイド株式会社では、カーリルラボ
─ 学術利用トライアルを実施します。これは本誌の特集「図書館システムの現
在」でご覧いただいたような、カーリルが保有する全国6000館以上の図書館シ
ステムから得られるデータを学術研究用途に限り、無償で提供するものです。
 以下の募集要項をご覧いただき、条件に該当する方はお申込ください。また、
商用での利用については、別途お問い合わせください。
カーリルラボ ─ 学術利用トライアルを使って、
データセントリックな研究を実現しませんか
■正式名称:カーリルラボ ─ 学術利用トライアル
■提供期間:2012年12月1日(土)∼2013年12月31日(火)※延長の可能性あり
■応募資格:
 1. 大学、または公的研究機関に所属する研究者で、かつ日本学術振興会科学研究費
補助金の応募に必要な研究者番号を持っている方
 2. 大学院生で、かつ研究者番号を持っている指導教員の承諾を得ている方
 3. 外国人研究者で、かつ研究者番号を持っている受け入れ教員の承諾を得ている方
 4. 上記以外でも特に承認を受けた方(主に調査・研究に従事する図書館職員を想定)
 5. 上記のいずれかに該当し、かつ以下の諸点を満たす方
5.1. 専攻分野は問わず、現時点において研究活動に従事されている方
5.2. 単なる好奇心ではなく、一定の調査・分析フレームワークをお持ちの方
5.3. ご研究の成果を、研究発表や論文投稿の形で公表するご意思のある方
5.4. 商用利用をはじめ、本データの目的外利用をしないことをご誓約いただける方
5.5. 実施主体(後記)が行う審査を経て承認を受けた方
■提供内容:
日本全国の6000館以上の図書館の
1. 所蔵状況データ(例:複本状況、全国分布など)
2. 貸出状況データ(例:人気本、実質貸出期間など)
3. 図書館基本データ(例:所在地、館種など)
提供データは、順次追加してまいります。
■実施主体:株式会社カーリル、アカデミック・リソース・ガイド株式会社(事務局)
■応募方法:http://goo.gl/YJC28 からご応募ください。
以上。
カーリルラボ ─ 学術利用トライアル募集要項
ライブラリー・リソース・ガイド   2 0 1 3 年 冬 号
参考:システムイメージ図
ラ イ ブ ラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
LRG
LRG 3号 2013年5月 発行予定
Library Resource Guide
ライブラリー・リソース・ガイド
次回予告
LRGライブラリー・リソース・ガイド
定価(本体価格2,500円+税)
アカデミック・リソース・ガイド株式会社
特別寄稿
特 集
さまざまな分野の第一線で活躍する多彩な執筆人が
「サイエンスコミュニケーション」「ファンドレイジング」
「離島における情報環境」などのテーマで書いた論考を
掲載予定です。
「図書館の資金調達」(仮)
ふるさと納税や住民生活に光をそそぐ交付金、雑誌スポンサー制度など、
さまざまな手法で外部資金を獲得する図書館の取り組みを紹介します。
LRG
ライブラリー・リソース・ガイド
第2号/2013年 冬号
無断転載を禁ず
発 行 日
発 行 人
編 集 人
責任編集
編  集
デザイン
発  行
2013年2月28日
岡本真
岡本真
嶋田綾子
大谷薫子
アルファデザイン(佐藤理樹 + 小野寺志保)
アカデミック・リソース・ガイド株式会社
Academic Resource Guide, Inc.
〒231-0012 神奈川県横浜市中区相生町3-61
泰生ビル2F さくらWORKS<関内>
http://www.arg.ne.jp/
ISSN 2187-4115
定価(本体価格2,500円+税)
Library Resource Guide
第2号/2013年 冬号
アカデミック・リソース・ガイド株式会社
ISSN 2187-4115
LRGライブラリー・リソース・ガイド

『ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)』第2号(2013年2月)

  • 1.
    LRGライブラリー・リソース・ガイド 第2号/2013年 冬号 LibraryResource Guide ISSN 2187-4115 図書館システムの現在 特集 嶋田綾子(データ協力:株式会社カーリル) 知の機会不平等を解消する ために ──何から始めればよいのか 特別寄稿 みわよしこ 発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社
  • 2.
    LRG Library ResourceGuide ライブラリー・リソース・ガイド 第2号/2013年 冬号 発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社 図書館システムの現在 特集 嶋田綾子(データ協力:株式会社カーリル) 知の機会不平等を 解消するために ──何から始めればよいのか 特別寄稿 みわよしこ
  • 3.
    巻頭言 ライブラリー・リソース ・ ガイ ド   2 0 1 3 年 冬 号 巻頭言 図書館をより開かれた存在にするために  『ライブラリー・リソース・ガイド』第 2 号を刊行することができました。これも ひとえに、創刊号が無事に船出できたことによるものです。創刊号をお買い上げい ただいたすべての方々に、心から感謝申し上げます。 さて、第 2 号は、 ● 特別寄稿「『知』の機会不平等を解消するために――何から始めればよいのか」  (みわよしこ) ● 特集「図書館システムの現在」(嶋田綾子、データ協力:株式会社カーリル) という 2 本立てとなっています。  みわよしこさんは、フリーのライターとして多方面で活躍されていますが、大き な反響を呼んだダイヤモンド・オンラインでの連載「生活保護のリアル」(2012 年 6 月∼ 12 月)で、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。  図書館、特に公共図書館は、だれに対しても開かれた存在であり、私たちが欲 したときに、知へのアクセスを保障する社会の仕組みの一つです。その精神は、た とえば図書館法や社会教育法、ひいては日本国憲法にも読みとれます。しかし、本 当にこの国において、その精神が実体的なものになっていると言えるでしょうか。 図書館不要論も聞かれる時勢ではありますが、であればこそなおさら、いまここで 知へのアクセスの機会保障という議論と行動を考えてみたいと思います。  一面においては、きわめて重い論考ですが、ここに示された一つの現実を受け とめつつ、読みとおしていただければ、みなさんの眼前に新しい地平が広がってく るはずです。
  • 4.
    ラ イ ブラ リ ー ・ リソース・ガイド 2013 年 冬号 巻頭言  特集「図書館システムの現在」は、日本最大の図書館検索を謳うカーリルの技 術協力により実現しました。あらためて、株式会社カーリルのみなさまに御礼申し 上げます。  さて、この特集では、カーリルが保有する日本全国 6000 館以上の図書館システ ムのデータを駆使し、図書館におけるシステムの導入状況を相当な正確さで把握で きる内容になっています。従来、図書館システムの導入にあたっては、たとえば同 規模自治体での導入状況を把握することが難しく、言うなればシステム提供企業の アドバイスに準じざるを得ない状況がありました。  しかし、公的な機関が有する公共的なシステムのデータは、当然オープンである べきです。おりしもオープンデータという言葉が世間をにぎわしつつあります。公共 的なデータの開放性や透明性を高めていくことで、たとえばこのような特集が可能 になるのです。こうした文脈も含めて、この特集をご理解ください。そして、この特 集が図書館システムのよりよい革新への一助となれば、幸いです。 編集兼発行人:岡本真 責任編集者:嶋田綾子
  • 5.
    巻 頭 言 図書館をより開かれた存在にするために[岡本真]…………………………………2 特別寄稿 「知」の機会不平等を解消するために      ── 何から始めればよいのか[みわよしこ]……………………………………… 5 特  集 図書館システムの現在[嶋田綾子](データ協力:株式会社カーリル)……………………… 63 LRG CONTENTS Library Resource Guide ライブラリー・リソース・ガイド 第2号/2013年 冬号 [Case01] ベンダー別導入状況 [Case02] パッケージ別導入状況 [Case03] 公共図書館における導入状況 [Case04] 都道府県立図書館における導入状況 [Case05] 政令指定都市の公共図書館における導入状況 [Case06] 市立・区立図書館における導入状況 [Case07] 町立図書館における導入状況 [Case08] 村立図書館における導入状況 [Case09] 大学図書館における導入状況 [Case10] 専門図書館における導入状況 [Case11] 都道府県別ベンダーシェア [Case12] 都道府県別パッケージシェア [Case13] 図書館システムの変更パターン1 [Case14] 図書館システムの変更パターン2 [Case15] 図書館パッケージリスト [Case16] 人口規模とベンダーシェアの関係 [Case17] 人口規模とパッケージシェアの関係 [Case18] 分館数とベンダーシェアの関係 [Case19] 分館数とパッケージシェアの関係 [Case20] 外国人人口の割合における導入状況 [Case21] 第1次産業就業者数と導入状況の関係 [Case22] 第2次産業就業者数と導入状況の関係 [Case23] 第3次産業従事者数と導入状況の関係 [Case24] 子どもの人口割合と導入状況の関係 [Case25] 生産人口と導入状況の関係 [Case26] 高齢者人口と導入状況の関係 [Case27] 市民の平均年齢と導入状況の関係 [Case28] 昼間人口と導入状況の関係 [Case29] 人口密度と導入状況の関係 [Case30] 財政力指数と導入状況の関係 全国の図書館における導入状況 ……… 65 自治体構造による導入状況 ……………… 97 カーリルのデータにみる図書館のすがた…129 カーリルのデータにみる『生活保護手帳』…145 [Case31] 都道府県ごとの図書館数 [Case32] 移動図書館数とその愛称 [Case33] 分館数の多い図書館 [Case34] 都道府県ごとの図書館密度(10平方キロメートル あたりの図書館数) [Case35] 都道府県ごとの図書館密度(人口10,000人あたり の図書数) [Case36] 館種別『生活保護手帳』の所蔵状況 [Case37] 都道府県別『生活保護手帳』(2011年度版)の所蔵 状況 [Case38] 都道府県別『生活保護手帳別冊問答集』(2011年度 版)の所蔵状況 [Case39] 都道府県別『生活保護手帳』(2012年度版)の所蔵 状況 [Case40] 都道府県別『生活保護手帳別冊問答集』(2012年度 版)の所蔵状況 カーリルラボ ─ 学術利用トライアル募集 … 156 次号予告 …………………………………… 158
  • 6.
  • 7.
    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 本稿について  本稿では最初に、日本に根深く存在する「知」の機会不平等が、半世紀近い過去にどの ような問題であったかを、私自身の経験を通して描く。  では、現在はどうであろうか? 結論から言うと、かつての深刻さは、ほとんど解決さ れていない。その結果として何が起こっているかについて、いくつかの事実を提示する。  最後に、この問題がどのように解決されるべきかについて述べる。一朝一夕に解決され る見通しはない。しかし、解決されなくてはならないと思う。考えられるアプローチと「最 初の一歩」を、私なりに提案する。 みわよしこ(三輪佳子) の機会不平等を 解消するために──知 何 始 よいのか か めれ ばら フリーランス・ライター。1963年、福岡県生まれ。 大学院修士課程修了後、ICT技術者・企業研究者・専門学校教員などを経験しつつ、 著述業へとシフト。2013年4月、日本評論社より書籍『生活保護のリアル』を刊行予定。
  • 8.
    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか プロローグ  プロの書き手になろうと考えはじめたのは、5歳か6歳くらいの時期だった。昭和44年∼ 45年(1969年∼1970年)ごろである。  当時住んでいた地域は、福岡県筑紫郡春日町(当時・現在の福岡県春日市)。広大な農 村風景の中に孤島のように出現した新興住宅地の、真新しい、しかし典型的な「安普請」 の建売り住宅が、当時の住まいであった。福岡市中心部に出るために利用することのでき るバス路線は3系統あったが、それを全部合わせても、一時間に1本あるかどうかだった。 福岡市中心部の企業に勤務するサラリーマンの父親と専業主婦の母親は、それほど不便な 場所に、やっと家を買うことができたのだった。  私には4歳下の弟がいた。両親にとっては長男である。「長男を立派に育て上げる」が、 母親の目標であった。1歳になり、歩きはじめた弟は、手当たり次第にモノを掴んだり引 っ張ったり叩いたり投げたりした。それは、1歳児がふつうに取る行動であった。弟が手 や足で力を及ぼす対象の中には、私の身体や髪の毛などが含まれていた。私は、蹴られた り叩かれたり髪を引っ張られたりした。しかし、痛いということを表情や声などに示すこ とさえ許されなかった。母親によれば、それらは男の子が立派に育つためには必要な経験 なのであり、私は「お姉ちゃんだから」、痛いとか辛いとかイヤだとか思ってもならない のであった。  「自分の受けている扱いは、なんだかおかしい」という意識が、5歳の私には既にあった。 だから、早く手に職をつけて経済的自立を達成しなくては、と思っていた。しかし、その 地域で見つけることのできる女性の職業は、学校や幼稚園の教員、保育園の保母(当時)、 町役場の職員、農協や信用金庫の職員、看護婦(当時)。教育・公共・金融・医療以外で 女性が職業を得ようとするならば、商店や小規模企業を夫と共同経営するしかない。5歳 の私は、まだ「性差別」という言葉を知らなかったが、それらの女性の職業は、どの一つ も、自分の抱えている問題から自分を解放してくれるようには見えなかった。  その時期、私は、児童書や絵本の書き手に女性の名前があることに気づいた。松谷みよ 子。あまんきみこ。石井桃子。テレビドラマのオープニングを見ていると、「脚本」とい う文字のそばにも女性の名前がある。橋田壽賀子。向田邦子。世の中には、本を「書く」 という仕事があり、そこには多数の女性の書き手がいるらしい。私も、なれるかもしれな い。なれるんじゃないかな。きっとなれると思う……。
  • 9.
    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号  小学校に入った私は、図書室にあった800冊あまりの本を、小学1年生の間に読み尽くし た。「それも出来ないようでは、プロの書き手になどなれないだろう」と子ども心に思っ たからだ。同時に、書くことに関するセルフトレーニングを開始した。作文では、子ども 離れした文章力で大人の舌を巻かせ、同時に「子どもらしくない」という評価を受けた。 10歳前後で、小説の習作を始めた。現在の私は、ほぼノンフィクションを専門としている が、ノンフィクション・ドキュメンタリーの世界にも女性の書き手がいることには、まだ 気づいていなかった。中学時代には小説やシナリオのコンクールに応募したが、結果は出 せなかった。「原稿用紙300枚や500枚の文章を書くことができる」と自認できたことだけ が収穫だった。その後、大学進学に際しては物理学を選択し、そのまま修士課程まで進学。 修了後は企業研究者となったが、間もなく、1990年代後半の所謂「血で血を洗うリストラ」 に巻き込まれた。  1998年、私は企業研究者を続けながら、参入機会の多いICT系メディアで著述業を開始 した。2000年からは、著述業にほぼ専念している。主な守備範囲は科学・技術であったが、 2004年に運動障害のため歩行が困難になってからは、社会保障や福祉の問題に当事者とし て直面することとなった(2007年に障害者手帳を取得。現在、屋外での移動には常時、電 動車椅子を利用している)。現在は、生活保護を中心とする社会保障・科学・技術の分野 にまたがる形で、著述活動を展開している。 「大人の本」へのアクセスを求めて∼小学校時代まで  幼少期の私にとっての大きな課題の一つは、「本があって読むことのできる場所と状況 を確保する」であった。私が自発的に読み書きを行うことを、母親が好まなかったからだ。 私は子どもなりに知恵を絞り、全力で、「本のある安全なところ」へとアクセスする努力 を重ねてきた。  幼稚園以前、私が本に接する機会は、幼稚園・同世代の子どものいる家・歯科医院や小 児科医院の待合室。これで全部であった。父親の本棚には、300冊ほどのビジネス書・流 行小説・画集(父親は絵画が趣味である)があった。当時の中産階級の父親の、典型的な 本棚であろう。しかし、それらの本を手にとって読むことは困難だった。この時期に読ん だ本に、特に記憶に残っているものはない。唯一、はっきり覚えているのは、歯科医院の 待合室にあった婦人雑誌の料理記事である。ミルクゼリーとコーヒーゼリーが市松模様に 盛り合わせられているだけであったが、その幾何学的な美しさに、5歳の私は息を呑んだ。
  • 10.
    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか ゼリーで、こんなことができるんだ!  6歳になった私は、町立の小学校(当時)に就学した。急激な子ども人口の増大に伴い、 新設された小学校だった。図書館を設置する余裕はなく、半地下の小さな倉庫のような部 屋が「図書室」とされており、前述したように800冊ほどの書籍があった。  7歳の時、私は結核に罹患した。幸い、ごく初期であり、咳などによって結核菌を外部 へと排出する段階には達していなかった。薬物療法のみで、1年ほどで完治した。母親の 強い希望で、私は小学校に通学を続けていたが、外で遊ぶことも運動も禁じられていた。 休み時間の居場所は、図書室しかなかった。私は、図書室の書籍を全部読み尽くしてしま った。私が読むものに飢えていると知って、隣のおばさんが高校の国語の教科書をくれた。 高校を卒業した娘のものだった。現代国語・古文・漢文。教科書ガイドもついていた。私 は教科書ガイドを頼りに、古文も漢文も読めるようになった。石碑の碑文が、神社の社の 中に掲げられている額の文字が、意味のある何かとして目に飛び込んできはじめた。  小学生時代の私は、大人のために作られた本を読む機会に飢えていた。将来プロの書き 手になりたい、古文も漢文も読めてしまう小学生にとって、子ども向けの本しかない小学 校の図書室は、何とも物足りないものであった。  小学2年生の時、私が結核に罹患する少し前、住んでいた新興住宅地に公民館ができた。 そこには小さな図書室も作られた。大きな本棚があったけれども、住民が持ち寄った本が 200冊ほど置かれているだけで、閑散としていた。とにもかくにも、そこには大人向けの 本が置かれている。私は、公民館で開設される習字教室に参加し、公民館へのアクセス機 会を確保した。小学6年生の私は、その公民館の図書室で上原和『斑鳩の白い道の上に』 と出会い、歴史観の多様なありかたに激しい衝撃を受けた。どなたが寄贈されたものだろ うか。今でも感謝している。  遠い町からやってくる習字教師は、女性であった。そこにも、女性の職業人のモデルが あった。私は習字にも熱心に取り組み、高校1年生で師範資格を取得して「飯の種にでき るかもしれない何か」を手に入れたことに深い安心を覚えることになるのだが、それは先 のことである。  そのころ、春日町は春日市となった。結核から回復した私は、毎日のように、母親にモ ノサシなどでめった打ちにされたり、髪を引っ張られたり、冷たい床に何十分も正座させ られたり、食事を与えられなかったりするようになった。  小学校に図書館が出来たのは、小学4年生の時のことであった。採光のよい、広々とし
  • 11.
    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 た図書館に、2000冊以上の蔵書があった。私はその新しい蔵書も、ほとんど読みつくした。 図書室時代から、図書担当の教諭たちの選書のセンスが光っていた、と今にして思う(図 書担当教諭のリーダー的存在だった佐伯先生、ありがとうございました)。身の回りのモ ノや環境は、どのように成り立っているのか。小学校の窓から見える範囲だけでもいくつ もある古墳や遺跡は、いったい何なのか。子どもたちの自然な知的好奇心を導く選書であ った。もちろん、学年別の少年少女文学全集や伝記全集も。  春日市には、小さな図書室が一つだけ、あるにはあった。2回か3回程度しか行かなかっ たので記憶が定かでないのだが、住んでいる町から道のりで5kmほど離れた市役所の中か すぐそばであった。そこに行けば、大人向けの本に接することはできた。蔵書数はどれほ どだっただろうか。1万冊はなかったと思う。夏は暑く、冬は寒かった。  片道5kmは、自転車に乗れば、どうということはない距離ではある。しかし、小学校の 校区外である。同じように校区外の公営プールに自転車で付き合ってくれる同世代の友だ ちはいても、図書室に付き合ってくれる友だちはいなかった。  小学6年生の私は、中学受験をめぐる周囲の大人たちの対立の中で疲れていた。母親は、 私立中の受験にこだわった。父親と父方の祖母は、「才走った子どもだからこそ、そんな 特別な中学校に進学させることはやめるべきだ」と考 えていた。私は、周囲の大人たちの誰もの顔を立てる ために 「力試しに受験し、行くかどうかは受かってから考え る」 ということにした。そして、私立の女子中学に合格し た。合格すると、父親も父方の祖母も、「せっかくだか ら、ぜひ進学するように」と言いはじめた。  私は正直なところ、女子校に行きたいとは思えなか ったのだが、その中学は福岡市にあった。福岡市在住・ 在学・在勤のいずれかを利用条件とする、福岡市の図 書館が利用できるということである。私は、福岡市の 図書館の魅力に惹かれて、私立中学に進学することに した。 現在の春日市民図書館サイト。10万人規模 の自治体の図書館としては、非常に充実し ている方ではないかと思われる。
  • 12.
    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか  話を中学以後に進める前に、当時の住んでいた町の状況について、一節を割きたい。そ こには激しい格差があり、教育の機会を奪われた多くの子どもたちがいた。 格差と、奪われた教育機会  当時の春日町は、コメ・野菜、鶏肉・卵の生産を中心とする農産地であった。そこには もともと、学力増進や進学に子どもを駆り立てる空気はなかった。身体が動き、真面目に 働く態度があれば、何らかの形で食べていくことはできる。農家の子ならば、農業を継げ ばよい。商店の子なら、商店を継げばよい。そうでなくても、土木作業、建設作業など、 選ばなければ仕事だけはある。資格を得て会社勤務をしたいのだったら、自衛隊に入れば いい。頭は良いに越したことはないけれど、勉強ができることはそれほど重要ではない ……。それはそれで、首尾一貫している世界ではあった。  この状況を一変させたのは、新興住宅地の出現であった。小学校の同じクラスの中に、 貧農の子どもと比較的大規模な農家の子ども、自衛隊勤務の父親の子どもとリベラルなサ ラリーマン家庭の子ども、木工所の子どもと土地成金の子どもが入り混じることになっ た。大人も子どもも含めて、摩擦や衝突が日常的であった。  同じ校区の中に、イサミさんというお宅があった。詳しい事情は知らないが、ご両親は いなかった。20歳くらいのお兄さんを頭に、5人ほどの子どもがいた。土木作業などの仕 事をしているらしいお兄さんの日当と、住み込みの「ご飯炊き(今で言う「お手伝いさん)」 をしているお姉さんの仕送りで、小さな子どもたちの生活と通学がなんとか支えられてい た。お兄さんとお姉さんは、中学を卒業してすぐ働いていた。子どもたちは、しばしば小 学校でいじめに遭った。貧困な暮らしぶりを反映した服装、学力が低いことなどが、いじ めの口実とされたのだった。  お兄さんは休みの平日に、しばしば、朝から焼酎を飲み、泥酔して勢いをつけて小学校 に乗り込んできた。子どもたちが遊んでいる昼休みの校庭に入り込み、大声で「校長を出 せ」と叫んだ。教諭たちは、お兄さんから子どもたちを遠ざけた。男性の教諭たちがお兄 さんを囲み、話を聞き、なだめて帰ってもらっていた。お兄さんの主張の内容は「オレの 妹をいじめるな」であった。
  • 13.
    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号  小学校の同じクラスにずっと、コンドウ君という男の子がいた。こちらも事情を詳しく は知らないが、不安定就労をしているお父さんが、コンドウ君と3歳下の妹を一人で育て ていた。お父さんは、子どもたちの生存を支えるだけで精一杯だった。「清潔な服装をさ せる」「夏は毎日入浴させる」というようなことにはまったく手が回っていなかった。コ ンドウ君兄妹の服装は、だいたい3ヶ月に1回くらいしか変わらなかった。季節の変わり目 ごとに1回だけ、新しい服を与えられる感じだった。見た目がみすぼらしいだけではなく、 異臭を放っていた。コンドウ君は、服装のみすぼらしさと異臭によって、しばしば、いじ めのターゲットになった。教諭たちは、見つけ次第、厳しく叱責した。すると、コンドウ 君の妹が学校の外でターゲットとなるのであった。それもまた教諭たちは見逃さなかった が、その次には、「コンドウ君の妹の筆箱の中の鉛筆の芯が、外からは見えないように折 られる」といういじめへと発展した。教諭たちは容認しなかったが、結局、いじめを止め ることはできなかった。  小学3∼4年生の時、同じクラスに、ハナダさんという女の子がいた。西原理恵子のコミ ック『ぼくんち』や『パーマネント野ばら』に出てきそうな、極めて大衆的なウドン屋さ んの子であった。ハナダさんは、控えめで、おとなしく、真面目で、しかし非常に低学力 で、テストの成績はいつも0点や10点、よくて20点程度だった。しばしば、テストの成績 をネタに、いじめられていた。もしかすると、軽度の知的障害を伴っていたかもしれない。  ハナダさんの状況を、クラスメートの女子たちは憂慮した。いじめの原因は、学力だけ であるように見えた。そこで、勉強会を開催することにした。会場は、それぞれの家を回 り持ちにすることとした。しかし、この試みはまったく成功しなかった。ハナダさんは、 最初の2回だけはやって来たのだが、3回目からは参加してくれなかった。そこでウドン 屋さんに行ってみると、ハナダさんは、忙しそうに手伝いをしていた。家業の貴重な労働 力として当てにされているので、勉強どころでないのである。そんな問題が、子どもたち に解決できるわけはない。だいたい、クラスメートどうしで「助けてあげる」などという 失敬な試みが成功するわけはないのである。「なんとかしなくてはいけない気がするけど、 どうやって? 誰が?」という思いが、私の中に苦く残った。    イサミさんの妹も、コンドウ君も、ハナダさんも、その後の消息は聞かない。中学の途 中で不登校になったらしいという噂を聞いてそれっきりであったり、シンナーの売人にな ったという噂を聞いたのが最後であったり、ご両親が土地を売って転居した後の連絡先が 不明のままであったりだ。「高校に行った」「立派な大人になった」という話は聞いていない。
  • 14.
    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか 知へのアクセスと希望を求めて∼中学時代  さて、福岡市の中学校に進学した私のその後に、話を戻したい。  私は月に2度ほど、日曜日に、福岡市中央図書館へ通うようになった。貸し出し期限は 2週間なので、月に2度は通わなくてはならない計算になるのであった。バスで20分かけ て西鉄大牟田線の最寄り駅まで行き、さらに15分ほど電車に乗って、福岡市中心部の天神 (福岡)駅で降りる。そこから徒歩約25分(当時、福岡市博多区築港本町にあった)。待ち 時間を含めると、片道に必要な時間は、約1時間30分ほどであった。蔵書数は数十万冊規 模だったと記憶している。  私は天神駅で降りると、まず、紀伊國屋書店に足を運んだ。駅すぐそばのデパートの1 フロアが、まるまる書店スペースとなっており、当時の福岡では最大の書店であった。私 は書店スペースを一周し、読みたい本をメモし、そのメモを持って図書館に行った。読み たい本を全部購入するだけの経済力は、中学生にはなかったからだ。  もっと近くに、福岡市の図書館は他にもあった。しかし、小さな図書館にない本を読み たいと思ったら、結局は中央図書館まで行くことになる。手間を一度で済ませることを、 私は往復の時間と交通費のコストを支払うことで得た。  私は中学進学直後、数学で落ちこぼれた。中学1年生 で、数学で方程式が出てきた最初、「移項」という操作 の意味がどうしても理解できず、方程式というものを理 解することもできず、一学期の期末テストで赤点を取っ てしまったのだった。算数が嫌いでも苦手でもなかった 私にとって、これは大きなショックだった。「将来はモ ノカキになりたい」と思っている中学生は、数学を諦め ても生きる道を見つけることができたかもしれない。で もなんとなく、そこで諦めてしまうと、その後、とても 大きなものを失ってしまいそうな気がした。  中学校の図書館には、たくさんの参考書があった。 それらを一つひとつ見てみたけれども、理解できる説 明はなかった。「方程式の基本のキ」というべきところ でつまづいた中学生のための参考書はなかったからで ある。 現在の福岡市中央図書館ページ。福岡市中 心街すぐそばの、非常に利便性の高い地域 にある。筆者が福岡市在学中は、福岡市 博多区築港本町にあり、アクセスは決して 便利ではなかった。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号  中学1年生の夏休み、私は福岡市中央図書館で、教員向けの数学教育法の本を探した。 そこには、腑に落ちる説明の数々があった。方程式の場合の等号とは。項とは。移項とは。 式の操作とは。グラフ化した場合に何を表すか。意味が分かれば、あとは操作に習熟する だけである。私は紀伊國屋書店で、最も平易な問題集を買い求めて帰った。2週間後、私 はもう少し高いレベルの問題集を買い求めた。夏休みが終わるころ、中学1年生向けの方 程式の問題で解けないものは、私にはなくなっていた。  私は二学期の数学のテストで、満点近い得点をし、女性の数学教員を仰天させた。どう いう勉強をしたのかと質問されたので、やったことを素直に答えた。教員は絶句した。そ して、猫という共通の話題を通じて、教員は私と雑談をする機会を増やした。そして、将 来は理数系方面へ進学するように、私を粘り強く説得しはじめた。  数学落ちこぼれから自分を救い出すプロセスで、私は、遠山啓という名前が気になっ た。遠山啓は、戦後日本の算数・数学教育の体系化に力あった数学者である。といっても、 中学1年生レベルで読める遠山啓の数学書はほとんどない。私は、自分の読めそうな他の 著書を探した。もちろん、福岡市の図書館でのことである。遠山啓は、さまざまな教育実 践や社会的発言を活発に行っていた。私が初めて「出会った」といえる科学者は、科学の 世界に少しも閉じこもっていない数学者だった。  数学落ちこぼれからの回復を終えた私は、プロの書き手になりたいという自分の思いを かなえるために、福岡市中央図書館の中を動きまわった。そこには、倉本聰・橋田壽賀 子・向田邦子のシナリオを書籍化したものがあった。原作のある作品ならば、原作も。私 は原作を読み、シナリオを読み、記憶している限りのドラマ映像と組み合わせ、原作がシ ナリオとなって映像化されるプロセスを学んだ。シナリオライターたちのエッセイを読み、 どのようにして機会を得てプロになるのかを知った。このころ、私の「プロの書き手にな りたい」という思いは、もはや夢ではなく、必ず叶えられる将来となった。「どうすれば なれるのか」「どうすれば作品が生み出せるのか」が具体的に分かったからである。  中学2年生の時、同じ小学校から同じ中学校に進んだ同級生の一人が、長期欠席をした。 お父さんが事業で失敗し、一家で行方をくらましていたのであった。長期欠席の後、中学 に戻ってきた同級生は、公立高校に進んだ。自分の努力ではどうにもならないことがある。 中学2年生の私は、そう痛感した。
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか  私にも、高校進学時期がやってきた。私は、通っていた女子中の系列の女子高にエスカ レーター進学したいとは思わなかった。県立の、普通の進学校に行きたかった。しかし母 親が「県立高校を受けるのだったら、学区のトップ校でないと」と強くこだわった。中学 進学時点で学力選抜を受けている私立中学の生徒は、内申点では不利になる。私は、そこ そこの進学校に行ければいいと思っていたが、母親は「そんな高校に行くくらいなら、こ のままエスカレーター進学を」と譲らなかった。私は仕方なく、県立高校受験を断念した。  県立高校入試が終わるころ、私は夜中にトイレに行こうとして、母親が父親に「あの子 はずるい見地から、県立の受験を避けた」と話しているのを耳にした。私の背中に寒いも のが走った。  私は、「母親が理解できない進路を選ばなくては」と強く思った。とにかく、自分の人 生に入り込まれないようにしないと。口を開かせたら、手を出させたら、そこで終わりだ。 母親は必ず、私を自分の思い通りにしないと気が済まないのだから。  とにもかくにも、進学を機会にして福岡を離れたい。「文章の書き手になりたいから文 学・社会学」「数学や理科が好きだから理学」というような進路選択をしたら、福岡を離 れられなくなる。それなら、福岡でできるからだ。  私は、音楽系に進学しようと考えた。5歳から続けていたピアノは、相当のレベルに達し ていた。高望みしなければ、音楽系への進学は充分に叶いそうだった。といっても、演奏 家になりたいとは思っていなかった。ドビュッシーのように、音楽の世界にイノベーショ ンをもたらすような作曲家になろうと、自分の才能の程度も可能性も顧みずに妄想した。  中学3年生の後半から、私は激しいいじめに遭いはじめた。精魂かけて描き上げた写真 のような風景画を美術教師が評価して、廊下に掲示した。数日後、その絵は姿を消し、二 度と私の前に現れなかった。確実に焼かれるような場所に、誰かが捨てたのだろう。音楽 のテストが、カンニング疑惑によって0点にされた。机に解答が書いてあったからだそう だった。それを私が書いたのかどうかは調べられることがなかった。騒ぎ立てはじめた生 徒の一人が、その学校の教員の子どもであるという理由で、音楽教員たちは「あなたがそ んなことをする理由はないと、先生たちも思うんだけど、しかたない」と言いながら、そ の措置を取った。  将来、音楽の世界で活躍する自分を妄想することは、私にとっては必要なことだった。 あのカンニング疑惑が嘘だったということを、将来が示してくれるかもしれない、と思え たからだ。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 「ここじゃないどこか」へ飛び出す力を求めて∼高校時代  高校時代の記憶は、霧がかかったようにぼんやりしている。  中学で仲良くしていたクラスメートの多くは、県立高校に進学した。十代後半の女子の 緊密な人間関係の中に、私は居場所を見出すことができなかった。手をつないでトイレに 行くようなグループのいずれにも属していなかった私は、いじめの格好のターゲットにな った。登校すると概ね毎日、下足置き場に上履きがなかった。上履きは、下足置き場近辺 のゴミ箱の中にあったり、どこにもなかったりした。教室に着くと、椅子の上に画鋲が上 向きに置かれていた。それをつまみあげて壁に刺して座ると、翌日は、画鋲がセロテープ で椅子に貼り付けられていた。机の中に辞書などを置いておくと、必ずといってよいほど 紛失し、数百メートル離れたベンチの下から出てきたりした。私は机の中に何も置いてお かないようになった。カバンは、辞書や教科書で膨らんでいた。すると、「ブタカバン」 と嘲られた。机の中には、3日にあけず、紙が入れられるようになった。利き手でない側 の手で書かれたと思われる文字が並んでいた。内容は、私に対する誹謗中傷であった。  それらのことを私が苦情として述べ立てると、私の人格が問題にされた。そこで根拠と されたのは、中学3年生の時のカンニング事件であった。まったくの冤罪なのだが、味方 は一人もいなかった。  私は高校時代、朝、教室に入るときの「おはよう」と、帰る時の「さようなら」以外に、 会話らしい会話をした記憶がほとんどない。朝夕の挨拶は、「こちらから仲間はずれにす るつもりはない」という意思表示として行なっていた。返事は、ほとんどなかった。    当時の私は、朝、学校に行くと、授業時間中は概ね居眠りしていた。昼休みは弁当を3 分で食べて音楽室にダッシュし、昼休み中、ピアノの練習をしていた。放課後も、合唱の 伴奏を頼まれたりしない限りは、下校時間まで音楽室でピアノの練習をしていた。帰宅す ると、家の手伝いをしたりもしつつ、夜10時くらいまで、とにかく音の出せる時間帯はピ アノの練習。夜間は作曲の課題に向かい合う。息抜きに、5教科の勉強も少しだけ。明け 方に2時間程度、横になってまどろむ。東京芸大で作曲を学びたいというのが当時の希望 だったので、その目的に合わせた生活だった。母親が入院したりすると、一家の家事の全 部が自分にかかってきた。他にやる人がいなかったからである。それでも、2週間に1度の 福岡市中央図書館通いは続けていた。本がたくさんある静かな空間にいる時間がなければ、 正気を保てなかった。
