ISSN 2187-4115
LRGライブラリー・リソース・ガイド 第10号/2015年 冬号
発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社
Library Resource Guide
特別寄稿 梅澤貴典
ライブラリアンの講演術
“伝える力”の向上を目指して
司書名鑑 No.6 磯谷奈緒子(海士町中央図書館)
特集 編集部
離島の情報環境
LRG Library Resource Guide
ライブラリー・リソース・ガイド
第10号/2015年 冬号
発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社
特別寄稿 梅澤貴典
ライブラリアンの講演術
“伝える力”の向上を目指して
司書名鑑 No.6 磯谷奈緒子(海士町中央図書館)
特集 編集部
離島の情報環境
002 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
巻頭言
2012年11月に創刊という第一歩を踏み出した本誌も、このたびついに二桁の
第10号を刊行する運びとなりました。これまでの足跡は、読者のみなさまのお
かげで、私どもなりの実りとなっています。ここまでのご支援に心から御礼申し
上げます。さて、今号は、
● 特別寄稿「ライブラリアンの講演術ーー 伝える力 の向上を目指して」
梅澤貴典
● 特集「離島の情報環境」編集部 
● 司書名鑑No.6「磯谷奈緒子」(海士町中央図書館)
● 羊の図書館めぐり第4回「男木島図書館」水知せり
という構成です。節目の第10号ということもあり、今回は数々の念願の企画が
実現しています。いずれの記事も、相当な読みごたえがあることを約束します。
まず、中央大学職員として日々業務に邁進しながら、同時に学術情報リテラ
シーの啓発と普及に努める梅澤貴典さんには、「ライブラリアンの講演術ーー 伝
える力 の向上を目指して」をご寄稿いただきました。実は梅澤さんと直接お目
にかかったのは比較的最近です。しかし、そのご高名は当然ながら、存じ上げて
いました。そして、実際に相対してみて、その巧みな話術と高潔な人格に接し、
いつかは必ずこの方にご寄稿いただきたいと考え、この1年ほど、企画を温めて
きました。梅澤さんの講演機会を徹底的にチェックし、可能な限りその内容を追
い、聴講された方々の評判を分析し、ようやくまとまった案をもって梅澤さんに
相談できたのが昨年末のことでした。
ご寄稿を依頼する以上は、こちらも当然真剣です。突出した才能を持ちつつ、
同時に徹底的に努力の人である梅澤さんの持ち味をさらに引き出したく、あえて
無理な注文もお願いしました。結果、読者のみなさまにとっても、充分に納得で
きる内容となっているはずです。図書館の世界において、梅澤さんは名講師の一
人として知られています。読者のみなさまには、あえてその手の内をさらけ出し
てくれた梅澤さんの真意を汲み、ただ称賛するのではなく、一人でも多くの図書
館関係者が第二、第三の梅澤さんとなり、互いに切磋琢磨する関係を築いていく、
巻頭言 情報環境と私たちの未来
003ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
巻頭言
そのための一助となればと願っています。
特集の「離島の情報環境」は、創刊当初から温めてきた企画です。この企画を実
現するために、及ばずながら私もこの3年間、できる限り離島を訪れてきました。
とはいえ、日本の有人離島は300以上。とうてい、周りきれるものではありま
せんが、それなりの島々をめぐり、また島にお住いの方々、あるいは離島経済新
聞(リトケイ)のような島をめぐるメディアの方々との交流を通して、今回の特集
が実現しました。関係者のみなさまには、心から御礼申し上げます。
今回の特集は、すべての有人離島に徹底した調査を行い、文字通りの悉皆調査
となっています。また、特集タイトルをあえて「情報環境」としているように、今
回の調査は、公共図書館だけではなく、学校図書室や公民館図書室、さらには書
店といった広く知識・情報の提供に関わる関係機関までを対象にしています。こ
の種の調査としては、日本で初めて「離島の情報環境」をある程度までは概観でき
るものと確信しています。
離島というと、本州・本土の自治体からすれば、どこか「他人事」のように思わ
れるかもしれません。しかし、本特集でも大きく扱っている島根県隠岐諸島の海
士町が特にそう言われているように、離島には島国である日本の将来が凝縮され
ています。少子高齢化や過疎・限界集落どころか、ついには「消滅自治体」の可能
性までが取りざたされるようになりました。賛否両論ありますが、1,700超の自
治体のうち、900近い自治体の存続が危ぶまれるという説が大きな反響を呼ぶい
まこそ、離島のあり方、そして離島の情報環境のあり方は「自分事」として捉えな
ければいけないと考えます。本特集が、みなさんや、みなさんがお住まいのまち
の未来を照射する材料の一つとなりますことを願っています。
そして恒例のお願いです。手前味噌な発言であることは重々承知のうえですが、
本誌には、今回のような充実した特集をつくりあげるだけの力があります。また、
現在、日本の図書館界において、本誌編集部が相当程度に重要な調査機関として
の役割を果たしているという自負もあります。この機能・役割を維持し、さらに
は発展させていけるよう、引き続きのご支援を心からお願い申し上げます。
編集兼発行人:岡本真
巻 頭 言 情報環境と私たちの未来[岡本真]………………………………………………… 002
特 別 寄 稿 ライブラリアンの講演術 ─ 伝える力 の向上を目指して[梅澤貴典]… 005
特   集 離島の情報環境[編集部] ……………………………………………………………… 044
LRG CONTENTS
Library Resource Guide
ライブラリー・リソース・ガイド 第10号/2015年 冬号
司書名鑑 No.6 磯谷奈緒子(海士町中央図書館)
羊の図書館めぐり 第4回「男木島図書館」[水知せり]
アカデミック・リソース・ガイド株式会社 業務実績 定期報告
定期購読・バックナンバーのご案内
次号予告
県立図書館による市町村支援の取り組み
地理的制約を超えた松浦市の離島支援体制
[column] 離島の情報源
書店と図書館が一体の「BOOK愛ランドれぶん」
海士町(中之島)、島まるごと、独自の図書館づくり
相互乗り入れによる八重山列島の図書館機能
[column] 離島資料と図書館
島を渡るセブンアイランド移動図書館
海上輸送ルートを活用した鳥羽市の戦略
[column] 離島への旅
オンバを使った男木島の移動図書館
市艇を利用した笠岡市の配本の取り組み
[column] 移動図書館船
離島の情報環境リスト
……………………………………………………… 046
…………………………………………………… 054
………………………………………………………………………… 055
……………………………………………… 056
…………………………………………… 058
………………………………………………… 064
…………………………………………………………………… 065
………………………………………………………… 066
……………………………………………………… 068
…………………………………………………………………………… 069
…………………………………………………………… 070
……………………………………………………… 074
………………………………………………………………………… 076
…………………………………………………………………………… 078
………………………………………………… 140
…………………………………………… 146
…………………………………………………… 148
……………………………………………………………………………… 152
…………………………………………………………………………………………………………… 155
特別寄稿 梅澤貴典
ライブラリアンの講演術
“伝える力”の向上を目指して
006 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
本稿では、公共や大学などの各図書館で「利用者のための講習会」を担当される
職員の方々に向けて、限られた時間の中でより良く内容を伝えるための「心構え
とコツ」、「内容の作り方」、「講習の実例」について紹介する。 
とりわけ、「人前で話すのが苦手だ」とか「ちゃんと伝わっている気がしない」、
あるいは「相手が興味をもって聴いているか不安だ」という方々にこそ、大いに活
用していただき「聴き手・話し手どちらにとっても実り多く、楽しい講習」となる
ことを目的としている。
筆者は、ちょうど電子化の波が押し寄せていた時代(2001 ∼ 2008年)に、理
工学系の大学図書館に勤務して情報リテラシー教育を担当していた。理工学部の
新入生向けの導入教育(高校までの学習を大学教育に円滑に導入するための教育
のこと)から、研究室のテーマで個別デザインした大学院生向けのオーダーメイ
ド型まで、それぞれレベルに応じた講習会を企画・実施してきたが、上手く伝
わったこともあれば失敗したこともある。ここでは、それらの経験を踏まえて
「講習の心構え7ケ条」(どのように話すか)、「伝えるべき7ケ条」(何を話すか)、「大
学新入生向け講習の誌上実演」の3章を順に紹介する。
ライブラリアンの講演術
“伝える力”の向上を目指して
中央大学 学事部学事課 副課長。青山学院大学Ⅱ部文学部英米文学科
卒業。在学中は学生雇員として4年間大学図書館に勤務。中央大学の
理工学部図書館では7年間、電子図書館化と学術情報リテラシー教育
を担当。働きながら東京大学の大学院教育学研究科(大学経営・政策
コース)修士課程を修了し、現在は社会人や一般市民も対象として「学
術情報リテラシー教育による知的生産力・企画立案力の向上」を目指
し、研究と実践を続けている。
1. はじめに
梅澤貴典(うめざわ・たかのり)
007ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
読者の中には、筆者よりも経験が豊富な方も多いと思われるので恐縮だが、「こ
んな考え方、やり方もある」という参考にしていただければ幸いである。
まずは、図書館という場に限らず「人前で話す」際の全般に言える心構えとコツ
を7つのポイントにまとめた。これは「企画案のプレゼンテーション」や「研究会
での発表」など、さまざまな場面に応用して役立てられるはずだ。
1)「今日の話を聴くと、何が得られるのか」を始めに宣言する
2)「この人の話を聴いてみたい!」と思わせる
3)「ここがポイント!」と分かるように話す
4)「たとえ話」を使って、具体的なイメージをもたせる
5)単に「聴く」だけでなく、レクチャーに参加させる
6)先の読めない展開で、ワクワクさせる
7)「ご清聴ありがとう」から「質問をどうぞ!」へ
1)「今日の話を聴くと、何が得られるのか」を始めに宣言する
「始めに結論を述べる」のはスピーチの基本だが、これが意外に守られていない
ことも多い。今日話そうとしている内容が「図書館の活用法」であり、ゴールは
「蔵書検索システムで資料を探せるようになること」であり、それが身につくと
「これまで我流で探していた時よりも、効率的に多くの信頼できる情報が見つか
ること」を、必ず冒頭で宣言しているだろうか?
「そんなことは自明であり、わざわざ説明する必要はない」と考えてしまって、
「はい。まずは『キーワード』の欄に、『憲法』と入力して検索ボタンを押してみま
しょう」などと、前置きなく始めていないだろうか。
「いったい何の役に立つのだろう?」と疑問に思いながら長い話を聴くのは、誰
しも苦痛なものだ。そして聴き手の表情や態度からそれが話し手にも伝われば、
お互いにとってますます辛い時間になるだろう。それを防ぐためにも、シンプル
2. 講習の心構え7ケ条
008 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
なメッセージとして「この話を聴くメリット」を始めに宣言するのは、最も大切な
ことの一つだ。
筆者が山梨県の公立大学・都留文科大学で非常勤講師として担当している「図
書館情報技術論」の授業(図書館司書の資格取得を目指す3年生のための3日間の
集中講義)では、初日の朝1時限目の冒頭で「皆さんには、この授業で 一生の宝
になるスキル を身に付けてもらいます」と宣言した。
本から電子データベースまで、さまざまな「裏付けある情報」の探し方に精通す
ることは、「学生・社会人・市民として、これから遭遇するあらゆる問題に対し
て、解決策を見つけて乗り越える力」になるからだ。ましてや「教える側 」として
の知識・技術を学ぶことは、さまざまな利用者のニーズを想定しなければならず、
「探す側」として1回の講習を聴くだけの効果とは格段の差がある。そのように理
由を説明した上で、「皆さんには、今日で検索エンジンとフリー百科事典に頼る
生き方を卒業してもらいます」とも付け加えた。その理由は「どこの誰が言ったか
分からない情報に頼っていると、いつか無意識に間違った情報を拡散することに
なり、周囲からの信頼を失う」からだ。ましてや、図書館の職員や学校の教員の
発言には、友人同士や家族の間でやりとりされる日常会話としての情報交換とは
異なり、責任が生じる。
この理由を説明せずに、いきなり「Web情報は、玉石混交なので危険です」と
か「フリー百科事典は、信用できないのでレポートに使ってはいけません」という
話から始めると、幼い頃からWebに慣れ切った世代の学生達にはたちまち拒否
反応を起こされ、ますます身構えられてしまうだろう。
講習にあたっては、「何を伝えるべきか」より前に、まずは「どのような相手か」
を認識することが第一歩となる。たとえば、「これだけ情報がWeb化された時代、
図書館なんて、カフェ的な勉強部屋としての役割以外に、何があるのだろう?」
と考えている相手には、こちらが予定していた「本の探し方」を伝える前に、まず
は「なぜ本を探すのか?」という話から講習をスタートさせるほうが、格段に興味
をもたれるだろう。
009ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
2)「この人の話を聴いてみたい!」と思わせる
講演の成否は第一印象に大きく左右されるため、まずは笑顔と挨拶が大切であ
る。仏頂面の人や、小声で下を向いている人の話を長時間にわたって聴くのは、
避けたいものだ。
しかし、誰もが「人前で話すこと」を得意としているわけではない。むしろ、図
書館の職員になることを望んで学び、実際に働いている方々は「本は好きだが、
どちらかと言えば人と接するのは苦手だ」という層も多いのではないだろうか。
「生まれながらに人前で話すのが得意で、緊張もしないし、全く苦痛ではない」
という資質をもった人は非常に稀な存在であり、もし居たとしても多くは図書館
職員という仕事は選ばないか、そもそも思い浮かばないだろう。なので、本稿で
は「人前で話すのが苦手な読者」を想定することとしたい。誰もが「得意」にまでな
る必要は、全くない。講習には付き物である「緊張」についても、筆者も新たな場
に立つ度に毎回必ず苦しめられており、恐らくなくなることはないだろう。話す
のを「楽しい」とまで感じられれば理想的だが、その少し前の段階として、まずは
「どのようにすれば、少なくとも苦痛ではなくなるか」について考えたい。
そこで、「伝える内容の精査」を提案したい。一見「人前で話すコツ」にはあまり
結びつかないようだが、実は大いに関係があると考えている。それは、「褒めら
れる経験を繰り返すと、もっと褒めてほしくなる」のと同じように、「相手に喜ん
でもらえたり、しっかり話が伝わったりした経験を繰り返すと、もっと話してみ
たくなる」からだ。「正直、こんな内容ではきっと退屈だろうな∼」と内心で思い
ながら話す講習は、お互いに不幸な時間となってしまう。
そのために、後述するような受講者アンケートなどを駆使して「相手が何を求
めているか」を毎回精査して伝える内容を加除し、順番や見せ方などの工夫を繰
り返していくと、「この講習ならば、必ず学びの役に立つはずだ!」という自信が
生まれる。この時点では「次回は、堂々と話せそうだ」とまでは思えなくても構わ
ない。「少なくとも、内容については充実しているぞ」という自信だけで良い。
ところが、話す本人が納得できる内容をつくってしまえば、誰しも「せっかく
なので活用してほしい」、「相手に伝えたい」と思うものだ。そのような自信は態
度として聴き手に伝わる。少しでも興味をもって聴いてもらえれば、聴き手が
「面白い」と感じている箇所(頷いたり、笑ったり、ふとメモを取ったり、「そう
だったのか!」という顔をするはずだ)が分かり、「ああ、こういうことが知りた
010 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
かったのだな」というポイントを(想定外だったことを含めて)少しずつ次の講習
に反映していけば、回を重ねるごとにますます自信をもって臨めるようになるだ
ろう。
実は、かつては筆者自身も人前で話すことは大の苦手で、発表などはとても苦
痛だった。少しずつ変わったのは、中学生の頃から社会人になるまで続けた子供
キャンプ引率の野外教育ボランティア活動を通して、少しずつ「聴き手が喜んで
くれる楽しさ」を味わった経験による。毎年、夏休みになると100人の小学生を
連れて八ヶ岳に3日間のキャンプに行くのだが、行き帰りのバスやキャンプファ
イヤー、雨の日の体育館などでさまざまなレクリエーションを行う。何かゲーム
をする際、もしもルールの説明が少しでも曖昧だと、前のほうに座った元気な子
供から厳しい突っ込みを受ける。たとえば「リーダー 1人VS子供100人で、勝
ち抜きジャンケン」をする場合を考えてみよう(実際にはより複雑なゲームのほう
が盛り上がるのだが、あくまでも例として)。「負けた人は座って、最後に勝ち
残った人が優勝です」と言ったら、必ず「あいこの人はどうするの?」と訊ねられ
る。この時、経験の浅い初心者のリーダーだと、その質問をした目の前の相手一
人にだけ視線を向けて「あいこは負けと同じように、座ってください」と答える。
すると、後ろのほうに座った大勢が「今、何て言ったの?」とザワザワし始める。
こうなると1対100のコミュニケーションを取るのは難しくなり、当然ゲームも
盛り上がらず、辛い(しかし貴重な)失敗の経験となってしまう。次善の手は、そ
う訊かれて「それは全員に伝えるべきポイントだったな」と気づいたら「良い質問
ですね。あいこは負けと同じですよ∼!」と全員に向けて大きな声で伝えること。
そして最善の手は、最初からシンプルに漏れなく要点を説明することであり、そ
れができれば小学生はすぐにルールを理解してゲームに集中できるため、場は大
いに盛り上がる。
小学生は素直なので「分からない」と感じれば集中力を切らして「つまらない」と
いう態度を示し、私語や周りとのつつき合いが始まって騒ぎ出し、話し手にとっ
ても「伝わらなかった。失敗した」ことが実感できる。
ところが、大学生や大人が相手の場合は、たとえ「分からない」、「つまらない」
と感じても、一応は最後まで話を聴いてくれる(例外もあるが)。ましてや、単位
に関わる必修科目のガイダンスとして実施した場合は尚更であり、いくら内容が
退屈であっても、どれだけ図書館職員が義務的な態度で話したとしても、その講
習の評判いかんに関わらず「大学としての恒例行事」として毎年継続されることも
011ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
多いだろう。しかし、それが落とし穴なのである。
新入生にとって、入学して最初のガイダンスで「図書館って、本当はすごいん
だ。ここで真剣に学べば、大きく成長できるかも知れない」と感じられるか、あ