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか  私が高校に入ると間もなく、母親は私に対して 「高校を退学させて工場で働かせる」 と言うようになった。私が自分の考えや意志を持っていることが、母親にとっては自分へ の反逆と映っていたようである。私が寮のある工場に監禁されて労働を強いられたら、親 のありがたみが分かり、自分に服従するようになるだろう。それが、母親の希望であった。 これは私の推測ではない。母親は事実、3日に1回くらいの頻度で、このとおりの言葉を口 にしたのである。  私は、家出と自活の方法を真剣に調べはじめた。小学校時代から調べていたのだが、小 学生・中学生には、実際に実行可能な手段は非常に少なかった。しかし高校生の年齢なら ば、働くことができる。このような高校1年生の春、私は習字の師範資格を手にした。そ の書道会では、高校1年生から師範資格を得ることができたが、その高校1年生の最初の検 定で合格した。その直前は、半紙1000枚を10日ほどで消費するような練習をした記憶があ る。このことが、私にとって、どれほどの落ち着きと希望をもたらしてくれたかは、描写 しがたい。家出した後、売春でも、悪条件のアルバイトでもなく、低水準ながら、既に一 定の職業能力のある職業人として自活できる可能性が生まれたのだった。  私はこの現実から逃れるために、ドビュッシーの音楽へ、より深く耽溺した。ドビュッ シーの音楽をより深く知りたくてたまらなかった私は、ある時、ドビュッシーが生涯に完 成させた唯一のオペラ「ペレアスとメリザンド」をFM放送で聴いた。激しく惹かれた私は、 LPレコードと楽譜を入手した。LPレコードを傷めないようにカセットテープに録音し、そ のカセットテープが伸びてワカメのようになるほど聴き込んだ。福岡市中央図書館まで出 掛けない日曜日を、そのための時間に充てた。3時間のオペラを、1日に2回、時によって は3回も聴いた。そのうちに、一度は舞台上演に接してみたくなった。しかし、非常に上 演機会の少ないオペラである。現在までの日本での上演回数は、コンサート形式による上 演も含めて、おそらく30回未満であろうと思われる。私は、「せめて文字による記録を」と、 福岡市中央図書館の参考資料室を漁った。昭和33年(1958年)に行われたという初演に関 する記事を読みたかったのだが、見出すことができなかった。西日本新聞だから掲載され ていなかったのか、その時期の縮刷版が置かれていなかったのか、どちらであったかは覚 えていない。すべての本・雑誌・新聞が残されているという「国立国会図書館」が、私の 憧れの場所になった。いつか、そこまで、行きたい。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号  高校2年生ごろから、母親は私に対して、「将来は専業主婦に」という望みを顕にしはじ めた。いつの間にか、「工場で働かせる」とは言わなくなっていた。  当時の私の学業成績は、学年上位10%∼40%くらいの間をうろうろしていた。定期テス トでは、真面目に勉強すればよい成績が取れるのだが、すると母親が「あんたは、何をし ても、何にもなれん、親の言うことを聞かないから、将来は恐ろしいことになる」と言う のだった。そこで私は、「よい成績は母親を機嫌悪くする」と学習することになる。次の 定期テストでは、試験勉強を一切しないでおく。すると成績は落ちる。そうなればそうな ったで、母親は「親の言うことを聞かない罰」と怒る。おそらく、成績が問題なのではない。 母親は、私の成績が外聞悪くない程度にほどよく、しかし、職業キャリアにつながるよう な進学は不可能な程度に悪くあってほしいのだろう。  母親は、さまざまな機会をとらえて、私に「将来は専業主婦になる」と明示したり暗示 したりした。ある時、「美容院に行ったら、そこに占い師がいて」と話しはじめた。占い 師によれば、私は将来、ごく普通の結婚をして、ごく普通の専業主婦になるのだそうだっ た。  母親は、「将来は専業主婦になるのだから」と、「訓練」を始めなくてはと言いはじめた。 母親はまず手始めに、私に与えられていた勉強スペースを取り上げ、台所の隣の暗く冷た い部屋へと移動させなくてはならない、と主張した。高校にだけは通わせてやるが、勉強 も習い事もすべて取り上げ、住み込みの召使のようにこき使う。そうすれば、よい嫁にな る。それが母親の主張であった。しかし父親は、それに賛同しなかった。父親は私の味方 であったというわけではないのだが、私の学業成績がそれほど悪くないので、短大ではな く普通の四年制大学に進学させたいと考えていた。  ここで、父親はどうしていたかについて、一言述べておきたい。  父親は、多忙なサラリーマンであった。朝は子どもたちが学校に登校した後で起き、夜 は日付が変わってから帰宅する毎日であった。土曜日・日曜日・年末年始も、在宅してい ないことが少なくなかった。しばしば、泊まり勤務もあった。「家庭にいない」という形 でよくない状況の維持に貢献していた、とも言える。  母親は、父親がいる時には、私に対して特におかしな言動は取らなかった。しかし父親 は、母親が私に対して虐待めいたことをしているのを、うすうす感づいていた節がある。 父親は「長女だから、そういう立場に置かれやすい」と言い、同時に「長女だから、不満 を持ってはならない」とも言っていた。いまだに、私には理解できない。最大限に好意に 解釈すれば、多忙な仕事・母親と私の関係以外にも紛争の多い家庭の状況に対応するだけ で手一杯で、それ以上の問題を抱えたくなかったのであろう。
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか  私は、「音楽系への進学では足りない」という危機感を抱いた。どのような意味でも、 母親の望みの実現に結びつかないような進学をしなくては、私は職業生活の入り口に立て ないであろう。音楽系では、結婚のハクに使われる形で終わってしまいそうだ。  高校3年生の1学期、決定的なことが起こった。私の作曲の指導者が、 「東京芸大作曲科なら二浪が必要。芸大にこだわるなら楽理科に、作曲にこだわるなら愛 知県立芸大か京都市立芸大にしなさい」 と宣告したのだった。私はその場で「作曲を選びます」と答えた。今にして思えば、楽理 の研究者という進路は、私に極めて適したものであったと思う。しかし当時、その判断が できるほどには楽理を知らなかった。  帰宅した私は、作曲の指導者の言葉を母親に告げた。すると母親は、 「そんなワケの分からない大学に、なんで行かせなきゃいけないの」 と叫んだ。どちらも、入るのがそれほど易しい大学ではないのだが、母親にとっては「ワ ケの分からない大学」なのであった。私はその瞬間、音楽系への進学を断念する決心がつ いた。そして、高校3年生の7月に「理転」した。さまざまなことに関心のあった私は、物 理を選ぼうと思った。自分の将来がどうなるのかは分からないが、物理なら、どのような 将来にもつないでいけそうな気がした。言い換えれば、「つぶしが効く」ということである。  しかし、受験勉強は捗らなかった。私の通っていた高校の進学率は、昭和50年代の当時 すでに90%を超えていたが、半数は、系列の女子短大への進学だった。中学・高校・短大 をその学園で過ごし、好条件で腰掛けOLを3年程度経験し、その間に条件のいい結婚相手 を見つけて奥様に。その高校は、そう望む親と娘が選ぶ学校であった。理科や数学の進度 は、概ね1年分、通常の普通科高校より遅れていた。私は数学IIIを習うことができず(開講 されていたが、内容はほぼ数学IIBであった)、物理IIは開講されない高校から、進学校出身 者と同じ条件で、理学部物理学科を目指そうとしていたのだった。  高校3年生の夏、私は、「とにかく現状を把握しないと対策もできない」と考え、全国模 試を受験しようと思った。2週間に1度、福岡市中央図書館に通う習慣は、その時にも続い ていた。いつものように、図書館に行く前に紀伊國屋書店に寄り、申し込みをしようとし た。しかし、財布の中にあったお金は、受験料に足りなかった。意気消沈した私に、顔な じみの店員は、近くの予備校の特待生試験の存在を教えた。福岡市中央図書館の近くにあ った予備校だった。私は、受験料無料の特待生試験を申し込み、受験して、合格した。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号  私はこの予備校に、その後2年半も、特待生としてお世話になることになった。受験や 進学に適する家庭環境になかった私は、予備校の教員たちの理解と支援、福岡市中央図書 館にあった多数の本による勇気づけにより、東京の大学への進学を実現させることができ た。 次の一歩への歩みは、いつも図書館とともに∼大学入学からライターとなるまで  私は東京理科大・理学部第二部物理学科に進学した。予備校の教員たちに知恵を授けら れ、親に内緒で受験しておいたのだった。福岡の大学には白紙答案を提出した。  どうしても帰りは遅い時間になるので、大学の近くにアパートを探した。新宿区中町に あった、家賃3万円・トイレ共同・風呂なしの木造アパートで、私は東京での生活を開始 した。これで私が、原家族での性差別や母親の侵入から自由になれたわけではなく、苦し められ続ける状況はその後25年ほど続くことになったのだが、本稿ではそのことについて は詳述しない。  徒歩1分ほどのところに、新宿区立中町図書館があった。平日の昼間にも、そこには真 剣に学ぶ大人たちの姿があった。おそらく、何かの研究をしていると思われる人たちが、 朝から晩まで真剣に机に向かっていた。当時の東京理科大(神楽坂キャンパス)の図書館は、 私語が非常にうるさく、クラスメートがやってきては普通の大きさの話し声で雑談を始め るので、まったく勉強に適していなかった。私は中町図書館や、大学すぐそばのハンバー ガーショップ「ウエンディーズ」で勉強した。ウエンディーズでは、勉強をする目的で大 学に来ている数少ないクラスメートと一緒にテーブルを囲み、雑談したい人の入り込む余 地をなくすことができた。勉強の仲間が欲しい時には、そうした。  大学2年生の時から、私は研究所に職を得た。最初は、国家プロジェクトで作られた研 究所だったが、大学3年生の年度末に解散が決定した。私は上司のあっせんで、大学4年生 の時はNTT基礎研究所(武蔵野)に勤務していた。  NTT基礎研究所(武蔵野)には、巨大な図書館があった。「工学系書籍・雑誌では東洋一 の規模」ということであった。大きめの学校体育館程度の広さの図書館に、床から天井ま で、聞いたこともない名前の学術雑誌が製本されて並んでいる。それは、圧倒されるよう な風景だった。私は、この「論文読み放題」という恵まれすぎた環境のもと、研究者を目 指そうと大学院修士課程を受験し、合格した。
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか  憧れの国立国会図書館のすぐそばまで来たのではあったが、実際にそこに足を踏み込ん でみる時間はなかった。昼間は仕事、夜は大学、夜間は勉強やバンド活動やスポーツ。私 は忙しすぎた。  1990年、バブル経済絶頂期に修士課程を修了した私は、苦労らしい苦労をすることもな く電機メーカーに就職し、企業研究者となった。専門は、半導体に関する各種計算機シミ ュレーションであった。そこには小さな図書室があったが、調べ物の役に立つ場所ではな かった。1960年代や1970年代の専門書が数多くあり、史料としては役に立ったが、最新の 技術・研究情報は非常に少なかった。  私は就職と前後して、現在も住む東京都杉並区に転居した。図書館は徒歩圏に3館。自 転車を利用すれば5館が利用可能であった。いつの間にか、図書館は、「行くために苦労し なくてはならないところ」ではなく、「あってあたりまえ」の存在になっていた。  企業研究者時代の私は、相当数の専門書を自腹を切って購入していた。典型的な性差別 に遭っていた私は、名刺の印刷・書籍の購入など些細なことがらの数々で「理由をつけて 繰り延べられたあと結局は叶わない」という扱いを受けていた。会社の予算を当てにして いたら、必要な書籍を手にすることはできない。会社でそのような書籍や雑誌を手にして いたら、上司から警戒のまなざしで見られ、やはり読むことはできない。研究キャリアを 諦めたくなかったら、休日に、自腹で購入した書籍で勉強をするしかなかった。  しかし、高価な専門書を必要なだけ購入するのは、容易ではない。私は、杉並区立図書 館に購入をリクエストした。まだ予算が比較的潤沢だったので、私以外に読む人のなさそ うな書籍でも、たいていは購入された。このことが、私の目の前をどれほど明るくしてく れたか。会社がどうだろうが、上司がどうだろうが、まだ、道は閉ざされていない!  逆境は逆境でも、あがくことがまだ可能だった逆境の日々は、1997年7月のある日、終 わりを告げた。上司が、会社の上層部に対して「三輪さんが会社を転覆しようとしている」 と話したからだ、と聞いている。会社・組合の総力をあげた職場いじめが始まっただけで はなく、私の生活圏・交友・私生活などすべてを含めた、監視と干渉の網の目の中での圧 迫。いつ、どこまで、どのような結果をもって終わるのか、想像のしようもない。あがく ことさえ困難な日々が始まった。私が2000年にその会社を退職し、2002年、内縁関係にあ ったが1997年以後は私への攻撃の最先鋒となった同僚と別れてからも、その監視や干渉は 続いた。続くべき理由が何もないにもかかわらず、続いた。2013年現在も、まだ「終わっ た」と確信することはできていない。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号  話は前後する。私は1995年ごろ、「この会社に長く勤務し続けることは無理だろう」と 思っていた。性差別主義的な体質だけではない。バブル終焉とともに始まった苛烈な人員 削減で、中高年社員たちが会社から消えた次に、女性専門職・女性総合職がターゲットに されはじめたからだった。1995年以前も、私の職場環境は決して良かったわけではないが、 体質の古い会社に見られる典型的な性差別の範囲にとどまっていた。しかし1995年以後は、 明確に「辞めさせるためのいじめ」という様相を帯びた。  いずれにしても私は、次の職を探す必要があったが、同じようなメーカーに転職したい とは思わなかった。  当時、電機連合に所属する大手メーカー間では、協定によって、同業他社への転職は不 可能な仕組みが作られていたため、望んだとしても転職はできなかった。私は、自分の従 事していた業務を専門とする外資系企業への転職も検討したが、当時、それらの企業は、 相次いで日本拠点を閉鎖して撤退しようとしていた。顧客である日本の電機メーカーの業 績が悪化していたからであった。  私は、子どものころの夢であった「プロの書き手になる」を、実現しようと思った。出 版業界とコネクションを持っている人と出会うたびに、その希望を語ってみた。  ある人は、新聞・雑誌への投稿を勧め、「掲載される確率が80%を超えたら、プロのラ イターとしてやっていくにはどうすればいいか、きっと分かるよ」と言った。私は実行し てみた。間もなく、掲載される確率は80%を超えた。確かに、プロの書き手が報酬をいた だけるゆえんは、よく分かった。80%という掲載確率は、その媒体の性格を知り、その媒 体の読者を知り、掲載される投稿の傾向を知り、その範囲で自分の書けることを書くこと によってしか実現できない。これは、プロの書き手であれば誰しも実行しなくてはならな いことである。しかも実行し続けるのは容易ではない。媒体も読者も変化していくからだ。  ある人は、コンテストへの応募を勧めた。私は入選し、新しい実績を一つ積むことがで きた。  ある人は、私の書けそうな内容に関して、書き手を求めている編集者を紹介してくれ た。単発記事を数本書くうちに、連載の話が飛び込んできた。連載を続けていくうちに、 特集記事やムックでの執筆の話もいただけるようになった。  自分でも、新規媒体の開拓は続けていた。自分の仕事の大半がテクニカルな記事で占め られている時期には、エッセイの仕事を探した。コアなエンジニアを対象とする媒体ばか りで仕事をしていた時期には、一般ユーザー向けの仕事を探した。  なぜ、そんなことができたのか。たくさんの図書館があったからだ。  勤務先の貧弱な図書館では、私が書こうとする記事の下調べは、到底不可能だった。私
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか は『東京ブックマップ』を片手に、東京の数多くの専門図書館や国立国会図書館へと足 を運ぶようになった。数多くの雑誌、数多くの書籍、それらを発行している出版社。私が 一つの分野に安住してしまおうとすると、本や雑誌のどれかが、「そんなことでいいのか い?」と話しかけてくるような気がした。  いつの間にか私は、その世界のどこかで生きている自分の将来を、まったく疑わなくな っていた。2000年、私は電機メーカーを退職した。不安は、まったくなかった。  以来12年、紆余曲折や浮き沈みはあるものの、私はライターとして、生計を立てること を続けてこれている。 私にとって、専門知とは?∼大学図書館との出会い  2007年4月、私は筑波大学大学院数理物質科学研究科・博士後期課程に進学した。中断 したままの研究への思いが、止みがたかったからだ。同年7月、私は身体障害者手帳を取 得した。2004年に運動障害が始まって以後、どのような障害者福祉の恩恵を受けることも なく、ただ障害によるハンディキャップを背負いつづけるだけの状況が続いていた。身体 障害者手帳は、その状況から、私を解放してくれるはずであった。  しかし実際には、身体障害者手帳取得は、生存のための闘いのスタートラインに立つこ とに過ぎないのであった。ヘルパー派遣(介護給付)も、車椅子などの補装具の交付も、 何もかもが申請によって行われる。そこには、いわゆる「水際作戦」もある。「水際作戦」 とは、相談を名目として申請を行わせない対応である。「水際作戦」に屈せずに申請した としても、申請から給付・交付までの道のりが平坦であることは稀で、結局は交渉力勝負 であったり、情報戦であったりする。  さらに、障害者福祉をめぐる事情は、2000年以後に二転三転している。2002年に支援費 制度、2006年に障害者自立支援法。少し前の書籍が、まるで役に立たない。この分野を専 門として最新情報にキャッチアップしつづけている人々の助力がなければ、事実上、何も できない。  私は、福祉事務所に紹介された介護事業所のヘルパーに暴言・暴行を受けたり、同じく 福祉事務所に紹介された訪問医療クリニックの医師・作業療法士などにハラスメントを受 けたり、という泥沼の中で、障害者運動家たち・障害者支援を専門とする弁護士たちと出 会った。彼ら彼女らの応援のもと、身体に適した車椅子・充分な時間数のヘルパー派遣な どを得ることができるようになった。2010年のことであった。大学院博士課程は、研究ら
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 しいことが何もできないまま、研究室でのハラスメントに耐えかね、2012年に退学した。 生存・生活が危機的である状況で、研究ができるわけはないのである。  では、大学院博士課程への進学は無意味だったのか。私は「概ね無意味だった」と思っ ているけれども、一つだけ、感謝したい出会いがある。筑波大学附属図書館との出会いで ある。  筑波大学附属図書館は、私が初めて経験する、大学図書館らしい大学図書館だった。文 系学部をもたない東京理科大の図書館には、少なくとも私が在学していた時期、人文科学 系・社会科学系の蔵書は非常に少なかった。総合大学である筑波大学の附属図書館には、 極めて幅広い分野の書籍や雑誌があった。  障害にも、障害を抱えた状況での研究にも理解がなく、それどころかハラスメントに遭 うような所属研究室で、私は文字通り辛酸を舐めた。本も論文も「読めていない」「読め るわけがない」と指導教員に言われた。そんなことが連続するうちに、私は英語の専門書 や英語の論文どころか、日本語で書かれた一般の新聞も雑誌も読めなくなった。文字も文 章も追うことができるし、意味も分かる。でも、読めていないのではないか。読めている とすれば、指導教員の主張が誤っているということになるのだから……当時の私は、その ように考えていた。指導教員の主張に異を唱えるなど、心の中だけでも、恐ろしくてでき なかった。  ましてや、読めないのに書くなんて。この時期は、大学院進学前から決まっていた連載 を継続する以外には、書く仕事はしていなかった。それは、降板するわけにはいかないか ら、継続していたのであった。毎回、恐怖に駆られながら原稿を書いていた。指導教員が どういう反応をするかを考えただけで、引き裂かれるような気持ちになった。書きたくな い。でも、書かなくては。編集者も読者も原稿を待っている。その結果、研究室でどうい うことになるかは、ともかくとして。  自殺を本気で考えたことも、一度や二度ではない。研究室の学部4年生に「あれ」「それ」 などと呼ばれたこともある。50歳近くにもなって、そんな目に遭うなんて。私は、自分が 生まれてきたこと、生きながらえていることが間違っているから、そんなことをされるの だと思った。なお、この学生は、著作権法を理由として、私に研究資料を渡さなかったこ ともあった。電子データ化もその送付も著作権法で禁じられているから、必要だったら東 京からつくばまで取りにくるべし、というのであった。2010年のことであった。私は著作 権法を調べ、その言い分にまったく根拠がないことを電子メールで指摘した。その電子メ
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか ールは、指導教員にも同報した。しかし、返事はなかった。私は、その研究資料を得るこ とができないままであった。  そんな大学院生活の中で、私はしばしば、図書館へと逃げ込み、図書館の多目的トイレ の中で、黙って涙を流した。落ち着いてからトイレを出て、図書館の多様な書籍や雑誌を 眺めていると、 「世界のどこでも、どのような形でも、自分が生きていけないということだけはないので は?」 という思いが、なんとなく、沸き上がってくるのであった。私はなんとか、死なずに踏み とどまることができた。そして翌週、「図書館にだけは行こう」という思いだけで、つく ばを訪れた。  2010年4月、私は大学院を休学しはじめた。その時の私は、大学の対応が後手に回りや すいゴールデンウィーク期間を狙って、場所と日時を予告した上、筑波大学の学内で自殺 しようと考えていた。気がかりは、10歳を過ぎていた2匹の猫の行く末であった。私は、 猫を安心して託せる先を探したが、思うに任せず、そのうちにゴールデンウィークは過ぎ てしまった。そして5月中旬、猫の1匹が体調を崩した。もう1匹ともども、高齢期の猫に 多くみられる慢性腎不全に罹患していた。  私は、「猫たちを守らなくては」と思った。私が望んだから、2匹の猫たちは私の家族に なったのである。終生、幸せと健康を守るのが、私の義務ではないか。しかし猫たちは、 それまで健康そのものだった。私には、猫の病気について知る必要がなかった。猫の腎臓 がどこにあるのかも知らなかった。まず、杉並区の図書館に向かい、猫の病気に関する書 籍を、かたっぱしから読んだ。概ねのことは分かった。でも、もっとくわしく知りたい。 くわしく知って、治療に主体的に関わり、飼い主としてできるだけのことをしたい。「概 ね」では物足りない。  私は、生物学の専門家でもある猫愛好家仲間から、猫の慢性腎不全に関する論文の情報 を得た。筑波大学附属図書館の電子ジャーナルにアクセスし、その論文を読んだ。さらに、 関連しそうな論文も読んだ。基礎知識の不足は、杉並区の図書館では補えなかった。私は ときどき、東京大学駒場図書館にも通うようになった。論文が英語で書かれていることも、 私に生物学系の知識がまるっきり欠落していることも、まるで障害にならなかった。分か らなければ、調べればいいのである。  疫学の論文が、動物内科学の論文が、私を、猫たちを助けてくれた。「現状は何なのか」 「これからどうなりうるのか」を知るには、それで充分だった。「では、どうすればいいの
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 か?」は、経験を積んだ獣医師の専門性に期待するしかないところである。飼い主として 可能な限りで勉強をする私の態度は、獣医師との緊密な協力・信頼関係を築くのにも、大 いに役立った。  気がつくと、頭の中で「読めていない」と言い続けていた指導教員の声は、まったく聞 こえなくなっていた。代わりに、怒りをギリギリのところで抑えている爆発寸前の表情が 見えるようになり、現在に至っている。今でも、恐怖を感じる。その恐怖感をねじ伏せな がら、私は日々、さまざまな文献に接している。  猫たちの闘病は、現在のところ、非常によい成績を収めている。予想外に、長期にわた りそうだ。これからも支えるためには、しっかり稼がなくては。その思いが、私に「指導 教員の爆発寸前の顔」への恐怖をねじ伏せさせている。  休学と短期の復学を繰り返していた期間に、私は一回、研究室を異動している。新しい 研究室は、教員たちも学生たちも大きな問題がなく、比較的円満に運営されていた。しか し私はすでに、「元指導教員のいる筑波大学の構内にいるだけで怖い」というほどの状態 になっていた。いずれにしても、そこで研究を続行することは、不可能であった。  2012年9月、私は大学院を退学した。大学図書館にも電子ジャーナルにも、容易にアク セスすることはできなくなった。専門知の力や必要性を感じていても容易にアクセスでき ない人々の悩みが、また私の現在の悩みでもある。考えてみればゼイタクな悩みである。 私が専門知の力を知っているのは、曲りなりにも高等教育の機会に恵まれたからに他なら ない。  では、教育の機会、知へのアクセスの機会に恵まれない人々にとって、問題は何だろう か? 識字率が低いとされる発展途上国の話ではない。明治5年、学制序文で「邑(むら) に不学の戸なく家に不学の人なからしめん事を期す」と教育機会保障を志す以前の日本の 話でもない。現在の日本の話である。 義務教育というゼイタク∼障害児とその親たちの現在  「義務教育を受けることもできない子どもたちが、現在の日本に、たくさんいる」と言 ったら、驚かれるだろうか? その一つの類型は、障害児たちである。
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか  1979年、障害児の就学猶予・就学免除制度が、原則として廃止された。  これらの制度は、重度障害児・重複障害児の親に対して、子どもの義務教育時期をもう 少し年長になってからにすることを許可したり、義務教育を受けさせる義務そのものを免 除したりするものであった。重度・重複障害児の親にとって、子どもに義務教育を受けさ せることが重い負担であると認識されていたのである。このことは、障害児を含むすべて の子どもに対し、教育の機会を保障したであろうか?  答えは、否。  34年後の現在も、その状況は続いている。就学できるということは、通学できること・ 学校生活を送れることを意味しない。通学や学校生活への支援は、現在も決して充分では ない。通学できなければ、就学できたことの意味はない。通学できても学校生活に必要な 支援が充分に得られなければ、通学させることが生命にかかわるリスクをもたらすかもし れない。たとえば、痰の吸引などの医療的ケアが必要な子どもに対し、必要なケアが与え られなければ、その子どもは学校生活を無事に送ることができない。  状況は、少しずつは好転してきている。しかし現在もなお、充分ではない。 「日本のどこの、どのような家庭に生まれた子どもでも、障害があっても義務教育だけは 不足なく受けられる」 という状況には、まだまだ、ほど遠い。  障害児が充分な教育を受けられるかどうかは、献身的かつ充分な経済力を持つ親に恵ま れるかどうかにかかっている。現在もまだ、通学も学校生活支援も、親が頼みなのだ。  では次に、教育基本法を見てみよう。障害児の教育機会に関係しそうな記述は、どのよ うになっているだろうか? 新旧教育基本法は、障害児の教育機会をどう定義したか  1947年に施行された教育基本法(旧法)によれば、 第三条(教育の機会均等)すべて国民は、ひとしく、その能力に応ずる教育を受ける機会 を与えられなければならないものであつて、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位 又は門地によつて、教育上差別されない。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 2 国及び地方公共団体は、能力があるにもかかわらず、経済的理由によつて修学困難な 者に対して、奨学の方法を講じなければならない。 とある。障害児も含めた教育の機会均等は、この時に明文化された。「能力に応ずる教育」 として、障害児は盲学校・聾学校・養護学校で教育を受けることとなった。重度・重複障 害児に対しては、就学猶予・就学免除という形で、教育の機会が与えられない状況が続い た。その状況も、1979年には消滅した、はずである。現在、障害児教育は「特別支援教育」 と名を変え、障害児教育の場の多くは「特別支援学校」と名を変えているが、障害に応じ た教育を行うことが原則となっている。  ちなみに、教育基本法(新法・2006年施行)では、上記部分に該当する部分は、以下の ようになっている。 (教育の機会均等) 第四条 すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなけれ ばならず、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別さ れない。 2 国及び地方公共団体は、障害のある者が、その障害の状態に応じ、十分な教育を受け られるよう、教育上必要な支援を講じなければならない。 3 国及び地方公共団体は、能力があるにもかかわらず、経済的理由によって修学が困難 な者に対して、奨学の措置を講じなければならない。  旧法との大きな違いは、第2項が含まれたことである。「教育上必要な支援」は、通学支 援も学校生活に関するさまざまな支援も含みうる、と考えることができる。いまだ具体性 を大きく欠いてはいるものの、非常な前進である。それでは、第2項は現在、どのように 実現されているだろうか? 教育基本法(新法)が成立してから、2013年は既に7年目と なる。すべての地域において、障害児の通学や学校生活支援が充分に行われている、と期 待したいところである。しかし、現状は、その期待の実現には程遠い。 難病女性:千葉→富山転居、学業に支障 自治体により対応に差「同じ支援を」 毎日新聞 2013年1月5日 東京朝刊  一人では立ち上がることができない難病を患いながら千葉市の福祉サービスを利用して 高校を卒業し、昨年4月に富山大に入学した女性(20)が、地域間格差により大学のある
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか 富山市で支援を受けることができなくなった。通学だけでなく、キャンパス内でも両親が 付き添わなければ大学で学べない状況が続いている。女性は「地域格差なく、全国共通の 支援を受けられるようにしてほしい」と訴えている。【中川聡子】  女性は3歳のころ、体の筋力が衰える難病「先天性筋ジストロフィー」と診断された。 現在は呼吸器をつけて電動車いすで移動する。一人では立ち上がれず、トイレには最低2 人の介助が必要だ。  千葉市では、障害者自立支援法に基づく市の移動支援サービスが高校から受けられる。 女性はこの制度を利用して、校内で市の介助サービスを受けていた。 自立支援法は、障害者の「居住地」の自治体がサービスを提供するかどうか決定すると規 定している。女性は昨春、富山大に合格、両親とともに富山市に転居し、市に同法に基づ く支援サービスの利用を申し込んだ。  だが、市側は「通勤や通学のような年間を通じた長時間・長期利用はできない」とした 市の実施要項に基づき、サービスを提供しないことを決定。通学時も学校にいる間も支援 を受けられなくなった。自費でヘルパーを頼んだ場合は1日2万円近くかかるため、両親が 通学に付き添い、大学内でも女性を介助することになった。  女性は、夏休みや冬休み期間は千葉市の実家に戻って病院でリハビリをしている。1年 のうち5カ月程度は千葉市で過ごすことになる上、住民票も移していないため、千葉市に 対し富山大の通学についても従来通りの支援を求めた。だが、市障害者自立支援課は「富 山の大学に通う学生の『居住地』は、千葉市とは認められない」として応じなかった。 両市の決定を受け、富山大は大学の予算で昨年10月から週3回、昼休みのみにヘルパー2 人を雇い、女性を支援しているが、2月までの「試験的措置」で、来年度の対応は決まっ ていないという。  両親は「自治体によって支援の有無が左右される法制度は納得できない」と嘆く。女性 も「大学にいる時だけでも両親に負担をかけず学校生活を送りたい。このままでは障害者 は支援してくれる自治体を出ることができず、進学も就職も選択肢がなくなってしまう」 と訴えている。  なぜ、このようなことが起こってしまうのだろうか? 本節では以下、障害児(者)の 通学支援の現状について述べたい。  公的障害者福祉には、「身体介護」「家事支援」とともに、「移動支援」というメニュー
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 がある。しかし現在、自治体の多くで、この移動支援は、通学・通勤・営業には使用して はならないことになっている。「公共サービスを障害者本人の資産形成に利用させてはな らない」というのが、その理由である。  筆者の住む東京都杉並区の「杉並区障害者等移動支援事業実施要綱 (http://www2.city.suginami.tokyo.jp/library25/41990949774800040000 /4199094925030 0020000/41990949250300020000.html)」 には、その旨が下記のように明記されている。 第3条 事業は、障害者等が次のいずれかに該当する外出の際にガイドヘルパーを派遣す ることを内容とする。 (1)官公庁等への届出、冠婚葬祭等、社会生活上必要な外出 (2)趣味の活動、映画鑑賞及び散歩等、余暇活動を目的とした外出 (3)その他区長が特に必要と認める外出 2  ガイドヘルパーの派遣は、1回につき、原則として1日の範囲内で用務を終えるもの に限る。 3  第1項及び前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当するときは、原則と して事業の対象としない。 (1)営利を目的とするとき。 (2)通所、通学、通勤又は通院等を目的とするときであって、通年かつ長期にわたると き。 (3)政治的又は宗教的な活動を目的とするとき。 (4)公序良俗に反する目的のとき。 (5)その他区長が不適当と認めるとき。  問題点は数多い。障害者に必要な外出の範囲が、あまりにも一般の人々に対して狭く設 定されていること。一般の人々であれば行う可能性のある活動と付帯する「外出」を、一 般の人々と同様に保障していないこと。  さらに、一部自治体では、詳細な行動記録を写真付きで提出するよう求めている。  障害ゆえに「外出してプライバシーを侵害されるか、外出を断念するか」の究極の選択 を迫られるのである。  しかしここでは、第3項(2)に注目していただきたい。
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか (2)通所、通学、通勤又は通院等を目的とするときであって、通年かつ長期にわたると き。    「移動支援サービスは、通学には利用してはならない」ということが示されている。  特別支援学校であれば、多くはスクールバス運行などを行い、親の負荷を軽減してい る。しかし、バス停留所までの送迎は、親が行うしかない。  通常の小学校・中学校の特別支援学級や通常学級に在籍する障害児も数多い。理由は、 「親が分離教育(障害児だけを特別支援学校などで学ばせること)に反対している」であ るとは限らない。「知能が非常に発達しているため、本人の発達のためには通常学級で学 ばせるのが適切」という判断から、通常学級という選択がされることもある。いずれにし ても、登下校の支援・必要であれば学校にいる間の生活支援を、誰かが行う必要がある。 その「誰か」は、親でなければ、親の依頼したボランティアとなるしかない。その時間や 労力を支払うことのできない親のもとに生まれた障害児は、実質的に、義務教育も受ける ことができないのである。  近年、この状況は徐々に改善されつつある。引用した記事にあるとおり、千葉市は独自 に、障害者向け移動支援サービスを、障害者が高校教育・高等教育を受けるために利用で きるようにしてきた。また東京23区内では、台東区が2008年より障害児通学支援事業を開 始し、高校までの学校教育に関する通学を保障する試みを行っている (http://www.city.taito.lg.jp/index/kusei/kisoshiryou/gyoseishiryo/hakusho/h22hakusho. files/19_syougaizituugakusien_p31_32.pdf#search=%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E5%85% 90%E3%80%80%E9%80%9A%E5%AD%A6%E6%94%AF%E6%8F%B4)。  しかし、同様の動きが他自治体に波及するまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。  引用した記事の例では、もし富山市が千葉市と同様の制度運用を行っていれば、女性は 富山市に住民票を移し、移動支援サービスを受けて学生生活を送ることができるはずであ る。しかし、それが不可能なので、千葉市の移動支援サービスを富山市で利用したいと希 望せざるを得ない現状だ。それでも、この女性は、高等教育の場までたどりつけた幸運な 例であろう。  「日本のどこの、どのような家庭に生まれても、せめて義務教育を受けられる環境を得る ことができる」は、障害児にとっては、現在もなお、遠い先に実現されるかもしれない希望 なのである。その希望が実現される将来を待っている間にも、障害児たちの子ども時代は過 ぎていき、前期青年期へと突入する。まもなく、社会人となるべき時期がやってくる。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 義務教育も受けられなかった障害者たちのその後  現在、就労に必要とされる最低限の最終学歴は、せめて高校卒業であろう。最終学歴が 高校中退・中学卒業であると、健常者であり、なおかつまったく仕事を選ばないとして も、就労は困難になる。好んで就労したがる人の少ない清掃・介護などの職種でも、最終 学歴が中学卒業や高校中退では、就労も就労継続も困難なのが実情だ。障害者にとっては、 現状はどうだろうか?  障害者の就労状況や収入に関する信頼できる調査は、非常に少ない。  厚生労働省は、障害者雇用の拡大を目指して、いくつかの調査を行っている。2012年 6月に発表された「平成24年 障害者雇用状況の集計結果」(http://www.mhlw.go.jp/stf/ houdou/2r9852000002o0qm-att/241114houkoku.pdf)から、いくつかのデータを引用する。  稼働年齢(15歳∼64歳)の障害者の障害種別ごとの就労率は、以下のとおりである。就 業者数に端数が出ているのは、調査からの推計値であることによる。また、作業所等で福 祉的就労に従事する障害者も含んでいない。就業率は私が計算した。  「障害者は障害者福祉があるから甘えて働かない」という世間のイメージどおり、と言 われてもしかたがないかもしれない。なお、作業所等での福祉的雇用を含めると、就業率 は40%程度となる(2008年 厚生労働省調査 http://www.mhlw.go.jp/joudou/2008/01/dl/ h0118-2a.pdfによる)。問題は、それらの労働のありかたや、収入の状況である。  ここでは、2012年に「きょうされん」が発表した調査結果から、いくつかの結果を紹介 したい。「きょうされん」は1977年、障害者共同作業所の連絡会として発足した団体である。 この調査は、網羅性や規模の面で問題なしとは言えないが、とにもかくにも、現状の一面は 示されている(http://www.kyosaren.or.jp/research/2012/20120427chiikiseikatujittai_dai1ji.pdf)。 就業率(%) 就業者数(推計・人) 18歳以上の障害者数(人) ※注 身体障害者 9.4 346,364.5 3,654,000 知的障害者 18.7 76,603 410,000 精神障害者 0.6 18,438 3,054,000 (就業者数の出典:「平成24年 障害者雇用状況の集計結果(詳細表)」1(1)②障害者種別雇用状況、厚生労働省、2012年。 18歳以上の障害者数の出典:「平成24年版障害者白書」、厚生労働省、2012) ※注:精神障害に関しては20歳以上。 表1 障害者の就労状況
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか  障害者の年収は、具体的にはどのような金額だろうか?  「ワーキング・プア」と呼ばれるのは、単身者で年収200万円以下の層であろう。この グラフで見るとおり、障害者のほとんどは、就労していても「ワーキング・プア」なので ある。収入の中央値は、100万円以下のラインにある。  年収100∼200万円の障害者の場合、収入源は、 ・障害者雇用枠を利用しての一般就労(ただし勤務時間は一週間に30時間程度) ・生活保護+作業所などでの就労収入 ・障害基礎年金+生活保護+作業所などでの福祉的就労による就労収入 ・障害基礎年金2級+好条件の作業所などでの福祉的就労による就労収入 ・障害基礎年金1級+平均的な作業所などでの福祉的就労による就労収入 のいずれかであることが多いと考えられる。障害基礎年金の金額は、1級で年額約100万円、 2級で年額約80万円となる。障害基礎年金2級を受給している人に、1ヶ月5万円の就労収入 図 1 障害のない人とある人の収入の比較(単位:%) 2,000万円超 2,000万円以下 1,500万円以下 1,000万円以下 800万円以下 700万円以下 600万円以下 500万円以下 400万円以下 300万円以下 200万円以下 100万円以下 0 10 20 30 40 50 60 0.4 0.6   2.8 4.2    3.9     5.7       9.4           14.3              18.1             17.6           15      7.9 可処分所得の実質中央値 224万円 貧困線 112万円 障害のない人 障害のある人 0.1 1 42.8 56.1 (出典「障害のある人の地域生活実態調査の結果〈第一次報告〉」きょうされん、2012年)
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 があれば、その人の年収は140万円となる。  収入100万円以下の障害者の場合、生活保護は受給していないと考えられる。収入源の 組み合わせは ・障害基礎年金のみ(1級または2級) ・障害基礎年金2級+平均的な作業所などでの福祉的就労による就労収入 ・作業所などでの福祉的就労による就労収入のみ のいずれかであることが多いであろう。平均的な作業所で得られる就労収入は、地域やタ イプによっても異なるが、概ね月額10,000円前後であることが多い。  さらに、このグラフに出現している障害者の例は、障害者の全体から見て、極めて恵ま れた一部であることを指摘しておきたい。施設も含めて一般社会で生活し、限定された範 囲で低収入とはいえ就労している障害者は、まだしも恵まれた存在なのである。  「累犯障害者」と呼ばれる人々がいる。家庭環境に恵まれず、学校教育も含めて必要最 低限の教育を受けることができず、成人しても就労もできなかった障害者の一部は、その ような選択へと追い詰められる。知的障害・視覚障害・聴覚障害などの障害は、情報の入 手に対するハンディキャップとなるため、障害者福祉の利用が難しい。家族などの支援が 得られる状況であったら、せめて小学校相当の教育は受けられたであろう。しかし、累犯 障害者の相当数は、文字の読み書きにも支障のある状態で成人していたりする。  この人々は、ある時、たとえば飢えからコンビニで菓子パンを万引きしようとして、逮 捕される。再犯となれば、実刑判決を受け、刑務所に収監される。刑務所には自由はない ものの、食事・介護・介助などが充分に提供される。短い刑期を終えて釈放されても、一 般社会で生きる術を有しているわけではない。従って、また菓子パンを万引きする。今度 は、刑務所に入るために。  また、精神科病院・精神科病棟を中心に、「社会的入院」と呼ばれるタイプの長期入院 (概ね5年以上)患者が多数いる。2010年、精神科の入院患者は約31万人であった。うち、 長期入院患者は人数は11万5千人ほどである(「目で見る精神保健福祉」http://www.ncnp. go.jp/nimh/keikaku/vision/pdf/medemiru7.pdf)。日本の精神科病棟数・長期入院患者数
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか は、人口を考慮しても先進各国に比べて多いため、長年、長期入院患者を減少させる取り 組みが行われてきたが、いまだ10万人を超える長期入院患者が存在する。その人々の多く は、「社会的入院」患者である。  「社会的入院」とは、治療の結果として病状が安定し、地域生活が可能な状況になって いるにもかかわらず、精神障害者に対する家庭や地域の偏見ゆえに退院後の行き先がな く、しかたなく長期入院を続けている状態である。なお、認知症などの高齢者も多数、精 神科の「社会的入院」患者に含まれている。  長期入院患者たちは、退院したからといって、地域や家庭に居場所を見つけることがで きるわけではない。もしあれば、そもそも、長期入院を余儀なくされることはなかったの である。このため、社会復帰支援施設と呼ばれる施設が、多数、建設されている。その施 設の敷地は多く、精神科病院の敷地内である。名ばかりの社会復帰である。  刑務所の中にいる累犯障害者たちや、いまだ精神科病棟の中にいる長期入院患者たち は、「きょうされん」の調査の結果としても出現しない。この人々を含めれば、年収100万 円以下の障害者の比率は、さらに増大するであろう。  経済的自立が実現しにくいことの結果として、障害者の生活保護利用率は、健常者の5 倍に達している(前述「きょうされん」調査)。 図 2 20歳以上の生活保護受給者の割合(単位:%) 障害のない人 障害のある人 0.0% 8.0%6.0%4.0%2.0% 10.0% 1.69 9.25 (出典「障害のある人の地域生活実態調査の結果〈第一次報告〉」きょうされん、2012年)
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号  障害者たちが就労すれば、それも、福祉 的就労ではなく一般就労をすることが可 能であれば、この状況は打開されるであろ う。  まず、日本に障害者は何人いるのかを見 てみよう(厚生労働白書・平成24年版によ る)。  約750万人である。少ない人数ではない。 うち、約205万人ほどが稼働年齢にある。 パーセンテージでは、約6%である。決し て少なくはない。  ただし、ここで言う「障害者」は、障害 者手帳を交付された人を指している。障 害がありながら障害者手帳を申請していな い人・何らかの障害を持っているけれども 障害者手帳を得ることができない人・障害 者手帳交付の対象とならない難病患者など は含まれていない。これは、日本独特の障 害の定義・障害者手帳交付条件によってい る。  先進国各国では、事情は大きく異なる。 何らかの障害があり、生活その他にハンデ ィキャップが発生していれば、障害者と認 定される。障害者比率は、スウェーデンで 20%、英国で18%。福祉削減の動きが進ん でいる米国でさえ10%である。 身体障害者 知的障害者 精神障害者 49.2%43.4% 7.3% 図3 日本の障害者人口 日本の障害者人口(744.3万人) 日本の障害者比率 5.8% 身体障害者 知的障害者 精神障害者 障害者以外 94.2% 『厚生労働白書 平成24年版』「9 障害者保険福祉 詳細デ ータ 障害者数(推計)」厚生労働省、2012年よりグラ フ作成。
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか  では、この障害者たちが就労したいと望 んだら、就労は可能だろうか? 日本に おける障害者の法定雇用率は、民間企業で 1.8%である(2013年1月現在)。障害者の 全員が就労可能であったり被雇用を望んだ りするわけではないとしても、障害者比率 の30%にも満たない雇用率で良いのだろう か? このことは、ハンディキャップを負 う障害者に対して、健常者以上の競争を強 いていることに他ならない。社会のフェア ネスの欠如である。  しかし、雇用する側としては、戦力にな らない人物を、障害者だからといって雇用 するわけにはいかない。では、戦力とする ための教育は充分だろうか? 具体的にい えば、障害者が大学教育を受けることは、 どの程度できているだろうか?  むろん、高校を卒業したら、全員が大学 に進学しなくてはならないということはな い。自分の意志で、大学に進学しない道を 選ぶことは、あっていい。また、知的障害 を持ち、高等教育を受けることが困難な障 害者もいる。しかしながら、知的障害を伴 わない障害者が3.5%いるのならば、大学 の障害学生比率は2.5%程度ではあってほし いところである。現状は、そこに一桁足り ない。  近年、障害者に対し、「福祉から就労へ」「福祉から納税へ」というスローガンの掲げら れる機会が増えている。障害者を福祉の対象ではなく、経済的自立を果たして納税する存 在へと変えよう、ということである。 図4 民間企業の法定雇用率 障害者 障害者以外 98.2% 1.8% 図5 大学における障害学生比率 障害学生 障害のない学生 99.6% 0.3% 日本学生支援機構「平成23年度(2011年度)障害のあ る学生の修学支援に関する実態調査(http://www.jasso. go.jp/tokubetsu_shien/chosa1101.html)」のうち、表6 障害学生数「課程別」によりグラフ作成。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号  むろん、障害者たち自身も、差別の対象、憐れみの対象、社会から一方的に支えられる だけの存在でありたいとは思っていない。生存戦略の一環として、そのような自分をアピ ールし、卑屈に振る舞う場面はありうる。しかし、本心から「福祉でお気楽に暮らして行 ければそれでいい」と考えている障害者は、おそらく、ほとんどいない。可能であれば、 経済的自立を果たしたい。納税もしたい。一市民として社会に支えられると同時に、社会 に貢献したい、裏付けのある自尊心を持ちたい。これが、多くの障害者の本音である。  しかし、その前提条件は充分だろうか? 教育機会は、充分に与えられているだろう か? 義務教育は、もれなく受けることができているだろうか? 後期中等教育はどうだ ろうか? 本人の資質と意志しだいでは 高等教育が受けられる状況になっているだろう か? 就労に関しては、せめて健常者と同程度の競争のもとで職を得ることが可能だろう か?  現状は、どの一点を取っても、お寒い限りである。この現状に何ら手を打たずに「福祉 から就労へ」「福祉から納税へ」と障害者を駆り立てることは、あまりにも時期尚早である。 今日生まれた障害児に対し、問題なく生育環境が整備され、教育を受ける権利が保障され るとしても、その障害児が社会人となって納税者となるためには、少なくとも20年程度は かかる。 キャリア形成のために苦闘する障害者たち  では、家庭環境などに恵まれた結果として、高等教育の入り口に立つことができた障害 者・高等教育を受けることができた障害者は、その後は大きな苦労をすることなく社会人 生活を全うできているのだろうか? 筆者は、身近に接した一人の重複障害者を通して、 この問題の現状を紹介したい。なお、細部はプライバシー保護の観点から、適宜変更して いる。  Mさんは、34歳になる男性である。1歳になる前に、進行性の眼疾患が発見された。将来、 失明することは、その時点で明確に判明した。  両親は、建築業を営んでいた。どちらも、最終学歴は高校であった。父親は、休みのた びに、Mさんを都内の各地に連れて行った。名所旧跡を見せるためではない。父親は、さ まざまな駅で降り、Mさんの手を引いて周辺を歩き回った。街の様子、街の空気、道路の つながり方や路面の様子を、Mさんの身体に記憶させるためであった。将来失明するMさ んが、失明したあとでも行動の自由をなるべく失わないように、軽度の弱視であるうちに
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか 数多くの街を体験させておきたい、と父親は考えたようだ。  Mさんは小学校・中学校生活を順調に送り、中堅の進学校である普通科高校に進学した が、高校の中途で視力の悪化が急激に進んだため、盲学校(当時)の高等部に編入した。 点字を習得することが結局はできなかったMさんは、情報機器によって学習その他の生活 に必要な情報を得るしかなかった。学習以前に「完全に聴覚のみでパソコンを使いこなす」 などのスキルを身につける必要があった。  ここで、点字の習得について、少 し説明を加えておきたい。約2㎜× 約4㎜の範囲(実際には字間のスペ ースが必要なので、点字一文字に必 要なスペースはさらに大きい)に6 つの凹凸で示される点字を指先で読 み書きするためには、一般に、幼少 期からの長期にわたる訓練が必要で ある。「書く時と読む時では左右が 逆転する」という点字の特性にも慣 れなくてはならない。10代以後に失明した人が点字を使いこなすことは、容易ではない。 中高年以後での中途失明者にとっては、なおさらである。このようなことから、点字を使 いこなすことのできる視覚障害者は、視覚障害者の約10%にとどまっている。  Mさんも両親も、「視覚障害者なのだから、手に職を」と考えた。Mさんは盲学校高等部 を修了したあと、併設されていた専攻科に進学し、あんま・はり・きゅう師の資格取得を 目指した。しかしそこで、Mさんは「他人の身体に触れて治療を行う職種に対する適性は 自分にはない」と自覚した。結局、資格は取得せずに、専攻科を修了した。  Mさんはその後、いくつかの障害者雇用を経験した。どこでも、与えられる仕事は、事 務の最末端の雑用であった。さらに、パワーハラスメントも受けることが多かった。  さらに状況を困難にしたのは、運動障害の発生であった。Mさんは歩行が徐々に困難に なり、ついにはまったく不可能になった。車椅子の利用を余儀なくされてしまったが、原 因疾患は現在に至るも不明のままである。身体障害者手帳は、視覚障害に関してだけ取得 できている。 点字器の一例。左側の器具に厚手の紙をはさみ、右側の器具で圧す ことによって凹凸をつける。左側の器具は、点字の1文字と、文字内 の6点のガイドとなっている。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号  Mさんは、この立場に甘んじていたくはないと考え、大学に進学する決意をした。自分 が障害者であることを生かせる道を求め、社会福祉学を専攻することにした。紆余曲折の 末、在宅勤務が認められる企業へと転職し、通信制の大学を6年かけて卒業し、翌年には 社会福祉士資格を取得した。この時期、父親は既に他界していたが、母親は経済面・生活 面でのサポートを惜しまなかった。  しかし、社会福祉士資格を取得しても、Mさんの職場での状況は好転しなかった。相変 わらず、仕事内容は事務の雑用のままであった。企画書を作っては提出し、さまざまな提 言を行っても、状況はまったく変わらなかった。ある時、精神疾患を病んだ社員の職場復 帰に関する提言を行ったMさんは、「自分が精神保健福祉士となって社内で活動したい」と いう希望を同時に述べた。まもなく、勤務先から「学費のサポートを行うので、資格取得 を行うように」という指示を受けた。Mさんは今、精神保健福祉士となるために、在宅勤 務のかたわら、専門学校でスクーリングや実習をこなす多忙な日々を送っている。Mさん が希望通り、社会福祉士・精神保健福祉士の両資格を持つに至ったら、希望通りに社内で 活動できるかどうかはともかく、何らかのキャリア形成にはつながるであろう。  問題は、ここまでの学習その他に必要な教材を、誰がどのように準備するかである。M さんの通う専門学校は、自校で開発したテキストの電子データをMさんに提供したが、参 考書籍まではサポートできないという。Mさんは、参考書籍をすべて読み、充実した学習 をしようと望んだ。私はMさんを応援し、支援した。しかし、一人でそれを背負うことに 結局は耐え切れず、いわゆる「燃え尽き」状態となり、Mさんと絶交することによって支 援を終了させることになった。疲れ果て、Mさんから電話がかかってくるだけで涙が出る ようなところまで追い詰められた後の選択であった。障害者を支援するボランティアの燃 え尽きは、非常によく見られる現象であるが、私は、かなり状況が悪化するまで、「自分 が燃え尽きかけている」という自覚を持てなかった。  では、視覚障害者に情報を保障するには、何が必要で、何が足りないのだろうか? 視覚障害者に情報保障を行うには?  視覚障害者が紙の書籍・雑誌などに掲載されている情報に接するには、点訳・音訳によ って、本人がアクセスできる形式とする必要がある。現在は、東京都内に在住・在勤・在 学する人ならば、「日本点字図書館」(http://www.nittento.or.jp/)において、無料で点訳・
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか 音訳・DAISY図書化などのサービスを受けることができる。しかし、それらの作業はボラ ンティアによって支えられている。必要な時に、すぐ対応が得られるというわけではない。 有料サービスしか利用できない地域も、いまだ数多い。  近年のOCR(光学文字認識)技術の進展によって、いわゆる「自炊」を行って電子化し た書籍からOCRで文字を取り出し、自動音声読み上げを利用することが可能になった。前 述のMさんは、情報機器の取り扱いに非常に習熟しているので、この作業を自分自身で行 っていた。しかし、これから学ぼうとする(現在のところはよく知らない)内容に関して、 OCRの誤判定があると、そこで理解が妨げられる。内容をある程度理解できる晴眼者が、 OCRの誤判定の有無をチェックする必要がある。また、図・表・グラフを本人の理解でき るような文章の記述に変換する作業は、晴眼者が電話などで本人とやりとりを行いながら 行う必要がある。  点字を利用できる視覚障害者であれば、点字プリンターを利用し、文字は点字テキスト 化し、図・表・グラフはそのまま凹凸パターンによる図示を行う、という方法を取ること ができる。しかし、この作業も自動で行えるようなものではなく、現在のところは相当の 人手を必要とする。また、点字化した資料は膨大な量になるので、その保管スペースも必 要である。紙の一枚一枚に凹凸があることに加え、点字そのものが広いスペースを必要と するからだ。  現在、本や雑誌の制作の現場では、文字はほとんど電子データ化されている。それがそ のまま提供されれば、かなりの時間と手間が短縮できる。テキストの点訳は、点字プリン ターにテキストデータを流し込むだけで終わる。同じく音訳は、自動読み上げソフト等を 利用することができる。  Mさんは、出版業界の展示会などの機会を見つけ、出版社の社員と接触し、交渉してみ た。対応は出版社によってさまざまであったそうだ。「その書籍を購入したことを示す何 かを提出することを条件として、全文の電子データを提供したい」という出版社も稀にあ るのだが、「あのね、著作権者全員に許可を取らなきゃいけないんだよ、そんなことをし ても全然ウチの利益にならないじゃないの」と冷笑する出版社もあった。  そこで、私が頼りにされてしまい、疲弊し、燃え尽きた。  ここで、ICT技術を中心とする技術書籍を数多く出版している出版社・技術評論社と、一 人の著者の対応について、述べておきたい。  C言語やプログラミングに関する多くの書籍を出版している藤原博文氏(http://www. pro.or.jp/ fuji/)は、2001年、ある視覚障害者から、1994年に技術評論社から出版した自
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 身の著書『Cプログラミング専門課程』のテキスト・サンプルプログラム等の全文の電子 データを提供して欲しい、という依頼を受けた。藤原氏は担当編集者と相談し、「身体障 害者手帳の写真が有る部分のコピーの送付」「上の書籍を買ったという領収書の送付」「デ ータは本人個人のみで使用する」「データはE-mailで送付する」の4点を条件として、書籍 全文を電子データで提供した。  この対応に先立つこと5年、1996年、藤原氏はこの書籍の一部をインターネットで公開 していた(http://www.pro.or.jp/ fuji/mybooks/cpro/)。プログラマにとって重要な知識 を一部でも無償で入手できるようにすること、書籍の内容を潜在的な読者層に知らしめて 販売促進に結びつけることなどが目的だったようである。電子データの提供を依頼した視 覚障害者は、インターネット検索で当該書籍の存在を知り、購入し、全文を読みたいと考 えたらしい。  私が知っていただきたいことは、このように柔軟な対応をする出版社と著者が、「電子 書籍」以前に既に存在したという事実である。  ICT関連の技術書籍では、執筆者自身がエンジニアやプログラマであることが多い。執筆 にパソコンを利用するのは、25年ほど前から当然のことであった。従って、原稿は最初か ら電子データである。このことが、柔軟な対応を容易にした面は少なくない。しかし、お そらく著者のほとんどがパソコンで執筆していると考えられる現在でも、なぜか、出版社 による視覚障害者へのテキストデータ提供は進んでいないのである。  と言うと 「いや、著作権が」 という反論がありそうだ。その反論を封じておこう。2010年の著作権法改正により、書籍・ 雑誌を視覚障害者・聴覚障害者の利用に供するにあたって、著作権法は足かせとならなく なっている。この改正による変化は、当事者に近い視覚特別支援学校教員・宇野和博氏の 記事「著作権法改正と弱視者への読書支援(http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/access/ copyright/uno_jla1103.html)」に見ることができる。  「これまで点字や音声については著作権法第37条で著作権の制限が規定されていまし たが、拡大文字については33条の拡大教科書しか規定されておりませんでしたので、製作 された図書の数においてもボランティアグループの数においても点字図書や録音図書に比 べかなり遅れを取っているという状態でした。この格差は、点字図書館でも公共図書館で も拡大図書を製作するには、すべての著作権者と出版社に許諾を得なければ取り掛かれな いというもどかしい著作権法上の足かせに起因します。それが2010年からは点字図書館も 公共図書館も学校図書館も拡大という媒体を含め、視覚障害者等が「利用可能な方式」に
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか よる複製が認められましたので、これからは著作権許諾という足かせに悩まされることな く、図書館は拡大図書の製作が行えるようになります」 とある。  ちなみに、前述の視覚障害者・Mさんが出版社各社につれない対応を取られたのは、 2012年夏のことであった。 公共図書館は、障害者の味方だろうか?  情報へのユニバーサル・アクセスに関する出版社各社の対応は、遅々としている。では、 公共図書館はどうだろうか?  Mさんは、東京23区東部の、福祉に注力していることで知られる区に住んでいた。区立 図書館の障害者向けサービスは、東京都内では充実している方である。対面朗読・点訳・ 音訳などのサービスが用意されている。しかし、ここでもサービスの実際は、ボランティ アに担われている。1ヶ月に5∼10冊の資料を必要とするMさんのニーズに対応するには、 人手が足りなすぎた。しかも、公共図書館はMさんだけのものではない。数多くの視覚障 害者が、順番を待っている。  さらにもう一つ、制約となったことがあった。Mさんが大量の書籍を必要とした目的が、 娯楽・教養ではなく、資格取得であったことだ。 「公共のリソースを、個人の資産形成に使うことはできない」 という理由により、Mさんの資格取得に必要な資料へのアクセスを、地域の公共図書館は 支援しなかった。  この結果、Mさんは身近な友人知人にボランティアを依頼するしかなくなってしまった。 そして、時間の問題で、ほとんどのボランティアが燃え尽き、Mさんから離れていった。 障害者への情報保障の現在∼何もかも足りない  障害のタイプにより、「情報保障」として必要な配慮の内容は異なる。  知的障害であれば、「ひらがなのみを用いる」「平易な言葉遣いとする」「本人が話や状 況を理解できなくなったら、そのことを遠慮なく表明できるようにする」といったことが 情報保障のために必要である。このような配慮があれば、知的障害者も、知的障害を持た ない人々と場を同じくして議論に参加することができる。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号  2010年∼2012年、厚生労働省が設置していた障がい者制度改革推進会議・総合福祉部会 に委員の一人として参加していた光野有次氏(デザイナー・障害者のための生活用品開発 が専門)は、知的障害者も含むさまざまな障害者・健常者の参加によって進められる会議 の様子を、以下のように述べている(http://mitsunoy.jugem.jp/?eid=745 コメント欄) 「もちろん知的障がい者もこの会議のメンバーの一員だということはご存知ですよね。彼 らに対する室長の配慮は、なかなかすてきですよ。議論についていけなくなったときは、 イエローカードを掲げてもらうと、室長はもっとわかりやすい説明をもとめるということ で、そのことで他の人達もよく理解してくれるようになるという話でした」  見えない・聞こえないなら、見えない情報・聞こえない情報を、別の手段で提供する。 理解が及ばないならば、理解できる方法を提供する。紙がめくれないなら、本を持ち上げ ることが困難ならば、「紙をめくる」「本を手元に置く」に相当する手段をツールとともに 提供する。このようなことが、障害者に対する情報保障として必要である。それは、健常 者の誰もが加齢とともに必要とする可能性のある「視力が衰えてきたら適切なメガネを」 「聴力が衰えてきたら適切な補聴器を」と、何ら異なるところはない。しかし現在、障害 者に対しては、充分に知へのアクセスが保障されているとは言えない上、そのことを問題 視する人々も少ない。  では、障害さえなければ、知へのアクセスは可能なのだろうか? 閉ざされた知、奪われた未来∼貧困世帯の子どもたちの現在  予備校時代、私には、連れ立って福岡市中央図書館に通う女性の友人・真紀子(仮名) がいた。アルコール依存症の父親、パート勤務の母親との間に生まれた三人姉妹の長女だ った。熊本県郡部に生まれ育ち、その地の中堅進学校を卒業した後、理科教員を目指して 福岡県の大学への進学を志した。父親は地元で仕事を見つけることが困難な状況となって いたので、真紀子の高校卒業を機に、一家は福岡市内に転居した。その時期、父親は新し い仕事を見つけることができ、家庭の状況は比較的平穏であった。一浪の後、真紀子は福 岡県の国立大学に進学し、4年後、福岡県の教員採用試験に合格し、中学校教員となった。  その後、真紀子は25年以上、福岡県のある旧産炭地近辺の公立中学校で教員の仕事を続 けた。特に志願したというわけではない。最初の任地がその地域で、そこで職場結婚をし、
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか まもなく子どもたちが生まれたため、その地域を離れることが困難になってしまった結果 として、である。  1950年代∼60年代、炭鉱が次々と閉山となって以後、相当数の炭鉱労働者が北九州市周 辺に流れ、鉄鋼産業関連で次の職を見つけた。しかし、時代の流れから取り残される人々 も多かった。しばらくは「失業対策事業(失対)」で食いつないでいたものの、それにも 時限がある。結局、「失対」で辛うじて職業生活を継続していた人々は、生活保護を受給 するしかなくなった。  その地域は、農業の盛んな地域でもある。その農業はといえば「コメさえ作っていれば、 食いっぱぐれることだけはない」という状況で、将来に対する希望も展望も持たない小規 模コメ農家が数多く存在した。現在も存在し続けている。  問題は、その子どもたちである。  その地域には、「3代・4代が連続して生活保護」という家庭が少なくない。その他の職 業モデルとして子どもたちの目につく存在は小規模コメ農家であるが、農業への新規参入 は非常に困難である。かといって「進学校に行き、高等教育を受け、就職する」という将 来をイメージすることも、また困難だ。小規模コメ農家の子どもたちにとっても、事情は あまり変わらない。一般的な意味で「働いている大人」を見る機会もほとんどないまま、 子どもたちは、「なんとなく将来は生活保護かなあ」「なんとなく将来はウチの田んぼを継 ぐのかなあ」というイメージを持ちながら成長する。  知的な刺激を得ることの少ない家庭環境、将来に夢を持つことも難しい地域環境の中で 育つ子どもたちに対して、いかに学校の教員たちが教育努力を尽くしても、知的成長や視 野の広がりを促すことは困難だ。学校のパソコンを利用して将来を夢見ることも、その夢 の実現につながる何かを検索したりすることもないのに、子どもたちは携帯電話で、容易 に「ケータイ犯罪」に巻き込まれる。小学校高学年から中学校くらいで、多くの子どもた ちが「ヤンキー」の先輩たちに導かれ、シンナーを覚えたり、珍走団(暴走族)に参加し たりするようになる。高校には進学するものの、多くは中退する。そして「できちゃった婚」 の末、親世代と同じように、生活保護を利用して生活したり、小規模コメ農家を継いだり する。  真紀子が私に語る教員としての職業生活は、深い絶望感に彩られている。毎日の中学校 での勤務は、「教科を教える」「学力を伸ばす」「将来につながる学習をさせる」というよ うなことではなく、子どもたちを学校に来させること・学校生活を送らせること・トラブ ル対応などが中心となっている。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号  真紀子自身の家庭生活も、平穏ではなかった。依存症の親を持つ子どもは、長じてから 依存症者と結婚してしまうことが多い。真紀子の結婚した相手もまた、依存症者であり、 妻に暴力を振るいつづけた。DV被害の末、真紀子は、夫に慰謝料を支払って離婚した。夫 が、それを離婚の条件としたからである。真紀子は、子どもたちとともに平穏な暮らしを 営んでいたが、3年前からは連絡が途絶えている。離婚したあとも、元夫は近くに住んで いると聞いていた。私は「無事であってほしい」と願うばかりだ。  その地域には、虐待やDVの問題も多い。地域に産業らしい産業がなく、職を得て働くこ とが困難であれば、当然そうなるであろう。貧困な社会環境に潰されなかった一部の子ど もたちに対しては、真紀子は他地域の高校へと進学することを勧め、進学指導をした。  時には、子どもが自動車で1時間ほど離れた福岡市の高校への進学を希望するので、そ れをきっかけとして、暴力を振るう夫と離れようとする母親もいた。真紀子は、その子ど もが福岡市の高校に合格すると、母子の秘密の引越しを、自分の車で手伝ったりもした。  明らかに、中学校教員の業務の範囲ではない。しかし、誰かが手を差し伸べなければ、 悲惨な状況が悲惨なままでありつづけるだけだ。真紀子は 「私には、何もしてやれない、本当に何もできない」 と自嘲しつつ、そのような困難を抱えた子どもたちや周辺の人々に、できるだけの支援を していた。 貧困ゆえに、小学校に通うことを「遠慮する」子ども  2008年、経済的理由により小学校・中学校に通うことのできない子どもたちが、218名 確認されていた。小学生61名、中学生157名である(文部科学省・平成21年度学校基本調 査 http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/08121201/1282588.htm)。この他に、 家庭不和・1年以上にわたる居所不明など、背後に貧困の問題がある可能性も考えられる 不登校児童がいる。  数字で見ていても、個々の子どもたちの状況は見えてこないので、具体例を紹介した い。私自身が直接取材したわけではなく、不登校児のための「適応指導教室」に勤務して いた元小学校教員の話であるが、状況に想像力を及ぼす手がかりにはなるであろう。  ある不登校児の母親は、家庭訪問を拒みつづけていた。はっきりと拒むわけではなく、 適応指導教室の指導員の電話には応じ、家庭訪問の日時を決めることはできる。ところが、 その日・その時刻に指導員が訪れると、母親は子どもを車に乗せて出かけてしまい、留守
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか にしてしまうのだ。  一家は生活保護世帯であったが、車の保有・運転を認められていた。生活保護受給者の 車の保有は原則として禁止されていたが、地方においては生活必需品に近いという事情が あるため、必要性に応じて認められるようになっている。  ここからは私の想像である。母親には、「誰かが来て自分に指導を行う」に対する強い 恐怖や嫌悪があるのではないだろうか。生活保護受給者となると、福祉行政のさまざまな 「指導」に従うことが求められる。生活指導、就労指導。それらはしばしば、当事者にと っては屈辱的なものである。私には生活保護受給の経験はないが、障害者福祉においても、 似たような「指導」は存在する。こんどやってくる適応指導教室の指導員が、同じように 屈辱的な扱いをするかどうかは分からないが、「あつものに懲りてなますを吹く」は人間 誰もが犯しうる誤りだ。問題は、母親が指導員の来訪を受け入れるまでの数ヶ月の間、子 どもは適切な育ちの機会を奪われ続けたままであるということである。  ある不登校児の母親は、指導員の電話に対して、意味のある応答をすることができなか った。支離滅裂で、何を話しているのかがよくわからない。と思えば、突然怒り出したり する。  家庭訪問をしてみると、母親は知的障害を持っていた。母親と4人の子どもたちから成 る家族の人間関係は、極めて荒廃した状況にあった。4人の子どもたちのうち2人は知的障 害児であった。この一家も、生活保護を受給していた。貧困・子育ての問題・不登校など、 多様な問題が重複しており、福祉・育児支援・不登校児支援など、多様で有機的な働きか けが必要な一家であったが、支援する側が、いわゆる「縦割り行政」であったために、適 切な支援を行うことができなかった。   ある不登校児の若い両親は、日雇い派遣やアルバイトで、その日暮らしを続けていた。 一家の収入は生活保護水準以下であった。申請すれば受給が可能なのだが、充分な教育を 受けていない両親は、「水際作戦」によって断念させられることなく生活保護の申請を行 う方法にも、貧困家庭で受けることのできる育児支援の数々にも、たどりつくことができ なかった。光熱費もしばしば払えなくなった。「ガスが止められる」といったことは、日 常茶飯事であった。  両親は、子どもをいったんは小学校に就学させた。子どもは学校も学習も好きであった が、しばしば給食費を支払うこともできなくなる家庭の事情から、「学校、行きたいけど 遠慮しとく」と不登校を始めていた。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号  このような子どもたちは、数多いわけではないけれども、今、この瞬間にも日本に存在 する。適切な生育の機会も、ひび割れた大地に水が染み込むように知識や概念を獲得して いくべき時期に知的な刺激を受ける機会も、奪われたままで生育している。 「江戸川中3勉強会」の25年間の営み  1980年代、東京都江戸川区でのことである。  福祉事務所に勤務する一人のケースワーカーが、勤務時間後、福祉事務所の会議室で小 さな勉強会を開き、学習指導を始めた。対象は、そのケースワーカーの受け持つ生活保護 世帯の、中学3年生の子どもたちであった。せめてその子どもたちを公立高校に進学させ、 「親と同じように生活保護」とは違う将来の選択肢を持たせたい。そのケースワーカーは、 そう考えたのであった。  共感した同僚たちや大学生たちの協力のもと、この勉強会は、1987年に「江戸川中3勉 強会」へと発展した。対象は、生活保護世帯・低所得世帯の子どもたちである。以来、25 年間、勉強会は継続されている。春∼秋は週に1回だが、入試シーズンには週3∼4回開催 される。また、夏休みにはキャンプ・冬休みにはクリスマス会・3月には卒業祝賀会を開 催する。生活保護世帯の子どもたちは、「家族旅行」「家庭で節目を祝う」といった経験も していないことが多い。勉強会では、学習を指導するだけではなく、子どもたちに「ふつ うの」経験をする機会も用意しているのである。子どもたちの参加費用は、学習指導とも ども、もちろん無料である。必要な費用は、カンパで賄われている。  秋ごろから行われる各高校の進学説明会の際、子どもたちにスタッフが付き添うことも ある。生活保護世帯の親は、子どもの高校進学に関心を向けられないことが少なくないか らだ。  勉強会のスタッフは、全員がボランティアだ。大学生であったり、会社員であったり、 福祉事務所職員であったりする。大学生は、中学3年生の子どもたちと年齢が近いため、 勉強会にとっては重要な存在である。ただし2012年度、大学生は一人もいなかった。背景 には、大学生からボランティアをする余裕が失われていることもあるかもしれない。  子どもたちの生育環境は、決して良好ではない。  親が精神疾患やアルコール依存などの問題を抱えており、中学3年生の子どもが家庭運 営や家事のすべてを背負わざるを得ない状況にあったりすることもある。  また、住居が狭いため、個室どころか勉強に使える机もなく、万年床の上だけが個人の