るいは「ちょっと考えれば分かるような内容で、退屈だった。やはりWebがあれ
ば図書館なんて不要だ」と思わせてしまうかでは、その後の学び方や生き方が大
きく変わってしまう。これは、大学図書館に限らず、公共あるいは学校図書館で
も同じことが言えよう。
「最初に聴き手の興味を惹きつけられるかどうか」によって、時には相手の人生
をも左右する可能性があり、一つ一つの講習を担当する職員にとっては、ここが
正念場であり、「腕の見せ所」となる。
とはいえ、始めの前提の通り、誰もが「話の達人」になる必要はない。ましてや、
子供向け教育テレビの「歌のお姉さん」や「体操のお兄さん」のような過剰な笑顔
とサービス精神を発揮する必要も全くない。大切なのは、その講習が「聴き手に
とって、必ず役立つ」と信じ、その内容を「伝えたい」と自身が願っているかどう
かである。「役立つ」と心の底から思えないならば内容の再検討が必要だし、役立
つならば、必ず「伝えたい」と思えるはずだ。その意思は必ず、話し手の表情と第
一声の挨拶にも表れる。
不思議なことに「心からの笑顔」かどうかは、聴き手には伝わってしまう。また、
小さな子供ほど鋭く見破るものである。したがって、いわゆる「営業スマイル」は
通用しない。小学生が相手だとしても「聴き手への敬意」を忘れないことが大切だ。
筆者が小学6年生80人を相手にアメリカやスウェーデンなど「世界の図書館探
訪記」について話した際、アンケートに「あやすような口調など、子供扱いをしな
いでくれて嬉しかった」と書かれた経験がある。これは、12歳というその時点で
の年齢だけを基準にしないで「将来、ハーバード大学に留学して、君もこのワイ
ドナー記念図書館で勉強するかも知れない」、「ノーベル平和賞を取って、君がこ
の受賞会場(ノルウェーのオスロ市庁舎)に立つ日が来るかも知れない」という「い
つかは、大人になる相手だ」という視点で話したからだろうと考えている。
「子供は無知なものだ」という決めつけが聴き手との間に見えないバリアを生ん
でしまうように、「利用者はマナーが悪いものだ」という決めつけもまた危険であ
る。「本を汚さないこと」、「静かにすること」などの「べからず集」ばかりのガイダ
ンスもしばしば見受けられるが、まだ入学したばかりの1年生にとっては、本を
012 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
汚したのも騒いだのも、全く身に覚えのない濡れ衣である。そんな話からスター
トする講習が、聴き手の興味を惹くはずがない。飲食物の持ち込み制限などを
「その図書館のルール」として伝える必要はもちろんあるが、「学びの楽しさ」に目
覚めた者は、自然と「本や情報に対する敬意」を払うようになるものだ。汚損や騒
音の予防策としては「マナー違反者予備軍への事前指導」よりも講習によって「学
びにワクワクさせる」ほうが、遥かに有効だ。
同じように、会場がざわついた際に「静かにしなさい!」と怒鳴ってばかりの講
習も、貴重な時間を無駄にしてしまう失敗例である。筆者は最大で1会場500人
( 2回)の新入生向けガイダンスの経験があるが、だいたいの割合で言えば前列
に座った3割は、そもそも自らの「学びたい」という意思で熱心に聴く。中央の5
割は、必要を感じれば集中するが、もしも興味を感じなかったとしても一応は最
後まで聴く。問題は後ろのほうに座った2割で、この層を惹き込めるかどうかが
成否を分ける。最初に興味をもたせられなかったらたちまち私語が始まるだろう
が、それを注意して黙らせるのに時間を取っていては、最初から前のほうで一生
懸命聴いている学生達に申しわけない。
比率の違いこそあれ、いずれの現場でもこのような現象は起きているはずだが、
「つまらなくとも、黙って座っていなさい」という話し手の要求を聞き入れてもら
うより、最初のインパクトで「今日の話は、ひょっとしたら聴き逃すと損かもし
れないぞ!?」と自分で気づかせるほうが、結果的には手っ取り早く静かになる。
筆者は、このような手強い講習の場合「一番後ろに座っているあのブロックが、
自らの意思で全員スマホを置いたら、自分の勝ち」というルールを心の中で設け
て挑んでいる。その瞬間はだいたい最初の5分間が経過した頃に訪れるが、成功
すると、コツコツと準備してきた苦労が全て報われるような嬉しい気持ちになる。
このような場を、「図書館がいかに知的生産活動の助けとなり、人生を豊かに
するか」に自ら気づかせるような、「図書館ファンを増やす活動の一環」と考えて
みてはいかがだろうか。
3)「ここがポイント!」と分かるように話す
笑顔と挨拶の次に大切なのは、話し方である。
終始、お経のように抑揚なく平板なトーンで話してしまっては、伝わるものも
013ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
伝わらない。ましてや昼休み直後(大学で言うと3時限目)の「魔の時間帯」におい
ては、聴き手は睡魔という強敵とも戦わなければならない。
ここでも「講習全体の目的」と同じように、まずは要点を箇条書きで見せてしま
うことが大切である。話の全体像が見えず「どこが区切りか」、「どこがゴールか
(いつ終わるか)」が分からない状態でダラダラと聴き続けた場合、よっぽど興味
のある内容でない限りは睡魔のほうが勝ってしまうだろう。
また、ひと固まりの文章の中で「最も重要な言葉」を強調して話すように心掛け
ると、講習にリズムとドラマ性が生まれ、聴き手が理解しやすい。たとえば「皆
さんが日頃いろいろな場面で使っている『Web情報』と『図書館が集めた資料』と
の違いは、『責任の有無』です。つまり『誰が言ったのか?』と後から辿れるかどう
かです」と話すとしても、終始同じトーンではなく、『 』内の言葉に意識的に力
点を置くと伝わりやすい。これについては既知の読者も多いと思われるが、自身
が話した講習の録画や録音を見返して(聴き返して)みた経験はあるだろうか。も
しなければ、一度でも試してみることをお勧めしたい。筆者が補講用の録画を見
返してみたところ、まさに「反省点の山」であった。たとえば「早口である(伝えた
い内容を詰め込み過ぎ)」、「話が脱線する(そして、なかなか戻って来ない)」、「話
が飛ぶ(前提となる知識を伝える前に、より応用的な話をしてしまう)」など、見
逃せない欠点を多く知ることができた。
できれば他者(同僚)にも聴かせて意見を求めるとより良いのだが、もちろん自
分一人が聴くだけでも構わない。音声だけでも、ぜひ一度ICレコーダ(スマホに
も録音機能があるものが増えてきた)を使って、聴き返してみる機会を設けてみ
てほしい。
4)「たとえ話」を使って、具体的なイメージをもたせる
平易な文章に「たとえ話」を加えることによって、聴き手はより具体的にイメー
ジして理解できる。筆者が大学図書館職員向けの研修で70分間話した講演録の
文字起こし原稿録では、「たとえば」という言葉を54回も使っていた。ほぼ1.3
分間に1回の「たとえ話」をしていた計算となる。さすがにこれは多過ぎるかも知
れないが、少しずつでも活用することを勧めたい。
さっそく例を挙げると、「レポートや仕事では、裏付けのある情報源しか使っ
014 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
てはいけません」と言われても、実感までは湧かない。そこで、以下のように話
してみてはどうだろうか。
「あなたがもしも病気にかかった時、主治医が治療法をフリー百科事典で調べ
ていたら、どう思いますか?『ちょっと待って! 医学なら医学で、専門の機関
がつくったデータベースがあるんじゃないの? そんな情報源で調べて、万が一
にも間違っていたら、誰が責任を取るの?』と、考えるでしょう。
今の『医学』の部分を、そのまま将来あなたが就く仕事の分野に置き換えてみて
ください。『法律』でも、『農業』でも、『輸出入』でも、『株式投資』でも、何でも構
いません。
命に関わる問題だと人は真剣になるので医学という分野を例に出しましたが、
『プロとして責任を取らなければならない』という意味で、『不確かかも知れない
情報源を使っても構わない』という分野は、この世に一つもありません」。
「伝えるべき要素」を単に過不足なく話すのと、このように「たとえ話」に落とし
込んで話すのでは、「実感として受け取るメッセージ」に違いが出るはずだ。
5)単に「聴く」だけでなく、レクチャーに参加させる
相手が数人であれ、500人であれ、「一方的に話し、聴く」講習と「お互いにや
り取りして、聴き手の意思が反映される」講習では、後者のほうが興味と理解を
得られやすいのは当然であろう。
少人数のゼミなどであれば、簡単な自己紹介をして互いの素性を知った上で話
し始め、時々話を振って意見を求めながら進めるのが理想的だが、大人数が相手
の場合や時間が限られている際は、なかなかそこまではできない。そんな時は
「今日お話しする○○という言葉について、既に知っていた方はどれくらいいま
すか?」と挙手を求めたり、「この図書館には、何冊の本があると思いますか?
①1,000冊 ②1万冊 ③5万冊のうちから、1つだけ選んでください」とクイズ
を出してみるなど、双方向性をもたせることが可能である。
「どうやら会場の大部分が、初めて知った言葉のようですね」という流れになれ
ば、聴き手は「自分だけが知らなかったわけではない」と安心できるし、話し手は
「基礎から説明したほうが良さそうだ」と、結果を講習に反映して内容をアレンジ
することができる。
015ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
「ほとんどの方が1万冊以下と答えましたが、実はこの図書館には約5万冊の
本があります。1日に1冊読んだとしても、130年以上かかる計算になります。
これだけの知識が得られる場だということを、ご存知でしたか?」と話せば、始
めから単なる事実として紹介するよりも数を実感できる。
ただし、初対面の講演者の前で積極的に手を挙げるのは、誰しも緊張するもの
である。また、強要するとかえって心理的な負担になる場合もある。このような
問いかけは、あくまでも会場とのコミュニケーションを促す手段として捉え、必
ずしも全員に挙手や参加を求める必要はない。
大切なのは「講演者が一方的に話しているだけの場ではなく」、「聴き手の存在
を忘れておらず」、「双方向的な意思疎通を望んでいる(求めている、ではない)」
ことであり、この3つが伝われば成功はほぼ間違いない。
6)先の読めない展開で、ワクワクさせる
 
3つ目に挙げた「講習の全体像を見せる」とい点と矛盾するようだが、「先の見
えてしまっている話」というのは退屈なものだ。また、余りにも詳細なパワーポ
イント資料などを配布してしまうと、先走ってざっと読み、「内容を理解したよ
うな」気になって身が入らない場合も多い。したがって、始めから全てを見せて
しまわずに、講習を聴き進めていくうちに謎が解けていくようなドラマ性のあ
る演出も有効である。そのために、講習内容を「著作権と引用表記の方法」など
と素直には示さず、あえて「Webからのコピペは、何故ダメなのか!?」のような、
いったん考えさせる表記にするのも一つの手となる。
ここでも、クイズのような双方向性が功を奏する。しかも、できれば聴き手の
予想を裏切るようなものが望ましい。意外な結果が示されると、人は「何故そう
なるんだ?」とか「そんなに○○なのか!」「これが違法ならば、どうすれば良い
んだ?」と考えて興味をもち、浮かんだ疑問について自ら調べるようになる。そ
れが分かった時に「そういう意味だったのか!」と膝を打つような「罠を仕掛ける」
のも有効である。これが狙い通りに運ぶと、講習はますます苦痛ではなくなり、
楽しみになっていく。
「要点の箇条書き」は、コース料理でいうと「お品書き」に過ぎない。実際にテー
ブルに運ばれて味わってみた時に初めて気づく意外性があると、より深く印象に
016 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
残り、「次の一皿」が楽しみになり、気づいたらデザートまで平らげていて、時間
があっという間に感じてしまう。そうなれば講習は大成功だったと言えよう。
ただし、この方法はあくまでも「応用編」であり、必ずしも全ての講習で盛り込
まなければならないわけではない。一つ一つの基礎的な内容がしっかり伝わるこ
とが最優先で、その上でこそ初めて活きる手法であることは、ここで強調してお
きたい。
7)「ご清聴ありがとう」から「質問をどうぞ!」へ
講習中の反応のみならず、聴き手による質問から学ぶことも多い。そこで、最
後に5分間だけでも質疑応答のコーナーを設けることをお勧めしたい。そのため
にも、時間を守ることは大切だ。ここでも、録音による振り返りとリハーサルが
活きる。
筆者が毎年研究発表を行っている学会では「15分間の発表+5分間の質疑応答」
というルールがあり、質疑応答を行うべき5分間まで使ってしまうと、会場とや
り取りする機会を得られない。これでは「自身が伝えたいこと」はより多く話せる
かもしれないが、発表者自身が「新たな気づき」を得ることはできない。特に学会
の場合は、会場に居るのは「単なる情報の受け手」ではなく、同じ分野の研究者
たちなので、「異なる視点からのアドバイス」や「自身では気づかなかった弱点の
指摘」を受けられるなど、質疑応答がもたらすメリットは計り知れない。むしろ、
それこそが学会の最大の特長の一つである。講習会においても、内容の改善に役
立つはずだ。
また、アンケートも同じように重要である。「講習は役立ったか?」だけではな
く、各種の検索ツールを教えるならば、それぞれについて「知っていたか?」「利
用しているか?」なども訊ね、集計をする際に「学年によって、各ツールの認知度
や利用度にどんな違いがあるか?」や「どのような受講者が『役立つ』と感じる傾向
があるか?」を分析してみるとよい。そうすると、たとえば「高学年になっても、
認知度や利用度が伸びていない。3年生(就職活動準備)向けや4年生(卒業論文
執筆)向けにも内容をアレンジして実施して、各段階ならではの興味を呼び覚ま
してみよう」など、より意義のある講習が目指せるだけでなく、「どんな利用者が、
何を求めているのか」を知れば、図書館そのものの運営にも役立つ。
017ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
日本の大学は7年以内ごとに1度、文部科学大臣の認証を受けた評価機関に総
合的な評価を受けることが義務づけられているが、その中で「図書館の評価基準」
は昔からほとんど変わっておらず、蔵書数・来館者数・床面積・机の数、椅子の
数・開館時間といった要素が中心となっている。ところが、アメリカでは2004
年から「大学図書館の利用によって、4年間でどれだけ情報活用能力が伸びたか」
という 成長度 が盛り込まれている。そのため、アンケートやインタビューな
どで客観的なデータを取って蓄積する必要があるのだ※1
。
日本の大学は現在、18歳人口の減少などによる財政難が続き、図書館の予算
や専任職員が削減されている傾向がある。これは、自治体など公共図書館でも同
じことが言えよう。
このようなアンケートの蓄積は、講習の改善に役立つだけでなく、図書館が利
用者の知的活動に寄与してきた証ともなる。「職員は専門的な知識をもって講習
を行い、それが利用者の学びや問題解決に貢献している」と経営者や自治体に訴
える場合に、このような客観的な証拠となるデータがあるとないとでは将来像が
左右されかねない。
さらに、アンケートの「自由記述欄」はヒントの宝庫である。質問項目として設
けることすら思いつかなったような鋭いコメントに「ハッ!」とさせられることも
多い。また、この欄は「聴き手からのメッセージ」でもある。「今日の講習を聴か
なかったら、ネット情報に頼るだけの人生を歩んでいたかも知れない。目からウ
ロコが落ちた思いです。ありがとうございました」というような言葉を受け取る
と、どれほど苦労して準備をしてきたとしても一瞬で報われ、疲れも吹っ飛んで
しまい「次の講習をより良いものにしよう!」という元気が湧きあがってくる。一
つ一つを紹介することはできないが、業務ではなく筆者が個人として行った講演
会のアンケートは、全て大切に取ってある。
アンケートの最後には「ご感想・ご質問・改善すべき点・もっと知りたかった
点など、どのようなコメントでも結構ですので、どうぞ自由にお書きください
(次回に役立てさせていただきます)」と書いた、なるべくスペースの大きな自由
記述欄を設けることを大いにお勧めしたい。
018 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
筆者が講演の内容をデザインする上で心掛けている点を、以下7つにまとめた。
1)受講者が「知らないこと」、「役立つこと」
2)図書館は、無限につながっていること
3)情報の信頼性を疑うこと
4)価値ある情報は、有料であること
5)万能のデータベースは存在しないこと
6)知に敬意を払うこと
7)図書館職員自身も学び続けていること
1)受講者が「知らないこと」、「役立つこと」
講習にあたってまず留意すべきなのが、ついつい「情報を収集・提供する側」の
立場で考えてしまいがちな点である。たとえば「蔵書検索システムの書誌データ
構造」に視点をあてた講習も多いが、利用者はあくまでも「求めている情報を得た
い」のであって「図書館情報学を学びたい」のではない。「ミニ司書課程講座」や「図
書館職員の新人研修」のようになっては、受講者のニーズと齟齬が生まれてしま
う。
日頃から検索エンジンを使っている層ならば、それと同じ感覚でかなりの部分
までOPACを使いこなすことはできるので、多くの説明は必要ない。また、書
籍通販サイトなどに慣れている受講者は、検索結果で「著者名」がハイパーリンク
になっていれば「同じ人が書いた他の本も見つかるのではないか?」とは、容易に
想像がつく。
図書館職員の専門知識が活きるのはその先で、たとえば「NDCの分類番号や件
名がハイパーリンクになっている場合は、それをクリックすれば同じ分野の本が
芋づる式に見つかる」という点は、意外と思い浮かばない。なぜなら「分類番号」
や「件名」は、多くの受講者にとっては「よく知らないからクリックしない意味不
明の記号」に過ぎないからだ。
このように、図書館側にとっては「必ず話さなければならない」と思っているこ
3. 伝えるべき7ケ条
019ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
とが聴き手にとっては「既に知っていること・予想がつくこと」であったり、逆に
「こんなことは言わなくても分かるだろう」と思っていた点こそが「未知の有用な
スキル」であることは多い。思い込みを捨てて、各回のアンケートなどを参考に
内容を再構築してみてほしい。筆者が行うOPAC講習の実例については、後述
する。
2)図書館は、無限につながっていること
小さな公共図書館であっても、その市区町村の中央館や他機関との提携による
「取り寄せサービス」で、より多くの本や資料が使えることも、利用者にはあまり
知られていない。
大学図書館でも同じで、多少のお金(郵送料・複写料)と数日の待ち時間を使え
ば、どんなに小さい大学でも、あるいは不便な地域であっても、巨大な大学や一
流の研究大学にも匹敵するだけの情報を手に入れられる事実は、必ず説明する必
要がある。
さらに、各省庁が公開している統計データベースや、大学などの研究機関が発
信している機関リポジトリのように、「その図書館が収集しているわけではない
が、信頼できるWeb情報」についても、図書館資料と組み合わせることによって
学びに役立つならば、大いに紹介するべきであろう。これは、図書館を主語とし
た「利用法のガイダンス」から脱却し、「あなた(聴き手)が問題を解決するために、
こんな情報の見つけ方がある」という視点をもつための立脚点にもなる。
利用者が図書館の評価をする際、まずは建物の大きさや並んだ本の量だけを見