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか スペースであるという中学3年もいる。  ある中学3年生の悩み事は 「お金を安全に隠すにはどうすればよいか」 であったりする。子どもに支給される手当類を、母親が全部、自分のための買い物に使っ てしまうからだ。月々の小遣いは一応は与えられているのだが、小遣いを貯めてゲームソ フトを買ったりすると、母親に転売されてしまう。現金を貯金箱や財布に入れておくと、 母親にいつの間にか奪われてしまう。学生カバンの中に入れておいても、眠っている間は 安全ではない。安全そうな場所はパンツの中くらいしかないのだが、入浴する時には脱が なくてはならない。浴室に持ち込めば濡れてしまいそうだ。  子どもたちを「江戸川中3勉強会」につない でいるのは、現在のところ、担当ケースワーカ ーだ。ケースワーカーの業務の一つに、受け持 ち世帯の訪問がある。中学生の子どもがいる世 帯では、なんとなく、勉強会の話をする。中学 3年生になったら「行ってみたら?」と背中を 押す。  勉強会は5月から開講されるが、すぐに受験 勉強を始められることは少ない。子どもたちの 多くは、小学校から不登校が続いており、学力 が非常に低いからだ。中学3年生でも「掛け算 九九を覚えていない」「アルファベットが書け ない」といったことが多い。勉強会のスタッフ は、子どもたちとマン・ツー・マンで、丁寧に 学習を指導する。学習の時間は長くても1時間 ほどである。学習の習慣を持っていない子どもたちにとっては、集中を続けることの可能 な時間の限度が、1時間程度なのである。その後は雑談の時間となる。スタッフにとっては、 子どもたちの暮らしぶりや本音に接する貴重な機会でもある。  多くの子どもたちにとって、この勉強会の場が、唯一の学習の場だ。中学校の授業は、 まったくついて行けなくなっている。小学校時代に始まる不登校経験を持つ子どもたちも 少なくない。家庭は、勉強ができるような環境ではない。勉強会では、ちょっとした、確 実にできる宿題を毎回出す。「学習指導の内容を身につけられるように」という意図も当 子どもたちが訪れる前の「江戸川中3勉強会」会場。 閑散とした集会スペースに、スタッフが待機している。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 然あるが、「なんとか、勉強のできる時間と場所を見つけてほしい」ということでもある。  丁寧に指導を受け、繰り返して学習してゆけば、少しずつでも学力は伸びていく。諦め かけていた高校進学が、現実の可能性として子どもたちに見えてくる。ほとんどの子ども たちが、3月末には都立高校への進学を勝ち取る。職業への意識を強く持っている子ども たちは、工業高校や商業高校を選択する。その相当数は夜間部である。また、普通科の単 位制定時制高校を選択する子どもたちも多い。中学校の出席日数や学力の問題から、普通 科の進学校に「ふつうに」進学することは困難な場合が多いのだが、とにもかくにも、過 去25年の間に300人ほどの子どもたちが、「江戸川中3勉強会」で高校進学を勝ち取ってきた。 その後の進路はどうだろうか?  スタッフたちは、特に子どもたちの追跡調査は行っていない。しかし、50%ほどは、高 校を中退してしまっている可能性が考えられるという。高校に進学した300人の子どもた ちのうち、成長してスタッフとして戻ってきたのは3人に過ぎないともいう。おそらく、 相当数の子どもたちは、成人した後、親と同じように生活保護世帯を形成しているのであ ろう。  子どもたちが経済的自立を維持できる大人になるための次の課題は、高校中退を食い止 めることである。2012年度から、スタッフたちは、月に1回、勉強会のOB・OGが気楽に 集まって雑談をできる場を設けた。高校卒業までを、なんとか支えたいという思いからで ある。  しかし、高校を無事に卒業でき、就職できたとしても、25歳前後までは不安定な時期が 続く。就労を継続することが困難であったり、原家族から独立し、新しく自分の家庭を築 くプロセスで問題を抱えたり。そこまでの支援は、「江戸川中3勉強会」のスタッフには不 可能であろう。制度としての重層的な支援が、福祉行政に望まれるところだ。 『生活保護手帳』を知っていますか?  『生活保護手帳』は、生活保護という制度に関する公的なルールブックである。毎年、 その年の状況を反映した最新版が発行され、日本全国の福祉事務所のケースワーカー全員 に、必ず配布されている。  この『生活保護手帳』には、生活保護法は実際にどのように運用されることになるかが、 事細かに記載されている。かつては本当に、コンパクトな手帳だったそうだが、現在は約 870ページに及ぶ大冊である。
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか  実際の運用に関しては、福祉事務所 のケースワーカーたちも悩む場面が多 い。車の保有と運転は、どのような条 件のもとに認めればよいのか。「経済 的自立に向かって努力したいので、必 要な経費を生業給付の形で給付してほ しい」と望む当事者に、どのような基 準によって、何をどこまで認めればよ いのか。稀に、問題多い当事者もい る。毎月初めに支給される生活保護費 をパチンコで消費してしまい、翌日に は「お金がない」と言う当事者に、どう対処すればよいのか。  このような現実の問題に対しては、『生活保護手帳別冊問答集』という別冊が用意され ている。ケースワーカーのよくある悩みに対するQ&A集である。こちらも、約570ページ。 気楽に読めるページ数ではない。  『生活保護手帳』『生活保護手帳別冊問答集』とも、一般に市販されており、「アマゾン」 などで購入することができる。しかし、安価ではない。2012年版では、『生活保護手帳』 が2,625円。『問答集』が2,310円。合計で、約5,000円。その情報を真に必要としているは ずの困窮者が、容易に購入できる価格ではない。「内容が難解」「役所文章で読みにくい」 といった問題もあるのだが、それはさておく。 あなたの近くの図書館に『生活保護手帳』はありますか?  私の住む東京都杉並区には、区立図書館が13館ある。『六法全書』の最新刊は、全館に、 毎年配架されている。『広辞苑』は、最新刊の第6版が、区立図書館13館+区民センターの 合計で16冊配架されている。  『生活保護手帳』は、2013年1月現在、1冊も所蔵・配架されていない。  杉並区の福祉は、近年、悪化の一途をたどっている。重度障害者が「ここにいたら殺さ れる」という理由で転居した噂を、私は数件耳にしている。生存に必要なだけのヘルパー 派遣を得ることができなければ、生存の維持ができなくなる。交渉すれば充分なヘルパー 派遣を得ることが可能かもしれないが、交渉の間も、生存を続けなくては意味がない。そ 『生活保護手帳』と『生活保護手帳別冊問答集』。 この2冊が、公的な生活保護制度の運用ルールブックである。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 こで、交渉を断念して、生存・生活の可能な自治体へと転居するのである。転居先は、東 京都世田谷区・東京都立川区など、東京都の中では、障害者福祉の状況が良好な自治体 だ。杉並区にとっては、「障害者福祉を削減できてよかった」ということになるのかもし れない。しかし、他の自治体に重度障害者を押し付けることは、「障害者福祉の削減」と して評価されるべきことであろうか?   私は、障害者としての自分自身の経験から、杉並区立図書館に『生活保護手帳』がなか ったことに対しては「杉並区だからねえ」と思ってしまった。  しかし、杉並区の生活保護行政の現状は、それほど悪化してはいない。杉並区内の生活 保護受給者の話を聞くと、担当ケースワーカーに良心的かつ現実的な対応を受けているこ とを知ることができる。おそらく、図書館に『生活保護手帳』『生活保護手帳別冊問答集』 が1冊も配架されていないことは、生活保護行政と区立図書館がまったく連動していない ことによっているのだろう。  では、全国的にはどうだろうか? 2012年9月現在、2011年版『生活保護手帳』(*)の 所蔵状況は、以下のとおりであった。  全国的に見ても、3%の図書館にしか所蔵 されていない。六法の「刑事訴訟法」の厄介 にならないためにも、社会保障に対する正 確な知識の普及は必要であろう。  なぜ、図書館には『六法全書』があって、 『生活保護手帳』がないのであろうか? (*)既に2012年版が発売されていたが、 まだほとんど所蔵されていなかったため、 図書館種別 施設数 所蔵されている部数 所蔵率(%) 都道府県+国会図書館 62 30 48.4 市区町村図書館 2,509 99 3.9 公民館図書室その他 1,963 14 0.7 合計 4,534 143 3.15 独自の先進的な取り組みで知られる「山中湖情報創造館」 の書架には、発刊されて間もない『生活保護手帳』『生活 保護手帳別冊問答集』が配架されていた。 表2 『生活保護手帳』所蔵状況
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか 2011年版とした。また、本調査に関しては、(株)カーリル・吉本龍司氏のご協力をいた だいた。ここに感謝する。 社会のセーフティネットとしての図書館∼安易に民間委託されて良いのか?  私の住まいから最も近い杉並区立図書館では、2007年、業務委託が開始された。窓口の カウンターにいる人々は、いかにも「区役所の役人」という感じの無愛想で不機嫌な中年 男女から、言動が丁寧で感じのよい民間のスタッフたちへと変わった。一ユーザとしては、 大いに歓迎すべき変化である。何か判断の必要なことがあると、スタッフたちはカウンタ ーの奥のドアを開け、そこにいる人々に「お伺い」を立てる。威張った口調の返事が聞こ え、横柄な表情が見える。数少ない正規職員である。それは愉快な風景ではないけれども、 私は窓口の民間スタッフたちの対応に、とても満足している。  現在、杉並区の区立図書館13館のうち11館で、何らかの形での民間委託・非常勤職員に よる運営などが行われている。  杉並区立図書館サイトの「運営方針」ページ(https://www.library.city.suginami.tokyo. jp/outline/index.html)には、 「杉並区では、民間事業者の経験やノウハウを活かして、図書館サービスの一層の向上を 図るため、平成17年4月1日から図書館運営業務の委託を開始し、平成19年4月1日からは、 指定管理者制度を導入して事業者の創意工夫により、特色ある図書館運営をめざしていま す。また、非常勤職員を活用した図書館運営についても、引き続き実施します」 とある。特に悪いことであるようには見えない。  しかし、「特色ある」とは、どのような特色だろうか? 図書館の公共性と、どのよう な関係を持つ特色だろうか? 民間事業者の活用によって、図書館の公共性が失われる懸 念はないだろうか? 非常勤職員の活用は、「権限も責任も持たない人々が低賃金で図書 館を運営する」と、どこが、どう違うのだろうか? 社会のセーフティネットとしての公共図書館  ここで一度、公共図書館の果たすべき役割について、確認しておきたい。  公共図書館は、「貸し出しはその自治体の住民に限定する」であるとしても、すべての 人々に対してアクセスを拒まないのが原則である。何のためか。すべての人に対し、「知」 を提供するのが目的であるからだ。どのような知か。多様な内容の知でありうるが、
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 「職場でハラスメントを受けているが、どう対処すればよいか」「うつ病と診断されたが、 どのように治療をすれば、どのように経過して治癒するのか」「失業しそうなのだが、ス ムーズに再就職できるためにはどうすればよいか」「アパートの家賃が払えず追い出され そうだが、どうすればよいか」……まずは、今日の、現在の、場合によっては生命もかか っている深刻な困難に対応するための知。これを提供できない図書館は、公共図書館であ ることをやめたほうがよいだろう。  深刻な困難を抱えた人々が、自暴自棄になったり破滅的な行動に走らないためには、他 の行動の選択肢が充分に示されている必要がある。さらに、それらの選択肢は実際に選択 可能である必要がある。公共図書館は、その選択肢が蔵書・掲示・レファレンスサービス などを総合して、漏れなく示す必要がある。  社会の安全・安心を確保するという意味で、公共図書館は社会のセーフティネットであ る。また、そのように機能しなくてはならない。 すべての図書館に『生活保護手帳』を!  公共図書館を社会のセーフティネットと捉えるならば、そこで「最後のセーフティネッ ト」である生活保護制度に関する情報が充分に提供されていないことは、重大な欠落であ るというしかない。  公共図書館で選書を行う立場の人々は、利用者である地域住民の生活に直結する社会保 障に対して、十分な知識を持っているだろうか? 生活保護について、どのような制度で あるかの概略だけでも知っているだろうか? おそらく、答えは「否」であろう。でなけ れば、生活保護制度に関する最も基本的な資料である『生活保護手帳』が、全国の公共図 書館を合計して150冊足らずしか所蔵・配架されていないという現状はないはずだからだ。   全ての図書館に『生活保護手帳を』! フェイスブックページ
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか  私は、生活保護に関する記事多数を執筆した2012年、居住地である杉並区の公共図書 館に『生活保護手帳』が一冊もないという事実に驚き、フェイスブックを拠点として「す べての図書館に『生活保護手帳』を!」という活動を開始した(https://www.facebook. com/SeikatsuhogoTechou)。  まずは、現状を把握する必要がある。そこで最初に、全国の所蔵状況を調べた。結果は 前述のとおり、惨憺たるものであった。  今年は全国的に、公共図書館へ『生活保護手帳』『生活保護手帳別冊問答集』の購入を リクエストする運動を展開できれば、と考えている。しかし、リクエストされるまでもな く、必要性を認識して購入する選書担当者が一人でも増えてほしい。リクエストは、その 自治体に在住・在学・在勤していることが条件となる。自発的に『生活保護手帳』を始め とする資料の存在に気づき、必要性を認識し、リクエストを行う住民がいない自治体もあ るだろう。リクエストを待ってはじめて購入・配架を行うようでは、あまりにも利用者の 潜在ニーズに対して鈍感すぎるのではないだろうか。 まず、公共図書館への物理的アクセスを保障しよう  公共図書館は、他の利用者の迷惑とならない限り、あらゆる人に対して「館内に入る」 という物理的アクセスを拒まない。しかし、館内に入ることができるだけでは、物理的ア クセスは充分ではない。そこまで来ることのできない人々が数多く存在するからだ。  私は自分の住まいから、毎日、電動車椅子で外出し、買い物など日常の雑事のついでに 図書館に寄る。電動車椅子だけを利用しての行動範囲に、公共図書館は現在4館あり、う ち1館は、約77万冊の蔵書を誇る大規模図書館である。しかし、冒頭で述べた通り、生育 過程では「いかに図書館へのアクセスを確保するか」が自分にとっての死活問題であった。  それでも、福岡市近郊に生まれ育った私の生育環境は、書籍・雑誌へのアクセスでは、 まだ恵まれていた方かもしれない。地方には、図書館も書店もない町が数多く存在する。 「最も近い図書館まで50km、最も近い書店まで100km」といったことも珍しくない。この ことは、自分でそこまでアクセスする手段を持たない子どもたち・高齢者・障害者等にと って、知へのアクセスが非常に困難であることを意味する。  子どもたちに対しては、小学校・中学校の図書館・図書室があるにはある。しかし、そ れだけでは充分ではない。想像したこともない数多くの分野の大量の書籍・雑誌に接し、 世界の広さと多様さに圧倒されるような経験、知的好奇心を引き出されるような経験を、
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 子ども時代に持つことができるかどうか。それは、その子どもの将来を、大きく左右する であろう。知への畏れは、想像力の源泉である。存在も知らないものごとを、想像できる わけはない。大量の書籍・雑誌は、「自分がまだ存在も知らないものごとが数多く存在する」 という気づきを、子どもたちに与えることができる。それは、想像力の羽を伸ばす大きな きっかけとなりうる。 「将来、社会を背負う子どもたちに充分な教育を授け、確実に納税者になってもらわなく ては、社会が維持できなくなる。だから書籍・雑誌へのアクセスを保障しなくては」 という視点もありうる。しかし、日本に生まれたすべての子どもが、その地域や家庭の文 化の多様性を尊重されつつも、同じように知的に刺激され、発達する機会を保障されるこ と。そのための環境を用意されること。これが、社会の義務でなければ、誰の義務だとい うのであろうか。  まず、すべての人々に対して、図書館への物理的アクセスを保障することが必要である。  特に、自分の意志だけでは図書館へとアクセスすることのできない子どもたちに対し、 何らかの形で、図書館への物理的アクセスを保障する必要がある。  たとえば週に1回、1日1往復だけバスを走らせ、図書館や大きな書店のある町へと子ど もたちを連れていき、連れ帰る。安全面の心配があれば、引率者をつける。たったそれだ けのことでも、知的な刺激の少ない地域の子どもたちの生育状況は、大きく変化するであ ろう。「その地域に子どもは2人しかいない」ということであれば、大人に対しても利用可 能にしてもよい。そうすれば、障害・病気・高齢・貧困などによって知へのアクセスを阻 まれている人々が、大きな恩恵を受けうるであろう。視野を開かれ、自分に欠けているも のに気づき、生存・生活をより容易にし、次の一歩への刺激を受けることによって。 現在の日本で、「知」は余剰なのか?  日本で「博士余り」が指摘されはじめて久しい。水月昭道氏による「高学歴ワーキング プア」という造語もある。「高学歴ワーキングプア」とは、大学院博士課程を修了したり 博士号を取得したりしたものの、学歴にふさわしい仕事を見つけることができず、大学・ 研究業界の界隈で不安定就労を続けたり、あるいは大学や研究の周辺ですらなくコンビ ニ・スーパー等のアルバイトで辛うじて生計を立てる人々である。これらの事例を念頭に、 「知はもう充分だ」「知は余っている」と認識している方々もおられるであろう。  確かに、高学歴者は「余って」いる。学歴にふさわしいと考えられる仕事・学業での努
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか 力が報われる仕事に就くことのできる高学歴者は多くない。知が余っているかどうかはと もかく、高学歴者は労働市場で余剰となっている。  この事情は、日本だけのものではない。たとえばアメリカの事情を見てみよう。Jorge Cham氏によるコミック“Piled Deeper and Higher”は、アメリカの大学院生やいわゆる 「ポスドク(ポストドクター:Post Doctoral Fellow)」の状況を余すところなく描いてい る。教員たちが勝ち得た研究費から一定の収入が支払われるため生活は営めるものの、将 来の展望も希望もなく、研究の最末端で労働力を提供する日々を送る大学院生たち。博士 号を得たものの民間企業に就職することがきず、しかたなくポスドクとなったが、研究の プレッシャーのもと、ストレス多く、やはり将来の展望も希望もない日々を送るポスドク たち。幸い、大学や研究機関に終身職を得ることができたとしても、所属組織が定年まで 存続するとは限らない。大学教授が政権交替や科学政策の変更によって職を失うことなど、 日常茶飯事だ。このため、アメリカの科学政策に関わる団体や各大学では、さまざまな試 みが行われている。日本と同様、博士課程修了者・博士号取得者に対し、大学・研究業界 本編のコメント (上)“PHD Comics”こと「Piled Higher and Deeper」。 Jorge Cham作・画。インターネットで公開され、 世界中の大学院生・大学関係者の共感を呼んでい る。2011年には映画化も行われた(http://www. phdcomics.com/comics/)。 (左)世界各地の大学や研究機関を探訪しての特別レポー トは、“PHD Comics”本編と同等かそれ以上に人気 が高い。この特別レポートには、ハリケーン「カト リーナ」に大きな打撃を受けたバイオ系研究室が解 散し、テニュア職に就いていた研究室責任者も失職 した経緯が描かれている(http://www.phdcomics. com/comics/archive.php?comicid=969)。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号 にこだわらずに進路を選択できるように働きかけることが行われている。また、博士課程 への進学を前提としない修士課程を新設し、産業界での長期インターンシップを必須とし て産業界に求められる人材を育成する試みも盛んになっている。  話を日本に戻す。大学院博士課程の修了者は、確かに余っている。博士も余っている。 その人々の進路は多様に開拓される必要がある。そもそも、それほど多数の大学院博士課 程進学者は必要でなかった可能性が高い。このことは、日本における「知」の余剰を意味 するであろうか?  本稿で見てきたとおり、日本には、「知」の存在と必要性を知ることからも遠ざけられ ている人々が数多く存在する。知的に発達することにまったく適していない家庭環境に育 つ子どもたちがいる。義務教育段階で学校への通学ができなかったり、実質的に通学を継 続できなかったりする子どもたちがいる。健常児同等の学びを得ることのできない障害児 たちがいる。知や学びを求めていても、必要な情報や書籍・雑誌に接する手段の確保で苦 戦を強いられる障害者たちがいる。貧困により、公共図書館以外では書籍・雑誌に接する ことができないにもかかわらず、そこには必要とする資料が充分に配置されていないとい う問題に直面する人々がいる。また、図書館への物理的アクセス手段を確保されていない 人々がいる。高齢になり、読書は拡大文字によって行う必要が発生した時に、極めて限ら れた一部の書籍しか拡大文字化されていないという問題に直面する人々がいる。知的障害 があり、一般の書籍・雑誌をより平易にするというサービスが公共図書館にもどこにも存 在しないゆえに、知的刺激や知的発達から遠ざけられ続けている人々がいる。  「知」は、「知」へのアクセスは、圧倒的に不足している。これが日本の現状ではないか。 「知」のユニバーサル・アクセス化 ─ 公正さのより大きい社会へ  今や日本は、強烈な格差社会となっている。多数の社会的弱者、深刻な貧困問題を抱え た人々という土台の上に、社会が辛うじて成立している。私は、そのように認識している。  近年の日本では、自己責任論が盛んである。もちろん、自由主義社会において結果の平 等が保障される必要はない。しかし、機会の平等をまったく保障せずに結果だけで評価さ れることは、まったく公正さを欠いていると言わざるを得ない。機会の平等があってこそ、 「フェア・スタート」が保障されていてこそ、自己責任論は意味を持ちうるのである。機
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか 会の平等も「フェア・スタート」も保障しないのに、結果に対してだけ「自己責任」を主 張する。この、不公正きわまりない社会が、現在の日本である。  公共図書館のサービスは、さまざまな社会的弱者をこそ、最優先すべきである。社会的 弱者をハンディキャップのタイプによって分類すれば、そのタイプの一つひとつに属す る人々は、マイノリティに他ならないであろう。しかし、ハンディキャップを負っている 人々のハンディキャップを埋め、さまざまな競争のスタートラインに立つ権利を保障する ことは、公共の役割である。  政権も、福祉行政も、必ずしもそのような理念によっては行動しない。しかし公共図書 館には、図書館の独立性を生かし、率先して、「さまざまなハンディキャップを埋める」 ということを行動の目的としてほしい。図書館への物理的アクセスが問題になる地域が周 辺に数多く存在したら、送迎バスを走らせてほしい。障害者に対しては、読みたい本への アクセスが、費用負担なしに、ほんの少しのタイムラグで行えるように、対応体制を整備 してほしい。  もちろん、その時には 「どうして、図書館のない隣町の人々のために、この町の私たちのお金を使わなくてはい けないのだ」 「どうして、この町にたった一人しかいない視覚障害者のために、みんなのお金を使わな くてはいけないのだ、しかもその人は『仕事がない』といって生活保護で、みんなの税金 で暮らしているのに」 といった反論が、大いに予想される。どのような反論も歓迎し、議論を深めて行こうでは ないか。「この町」「隣町」ではなく、公共とはどうあるべきなのか。意思決定はいつも、 単純多数決でよいのか。「(福祉を利用している)あの人」と「みんな」という分断のしか たは適切か。  その議論には大いに、図書館の「知」が役立つ。その議論はまた、図書館の「知」への ニーズを拡大する方向へと向かう。議論と意思決定、さらに実行のプロセスで、少しずつ でも、一方では余剰すぎ、一方では不足過ぎる日本の「知」を、日本にいれば誰でもアク セスできる普遍的なものへと変化させて行こうではないか。  このプロセスで、じりじりと、ほんの少しずつでも、日本に圧倒的に不足している「公 正さ」が増えていけば。広がっていけば。私はとりあえず、全国のどの図書館にも『生活 保護手帳』が置かれる近未来を夢見ながら、そのように考えている。
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    「知」の機会不平等を解消するために ─ 何から始めればよいのか  ライブラリー・リソース・ガイド 2013年 冬号  あなたも、明日は経済状況の激変に見舞われ、社 会的弱者になるかもしれない。事故や病気によって 障害者になるかもしれない。そこまでの激変は経験 しないとしても、不況によりボーナスがカットされ て減収となったり、一時的に松葉杖や車椅子を必要 とする状況に置かれるかもしれない。いずれにして も、やがては加齢によって、老眼鏡や補聴器を必要 とする存在になる。認知症となり、知的能力も低下 するかもしれない。その時に、昨日と少しだけ違う けれども、昨日に引き続く今日の日常を生きられる か。昨日読みかけていた本の続きを、今日もまた読 めるか。今日必要になった情報に、昨日と同じよう にアクセスできるか。新しく必要になった支援を、 適切に得ることができるか。  すべては、社会がどれだけ公正であるかにかかっている。まずは、社会の公正さを少し ずつでも拡大していくことを、図書館から始めよう。図書館員にも、一利用者に過ぎない 一市民にも、できることは、きっと、たくさんある。 結びに変えて  2013年11月、 「知へのアクセスについて、LRGに執筆してみませんか?」 という岡本真氏の依頼を、私は嬉しく受け取った。障害当事者として、また、貧困問題に ついて多くの記事を執筆しているライターとして、知へのアクセスにまつわる問題は、自 分自身が、周辺の人々が、直面し続けている問題である。  岡本氏・嶋田綾子氏との打ち合わせでは、私自身が必ずしも「知」へのアクセスに恵ま れているとはいえない環境に育ったことが、話題の一つとなった。本稿に記載したとおり、 小学生時代の私の図書館環境は、遠すぎて通えない小さな自治体図書館・公民館の貧弱な 図書室・小学校の図書室(図書館)で全てであったからだ。私は、自分の生育歴とからめて、 自分と図書館の関わりについて書いてみることにした。  ところが執筆にかかってみると、思いのほか難航した。通常、1時間で2,500∼3,500字の 文章を書くことのできる私は、単純計算で、20時間あれば本稿を執筆できるはずである。 バンクーバー公共図書館の売店で売られていた バッグ。 13の言語で「図書館」と書かれている。
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    ライブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号  「知」の機会不平等を解消するために─ 何から始めればよいのか しかし、調べ物の時間を度外視しても、50時間程度を必要とした。  幼少の私がなぜ「知」へと誘われたか、何が「知」への接近を妨げていたかについて書 くということは、当時の私の生育環境そのものについて書くことである。原家族のありよ うについて、両親の行動について、地域に根深く横たわっていた問題について、書かない わけには行かない。  主に母親より受けていた虐待については、最後まで「書きたくない」という思いがあっ た。両親は健在で、福岡県春日市に現在も住んでいる。今年80歳になる父親は、春日市の 図書館に通うことを、楽しみの一つとしている。そこで、父親が本誌と私の名前に気付い たら? 過去に受けた虐待による私の心の傷や苦しみはそれはそれとして、老夫婦の平穏 な日常を壊すことはしたくない。では、地名を伏せるか? それでは「福岡市に隣接する 春日市」であったことの意味を描くことができなくなってしまう。悲惨な状況にあった小 学校のクラスメートたちについては、どうするか? 今、そこに住んでいないとしても、 当時のありのままを描いてよいものであろうか? 本稿に「Mさん」として登場する視覚 障害者については、どうすべきであろうか。どのような細部の歪曲を行ったとしても、本 人が読めば、自分のことと気づいてしまうであろう。  自分自身についても、イジメやアカデミック・ハラスメントに遭っていた事実につい て、書いてよいものだろうか? そのような事実について書くことは、自分自身の今後の 展開を妨げないであろうか? 私自身、思い出したくもないのに?  私は悩みに悩んだあげく、プライバシーに関する最低限の配慮を行い、本稿をこのよう な形で執筆した。執筆しながら、その時その時の記憶が生々しく蘇り、いたたまれない気 持ちになったり、涙を流したりした。  本稿発表によるどのような反応も、私は、謹んで受け止める所存である。どうか、 waruiko.miwa@gmail.com まで、ご意見・ご感想・コメントなどを寄せていただきたい。  最後に、私に生を授けた両親に対し、この場を借りて、心よりの感謝を捧げる。この世 に送り出してくれて、ありがとう。その事実がなかったら、私は成長して図書館と関わる こともなかった。この世に送り出してくれたこと、虐待はしても命までは奪わなかったこ とに、学業やキャリア形成への妨害はしても完全に終わらせるには至らなかったことに対 し、両親に感謝する。
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    ライブラリー・リソース・ガイド   20 1 3 年 冬 号 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 図書館システムに関するデータ(ベンダー名、パッケージ名、導入機関数)は、株式会社カーリル(以 下カーリル)より提供されたデータに基づいている(2012年12月4日現在)。 図書館に関するデータ(図書館名、所在地、館数、館種)は、カーリルより提供されたデータに基づ いている(2012年12月4日現在)。 図書館システムに関するデータ、図書館に関するデータは、カーリルが所持するデータに基づいてい るため、日本に存在するすべての図書館を網羅しているわけではない。 ここでいう、ベンダーとは、図書館システムを構築し提供する企業である。 ここでいう、パッケージとは、図書館システム名である。 ベンダー名は、カーリルの命名規則に従っている。各社の正式名称とは異なる場合がある。 パッケージ名は、カーリルが区別のために命名しているものもあるため、実際にベンダーが公表して いるものとはバージョン名などが異なるものがある。 同一自治体内で複数館を持つ図書館を、1機関とカウントしている。ここでいう、同一自治体とは、全 国比較の場合は、全国を、都道府県ごとの比較の場合は、市区町村を指す。 館種は、公共図書館、大学図書館、専門図書館の3種類に分類している。公共図書館には、国立国会図 書館、市区町村立図書館、公民館図書室がある。大学図書館には、4年制大学図書館のほかに、短期大 学図書館、大学院図書館、高等専門学校図書館、専門学校図書館を含む。 人口統計は、2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。 第1次産業などの産業区分、15歳未満人口など、人口に関する各区分は、2010年(平成22年)国勢調 査に準拠している。 カーリルによる『生活保護手帳』『生活保護手帳別冊問答集』の2011年度版、2012年度版のデータは、 2013年2月2日現在のものである。 凡例 特集「図書館システムの現在」では、下記の編集方針に従って執筆している。
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  • 67.
    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 01 ベンダー別導入状況 富士通とNECの2社で全シェアの半分を占める  全国の図書館で導入されている図書館システムをベンダー別にみると、表1の とおりである。  館数の多い公共図書館に多く導入されており、なおかつ大学図書館や専門図書 館にも導入実績の多い富士通、NECの2社が、圧倒的にシェアの上位を占めてい る。3位以降では、大学図書館に多く採用されているベンダーのシェアも高い。  内訳としては、富士通(28.6%)やNEC(25.8%)などの、大手ベンダーのシ ェアが目立つ。その中で、大学図書館に導入実績が多いリコー(8.8%)や、専 門図書館でのシェアが高いブレインテック(7.5%)など、特定の館種に強いベ ンダーのシェアも目立つ。さらに言えば、大手ベンダーが複数のパッケージを持 っているのに対して、リコーは1種類のパッケージで第3位のシェアを持ってい る。  またソフテック(北海道 1.8%)、システムインナカゴミ(山梨県 1.0%)、両 毛システムズ(群馬県 0.9%)、四国電子計算センター(香川県 0.4%)、まちづく り三鷹(東京都 0.3%)といった、地方を拠点にしているベンダーも健闘している。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 順位 ベンダー名 シェア(%) シェア (公共) (大学) (専門) 1 富士通 618 28.6% 475 125 18 2 NEC 558 25.8% 413 139 6 3 リコー 191 8.8% 1 176 14 4 ブレインテック 161 7.5% 2 130 29 5 京セラ丸善 119 5.5% 40 74 5 6 日立 97 4.5% 70 22 5 7 NTTデータ九州 68 3.1% 14 48 6 8 三菱電機 57 2.6% 56 0 1 9 日本事務器 53 2.5% 0 50 3 10 ソフテック 38 1.8% 27 8 3 11 サンデータセンター 35 1.6% 33 0 2 12 (オリジナル) 33 1.5% 8 1 24 13 日本電子計算 26 1.2% 17 6 3 14 システムインナカゴミ 22 1.0% 22 0 0 15 両毛システムズ 20 0.9% 20 0 0 16 OPAC 8 0.4% 0 8 0 17 四国電子計算センター 8 0.4% 8 0 0 18 キハラ 6 0.3% 1 3 2 19 まちづくり三鷹 6 0.3% 6 0 0 20 新日鉄 5 0.2% 0 5 0 その他 32 1.5% 17 9 6 計 2,616 100% 1,230 804 127 表1 ベンダー別導入状況 (公共図書館は、同一自治体内で複数館存在する館を1機関とカウントし、大学・専門図書館は、全国で複数館存在する館を、1 機関とカウントしている)。
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 02 パッケージ別導入状況 富士通とNECは複数のパッケージで上位を占める  全国の図書館で導入されている図書館システムをパッケージ別にみると、表2 のとおりである。  パッケージ別(Case01参照)からも、富士通やNECといった大手ベンダーが 上位を占める結果となっていたが、パッケージでのシェアを見ても、富士通(1 位と5位)やNEC(2位と4位)といった大手ベンダーが上位を占める結果となっ ている。しかも、富士通のiLiswing21/We V2(1位)とiLiswave(5位)、NECの LiCS-Re(2位)とLiCS-R(4位)のように、複数のパッケージを持っているベン ダーが、それぞれのパッケージで上位を占めている。  その上位のパッケージである富士通のiLiswing21/We V2は、公共図書館での 導入実績(281機関)が多く、iLiswaveは大学図書館での導入実績(125機関) が多い。NECのLiCS-ReとLiCS-Rは、公共図書館での導入実績(合計で337機関) が多い。3位のリコーのLimedioは、大学図書館での導入実績(172機関)が多い。  5位以下のパッケージも公共図書館、大学図書館、専門図書館のいずれかでの 導入実績が多いという傾向があり、どの館種にも強いシステムはない。それぞれ の得意とする館種がある、という印象である。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア (公共) (大学) (専門) 1 iLiswing21/We V2 富士通 288 13.3% 281 0 7 2 LiCS-Re NEC 188 8.7% 187 0 1 3 Limedio リコー 185 8.6% 1 172 12 4 LiCS-R NEC 151 7.0% 150 0 1 5 iLiswave 富士通 132 6.1% 0 125 7 6 E-Cats V4 NEC 114 5.3% 0 113 1 7 情報館 ブレインテック 91 4.2% 1 83 7 8 iLiswing21/UX 富士通 79 3.7% 78 0 1 9 iLiswing21/We 富士通 76 3.5% 74 0 2 10 LOOKS21/P(OPP) 日立 71 3.3% 68 0 3 11 CARIN CB 京セラ丸善 58 2.7% 0 54 4 12 NeoCILIUS V2 日本事務器 53 2.5% 0 50 3 13 NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 48 2.2% 0 45 3 14 LiCS-Web V2 NEC 47 2.2% 46 0 1 15 MELIL V2 三菱電機 43 2.0% 42 0 1 16 ELCIELO V2 京セラ丸善 41 1.9% 40 0 1 17 Jopac ブレインテック 41 1.9% 1 22 18 18 LibFinder ソフテック 38 1.8% 27 8 3 19 CLIS/400 サンデータセンター 35 1.6% 33 0 2 20 iLisfiera 富士通 29 1.3% 29 0 0 その他 353 16.3% 172 132 49 計 2,161 100% 1,230 804 127 表2 パッケージ別導入状況 (公共図書館は、同一自治体内で複数館存在する館を1機関とカウントし、、大学・専門図書館は、全国で複数館存在する館を、 1機関とカウントしている)。
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 03 公共図書館における導入状況 富士通とNECの2社で、シェア70%超  全国の公共図書館で導入されている図書館システムをベンダー別にみると、表 3のとおりである。パッケージ別では表4のとおりである。  ベンダー別では、富士通(38.6%)とNEC(33.6%)の上位2社のシェアが、 合わせて70%超を占める結果となっている。また、上位5社でシェア85%を占め、 大手ベンダーが多数を占める状況が見える。しかしその状況の中でも、ソフテッ ク(北海道 2.2%)やシステムインナカゴミ(山梨県 1.8%)、両毛システムズ(群 馬県 1.6%)といった地方のベンダーが健闘している。  パッケージ別では、富士通とNECは複数のパッケージを持っており、それぞれ のパッケージがシェアを伸ばし、ベンダー別のシェアでも上位を占める結果とな っている。
  • 72.