てしまうのは無理もないことだが、これらを紹介すれば、その図書館を見る目が
変わるだけでなく、世界を見る視野が格段に広がるだろう。
3)情報の信頼性を疑うこと
よく「Web情報と図書館資料のどっちが優れているか?」のような対比がなさ
れるが、両者は相反する存在ではない。大切なのは「信頼できる情報か否か」で
あって、「印刷されているか否か」ではない。
020 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
たとえば政府が提供する統計データや法規は、Web情報であっても大いに活
用すべきである。いっぽう本の世界も玉石混交であり、同じ「ビジネス書」という
分野でも、客観的なデータ分析や調査を基にした研究や提言もあれば、単に有名
な経営者が自身の経験を語る汎用性の低いものや、タレント的な経済評論家が極
端な持論を展開するようなものもある。もちろん図書館には資料を購入する基準
があるので書店よりは水準の高い情報が集まるが、それでも最後は自分自身がそ
れらの情報を取捨選択しなければならない。その際に、やはりどうしても基礎知
識が必要となる。情報の量が肥大化し、さまざまな方法で大量に手に入るように
なった現代こそ、広い視野をもって日頃から学び続けることが、真偽の見極めに
は大切だ。これは、図書館職員にも同じことが言えよう。
基礎知識があれば、疑わしい点のある情報には自ずと「本当かな?」という本能
的な嗅覚が働くようになる。また、日頃から意識的に「裏付けのある情報」のみを
使うようにしていると、だんだん個人のブログやフリー百科事典などにはそもそ
も目がいかないようになる。その情報を使う時には後でいちいち検証しなければ
ならないし、もっと恐ろしいのは、無意識に自身の中に蓄積した大量の情報の中
に「裏付けのある情報」と「間違っているかも知れない(そして誰も誤りに責任を取
らない)情報」が混在し、自分でも見分けがつかなくなることだ。
丹精を込めてつくったワインの樽にたった一滴の泥水が入っても売り物になら
ないのと同じように、自身が発する言葉に関しても、仕事や学びの場では責任が
ともなう。その点を踏まえた人の話は周りからも信頼されるだろうが、必ずしも
根拠があるわけではない話をしばしば口にする人の言葉は、必ずいつか誰かが疑
い始めるだろう。
4)価値ある情報は、有料であること
Webの世界に転がっている情報があまりにも多く、しかも簡単に無料で手に
入るので、人はついつい水や空気のように「当たり前に受け取れるもの」と捉えて
しまい、「情報は、お金を払ってまで手に入れる必要はない」と思い込んでしまう。
ところが、たとえば新聞の電子版などは、新聞社が記者を雇い、時間をかけて
教育し、給料を払い、取材をさせ、記者が情報を分析して文章を推敲し、上位職
がチェックし、責任をもって発信した情報である。その価値は紙に印刷された
021ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
新聞と全く劣らないため、相応の対価が必要となる。全てを無料でWebに公開
したらそもそも事業として成り立たないが、やはり「月々の購読料を払ってでも、
手に入れる価値がある」と判断する読者が多く存在し、契約を交わして「読む権
利」を手に入れている。
いっぽう、政府が公開している統計データは誰でも無料で使えるが、膨大な情
報を集めて精査するのには当然ながら税金が使われており、国民全員が間接的に
費用の負担をしている。だからこそ、無料で受け取る権利が誰にもあるのだ。
「責任ある情報には価値があり、価値がある情報には対価が必要である」という
大原則は、講習の中(できれば冒頭)で必ず伝えるべきメッセージである。この点
に立脚しなければ、「このWeb時代に、図書館なんて要るのかな?」という聴き
手の思い込みを払拭できず、「せっかくだから、この講習でしっかりと情報の集
め方を学んでみよう!」と思わせることは難しくなる。
5)万能のデータベースは存在しないこと
筆者は、毎回の講習会で必ずどこかで「この世に完璧なデータベースは存在し
ない」と言うようにしている。たとえば日本の雑誌記事を探す場合にしても、収
録対象が違う以上「国立国会図書館サーチ」も完璧ではないし、「CiNii Articles」
も完璧ではない。つまり、大切なのは「データベースにはそれぞれの特性がある
ので、その都度の目的に応じて最適なものを選べる」ようにすることである。
限られた講習時間(大学の講義1コマならば90分間)の中で全ての資料や情報
ツールを教えられるわけではないので、「受講後に自分自身で各種のデータベー
スを実際に使ってみて『情報の引き出し』を増やすこと」を勧めるのが不可欠とな
る。
これを伝えないと、せっかく文献から統計・法令などさまざまな情報ツールを
教えても、最後の質疑応答で「要するに、どのデータベースが一番網羅的なので
すか?」と訊かれてしまうだろう。この質問が出た場合、この大切なメッセージ
が伝わっていないため、講習内容の再構築が必要となる。
022 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
6)知に敬意を払うこと
「人類が本や論文の形で蓄積してきた叡智と、無料でWebに転がっている情報
との違い」に加えて、「他の研究者が苦心して書いた著作物を、自分のアイデアの
ように使うこと」(剽窃)や、「自分にとって都合の良いデータをでっち上げること」
(捏造)の罪の重さを説明するのに、これまで図書館職員などの情報リテラシー教
育担当者はたいへんな苦労をしてきた。ところが、幸か不幸かSTAP細胞の事件
以降はこの問題への認知度がぐっと上がり、非常に説明がしやすくなった。
科学者にとっては尚更だが、どのような分野で糧を得る者にとっても「あの人
の言うことは信用できない」という評価を得たら社会的には致命的なダメージと
なるため、情報倫理の意識喚起は今後さらに重要になっていくだろう。
ただし、人間は「定められたルール」よりも、「自分の意思で決めた方針」をより
重んずるものである。自らが目的をもって学び、考えることを繰り返していくと、
同じような問題について過去に研究したり提言したりした先人達への敬意が、自
然と生まれてくる。そうなれば、「このアイデアをこっそり盗んでやろう」ではな
く、「この点を踏まえて、自分がさらに発展させ、実現させてみよう」という考え
方に変わっていく。そこに行き着く前に「安易なコピペでお茶を濁してレポート
を書き、ギリギリの評価で単位を得ること」を覚えてしまっては成長できないの
で、学びのスタート地点に立った早い段階で教えることが必要なのである。
これについても、基礎的なルール説明は必要だが、館内マナーと同じく「違反
者予備軍への事前指導」よりも「未知の世界を学ぶこと」や「世界初の研究に挑戦す
ること」にワクワクさせることのほうが、長い目で見ればずっと有効であろう。
7)図書館職員自身も学び続けていること
図書館職員も仕事であれ、趣味であれ、どんな分野でも良いので「自分自身が
学ぶ場」を設け、真剣に取り組んでみると、「情報の探し方」を教える際に、単な
る知識ではなく「血の通った言葉」としての説得力が増す。
たとえば、誰しも仕事の上で「報告書」を書くことは多いが、「企画書」や「提案
書」を書いてみると、相手を説得できるだけの裏付けある情報がどうしても必要
になる。ましてや図書館系の専門誌に論文などの原稿を書くとなれば、その分野
023ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
の専門家達に読まれてしまうだけに、「これまでに同じような提言がされていな
いか」、「失敗事例や、反証はないか」という先行研究を踏まえた上で執筆するこ
ととなる。そういった経験は、図書館職員としてまたとない成長の機会となる。
学部時代に卒業論文すら書かなかった筆者にとって、30歳を過ぎて働きなが
ら通った大学院での修士論文が、生まれて初めて挑戦した「研究者の目に晒され
る文章」であった。図書館で働き、曲がりなりにも著作権や引用ルールについて
教えている以上、信頼できない情報源を使ったり不適切な引用をしたりは、絶対
にできない。
それまで長い期間と多くの場で図書館と学術データベースの活用法を教えてき
たが、こうして自分自身が「情報を必要とし、活用する側」になってみると、7年
間(学生雇員時代を含めると11年間)にわたる図書館職員としての経験は、あく
までも「情報を提供する側」としての「知識」の蓄積であったことに気づいた。「求
める情報が見つからないことの苦しみ」や「指導教員に弱点を指摘された時の驚き
や悔しさ」、そして「見つけた情報が研究に役立った時の喜び」や「論文が後の誰
かに引用された時の嬉しさ」は、実際に体験してみて初めて知ったことばかりで、
それが翻って「情報を提供する側」に立ち戻った時に、血肉となっている。
筆者が、中央大学のビジネススクール(働きながら学ぶ社会人のための経営系
専門職大学院)事務室に勤務していた際、ある女性の在学生が、自分の子供に「仕
事に加えて大学院にまで通って、忙しくてごめんね」と言ったところ、「『勉強し
なさい』と言うだけのお母さんより、自分も勉強しているお母さんのほうがずっ
と好きだ」と言われた経験を話してくれたことがある。「血の通った言葉」は、「理
に適った言葉」よりもずっと深く人の心に届くものだ。
「図書館職員自身も、日進月歩の情報化社会において日々学び続けている」とい
う事実を伝えることで、この講習会自体が最新の知識・技術であることも分かり、
言葉に説得力が増し、より聴き手を惹き込むことができるだろう。
024 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
大学入学直後の時期に全ての学部共通で90分間(1コマ)で実施すことを想定し、
誌上で模擬講習を行う。ただし、前章までに触れてきたポイントについては割愛
するので、必要に応じて講習に盛り込んでいただきたい。
こんにちは。今日の講習のテーマは「裏付けある情報の探し方」です。
皆さんがこれからレポートに挑んだり、卒業論文を執筆したり、実際に社会に
出て出逢うさまざまな問題を解決するためには、まずは必要な情報を探し、それ
を材料に考えて結論を導き出し、自分の言葉で人に伝える必要があります。
今日はまずはその第一歩として、図書館がもっている膨大な本や、さまざまな
専門雑誌に載っている記事、さらに公的機関が提供している統計情報などを、各
種のデータベースを使って探す方法を学びます。この知識と技術を身に付けるこ
とによって、効率的に多くの信頼できる情報を見つけ出し、より説得力のある文
章を書いたり、発言できるようになります。
きっと皆さんはそれぞれの夢や目標をもっていると思いますが、それがどのよ
うな分野であっても、実現のためには周囲の人に信頼されることが大切です。そ
のために、自分の言葉に責任をもてるよう、「裏付けある情報の探し方」を身に付
けましょう。
この講習では、以下の7つのテーマについて順にお話をします(配布資料にも
印刷)。
それでは、さっそく始めましょう。
1)あなたにとって、なぜ図書館が役立つのか
2)情報の評価基準をもちましょう
3)学術情報の流れ
4)本を探す
5)雑誌の記事や論文を探す
6)公的機関のデータベース(統計・法令)を活用する
7)著作権と引用の決まり
4. 大学新入生向け講習の誌上実演
025ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
1)あなたにとって、なぜ図書館が役立つのか
Webが急速に発達した現在「図書館なんて、必要なのか?」と疑問をもたれる
方もいるかも知れません。そこで、皆さんにクイズを出します。次の文章のうち、
どの点が間違っていると思いますか?
「どんな情報でも、誰でも、いつでも、どこでも、無料で手に入るようになっ
た」
(手が挙がれば、発言を促す。なければ「たとえば、初めの『どんな情報でも』は
どうですか?」と訊いてみる。「間違っていても、全然構いませんよ」とも付け加
える。全く発言が出ない場合には強要せず、少しずつ説明を進める)。
たとえばFacebookなどのSNSでは、本人が公開を希望しない写真には閲覧
制限をかけられますね。企業がもっている技術データであれば、制限をかける以
前にそもそもWeb上には置かないでしょう。一部の技術者・経営者以外は見ら
れないよう守られているはずです。つまり、「どんな情報でも、誰でも」というの
はまず嘘ですね。
「いつでも、どこでも」というのも嘘です。機器が故障したり、電源が切れた
時や認証IDやパスワードを忘れた時、ネット環境がない場所、飛行機内のよう
に禁じられた場所など、少しでも条件が整わなければWeb接続は遮断されます。
頭の中で、その状況を想像してみてください。何か解決しなければならない問題
に直面した際、自分自身の頭の中に、知識の蓄積と「ものの考え方の基礎」がなけ
れば解決策が出せないことが想像できるでしょう。
「無料で」はどうでしょうか。新聞の電子版などに代表されるように、会員制の
有料情報サイトはたくさんあります。つまり「お金を払った人だけが手に入れら
れる付加価値のある情報」にはアクセス制限がかかっているので、「無料で」も嘘
だということになります。それでは、価値ある情報を得るためにその都度料金を
払わなければならないかと言えば、必ずしもそうではありません。たとえば大学
図書館では、学びや研究に必要と判断した電子情報については、学生・教職員
ならば学内のパソコンや無線LAN、あるいは自宅からのID認証によっても閲覧
できるよう契約を結んで、利用者に提供しています。つまり皆さんは大学在学
中、玉石混交のWeb情報の中でも厳選された「発信元が辿れる、責任ある情報」
を、いちいちお金を払わずに手に入れられるわけです。
026 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
これは本や雑誌についても言えることです。図書館では、皆さんから預かった
学費の一部を使い、学びに必要となる資料を選んで集め、書名や著者名から本を
探したり、雑誌であれば一つ一つの記事までも検索できるようにデータベース化
しているのです。
分からないことにぶつかった時に、検索エンジンやフリー百科事典で調べる術
しか知らないか、あるいは図書館と有料データベースの活用法を知っているかで
は、情報収集・企画立案の能力に大きく差が出ます。
本でしっかりと基礎知識を学び、専門雑誌の記事で関心ある分野の最新事情を
知り、場合によっては統計データなどを集めて分析して考え、文章や発表で提言
することを繰り返せば、たとえWeb環境のない場所で1対1の対話の中で何か
を問われたとしても、皆さんが発する言葉には説得力と信頼性が生まれます。
これこそが、図書館で学ぶ意義です。
2)情報の評価基準をもちましょう
たくさん情報が手に入る中で、皆さんは取捨選択をしなければなりません。検
索エンジンで出てきた結果を上から順に見て適当そうな情報を選び、切り貼りを
して体裁を整えてレポートを書いても、きっと先生方は見破ってしまうでしょう
し、皆さん自身も成長できません。大学時代の4年間は、実はこのような小さな
課題を一つ一つ乗り越えることによって、知識や思考力を養って大きな力を得ら
れるように教育カリキュラムが設計されています。ですので、どうかレポートを
「面倒な存在」と捉えず、「自分が成長できるチャンスなんだ」と早めに頭を切り替
えてみてください。この発想の転換ができた人から、一歩ずつ確実に問題解決力
を身に付け始めることとなります。
さて、まずは情報の「信頼性・正確性・客観性」について考えてみましょう。こ
れから皆さんが企業などに勤める社会人となり、責任をもって情報を発信したり
企画立案したりする際には、一般の検索エンジンやフリー百科事典に頼って仕事
をすることは許されません。また、先入観や主観に基づいた偏見ある情報も排除
する必要があります。たとえば上司に提案書を持っていく時に、そこに書いた全
ての情報について「どこから取ってきたデータなのか、他人の意見が入っている
とすれば、いつ、どこで、誰が、発した言葉なのか」を全て説明できなければな
027ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
らず、それ以前に、訊かれるまでもなく分かるように記載しなければなりませ
ん。新聞や雑誌の記事などで統計データに基づいて作成したグラフ(たとえば人
口の増減や分布など)などが載る際に「出典:2015年度 国勢調査(総務省)より」
などと必ず表記されているのは、そのためです。誰が見ても「その情報をどこか
ら取ったのか。そして、偏りのない信頼できる情報源なのか」が確認できるよう
にしなければなりません。「Webのどこかに載っていました」、「誰が言っていた
のかは、思い出せません」では通用しませんし、フリー百科事典も確かな出典の
記載がなければ「匿名、つまり誰が言ったかを示せない」情報なので、大学でのレ
ポートや会社での仕事に使うには適しません。
そうなると、「こんな種類の情報を探す時には、この資料あるいはデータベー
スが使える」という知識が必要になります。たとえば統計だったらここ、法律
だったらここ、というふうに「情報の引き出し」が多い人ほど、最短距離で的確に
情報を集められるようになります。この能力のことを、「情報リテラシー」とよび
ます。「リテラシー」とは、本来「読み書き能力」の意味ですが、ここでは情報を取
り扱う能力として使われています。それは、単に検索エンジンで大量の情報を集
められるという意味ではなく、それを取捨選択したり、そもそも裏付けある情報
028 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
だけに限定して集められる力が大切になります。
次に「専門性・網羅性・鮮度」です。情報の発信者が特定できたとしても、個人
がブログに書いた日記のような記事では、「その人がどれだけの知識をもち、調
査を経て、客観性をもって書いているのか」は分かりません。また、間違ってい
た時に責任を追及することも難しいでしょう。その点、たとえば新聞記事であれ
ば、その新聞社が雇った記者に書かせ、発信に値するだけの基準を満たした情報
と言えます。「この新聞に載っていた」と記載すれば、万が一間違っていたことが
後から発覚した場合にも、あなた自身ではなく新聞社が責任を負うことになりま
す。もう一つ付け加えると、ある事柄、たとえば政治的な判断について常に全て
の新聞が同じことを書いているわけではなく、それぞれ視点が異なることがあり
ます。なので、一つの情報源ではなく、網羅的に集めて複数の意見を比較する多
角的な視点をもつことが必要となります。もしも意見の対立点があれば、それこ
そがその問題の本質を見抜くヒントとなります。どれだけ裏付けある情報を集め
られたとしても、「この記事ではこう言っている」、「あの記事ではああ言っている」
と羅列して紹介するだけでは、レポートに求められる「考察」、つまり自分の考え
と意見を欠いていることになります。
網羅性という意味では、書店と大学図書館の違いも意識してください。大学で
取り扱う専門分野の本は、特に卒業論文のようなレベルになると、大きい書店に
行ってもなかなか見つかりません。なぜなら書店があらゆる分野の本を置く義務
はなく、売れる本を置くのは商売として当然だからです。しかし、大学図書館で
はその大学が置く学部や学科で取り扱う専門分野についての基礎的な本は必ず集
めていますし、見つからない場合でも他大学と連携して取り寄せたり、購入リク
エストを出すことも可能です。
そして、情報には鮮度があります。数学や物理学の分野では何千年経っても変
わらない真理もありますが、実社会での国際情勢・ビジネス・政治などの問題を
取り扱う場合には、歴史や背景を踏まえた上で、常に最新の情報を知る必要があ
ります。「Web情報に比べると、本の情報は古いのではないか」というのは、確
かに正しい考えです。なぜなら、本に載っているのは既に熟慮し尽くされた「重