    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 順位 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 富士通 475 38.6% 2 NEC 413 33.6% 3 日立 70 5.7% 4 三菱電機 56 4.6% 5 京セラ丸善 40 3.3% 6 サンデータセンター 33 2.7% 7 ソフテック 27 2.2% 8 システムインナカゴミ 22 1.8% 9 両毛システムズ 20 1.6% 10 日本電子計算 17 1.4% その他 14 4.6% 計 1,230 100% 表3 公共図書館における導入状況(ベンダー別) 表4 公共図書館における導入状況(パッケージ別) (同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 (同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 281 22.8% 2 LiCS-Re NEC 187 15.2% 3 LiCS-R NEC 150 12.2% 4 iLiswing21/UX 富士通 78 6.3% 5 iLiswing21/We 富士通 74 6.0% 6 LOOKS21/P(OPP) 日立 68 5.5% 7 LiCS-Web V2 NEC 46 3.7% 8 MELIL V2 三菱電機 42 3.4% 9 ELCIELO V2 京セラ丸善 40 3.3% 10 CLIS/400 サンデータセンター 33 2.7% その他 231 18.8% 計 1,230 100%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 04 都道府県立図書館における導入状況 都道府県立図書館で導入されているのは、5社のパッケージ  都道府県立図書館で導入されている図書館システムをベンダー別にみると、表 5のとおりである。パッケージでは表6のとおりである。  都道府県立図書館は機関数が少ないため、表6のとおりすべてのパッケージを 表にしても、9パッケージでしかない。そのなかで、NECのLiCS-Web V2が31.9 %で、一番多く導入されている。   ベ ン ダ ー 別 で は、iLiswing 21/UX(23.4%)、iLiswing 21/We V2(2.1%)、 iLisfiera(12.8%)といった複数のパッケージが、各都道府県立図書館で採用さ れている富士通(38.3%)が、トップのシェアを誇っている。  採用されているパッケージベンダーは、公共図書館向けの大手のものがほとん どである。そのなかで1館のみ、ほかでは大学図書館と専門図書館にしか採用さ れていないリコーのLimedioを採用している図書館がある。それは奈良県立図書 情報館である。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 順位 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 富士通 18 38.3% 2 NEC 16 34.0% 3 NTTデータ九州 8 17.0% 4 日立 4 8.5% 5 リコー 1 2.1% 計 47 100% 表5 都道府県立図書館における導入状況(ベンダー別) (同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 表6 都道府県立図書館における導入状況(パッケージ別) (自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 LiCS-Web V2 NEC 15 31.9% 2 iLiswing21/UX 富士通 11 23.4% 3 NALIS V2 NTTデータ九州 7 14.9% 4 iLisfiera 富士通 6 12.8% 5 LOOKS21/P(OPP) 日立 4 8.5% 6 Limedio リコー 1 2.1% 6 LiCS-Web V1 NEC 1 2.1% 6 NALIS V1 NTTデータ九州 1 2.1% 6 iLiswing21/We V2 富士通 1 2.1% 計 47 100%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 05 政令指定都市の公共図書館に おける導入状況 独自のシステムを導入している自治体もある  政令指定都市(全20自治体)に設置されている公共図書館で導入されている 図書館システムをベンダー別にみると、表7のとおりである。パッケージ別では 表8のとおりである。  政令指定都市に設置されている公共図書館は、複数の分館を持つなど大規模図 書館が多く、導入されるパッケージもおのずと大規模図書館に強いパッケージと 推測される。実際に、大手のベンダー、パッケージが多く導入されている。  大手ベンダーの導入が進むなか、神戸市立図書館は独自開発のシステム(神戸 市図書館情報ネットワーク)を構築している。また、大阪市立図書館では、大手 のベンダーでもパッケージではなく、NECが開発したオリジナルのシステムを、 導入している。このような特定のパッケージやシステムではなく、独自のシステ ムを導入していることも、政令指定都市の公共図書館の特徴である。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 順位 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 NEC 9 45.0% 2 富士通 7 35.0% 3 オリジナル 1 5.0% 3 サンデータセンター 1 5.0% 3 京セラ丸善 1 5.0% 3 三菱電機 1 5.0% 計 20 100% 表7 政令指定都市の公共図書館における導入状況(ベンダー別) (同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 表8 政令指定都市の公共図書館における導入状況(パッケージ別) (同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 LiCS-Web V2 NEC 8 40.0% 2 iLiswing21/UX 富士通 5 25.0% 3 神戸市図書館情報ネットワーク オリジナル 1 5.0% 3 CLIS/400 サンデータセンター 1 5.0% 3 ELCIELO V2 京セラ丸善 1 5.0% 3 MELIL V2 三菱電機 1 5.0% 3 オリジナル NEC 1 5.0% 3 iLisfiera 富士通 1 5.0% 3 iLiswing21-Legacy 富士通 1 5.0% 計 20 100%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 06 市立・区立図書館における導入状況 富士通とNECの2社が、シェア上位を独占  全国の市立・区立図書館で導入されている図書館システムを、ベンダー別にみ ると表9のとおりである。パッケージ別では表10のとおりである。  ベンダー別では、富士通(36.6%)、NEC(34.7%)と、上位2社が、70%を超え るシェアを占めている。3位以降には、日立(6.7%)、三菱電機(5.4%)と続く が、いずれもシェアは10%に満たない。シェアが分散した結果、山梨県に本社を 置くシステムインナカゴミ(1.3%)、群馬県に本社を置く両毛システムズ(1.3%)、 香川県に本社を置く四国電子計算センター(0.6%)、茨城県に本社を置くDSK/茨 城電算センター(0.4%)、北海道に本社を置くソフテック(0.4%)、東京都に本 社を置くまちづくり三鷹(0.4%)といった、地域に根差したベンダーもランキ ングに現れるようになっている。  パッケージ別では、複数種類のパッケージを持つ富士通(5種類)とNEC(5 種類)が、上位20位中に10パッケージを分散して占める結果となっている。そ れ以外のパッケージも、シェアが分散する結果となっている。 順位 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 富士通 299 36.6% 2 NEC 284 34.7% 3 日立 55 6.7% 4 三菱電機 44 5.4% 5 京セラ丸善 34 4.2% 6 サンデータセンター 28 3.4% 7 NTTデータ九州 14 1.7% 8 システムインナカゴミ 11 1.3% 8 日本電子計算 11 1.3% 8 両毛システムズ 11 1.3% 表9 市立・区立図書館における導入状況(ベンダー別)
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 順位 ベンダー名 導入数 シェア(%) 11 四国電子計算センター 5 0.6% 12 (オリジナル) 4 0.5% 13 DSK/茨城電算センター 3 0.4% 13 ソフテック 3 0.4% 13 まちづくり三鷹 3 0.4% 13 (不明) 3 0.4% 17 日本ECO 2 0.2% 18 デカルト 1 0.1% 18 ナトーコンピュータ 1 0.1% 18 ブレインテック 1 0.1% 18 リコー 1 0.1% 計 808 100% 表10 市立・区立図書館における導入状況(パッケージ別) 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 161 19.7% 2 LiCS-Re NEC 120 14.7% 3 LiCS-R NEC 91 11.1% 4 iLiswing21/UX 富士通 62 7.6% 5 LOOKS21/P(OPP) 日立 53 6.5% 6 LiCS-Web V2 NEC 46 5.6% 7 iLiswing21/We 富士通 43 5.3% 8 ELCIELO V2 京セラ丸善 34 4.2% 9 MELIL V2 三菱電機 32 3.9% 10 CLIS/400 サンデータセンター 28 3.4% 11 iLisfiera 富士通 27 3.3% 12 LiCSLIVRE NEC 20 2.4% 13 NALIS V2 NTTデータ九州 13 1.6% 14 MELIL V1 三菱電機 12 1.5% 15 LINUS 日本電子計算 11 1.3% 15 iLiswing21/We連携ASP 両毛システムズ 11 1.3% 17 LMO V2 システムインナカゴミ 10 1.2% 18 LiCS-Web V1 NEC 6 0.7% 19 図書館管理システム 四国電子計算センター 5 0.6% 20 iLiswing21/NX 富士通 4 0.5% その他 29 3.5% 計 808 100% (同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 (同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 07 町立図書館における導入状況 大手ベンダーがシェア上位を占めるなか、地方のベンダーも強い  全国の町立図書館で導入されている図書館システムを、ベンダー別にみると表 11のとおりである。パッケージ別では表12のとおりである。  ベンダー別では、富士通(43.2%)、NEC(30.8%)の2社が、70%以上のシェ アを占めるなど、大手ベンダーは町立図書館といった小規模図書館でも強い。  一方、北海道に本社を置くソフテック(5.7%)群馬県に本社を置く両毛シス テムズ(2.4%)、山梨県に本社を置くシステムインナカゴミ(1.9%)、北海道に 本社を置く美唄未来開発センター(1.1%)など、地域に根差したベンダーは、 小規模図書館で強い。特に美唄未来開発センターは、北海道の自治体の第3セク ターであり、北海道の町立図書館にのみ導入されている地産地消のベンダーであ る。 順位 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 富士通 160 43.2% 2 NEC 114 30.8% 3 ソフテック 21 5.7% 4 日立 15 4.1% 5 三菱電機 12 3.2% 6 両毛システムズ 9 2.4% 7 システムインナカゴミ 7 1.9% 8 京セラ丸善 6 1.6% 9 日本電子計算 5 1.4% 10 美唄未来開発センター 4 1.1% 表11 町立図書館における導入状況(ベンダー別)
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 順位 ベンダー名 導入数 シェア(%) 10 サンデータセンター 4 1.1% 12 まちづくり三鷹 3 0.8% 12 四国電子計算センター 3 0.8% 14 (オリジナル) 2 0.5% 15 キハラ 1 0.3% 15 デカルト 1 0.3% 15 ブレインテック 1 0.3% 15 リブネット 1 0.3% 15 (不明) 1 0.3% 計 370 100% 表12 町立図書館における導入状況(パッケージ別) (同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 109 29.5% 2 LiCS-Re NEC 60 16.2% 3 LiCS-R NEC 52 14.1% 4 iLiswing21/We 富士通 29 7.8% 5 LibFinder ソフテック 21 5.7% 6 LOOKS21/P(OPP) 日立 15 4.1% 7 iLiswing21/UX 富士通 14 3.8% 8 MELIL V2 三菱電機 10 2.7% 9 iLiswing21/We連携ASP 両毛システムズ 9 2.4% 10 LMO V2 システムインナカゴミ 7 1.9% 11 ELCIELO V2 京セラ丸善 6 1.6% 11 iLiswing21/NX 富士通 6 1.6% 13 LINUS 日本電子計算 4 1.1% 13 BIBAI V2 美唄未来開発センター 4 1.1% 13 CLIS/400 サンデータセンター 4 1.1% 16 RubyOpac まちづくり三鷹 3 0.8% 16 図書館管理システム 四国電子計算センター 3 0.8% 18 山梨県 オリジナル 2 0.5% 18 LiCSLIVRE NEC 2 0.5% 18 MELIL V1 三菱電機 2 0.5% 18 iLisfiera 富士通 2 0.5% その他 6 1.6% 計 370 100% (同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 08 村立図書館における導入状況 ご当地ベンダーがシェア上位に  全国の村立図書館で導入されている図書館システムを、ベンダー別にみると表 13のとおりである。パッケージ別では表14のとおりである。  ベンダー別では、富士通(39.0%)、NEC(36.6%)の2社が、75%以上のシェ アを占めるなど、大手ベンダーは村立図書館といった小規模図書館でも強い。  一方、大手ベンダーが上位2位を占める以外は、分散している。山梨県に本社 を置くシステムインナカゴミ(9.8%)、北海道に本社を置くソフテック(7.3%)、 山梨県のオリジナルパッケージ(2.4%)など、地域に根差したベンダーも健闘 している。  パッケージ別では、複数のパッケージを持つ富士通とNECは、シェアが分散し ており、導入数が最も高い富士通のiLiswing21/We V2(導入数11機関)でも、 シェアは26.8%に留まる。シェアが分散した結果、システムインナカゴミのLMO V2(9.8%)やソフテックのLibFinder(7.3%)といった、地域のベンダーや中小 ベンダーが提供するパッケージも、上位5位以内に入っている。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 順位 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 富士通 16 39.0% 2 NEC 15 36.6% 3 システムインナカゴミ 4 9.8% 4 ソフテック 3 7.3% 5 オリジナル(山梨県) 1 2.4% 5 サンデータセンター 1 2.4% 5 日本電子計算 1 2.4% 計 41 100% 表14 村立図書館における導入状況(パッケージ別) 表13 村立図書館における導入状況(ベンダー別) (同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 (同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 11 26.8% 2 LiCS-Re NEC 7 17.1% 2 LiCS-R NEC 7 17.1% 4 LMO V2 システムインナカゴミ 4 9.8% 5 LibFinder ソフテック 3 7.3% 6 iLiswing21/UX 富士通 2 4.9% 6 iLiswing21/We 富士通 2 4.9% 8 山梨県 オリジナル 1 2.4% 8 CLIS/400 サンデータセンター 1 2.4% 8 LINUS 日本電子計算 1 2.4% 8 LiCSLIVRE NEC 1 2.4% 8 iLiswing21/NX 富士通 1 2.4% 計 41 100%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 09 大学図書館における導入状況 ベンダー別、パッケージ別ともに、シェアトップはリコー  全国の大学図書館で導入されている図書館システムをベンダー別にみると、表 15のとおりである。パッケージ別では表16のとおりである。大学図書館と区分 したが、4年制の大学のほかに、短期大学、大学院、専門学校(9機関)や高等 専門学校(52機関)を含んでいる。  公共図書館(Case03参照)とは、まったく違う結果となった。多くのベンダ ーが複数のパッケージを持つのに対し、リコーはバージョンの違いはあるもの の、Limedio単独でベンダー別、パッケージ別ともにシェア1位を占めている。  公共図書館のように、突出してシェアの多いベンダーがあるわけではない。そ れでも、上位5社でシェア80%を占める結果となっている。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 順位 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 リコー 176 21.9% 2 NEC 139 17.3% 3 ブレインテック 130 16.2% 4 富士通 125 15.5% 5 京セラ丸善 74 9.2% 6 日本事務器 50 6.2% 7 NTTデータ九州 48 6.0% 8 日立 22 2.7% 9 ソフテック 8 1.0% 9 OPAC 8 1.0% その他 24 3.0% 計 804 100% 表15 大学図書館における導入状況(ベンダー別) 表16 大学図書館における導入状況(パッケージ別) (全国で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 Limedio リコー 172 21.4% 2 iLiswave 富士通 125 15.5% 3 E-Cats V4 NEC 113 14.1% 4 情報館 ブレインテック 83 10.3% 5 CARIN CB 京セラ丸善 54 6.7% 6 NeoCILIUS V2 日本事務器 50 6.2% 7 NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 45 5.6% 8 E-Cats V3 NEC 26 3.2% 9 OPAC公開サービス ブレインテック 25 3.1% 10 Jopac ブレインテック 22 2.7% 10 UNIPROVE V1 日立 22 2.7% その他 67 8.3% 計 804 100% (全国で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 10 専門図書館における導入状況 シェアトップに中小ベンダー。専門図書館にのみ導入されるシステムも  全国の専門図書館で導入されている図書館システムをベンダー別にみると、表 17のとおりである。パッケージ別では表18のとおりである。  公共図書館(Case03参照)や大学図書館(Case09参照)では、下位に属して いたブレインテックといった中小ベンダーが上位にきている。特にブレインテッ ク(22.5%)や、農林水産省系の研究所が提供しているALIS(18.9%)のシェア が高い。このベンダー名が「オリジナル」となっているシステムは、農林水産省 系の研究所が開発・提供しているシステム(ALIS)である。  ALIS(オリジナル・農林水産省系の研究所が開発提供 18.1%)やEnju(次世 代図書館システム 2.4%)といった、専門図書館にだけ導入されているシステム もある。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 順位 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 ブレインテック 29 22.8% 2 (オリジナル) 24 18.9% 3 富士通 18 14.2% 4 リコー 14 11.0% 5 NEC 6 4.7% 5 NTTデータ九州 6 4.7% 7 京セラ丸善 5 3.9% 7 日立 5 3.9% 9 日本事務器 3 2.4% 9 ソフテック 3 2.4% 9 日本電子計算 3 2.4% 9 次世代図書館システム 3 2.4% その他 8 6.3% 計 127 100% 表17 専門図書館における導入状況(ベンダー別) 表18 専門図書館における導入状況(パッケージ別) (全国で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 (全国で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(%) 1 ALIS オリジナル 23 18.1% 2 Jopac ブレインテック 18 14.2% 3 Limedio リコー 12 9.4% 4 iLiswave 富士通 7 5.5% 4 情報館 ブレインテック 7 5.5% 4 iLiswing21/We V2 富士通 7 5.5% 7 CARIN CB 京セラ丸善 4 3.1% 7 OPAC公開サービス ブレインテック 4 3.1% 9 NeoCILIUS V2 日本事務器 3 2.4% 9 NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 3 2.4% 9 LibFinder ソフテック 3 2.4% 9 Lvenus 日本電子計算 3 2.4% 9 LOOKS21/P(OPP) 日立 3 2.4% 9 Enju 次世代図書館システム 3 2.4% その他 27 21.3% 計 127 100%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 11 都道府県別ベンダーシェア 群馬県と香川県以外は、シェア上位に大手ベンダー  各都道府県の自治体ごとに、導入されている図書館システムのベンダーを都道 府県別にみると、表19のとおりである。全体的に見て、富士通がシェアの多く を占めている。これは、富士通が複数のパッケージを持ち、それぞれのパッケー ジで導入シェアが高いことが要因と考えられる。また公共図書館、大学図書館の それぞれに強いパッケージを持っていることが、総合して大きなシェアを占める 結果となっている。  大手ベンダーがそれぞれの都道府県で大きなシェアを占めるなか、群馬県の両 毛システムズ(32.5%)や香川県の四国電子計算センター(33.3%)といった、 その地域に本社を置き、拠点としているベンダーが、ご当地で健闘している。 表19 都道府県別ベンダーシェア 都道府県名 ベンダー名 導入数 シェア(総機関数) 北海道 富士通 40 34.5%(116) 青森県 富士通 7 29.1%(24) 岩手県 富士通 23 62.2%(37) 宮城県 NEC 富士通 11 11 30.6%(36) 30.6%(36) 秋田県 富士通 10 45.5%(22) 山形県 富士通 11 42.3%(26) 福島県 富士通 19 51.4%(37) 茨城県 富士通 17 24.3%(70) 栃木県 富士通 14 40%(35) 群馬県 両毛システムズ 13 32.5%(40) 埼玉県 NEC 37 34.9%(106) 千葉県 富士通 25 31.3%(80)
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 (自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている。複数都道府県にわたって設置されている大学図書館や専門図 書館は、それぞれの都道府県ごとに1機関とカウントしている)。 東京都 NEC 49 18.9%(259) 神奈川県 富士通 25 27.2%(92) 新潟県 富士通 16 34.0%(47) 富山県 富士通 11 42.3%(26) 石川県 富士通 11 35.5%(31) 福井県 富士通 10 38.5%(26) 山梨県 富士通 8 22.9%(35) 長野県 NEC 26 38.8%(67) 岐阜県 富士通 17 30.9%(55) 静岡県 富士通 14 29.8%(47) 愛知県 富士通 31 30.1%(103) 三重県 富士通 23 62.2%(37) 滋賀県 NEC 14 50.0%(28) 京都府 富士通 22 41.5%(53) 大阪府 富士通 25 28.4%(88) 兵庫県 富士通 25 37.3%(67) 奈良県 NEC 14 30.4%(46) 和歌山県 富士通 5 33.3%(15) 鳥取県 富士通 18 85.7%(21) 島根県 NEC 7 41.2%(17) 岡山県 NEC 21 47.7%(44) 広島県 NEC 16 34.8%(46) 山口県 NEC 12 38.7%(31) 徳島県 富士通 11 57.9%(19) 香川県 四国電子計算センター 7 33.3%(21) 愛媛県 富士通 8 32.0%(25) 高知県 富士通 9 52.9%(17) 福岡県 NEC 33 36.7%(90) 佐賀県 富士通 11 50.0%(22) 長崎県 NEC 8 36.4%(22) 熊本県 NEC 10 32.3%(31) 大分県 NEC 10 41.7%(24) 宮崎県 富士通 14 50.0%(28) 鹿児島県 NEC 18 56.3%(32) 沖縄県 NEC 9 30.0%(30)
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 12 都道府県別パッケージシェア 同一パッケージを採用する自治体が半数を超える県が存在  各都道府県ごとに、導入されている図書館システムのパッケージをみると、表20 のとおりである。公共図書館の館数が多いため、公共図書館で一番採用されている システムが、ほとんどの都道府県でシェアの多数を占めている。しかし一部の都道 府県では、専門図書館(茨城県)や大学図書館(東京都、神奈川県、愛知県、京 都府、大阪府、沖縄県)の館数が公共図書館の数を超え、それらの館が採用して いるシステムがシェアの多数を占める結果となった。  東京都や千葉県、石川県のように、導入シェア1位のシステムでもシェア12% と、導入しているシステムが分散している地域がある。その一方で、鳥取県のよ うに導入シェア1位のシステムが、単独でシェア57%を超える地域があるなど、 地域の傾向が出る結果となった。 表20 都道府県別パッケージシェア 都道府県名 パッケージ名 ベンダー名 導入数 シェア(総機関数) 北海道 LibFinder iLiswave ソフテック 富士通 17 17 14.7%(116) 14.7%(116) 青森県 iLiswing21/We V2 富士通 6 25.0%(24) 岩手県 iLiswing21/We V2 富士通 17 45.9%(37) 宮城県 iLiswing21/We V2 富士通 5 13.9%(36) 秋田県 iLiswing21/We V2 富士通 6 27.3%(22) 山形県 iLiswing21/We V2 富士通 8 30.8%(26) 福島県 iLiswing21/We V2 富士通 15 40.5%(37) 茨城県 ALIS オリジナル 14 35.0%(70) 栃木県 iLiswing21/We V2 富士通 7 20.0%(35) 群馬県 iLiswing21/We連携ASP 両毛システムズ 13 32.5%(40) 埼玉県 LiCS-Re NEC 17 16.0%(106) 千葉県 iLiswave 富士通 10 12.5%(80) 東京都 Limedio リコー 33 12.7%(259) 神奈川県 iLiswave 富士通 19 20.7%(92)
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 新潟県 iLiswing21/We V2 富士通 8 17.0%(47) 富山県 iLiswing21/We V2 富士通 5 19.2%(26) 石川県 iLiswing21/We V2 LiCS-Re Limedio 富士通 NEC リコー 4 4 4 12.9%(31) 12.9%(31) 12.9%(31) 福井県 LiCS-Re NEC 7 26.9%(26) 山梨県 iLiswing21/We V2 富士通 7 20.0%(35) 長野県 LiCS-R NEC 14 20.9%(67) 岐阜県 iLiswing21/We V2 富士通 10 18.2%(55) 静岡県 iLiswing21/We V2 富士通 8 17.0%(47) 愛知県 Limedio リコー 18 17.5%(103) 三重県 iLiswing21/We V2 富士通 9 24.3%(37) 滋賀県 LiCS-R LiCS-Re NEC NEC 4 4 14.3%(28) 14.3%(28) 京都府 Limedio リコー 9 17.0%(53) 大阪府 Limedio リコー 13 14.8%(88) 兵庫県 iLiswing21/We V2 富士通 12 17.9%(67) 奈良県 LiCS-Re Limedio NEC リコー 10 10 21.7%(46) 21.7%(46) 和歌山県 iLiswing21/We V2 富士通 4 26.7%(15) 鳥取県 iLiswing21/We V2 富士通 12 57.1%(21) 島根県 E-Cats V4 iLiswing21/We NEC 富士通 3 3 17.6%(17) 17.6%(17) 岡山県 LiCS-R NEC 9 20.5%(44) 広島県 LiCS-R NEC 10 21.7%(46) 山口県 LiCS-R NEC 5 16.1%(31) 徳島県 iLiswing21/We V2 富士通 9 47.4%(19) 香川県 図書館管理システム 四国電子計算センター 7 33.3%(21) 愛媛県 iLiswing21/We LOOKS21/P(OPP) 富士通 日立 5 5 20.0%(25) 20.0%(25) 高知県 iLiswing21/We V2 富士通 4 23.5%(17) 福岡県 LiCS-R LiCS-Re NEC NEC 13 13 14.4%(90) 14.4%(90) 佐賀県 iLiswing21/We V2 富士通 5 22.7%(22) 長崎県 iLiswing21/We V2 富士通 5 22.7%(22) 熊本県 iLiswing21/UX 富士通 7 22.6%(31) 大分県 Liswing21/We V2 LiCS-Re 富士通 NEC 5 5 20.8%(24) 20.8%(24) 宮崎県 iLiswing21/UX 富士通 8 28.6%(28) 鹿児島県 LiCS-Re NEC 9 28.1%(32) 沖縄県 NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 5 16.7%(30) (自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている。複数都道府県にわたって設置されている大学図書館や専門図 書館は、それぞれの都道府県ごとに1機関とカウントしている)。
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 13 図書館システムの変更パターン1 ベンダーは変更せず、パッケージのみを変更した図書館  カーリルがサービスを開始した3ヶ月後(2010年6月)の時点と現在(2012 年12月)でカーリルが対応している各図書館の図書館システムを比較した。  なお、公共図書館以外の事例数が少ないのは、公共図書館以外の館種にカーリ ルが対応したのがごく最近であるため、対象期間よりも短い期間ではシステム変 更が行われなかっためである。  図書館システムの変更する際、ベンダーは変更せず、パッケージのバージョン を変更する、または、パッケージの系統を変更する、というパターンがある。こ のパターンには、iLiswing21/UX+からiLisfiera(富士通 10機関)という変更や、 LiCS-RからLiCS-Re(NEC 74機関)などの変更例がある。システム開発の進展に 従って、同一パッケージのよりバージョンの高いパッケージに変更しているの が、このパターンである。  このパターンでの変更は、21パターン、278機関で行われている。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 (同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 現行パッケージ名 現行ベンダー名 旧パッケージ名 旧ベンダー名 実施 機関数 (公共)(大学)(専門) iLisfiera 富士通 iLiswave 富士通 1 1 0 0 iLisfiera 富士通 iLiswing21 初期版 富士通 1 1 0 0 iLisfiera 富士通 iLiswing21/UX+ 富士通 10 10 0 0 iLiswing21/UX 富士通 iLiswing21/NX 富士通 1 1 0 0 iLiswing21/UX 富士通 iLiswing21/UX+ 富士通 2 2 0 0 iLiswing21/We 富士通 iLiswing21/NX 富士通 1 1 0 0 iLiswing21/We V2 富士通 iLiswing21 初期版 富士通 3 3 0 0 iLiswing21/We V2 富士通 iLiswing21/NX 富士通 16 16 0 0 iLiswing21/We V2 富士通 iLiswing21/UX+ 富士通 18 18 0 0 iLiswing21/We V2 富士通 iLiswing21/We 富士通 82 81 0 1 LiCS-Re NEC LiCSLIVRE NEC 11 11 0 0 LiCS-Re NEC LiCS-R NEC 74 73 0 1 LiCS-Re NEC LiCS-R2 NEC 23 23 0 0 LiCS-Web V2 NEC LiCSLIVRE NEC 1 1 0 0 LiCS-Web V2 NEC LiCS-Web V1 NEC 14 14 0 0 LMO V2 システムインナ カゴミ LMO V1 システムインナ カゴミ 1 1 0 0 LOOKS21/P(OPP) 日立 LOOKS21/P(TG2) 日立 2 2 0 0 MELIL V2 三菱電機 MELIL V1 三菱電機 5 5 0 0 MELIL V2 三菱電機 MELIL V2/PC 三菱電機 5 5 0 0 NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 NALIS UNIV NTTデータ九州 1 0 1 0 NALIS V2 NTTデータ九州 NALIS V1 NTTデータ九州 6 6 0 0 表21 図書館システムの変更パターン1
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 14 図書館システムの変更パターン2 ベンダー、パッケージとも変更した図書館  カーリルがサービスを開始した3ヶ月後(2010年6月)の時点と現在(2012 年12月)で、カーリルが対応している各図書館の図書館システムを比較した。  なお、公共図書館以外の館種の事例数が少ないのは、公共図書館以外の館種に カーリルが対応したのがごく最近であるため、対象期間よりも短い期間ではシス テム変更が行われなかったためである。  図書館システムの変更する際、ベンダーもパッケージも変更する、というパタ ーンがある。このパターンには、LiCS-R(NEC)からiLiswing21/We V2(富士通) への変更(10機関)や、iLiswing21/We(富士通)からLiCS-Re(NEC)などへ の変更例(5機関)がある。  ベンダーだけに注目すると、変更機関数が多いベンダーだけでも、京セラ丸善 に変更した機関が11機関、富士通に変更した機関が28機関、NECに変更した機 関が30機関、日立に変更した機関が6機関となっている。  新旧のベンダーの組み合わせでみる。NECから富士通へ移行した図書館が19 機関、富士通からNECへ移行した図書館が15機関、富士通から京セラ丸善へ移 行した図書館が6機関などとなっている。  このパターンでの変更は、46パターン、86機関で行われている。 現行パッケージ名 現行ベンダー名 旧パッケージ名 旧ベンダー名 実施 機関数 (公共)(大学)(専門) BABEL タイムインターメディア Limedio リコー 1 0 1 0 ECOLAS/J 日本ECO LMO V2 システムインナカゴミ 1 1 0 0 ELCIELO V2 京セラ丸善 CLIS/400 サンデータセンター 1 1 0 0 ELCIELO V2 京セラ丸善 iLiswing21 初期版 富士通 1 1 0 0 ELCIELO V2 京セラ丸善 iLiswing21/NX 富士通 2 2 0 0 表22 図書館システムの変更パターン2
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 (同一自治体内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 ELCIELO V2 京セラ丸善 iLiswing21/UX+ 富士通 2 2 0 0 ELCIELO V2 京セラ丸善 iLiswing21/We 富士通 1 1 0 0 ELCIELO V2 京セラ丸善 LiCS-R NEC 2 2 0 0 ELCIELO V2 京セラ丸善 LINUS 日本電子計算 1 1 0 0 ELCIELO V2 京セラ丸善 LOOKS21/P(OPP) 日立 1 1 0 0 iLisfiera 富士通 LiCS-R NEC 3 3 0 0 iLisfiera 富士通 LiCS-Web V1 NEC 5 5 0 0 iLiswing21/We V2 富士通 LibFinder ソフテック 1 1 0 0 iLiswing21/We V2 富士通 LiCSLIVRE NEC 1 1 0 0 iLiswing21/We V2 富士通 LiCS-R NEC 10 10 0 0 iLiswing21/We V2 富士通 LINUS 日本電子計算 2 2 0 0 iLiswing21/We V2 富士通 LMO V2 システムインナカゴミ 1 1 0 0 iLiswing21/We V2 富士通 LOOKS21/P(OPP) 日立 2 2 0 0 iLiswing21/We V2 富士通 LOOKS21/P(TG2) 日立 1 1 0 0 iLiswing21/We V2 富士通 MELIL V1 三菱電機 1 1 0 0 iLiswing21/We V2 富士通 鴻巣市 オリジナル 1 1 0 0 iLiswing21/We連携 ASP 両毛システムズ MELIL V2/PC 三菱電機 1 1 0 0 LibFinder ソフテック iLiswing21/We 富士通 1 1 0 0 LiCS-R NEC LOOKS21/P(TG2) 日立 1 1 0 0 LiCS-Re NEC CLIS/400 サンデータセンター 2 2 0 0 LiCS-Re NEC iLiswing21 初期版 富士通 1 1 0 0 LiCS-Re NEC iLiswing21/NX 富士通 4 4 0 0 LiCS-Re NEC iLiswing21/UX+ 富士通 3 3 0 0 LiCS-Re NEC iLiswing21/We 富士通 5 5 0 0 LiCS-Re NEC LINUS 日本電子計算 2 2 0 0 LiCS-Re NEC MELIL V1 三菱電機 4 4 0 0 LiCS-Re NEC 図書館管理システム 四国電子計算センター 1 1 0 0 LiCS-Re NEC 福井県周辺地域 不明 5 5 0 0 LiCS-Web V2 NEC iLiswing21/UX+ 富士通 2 2 0 0 LOOKS21/P(OPP) 日立 iLiswing21/NX 富士通 1 1 0 0 LOOKS21/P(OPP) 日立 iLiswing21/UX+ 富士通 2 2 0 0 LOOKS21/P(OPP) 日立 LiCSLIVRE NEC 1 1 0 0 LOOKS21/P(OPP) 日立 LINUS 日本電子計算 1 1 0 0 LOOKS21/P(OPP) 日立 MELIL V1 三菱電機 1 1 0 0 MELIL V2 三菱電機 iLiswing21/We 富士通 1 1 0 0 MELIL V2 三菱電機 図書館情報システム DSK/茨城電算センター 1 1 0 0 NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 Limedio リコー 1 0 1 0 NALIS V2 NTTデータ九州 LiCS-Web V1 NEC 1 1 0 0 NeoCILIUS V2 日本事務器 Limedio リコー 1 0 1 0 RubyOpac まちづくり三鷹 iLiswing21/UX+ 富士通 1 1 0 0 RubyOpac まちづくり三鷹 iLiswing21/We 富士通 1 1 0 0
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 Case 15 図書館パッケージリスト カーリルが対応する全ベンダー、全パッケージを掲載  カーリルに対応している図書館システムのパッケージリストは、表23のとお りである。  全国の図書館に導入されている図書館システムのベンダーは43社、70パッケ ージである。ただしこのデータは、あくまでカーリルが対応しているものなので、 OPAC非公開の図書館やカーリルが対応していないシステムは、このリストには 掲載されていない。 ● XC ● OPAC ▶ XC(eXtensible Catalog) ▶ Simple-OPAC ● NEC ● キハラ ▶ E-Cats V3/E-Cats V4 ▶ ELISE ▶ LiCSLIVRE ● 京セラ丸善 ▶ LiCS-R ▶ CALIS ▶ LiCS-Re ▶ CARIN 510 ▶ LiCS-Web V1/LiCS-Web V2 ▶ CARIN CB ▶ オリジナル(大阪市立図書館採用 オリジナルパッケージ) ▶ ELCIELO V2 ▶ 校倉 ● NTTデータ九州 ● KULINE ▶ NALIS UNIV V1/NALIS UNIV V2 ▶ KULINE ▶ NALIS V1/NALIS V2 表23 図書館システムの、パッケージリスト
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 全 国 の 図 書 館 に お け る 導 入 状 況 ● 慶應義塾大学 ● 富士通 ▶ KOSMOS ▶ iLisfiera ● 高度情報システム ▶ iLiswave ▶ BLABO ▶ iLiswing21/NX ● サンデータセンター ▶ iLiswing21/UX ▶ CLIS/400 ▶ iLiswing21/We/iLiswing21/We V2 ● 四国電子計算センター ▶ iLiswing21-Legacy ▶ 図書館管理システム ● ブレインテック ● システムインナカゴミ ▶ Jopac ▶ LMO V1/LMO V2 ▶ OPAC公開サービス ● 次世代図書館システム ▶ 情報館 ▶ Enju ● まちづくり三鷹 ● 新日鉄 ▶ RubyOpac ▶ EniLIB ● 三菱電機 ● ソフテック ▶ MELIL V1/MELIL V2 ▶ LibFinder ● リコー ● タイムインターメディア ▶ Limedio ▶ BABEL ▶ Limedio Legacy ● DSK/茨城電算センター ● リブネット ▶ 図書館情報システム ▶ TOPNET ● デカルト ● 両毛システムズ ▶ e-Library バスコダガマ ▶ iLiswing21/We連携ASP ● ナトーコンピュータ ● 早稲田大学 ▶ Ryu2 ▶ WINE ● 日本ECO ● オリジナル ▶ ECOLAS/J ▶ ALIS ● 日本事務器 ▶ NDL-OPAC ▶ NeoCILIUS V2 ▶ オリジナル(富山県南砺市立図書館 採用パッケージ)● 日本電子計算 ▶ LINUS ▶ 山梨県 ▶ LINUS/EX ▶ 神戸市図書館情報ネットワーク ▶ Lvenus ▶ 南城市 ● ニューライブ ● 不明 ▶ NewLib ▶ 福井県周辺地域 ● 日立 ▶ 不明(東京都江東区立図書館採用パッケージ) ▶ UNIPROVE V1 ▶ 不明(千葉県八千代市立図書館採用パッケージ) ● 美唄未来開発センター ▶ 不明(和歌山県みなべ町立図書館 採用パッケージ)▶ BIBAI V2
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 16 人口規模とベンダーシェアの関係 小規模自治体では、地域のベンダーが上位に  人口規模とベンダーシェアの関係は、表24のとおりである。人口規模の区分 ごとに、上位5社がリストとなっている。人口は、2010年(平成22年)の国勢 調査の結果に準拠している。  人口規模の区分のうち、50万人以上、100万人以上を除くどの区分でも、ほぼ 富士通とNECが上位2位を占める結果となった。大規模自治体ほど、大学図書館や 専門図書館が多くなり、そこに強いベンダー(リコーやブレインテックなど)が 上位に現れている。また、少数のベンダーのシェアが突出するのではなく、さま ざまなベンダーのシェアが分散しているのも、大規模自治体の導入傾向である。  一方、人口3万人未満の小規模自治体では、公共図書館が多いため、公共図書 館に強いベンダー(富士通やNECなど)のシェアが突出して多い。また、山梨県 に本社を置くシステムインナカゴミや北海道に本社を置くソフテックと美唄未来 開発センターなど、その地域に根差したベンダーが上位に入るのも、小規模自治 体の特徴である。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表24 人口規模とベンダーシェアの関係 1万人未満 1万人以上3万人未満 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 富士通 50 42.7% 富士通 140 43.6% 2 NEC 27 23.1% NEC 105 32.7% 3 ソフテック 14 12.0% 日立 14 4.4% 4 システムインナカゴミ 5 4.3% ソフテック 13 4.0% 5 美唄未来開発センター 4 3.4% 三菱電機 9 2.8% 3万人以上5万人未満 5万人以上10万人未満 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 富士通 102 34.5% 富士通 118 31.5% 2 NEC 99 33.4% NEC 97 25.9% 3 ブレインテック 17 5.7% リコー 26 6.9% 4 京セラ丸善 15 5.1% 京セラ丸善 23 6.1% 5 日立 12 4.1% 日立 19 5.1% 10万人以上30万人未満 30万人以上50万人未満 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 NEC 129 22.4% NEC 55 21.6% 2 富士通 121 21.0% 富士通 53 20.8% 3 リコー 62 10.7% リコー 35 13.7% 4 京セラ丸善 60 10.4% ブレインテック 34 13.3% 5 ブレインテック 46 8.0% NTTデータ九州/京セラ丸善 17 6.7% 50万人以上100万人未満 100万人以上 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 NEC 39 23.5% 富士通 44 24.6% 2 リコー 33 19.9% リコー 35 19.6% 3 富士通 31 18.7% ブレインテック 26 14.5% 4 ブレインテック 15 9.0% NEC 24 13.4% 5 NTTデータ九州/京セラ丸善 12 7.2% 三菱電機 14 7.8% (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
  • 101.
    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 17 人口規模とパッケージシェアの関係 大規模自治体では、大学図書館のパッケージが上位に  人口規模とパッケージシェアの関係は、表25のとおりである。この表は、人 口規模の区分ごとに、上位5パッケージがリストになっている。人口は、2010 年(平成22年)の国勢調査の結果に準拠している。  どの人口規模の自治体でも、ほぼ富士通とNECのパッケージが上位を占める 結果となった。しかし、単独のパッケージで30%以上のシェアを占めるものは なく、シェアは分散している。また、人口10万人以上の大規模自治体では大学 図書館の数も多く、大学図書館に強いリコーのLimedioやブレインテックの情報 館、Jopacなどが上位を占める結果となっている。
  • 102.
    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表25 人口規模とパッケージシェアの関係 1万人未満 1万人以上3万人未満 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入 機関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入 機関数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 35 29.9% iLiswing21/We V2 富士通 90 28.0% 2 LibFinder ソフテック 14 12.0% LiCS-Re NEC 50 15.6% 3 LiCS-R NEC 13 11.1% LiCS-R NEC 50 15.6% 4 LiCS-Re NEC 10 8.5% iLiswing21/We 富士通 19 5.9% 5 iLiswing21/We 富士通 9 7.7% LibFinder ソフテック 13 4.0% 50万人以上100万人未満 100万人以上 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入 機関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入 機関数 シェア(%) 1 Limedio リコー 32 19.3% iLiswave 富士通 34 19.0% 2 iLiswave 富士通 20 12.0% Limedio リコー 34 19.0% 3 E-Cats V4 NEC 16 9.6% E-Cats V4 NEC 16 8.9% 4 LiCS-Web V2 NEC 11 6.6% Jopac ブレインテック 11 6.1% 5 NALIS UNIV V2 NTTデータ九州 10 6.0% 情報館 ブレインテック 11 6.1% 3万人以上5万人未満 5万人以上10万人未満 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入 機関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入 機関数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 66 22.3% iLiswing21/We V2 富士通 68 18.1% 2 LiCS-Re NEC 50 16.9% LiCS-Re NEC 46 12.3% 3 LiCS-R NEC 33 11.1% LiCS-R NEC 35 9.3% 4 iLiswing21/We 富士通 17 5.7% Limedio リコー 26 6.9% 5 情報館 ブレインテック 11 3.7% LOOKS21/P(OPP) 日立 18 4.8% 5 iLiswave 富士通 11 3.7% iLiswing21/We 富士通 18 4.8% 10万人以上30万人未満 30万人以上50万人未満 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入 機関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入 機関数 シェア(%) 1 Limedio リコー 58 10.1% Limedio リコー 35 13.7% 2 iLiswave 富士通 50 8.7% iLiswave 富士通 33 12.9% 3 E-Cats V4 NEC 49 8.5% E-Cats V4 NEC 23 9.0% 4 ELCIELO V2 京セラ丸善 34 5.9% 情報館 ブレインテック 20 7.8% 5 LiCS-Re NEC 29 5.0% LiCS-Web V2 NEC 14 5.5% (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 18 分館数とベンダーシェアの関係 10館以上の分館を持つ図書館は公共図書館のみ。ベンダーのシェアにも影響  分関数とベンダーシェアの関係は、表26のとおりである。分館数は、本館を 含めた図書館数である。このデータは、あくまでカーリルのシステムで同一機関 とみなされている図書館数であり、実際とは異なることがある。  1機関に所属する分館数が10館未満の小規模・中規模図書館には、公共図書 館、大学図書館や専門図書館もある。そのため、富士通やNECといった常に上位 シェアを占めるベンダー以外にも、リコーやブレインテックなど、大学図書館や 専門図書館に強いベンダーがリストに現れている。  一方、1機関に所属する分館数が10館以上の大規模図書館は、公共図書館のみ である。カーリルのデータでは、1機関に所属する分館数が10館以上の大学図書 館や専門図書館は存在しない。また実際には、1機関に所属する分館数が20館以 上の超大規模図書館の数は少ない。全国でも19機関であり、採用されているベ ンダーは3社のみである。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表26 分館数とベンダーシェアの関係 1館 2館以上5館未満 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 富士通 310 26.0% 富士通 203 34.2% 2 NEC 272 22.8% NEC 165 27.8% 3 ブレインテック 157 13.1% リコー 53 8.9% 4 リコー 130 10.9% 日立 35 5.9% 5 京セラ丸善 71 5.9% 京セラ丸善 27 4.6% 5館以上10館未満 10館以上20館未満 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 NEC 76 33.5% NEC 27 35.1% 2 富士通 73 32.2% 富士通 21 27.3% 3 日立 19 8.4% 三菱電機 8 10.4% 4 京セラ丸善 14 6.2% サンデータセンター 7 9.1% 5 三菱電機 12 5.3% 日立 5 6.5% 20館以上 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 NEC 10 52.6% 2 富士通 7 36.8% 3 三菱電機 2 10.5% 4 − − − 5 − − − (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 19 分館数とパッケージシェアの関係 超大規模図書館以外ではシェアは分散  分館数とパッケージシェアの関係は、表27のとおりである。分館数は、本館 を含めた図書館数である。このデータは、あくまでカーリルのシステムで同一機 関とみなされている図書館数であり、実際とは異なることがある。  分館を持たない小規模図書館を除くと、シェアの上位2社を富士通とNECのパ ッケージが占める結果となった。小規模図書館では、第2位がリコーのLimedio (10.4%)、第3位がブレインテックの情報館(7.3%)となっている。この2社の パッケージは、大学図書館に多く導入されているパッケージである。  20館以上の分館をもつ超大規模図書館を除くと、それぞれの区分の第1位でも シェアが20%を超えないなど、各パッケージのシェアは分散している。20館以 上の分館をもつ超大規模図書館では、第1位のNECのLiCS-Web V2のシェアが突 出して多い(42.1%)。
  • 106.
    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 表27 分館数とパッケージシェアの関係 1館 2館以上5館未満 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 135 11.3% iLiswing21/We V2 富士通 116 19.6% 2 Limedio リコー 124 10.4% LiCS-Re NEC 67 11.3% 3 情報館 ブレインテ ック 87 7.3% LiCS-R NEC 54 9.1% 4 LiCS-Re NEC 86 7.2% Limedio リコー 53 8.9% 5 E-Cats V4 NEC 83 7.0% iLiswave 富士通 38 6.4% 20館以上 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) 1 LiCS-Web V2 NEC 8 42.1% 2 iLiswing21/UX 富士通 5 26.3% 3 MELIL V1 三菱電機 1 5.3% 3 LiCS-R NEC 1 5.3% 3 オリジナル NEC 1 5.3% 3 MELIL V2 三菱電機 1 5.3% 3 iLisfiera 富士通 1 5.3% 3 iLiswing21- Legacy 富士通 1 5.3% 5館以上10館未満 10館以上20館未満 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 34 15.0% LiCS-Web V2 NEC 13 16.9% 2 LiCS-Re NEC 31 13.7% iLiswing21/UX 富士通 12 15.6% 3 LiCS-R NEC 28 12.3% CLIS/400 サンデータ センター 7 9.1% 4 LOOKS21/P(OPP) 日立 19 8.4% MELIL V2 三菱電機 6 7.8% 5 iLiswing21/UX 富士通 16 7.0% LOOKS21/P(OPP) 日立 5 6.5%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 20 外国人人口の割合と導入状況の関係 システムの特徴よりも地域に根差したベンダーが強い  外国人人口と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では表28、パ ッケージ別では表29のとおりである。外国人人口は、2010年(平成22年)国勢 調査に準拠している。  外国人人口の割合が「上位10%自治体」となるのは、各市区町村の人口に占 める外国人人口の割合が、1.9%から15.7%の自治体、137自治体である。「下位 10%自治体」となるのは、同割合が0.0%から0.3%の自治体、231自治体である。 対象とする館種は、公共図書館に限定している。  外国人人口の割合による導入状況には、図書館における外国語図書への対応状 況による差異がみられる可能性があると仮定した。しかし、実際には、後述のと おり、システムの特徴よりも、地域による偏りが顕著に出る結果となった。  ベンダー別に見るシェアでは、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、 上位2社は、富士通(1位)とNEC(2位)である。  パッケージ別に見るシェアでは、「上位10%自治体」の方は、どのパッケージ が突出するわけではなく、さまざまなパッケージがシェアを分散している。 また「上位10%自治体」の図書館に導入されているベンダーのうち、山梨県の本 社を置くシステムインナカゴミ、群馬県に本社を置く両毛システムズは、それぞ れの地域の図書館での導入が多い。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表28 外国人人口の割合と導入状況の関係(ベンダー別) 表29 外国人人口の割合と導入状況の関係(パッケージ別) 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 富士通 45 32.8% 富士通 109 47.2% 2 NEC 40 29.2% NEC 72 31.2% 3 京セラ丸善 15 10.9% ソフテック 16 6.9% 4 サンデータセンター 8 5.8% 三菱電機 9 3.9% 5 三菱電機 8 5.8% 日立 6 2.6% 6 日立 8 5.8% NTTデータ九州 4 1.7% 7 システムインナカ ゴミ 3 2.2% 京セラ丸善 3 1.3% 8 日本電子計算 2 1.5% 美唄未来開発 センター 3 1.3% 9 両毛システムズ 2 1.5% オリジナル 2 0.9% 10 不明 1 0.7% システムインナカ ゴミ 2 0.9% 10 NTTデータ九州 1 0.7% 日本電子計算 2 0.9% 10 オリジナル 1 0.7% 10 ソフテック 1 0.7% 10 まちづくり三鷹 1 0.7% 10 四国電子計算センター 1 0.7% (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 22 16.1% iLiswing21/We V2 富士通 71 30.7% 2 LiCS-R NEC 17 12.4% LiCS-Re NEC 34 14.7% 3 ELCIELO V2 京セラ丸善 15 10.9% LiCS-R NEC 33 14.3% 4 iLiswing21/UX 富士通 14 10.2% LibFinder ソフテック 16 6.9% 5 LiCS-Re NEC 9 6.6% iLiswing21/UX 富士通 16 6.9% 6 CLIS/400 サンデータ センター 8 5.8% iLiswing21/We 富士通 16 6.9% 7 LOOKS21/P(OPP) 日立 8 5.8% MELIL V2 三菱電機 8 3.5% 8 LiCS-Web V2 NEC 8 5.8% LOOKS21/P(OPP) 日立 6 2.6% 9 MELIL V2 三菱電機 5 3.6% NALIS V2 NTTデータ 九州 4 1.7% 10 iLiswing21/We 富士通 5 3.6% iLisfiera 富士通 4 1.7%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 21 第1次産業就業者数と導入状況の関係 ベンダー別では「下位10%自治体」でサンデータセンターが第3位に  第1次産業就業者数と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では表 30、パッケージ別では表31のとおりである。第1次産業とは、農業、林業、漁 業を指す。第1次産業の定義、人口は2010年(平成22年)国勢調査に準拠して いる。  第1次産業就業者数の割合が「上位10%自治体」となるのは、各市区町村の人 口に占める第1次産業就業者数の割合が、19.0%から75.6%の自治体、124自治体 である。「下位10%自治体」となるのは、同割合が0.0%から0.8%の自治体、126 自治体である。対象とする館種は公共図書館に限定している。  ベンダー別では、上位2位は富士通とNECの2社である。また、北海道に多い ソフテック(9.7%)、山梨県に本社を置くシステムインナカゴミ(導入自治体は、 北海道と長野県 3.2%)、美唄未来開発センター(北海道 2.4%)といった、地 方に強いベンダーが上位に挙がってきている。  パッケージ別でも、NECと富士通が上位を占め「下位10%自治体」で、サンデ ータセンターのCLIS/400が第2位(11.1%)になっている。「上位10%自治体」では、 北海道に本社を置くソフテックのLibFinder(9.7%)、山梨県に本社を置くシステ ムインナカゴミのLMO V2(3.2%)、北海道に本社を置く美唄未来開発センター のBIBAI V2(2.4%)と、地方のベンダーが提供するパッケージの健闘が目立つ。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表30 第1次産業就業者数と導入状況の関係(ベンダー別) 表31 第1次産業就業者数と導入状況の関係(パッケージ別) 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 富士通 56 45.2% NEC 47 37.3% 2 NEC 34 27.4% 富士通 27 21.4% 3 ソフテック 12 9.7% サンデータセンター 14 11.1% 4 日立 6 4.8% 三菱電機 10 7.9% 5 システムインナカ ゴミ 4 3.2% 日立 10 7.9% 6 三菱電機 3 2.4% 京セラ丸善 9 7.1% 7 美唄未来開発センター 3 2.4% NTTデータ九州 4 3.2% 8 まちづくり三鷹 2 1.6% 不明 1 0.8% 9 京セラ丸善 2 1.6% オリジナル 1 0.8% 10 日本電子計算 1 0.8% ブレインテック 1 0.8% 10 両毛システムズ 1 0.8% 日本電子計算 1 0.8% 10 両毛システムズ 1 0.8% (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている) 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 36 29.0% LiCS-Web V2 NEC 19 15.1% 2 LiCS-Re NEC 21 16.9% CLIS/400 サンデータ センター 14 11.1% 3 LibFinder ソフテック 12 9.7% LiCS-Re NEC 12 9.5% 4 iLiswing21/We 富士通 12 9.7% LiCS-R NEC 10 7.9% 5 LiCS-R NEC 10 8.1% LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.1% 6 LOOKS21/P(OPP) 日立 6 4.8% ELCIELO V2 京セラ丸善 9 7.1% 7 iLiswing21/UX 富士通 6 4.8% iLisfiera 富士通 8 6.3% 8 LMO V2 システムイ ンナカゴミ 4 3.2% iLiswing21/We V2 富士通 8 6.3% 9 MELIL V2 三菱電機 3 2.4% MELIL V2 三菱電機 7 5.6% 10 BIBAI V2 美唄未来開 発センター 3 2.4% iLiswing21/UX 富士通 6 4.8% 10 LiCSLIVRE NEC 3 2.4% (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 22 第2次産業就業者数と導入状況の関係 ベンダー別では、上位自治体、下位自治体ともに地方のベンダーが健闘  第2次産業就業者数と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では 表32、パッケージ別では表33のとおりである。第2次産業とは、鉱業、建設業、 製造業を指す。第2次産業の定義、人口は2010年(平成22年)国勢調査に準拠 している。  第2次産業就業者数の割合が「上位10%自治体」となるのは、各市町村の人口 に占める第2次産業就業者数の割合が、37.7%から51.8%の自治体、126自治体で ある。「下位10%自治体」となるのは、人口に占める割合が3.3%から16.9%の自 治体、125自治体である。対象とする館種は、公共図書館に限定している。  ベンダー別、パッケージ別ともに、富士通とNECの2社が上位2位を占める結 果となっている。ベンダー別では、「上位10%自治体」、「下位10%自治体」ともに、 北海道に本社を置くソフテックと美唄未来開発センターや、山梨県に本社を置く システムインナカゴミ、茨城県に本社を置くDSK/茨城電算センター(茨城県)、 群馬県に本社を置く両毛システムズといった、地方のベンダーが健闘している。  パッケージ別では、「上位10%自治体」ではシェアが分散する一方、下位10% 自治体では、第9位のLOOKS21/P(OPP)(日立)とiLiswing21/We(富士通)で もシェア4.8%と、上位パッケージにシェアが集中している。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表32 第2次産業就業者数と導入状況の関係(ベンダー別) 第33 第2次産業就業者数と導入状況の関係(パッケージ別) 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 富士通 47 37.3% NEC 40 32.0% 2 NEC 40 31.7% 富士通 37 29.6% 3 京セラ丸善 11 8.7% サンデータセンター 11 8.8% 4 日立 6 4.8% ソフテック 8 6.4% 5 システムインナカ ゴミ 4 3.2% NTTデータ九州 7 5.6% 6 ソフテック 3 2.4% 日立 6 4.8% 7 三菱電機 3 2.4% 三菱電機 5 4.0% 8 DSK/茨城電算センター 2 1.6% 京セラ丸善 4 3.2% 9 オリジナル 2 1.6% 美唄未来開発センター 4 3.2% 10 サンデータセンター 2 1.6% 不明 1 0.8% 10 両毛システムズ 2 1.6% システムインナカゴミ 1 0.8% 10 ブレインテック 1 0.8% (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている) (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 35 27.8% iLiswing21/We V2 富士通 20 16.0% 2 LiCS-R NEC 21 16.7% LiCS-Re NEC 15 12.0% 3 LiCS-Re NEC 16 12.7% CLIS/400 サンデータ センター 11 8.8% 4 ELCIELO V2 京セラ丸善 11 8.7% LiCS-Web V2 NEC 10 8.0% 5 LOOKS21/P(OPP) 日立 6 4.8% LiCS-R NEC 9 7.2% 6 iLiswing21/UX 富士通 5 4.0% LibFinder ソフテック 8 6.4% 7 iLiswing21/We 富士通 5 4.0% NALIS V2 NTTデータ九州 7 5.6% 8 LMO V2 システムイ ンナカゴミ 3 2.4% iLiswing21/UX 富士通 7 5.6% 9 LibFinder ソフテック 3 2.4% LOOKS21/P(OPP) 日立 6 4.8% 10 MELIL V2 三菱電機 2 1.6% iLiswing21/We 富士通 6 4.8% 10 図書館情報 システム DSK/茨城 電算センター 2 1.6% 10 CLIS/400 サンデータ センター 2 1.6% 10 iLiswing21/We 連携ASP 両毛システ ムズ 2 1.6% 10 LiCSLIVRE NEC 2 1.6% 10 iLisfiera 富士通 2 1.6%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 23 第3次産業従事者数と導入状況の関係 ベンダー別では第1位のベンダーのシェアが突出  第3次産業従事者数と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では表 34、パッケージ別では表35のとおりである。  第3次産業とは、第1次産業(農業、林業、漁業)と第2次産業(鉱業、建設業、 製造業)に属さないすべての産業を指す。第3次産業の定義、人口は2010年(平 成22年)国勢調査に準拠している。  第3次産業従事者数の割合が「上位10%自治体」となるのは、各市区町村の人 口に占める第3次産業従事者数の割合が、78.5%から92.2%の自治体、123自治体 である。「下位10%自治体」となるのは、各市町村の人口に占める第3次産業従 事者数の割合が21.1%から52.4%の自治体、125自治体である。対象館種は、公 共図書館に限定している。  ベンダー別では、「上位10%自治体」で、第1位のNECのシェアが38.2%である。 「下位10%自治体」では、第1位は富士通で、シェアは40.8%である。ベンダー別 に見るシェアでは、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、第1位のシェ アが突出している。  パッケージ別に見るシェアでは、「下位10%自治体」の第1位である富士通の iLiswing21/We V2が、29.6%とシェアがやや多い。それ以外では、「上位10%自 治体」で第1位のLiCS-Web V2(NEC)でも17.1%と、上位5社の各パッケージの シェアは分散している。
  • 114.
    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表34 第3次産業就業者数と導入状況の関係(ベンダー別) 表35 第3次産業就業者数と導入状況の関係(パッケージ別) 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 NEC 47 38.2% 富士通 51 40.8% 2 富士通 26 21.1% NEC 37 29.6% 3 サンデータ センター 12 9.8% ソフテック 12 9.6% 4 三菱電機 12 9.8% 京セラ丸善 6 4.8% 5 日立 10 8.1% システムインナカ ゴミ 5 4.0% 6 NTTデータ九州 7 5.7% 日立 4 3.2% 7 京セラ丸善 4 3.3% 両毛システムズ 3 2.4% 8 不明 1 0.8% 三菱電機 2 1.6% 9 オリジナル 1 0.8% DSK/茨城電算 センター 1 0.8% 10 システムインナカ ゴミ 1 0.8% サンデータ センター 1 0.8% 10 ブレインテック 1 0.8% まちづくり三鷹 1 0.8% 10 リコー 1 0.8% 日本電子計算 1 0.8% 10 美唄未来開発 センター 1 0.8% (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) 1 LiCS-Web V2 NEC 21 17.1% iLiswing21/We V2 富士通 37 29.6% 2 CLIS/400 サンデータ センター 12 9.8% LiCS-Re NEC 20 16.0% 3 MELIL V2 三菱電機 11 8.9% LibFinder ソフテック 12 9.6% 4 LiCS-Re NEC 10 8.1% LiCS-R NEC 12 9.6% 5 iLiswing21/We V2 富士通 9 7.3% iLiswing21/We 富士通 7 5.6% 6 LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.3% ELCIELO V2 京セラ丸善 6 4.8% 7 LiCS-R NEC 9 7.3% iLiswing21/UX 富士通 6 4.8% 8 NALIS V2 NTTデータ 九州 7 5.7% LMO V2 システムイ ンナカゴミ 5 4.0% 9 iLisfiera 富士通 7 5.7% LOOKS21/P(OPP) 日立 4 3.2% 10 iLiswing21/UX 富士通 5 4.1% LiCSLIVRE NEC 4 3.2%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 24 子どもの人口割合と導入状況の関係 NECと富士通が上位2位を占める結果に  子どもの人口割合と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では表 36、パッケージ別では表37である。ここでいう子どもとは15歳未満をいう。子 どもの定義、人口は2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。  子どもの人口割合が「上位10%自治体」となるのは、各市町村の人口に占め る子どもの人口の割合が、15.4%から21.8%の自治体、131自治体である。「下位 10%自治体」となるのは、人口に占める割合が4.3%から10.9%の自治体、126自 治体である。対象館種は、公共図書館に限定している。  ベンダー別では、「上位10%自治体」「下位自治体10%」ともに、NECと富士 通の2社が、第1位と第2位となっている。特に「上位10%自治体」で、第1位の NEC(36.6%)と第2位の富士通(35.1%)の上位2社だけで、全体の70%以上の シェアを占める結果となっている。  パッケージ別では、富士通とNECが上位を占めているなかで、上位10%自治 体で京セラ丸善のELCIELO V2が第5位(6.9%)、「下位10%自治体」で日立の LOOKS21/Pが第4位(9.5%)、ソフテックのLibFinderが第5位(6.3%)となって いる。「下位10%自治体」では、第1位のiLiswing21/We V2(富士通 25.4%)と 第2位のLiCS-Re(NEC 14.3%)で、倍近い差がある
  • 116.
    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表36 子どもの人口割合と導入状況の関係(ベンダー別) 表37 子どもの人口割合と導入状況の関係(パッケージ別) 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 NEC 48 36.6% 富士通 44 34.9% 2 富士通 46 35.1% NEC 37 29.4% 3 京セラ丸善 9 6.9% 日立 12 9.5% 4 三菱電機 9 6.9% ソフテック 8 6.3% 5 日立 5 3.8% 三菱電機 5 4.0% 6 システムインナカ ゴミ 3 2.3% サンデータ センター 4 3.2% 7 NTTデータ九州 2 1.5% 美唄未来開発センター 4 3.2% 8 サンデータセンター 2 1.5% オリジナル 3 2.4% 9 ソフテック 2 1.5% 京セラ丸善 2 1.6% 10 両毛システムズ 2 1.5% 四国電子計算 センター 2 1.6% (同一市区町村内で複数館存在する館は1機関とカウントしている)。 (同一市区町村内で複数館存在する館は1機関とカウントしている)。 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入 機関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入 機関数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 25 19.1% iLiswing21/We V2 富士通 32 25.4% 2 LiCS-R NEC 24 18.3% LiCS-Re NEC 18 14.3% 3 LiCS-Re NEC 24 18.3% LiCS-R NEC 13 10.3% 4 iLiswing21/We 富士通 12 9.2% LOOKS21/P(OPP) 日立 12 9.5% 5 ELCIELO V2 京セラ丸善 9 6.9% LibFinder ソフテック 8 6.3% 6 MELIL V2 三菱電機 8 6.1% iLiswing21/We 富士通 7 5.6% 7 LOOKS21/P(OPP) 日立 5 3.8% CLIS/400 サンデータ センター 4 3.2% 8 iLiswing21/UX 富士通 5 3.8% BIBAI V2 美唄未来開 発センター 4 3.2% 9 LMO V2 システムイ ンナカゴミ 3 2.3% iLiswing21/UX 富士通 4 3.2% 10 NALIS V2 NTTデータ九州 2 1.5% MELIL V1 三菱電機 3 2.4% 10 CLIS/400 サンデータ センター 2 1.5% 山梨県 オリジナル 3 2.4% 10 LibFinder ソフテック 2 1.5% LiCSLIVRE NEC 3 2.4% 10 iLiswing21/We連 携ASP 両毛 システムズ 2 1.5% LiCS-Web V2 NEC 3 2.4% 10 iLisfiera 富士通 2 1.5% 10 iLiswing21/NX 富士通 2 1.5%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 25 生産人口と導入状況の関係 15歳∼64歳未満人口の少ない自治体で、富士通とNECのシェアが突出  生産人口と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では表38、パッ ケージ別では表39のとおりである。生産人口とは、15歳∼64歳の人口と定義す る。生産人口の定義と数値は2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。  生産人口の割合が「上位10%自治体」となるのは、各市町村の人口に占める 15歳∼64歳未満人口の割合が、66.4%から73.6%となる127の自治体である。 「下位10%自治体」となるのは、15歳∼64歳未満人口の占める割合が38.5%か ら55.3%となる128の自治体である。対象とする館種は、公共図書館に限定し ている。  ベンダー別では、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位2社を NECと富士通が占めている。特に、下位10%の自治体では、富士通(41.4%)と NEC(32.0%)の2社で70%を超え、突出している。「下位10%自治体」の第3位 には、北海道に本社を置くソフテック(7.0%)、第5位には、群馬県に本社を置 くシステムインナカゴミ(3.1%)が入っている。  パッケージ別では、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位5社 のなかに富士通とNECが3∼4パッケージを占めている。それ以外では、「上位10 %自治体」で、第3位にサンデータセンターのCLIS/400(11.0%)、第4位に京セ ラ丸善のELCIELO V2(10.2%)となっている。「下位10%自治体」では、第4位 にソフテックのLibFinder(7.0%)と日立のLOOKS21/P(OPP)(7.0%)となって いる。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表38 生産人口と導入状況の関係(ベンダー別) 表39 生産人口と導入状況の関係(パッケージ別) 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 NEC 39 30.7% 富士通 53 41.4% 2 富士通 30 23.6% NEC 41 32.0% 3 サンデータセンター 14 11.0% ソフテック 9 7.0% 4 京セラ丸善 13 10.2% 日立 9 7.0% 5 日立 11 8.7% システムインナカ ゴミ 4 3.1% 6 三菱電機 7 5.5% 美唄未来開発センター 3 2.3% 7 NTTデータ九州 4 3.1% 三菱電機 3 2.3% 8 日本電子計算 3 2.4% オリジナル 1 0.8% 9 システムインナカ ゴミ 2 1.6% サンデータセンタ ー 1 0.8% 10 両毛システムズ 2 1.6% ブレインテック 1 0.8% 10 まちづくり三鷹 1 0.8% 10 日本電子計算 1 0.8% 10 両毛システムズ 1 0.8% (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている) (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) 1 LiCS-Re NEC 15 11.8% iLiswing21/We V2 富士通 37 28.9% 2 iLiswing21/We V2 富士通 15 11.8% LiCS-R NEC 21 16.4% 3 CLIS/400 サンデータ センター 14 11.0% LiCS-Re NEC 18 14.1% 4 ELCIELO V2 京セラ丸善 13 10.2% LibFinder ソフテック 9 7.0% 5 LiCS-Web V2 NEC 13 10.2% LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.0% 6 LOOKS21/P(OPP) 日立 11 8.7% iLiswing21/We 富士通 9 7.0% 7 LiCS-R NEC 6 4.7% iLiswing21/UX 富士通 6 4.7% 8 iLisfiera 富士通 6 4.7% LMO V2 システムイ ンナカゴミ 4 3.1% 9 iLiswing21/UX 富士通 6 4.7% BIBAI V2 美唄未来開 発センター 3 2.3% 10 MELIL V2 三菱電機 5 3.9% MELIL V2 三菱電機 2 1.6% 10 LiCSLIVRE NEC 5 3.9% LiCSLIVRE NEC 2 1.6%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 26 高齢者人口と導入状況の関係 「上位10%自治体」でソフテックが比較的上位に  高齢者人口と図書館システムの導入状況の関係は、ベンダー別では表40、パ ッケージ別では表41のとおりである。高齢者とは、65歳以上の人と定義する。 高齢者の定義と人口は、2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。  「上位10%自治体」となるのは、人口に占める割合が33.3%から57.2%となる 129の自治体である。下位10%自治体となるのは、人口に占める割合が11.7%か ら19.2%となる126の自治体である。対象とする館種は、公共図書館に限定して いる。  ベンダー別では、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位2社を富 士通とNECが占めている。  パッケージ別でも、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位2社を 富士通とNECが占めている。しかしそのシェアは一番多くても、「上位10%自治 体」で第1位のiLiswing21/We V2(富士通)が27.1%と、比較的少ない。富士通 とNECのシェアが上位を占めるなかで、「上位10%自治体」で第4位のLibFinder (ソフテック 9.3%)、「下位10%自治体」で第3位のELCIELO V2(京セラ丸善 10.3%)が健闘している。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表40 高齢者人口と導入状況の関係(ベンダー別) 表41 高齢者人口と導入状況の関係(パッケージ別) 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 富士通 51 39.5% 富士通 44 34.9% 2 NEC 38 29.5% NEC 38 30.2% 3 ソフテック 12 9.3% 京セラ丸善 13 10.3% 4 日立 10 7.8% サンデータセンター 6 4.8% 5 システムインナカ ゴミ 3 2.3% 日立 6 4.8% 6 美唄未来開発センター 3 2.3% NTTデータ九州 5 4.0% 7 オリジナル 2 1.6% 三菱電機 5 4.0% 8 まちづくり三鷹 2 1.6% 両毛システムズ 3 2.4% 9 四国電子計算センター 2 1.6% システムインナカ ゴミ 2 1.6% 10 三菱電機 2 1.6% 日本電子計算 2 1.6% 10 不明 1 0.8% 10 四国電子計算センター 1 0.8% (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 35 27.1% iLiswing21/We V2 富士通 21 16.7% 2 LiCS-R NEC 21 16.3% LiCS-Re NEC 17 13.5% 3 LiCS-Re NEC 15 11.6% ELCIELO V2 京セラ丸善 13 10.3% 4 LibFinder ソフテック 12 9.3% LiCS-R NEC 12 9.5% 5 iLiswing21/We 富士通 10 7.8% iLiswing21/We 富士通 9 7.1% 6 LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.0% LiCS-Web V2 NEC 7 5.6% 7 iLiswing21/UX 富士通 5 3.9% iLisfiera 富士通 7 5.6% 8 LMO V2 システムイ ンナカゴミ 3 2.3% CLIS/400 サンデータ センター 6 4.8% 9 BIBAI V2 美唄未来開 発センター 3 2.3% LOOKS21/P(OPP) 日立 6 4.8% 10 山梨県 オリジナル 2 1.6% NALIS V2 NTTデータ九州 5 4.0% 10 RubyOpac まちづくり 三鷹 2 1.6% iLiswing21/UX 富士通 5 4.0% 10 図書館管理 システム 四国電子計 算センター 2 1.6% 10 LiCSLIVRE NEC 2 1.6%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 27 市民の平均年齢と導入状況の関係 ベンダー別で「上位10%自治体」に地方ベンダーのシェアが目立つ  市民の平均年齢と導入状況の関係は、ベンダー別では表42、パッケージ別で は表43のとおりである。平均年齢は2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。  「上位10%自治体」となるのは、市民の平均年齢が51.2歳から63.5歳となる 125の自治体である。下位10%自治体となるのは、市民の平均年齢が37.7歳か ら42.6歳となる131の自治体である。対象とする館種は、公共図書館に限定し ている。  ベンダー別では、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位2社を富 士通とNECが占めている。そのうち、「上位10%自治体」の第1位は、富士通のシ ェアだけで、40.0%を占める結果となっている。また第3位のソフテック(9.6%)、 第5位のシステムインナカゴミ(2.4%)、美唄未来開発センター(2.4%)といった、 地方のベンダーのシェアが目立つ。  パッケージ別でも、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位2社は 富士通とNECのパッケージが占めている。しかし、「上位10%自治体」で第1位の iLiswing21/We V2(富士通 28.0%)以外は、シェアは分散している。富士通と NECのパッケージが上位シェアを占めるなかで、「上位10%自治体」で第4位の LibFinder(ソフテック 9.6%)、第5位のLOOKS21/P(OPP)(日立 7.2%)、「下位 10%自治体」で第4位のELCIELO V2(京セラ丸善 11.5%)が健闘している。