要で基礎的な知識」であり、今日この瞬間に起こった出来事を知るための情報源
ではないからです。いっぽう、スピードの速いWeb情報にも、先ほどの電子新
聞や通信社サイトなど、責任の所在の明確な情報源もあります。つまり「本と
029ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
Webのどちらが優れているか」ではなく、用途が異なるので両者を必要に応じて
使い分けることが大切なのです。
次に「費用対効果」ですが、同じくらいのページ数の本にも値段の差があること
をご存知でしょうか。ベストセラー小説ならば1,000円台で買えても、大学図書
館が取り扱うような専門性が高い本では5,000円や1万円するものは結構ありま
す。これは買う人の数による違いで、専門性の高い本はそれほどたくさんの人が
買うわけではないため、どうしても値段が高くなってしまいます。卒業までに読
むべき本を全て自費で買っていたら、アルバイト代は底をついてしまうし、部屋
も本で埋め尽くされてしまうでしょう。だからこそ、高価な大量の専門書を共有
できる図書館には、利用価値があるのです。
そして、最後に最も大切なのが「再生産性」です。Web情報の切り貼りで何度
レポートを書いてもどのような力も身につきませんが、今日お話しするやり方で
基礎となる情報を集めて、そこから何が言えるかを考察し、解決策を打ち出して
文章や言葉にすることを何度も経験すると、他の課題にも応用が可能な問題解決
力・発信力が身についていきます。そして、その時に手にした資料やデータベー
スの特性や使い方は、もしも最終的にはレポートで使わなかったとしても、必ず
記憶と経験として自分の中に残ります。すると、次に何か別の問題について考え
る時に、自分が蓄積した知識の中から、「日本と中国の貿易収支だったら、あの
データベースを見れば分かるはずだ」と閃いて、すぐに引き出せるようになりま
す。この力は、あなたにとって一生の宝物になることを約束します。
初めてのレポートを書くのは、誰にとっても苦しいものです。ついつい、検索
エンジンで適当な情報を集めて切り貼りしたくなってきます。しかし、そこで一
度踏みとどまって自分がなりたい将来像を思い描き、楽な道に流されずに正々
堂々と自力で考えることに挑戦してみてください。もしも数枚のレポートを書く
ために1週間を費やしてしまったとしても、それは決して無駄な時間にはなりま
せん。その経験を何度も繰り返すことによって、未知の高度な課題に対しても、
より短時間で効率的に解決策を導き出せるようになっていくはずです。その力を
獲得できるのが大学であり、その推進力となるのが図書館なのです。
030 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
3)学術情報の流れ
資料の探し方の前に、「学術情報の流れ」についてお話します。何か新しい発見
や技術が生まれた場合、たとえば「iPS細胞が開発された」という時、皆さんはま
ず新聞やネットのニュースで知ることになるでしょう。ところが、そこには一般
向けのごく表層的な事実しか載っていません。開発した研究者は「どのような実
験を経て結果(開発)にいたったか」を詳細なデータと共に論文として記述します。
その論文は、専門雑誌に載る前に同じ分野の業績ある研究者たちが組んだチーム
によるチェック(査読)を受けて「充分な実験データが示され、結論にいたる研究
の過程にも問題がない」ことが認められると、『Nature』や『Science』などの権威
ある学術雑誌に論文が載ります。このプロセスは、理学・工学のみならず、経
済・社会などあらゆる分野で共通です。このように厳しくチェックを受けている
から、専門雑誌とWeb上の匿名情報は全く質が異なるのです。
そして、専門誌に掲載された論文などの情報を世界中で共有をして、それを踏
まえてさまざまな研究がなされた後で、その分野の基礎知識が本になります。で
すから、まず概要を掴むためにはしっかりと本で学び、ある特定の問題について
031ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
の最新事例や掘り下げた情報を知りたい場合には専門雑誌の記事を探す、という
「使い分け」が大切になります。つまり、本と雑誌とは、役目に違いがあるのです。
したがって、本日は「本の探し方」と「雑誌記事の探し方」の両方を皆さんに知って
いただきます。この両者を組み合わせながら、また次の世代が大学で学習や研究
を続けることで、未来の発見につながります。以上が、「学術情報の流れ」です。
こうした専門雑誌や新聞は、責任をもって刊行しているため基本的には有料で
す。電子版についても、お金を払った購読者以外にはロックがかかっていて、誰
でも読めるわけではありません。データベース会社や新聞社は利用料金を取り、
それを基に執筆料金や記者の給与を払っています。お金には、責任が伴います。
つまり、個々の記事を書いた人はいい加減な情報は出せないし、料金を負担して
いる利用者は、その情報が間違っていた場合には情報元に責任を問うことができ
ます。ところが、たとえばフリー百科事典の記事のような情報には、誰も責任を
負わないし、誰に対しても責任を問えません。だから、大学での学びや社会に出
てからの仕事では「裏付けある情報」、つまり「どこの誰が言ったのかを辿れる情
報」しか使えないわけです。この点を、大学生となった皆さんは肝に銘じてくだ
さい。
032 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
4)本を探す
それでは、いよいよ「本の探し方」に進みましょう。これが、「OPAC」と呼ば
れる図書館の蔵書検索サイトです。聴きなれない言葉だと思いますが「O」はオン
ライン、つまり「Webで使える」という意味です。「PA」はパブリック・アクセス、
「公開されている」という意味です。「C」はカタログ、日本語では「目録」と言って、
図書館がもつたくさんの本を一覧・検索できるようにしたデータベースです。本
1冊1冊のタイトルや書いた人の名前などの情報が記録されているので、それぞ
れ「書名」や「著者名」の検索ボックスに入れて検索すれば、探している本が見つか
ります。ここまでは皆さん知っているか、本を通販で買ったことがあれば想像が
できるでしょう。それでは、「検索結果画面」が出てお目当ての本が見つかった時
に、「ここがゴールだ。さあ、数字をメモして、本棚へ探しに行こう」と思ってい
ませんか? それでは、毎回1冊の本しか見つからなくて少しもったいないです。
今日はせっかくなので、もう少しワクワクすることを教えましょう。
ここでは、大学生になった皆さんにお薦めの『知的生産の技術』(岩波書店・
1969年)という本を例に見てみましょう。この本はタイトルはお堅いですが、「学
び方・考え方・伝え方」という大切な力の修得法についてとてもやさしく書かれ
た本で、今から50年近く昔に書かれたのに、Webが発達した現在でも全く色褪
せずに読まれ続けています。残念なことに私は大人になってから初めて読んだの
ですが、「大学1年生の時に出逢っていれば良かった!」と強く後悔しており、今
日の講習会に参加してくれた皆さんへ先輩からのプレゼントとしてこの本を紹介
します。
さて、本のタイトルで検索すると、この結果画面が出ます。まず「著者名」の
「梅棹忠夫」が青字でアンダーラインが付いているのでクリックすると、この方が
書いた他の本がたくさん見つかります。これは本の通販サイトと同じ要領なので、
ほとんどの人が予想できていたと思います。それでは、その下の「件名」はどうで
しょうか。この本には「学術」と「情報処理」という全く異なる2つの件名がついて
います。試しに「学術」をクリックしてみると、あの福澤諭吉の『学問のすすめ』な
ど、たくさんの「学ぶこと」や「学び方」に関する本がヒットしました。このように
同じ件名をもつ本、つまり同じ分野の本がリストアップできるのです。そしてこ
の本には「学術」という面の他に、学んだ上で得た情報を整理するための技術とし
て「情報処理」という件名も付いています。ここをクリックすると、同じように
033ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
「情報処理」に関する本のリストを見ることができます。「学術」も「情報処理」も、
『知的生産の技術』というこの本のタイトルには1文字も含まれていません。とこ
ろが、図書館ではOPACのデータをつくる際にそれぞれの本に書かれた内容を
踏まえてテーマごとに件名を付けているため、このように近い分野の本を芋づる
式にまとめて探すことができるわけです。これらの関連書は、単なるタイトル検
索だけでは見つからなかったはずですね。
次に「分類」という項目を見てみると、「NDC8:002.7」という謎の数字がありま
す。この数字は「請求記号」とも呼ばれますが、実は「件名」よりも高い精度で近い
分野の本を探せる「魔法のカギ」となる数字なのです。
「NDC」とは、「日本十進分類法」の略です。大学図書館を始め、公共図書館に
行くとよく本の背表紙にシールが貼ってありますが、あの番号です。図書館では、
この分類法によって本をテーマごとに分類して並べています。その考え方は、ま
ずこの世の全ての事象・森羅万象を「0.総記」、「1.哲学・宗教」、「2.歴史・
地理」など10のカテゴリーに分けます。「広すぎでどこにも分類できないもの」が
0番台に中に入っています。『知的生産の技術』や『学問のすすめ』のように「全て
034 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
に関わるもの」は、まさに0番です。
次に、たとえば3つ目の「300 社会科学」を見ると、さらに「政治、法律」から
「国防・軍事」まで10に分かれ、7つ目の「370 教育」がさらに10に分かれて…
というふうに、階層化され、377番は「大学、高等・専門教育、学術行政」を指
します。この時点で1000分の1の精度で特化したテーマですが、小数点以下で
さらに詳しく細分化されます。その本のテーマによってここまで細かく分かれ
た番号が振られ、しかも近い分野の本が近くの番号になるようにできています。
NDCのおかげで、たまたま本棚に行った時に「あっ! 隣の本も参考になりそう
だ」という出逢いが生まれます。また、日本全国共通のルールなので、この法則
さえ知っていれば、北海道から沖縄まで公共・大学などほぼ全ての図書館で本が
探しやすくなります。
このように「件名」や「分類」などから芋づる式に関連書を探す方法を知っている
のと知らないのとでは、大きな差が生まれます。検索結果画面を「最終ゴール」と
見てしまうか、それとも「さまざまな関連する本に広がる入り口」と捉えるかで、
一生のうちで出逢える本は量的にも質的にも違ってくるでしょう。つまり検索結
果画面はゴールではなく、 無限の知的冒険の、始まりの扉 なのです。
ところで、大学図書館は頼れる存在ですが、万能ではありません。なぜなら、
この世にある全ての本を収めた図書館はどこにもないからです。たとえば、この
大学の図書館は法学の分野ならば日本有数の存在ですが、医学・美術・音楽など
特殊な分野に関する本については、それを専門とする大学には勝てません。しか
し、実は大学の図書館同士はつながっていて、一つの大学でもっていない本や雑
誌は取り寄せることが可能です。
たとえば、お寺のことを調べていて『月刊住職』という雑誌に載った記事を読み
たいとします。今、皆さんはちょっと笑顔になりましたが、世の中には膨大な数
の専門雑誌があり、それぞれを必要とする専門家や研究者が居るのです。たとば
『月刊廃棄物』や『月刊糖尿病』、『接着』、『ねじの世界』、『外交』、『養豚界』などと
いう雑誌もあり、もちろん各分野では重要な情報源となっています。皆さんも将
来、何かの分野のプロフェッショナルと呼ばれる存在となった際には「これだけ
は欠かせない」という専門誌をいくつか読むことになり、それらには一般の人か
らはきっと想像もしなかったタイトルがついているでしょう。さて、OPACで『月
刊住職』を検索してみると、やはり「該当する資料は見つかりません」というメッ
035ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
セージが出ます。ここで「ああ、自分の大学の図書館ではもっていなかった。残
念ながら諦めよう」と思ってしまっていないでしょうか? よく見ると、その先
に「別の検索語で再度検索するか『CiNii Books※2
(国立情報学研究所の総合目録
データベース)』で他大学等の所蔵を検索することができます」と続いています※3
。
そこで試しに、その下の「CiNii Books」のアイコンを押してみると、仏教系を中
心に全国で15の大学図書館にこの雑誌があり、そのうち11大学では1974年の
創刊号からもっていることが分かります。ここまで分かれば、図書館に相談して
コピーを取り寄せたり、近くならば紹介状を書いてもらって訪問して閲覧するこ
とができます。雑誌の論文であれば数ページ程度であることが多く、郵送代を足
しても数百円で日本中の論文を手に入れることができます。さすがに本の場合は、
現物を郵送してもらって館内など許される範囲で利用することになりますが、同
じように「CiNii Books」で他の大学がもつ本を探すことができます。
もう一つ、本の便利な探し方として、同じく国立情報学研究所の「Webcat
Plus※4
」をご紹介します。たとえば「ソーシャルネットワーク」という言葉を「一
致検索」で探してみると181件ヒットしましたが、「連想検索」だと、同じ言葉で
も50,807件に増えます。これは、言葉と言葉のつながりの強さによって近いも
のを連想して探せる機能によるもので、本のタイトルに検索ワードが含まれてい
なくても、その言葉に関連するより多くの本を見つけられるのです。さすがに5
万件は多過ぎるので、右側に出る「出版年」で絞り込んだり、画面の右側に表示さ
れた連想ワードの一覧の中から「それを検索対象に入れるか、入れないか」を選ぶ
ことによって、さらに自分の興味関心に近い本に絞り込んで探すことができます。
対象は1,000万冊以上なので、一つの大学図書館ではとても収蔵できないほどの
本の中から選べます。この「Webcat Plus」と「CiNii Books」に加えて図書館の取
り寄せサービスを知っていれば、稀少本を除けば日本で手に入らない本はほとん
どありません。先ほど例に出したように、本学で扱っていない研究分野の資料に
ついても入手を諦める必要はないので、どうか妥協しないで「知の包囲網」を広げ
てみてください。
5)雑誌の記事や論文を探す
専門書や論文の最後には「参考文献リスト」が載っていて、そのテキストを書く
036 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
上で参考にした資料が示されています。同じ分野に関心をもつ人にとって、この
リストはまさに宝の山であり、学びの助けとなります。皆さんは既に、本につい
てはこれまでに話した方法で探して手に入れることができるでしょう。本ではな
く雑誌に載った記事でも、OPACで雑誌タイトルを検索して、該当の巻・号が
あればその記事を読むことができます。よくある間違いは、それぞれの記事や論
文のタイトルをOPACに入れて検索してしまうことです。OPACは「日経ビジネ
ス」など雑誌のタイトルはデータとしてもっていますが、個々の号に掲載された
記事や論文一つ一つのタイトルはもっていません。
そうなると、参考文献などで「論文が載った雑誌のタイトルや巻号」が分かって
いる場合は良いのですが、「こういうテーマについて、またはある研究者によって、
これまでに書かれた記事・論文にはどんなものがあって、どの雑誌の何巻・何号
に載っているんだろう?」と思った時に、OPACでは探せないことに気づくでしょ
う。
そこで役に立つのが、個々の論文を探すためのデータベースです。今日はまず、
「CiNii Books」と同じく国立情報学研究所が提供している「CiNii Articles※5
」を
ご紹介しましょう。
お話ししたように、専門雑誌には本よりも詳しい事例や研究、焦点の絞られた
専門性の高いトピック・最新の情報が記事・論文として載っており、特に3年生
や4年生になってくると、本で学んだ基礎的な情報だけでは歯が立たなくなって
くるはずです。
「CiNii Articles」は、日本国内の論文を探すためのデータベースです。キー
ワードや著者名で検索すると「どんな論文があるか、どの雑誌の何巻・何号に
載っているか」という一覧リストが表示されます。そこまで分かれば、検索結果
の「収録刊行物」(雑誌のタイトル)を自分の大学図書館でOPAC検索して読むか、
もしもなければ先ほど例に出した『月刊住職』と同じ手順で「CiNii Books」を使っ
て、他大学の蔵書も探して取り寄せることが可能です。
なかには、「抄録」として、その論文の要点や概要を簡単に紹介した文章が載っ
ているものもあります。これは、実際に手にする前に「その内容が自分にとって
参考になるかどうか」を見極めるのに役立ちます。
さらに、もしも無料で公開されている場合は「CiNii PDF オープンアクセス」
などのアイコンが表示されますので、その場でPDFを開いて読めてしまいます。
つまり、夜中でも海外でも、図書館に行かないでも読める論文もあるのです。こ
037ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
れは、これまで話した「価値ある情報は有料である」という原則に反するようです
が、たとえば政府など公的機関の刊行物であったり、「機関リポジトリ」といって、
大学や研究所が成果報告として責任をもった情報を無料で公開する例も増えてき
ました。これらの情報は無料であっても、レポートの参考として充分に活用する
価値があります。
もう一度だけ強調しますが、情報の取捨選択で大切なのは「誰が言ったのかを
辿れるか否か」であり、「Webか印刷物か」ではありません。ただし発信者を特定
できるからといって、単なる有名ブロガーやタレント評論家の言葉を引用する人
のレポートや提案は、それ相応の評価しか得ることができません。ここでも「情
報の価値基準」をもつことが大切になります。
日本の論文を探すための情報ツールとしては、他にも「国立国会図書館サーチ
※6
」など、公的機関が運営しているデータベースがあります。海外の文献を調べ
る際には、「WorldCat※7
」などもあり、こちらは世界中の7万を超える主要な図
書館・研究機関から20億件を超える所蔵情報を調べられるデータベースです。
ここで皆さんに「完璧なデータベースは存在しない」という点をお伝えしておき
たいと思います。これまでに紹介した各データベースは、いずれも政府などの団
038 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
体が膨大な量の情報を集めていますが、それぞれ収録している対象に違いがあり
ますので、漏れがないよう常に複数を見比べてみる習慣をつけてください。
たとえば「CiNii Articles」は、いわゆる大衆雑誌や娯楽雑誌は扱っていません。
もしも社会学的な興味関心などから芸能人関連の情報を集める必要がある時は、
大衆雑誌を専門とした「大宅壮一文庫※8
」のデータベースのほうが遥かに役立つ
という場合もあります。このように、物事を調べる際にはどれだけ多くの「情報
の引き出し」を選択肢としてもち、その中で最適なものを選べるかが大切な力に
なります。「検索エンジンのように、巨大な1つの引き出しがあれば良いではな
いか」と思われるかも知れませんが「ゴミの山の中から一つ一つ選別して宝物を
見つけ、しかもそれが本当に宝であることを自力で検証する作業」が必要となり、
しかも始めにお話ししたように、実は「価値と責任のある情報」は検索エンジンで
見つからないものが大部分です。
今日、皆さんが学んでいる「情報リテラシー」とは、「その時の必要に応じて、
最適な情報源を選んで知りたいことを引き出せる力」でもあるのです。
039ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
6)公的機関のデータベース(統計・法令)を活用する
何かを主張する時、たとえば会社で新しい販売戦略を立てる際、単に「自分は
こうした方が良いと思う」という意見だけよりも「この県では、6 ∼ 8月の夏場、
特に20代女性にこの商品のニーズがある」という客観的な統計データを示せると、
説得力が増すのは言うまでもありません。もしも皆さんが社長だったら「やって
みろ」と言うかどうか判断の基準にできますね。
大学での学びにおいても同じように、物事を考え、仮説を立てて立証する時に
は、統計情報が不可欠です。皆さんも「国勢調査」などは良く耳にするでしょう。
これは、日本に住んでいる全ての人を対象として、性別や年齢・国籍・職業・職
種・職位などを調べたもので、例に挙げた販売戦略の他、国や地方の政策などい
ろいろな研究や立案に役立ちます。
ところが、OPACで「国勢調査」をキーワード検索した場合、この調査に関し
て書かれた本、あるいは年鑑や白書のように印刷された資料はヒットしますが、
毎年のデータそのものが手に入るわけではなく、本で研究に役立ちそうな統計が
見つかったとしても、わざわざ自分で数字を手入力して分析する必要があります。
皆さん。ここで、探偵のように「情報の嗅覚」を働かせてみてください。国勢調査
で言えば実施しているのは総務省で、人を雇い膨大な時間と手間をかけて調査を
しています。皆さんから集めた税金を使っている以上、その結果は必ず何かの形
で公表する義務があるはずです。このWeb時代に、何も刊行に時間のかかる印
刷物という形だけで公表しているはずがない…と、順序立てて考えると「総務省
のサイトで見つかるのではないか?」とお気づきになると思います。
そのように考え、調べてみると「政府統計の総合窓口※9
(e-Stat)」に辿りつく
ことができます。見てみると、このデータベースは総務省のみならず財務省や厚
生労働省、経済産業省や法務省など、日本の各省庁が行っている調査・統計情報
が全て1つの窓口にまとめられ、キーワード1つで検索できるサイトだというこ
とが分かります。「主要な統計から探す」だけでも、国勢調査を始め人口動態調査、
全国消費実態調査、家計調査などがあり、省庁ごとに見ると、農林水産省ならば
農作物の生産量や漁業量から流通量、経済産業省ならば工業生産や商取引、海外
事業活動から外資系企業動向まであり、さらにはキーワード検索によって犯罪統
計や公害苦情調査なども見つかります。
しかも、これらの統計情報をExcelファイルでダウンロードできるのが、印刷
040 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
された資料とは大きく異なる点です。面白いと思ったデータから、動向を示す折
れ線グラフや割合を示す円グラフを、すぐにつくることができます。新聞や雑誌
記事で既に誰かがつくった図表からものを見て考えるのではなく、客観的なデー
タそのものを分析して「そこから何が言えるのか?」を自分自身の視点で考察をお
こなえば、それはすでに「勉強」ではなく「研究」の第一歩を踏み出したことになり
ます。
その際には、統計学の知識が大きな助けになります。たとえば「どこの県で、
どのくらい売れている」という情報と「なかでも、どの世代に売れている」あるい
は「男女別でどう違う」という情報などが手に入った場合、それぞれ単品の折れ線
グラフや円グラフをつくることは誰にでもできますが、クロス集計など統計学の
基礎的な知識があれば「県別・世代別・男女別データを掛け合わせてみると、こ
ういう傾向があると言える」と、さらに深い分析ができるようになります。
日本全国における物の売れ行きなどは、とても一人の力では調べられません。
そんな時に国が責任をもって調査・公開している統計情報からもデータを集める
術と統計学を知っていれば、図書館の資料と併せて、まさに「無敵のツール」とな
るでしょう。
統計に加えて、法律や条例など法令情報も、研究や立案には欠かせません。こ
れも「情報の嗅覚」を働かせれば「政府が電子的に公開しているだろう」と予測でき
る通り、「e-Gov※10
」というサイトで検索・閲覧できます。法律は生き物なので
変遷します。数年前の版の「六法全書」に載っている法律のいくつかは既に撤廃さ
れているし、その一方で国会が開かれる度に新しい法律が生まれているのです。
ただし、「e-Gov」に載っているのはあくまでも条文そのものであり、法律の専門
書や雑誌にはそれぞれの法律に関する判例(裁判の判決例)とその解説などが載っ
ており、実際の運用と考え方を学ぶことができますので、これも「使い分け」と
「組み合わせ」が大切になります。
7)著作権と引用の決まり
Webや他人の論文から「情報を引用(またはコピー&ペースト)して、そのこ
とを表示しない」のは、「著作権法」という法律に触れ、犯罪になってしまいます。
ただし、この法律の第三十二条には「公表された著作物は、引用して利用するこ
041ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
とができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、
かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるもので
なければならない」とあります。
これまでにも触れてきたように、過去の研究成果を調べて参考にすること自体
は罪ではありません。それどころか「先行研究を踏まえる」ことは学術の世界では
大前提であり、何も調べずに自分の力だけで論文を書くことはできません。「他
人が書いた論文の一部を引用すること」も、当然の手法です。STAP細胞事件の
以降「無断引用」という言葉を良く聞くようになりましたが、先ほど話したように
「公表された著作物は、引用して利用することができる」ので、使うこと自体は許
されています。書いた人の許可を取る必要もありません。たとえば私が故・アイ
ンシュタイン博士の論文から引用したい場合、はるばるお墓参りに行っても「許
可を得る」ことはできません。ただし、著作権法上「その引用は、公正な慣行に合
致する」必要があります。「公正な慣行」の意味は広いのですが、皆さんは第一に
「書いた人の権利」を侵害しないよう「その情報をどこからもってきたのか」を表記
するルールと方法を学んでください。つまり「無断引用が許されない」というのは、
「あらかじめ著者に許可を得る必要がある」という意味ではなく「引用したことに
042 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
ついて、断り書きを入れなければならない」という意味なのです。
また、引用は「報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわ
れるものでなければならない」とあります。必然性がない場合や、余りにも分量
が多い場合は、この点に違反すると解釈されます。なお、著作権の侵害には10
年以下の懲役又は1,000万円以下の罰金が課せられます。
引用のルールに則って表記することによって、「 」内の文章はあなた自身が
書いたものではなく、過去の論文から引用したことが分かります。これには「書
いた人」の権利を守る目的に加えてもう一つ、将来あなたの論文に興味をもって
「読む人」にとっても、大いに参考になる文献を探す手掛かりとなります。「CiNii
Articles」で論文を探す際に「参考文献の有難さ」について触れましたが、未来の
研究者にとってはあなたの論文が宝物となり、その参考文献リストは宝の山とな
るのです。逆に言えば、一度も他者に引用されない論文は価値が低く、多くの人
が参考に使う論文は、後世の研究者たちに大きな影響を与えていると言えます。
ノーベル賞受賞者を高い的中率で予測することで知られるトムソン・ロイター社
の担当者も、実は「その研究者の論文がどれだけ引用されたか」を予測指標の一つ
に使っています※11
。
以上、本日は「裏付けある情報の探し方」についてお話ししました。始めに、受
講によって皆さんが自分の言葉に責任をもち、周囲の人に信頼されることの大切
に触れましたが、実は私の秘かな野望は、皆さんが限られた時間を使って効率よ
く学ぶことによって、それぞれがもつ夢や目標が一歩でも実現に近づくことです。
大人はよく「時間がない、忙しい」と口にしますが、少しでも若いうちに「情報
リテラシー」を身に付ければ、溢れる情報の海に溺れて振り回されることなく時
間を有効に使えるようになるはずです。皆さんには、これまで人類が蓄積してき
た叡智を最大限に活用して道を切り拓き、本気で夢を叶えていただきたいと願っ
ています。図書館とは、その勇気と自信を得るための場所でもあるのです。
それでは、ご質問をどうぞ!
043ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して
米国大学図書館協会(ACRL)高等教育機関における図書館基準(Standards for Libraries
in Higher Education)
翻訳:http://www.ala.org/ala/mgrps/divs/acrl/standards/highered_japanese.pdf
(参照 2015-2-3)
国立情報学研究所「CiNii Books」http://ci.nii.ac.jp/books/
(参照 2015-2-3)
中央大学図書館蔵書検索システム「CHOIS」の検索結果より。
http://www.library.chuo-u.ac.jp/opac/
(参照 2015-2-3)
国立情報学研究所「WebCat plus」http://webcatplus.nii.ac.jp/
(参照 2015-2-3)
国立情報学研究所「CiNii Articles」http://ci.nii.ac.jp/
(参照 2015-2-3)
国立国会図書館「国立国会図書館サーチ」http://iss.ndl.go.jp/
(参照 2015-2-4)
OCLC (Online Computer Library Center, Inc.)
「WorldCat」http://www.worldcat.org/
(参照 2015-2-4)
公益財団法人大宅壮一文庫「Web OYA-bunko」http://www.oya-bunko.or.jp/
(参照 2015-2-4)
総務省統計局「政府統計の総合窓口(e-stat)」http://www.e-stat.go.jp/
(参照 2015-2-4)
総務省行政管理局「電子政府の総合窓口e-Gov」http://law.e-gov.go.jp/
(参照 2015-2-4)
PENDLEBURY, David A「インタビュー ノーベル賞受賞者予測と引用分析のベストプラ
クティスD.A.ペンドルベリー氏(トムソン・ロイター)に聞く」,『情報管理』,Vol. 53,
No. 1, PP.29-38,2010
※1
※2
※3
※4
※5
※6
※7
※8
※9
※10
※11
【参考文献・参考情報】
 編集部では本特集に合わせて、有人離島をもつ全国の自治体ごとに、各島の図
書館あるいは、図書館類縁施設の有無や読書活動の事例を調査した「離島の情報
環境リスト」を作成した(調査期間は2015年1月下旬∼2月末)。本特集の最後
に付録したので、ぜひ読んでいただきたい。
 本リストを自治体別でみると、離島を持つ自治体の数は134で、その8割を越
える108の自治体で、読書や情報収集の支援になる活動を行っていることが分
かった。これは一つの自治体に複数の島があり、うち一つでも図書館などの施設
があればカウントしたため、それぞれの島の状況はそこまで恵まれているとはい
えない。
 島ごとにみると、今回の調査の対象となった離島の数は延べ315島で、そのう
ち図書館やその類縁施設を持つあるいは、その支援活動を行っていると分かった
島の数は186島で、59.05%となった。約6割の島において、何らかの手段で島
民が情報を入手できる状態にあることが分かる。
 それぞれの島の取り組みについては、リストをご覧いただきたい。そして改め
て、それぞれの島が瀕している情報環境がいかなるものか、想像してみてほしい。
 今回の調査を通して、これまであまり触れることがなかった離島における読書
環境、情報環境について具体的な数字が出せたことは一つの成果である。しかし、
今回の調査はあくまで自治体側の調査にとどまっているため、利用者側である島
民のニーズの把握や、今後どの程度の環境整備が期待されるのかなど、離島にお
ける情報環境について、引き続き注目していきたい。
ふじたまさえ、岡本真
特集 編集部
離島の情報環境
046 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
島根県立図書館の「協力巡回」と「一括貸出」
県立図書館の存在意義は、全ての県民が図書館の恩恵を受けられるように、
様々な制度を用意することだ。特に、図書館がなかったり、機能の小さい図書館
しかない市町村や離島などの遠隔地にある市町村では、県立図書館の市町村支援
制度によるケアが、その地域における図書館機能の豊かさを大きく左右する。こ
こでは、主に島根県立図書館、沖縄県立図書館での取り組みを紹介しながら、市
町村支援の在り方について模索する。
島根県には有人離島として4つ(隠岐の島町、海
あ ま ち ょ う
士町、西
に し の し ま
ノ島町、知
ち ぶ む ら
夫村)の島
があるが、図書館があるのは隠岐の島町と海士町である。では島根県立図書館の
遠隔地支援には、どのようなものがあるのだろうか。まず最も特徴的な「協力巡
回」と「一括貸出」を紹介したい。
まず「協力巡回」制度とは、県立図書館の司書職員が市町村の図書館、あるいは
読書施設を巡回訪問して、資料提供・情報交換を行う事業である。日頃の運営に
おける困りごとの相談はもちろん、市民のニーズや著作権問題といった法律的な
疑問への具体的なアドバイスを行うほか、図書館を持たない市町村へは、図書館
設置についての各種提案やヒアリングも行っている。訪問回数は市町立図書館に
は年3回、未設置市町村の読書施設には年1 ∼ 2回の訪問予定としている(情報
は2014年度)。同図書館では、このほかにも研修サービスを主催し、図書館員
に参加を募るなど、情報提供による支援に力を入れている。研修内容は「読み聞
かせ」の研修や新しいサービスを考えるための座学など多様である。
次に「一括貸出」とは市町村の図書館、並びにそれに準ずる読書施設(図書館・
公民館・小学校・幼稚園・保育園など)へ、本を長期で一括に貸し出しをする支
援である。支援を受けるためには、市町村の担当者や施設の職員が県立図書館、
または西部読書普及センターに来館し、手続きを行う。来館する回数は年内に
2回以上が求められ、原則として半年間に1度、貸出図書の入れ替えを行うこと
が求められている。貸出冊数は、図書館・公民館など1施設あたり500冊以内を
2回以上、小学校は1施設300冊以内を2回以上、幼稚園・保育園などは1施設
150冊以内を2回以上とされている。また来館が困難な離島など遠隔地域の図書館
県立図書館による市町村支援の取り組み
047ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
「西ノ島町中央公民館図書室」。島根県立図書館より貸出された絵本を展示 撮影:岡本真
島根県立図書館の外観 撮影:岡本真
048 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
049ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
沖縄県立図書館の事業で行われた、久米島での移動図書館の様子 写真提供:沖縄県立図書館
050 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
へは、市町村が送料を負担する条件において、宅配便・船便などによる図書の配送
をしている。たとえば、中ノ島に位置する海士町中央図書館は学校図書館向けの資
料も合わせて、年に2回、合計で1,200冊の本を島根県立図書館から配送で借り受
け、自館の資料と合わせて書架に配架し、利用者に提供している。図書館以外の施
設への貸出については、市町村の図書館から遠い施設を優先に行っている。
また島根県立図書館では遠隔地への貸出・返却サービスも行っており、同館の
本を県内市町村の図書館または読書施設、あるいは自治体窓口を通じて本の貸
出・返却をすることができる。返却された本は図書館が契約する民間宅急便で
搬送され、費用は県立図書館が負担している。市町村図書館を支援するという使
命のために予算措置がとられているのだ。貸出資料の配送・回収の頻度は週3回。
県立図書館から遠く離れた離島の図書館であっても、最短2日で希望した資料が
届く体制が整備されている。県内の大学、高専、高校、特別支援学校の図書館へ
の貸出資料の搬送も行っており、島根県立図書館の市町村支援については、同図
書館ウェブサイトの「県内市町村図書館への支援メニュー(図書館・読書施設専
用)」から手続きがとれる。
沖縄県立図書館の「移動図書館」
日本の最南端に位置する沖縄県は、図書館設置率が58%である。約40%の自
治体に図書館がないという状況下における沖縄県立図書館の市町村支援を見てい
こう。島根県立図書館と同じく、沖縄県立図書館でも一括貸出を行っている。冊
数は1回400冊までで本土での貸出期限は半年、離島では1年間である。貸出先
は公共図書館、市町村立図書館、市町村教育委員会、学校、文庫などの団体が対
象だ。
沖縄県立図書館が特徴的なのは、県立図書館の本30 ∼ 100冊を1セットにし
ている点だ。また、それぞれのセットにユニークな名前が付けられているため、
選びやすい。たとえば全年齢対応には情報モラル、ネットトラブル、ネット教育
などの書籍が入った「情報モラルセット」、小学生を中心とした子ども向けには自
由研究、自然体験などに対応する「夏休みセット」、一般向けにはリクエストが多
い「子育て支援セット」や「大活字セット」などがある。
さて、沖縄県立図書館でもっともユニークなサービスが、町村教育委員会と
連携した移動図書館だ。移動図書館と聞くと、改造を施した大型乗用車などに
5,000冊程度の書籍を積み、巡回しながら図書館サービスを提供するものが想起
051ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
沖縄県立図書館の事業で行われた、南大東島での移動図書館と読み聞かせ会の様子 写真提供:沖縄県立図書館
沖縄県立図書館の事業で行われた、竹富島西表島東部での移動図書館の様子 写真提供:沖縄県立図書館
052 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
されるが、同図書館の場合は図書館の「場」そのものを移動させるという点が特色
だ。つまり同図書館による移動図書館とは、自治体が会場(主に小学校の体育館)
を確保し、そこで1日限りの図書館サービスを行う、いわば本の展示会イベント
なのである。会場ではテーブルなどに平積みされた絵本を多くの子どもたちが手
に取り、本を通した地域の交流が生まれている。
移動図書館の実施にあたっては、住民のニーズを聞き、県立図書館が持ってい
ない書籍があれば購入を行うなど、きめ細かい選定を行った上で、当日を迎える。
一般的な移動図書館と比べると、常時利用ができず、リクエストにタイムラグが
生じる点がデメリットに思える。しかし沖縄は離島が多いため、車での移動図書