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表42 市民の平均年齢と導入状況の関係(ベンダー別) 表43 市民の平均年齢と導入状況の関係(パッケージ別) 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 富士通 50 40.0% 富士通 45 34.4% 2 NEC 34 27.2% NEC 41 31.3% 3 ソフテック 12 9.6% 京セラ丸善 15 11.5% 4 日立 10 8.0% 日立 8 6.1% 5 システムインナカ ゴミ 3 2.4% 三菱電機 7 5.3% 6 美唄未来開発センター 3 2.4% NTTデータ九州 4 3.1% 7 三菱電機 3 2.4% サンデータセンター 4 3.1% 8 オリジナル 2 1.6% 両毛システムズ 3 2.3% 9 まちづくり三鷹 2 1.6% システムインナカ ゴミ 2 1.5% 10 四国電子計算センター 2 1.6% 四国電子計算センター 1 0.8% 日本電子計算 1 0.8% (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 35 28.0% iLiswing21/We V2 富士通 24 18.3% 2 LiCS-R NEC 18 14.4% LiCS-Re NEC 18 13.7% 3 LiCS-Re NEC 14 11.2% LiCS-R NEC 17 13.0% 4 LibFinder ソフテック 12 9.6% ELCIELO V2 京セラ丸善 15 11.5% 5 LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.2% iLiswing21/We 富士通 9 6.9% 6 iLiswing21/We 富士通 9 7.2% LOOKS21/P(OPP) 日立 8 6.1% 7 iLiswing21/UX 富士通 5 4.0% iLiswing21/UX 富士通 7 5.3% 8 LMO V2 システムイ ンナカゴミ 3 2.4% MELIL V2 三菱電機 6 4.6% 9 BIBAI V2 美唄未来開 発センター 3 2.4% LiCS-Web V2 NEC 5 3.8% 10 MELIL V1 三菱電機 2 1.6% NALIS V2 NTTデータ九州 4 3.1% 10 山梨県 オリジナル 2 1.6% CLIS/400 サンデータ センター 4 3.1% 10 RubyOpac まちづくり三鷹 2 1.6% 10 図書館管理 システム 四国電子計 算センター 2 1.6% 10 LiCSLIVRE NEC 2 1.6%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 28 昼間人口と導入状況の関係 どの区分も上位2位までのシェアが突出  昼間人口と導入状況の関係は、ベンダー別では表44、パッケージ別では表45 のとおりである。昼間人口とは、各自治体の人口から通勤・通学による流出人口 を引き、通勤・通学による流入人口を足したものである。昼夜間人口比率とは、 昼間人口を夜間人口で割ったものである。昼間人口、昼夜間人口比率の定義、そ れぞれの数値は2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。  昼間人口が、「上位10%自治体」となるのは、昼夜間人口比率が105.5%から 1,738.8%となる127の自治体である。「下位10%自治体」となるのは、昼夜間人 口比率が65.8%から83.2%となる125の自治体である。対象とする館種は、公共 図書館に限定している。  ベンダー別では、「上位10%自治体」、「下位10%自治体」ともに、富士通と NECの2社が上位2位を占め、そのシェアは2社合わせて、70%に近い。特に、上 位10%自治体で第1位の富士通は、40.9%とシェアが突出している。  パッケージ別にみるシェアでは、「上位10%自治体」で、第2位までを富士通 のパッケージ2種が占め、そのシェアは合計で30%を超える。また「下位10%自 治体」では、上位2位を富士通とNECのパッケージが占め、シェアは合計で40% を超える。「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、上位2位が突出し、第 3位以下のシェアは、一桁台である。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表44 昼間人口と導入状況の関係(ベンダー別) 表45 昼間人口と導入状況の関係(パッケージ別) 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 富士通 52 40.9% NEC 44 35.2% 2 NEC 31 24.4% 富士通 43 34.4% 3 日立 9 7.1% 三菱電機 10 8.0% 4 京セラ丸善 8 6.3% 日立 8 6.4% 5 NTTデータ九州 5 3.9% 京セラ丸善 6 4.8% 6 サンデータセンター 5 3.9% サンデータセンター 4 3.2% 7 システムインナカゴミ 4 3.1% 日本電子計算 4 3.2% 8 三菱電機 4 3.1% システムインナカ ゴミ 2 1.6% 9 ソフテック 3 2.4% ソフテック 2 1.6% 10 日本電子計算 2 1.6% 不明 1 0.8% 10 美唄未来開発センター 2 1.6% 両毛システムズ 1 0.8% (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 28 22.0% iLiswing21/We V2 富士通 27 21.6% 2 iLiswing21/UX 富士通 13 10.2% LiCS-Re NEC 26 20.8% 3 LiCS-Re NEC 10 7.9% LiCS-R NEC 10 8.0% 4 LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.1% MELIL V2 三菱電機 8 6.4% 5 LiCS-Web V2 NEC 9 7.1% LOOKS21/P(OPP) 日立 8 6.4% 6 ELCIELO V2 京セラ丸善 8 6.3% ELCIELO V2 京セラ丸善 6 4.8% 7 LiCS-R NEC 8 6.3% iLiswing21/UX 富士通 6 4.8% 8 iLisfiera 富士通 6 4.7% LiCSLIVRE NEC 5 4.0% 9 CLIS/400 サンデータ センター 5 3.9% iLiswing21/We 富士通 5 4.0% 10 NALIS V2 NTTデータ九州 4 3.1% CLIS/400 サンデータ センター 4 3.2% 10 LMO V2 システムイン ナカゴミ 4 3.1% 10 iLiswing21/We 富士通 4 3.1%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 29 人口密度と導入状況の関係 ベンダー別では、上位自治体、下位自治体ともに第1位のシェアが突出  人口密度と導入状況の関係は、ベンダー別では表46、パッケージ別では表47 のとおりである。人口密度の定義、数値は2010年(平成22年)国勢調査に準拠 している。  「上位10%自治体」となるのは、人口密度が3701.6人/平方キロメートルから 21881.5人/平方キロメートルとなる 129の自治体である。「下位10%自治体」と なるのは、人口密度が4.3人/平方キロメートルから58.9人/平方キロメートルと なる129の自治体である。対象とする館種は、公共図書館に限定している。  ベンダー別では、「上位10%自治体」で、第1位のNECが32.6%と突出している。 「下位10%自治体」でも、第1位の富士通が45.7%となり、こちらも突出している。 「上位10%自治体」でのシェア第3位に、サンデータセンター(14.0%)が入って いる。「下位10%自治体」でのシェア第3位に、ソフテック(11.6%)が入っている。  パッケージ別では、「上位10%自治体」で、サンデータセンターのCLIS/400 が第1位となっているが、シェアは14.0%と分散している。一方、下位10%自治 体では、第1位が富士通のiLiswing21/We V2(30.2%)、第2位がNECのLiCS-R (14.7%)と、2倍の差がある。しかし、第3位以降のパッケージも10%以上のシ ェアを持ち、第1位の突出以外は、分散している。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表46 人口密度と導入状況の関係(ベンダー別) 表47 人口密度と導入状況の関係(パッケージ別) 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 NEC 42 32.6% 富士通 59 45.7% 2 富士通 30 23.3% NEC 31 24.0% 3 サンデータセンター 18 14.0% ソフテック 15 11.6% 4 京セラ丸善 11 8.5% 三菱電機 5 3.9% 5 日立 11 8.5% 日立 5 3.9% 6 三菱電機 10 7.8% 美唄未来開発センター 4 3.1% 7 NTTデータ九州 4 3.1% システムインナカゴミ 3 2.3% 8 不明 2 1.6% オリジナル 2 1.6% 9 日本電子計算 1 0.8% まちづくり三鷹 2 1.6% 10 − − − サンデータセンター 1 0.8% 10 − − − 日本電子計算 1 0.8% 10 − − − 不明 1 0.8% (同一市区町村内で複数館存在する館は1機関とカウントしている)。 (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) 1 CLIS/400 サンデータ センター 18 14.0% iLiswing21/We V2 富士通 39 30.2% 2 LiCS-Web V2 NEC 17 13.2% LiCS-R NEC 19 14.7% 3 ELCIELO V2 京セラ丸善 11 8.5% LibFinder ソフテック 15 11.6% 4 LOOKS21/P(OPP) 日立 10 7.8% iLiswing21/We 富士通 13 10.1% 5 LiCS-Re NEC 10 7.8% LiCS-Re NEC 11 8.5% 6 iLiswing21/UX 富士通 9 7.0% LOOKS21/P(OPP) 日立 5 3.9% 7 iLisfiera 富士通 8 6.2% iLiswing21/UX 富士通 5 3.9% 8 iLiswing21/We V2 富士通 8 6.2% MELIL V2 三菱電機 4 3.1% 9 LiCSLIVRE NEC 6 4.7% BIBAI V2 美唄未来開 発センター 4 3.1% 10 LiCS-R NEC 6 4.7% LMO V2 システムイン ナカゴミ 3 2.3%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 Case 30 財政力指数と導入状況の関係 下位自治体に地方のベンダーのシェアが目立つ  財政力指数と導入状況の関係は、ベンダー別にみると表48、パッケージ別に みるシェアでは、表49のとおりである。財政力指数とは、地方公共団体の財政 力を示す指数で、基準財政収入額を基準財政需要額で除して得た数値の過去3年 間の平均値である。財政力指数は2011年度(平成23年度)全市町村の主要財政 指標に準拠している。  各市町村の財政力指数の高さが「上位10%自治体」となるのは、財政力指数が 0.97から2.32となる126の自治体である。「下位10%自治体」となるのは、財政 力指数が0.08から0.27となる129の自治体である。対象とする館種は、公共図書 館に限定している。  ベンダー別では、「上位10%自治体」で、第1位の富士通のシェアが34.9%と 若干多いものの、第2位以降のシェアも分散している。「下位10%自治体」では、 第1位の富士通のシェアが46.5%と突出している。それ以外では、第3位に北海道 に本社を置くソフテック(11.6%)、第5位に山梨県に本社を置くシステムインナ カゴミ(3.1%)、北海道に本社を置く美唄未来開発センター(3.1%)と、地方ベ ンダーのシェアが目立つ。  パッケージ別では、「上位10%自治体」「下位10%自治体」ともに、第1位が富 士通のiLiswing21/We V2である。そのシェアは、「上位10%自治体」では、シ ェアは19.8%であり、第2位以降と大差ないが、「下位10%自治体」では、シェ アは33.3%であり、第2位以降と比較して2倍の差があり、突出している。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 自 治 体 構 造 に よ る 導 入 状 況 表48 財政力指数と導入状況の関係(ベンダー別) 表49 財政力指数と導入状況の関係(パッケージ別) 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 ベンダー名 導入機関数 シェア(%) ベンダー名 導入機関数 シェア(%) 1 富士通 44 34.9% 富士通 60 46.5% 2 NEC 30 23.8% NEC 35 27.1% 3 京セラ丸善 18 14.3% ソフテック 15 11.6% 4 三菱電機 10 7.9% 日立 6 4.7% 5 日立 10 7.9% システムインナカ ゴミ 4 3.1% 6 サンデータセンター 8 6.3% 美唄未来開発センター 4 3.1% 7 システムインナカゴミ 2 1.6% 三菱電機 3 2.3% 8 日本電子計算 2 1.6% オリジナル 1 0.8% 9 ブレインテック 1 0.8% サンデータセンター 1 0.8% 10 両毛システムズ 1 0.8% − − − (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 (同一市区町村内で複数館存在する館は、1機関とカウントしている)。 上位10%自治体 下位10%自治体 順位 パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) パッケージ名 ベンダー名 導入機 関数 シェア(%) 1 iLiswing21/We V2 富士通 25 19.8% iLiswing21/We V2 富士通 43 33.3% 2 ELCIELO V2 京セラ丸善 18 14.3% LiCS-R NEC 21 16.3% 3 LiCS-Web V2 NEC 11 8.7% LibFinder ソフテック 15 11.6% 4 LiCS-Re NEC 11 8.7% LiCS-Re NEC 13 10.1% 5 iLiswing21/UX 富士通 10 7.9% iLiswing21/We 富士通 11 8.5% 6 LOOKS21/P(OPP) 日立 9 7.1% LOOKS21/P(OPP) 日立 5 3.9% 7 CLIS/400 サンデータ センター 8 6.3% iLiswing21/UX 富士通 5 3.9% 8 MELIL V2 三菱電機 7 5.6% LMO V2 システムイ ンナカゴミ 4 3.1% 9 LiCS-R NEC 6 4.8% BIBAI V2 美唄未来開 発センター 4 3.1% 10 iLisfiera 富士通 6 4.8% MELIL V2 三菱電機 2 1.6%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た Case 31 都道府県ごとの図書館数 カーリルと『日本の図書館』による図書館数の差異は、平均で1.52倍  カーリルの持つ図書館システムのデータから、全国の図書館の数を数えると、 都道府県ごとの図書館数は、表50のような結果になる。この図書館数には、分 館も含む。カーリルが対応している図書館のデータであるために、全国すべての 図書館を網羅しているわけではない。  公共図書館の数が多い都道府県は、東京都の439館である。公共図書館の数が 少ないのは、香川県と徳島県の31館である。『日本の図書館 2011』(日本図書 館協会、2012年)による公共図書館数では、東京都384館、香川県27館である。 カーリルでの図書館数と、『日本の図書館』による公共図書館数では、最大2.82 倍、最小で0.94倍、平均で1.44倍の開きがある。この差異が起こる原因として は、カーリルに図書館システムが対応していないと数として現れない、分館の定 義がカーリルと日本図書館協会の調査で異なる、ということがあげられる。  『日本の図書館』から大学図書館は、1,683館(高等専門学校含む)である。 カーリルでの大学図書館数(1,197館)と、『日本の図書館』による大学図書館 数では、0.71倍の開きがあり、『日本の図書館』の方が多い。これは、カーリル が対応している大学図書館の数、分館の定義の違いなどが原因と考えられる。同 様に、専門図書館の数を全国でみると、『専門情報機関総覧2012年版』(専門図 書館協議会、2012年)によると、専門図書館は1,036館ある。カーリルでの専 門図書館数(181館)と、『専門情報機関総覧』による専門図書館数では、0.17 倍の開きがあり、『専門情報機関総覧』の方が多い。これは、カーリルが対応し ている専門図書館がそもそも少ない、OPACをweb公開している館が少ないなど の原因が考えられる。  大学図書館の数が多い都道府県は、東京都の203館である。大学図書館の数が 少ないのは、徳島県の4館である。専門図書館の数が多い都道府県は、東京都の 64館である。図書館全体では、館数の多いのは東京都の706館、少ないのは徳 島県の35館である
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た 表50 都道府県ごとの図書館数 公共(館) 日本図書館協会の調査に よる公共図書館数 カーリル 対応比 大学(館) 専門(館) 総数(館) 北海道 199 143 1.39 53 9 261 青森県 39 36 1.08 9 1 49 岩手県 65 46 1.41 9 4 78 宮城県 54 41 1.32 22 2 78 秋田県 56 49 1.14 9 1 66 山形県 35 35 1.00 11 0 46 福島県 98 60 1.63 13 0 111 茨城県 137 59 2.32 20 18 175 栃木県 91 47 1.94 13 1 106 群馬県 82 52 1.58 21 1 105 埼玉県 226 156 1.45 44 6 276 千葉県 256 154 1.66 47 5 308 東京都 439 384 1.14 203 64 706 神奈川県 195 81 2.41 68 12 275 新潟県 107 70 1.53 22 2 131 富山県 56 55 1.02 11 2 69 石川県 46 49 0.94 15 1 62 福井県 36 36 1.00 10 1 47 山梨県 60 52 1.15 14 2 76 長野県 173 110 1.57 17 2 192 岐阜県 110 70 1.57 19 2 131 静岡県 128 94 1.36 26 2 156 愛知県 221 94 2.35 76 4 301 三重県 68 39 1.74 13 4 85 滋賀県 55 48 1.15 10 0 65 京都府 85 65 1.31 39 1 125 大阪府 186 138 1.35 61 8 255 兵庫県 148 94 1.57 61 3 212 奈良県 38 31 1.23 17 1 56 和歌山県 34 28 1.21 5 0 39 鳥取県 37 26 1.42 5 0 42 島根県 48 35 1.37 7 0 55 岡山県 76 61 1.25 22 3 101 広島県 101 84 1.20 36 2 139 山口県 54 50 1.08 15 0 69 徳島県 31 29 1.07 4 0 35 香川県 31 27 1.15 9 2 42 愛媛県 44 42 1.05 10 0 54 高知県 40 34 1.18 8 1 49 福岡県 130 111 1.17 53 8 191 佐賀県 60 29 2.07 5 0 65 長崎県 107 38 2.82 10 1 118 熊本県 61 47 1.30 15 2 78 大分県 51 32 1.59 8 0 59 宮崎県 59 28 2.11 11 0 70 鹿児島県 75 64 1.17 12 1 88 沖縄県 44 37 1.19 9 2 55 合計 4,572 3,190 1.44 1,197 181 5,950
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た Case 32 移動図書館数とその愛称 カーリル上では、281の移動図書館が存在  全国各地で活躍する移動図書館の愛称は、右記のとおりである。  カーリルのデータからは、全国で281の移動図書館が存在することがわかる。 なお、『日本の図書館 2011』(日本図書館協会、2012年)によると、全国で557 台の移動図書館車が走っている。カーリルのデータは、あくまでシステム上の件 数であり、1機関で複数台導入されていても1件と数える場合と、複数件と数え る場合と両方がある。  それぞれの愛称は地域にちなんだもの、動物や植物、自然にちなんだものな ど、さまざまな愛称がつけられている。その中で、愛称の上位は「あおぞら」(6 件)、「ひまわり」(4件)、「そよかぜ」(4件)「ブックン」(「ブッくん」「ぶっくん」 など)(4件)、「わくわく」(4件)などとなっている。  なお、カーリルのデータ上では、移動図書館が多く採用されているのは岩手県 の30件、移動図書館が存在しないのは福井県と山梨県である。しかし、『日本の 図書館2011』によると、北海道の59台が最多で、すべての都道府県で移動図書 館が走っている。この数字は、図書館システムに移動図書館を登録しているかど うかという、各自治体の統計の取り方による差異である。また、愛称についても、 カーリルのデータ上でわかる愛称であり、実際には愛称がつけられている移動図 書館も多数あると考えられる。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た ●岩見沢市移動図書館「あおぞら号」(北海道岩 見沢市) ●栗山町移動図書館「くりくり号」(北海道夕張郡 栗山町) ●千歳市移動図書館車「ブッくん」(北海道千歳市) ●深川市移動図書館車 「 らんらん号 」(北海道深 川市) ●北見市立常呂図書館 移動図書館「はまかぜ号」 (北海道北見市) ●北見市立留辺蘂移動図書館「ブックン」(北海道 北見市) ●厚岸町図書館バス(北海道厚岸郡厚岸町) ●別海町移動図書館車「はくちょう2世号」(北海 道野付郡別海町) ●新冠町移動図書館車「アニマル号」(北海道新 冠郡新冠町) ●苫小牧市移動図書館「はまなす号」(北海道苫 小牧市) ●稚内市移動図書館車「ぶっくくん」(北海道稚内 市) ●旭川市自動車文庫(北海道旭川市) ●厚真町移動図書車 「 ライオンズ号 」(北海道勇 払郡厚真町) ●枝幸町移動図書館(北海道枝幸郡枝幸町) ●小清水町移動図書館「そよかぜ号」(北海道斜 里郡小清水町) ●名寄市移動図書館(北海道名寄市) ●小樽市移動図書館「うしお号」(北海道小樽市) ●弟子屈町図書館バス(北海道川上郡弟子屈町) ●幕別町移動図書館車「スワディ号」(北海道中川 郡幕別町) ●大空町移動図書館(北海道網走郡大空町) ●士別市巡回文庫(北海道士別市) ●釧路市図書館バス(北海道釧路市) ●釧路市阿寒町移動図書館(北海道釧路市) ●浦河町移動図書館「うらら号」(北海道浦河郡浦 河町) ●登別市移動図書館車「こぐま号」(北海道登別市) ●室蘭市移動図書館「ひまわり号」(北海道室蘭市) ●青森市移動図書館「はまなす号」(青森県青森市) ●八戸市移動図書館「はちのへ号」(青森県八戸市) ●弘前市移動図書館「はとぶえ号」(青森県弘前市) ●一関市立一関移動図書館(岩手県一関市) ●一関市立大東移動図書館(岩手県一関市) ●一関市立東山移動図書館(岩手県一関市) ●宮古市移動図書館車「うぐいす号」(岩手県宮古 市) ●宮古市移動図書館車「しらかば号」(岩手県宮古 市) ●宮古市移動図書館車「なぎさ号」(岩手県宮古市) ●大船渡市移動図書館「かもしか号」(岩手県大 船渡市) ●遠野市移動図書館車「やまどり号」(岩手県遠野 市) ●花巻市大迫移動図書館(岩手県花巻市) ●花巻市立図書館「ぎんが号」(岩手県花巻市) ●花巻市石鳥谷移動図書館(岩手県花巻市) ●花巻市花巻移動図書館(岩手県花巻市) ●洋野町移動図書館車「ひばり号」(岩手県九戸 郡洋野町) ●洋野町移動図書館車「テトラパック号」(岩手県 九戸郡洋野町) ●金ケ崎町図書巡回車「まなびぃ」(岩手県胆沢郡 金ケ崎町) ●軽米町移動図書館「やまなみ号」(岩手県九戸 郡軽米町) ●北上市自動車文庫「ともしび号」(岩手県北上市) ●久慈市移動図書館「ぎんなん号」(岩手県久慈市) ●久慈市移動図書館「しらかば号」(岩手県久慈 市) ●盛岡市移動図書館車「こずかた号」(岩手県盛 岡市) ●盛岡市移動図書館車「わかば号」(岩手県盛 岡市) ●奥州市立水沢移動図書館「いずみ号」(岩手 県奥州市) ●奥州市立胆沢移動図書館「いぶき号」(岩手 県奥州市) ●奥州市立江刺移動図書館「わかこま号」(岩手 県奥州市)
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た ●奥州市立水沢移動図書館「わくわく号」(岩手県 奥州市) ●奥州市立江刺移動図書館「わくわく号」(岩手県 奥州市) ●大槌町えほんカー(岩手県上閉伊郡大槌町) ●大槌町立図書館移動図書館(岩手県上閉伊郡大 槌町) ●滝沢村立移動図書館「かっこう号」(岩手県岩手 郡滝沢村) ●陸前高田市移動図書館「はまゆり号」(岩手県 陸前高田市) ●気仙沼市移動図書館車「おおぞら四世号」(宮 城県気仙沼市) ●塩竈市マルチ学習車「プクちゃん号」(宮城県塩 竈市) ●名取市自動車図書館「なかよし号」(宮城県名 取市) ●多賀城市移動図書館「さざんか号」(宮城県多 賀城市) ●仙台市移動図書館(宮城県仙台市) ●秋田市移動図書館「イソップ号」(秋田県秋田市) ●鶴岡市自動車文庫「やまびこ号」(山形県鶴岡市) ●高畠町立移動図書館(山形県東置賜郡高畠町) ●天童市移動図書館(山形県天童市) ●会津若松市移動図書館車「あいづね号」(福島 県会津若松市) ●三春町巡回図書(福島県田村郡三春町) ●本宮市移動図書館(福島県本宮市) ●二本松市移動図書館「まつかぜ号」(福島県二 本松市) ●須賀川市移動図書館(福島県須賀川市) ●福島市移動図書館「しのぶ号」(福島県福島市) ●矢吹町移動図書館(福島県西白河郡矢吹町) ●水戸市立中央図書館配本車(茨城県水戸市) ●つくば市自動車図書館「アルス号」(茨城県つく ば市) ●小山市移動図書館(栃木県小山市) ●壬生町移動図書館「BM ゆうがおみぶ」(栃木県 下都賀郡壬生町) ●野木町移動図書館(栃木県下都賀郡野木町) ●日光市移動図書館(栃木県日光市) ●栃木市移動図書館(栃木県栃木市) ●桐生市移動図書館(群馬県桐生市 ●沼田市移動図書館「あかつき号」(群馬県沼田市) ●邑楽町移動図書館「はくちょう号」(群馬県邑楽 郡邑楽町) ●高崎市移動図書館車「はばたき号」(群馬県高 崎市) ●新座市移動図書館「あおぞら号」(埼玉県新座市) ●入間市移動図書館車「やまばと号」(埼玉県入間市) ●熊谷市移動図書館「さくら号」(埼玉県熊谷市) ●寄居町移動図書館「たまよど号」(埼玉県大里郡 寄居町) ●行田市移動図書館(埼玉県行田市) ●飯能市立移動図書館(埼玉県飯能市) ●秩父市移動図書館「しばざくら号」(埼玉県秩父市) ●狭山市移動図書館車「さみどり号」(埼玉県狭山市) ●本庄市移動図書館「ほきいち号」(埼玉県本庄市) ●越谷市立移動図書館(埼玉県越谷市) ●成田市移動図書館「こばと号」(千葉県成田市) ●市川市自動車図書館「みどり号」(千葉県市川市) ●八街市立図書館移動図書館「ひばり号」(千葉県 八街市) ●四街道市移動図書館「ドリーム号」(千葉県四街 道市) ●君津市移動図書館(千葉県君津市) ●船橋市移動図書館車「まつかぜ号」(千葉県船橋 市) ●館山市移動図書館「わかしお号」(千葉県館山市) ●習志野市移動図書館「きぼう号」(千葉県習志野市) ●我孫子市移動図書館「そよかぜ号」(千葉県我孫 子市) ●佐倉市移動図書館「さくらおぐるま号」(千葉県佐 倉市) ●三鷹市移動図書館「ひまわり号」(東京都三鷹市) ●八王子市移動図書館車(東京都八王子市) ●昭島市動く図書館「もくせい号」(東京都昭島市) ●小金井市立図書館移動図書館「あおぞら」(東京 都小金井市) ●日野市立移動図書館「ひまわり号」(東京都日野市)
  • 136.
    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た ●東大和市立移動図書館「みずうみ号」(東京都東 大和市) ●町田市移動図書館「そよかぜ号」さるびあ図書館 発(東京都町田市) ●町田市移動図書館「そよかぜ号」(東京都町田市) ●平塚市図書館移動図書館車「あおぞら号」(神奈 川県平塚市) ●川崎市宮前移動図書館(神奈川県川崎市) ●厚木市移動図書館「わかあゆ号」(神奈川県厚木 市) ●座間市移動図書館「ひまわり号」(神奈川県座間市) ●海老名市自動車文庫(神奈川県海老名市) ●箱根町移動図書館(神奈川県足柄下郡箱根町) ●上越市立高田図書館自動車文庫「みゆき号」(新 潟県上越市) ●村上市移動図書館車(新潟県村上市) ●座間市移動図書館「ひまわり号」(神奈川県座間市) ●海老名市自動車文庫(神奈川県海老名市) ●箱根町移動図書館(神奈川県足柄下郡箱根町) ●上越市立高田図書館自動車文庫「みゆき号」(新 潟県上越市) ●村上市移動図書館車(新潟県村上市) ●長岡市自動車文庫(新潟県長岡市) ●聖籠町立移動図書館(新潟県北蒲原郡聖籠町) ●氷見市移動図書館(富山県氷見市) ●富山市自動車文庫(富山県富山市) ●小矢部市巡回図書館車 「 まちづくり文庫 」(富 山県小矢部市) ●金沢市自動車文庫(石川県金沢市) ●白山市移動図書館「のびのび号」(石川県白山市) ●七尾市移動図書館(石川県七尾市) ●羽咋市移動図書館(石川県羽咋市) ●阿南町移動図書館車「ふれあい号」(長野県下 伊那郡阿南町) ●佐久市移動図書館「草笛号」(長野県佐久市) ●長野市移動図書館(長野県長野市) ●上田市移動図書館車「やまびこ号」(長野県上 田市) ●上田市移動図書館車「あおぞら号」(長野県上 田市) ●松川町移動図書館「よみまいカー」(長野県下 伊那郡松川町) ●高森町移動図書館「きんもくせい」(長野県下伊 那郡高森町) ●各務原市移動図書館「さつき号」(岐阜県各務 原市) ●岐阜市自動車図書館「わかあゆ号」(岐阜県岐 阜市) ●沼津市立図書館自動車文庫(静岡県沼津市) ●静岡市移動図書館(静岡県静岡市) ●御殿場市立移動図書館「ライオンズ号」(静岡 県御殿場市) ●伊東市立移動図書館「ともだち号」(静岡県伊 東市) ●磐田市豊田移動図書館(静岡県磐田市) ●掛川市立大東図書館移動図書館車「コスモス号」 (静岡県掛川市) ●掛川市立中央図書館移動図書館車「おおぞら号」 (静岡県掛川市) ●菊川市小笠自動車図書館(静岡県菊川市) ●菊川市菊川文庫巡回図書館(静岡県菊川市) ●浜松市立城北自動車図書館(静岡県浜松市) ●浜松市立天竜図書館自動車文庫(静岡県浜松市) ●瀬戸市公民館巡回文庫(愛知県瀬戸市) ●岡崎市自動車文庫「あおい号」(愛知県岡崎市) ●尾張旭市立移動図書館(愛知県尾張旭市) ●四日市市自動車文庫(三重県四日市市) ●名張市移動図書館「やまなみ号」(三重県名張市) ●湖南市立移動図書館「マツゾウくん」(滋賀県湖 南市) ●甲賀市移動図書館(滋賀県甲賀市) ●多賀町移動図書館「さんさん号」(滋賀県犬上 郡多賀町) ●近江八幡市移動図書館(滋賀県近江八幡市) ●京都市移動図書館(京都府京都市) ●京田辺市移動図書館(京都府京田辺市) ●南丹市美山移動図書室(京都府南丹市) ●精華町移動図書館車「あおぞら号・バーバパパ」(京 都府相楽郡精華町) ●池田市移動図書館「さつき号」(大阪府池田市)
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た ●吹田市立中央移動図書館(大阪府吹田市) ●松原市自動車図書館(大阪府松原市) ●東大阪市立永和図書館移動図書館(大阪府東大 阪市) ●寝屋川市立移動図書館(大阪府寝屋川市) ●島本町立移動図書館(大阪府三島郡島本町) ●阪南市移動図書館「ふれあい号」(大阪府阪南市) ●和泉市立図書館自動車文庫(大阪府和泉市) ●枚方市自動車文庫「ひなぎく号」(大阪府枚方市) ●岸和田市立移動図書館「なかよし号」(大阪府岸 和田市) ●堺市立中央図書館移動図書館「くすのき号」(大 阪府堺市) ●豊中市動く図書館「とよ1 ぶっくる」(大阪府豊中市) ●茨木市立移動図書館「ともしび号」(大阪府茨木市) ●河内長野市立移動図書館(大阪府河内長野市) ●泉南市自動車図書館 「 かしのき号 」(大阪府泉南 市) ●大阪市立自動車文庫(大阪府大阪市) ●姫路市自動車文庫(兵庫県姫路市) ●赤穂市移動図書館(兵庫県赤穂市) ●宝塚市立移動図書館(兵庫県宝塚市) ●明石市立移動図書館「ひまわり号」(兵庫県明石市) ●三田市移動図書館「そよかぜ」(兵庫県三田市) ●五條市移動図書館(奈良県五條市) ●奈良市立西部移動図書館(奈良県奈良市) ●橋本市自動車文庫「ブッキー号」(和歌山県橋本市) ●有田川町立移動図書館(和歌山県有田郡有田川 町) ●田辺市立移動図書館(和歌山県田辺市) ●新宮市自動車文庫「なかよし号」(和歌山県新宮市) ●和歌山市和歌山市民移動図書館(和歌山県和歌 山市) ●八頭町移動図書館(鳥取県八頭郡八頭町) ●総社市自動車文庫(岡山県総社市) ●備前市立図書館自動車文庫(岡山県備前市) ●井原市移動図書館車「さくら号」(岡山県井原市) ●津山市移動図書館「ぶっくまる」(岡山県津山市) ●倉敷市移動図書館(岡山県倉敷市) ●はつかいち市移動図書館車「たんぽぽ号」(広 島県廿日市市) ●熊野町立移動図書館「こぐま号」(広島県安芸 郡熊野町) ●東広島市中央移動図書館車(広島県東広島市) ●東広島市黒瀬移動図書館車(広島県東広島市) ●呉市自動車図書館(広島県呉市) ●福山市中央移動図書館車(広島県福山市) ●下関市移動図書館(山口県下関市) ●長門市立移動図書館(山口県長門市) ●田布施町移動図書館(山口県熊毛郡田布施町) ●岩国市自動車図書館 ( 中央図書館 )(山口県岩 国市) ●岩国市自動車図書館 ( 周東図書館 )(山口県岩 国市) ●萩市立移動図書館「まなぼう号」(山口県萩市) ●萩市立移動図書館「わくわく号」(山口県萩市) ●防府市移動図書館(山口県防府市) ●下松市移動図書館「あおぞら号」(山口県下松市) ●阿南市移動図書館「わかたけ号」(徳島県阿南市) ●阿南市移動図書館「ブッくん」(徳島県阿南市) ●鳴門市立移動図書館車「青い鳥」(徳島県鳴門 市) 三好市移動図書館(徳島県三好市) ●徳島市立移動図書館「いずみ号」(徳島県徳島 市) ●坂出市移動図書館「なかよしブックン」(香川県 坂出市) ●高松市移動図書館「ララ号」(香川県高松市) ●丸亀市移動図書館(香川県丸亀市) ●新居浜市移動図書館「青い鳥号」(愛媛県新居 浜市) ●久万高原町立移動図書館「やまびこ」(愛媛県 上浮穴郡久万高原町) ●東温市移動図書館「かぼちゃん号」(愛媛県東 温市) ●今治市移動図書館「ぶっくる」(愛媛県今治市) ●今治市移動図書館(愛媛県今治市) ●松山市移動図書館「つばき号」(愛媛県松山市) ●南国市移動図書館車「たちばな号」(高知県南 国市)
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た ●土佐清水市移動図書館車「くろしお号」(高知県 土佐清水市) ●春日市移動図書館「たんぽぽ号」(福岡県春日市) ●粕屋町移動図書館(福岡県糟屋郡粕屋町) ●小郡市移動図書館車 「 しらさぎ号 」(福岡県小 郡市) ●みやこ町移動図書館車「にこにこ号」(福岡県京 都郡みやこ町) ●志免町移動図書館(福岡県糟屋郡志免町) ●八女市星野移動図書館(福岡県八女市) ●八女市黒木移動図書館(福岡県八女市) ●朝倉市移動図書館(福岡県朝倉市) ●糸島市移動図書館「ぱぴるす号」(福岡県糸島市) ●苅田町移動図書館「ふれあい号 」(福岡県京都郡 苅田町) ●大野城市移動図書館「わくわく号」(福岡県大野 城市) ●行橋市移動図書館「ゆっくん」(福岡県行橋市) ●久留米市移動図書館(福岡県久留米市) ●筑紫野市移動図書「つくしんぼ号」(福岡県筑紫 野市) ●伊万里市自動車図書館「ぶっくん」(佐賀県伊万 里市) ●鳥栖市立移動図書館「とりんす号」(佐賀県鳥栖市) ●佐賀市自動車図書館「ブーカス号」(佐賀県佐賀市) ●長与町図書館自動車文庫「ほほえみ号」(長崎県 西彼杵郡長与町) ●諫早市移動図書館「どんぐり号」(長崎県諫早市) ●諫早市移動図書館「本吉」(長崎県諫早市) ●大村市巡回図書(長崎県大村市) ●雲仙市移動図書館「こぐまちゃん号」(長崎県雲仙 市) ●五島市移動図書館(長崎県五島市) ●佐世保市移動図書館「はまゆう号」(長崎県佐世 保市) ●人吉市移動図書館車「さわやか号」(熊本県人吉 市) ●熊本市移動図書館(熊本県熊本市) ●八代市移動図書館「ともだち号」(熊本県八代市) ●合志市移動図書館車「ひまわりドンちゃん号」(熊 本県合志市) ●水俣市移動図書館(熊本県水俣市) ●豊後大野市移動図書館(大分県豊後大野市) ●宇佐市自動車図書館(大分県宇佐市) ●玖珠町移動図書館「本のたまてばこ」(大分県玖 珠郡玖珠町) ●中津市立移動図書館「ハローブック号」(大分県 中津市) ●別府市移動図書館(大分県別府市) ●日向市移動図書館(宮崎県日向市) ●綾町移動図書館(宮崎県東諸県郡綾町) ●串間市移動図書館車(宮崎県串間市) ●延岡市移動図書館「ふくろう号」(宮崎県延岡市) ●えびの市移動図書館車「ブックランド号」(宮崎県 えびの市) ●姶良市移動図書館(鹿児島県姶良市) ●志布志市移動図書館車「がんがら号」(鹿児島県 志布志市) ●曽於市移動図書館車「さんぺい号」(鹿児島県曽 於市) ●薩摩川内市立図書館移動図書館(鹿児島県薩摩 川内市) ●鹿児島市移動図書館(鹿児島県鹿児島市) ●沖縄市立移動図書館「ちえぞう君」(沖縄県沖縄市) ●糸満市移動図書館「くろしお号」(沖縄県糸満市) ●浦添市移動図書館「としょまる」(沖縄県浦添市) ●宮古島市立移動図書館「みらい号」(沖縄県宮古 島市) ●名護市移動図書館車「がじまる号」(沖縄県名護市) ●宜野湾市移動図書館車「ちゅらゆめ号」(沖縄県 宜野湾市) ●うるま市移動図書館(沖縄県うるま市)
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た Case 33 分館数の多い図書館 トップは長崎市立図書館の56館  全国の公共図書館、大学図書館、専門図書館、全2160機関において、分館も 含めた館数は全部で5,950館である。平均すると1機関あたり、館数は本館を含 めて2.8館である。ただし、この館数は、カーリルのデータに基づいているため、 カーリルが対応していない図書館は数に入っていない。また、条例上の分館とは 異なり、カーリルのデータ上で図書館システムが登録している図書館を分館とし て数えている。  一番、分館数の多い図書館は、長崎市立図書館の56館である。  上位20図書館の中には、政令指定都市(20自治体)のように大規模自治体が 多い。政令指定都市で、このリストに入っていないのは、仙台市の18館、横浜 市の18館である。  この分析は公共図書館に限定したわけではないが、上位20図書館には、公共 図書館だけが入ってきている。カーリルのデータ上で数えると、大学図書館で一 番分館数の多いのは、東海大学附属図書館の12館である。専門図書館で一番分 館数の多いのは、水産総合研究センターの10館である。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た 表51 分館数の多い上位20図書館 順位 図書館名 館数 1 長崎市立図書館 56 2 札幌市図書館 38 3 千葉市図書館 35 4 相模原市立図書館 33 5 豊田市図書館 31 6 長野市立図書館 30 7 富山市立図書館 25 8 大阪市立図書館 24 8 尼崎市立図書館 24 10 さいたま市立図書館 23 10 浜松市立図書館 23 10 新潟市立図書館 23 10 宮崎市立図書館 23 14 高知市民図書館 22 15 名古屋市図書館 21 15 北九州市立図書館 21 15 松戸市立図書館 21 15 宇都宮市立図書館 21 15 熊本市立図書館 21 20 枚方市立図書館 19 20 飯田市立図書館 19 20 福島市立図書館 19 20 足立区立図書館 19 20 京都市図書館 19
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た Case 34 都道府県ごとの図書館密度 (10平方キロメートルあたりの図書館数) 10平方キロメートルあたりの図書館数が多いのは東京都、少ないのは北海道  カーリルのデータによる図書館数を都道府県の面積で割ると、10平方キロメ ートルの図書館密度は、表52のようになる。これは、自力で行動できる範囲に どれくらいの図書館が存在するかというデータである。図書館数には、公共図書 館のほかに、大学図書館や専門図書館も含む。特別寄稿の、みわよしこさんの論 考にあるように、図書館までの距離や、身近にどれだけの図書館があるか、とい う参考にしてほしい。  10平方キロメートルごとの図書館数が多いのは、東京都の3.227館である。少 ないのは、北海道の0.031館である。平均すると、0.288館である。  図書館数はカーリルのデータに基づいている。カーリルが対応していない図書 館は数に含まれていない。また、カーリルのデータ上での図書館の定義のため、 日本図書館協会調査(『日本の図書館 2011』2012年)とは、図書館数が異なる。 面積は2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。 順位 都道府県名 図書館数(館) 面積 (平方キロメートル) 図書館密度(館/10平方 キロメートル) 1 東京都 706 2,187.50 3.227 2 大阪府 255 1,898.47 1.343 3 神奈川県 275 2,415.86 1.138 4 埼玉県 276 3,798.13 0.727 表52 都道府県ごとの図書館密度(10平方キロメートルあたりの図書館数)
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た 5 千葉県 308 5,156.70 0.597 6 愛知県 301 5,165.04 0.583 7 福岡県 191 4,977.24 0.384 8 長崎県 118 4,105.33 0.287 9 茨城県 175 6,095.72 0.287 10 京都府 125 4,613.21 0.271 11 佐賀県 65 2,439.65 0.266 12 兵庫県 212 8,396.13 0.252 13 沖縄県 55 2,276.15 0.242 14 香川県 42 1,876.53 0.224 15 静岡県 156 7,780.42 0.201 16 山梨県 76 4,465.37 0.170 17 広島県 139 8,479.58 0.164 18 栃木県 105 6,408.28 0.164 19 群馬県 104 6,362.33 0.163 20 富山県 69 4,247.61 0.162 21 滋賀県 65 4,017.36 0.162 22 奈良県 56 3,691.09 0.152 23 石川県 62 4,185.66 0.148 24 三重県 85 5,777.27 0.147 25 岡山県 101 7,113.21 0.142 26 長野県 192 13,562.23 0.142 27 岐阜県 131 10,621.17 0.123 28 鳥取県 42 3,507.28 0.120 29 山口県 69 6,113.95 0.113 30 福井県 47 4,189.83 0.112 31 宮城県 78 7,285.76 0.107 32 熊本県 78 7,404.73 0.105 33 新潟県 131 12,583.81 0.104 34 鹿児島県 88 9,188.78 0.096 35 愛媛県 54 5,678.18 0.095 36 大分県 59 6,339.71 0.093 37 宮崎県 70 7,735.99 0.090 38 徳島県 35 4,146.67 0.084 39 和歌山県 39 4,726.29 0.083 40 島根県 55 6,707.95 0.082 41 福島県 111 13,782.76 0.081 42 高知県 49 7,105.16 0.069 43 秋田県 66 11,636.25 0.057 44 岩手県 78 15,278.89 0.051 45 青森県 49 9,644.54 0.051 46 山形県 46 9,323.46 0.049 47 北海道 261 83,456.87 0.031 合計 5,950 377,950.10 0.288