館では全ての地域をカバーすることがそもそもできないのだ。
こうした沖縄の地理的な制約から図書館を利用しにくい人々が、一度に多くの
書籍と出会うことができるというメリットを生み出している点で、沖縄県立図書
館の移動図書館は秀逸な取り組みではないだろうか。
なお、移動図書館の実施の際には、読書講演会や地元ボランティアによる民話
の読み聞かせ会、パネルシアター、読み聞かせスキルアップ講座、島ことばわら
隠岐の島町図書館外観 撮影:岡本真
053ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
べうた講座なども開催し、その日をお祭りのようなイベントにしている点も大き
な特色だ。移動図書館が地域コミュニティの創発活動にもつながっているのであ
る。また各市町村も、同館のこの取り組みを積極的に支援しており、その活動を
県民に広く周知している。
当日はもちろん展示を見るだけではなく、好きな本を借りて帰ることができる。
返却は移動図書館の受け入れ先になった自治体の公民館、学校図書室、役場など
が機能する。貸出冊数は1人10冊以内とされ、貸出期間は1ケ月程度である。
なお、2009年度までは沖縄県立図書館の八重山分館が毎年3回実施していた
が、2012年に八重山分館が閉館したことから、2010年度に離島読書活動支援
事業として沖縄県立図書館本館が事業を引き継いだ。2010年度には8回、2011
年度には急増し年 30 回を数え、2012 年度は年 36 回、さらに 2013 年度では、
与那国町保健センター(与那国町・与那国島)や竹富小学校体育館(竹富町・竹
富島)、渡嘉敷村中央公民館(渡嘉敷村・渡嘉敷島)などで計38回実施されている。
県民にしっかりと届き、場として定着していることが窺える。
■島根県立図書館 
 http://www.lib-shimane.jp/
 島根県松江市内中原町52 TEL: 0852-22-5725
■沖縄県立図書館
 http://www.library.pref.okinawa.jp/
 沖縄県那覇市寄宮1-2-16 TEL:098-834-1218
054 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
長崎県の最北東部にある人口24,413人(2015年1月1日時点)の松浦市には、
福
ふくしま
島と鷹
たかしま
島という大きな島がある。この周辺は平安∼戦国時代に水軍として組織
された武士団「松浦党」発祥の地として知られている。
もともと福島と鷹島は、それぞれ独立していたが、平成の大合併により、松浦
市へ編入されたのである。福島と鷹島へは、フェリーは就航しているが、橋で本
土と接続されているため、完全な離島ではない。しかし、その橋は両島が所属す
る松浦市ではなく、福島は佐賀県伊万里市へ、鷹島は同じく佐賀県の唐津市へと
接続されている。それゆえ市はもちろん、県が異なるにも関わらず、福島は伊万
里市、鷹島は唐津市との方が、関係性が深くなっているのである。この独特の立
地環境が、独自の図書館機能の仕組みを生んでいることに着目したい。
まず、交通の便の悪い両島だが、松浦市は県をまたいで向こう岸の唐津市、伊
万里市へと車を走らせ、月2回の移動図書館を実現し、両島にある図書館の資料
の入れ替えを適宜行っている。伊万里湾をぐるりと一周するルートであることか
らも、運営側の努力が窺える。
こうした松浦市側からの支援に加え、伊万里市側も支援を行っている。福島在
住の人は、伊万里市図書館を伊万里市民と同じレベルで使えるように、サービス
の乗り入れをしているのである。利用カードを発行し、他県の自治体の住民に伊
万里市図書館を開放するというのは、実に思い切った試みだろう。図書館界では
常に高い評価を得ている伊万里市図書館が、その地域の特徴と関係性をよく観察
してサービスを提供していることが見てとれる。
福島島内にはひとつしか図書館はないが、移動図書館と伊万里市からの支援に
よって、住民の図書館機能は比較的豊かに保たれているといえる。こうした事例
から得られる知見としては、住民は常に地理的制約から逃れることはできないと
いうことだ。図書館はそうした地理的制約を住民の目線で考慮し、最大限の努力
によって図書館機能を提供することが求められる。そして、そうした取り組みこ
そが利用者から支持を得られる。福島・鷹島の場合は、日常において自治体の別
を超えて交流が進んでいる。そうした人々に図書館としてなにができるのか。そ
こに着目し、行動したことによって、この支援体制は生まれたといえるだろう。
地理的制約を超えた松浦市の離島支援体制
055ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
本特集では、離島の「情報環境」に特にテーマを絞っているが、離島全般について
の情報源を紹介しておこう。まず抑えておきたいのが、「離島振興法」である。離島
を考えるうえで基本中の基本の法律であるので、一度目を通しておくとよいだろう。
ちなみにこの法律は戦後間もない、いまよりもはるかに離島へのアクセスが困難で
あった時代に議員立法で制定され、今日まで続いている。先人たちの離島への思い
が伝わってくる。
さて、離島に関する情報を総合的に扱う公的機関としては、中央官庁の場合は国
土交通省、総務省、農林水産省(特に水産庁)になる。それぞれ国土開発・離島振興
の観点、地方自治の観点、水産資源の保全・利用の観点から離島の情報を集約して
いる。また、昨今の対外情勢を踏まえて、防衛省にも離島に関する情報の集約が図
られつつある。
それ以外の公的機関としては、やはり公益財団法人日本離島センターは欠か
せない。同センターが刊行する『離島統計年報』、季刊『しま』、日本の島ガイド
『SHIMADAS(シマダス)』、日本の島全図『Shima-zu(シマーズ)』は、本特集でも大
変お世話になったが、離島に関するレファレンスの基本資料といっていいだろう。
それ以外のメディアとしては、2001年に創刊された隔月刊の『島へ。』(海風舎)が
ある。また、2010年から展開する離島専門タブロイド紙『季刊ritokei(リトケイ)』(離
島経済新聞社)も非常に有用だ。ウェブサイトでも随時情報が発信されており、編集
スタッフたちが足で稼いだ離島の生の声にふれられる。また、離島経済新聞では、
島に関する出版物を集めた「島専用」の本棚を、日本全国の書店に設置する「島Books
プロジェクト」にも取り組んでいる。図書館でも同じような取り組みをしてみてもよ
いかもしれない。
離島の情報源Column
離島専門タブロイド紙
『季刊ritokei(リトケイ)vol.12』
「島に渡る乗りもの特集」
(離島経済新聞社 、2015年)
雑誌『島へ。』
(海風舎、2015年 02月号)
『離島統計年報』
(日本離島センター 、2014年)
056 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
礼
れぶんちょう
文町は北海道・稚
わっかない
内の西、60キロメートル沖に浮かぶ島である。標高490
メートルの礼文岳を島の中心に、面積約82キロ平方メートルのなだらかな丘陵
地帯が広がっている。人口は約3,433人(2005年5月31日時点※1
)、漁業の島で
あると同時に、夏に咲く約300種の高山植物を目当てに多くの人が訪れる観光
の島でもある。
礼文町の町営図書館は、書店と一体になった「BOOK愛ランドれぶん」。名前
も成り立ちもユニークな本と出会える場である。この施設は1993年に住民から
の要望を受け、町営による初の書店としてオープン。JPIC一般財団法人出版文
化産業振興財団による読書環境整備事業の一貫として設置され、同財団から初期
在庫1万点を提供された。施設の維持、および従業員の人件費は町側が負担する
モデルだ。設置された当初、島に書店や図書館は一つもなかった。いまと違って
Amazonなどのサービスがなかったため(現在も礼文町への配送は「離島料金」が
かかる※2
)、町民は本を買いたい場合、船で稚内まで出かけなくてはならなかっ
た。つまり礼文島は、かつて「本のない島」だったのだ。住民からの要望が多かっ
たのも頷けるというものである。
「BOOK愛ランドれぶん」は現在、北海道立図書館の支援制度を利用し、蔵書
数は24,000冊、年間で約3,000人の利用がある。この数は人口の約90%であり、
利用率としては高い数字を誇っているといえるだろう。
また「BOOK愛ランドれぶん」では、利用者を楽しませるユニークな企画も多
い。月に一度のボランティアによる読み聞かせ会「ブック愛(ラブ)」、年に2回の
図書室のフェスティバル「愛ランドフェスティバル」では、北海道立図書館から資
料を借りて行う読み聞かせ会やリサイクル本の配布、乳幼児対象のブックスター
ト、バルーンアート教室、本の購入特典プレゼントなど、まるでお祭りのようだ。
また町の総合体育館「親子ゆうゆうスペース」に絵本を置いたり、1年に一度、
自治体主催の出張展示に貸出を行うなど、できる範囲で最大限に本との出会いを
生み出している取り組みが印象的である。
※1 http://www.town.rebun.hokkaido.jp/profile/index.html
※2 http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=200127560
書店と図書館が一体の「BOOK愛ランドれぶん」
057ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
■BOOK愛ランドれぶん http://reikyoi.jp/
 北海道礼文町大字香深村字トンナイ558の5 TEL: 0163­86­2710
幼児と小学生が対象の貸出会「サマーブックフェスタ」は約1,000冊の絵本が用意される 提供:礼文町教育委員会
「 BOOK愛ランドれぶん」のある礼文町民センターの外観 提供:礼文町教育委員会
058 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
地方や僻地にこそ、町を下支えする図書館が必要
地域再生・地域活性化の先進的事例として、いま必ずと言っていいほど引っぱ
り出される島がある。島根県隠岐諸島の海士町だ。島根県の沖約60㎞に位置す
る隠岐諸島の中で2番目に小さな人口約2,300人の町でもある。この島の特徴は
島外からのIターン、つまり移住者が多いということだ。
かつてこの島は、存亡の危機に追い込まれるほどの財政難に陥った。その時、
山内道雄・現町長は、町長の給与を50%、課長級も30%カットし(2005年度に
は公務員の給与水準が全国最低となった)、産業振興・交流促進・人づくりに重
点を置いた大胆な政策転換を行い、島を、島の人たちとともに蘇らせた。いまで
はそんな海士町の姿勢に共感し、島で起業したり、新しい人生を求めた「よそ者、
若者、ばか者」が移住するなど、ユニークな町づくりが進行中である。
 
「人づくり」「子育ての島」「教育の島」を目指し、海士町に待望の図書館海士
町中央図書館が誕生したのは2009年のことだった。豊かな自然に包まれた温か
い木の内装が落ち着きと安心感を利用者に与えるこの図書館は、蔵書数8,000冊
からスタートした。この離島の小さな図書館が全国的な注目を集めたのは、蔵書
補充のための資金調達をクラウドファンディング「READYFOR?」で行ったこと
が切っ掛けだった(「島根県隠岐島の海士町中央図書館にみんなで本を贈ろう!」、
2014年1月23日達成)。
 
「図書館には資料・情報提供にとどまらず多面的な役割が潜んでおり、図書
館の充実が町の元気アップと魅力アップにつながると思います。また、町づく
りの視点でみても、文化・教育・情報は町づくりに不可欠なものであり、これ
らの拠点施設である図書館は町にとって大切な存在であると思います。ハンデ
を抱える地方や僻地にこそ、町を下支えする図書館が必要なのではないでしょ
うか」※1
 
海士町(中之島)、島まるごと、独自の図書館づくり
059ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
島まるごと図書館構想で、保健福祉センターに置かれた図書コーナー 撮影:岡本真
町ぐるみで行う「島の選書会」 撮影:岡本真
060 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
「READYFOR? 」サイトのプロジェクトページに書かれたメッセージに共感し
た日本中の人々から続々と支援が集まり、その支援額は100万円の目標額を越
え、124万5,000円もの資金調達が実現した。そのうち関東からの支援が全体の
5割、島根県・海士町内からは2割を占めたという。海士町中央図書館がさらに
前進した瞬間だった。
 
図書館のない島で、島ぐるみの図書館活動
海士町で図書館活動が始まったのは、海士町中央図書館が完成する 3 年前、
2007年頃だった。海士町中央図書館の磯谷奈緒子氏の著述を引用すると、海士
町は「予算も図書館もないなかで読書環境をいかに整え、島民の皆さまに図書館
サービスを提供していくか」という課題を抱えていたのである※2
。そうしたなか
で生まれたのが「島まるごと図書館構想」だった。
この試みは保育園・小学校・中学校・高校を中心とし、さらに船着場などの人
が集まる場所を「図書分館」と位置づけ「図書コーナー」などを設置し、小さな読
書環境を整備してゆくというもの。そうした小さな図書館機能、いわば「図書ス
ポット」を島に分散的に点在させ、全体として大きな図書館機能を果たそうとい
う考え方である。それぞれの図書スポットには、数百冊程度の蔵書がある。各図
書スポットには、貸出ノートがあり、利用者は借りたい本があれば、そのノート
に記入することで、自ら手続きをしている。リクエスト対応などは、図書館職員
が行っている。
こうしたいわば、ソフト面での図書館環境が整備されたことで、徐々に本の貸
出冊数も増えていった。特に学校図書館の環境が整備され、図書館活用教育が推
進されたことで、子どもたちの年間読書量が10倍にも増えたという。
人のつながりをデザインして、図書館機能を生む
そんな海士町に2009年10月、待望の図書館が誕生する。広さ200平方メー
トル、蔵書収容能力は2万冊。小さいながらも海士町らしい地域との連帯感を感
じさせる工夫が凝らされている。
まず、窓から見える美しい田園風景だ。図書館の脇を流れる川には、時に鴨の
親子の姿も見ることができる。海士町は離島でいながら豊かな地下水に恵まれ、
稲作が盛んである。美しい田園風景は、そこで島の農業が営まれている証拠であ
り、その豊かな風景を分かち合うことができる瞬間が図書館にあることは有意義
061ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
なことである。また図書館の書架は、隠岐の木材を使用しており、町民の手に
よってつくられたものである。町民は、図書館に設置されたカフェスペースや屋
外テラス席を訪れ、本を通したくつろぎのひとときを、今日も分かち合っている。
 
島まるごと図書館構想は、予算も図書館もないなかで読書環境を整備し、結果
として町民の読書量を向上させることに成功した稀有な事例であるといえるだろ
う。もっとも海士町という地域力・連帯力の強いコミュニティゆえの事例かもし
れないが、決して例外ではないはずだ。島まるごと図書館構想が教えてくれる
もっとも大きな学びは、地理的に不利と思われる場所でも、資金的投資ができな
くても、人のつながりそのものをデザインできれば、図書館機能を向上られると
いうことではないだろうか。
まさに図書館というものは「場」であり、場は場所・施設と必ずしも同義ではな
いことを確認できる事例でもある。つまり、そこに人がいて、本を介したコミュ
ニケーションが生まれていれば、そこには場としての図書館がまた、生まれてい
るということである。場としての、ソフト面での図書館が生まれてこそ、ハード
海士町中央図書館の内観 撮影:岡本真
062 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
としての図書館が有効に機能できるということでもある。
住民参加型の島の選書会
では、海士町中央図書館を象徴する取り組みを紹介したい。同館では、まずは
「島の選書会」だ。こでは集まった支援金でどんな本を図書館に加えるかを住民参
加型で決めるのだ 。しかもスタイルは「お茶を飲みながらワイワイ本を選びた
い」である(同図書館のWebサイトより)。 住民との共同作業では、様々な意見
が出ているという。Webサイトから引用する。
 
・新聞の書評で取り上げられている本(を入れてほしい)
・売れ筋上位の本(を入れてほしい)
・ほっこりできて、ちょっとがんばろうかと思えるところ(になってほしい)
といった、一般的な図書館の持つ機能を求める声もあれば、
・「人生を決めた1冊」が揃っている図書館
・岩波新書全点あるとよい
・高価な本、写真がたくさんの大型本(を入れてほしい)といった個性的な意
見も出ているようだ。また、
・充実した誰かの書棚のような、海士町らしさのある図書館
・地元の人の知りたい情報が伝わる仕組み
・地元の子育て世代の方が気軽に立ち寄ってくれる場所になれば
・個人が買いにくい本、知・智の共有財産、古典・まちづくり・海士町に関
する本
 やはりコミュニティの強さが特徴である海士町らしさが出ている意見もあるよ
うだ。
「島の選書会」では、「新書の選書会」「児童書の選書会」「専門書の選書会」といっ
た部会を持つことも提案され、検討中だという。こうした取り組みの他にも、定
期的に「おはなし会」が開かれているほか、「家族の日」などの記念日にちなんだ特
集コーナーや企画イベントを通した住民との意見交換の場なども生み出している。
063ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
これからの時代は図書館運営とは
最後に、海士町の図書館におけるスタンスを象徴するあま図書館応援プロジェ
クト代表の安達有紀さんの言葉を、「READYFOR?」サイトのプロジェクトペー
ジから引用したい 。
 
図書館はその地域に暮らす住民のためにあるもの。言いかえれば、図書館
の必要性を一番理解しているのは利用者といえるかもしれません。私は図書館
のいち利用者でありますが、これからの時代は図書館運営を行政に全て委ねる
のではなく、一緒になって人の集うあたたかい図書館をつくっていけばいいの
ではないかと思います。今回のプロジェクトでは、図書館を通じて町を元気に
すると共に、住民と図書館の協働による図書館づくりを実践したいと考えてい
ます。
海士の図書館応援プロジェクトが僻地といわれる小さな町のモデルとなり、
地方発の独自の図書館づくりが進んでいくことを願っています。 ※3
※1・3 https://readyfor.jp/projects/ama-library<READY FOR? プロジェクトページ「島根県隠岐島の海
士町中央図書館にみんなで本を贈ろう!」>より
※ 2 『情報の科学と技術 64巻8号』「∼島根県隠岐島の海士町中央図書館にみんなで本を贈ろう!∼あま図
書館応援プロジェクトの取り組み」より
■海士町中央図書館
 http://lib.town.ama.shimane.jp/
 島根県隠岐郡海士町大字海士1490 TEL:08514-2-1221
064 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
日本最西端の島、与那国島にある与那国町には施設としての図書館がない。こ
の離島の図書館機能の整備支援をしているのは、石垣市立図書館である。
与那国島が属する八
や え や ま
重山列島は、石垣島や西表島、与那国島などの島々から成
る。観光シーズンにはその美しい海を求めて、多くの観光客が訪れ、南国の美し
い風景の中でマリンスポーツを楽しんでいる。