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た Case 35 都道府県ごとの図書館密度 (人口10,000人あたりの図書館数) 人口10,000人あたりの図書館数が多いのは長野県、少ないのは大阪府  カーリルのデータによる図書館数を都道府県の人口で割ると、10,000人あた りの図書館密度は、表53のようになる。この密度は、自治体の広さに影響を受 けず、人口に対してどれだけ図書館があるかを分析した。特別寄稿の、みわよし こさんの論考のような、図書館が身近にあるかどうかの、1つの参考となるので はないだろうか。  人口10,000人あたりの図書館数が一番多いのは、長野県の0.892館である。一 番少ないのは、大阪府の0.288館である。平均では、0.465館である。  図書館数はカーリルのデータに基づいている。カーリルが対応していない図書 館は数に含まれていない。また、カーリルのデータ上での図書館の定義のため、 日本図書館協会調査(『日本の図書館 2011』2012年)とは、図書館数が異なる。 人口は2010年(平成22年)国勢調査に準拠している。 順位 都道府県名 図書館数(館) 人口 図書館密度 (館/10,000人) 1 長野県 192 2,152,449 0.892 2 山梨県 76 863,075 0.881 3 長崎県 118 1,426,779 0.827 4 島根県 55 717,397 0.767 表53 都道府県ごとの図書館密度(人口10,000人あたりの図書館数)
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 カ ー リ ル の デ ー タ に み る 図 書 館 の す が た 5 佐賀県 65 849,788 0.765 6 鳥取県 42 588,667 0.713 7 高知県 49 764,456 0.641 8 富山県 69 1,093,247 0.631 9 岐阜県 131 2,080,773 0.630 10 宮崎県 70 1,135,233 0.617 11 秋田県 66 1,085,997 0.608 12 茨城県 175 2,969,770 0.589 13 岩手県 78 1,330,147 0.586 14 福井県 47 806,314 0.583 15 新潟県 131 2,374,450 0.552 16 福島県 111 2,029,064 0.547 17 東京都 706 13,159,388 0.536 18 石川県 62 1,169,788 0.530 19 栃木県 105 2,007,683 0.523 20 岡山県 101 1,945,276 0.519 21 群馬県 104 2,008,068 0.518 22 鹿児島県 88 1,706,242 0.516 23 千葉県 308 6,216,289 0.495 24 大分県 59 1,196,529 0.493 25 広島県 139 2,860,750 0.486 26 山口県 69 1,451,338 0.475 27 京都府 125 2,636,092 0.474 28 北海道 261 5,506,419 0.474 29 滋賀県 65 1,410,777 0.461 30 三重県 85 1,854,724 0.458 31 徳島県 35 785,491 0.446 32 熊本県 78 1,817,426 0.429 33 香川県 42 995,842 0.422 34 静岡県 156 3,765,007 0.414 35 愛知県 301 7,410,719 0.406 36 奈良県 56 1,400,728 0.400 37 沖縄県 55 1,392,818 0.395 38 山形県 46 1,168,924 0.394 39 和歌山県 39 1,002,198 0.389 40 埼玉県 276 7,194,556 0.384 41 兵庫県 212 5,588,133 0.379 42 愛媛県 54 1,431,493 0.377 43 福岡県 191 5,071,968 0.377 44 青森県 49 1,373,339 0.357 45 宮城県 78 2,348,165 0.332 46 神奈川県 275 9,048,331 0.304 47 大阪府 255 8,865,245 0.288 合計 5,950 128,057,352 0.465
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    カー ーリ みるルタデ 『生活保護手帳』 の に
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 カ ー リ ル の デ ー タ に み る ﹃ 生 活 保 護 手 帳 ﹄ Case 36 館種別『生活保護手帳』の所蔵状況 都道府県立図書館での所蔵数が比較的多い  特別寄稿の、みわよしこさんの論考中に登場する『生活保護手帳』(中央法規 出版)と、『生活保護手帳別冊問答集』の2011年度、2012年度版について、カ ーリルを使って全国の図書館での所蔵状況を調査した。データは、2013年2月2 日現在のものである。  『生活保護手帳 2011年度版』『生活保護手帳別冊問答集 2011年度版』は、 2011年8月刊行である。2012年度版の『生活保護手帳』『生活保護手帳別冊問答 集』は、2012年8月刊行である。  全体的な傾向として、所蔵館は少ない。しかし所蔵している図書館では、複数 冊所蔵している場合が多く、平均所蔵数が比較的多い。特に大学図書館では、複 本を多数所蔵する図書館が多い。
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 カ ー リ ル の デ ー タ に み る ﹃ 生 活 保 護 手 帳 ﹄ 表54 館種別『生活保護手帳 2011年度版』所蔵状況 表56 館種別『生活保護手帳 2012年度版』所蔵状況 表55 館種別『生活保護手帳別冊問答集 2011年度版』所蔵状況 表57 館種別『生活保護手帳別冊問答集 2012年度版』所蔵状況 館種 総図書館数 所蔵数 所蔵機関数 所蔵率 平均所蔵数 貸出状態 貸出可 貸出中 館内のみ その他 都道府県立図書 館+国会図書館 64 32 25 50.0% 1.3 16 4 9 3 市区町村図書館 2,512 96 58 3.8% 1.7 74 8 14 0 公民館図書室ほか 1,996 7 4 0.4% 1.8 5 0 2 0 大学図書館ほか 1,197 731 89 61.1% 8.2 500 10 208 13 専門図書館 181 5 3 2.8% 1.7 3 1 1 0 館種 総図書館数 所蔵数 所蔵機関数 所蔵率 平均所蔵数 貸出状態 貸出可 貸出中 館内のみ その他 都道府県立図書 館+国会図書館 64 22 19 34.4% 1.2 11 2 7 2 市区町村図書館 2,512 79 51 3.1% 1.5 52 14 13 0 公民館図書室ほか 1,996 2 2 0.1% 1.0 2 0 0 0 大学図書館ほか 1,197 826 76 69.0% 10.9 557 8 227 34 専門図書館 181 4 2 2.2% 2.0 1 0 3 0 館種 総図書館数 所蔵数 所蔵機関数 所蔵率 平均所蔵数 貸出状態 貸出可 貸出中 館内のみ その他 都道府県立図書 館+国会図書館 64 12 12 18.8% 1.0 8 0 2 2 市区町村図書館 2,512 20 13 0.8% 1.5 10 8 2 0 公民館図書室ほか 1,996 1 1 0.1% 1.0 1 0 0 0 大学図書館ほか 1,197 156 51 13.0% 3.1 114 2 19 21 専門図書館 181 1 1 0.6% 1.0 0 0 1 0 館種 総図書館数 所蔵数 所蔵機関数 所蔵率 平均所蔵数 貸出状態 貸出可 貸出中 館内のみ その他 都道府県立図書 館+国会図書館 64 13 12 20.3% 1.1 6 2 3 2 市区町村図書館 2,512 35 22 1.4% 1.6 24 7 4 0 公民館図書室ほか 1,996 1 1 0.1% 1.0 1 0 0 0 大学図書館ほか 1,197 88 36 7.4% 2.4 57 1 16 14 専門図書館 181 3 1 1.7% 3.0 0 0 3 0
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 カ ー リ ル の デ ー タ に み る ﹃ 生 活 保 護 手 帳 ﹄ Case 37 都道府県別『生活保護手帳』(2011年度版) の所蔵状況 所蔵している図書館がない府県が10府県  特別寄稿の、みわよしこさんの文章中に登場する『生活保護手帳 2011年度 版』(中央法規出版、2011年)について、カーリルを使って全国の図書館での所 蔵状況を調査した。データは、2013年2月2日現在のものである。生活保護受給 人数と受給率は、「被保護者調査(月別概要:平成24年10月分概数)」(厚生労働 省、2012年)による。  都道府県ごとの公共図書館の所蔵状況は、表58のとおりである。  1冊でも所蔵している図書館がない都道府県は、青森県、山形県、富山県、石 川県、三重県、京都府、香川県、熊本県、大分県、鹿児島県の10府県である。  所蔵率が高いのは、愛媛県の13.6%である。所蔵率が低いのは、所蔵館のない 府県を除くと、新潟県と長崎県の0.9%である。  1冊あたりの人口では、愛媛県の238,582人が一番少なく、一番多い県では兵 庫県の2,794,067人である。1冊あたりの人口は、人数が少ない方が所蔵してい る率が高い。  参考に、都道府県ごとの生活保護受給者数との関連も調べたが、所蔵率の高さ と受給率、所蔵の有無と受給率などに関連性はあまりないようにみえる。 都道府 県名 総図 書館 数 所蔵 数 所蔵 機関 数 所蔵率 平均 所蔵 数 人口 1冊あたり の人口 貸出状態 生活保護 受給者数 生活保護 受給率貸出可 貸出中 館内のみ その他 北海道 199 7 5 3.5% 1.4 5,506,419 786,631 5 0 1 1 50484 0.92% 青森県 39 0 0 0.0% - 1,373,339 - 0 0 0 0 16519 1.20% 岩手県 65 2 1 3.1% 2.0 1,330,147 665,074 2 0 0 0 6761 0.51% 宮城県 54 1 1 1.9% 1.0 2,348,165 2,348,165 0 0 1 0 7066 0.30% 表58 全国の公共図書館における『生活保護手帳 2011年度版』所蔵状況
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 カ ー リ ル の デ ー タ に み る ﹃ 生 活 保 護 手 帳 ﹄ 秋田県 56 1 1 1.8% 1.0 1,085,997 1,085,997 0 1 0 0 7458 0.69% 山形県 35 0 0 0.0% - 1,168,924 - 0 0 0 0 5652 0.48% 福島県 98 3 2 3.1% 1.5 2,029,064 676,355 2 0 1 0 7712 0.38% 茨城県 137 7 2 5.1% 3.5 2,969,770 424,253 4 0 3 0 19209 0.65% 栃木県 91 1 1 1.1% 1.0 2,007,683 2,007,683 1 0 0 0 9341 0.47% 群馬県 82 2 1 2.4% 2.0 2,008,068 1,004,034 2 0 0 0 5584 0.28% 埼玉県 226 8 5 3.5% 1.6 7,194,556 899,320 6 0 2 0 48427 0.67% 千葉県 256 3 3 1.2% 1.0 6,216,289 2,072,096 2 0 0 1 34066 0.55% 東京都 439 24 16 5.5% 1.5 13,159,388 548,308 17 0 6 1 220242 1.67% 神奈川県 195 8 4 4.1% 2.0 9,048,331 1,131,041 1 6 1 0 23971 0.26% 新潟県 107 1 1 0.9% 1.0 2,374,450 2,374,450 1 0 0 0 6759 0.28% 富山県 56 0 0 0.0% - 1,093,247 - 0 0 0 0 1492 0.14% 石川県 46 0 0 0.0% - 1,169,788 - 0 0 0 0 2722 0.23% 福井県 36 1 1 2.8% 1.0 806,314 806,314 1 0 0 0 2993 0.37% 山梨県 60 2 1 3.3% 2.0 863,075 431,538 2 0 0 0 4822 0.56% 長野県 173 5 2 2.9% 2.5 2,152,449 430,490 5 0 0 0 6472 0.30% 岐阜県 110 5 1 4.5% 5.0 2,080,773 416,155 5 0 0 0 4067 0.20% 静岡県 128 4 4 3.1% 1.0 3,765,007 941,252 3 0 1 0 10267 0.27% 愛知県 221 4 4 1.8% 1.0 7,410,719 1,852,680 3 0 1 0 16658 0.22% 三重県 68 0 0 0.0% - 1,854,724 - 0 0 0 0 13154 0.71% 滋賀県 55 4 3 7.3% 1.3 1,410,777 352,694 4 0 0 0 4858 0.34% 京都府 85 0 0 0.0% - 2,636,092 - 0 0 0 0 9713 0.37% 大阪府 186 4 4 2.2% 1.0 8,865,245 2,216,311 3 0 1 0 59017 0.67% 兵庫県 148 2 2 1.4% 1.0 5,588,133 2,794,067 1 0 1 0 16313 0.29% 奈良県 38 2 1 5.3% 2.0 1,400,728 700,364 1 0 1 0 8853 0.63% 和歌山県 34 1 1 2.9% 1.0 1,002,198 1,002,198 0 0 1 0 4825 0.48% 鳥取県 37 1 1 2.7% 1.0 588,667 588,667 1 0 0 0 5190 0.88% 島根県 48 1 1 2.1% 1.0 717,397 717,397 0 0 1 0 4568 0.64% 岡山県 76 5 2 6.6% 2.5 1,945,276 389,055 5 0 0 0 4280 0.22% 広島県 101 2 2 2.0% 1.0 2,860,750 1,430,375 1 1 0 0 9397 0.33% 山口県 54 1 1 1.9% 1.0 1,451,338 1,451,338 0 0 1 0 9447 0.65% 徳島県 31 1 1 3.2% 1.0 785,491 785,491 1 0 0 0 10982 1.40% 香川県 31 0 0 0.0% - 995,842 - 0 0 0 0 3502 0.35% 愛媛県 44 6 1 13.6% 6.0 1,431,493 238,582 6 0 0 0 7369 0.51% 高知県 40 2 1 5.0% 2.0 764,456 382,228 2 0 0 0 6223 0.81% 福岡県 130 9 5 6.9% 1.8 5,071,968 563,552 6 1 2 0 39986 0.79% 佐賀県 60 1 1 1.7% 1.0 849,788 849,788 1 0 0 0 6073 0.71% 長崎県 107 1 1 0.9% 1.0 1,426,779 1,426,779 1 0 0 0 12154 0.85% 熊本県 61 0 0 0.0% - 1,817,426 - 0 0 0 0 6941 0.38% 大分県 51 0 0 0.0% - 1,196,529 - 0 0 0 0 9171 0.77% 宮崎県 59 1 1 1.7% 1.0 1,135,233 1,135,233 0 1 0 0 7242 0.64% 鹿児島県 75 0 0 0.0% - 1,706,242 - 0 0 0 0 12582 0.74% 沖縄県 44 2 1 4.5% 2.0 1,392,818 696,409 0 2 0 0 23338 1.68%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 カ ー リ ル の デ ー タ に み る ﹃ 生 活 保 護 手 帳 ﹄ Case 38 都道府県別『生活保護手帳別冊問答集』 (2011年度版)の所蔵状況 所蔵している図書館のない都道府県が31道府県  特別寄稿の、みわよしこさんの論考中に登場する『生活保護手帳別冊問答集  2011年度版』(中央法規出版、2011年)について、カーリルを使って全国の図 書館での所蔵状況を調査した。データは、2013年2月2日現在のものである。生 活保護受給人数と受給率は、「被保護者調査(月別概要:平成24年10月分概数)」 (厚生労働省、2012年)による。  都道府県ごとの公共図書館の所蔵状況は、表59のとおりである。  1冊でも所蔵している図書館がない都道府県は、北海道、青森県、岩手県、宮 城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、富山県、石川県、山 梨県、長野県、岐阜県、三重県、滋賀県、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、 鳥取県、島根県、徳島県、香川県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島 県、沖縄県の31道府県である。所蔵館のある都府県の方が少ない状況である。  1冊でも所蔵している図書館がある都府県でも所蔵率は低い。その中で、所 蔵率が高いのは愛媛県の13.6%である。所蔵率が低いのは、所蔵館のない道府 県を除くと、埼玉県と千葉県の0.4%である。1冊あたりの人口では、愛媛県の 238,582人が一番少なく、一番多い県では埼玉県の7,194,556人である。1冊あ たりの人口は、人数が少ない方が所蔵している率が高い。  参考に、都道府県ごとの生活保護受給者数との関連も調べたが、所蔵率の高さ と受給率、所蔵の有無と受給率などに関連性はあまりないようにみえる。 都道府県 名 総図 書館 数 所蔵 数 所蔵 機関 数 所蔵率 平均 所蔵 数 人口 1冊あたり の人口 貸出状態 生活保護 受給者数 生活保護 受給率貸出可 貸出中 館内のみ その他 北海道 199 0 0 0.0% - 5,506,419 - 0 0 0 0 50484 0.92% 青森県 39 0 0 0.0% - 1,373,339 - 0 0 0 0 16519 1.20% 岩手県 65 0 0 0.0% - 1,330,147 - 0 0 0 0 6761 0.51% 宮城県 54 0 0 0.0% - 2,348,165 - 0 0 0 0 7066 0.30% 表59 都道府県別『生活保護手帳別冊問答集版』(2011年度版)の所蔵状況
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 カ ー リ ル の デ ー タ に み る ﹃ 生 活 保 護 手 帳 ﹄ 秋田県 56 0 0 0.0% - 1,085,997 - 0 0 0 0 7458 0.69% 山形県 35 0 0 0.0% - 1,168,924 - 0 0 0 0 5652 0.48% 福島県 98 0 0 0.0% - 2,029,064 - 0 0 0 0 7712 0.38% 茨城県 137 0 0 0.0% - 2,969,770 - 0 0 0 0 19209 0.65% 栃木県 91 0 0 0.0% - 2,007,683 - 0 0 0 0 9341 0.47% 群馬県 82 0 0 0.0% - 2,008,068 - 0 0 0 0 5584 0.28% 埼玉県 226 1 1 0.4% 1.0 7,194,556 7,194,556 1 0 0 0 48427 0.67% 千葉県 256 1 1 0.4% 1.0 6,216,289 6,216,289 0 0 0 1 34066 0.55% 東京都 439 6 6 1.4% 1.0 13,159,388 2,193,231 3 1 1 1 220242 1.67% 神奈川県 195 4 2 2.1% 2.0 9,048,331 2,262,083 0 3 1 0 23971 0.26% 新潟県 107 1 1 0.9% 1.0 2,374,450 2,374,450 0 1 0 0 6759 0.28% 富山県 56 0 0 0.0% - 1,093,247 - 0 0 0 0 1492 0.14% 石川県 46 0 0 0.0% - 1,169,788 - 0 0 0 0 2722 0.23% 福井県 36 1 1 2.8% 1.0 806,314 806,314 1 0 0 0 2993 0.37% 山梨県 60 0 0 0.0% - 863,075 - 0 0 0 0 4822 0.56% 長野県 173 0 0 0.0% - 2,152,449 - 0 0 0 0 6472 0.30% 岐阜県 110 0 0 0.0% - 2,080,773 - 0 0 0 0 4067 0.20% 静岡県 128 1 1 0.8% 1.0 3,765,007 3,765,007 1 0 0 0 10267 0.27% 愛知県 221 2 2 0.9% 1.0 7,410,719 3,705,360 2 0 0 0 16658 0.22% 三重県 68 0 0 0.0% - 1,854,724 - 0 0 0 0 13154 0.71% 滋賀県 55 0 0 0.0% - 1,410,777 - 0 0 0 0 4858 0.34% 京都府 85 0 0 0.0% - 2,636,092 - 0 0 0 0 9713 0.37% 大阪府 186 2 2 1.1% 1.0 8,865,245 4,432,623 1 1 0 0 59017 0.67% 兵庫県 148 0 0 0.0% - 5,588,133 - 0 0 0 0 16313 0.29% 奈良県 38 0 0 0.0% - 1,400,728 - 0 0 0 0 8853 0.63% 和歌山県 34 0 0 0.0% - 1,002,198 - 0 0 0 0 4825 0.48% 鳥取県 37 0 0 0.0% - 588,667 - 0 0 0 0 5190 0.88% 島根県 48 0 0 0.0% - 717,397 - 0 0 0 0 4568 0.64% 岡山県 76 1 1 1.3% 1.0 1,945,276 1,945,276 1 0 0 0 4280 0.22% 広島県 101 2 2 2.0% 1.0 2,860,750 1,430,375 1 1 0 0 9397 0.33% 山口県 54 1 1 1.9% 1.0 1,451,338 1,451,338 0 0 1 0 9447 0.65% 徳島県 31 0 0 0.0% - 785,491 - 0 0 0 0 10982 1.40% 香川県 31 0 0 0.0% - 995,842 - 0 0 0 0 3502 0.35% 愛媛県 44 6 1 13.6% 6.0 1,431,493 238,582 6 0 0 0 7369 0.51% 高知県 40 1 1 2.5% 1.0 764,456 764,456 1 0 0 0 6223 0.81% 福岡県 130 2 2 1.5% 1.0 5,071,968 2,535,984 0 1 1 0 39986 0.79% 佐賀県 60 1 1 1.7% 1.0 849,788 849,788 1 0 0 0 6073 0.71% 長崎県 107 0 0 0.0% - 1,426,779 - 0 0 0 0 12154 0.85% 熊本県 61 0 0 0.0% - 1,817,426 - 0 0 0 0 6941 0.38% 大分県 51 0 0 0.0% - 1,196,529 - 0 0 0 0 9171 0.77% 宮崎県 59 0 0 0.0% - 1,135,233 - 0 0 0 0 7242 0.64% 鹿児島県 75 0 0 0.0% - 1,706,242 - 0 0 0 0 12582 0.74% 沖縄県 44 0 0 0.0% - 1,392,818 - 0 0 0 0 23338 1.68%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 カ ー リ ル の デ ー タ に み る ﹃ 生 活 保 護 手 帳 ﹄ Case 39 都道府県別『生活保護手帳』(2012年度版) の所蔵状況 1冊あたりの人口が少ないのは愛媛県  特別寄稿の、みわよしこさんの論考中に登場する『生活保護手帳 2012年度 版』(中央法規出版、2012年)について、カーリルを使って全国の図書館での所 蔵状況を調査した。データは、2013年2月2日現在のものである。生活保護受給 人数と受給率は、「被保護者調査(月別概要:平成24年10月分概数)」(厚生労働 省、2012年)による。  都道府県ごとの公共図書館の所蔵状況は、表60のとおりである。  1冊でも所蔵している図書館がない都道府県は、青森県、秋田県、山形県、福 島県、茨城県、群馬県、富山県、石川県、三重県、京都府、奈良県、岡山県、徳 島県、香川県、高知県、佐賀県、熊本県、沖縄県の18府県である。  所蔵率が高いのは愛媛県の13.6%である。所蔵率が低いのは、所蔵館のない道 府県を除くと、兵庫県の0.7%である。  1冊あたりの人口では、愛媛県の238,582人が一番少なく、一番多い県では兵 庫県の5,588,133人である。1冊あたりの人口は、人数が少ない方が所蔵してい る率が高い。  参考に、都道府県ごとの生活保護受給者数との関連も調べたが、所蔵率の高さ と受給率、所蔵の有無と受給率などに関連性はあまりないようにみえる。 都道府 県名 総図 書館 数 所蔵 数 所蔵 機関 数 所蔵率 平均 所蔵 数 人口 1冊あたり の人口 貸出状態 生活保護 受給者数 生活保護 受給率貸出可 貸出中 館内のみ その他 北海道 199 4 4 2.0% 1.0 5,506,419 1,376,605 1 0 3 0 50484 0.92% 青森県 39 0 0 0.0% - 1,373,339 - 0 0 0 0 16519 1.20% 岩手県 65 2 1 3.1% 2.0 1,330,147 665,074 2 0 0 0 6761 0.51% 宮城県 54 1 1 1.9% 1.0 2,348,165 2,348,165 0 0 1 0 7066 0.30% 表60 全国の公共図書館における『生活保護手帳 2012年度版』所蔵状況
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 カ ー リ ル の デ ー タ に み る ﹃ 生 活 保 護 手 帳 ﹄ 秋田県 56 0 0 0.0% - 1,085,997 - 0 0 0 0 7458 0.69% 山形県 35 0 0 0.0% - 1,168,924 - 0 0 0 0 5652 0.48% 福島県 98 0 0 0.0% - 2,029,064 - 0 0 0 0 7712 0.38% 茨城県 137 0 0 0.0% - 2,969,770 - 0 0 0 0 19209 0.65% 栃木県 91 1 1 1.1% 1.0 2,007,683 2,007,683 1 0 0 0 9341 0.47% 群馬県 82 0 0 0.0% - 2,008,068 - 0 0 0 0 5584 0.28% 埼玉県 226 11 5 4.9% 2.2 7,194,556 654,051 8 1 2 0 48427 0.67% 千葉県 256 3 3 1.2% 1.0 6,216,289 2,072,096 1 0 1 1 34066 0.55% 東京都 439 22 17 5.0% 1.3 13,159,388 598,154 12 6 3 1 220242 1.67% 神奈川県 195 4 2 2.1% 2.0 9,048,331 2,262,083 3 0 1 0 23971 0.26% 新潟県 107 2 2 1.9% 1.0 2,374,450 1,187,225 1 1 0 0 6759 0.28% 富山県 56 0 0 0.0% - 1,093,247 - 0 0 0 0 1492 0.14% 石川県 46 0 0 0.0% - 1,169,788 - 0 0 0 0 2722 0.23% 福井県 36 1 1 2.8% 1.0 806,314 806,314 0 1 0 0 2993 0.37% 山梨県 60 3 2 5.0% 1.5 863,075 287,692 3 0 0 0 4822 0.56% 長野県 173 6 3 3.5% 2.0 2,152,449 358,742 5 1 0 0 6472 0.30% 岐阜県 110 8 4 7.3% 2.0 2,080,773 260,097 8 0 0 0 4067 0.20% 静岡県 128 3 3 2.3% 1.0 3,765,007 1,255,002 2 0 1 0 10267 0.27% 愛知県 221 5 3 2.3% 1.7 7,410,719 1,482,144 4 0 1 0 16658 0.22% 三重県 68 0 0 0.0% - 1,854,724 - 0 0 0 0 13154 0.71% 滋賀県 55 1 1 1.8% 1.0 1,410,777 1,410,777 0 0 1 0 4858 0.34% 京都府 85 0 0 0.0% - 2,636,092 - 0 0 0 0 9713 0.37% 大阪府 186 4 3 2.2% 1.3 8,865,245 2,216,311 1 3 0 0 59017 0.67% 兵庫県 148 1 1 0.7% 1.0 5,588,133 5,588,133 1 0 0 0 16313 0.29% 奈良県 38 0 0 0.0% - 1,400,728 - 0 0 0 0 8853 0.63% 和歌山県 34 1 1 2.9% 1.0 1,002,198 1,002,198 0 0 1 0 4825 0.48% 鳥取県 37 1 1 2.7% 1.0 588,667 588,667 1 0 0 0 5190 0.88% 島根県 48 1 1 2.1% 1.0 717,397 717,397 0 0 1 0 4568 0.64% 岡山県 76 0 0 0.0% - 1,945,276 - 0 0 0 0 4280 0.22% 広島県 101 2 2 2.0% 1.0 2,860,750 1,430,375 1 1 0 0 9397 0.33% 山口県 54 1 1 1.9% 1.0 1,451,338 1,451,338 0 0 1 0 9447 0.65% 徳島県 31 0 0 0.0% - 785,491 - 0 0 0 0 10982 1.40% 香川県 31 0 0 0.0% - 995,842 - 0 0 0 0 3502 0.35% 愛媛県 44 6 1 13.6% 6.0 1,431,493 238,582 6 0 0 0 7369 0.51% 高知県 40 0 0 0.0% - 764,456 - 0 0 0 0 6223 0.81% 福岡県 130 4 3 3.1% 1.3 5,071,968 1,267,992 2 0 2 0 39986 0.79% 佐賀県 60 0 0 0.0% - 849,788 - 0 0 0 0 6073 0.71% 長崎県 107 1 1 0.9% 1.0 1,426,779 1,426,779 0 1 0 0 12154 0.85% 熊本県 61 0 0 0.0% - 1,817,426 - 0 0 0 0 6941 0.38% 大分県 51 1 1 2.0% 1.0 1,196,529 1,196,529 0 0 1 0 9171 0.77% 宮崎県 59 2 2 3.4% 1.0 1,135,233 567,617 1 1 0 0 7242 0.64% 鹿児島県 75 1 1 1.3% 1.0 1,706,242 1,706,242 1 0 0 0 12582 0.74% 沖縄県 44 0 0 0.0% - 1,392,818 - 0 0 0 0 23338 1.68%
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    図書館システムの現在  ライブ ラ リー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド   2 0 1 3 年 冬号 カ ー リ ル の デ ー タ に み る ﹃ 生 活 保 護 手 帳 ﹄ Case 40 都道府県別『生活保護手帳別冊問答 集』(2012年度版)の所蔵状況 愛媛県の所蔵率が高い  特別寄稿の、みわよしこさんの論考中に登場する『生活保護手帳別冊問答集  2012年度版』(中央法規出版、2012年)について、カーリルを使って全国の図 書館での所蔵状況を調査した。データは、2013年2月2日現在のものである。生 活保護受給人数と受給率は、「被保護者調査(月別概要:平成24年10月分概数)」 (厚生労働省、2012年)による。  都道府県ごとの公共図書館の所蔵状況は、表61のとおりである。  1冊でも所蔵している図書館がない都道府県は、青森県、岩手県、宮城県、秋 田県、山形県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、新潟県、富山県、石川県、三 重県、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、島根県、岡山県、広島県、徳島県、 香川県、佐賀県、長崎県、熊本県、沖縄県の26府県である。全国では所蔵して いる図書館の方が少ない状況である。  所蔵率が高いのは愛媛県の13.6%である。所蔵率が低いのは、所蔵館のない道 府県を除くと、千葉県の0.4%である。  1冊あたりの人口では、愛媛県の238,582人が一番少なく、一番多い県では 愛知県の7,410,719人である。1冊あたりの人口は、人数が少ない方が所蔵して いる率が高い。参考に、都道府県ごとの生活保護受給者数との関連も調べたが、 所蔵率の高さと受給率、所蔵の有無と受給率などに関連性はあまりないように みえる。 都道府 県名 総図 書館 数 所蔵 数 所蔵 機関 数 所蔵率 平均 所蔵 数 人口 1冊あたり の人口 貸出状態 生活保護 受給者数 生活保護 受給率貸出可 貸出中 館内のみ その他 北海道 199 2 2 1.0% 1.0 5,506,419 2,753,210 1 0 1 0 50484 0.92% 青森県 39 0 0 0.0% - 1,373,339 - 0 0 0 0 16519 1.20% 岩手県 65 0 0 0.0% - 1,330,147 - 0 0 0 0 6761 0.51% 宮城県 54 0 0 0.0% - 2,348,165 - 0 0 0 0 7066 0.30% 表61 都道府県別『生活保護手帳』(2012年度版)の所蔵状況
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    ラ イ ブラ リ ー ・ リ ソ ー ス ・ ガ イ ド  2013 年 冬号  図書館システムの現在 カ ー リ ル の デ ー タ に み る ﹃ 生 活 保 護 手 帳 ﹄ 秋田県 56 0 0 0.0% - 1,085,997 - 0 0 0 0 7458 0.69% 山形県 35 0 0 0.0% - 1,168,924 - 0 0 0 0 5652 0.48% 福島県 98 2 2 2.0% 1.0 2,029,064 1,014,532 2 0 0 0 7712 0.38% 茨城県 137 0 0 0.0% - 2,969,770 - 0 0 0 0 19209 0.65% 栃木県 91 0 0 0.0% - 2,007,683 - 0 0 0 0 9341 0.47% 群馬県 82 0 0 0.0% - 2,008,068 - 0 0 0 0 5584 0.28% 埼玉県 226 0 0 0.0% - 7,194,556 - 0 0 0 0 48427 0.67% 千葉県 256 1 1 0.4% 1.0 6,216,289 6,216,289 0 0 0 1 34066 0.55% 東京都 439 8 8 1.8% 1.0 13,159,388 1,644,924 4 1 2 1 220242 1.67% 神奈川県 195 4 2 2.1% 2.0 9,048,331 2,262,083 0 3 1 0 23971 0.26% 新潟県 107 0 0 0.0% - 2,374,450 - 0 0 0 0 6759 0.28% 富山県 56 0 0 0.0% - 1,093,247 - 0 0 0 0 1492 0.14% 石川県 46 0 0 0.0% - 1,169,788 - 0 0 0 0 2722 0.23% 福井県 36 1 1 2.8% 1.0 806,314 806,314 0 1 0 0 2993 0.37% 山梨県 60 1 1 1.7% 1.0 863,075 863,075 1 0 0 0 4822 0.56% 長野県 173 2 2 1.2% 1.0 2,152,449 1,076,225 1 1 0 0 6472 0.30% 岐阜県 110 7 3 6.4% 2.3 2,080,773 297,253 7 0 0 0 4067 0.20% 静岡県 128 1 1 0.8% 1.0 3,765,007 3,765,007 1 0 0 0 10267 0.27% 愛知県 221 1 1 0.5% 1.0 7,410,719 7,410,719 1 0 0 0 16658 0.22% 三重県 68 0 0 0.0% - 1,854,724 - 0 0 0 0 13154 0.71% 滋賀県 55 1 1 1.8% 1.0 1,410,777 1,410,777 0 0 1 0 4858 0.34% 京都府 85 0 0 0.0% - 2,636,092 - 0 0 0 0 9713 0.37% 大阪府 186 3 2 1.6% 1.5 8,865,245 2,955,082 1 2 0 0 59017 0.67% 兵庫県 148 0 0 0.0% - 5,588,133 - 0 0 0 0 16313 0.29% 奈良県 38 0 0 0.0% - 1,400,728 - 0 0 0 0 8853 0.63% 和歌山県 34 0 0 0.0% - 1,002,198 - 0 0 0 0 4825 0.48% 鳥取県 37 2 2 5.4% 1.0 588,667 294,334 2 0 0 0 5190 0.88% 島根県 48 0 0 0.0% - 717,397 - 0 0 0 0 4568 0.64% 岡山県 76 0 0 0.0% - 1,945,276 - 0 0 0 0 4280 0.22% 広島県 101 0 0 0.0% - 2,860,750 - 0 0 0 0 9397 0.33% 山口県 54 1 1 1.9% 1.0 1,451,338 1,451,338 0 0 1 0 9447 0.65% 徳島県 31 0 0 0.0% - 785,491 - 0 0 0 0 10982 1.40% 香川県 31 0 0 0.0% - 995,842 - 0 0 0 0 3502 0.35% 愛媛県 44 6 1 13.6% 6.0 1,431,493 238,582 6 0 0 0 7369 0.51% 高知県 40 2 1 5.0% 2.0 764,456 382,228 2 0 0 0 6223 0.81% 福岡県 130 1 1 0.8% 1.0 5,071,968 5,071,968 0 0 1 0 39986 0.79% 佐賀県 60 0 0 0.0% - 849,788 - 0 0 0 0 6073 0.71% 長崎県 107 0 0 0.0% - 1,426,779 - 0 0 0 0 12154 0.85% 熊本県 61 0 0 0.0% - 1,817,426 - 0 0 0 0 6941 0.38% 大分県 51 1 1 2.0% 1.0 1,196,529 1,196,529 1 0 0 0 9171 0.77% 宮崎県 59 1 1 1.7% 1.0 1,135,233 1,135,233 1 0 0 0 7242 0.64% 鹿児島県 75 1 1 1.3% 1.0 1,706,242 1,706,242 0 1 0 0 12582 0.74% 沖縄県 44 0 0 0.0% - 1,392,818 - 0 0 0 0 23338 1.68%
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     株式会社カーリルとアカデミック・リソース・ガイド株式会社では、カーリルラボ ─ 学術利用トライアルを実施します。これは本誌の特集「図書館システムの現 在」でご覧いただいたような、カーリルが保有する全国6000館以上の図書館シ ステムから得られるデータを学術研究用途に限り、無償で提供するものです。  以下の募集要項をご覧いただき、条件に該当する方はお申込ください。また、 商用での利用については、別途お問い合わせください。 カーリルラボ ─学術利用トライアルを使って、 データセントリックな研究を実現しませんか ■正式名称:カーリルラボ ─ 学術利用トライアル ■提供期間:2012年12月1日(土)∼2013年12月31日(火)※延長の可能性あり ■応募資格:  1. 大学、または公的研究機関に所属する研究者で、かつ日本学術振興会科学研究費 補助金の応募に必要な研究者番号を持っている方  2. 大学院生で、かつ研究者番号を持っている指導教員の承諾を得ている方  3. 外国人研究者で、かつ研究者番号を持っている受け入れ教員の承諾を得ている方  4. 上記以外でも特に承認を受けた方(主に調査・研究に従事する図書館職員を想定)  5. 上記のいずれかに該当し、かつ以下の諸点を満たす方 5.1. 専攻分野は問わず、現時点において研究活動に従事されている方 5.2. 単なる好奇心ではなく、一定の調査・分析フレームワークをお持ちの方 5.3. ご研究の成果を、研究発表や論文投稿の形で公表するご意思のある方 5.4. 商用利用をはじめ、本データの目的外利用をしないことをご誓約いただける方 5.5. 実施主体(後記)が行う審査を経て承認を受けた方 ■提供内容: 日本全国の6000館以上の図書館の 1. 所蔵状況データ(例:複本状況、全国分布など) 2. 貸出状況データ(例:人気本、実質貸出期間など) 3. 図書館基本データ(例:所在地、館種など) 提供データは、順次追加してまいります。 ■実施主体:株式会社カーリル、アカデミック・リソース・ガイド株式会社(事務局) ■応募方法:http://goo.gl/YJC28 からご応募ください。 以上。 カーリルラボ ─ 学術利用トライアル募集要項 ライブラリー・リソース・ガイド   2 0 1 3 年 冬 号
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    参考:システムイメージ図 ラ イ ブラリー・リソース・ガイド 2013 年 冬号
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    LRG LRG 3号 2013年5月 発行予定 LibraryResource Guide ライブラリー・リソース・ガイド 次回予告 LRGライブラリー・リソース・ガイド 定価(本体価格2,500円+税) アカデミック・リソース・ガイド株式会社 特別寄稿 特 集 さまざまな分野の第一線で活躍する多彩な執筆人が 「サイエンスコミュニケーション」「ファンドレイジング」 「離島における情報環境」などのテーマで書いた論考を 掲載予定です。 「図書館の資金調達」(仮) ふるさと納税や住民生活に光をそそぐ交付金、雑誌スポンサー制度など、 さまざまな手法で外部資金を獲得する図書館の取り組みを紹介します。
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    LRG ライブラリー・リソース・ガイド 第2号/2013年 冬号 無断転載を禁ず 発 行日 発 行 人 編 集 人 責任編集 編  集 デザイン 発  行 2013年2月28日 岡本真 岡本真 嶋田綾子 大谷薫子 アルファデザイン(佐藤理樹 + 小野寺志保) アカデミック・リソース・ガイド株式会社 Academic Resource Guide, Inc. 〒231-0012 神奈川県横浜市中区相生町3-61 泰生ビル2F さくらWORKS<関内> http://www.arg.ne.jp/ ISSN 2187-4115
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    定価(本体価格2,500円+税) Library Resource Guide 第2号/2013年冬号 アカデミック・リソース・ガイド株式会社 ISSN 2187-4115 LRGライブラリー・リソース・ガイド