なかでも最も大きな自治体である石垣市にある石垣島には、八重山列島各島を
つなぐ全ての連絡船の中心港である石垣港や主要な空港があり、交通の要衝とし
て機能している。つまり、石垣島は八重山列島の玄関口としての役割を担ってい
るのである。そして、図書館機能もその例外ではない。
石垣市図書館は、画期的な取り組みを数多く行っていることで知られる。たと
えば館長の裁量によって竹富島、与那国島の住民に対しても利用者カードを発行
し、相互乗り入れを実施していた。2つの島を合わせた利用登録者数は約300人。
画期的な仕組みではあったが、課題があった。乗り入れをしている自治体の利用
者が資料を破損・紛失等をした場合、その弁済をどのように負担するかである。
これは自治体間で図書館サービスの乗り入れをする時には常に課題になる事案で
ある。
ある一定の時期は、石垣市側が全て負担していたが、石垣市民の税金を使って
竹富島、与那国島で起こった問題をカバーすることになるため、公平性を欠いて
いる。こうした議論が続いたため竹富島、与那国島へのカードの発行は、一時
停止することになった。しかし、石垣市図書館設立20周年の2010年を節目に、
それぞれの島からの要望もあったことなどから、正式に協力協定が結ばれること
になった。この協定によって、乗り入れをしている側の自治体、つまり竹富島や
与那国が、自分たちの自治体の利用者が資料を破損・紛失等をした場合の弁済を
行うこと、貸出については石垣市民の要望を重視することなどが取り決められた。
こうした石垣市図書館の取り組みは、数ある離島の図書館のなかでも定評があ
る。蔵書数も20万点以上と多く、ほかの都市部にひけをとらない。そうした土
壌があるからこそ、市民の利便性と公共的、平等性が実現できているといえるだ
ろう。地域の要望に真摯に向き合う姿勢と、列島の玄関口として機能することへ
相互乗り入れによる八重山列島の図書館機能
065ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
の責任感を感じさせる。
また与那国島は、北海道大学グローバルCOEプログラムの「エトピリカ文庫」
が設置されていることでも知られる。エトピリカ文庫は北方領土問題の解決、そ
して日ロ間の国境問題について考えを深めるための図書コーナーである。ロシア
に関する文献をメインにしながら、日本の国境境界地域の様々な書籍・映像資料
を収蔵している。
エトピリカ文庫の最初の設置は2007年に、北方四島に関しての情報発信を行
う施設である根室市の北海道立北方四島交流センター「ニ・ホ・ロ」に対して行
われた。それに続き、国境付近の離島に対しても設置してゆこうという流れが生
まれた。与那国島は、隣国である台湾まで約111km、年に数度は台湾の島影を
見ることもできるというまさに国境の島である。そのほかにも対馬、小笠原母島
に対してもエトピリカ文庫は設置されている。
また、与那国町では沖縄県立図書館による移動図書館も実施されており、1回
あたり4,500冊程度が貸し出されている。
別のコラムで述べたように、利用調査の基本資料の一つが『離島統計年報』(日本離島
センター)である。この資料は毎年刊行されており、2003年からはCD-ROMのみでの発行
となっている。
さて、この離島調査に欠かせないレファレンスブックを、日本の公共図書館はどれくらい
所蔵しているのだろうか。株式会社カーリルの協力で、現時点での最新版となる『離島統計
年報〈2012〉』(2014年)を対象にして、図書館(公共図書館と大学図書館)での所蔵状
況を調べてみた。
結果は25館での所蔵であった。カーリルの調査対象は1,976館であることを考えると、
正直、残念な結果といえるだろう。ここは日本の図書館の奮起を促したい。他方、興味深
いのは、『離島統計年報〈2012〉』を所蔵している約半数の図書館では、この資料を貸出
可能にしていることだ。CD-ROMという資料の性格から、貸し出さざるをえないのだろうか。
ともあれ、離島振興は日本の大きな課題の一つである。離島への関心喚起に図書館がひと
役買えるようにも、ぜひ近隣の図書館に本書の所蔵をリクエストしてほしい。
離島資料と図書館Column
066 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
鹿児島県にある十島村は有人島7島(口之島、中之島、平島、諏訪瀬島、悪
あくせきじま
石島、
小宝島、宝島)と無人島5島(臥
が じ ゃ じ ま
蛇島、小臥蛇島、小島、上
か み の ね じ ま
ノ根島、横
よこあてじま
当島)の合
計12島が南北約160㎞に点在して成る村である。十島村の有人島と鹿児島本土
は、公共の交通機関が「フェリーとしま」でつながれており、十島村の役場はフェ
リーが発着する鹿児島市に置かれ、島と島との交通が不便なことから、移動図書
館の拠点となる教育委員会もまた鹿児島市にある。ここで紹介するセブンアイラ
ンド移動図書館は、なんとこのフェリーが本を巡回させる移動図書館である。
セブンアイランド移動図書館は、本を収めた木箱をフェリーに積み、その木
箱を住民が住んでいる7つの島それぞれに1ケ月から2ケ月ごとに巡回していく。
100冊を蔵書する木箱は島数と同じ7つ用意され、最初の島に下ろされた木箱は、
巡回の時期が来ると再びフェリーに積まれて次の島へ運ばれ、1年間をかけて7
つの木箱が全ての島を一巡する仕組みだ。つまり、この木箱による移動図書館は、
十島村に年間700冊の本に触れる機会を創出しているのである。
フェリーで運ばれた本は、公民館や学校図書館などに置かれ、それぞれの島の
自治会の管理によって、住民に提供される。そしてすべての島を渡った箱の本は、
最後の島を終点として寄贈され、それぞれの島の実情に合わせて、公民館や学校
図書館などの蔵書となる。まさに海を越える本の贈り物だ。次の年には新しい箱
を用意するため、だんだんと蔵書が新しくなるのも利点である。
本というものは、手にとって読むこと自体が出会いである。7つの島を巡りな
がら届く本の中から自分にとって必要な本と出会っていく──。まるで小説の1
ページになりそうである。十島村は、高速通信のインターネットが普及している
ため、住民は本を介さずとも、多くの情報を入手することが可能である。であれ
ば、わざわざ本をフェリーで運んで届けることに、実利的な意味がないのではな
いか?──そうではない。本という存在は「文字情報が載った紙」だけの存在では
なく、手にとって「出会う」ことができるものだ。そうした出会いに意味を見いだ
し、人々に届けていくこと。それこそが本の番人たる図書館の存在意義の一つで
あり、セブンアイランド移動図書館は、私たちに本についての関係の原点を、も
う一度考え直させてくれる試みといえる。
島を渡るセブンアイランド移動図書館
067ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
セブンアイランド移動図書館が巡回した小学校での展示風景 提供:十島村教育委員会 
セブンアイランド移動図書館で船に積まれる木箱 「トカラのタカラ 結ネットブログ」より転載
068 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
三重県は離島が多い地域である。鳥羽市には神
かみしま
島(人口402人)、答
と う し じ ま
志島(人
口2,379人)、菅
すがしま
島(人口689人)、坂
さ か て じ ま
手島(人口:423人)の4つの有人島がある。
神島は三島由紀夫の著作『潮騒』の舞台としてもその名を知られ、答志島は戦国武
将・九
く き よ し た か
鬼嘉隆が眠っている。菅島では島中の海女たちが雌雄一対のアワビを獲る
ために競い合う、全国的に有名な海女の祭り「しろんご祭」が行われ、坂手島は作
家・江戸川乱歩がその妻と愛を育んだ島だとされており、観光のエピソードには
事欠かない 。
さて、三重県における離島への支援においてユニークなものが、行政文書の送
付ルートを使った配本である。それぞれの島に「連絡所」と呼ばれる行政施設をお
き、鳥羽市の市役所は各島の「連絡所」との間に、さまざまな行政文書を送るため
のルートが整備しているのだ。そして、このルートをそのまま配本システムとし
て機能させているのである(神島は市役所と島の神島連絡所、答志島は市役所と
島の桃取連絡所および答志連絡所を、菅島は市役所と島の菅島連絡所、坂手島は
市役所と島の坂手連絡所を結ぶ定期便を通じた配本サービスをそれぞれ実施して
いる)。
遠隔地へ配本するための一般的な手段は、移動図書館車を走らせることだが、
移動図書館は維持にコストが掛かるため、小さな図書館には運用が難しい。鳥羽
市の取り組みにおいて優れている点は、移動図書館を整備できない弱点を、行政
の文書送付ルートを使うという斬新な発送でカバーしているところだ。教育委員
会が取り仕切っていると、役所のルートを使うということ事態、考えられないこ
とが多いが、慣習にとらわれず、思い切って使ったことがユニークである。
この配本システムは20年もの歴史を持ち、住民は連絡所で資料を貸し借りで
きることから、連絡所はいわば図書館としての機能を果たしているともいえるだ
ろう。低コストで図書館機能の利便性を向上させている、非常に示唆に富む事例
だ。
フェリーが就航していない離島であっても、行政文書などが何らかのかたちで
運ばれている場合がある。そのルートを見直し、検討してみることが重要である。
たとえば東京都は、伊豆諸島に対する遠隔地支援が充実していない。それゆえ、
海上輸送ルートを活用した鳥羽市の戦略
069ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
日本屈指の充実度を誇る東京23区および多摩地区における図書館利便性と、離
島部とその他の地域の格差は非常に大きくなっている。東京都は鳥羽市の事例を
参考にし、伊豆諸島に対する支援を見直すべきではないだろうか。鳥羽市では自
治体が作成している「鳥羽市子ども読書活動推進計画」にも、有人離島を抱えてい
る自治体であること、そして地域の所与の条件が明確に書かれており、離島に対
する支援意識が高いことが窺える。
また、三重県は県立図書館の市町村支援が非常に手厚い。最近では南伊勢町に
南伊勢図書室がオープンした。開設には、地域のNPO法人、みなみいせ市民活
動ネット」が中心的な役割を担ったが、開設支援や書架のフロア配置などに三重
県立図書館の人々が数多く関わって後方支援をしている。
本特集に触発されて、「次の休みには離島を訪れてみよう!」と思う方もいるかもしれない。
そこで離島への旅の心得を書き留めておこう。といっても、さほど離島への旅の経験が豊か
なわけではないのだが、離島に詳しい先達に教えていただいた心得を中心にまとめてみる。
まず、訪ねる離島へのアクセスが空路であれ、海路であれ、スケジュールにはじゅうぶん
に余裕をみたほうがよい。瀬戸内海のような内海ですら油断は禁物だが、外洋にある離島
の場合、天候の変化が起こりやすく、飛行機やフェリーの欠航はよくあることだ。訪問日程
の前後1日は予定を空けておき、万一、交通機関が欠航になっても慌てないようにしたい。
そして意外と盲点になりやすいのが、お金である。島の規模にもよるが、よほど大きな島
でない限り、カード決済ができるとは思わないほうがいい。また、1万円札のような大口の紙
幣も換金しにくいことがある。離島に行く前には、必ずお財布の中身を小額紙幣で厚くして
おくことを勧めたい。
最後にマナーである。これも島の大小によっても変わってくるが、基本的に離島は小さな
コミュニティーで成り立っている。つまり、島の住民ではない観光客の存在はその島が小さ
ければ小さいほど、目につきやすい。島旅を楽しみつつも、道ですれ違う島の方々には必ず
あいさつをするよう心掛けよう。また、不用意に島の方々の生活環境に立ち入らない配慮も
必要だ。そして、都会の常識を持ち込まないように心したい。島には島のペースがある。そ
の島の時間感覚を味わったほうが、その旅が豊かなものとなるはずだ。
離島への旅Column
070 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
男木島は高松港からフェリーで約40分、高松市の沖合約7キロにある人口
188人(2013年2月時点※1
)の島だ。坂道が多く、急勾配の路地が複雑に入り組
んだ自然と調和した美しい町並みが印象的な風景である。しかし一時期は過疎化
が進み、2014年春の再開まで、小学校は6年もの間、閉鎖されていた※2
。
しかも男木島には、公立の図書館はない。コミュニティーセンター内に高松市
立図書館の男木分室があるが、蔵書は約650冊しかない。また、それらの蔵書も、
新しいものが入れ替えられているというわけではないのである。また、男木島は
高松市立図書館の移動図書館のコースにも入っていない。そんな男木島で、手押
し車に乗って本が運ばれてくる移動図書館の風景が定着しつつある。この手押し
車は「オンバ」といい、島の名物である。細い坂道が入り組んだ島の道では、車や
自転車は使えない。島の人々は、オンバで荷物を運ぶのだ。
オンバで島を駆け抜ける男木島図書館は、島にIターンした福島県出身のWeb
デザイナー、福井順子さんのプロジェクトとして始まった。福井さんの夫は男木
島出身で、男木島の学校再開に尽力する活動家だ。夫の姿を目の当たりにし、自
分が島にできることとして、島に図書館をつくる構想に至ったという。
スタート時、福井さんは80冊の蔵書を用意した。その内訳は自分の所持して
いた本50冊と寄贈された本が30冊だった。
種類は福井さんの所持する文芸作品を主軸とし、できるだけ様々なジャンルの
図書を用意している。今は島民の人々がどんな本が好きなのかを調べているとい
う。その他には瀬戸内関係の本、農業関係の本、島民より依頼のあった雑誌など
を揃えている。現在は、場としての図書館をつくるべく、古民家を再生し、目標
としては10,000冊の蔵書を準備中だ。移動図書館はこの図書館づくりに先行し
て行われている取り組みである。
 
一度に約80冊が積める移動図書館のオンバは、「オンバファクトリー」によっ
て制作されている。「島民が180人しかいない島なので、基本みんな顔見知り」
という福井さん。島民に近い活動を行っていたことから、オンバファクトリーと
はすぐに打ち解けたという。
オンバを使った男木島の移動図書館
071ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
そもそもオンバファクトリーは、「瀬戸内国際芸術祭」(2010年7月19日∼
10月31日)におけるプロジェクトチームであり、島の人々と交流しながら、作
品(オンバ)をつくるというアートプロジェクトを、香川県を拠点に展開していた。
ちなみに同芸術祭の公募プラン約750点から選ばれたプロジェクトチームである。
その活動は瀬戸内国際芸術祭の終了後も継続して行われており、「オンバファ
クトリー&カフェ」として、彫刻家・大島よしふみさんの工房とカフェが併設さ
れ、島の人気スポットでもある。オンバファクトリーのコンセプトをウェブサイ
トより引用する※3
。
階段・坂道・細い路地……男木島の風景です。車の通れない細道は オンバ
(乳母車)が大活躍です。オンバや一輪車を押す島のオバチャン達はとてもステ
キです。オバチャンの大切なオンバをお借りして、修理やペイントをして「移
動する立体作品」にします。
オバチャン達が「マイ・オンバ」を自慢げに押して歩くのは 島の楽しい風景
になるのではないでしょうか。
 
現在、福井さんは、男木島図書館の運営団体、特定非営利活動法人男木島図書
館を設立、登記している。
その土地それぞれに文化や風景があり、図書館も一つとして同じ図書館はない
はずである。島の人がオンバとともに生活を営んでいるのであれば、図書館もま
たそのオンバとともにあり、そしてその地ならではの風景を生み出していくのか
もしれない。
※1 http://setouchikurashi.jp/island/info/ogi/
※2 http://digital.asahi.com/articles/ASG9B56VLG9BPLXB00B.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_
ASG9B56VLG9BPLXB00B
※3 http://blog.livedoor.jp/onbafactory/archives/50976712.html
072 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
男木島図書館 オンバを使った移動図書館 写真撮影=小倉快子
073ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
074 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
岡山県笠岡市には、高
たかしま
島・白
しらいしじま
石島・北
き た ぎ し ま
木島・真
ま な べ し ま
鍋島・小
こ び し ま
飛島・大
お お び し ま
飛島・六
む し ま
島の
7島からなる笠岡諸島がある。北木島(1,027人)と白石島(581人)が中心となる
諸島全体の人口は2,166人。総人口に占める65歳以上人口の割合である高齢化
率は63.0%(2010年の国勢調査時)である。主な産業は石材加工業や漁業、観
光などだ。
では、笠岡市の配本の取り組みを見てみよう。笠岡市は、市が船を所有してい
る稀有な自治体であるが、この市艇「しらさぎ」を使って、笠岡市立図書館から
島嶼部 (大小さまざまな島がある地域など)へと配本をしている。島部への配
本は1983年に開始された。市艇しらさぎによる配本頻度は毎月1回で、笠岡諸
島全7島のうち4島(白石島、北木島、六島、真鍋島)を半日かけて巡回している。
少子高齢化の影響もあって巡回しない島も存在するが、この巡回によって1年間
に約2,000冊という個人貸出冊数を生んでいる。なお、笠岡市の笠岡市立図書館
は約15万冊を蔵書し、年間約20万冊の個人貸出を行っている。
港を出たしらさぎはまず白石島へ行き、運んできた資料を下ろし、前月に配本
されていた資料を回収すると、それを次の巡回先の島へと運ぶ。巡回で運ばれる
資料は、「図書館で選書した配本用図書(一般書・児童書)」110冊、「学校貸出用
紙芝居」6点、「幼稚園への配本用絵本・紙芝居」25冊、(2014年度からは保育
所にも配本)のほか、それぞれの島の学校で使われる「小学校文庫」約40冊も運ば
れている。笠岡市では、学校図書館の司書が複数の学校を兼務しているため、司
書が島の学校に勤務する日程は限られており、また司書が図書資料を単独で持ち
運ぶのが困難なため、図書館が学校図書館への運搬を手伝っているというわけで
ある。   
市艇しらさぎは、本来は子どもたちの交流事業や、市の職員が離島部に渡ると
きに使われているものだが、それを配本のためにも活用することで、諸島間での
図書館の利便性を保っているのである。既存の海上輸送ルートの活用という点で
は鳥羽市の事例と似ているだろう。
そもそも笠岡市は離島に対するケアが充実している。耐用年数の理由からすで
に廃止になったが、離島にデイサービスを運ぶ離島向けの福祉船が、約20年間
市艇を利用した笠岡市の配本の取り組み
075ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
巡回時に船に乗せるもののセット 提供:笠岡市立図書館
市艇しらさぎの外観 提供:笠岡市立図書館
076 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
も就航しており話題となった。
また笠岡市は研究集会も開催しており、たとえば2013年には「島の研究集会」
として、笠岡での取り組みなどを報告・共有する場が設けられている。瀬戸内海
という温暖な気候から、サービスが安定的に提供しやすいということもあるのだ
ろう。岡山県全体を俯瞰しても、離島でありながら突出した取り組みを行ってい
ることが窺える。ちなみに笠岡市図書館による陸地部の巡回業務は、1982年に
始まった自動車文庫「かぶとがに号」がある。
現在の日本では運航されていないが、海外に目を転じると、移動図書館車ならぬ移動図
書館船というものが存在する。有名なところでは、北欧・ノルウェーの事例がある。長い海
岸線を持つ国らしく、船を使った移動図書館(ブックボート)が運航されているのだ。
ノルウェーでは公共図書館の役割として、「すべての住民に情報を提供する」ことが謳わ
れているが、1キロ四方に住まう人数を表す人口密度が14.9と低いノルウェーでは(日本は
336)、この図書館の使命を達成することはたやすいことではない。さらに、ノルウェーの海
岸線は険しくそびえたつフィヨルドで形成されている。
そこで頼りにされるのが、ブックモービルに加えて、ブックボートなのだ。詳しくは、マグヌ
スセン矢部直美、和気尚美、吉田右子著『文化を育むノルウェーの図書館−物語・ことば・
知識が踊る空間』(新評論、2013年)が有用だが、同書によればブックボートは、いくつ
かの自治体が共同で運航している。あるブックボートでは、日本でいうところの3つの県が運
行しており、9月から4月にかけて250の町(コミューン)をめぐる。それぞれの町にブックボー
トがやってくるのは半年に1回である。ブックボートがやってくると、人々はめいっぱい本を借
り、ブックボートで行われるコンサートや演劇を楽しむ。ブックボートの来訪は、お祭り的要
素もあるのだ。
また、全世界をめぐる移動図書館船もある。ドイツを拠点とするキリスト教系慈善団体
GBA Ships e.V.が運航するロゴス・ホープ号(Logos Hope)である。移動販売図書館船
といわれる同船は2014年には長崎と金沢に寄港し、話題になったのでご記憶の方もいる
だろう。
移動図書館船Column
077ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境
実は日本でも、かつて移動図書館船が運航していたことがある。広島県立図書館の文
化船「ひまわり号」だ。1962年に就航し、1981年に廃止された「ひまわり号」は架橋整備
がされる前の瀬戸内海を巡航していたという。その活動は『航跡ー文化船ひまわり引退記
念誌』(広島県立図書館、1982年)に詳しいが、船体そのものはまだ広島県尾道市の
生
いくちじま
口島にある瀬戸田町B&G海洋センターに保存されている。
また、筑波大学附属図書館の図書館情報学図書館には船体模型が展示されているの
で、ぜひ一度ご覧いただきたい。
ドイツのキールに停泊中のロゴス・ホープ号(2007 年 12 月) CC BY Arne List
1
2
5
8
9
6
10
11
7
3
4
離島の情報環境リスト
七ッ島
離島振興関係4法の指定離島のうち2011年4月1日時点の住民基本台帳で
住民の居住が確認された離島
高島
中ノ島
戸島
大島
中の島
大島
築島
喜界島
奄美大島
請島
加計呂麻島
与路島
徳之島
沖永良部島
与論島
竹島
尖閣諸島
与那国島
北大東島
南大東島
舳倉島
能
登
島
078 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
12
13
14
15
択捉島
色丹島多楽島
志発島
水晶島
国後島
奥尻島
大島
小島
天売島
焼尻島
飛島
ベヨネーズ列岩
孀婦岩
須美寿島
鳥島
北硫黄島
小島
父島
母島
西之島
南硫黄島
硫黄島
079ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
大
村
湾
大島
三島前ノ島
竹ノ島
詩島
二島
前島
鹿島
大島
寺島
松
島
池島
大村湾
0 10km
玄界灘
有
明
海
34
。
33
。
32
。
130
。
地島
勝島
相島
沖島
小屋島
志賀島
加部島
福島
名烏島
名島
辰ノ島
手長島
横島中江ノ島生月島
平戸島
上阿値賀島
下枯木島
小
高
島
伊島
大立島
大蟇島
端島
樺島
香焼島
牧島
通詞島
天草上島
天草下島 樋島
伊唐島
長島
桑島
大島
片島
大島
沖ノ島
野島
双子島
近島
三ッ島
松島
綱島
内院島
赤島白瀬
美良島
古志岐島
頭ヶ島
前島
祝言島
姫島
津多羅島
相之島
多々良島
屋根尾島
螺 島
大島
小呂島
能
古
島
玄界島
姫
島
加唐島
小川島
神集島
高島
松島
馬渡島
飛
島
鷹
島
向島
黒島
青島
若
宮
島
大島
長島
原島
妻ヶ島
大島
度島
高島
黒島
大島
崎戸島
蛎浦島 寺
島
池島
松島
伊王島
沖之島
高島
湯島
牧島
横浦島
御所浦島
獅子島
中島
横島
桂島
上甑島
中甑島
下甑島
海栗島
島山島
泊島
赤島
沖ノ島
黒島
小値賀島
斑島
寺島 宇久島
六島
納島
大島
黒島
高島
江
島頭ヶ島
平島
野崎島
日ノ島
有福島
漁生浦島
蕨小島
久賀島
島
山
島
嵯峨島
黒島
黄島
赤島
椛島
前島
奈留島
若松島
桐ノ小島
壱岐島
対
馬
島
福江島
中通島
福岡
佐賀
唐津
佐世保
長崎
八代
串木野
福岡県
長崎県
鹿児島県
佐賀県
九州西北部1
0 30km
32
。
男島
藍島
女島
白島
六
連
島
蓋井島
馬島
北九州
熊本県
桑島
大島
片島
大
矢
野
島通詞島
前島
瀬島
維和島
鬼島
野
釜
島
戸
馳
島
樋合島
永浦島
大築島
樋島
平瀬島
楠森島
竹島
産島
恋路島
伊唐島
長島
戸島
諸浦島
築ノ島
下須島
湯島
中島
横島
牧島
御所浦島
横浦島
獅子島
桂島
天草下島
天草上島
天 草
0 10km
080 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
081ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
【山口県】
■蓋井島・ふたおいじま(人口:83人)山口県下関市
なし
■六連島・むつれじま(人口:104人)山口県下関市
なし
【福岡県】
■馬島・うましま(人口:40人)福岡県北九州市
なし
■藍島・あいのしま(人口:277人)福岡県北九州市
ひまわり文庫(藍島市民サブセンター内)/開館時間:9:00 ∼ 20:00、(土曜日は
19:00 ∼ 7:00)/休館日:日曜日、休日、年末年始/所蔵冊数:445冊(中央図書館か
ら3ケ月に1回、配本)/利用者数(年間):102人(貸出者数)
■地島・じのしま(人口:171人)福岡県宗像市
1.じのしま来(らい)ぶらり(地島小学校児童昇降口ロビー内)/開館時間:学校が開
いている時間/休館日:学校が閉まっている日/所蔵冊数:220冊(加えて中央図書館
館より隔月100冊ずつ配本し入替)
2.じのしま来(らい)ぶらり(白浜漁港待合所)/開館時間:待合所の時間に準ずる(7:00
∼ 19:00くらいまで)/休館日:原則無休/所蔵冊数:160冊(加えて中央図書館館より
隔月60冊ずつ配本し入替)/利用者数:219人
地島の市民活動団体に利用促進事業を委託
■大島・おおしま(人口:731人)福岡県宗像市
宗像市民図書館コーナー(大島小・中学校図書室内)/開館時間:10:00 ∼ 17:00 /
休館日:不定(休校日及び学校図書館司書不在時)/所蔵冊数:853冊(中央図書館館
より隔週で100冊ずつ配本し入替)/利用者数(年間):460人程度
学校図書館司書と大島の市民活動団体に利用促進事業を委託
九州西北部1
082 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■相島・あいのしま(人口:328人)福岡県新宮町
なし
新宮町立図書館が新宮町相島きずな館を会場へ出張貸出を実施(月1回、1回に300 ∼
400冊程度)
■玄界島・げんかいじま(人口:527人)福岡県福岡市
なし
■小呂島・おろのしま(人口:189人)福岡県福岡市
福岡市総合図書館が小呂公民館へ配本を実施(6ケ月に1回、410冊ずつ)
■姫島・ひめしま(人口:162人)福岡県糸島市
なし
【佐賀県】
■高島・たかしま(人口:306人)佐賀県唐津市
高島公民館/開館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:土曜日、祝日、年末年始/所蔵冊
数:992冊/利用者数(年間):0人
唐津近代図書館配送センターが高島公民館と高島小学校へ配本を実施(年3回、公民館
は100 ∼ 200冊、小学校は100 ∼ 300冊)
■神集島・かしわじま(人口:421人)佐賀県唐津市
神集島公民館/開館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:土日、祝日、年末年始/所蔵冊
数:750冊/利用者数(年間):0人
唐津近代図書館配送センターが神集島公民館へ配本を実施(年3回、100 ∼ 200冊)
■小川島・おがわしま(人口:426人)佐賀県唐津市
小川小中学校図書館/住民向け開放時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:土曜日、日曜日、
祝日、年末年始/所蔵冊数:8,982冊/利用者数(年間):1,271人
唐津近代図書館配送センターが小川小中学校へ配本を実施(年3回、100 ∼ 300冊)
083ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■加唐島・かからしま(人口:184人)佐賀県唐津市
加唐小中学校図書館/住民向け開放時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:土曜日、日曜日、
祝日、年末年始/所蔵冊数:8,518冊/利用者数(年間):189人
唐津近代図書館配送センターが加唐小中学校へ配本を実施(年3回、100 ∼ 300冊)
■松島・まつしま(人口:64人)佐賀県唐津市
なし
■馬渡島・まだらしま(人口:437人)佐賀県唐津市
馬渡小中学校図書館/住民向け開放時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:土曜日、日曜日、
祝日、年末年始/所蔵冊数:8,297冊/利用者数(年間):3,205人
■向島・むくしま(人口:72人)佐賀県唐津市
なし
【長崎県】
■対馬島・つしまじま(人口:34,230人)長崎県対馬市
1.対馬市立つしま図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、第3木曜日、
祝日、年末年始、特別整理期間(15日間)/所蔵冊数:100,600冊/入館者数(年間):
約70,000人
2.地区公民館図書室(5室:美津島、豊玉、峰、上県、上対馬)/開館時間:8:45 ∼
17:30 /休館日:土曜日、日曜日、国民の休日、年末年始/所蔵冊数:48,000冊(5室
の合計)/利用者数(年間):5,000 ∼ 7,000人程度
■海栗島・うにじま(人口:70人)長崎県対馬市
なし
■泊島・とまりしま(人口:10人)長崎県対馬市
なし
■赤島・あかしま(人口:46人)長崎県対馬市
なし
084 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■沖ノ島・おきのしま(人口:21人)長崎県対馬市
なし
■島山島・しまやまじま(人口:30人)長崎県対馬市
なし
■壱岐島・いきのしま(人口:28,941人)長崎県壱岐市
1.壱岐市立郷ノ浦図書館/開館時間:9:00 ∼ 18:00 /休館日:火曜日、第3木曜日
(図書整理休館日)、年末年始/所蔵冊数:不明/利用者数(年間):不明
2.壱岐市立石田図書館/開館時間:9:00 ∼ 18:00 /休館日:水曜日、第3金曜日(館
内整理日)、年末年始/所蔵冊数:約17,000冊/利用者数(年間):不明
長崎県立図書館との相互貸借及び、学校向け一括貸出の利用。郷ノ浦図書館が壱岐島本
島内の学校図書館へ配本を実施
■若宮島・わかみやじま(人口:14人)長崎県壱岐市
なし
■原島・はるしま(人口:117人)長崎県壱岐市
なし
■長島・ながしま(人口:148人)長崎県壱岐市
なし
■大島・おおしま(人口:157人)長崎県壱岐市
なし
■黒島・くろしま(人口:70人)長崎県松浦市
なし
■青島・あおしま(人口:263人)長崎県松浦市
松浦市立図書館が移動図書館を実施(月1回巡回、4時間半滞在)
085ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■飛島・とびしま(人口:56人)長崎県松浦市
松浦市立図書館からの移動図書館(月1回巡回、1時間滞在)
■大島・おおしま(人口:1,269人)長崎県平戸市
大島村公民館図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00(土曜日は13:00 ∼ 17:00)/休館日:
月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、蔵書点検期間/所蔵冊数:5,665冊(2014年4
月1日時点) /利用者数(年間):約200人
■度島・たくしま(人口:828人)長崎県平戸市
平戸市ふれ愛センター度島図書コーナー/開館時間:8:30 ∼ 17:15(職員の勤務時間
内)/休館日:土曜日、日曜日/所蔵冊数:約200冊/利用者数(年間):不明
平戸市平戸図書館からふれ愛センター度島図書コーナーと度島郵便局へ配本を実施(月
1回、ふれ愛センター度島図書コーナへは60冊、度島郵便局へは30冊 ※度島郵便局
は地域の人が利用)、平戸図書館が読み聞かせ会を実施(不定期)
■高島・たかしま(人口:26人)長崎県平戸市
なし
■宇久島・うくしま(人口:2,575人)長崎県佐世保市
宇久地区公民館図書室/開館時間:10:00∼18:00/休館日:月曜日、第3金曜日、祝日、
年末年始、特別整理休館日(年1回)/所蔵冊数:14,625冊/利用者数(年間):1,720人
旧宇久町が所有していた図書を継承し、宇久島内(14ケ所)と小中学校へ巡回(週1回)
■寺島・てらしま(人口:16人)長崎県佐世保市
なし
■高島・たかしま(人口:204人)長崎県佐世保市
なし
■黒島・くろしま(人口:538人)長崎県佐世保市
黒島地区公民館図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00(公民館に準ずる)/休館日:公民
館と同じ/所蔵冊数:2,073冊/利用者数(年間):不明(貸出冊数は234冊)
086 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■六島・むしま(人口:22人)長崎県小値賀町
なし
■野崎島・のざきじま(人口:1人)長崎県小値賀町
なし
■納島・のうしま(人口:29人)長崎県小値賀町
なし
■小値賀島・おぢかじま(人口:2,433人)長崎県小値賀町
小値賀町立図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日・第4金曜日・年末
年始/所蔵冊数:51,349冊(2013年度末)/利用者数(年間):13,100人(2013年度末)
本島の船の待合所(離島行き・佐世保港行き)で、廃棄本や寄贈本を配本 ※貸出ではな
く、自由に持出可能な状態
■黒島・くろしま(人口:69人)長崎県小値賀町
なし
■大島・おおしま(人口:77人)長崎県小値賀町
なし
■斑島・まだらしま(人口:218人)長崎県小値賀町
なし
■中通島・なかどおりじま(人口:20,167人)長崎県新上五島町
1.新上五島町立図書館中央図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、月
末、祝日、年末年始、特別整理期間/所蔵冊数:69,478冊(図書・雑誌・AV資料含む)
/利用者数(年間):10,058人
2.新上五島町立図書館奈良尾図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、
月末、祝日、年末年始、特別整理期間/所蔵冊数:44,152冊(図書・雑誌・AV資料含
む)/利用者数(年間):4,233人
3.新上五島町立図書館新魚目分館/開館時間:10:00 ∼ 17:30 /休館日:日曜日、月
087ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
曜日、月末、祝日、年末年始、特別整理期間/所蔵冊数:21,476冊(図書・雑誌・AV
資料含む)/利用者数(年間):7,874人
4.新上五島町立図書館上五島分館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、月
末、祝日、年末年始、特別整理期間/所蔵冊数:20,328冊(図書・雑誌・AV資料含む)
/利用者数(年間):3,541人
中央図書館の移動図書館「ぐりぐら号」、奈良尾図書館「やまびこ2号」が巡回を実施(月
1回程度、島内62ケ所)、長崎県立図書館や他の図書館との相互貸借が可能
■頭ケ島・かしらがしま(人口:17人)長崎県新上五島町
なし
■桐ノ小島・きりのこじま(人口:7人)長崎県新上五島町
なし
■若松島・わかまつじま(人口:1,661人)長崎県新上五島町
新五島町立図書館若松分館/開館時間:10:00 ∼ 17:30 /休館日:日曜日、月曜日、
月末、祝日、年末年始、特別整理期間/所蔵冊数:16,167冊(図書・雑誌)/利用者
数(年間):3,183人
奈良尾図書館の移動図書館「やまびこ2号」が島内の巡回を実施(月1回、島内20ケ所)、
長崎県立図書館や他の図書館との相互貸借が可能
■日ノ島・ひのしま(人口:48人)長崎県新上五島町
なし
■有福島・ありふくじま(人口:139人)長崎県新上五島町
なし
■漁生浦島・りょうぜがうらしま(人口:35人)長崎県新上五島町
なし
■奈留島・なるしま(人口:2,776人)長崎県五島市
奈留町公民館図書室/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、火曜日、年末年
088 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
始/所蔵冊数:1,000冊/利用者数:1,105人(2014年4月∼ 2015年2月末現在)
市立図書館から奈留町公民館図書室へ配本及び、職員1名が派遣 ※分館設置に向けた
モデル事業として
■前島・まえしま(人口:31人)長崎県五島市
なし
■久賀島・ひさかじま(人口:395人)長崎県五島市
久賀島地区公民館図書室/開館時間:10:00 ∼ 17:00 /休館日:日曜日、月曜日、祝
日、年末年始/所蔵冊数:4,447冊/利用者数:32人(2014年4月∼ 2015年2月末
現在)
■蕨小島・わらびこじま(人口:9人)長崎県五島市
なし
■椛島・かばしま(人口:176人)長崎県五島市
椛島地区公民館図書室/開館時間:10:00 ∼ 17:00 /休館日:日曜日、月曜日、祝日、
年末年始/所蔵冊数:約4,000冊/利用者数:6人(2014年4月∼ 2015年2月末現在)
■福江島・ふくえじま(人口:36,979人)長崎県五島市
1.五島市立図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、月末日、GW、年
末年始/所蔵冊数:約12万冊/利用者数(年間):約40,000人
2.公民館図書室(富江地区、玉之浦地区、岐宿地区、三井楽地区、本山地区、奥浦地
区、大浜地区、崎山地区、緑丘地区)/開館時間:10:00 ∼ 17:00(玉之浦は10:15
∼ 17:00、奥浦は10:30 ∼ 17:15)/休館日:日曜日、月曜日、年末年始(富江、玉之
浦、岐宿、三井楽、本山は祝日も休館)/富江の所蔵冊数:約10,000冊、利用者数:
1,250人/玉之浦の所蔵冊数:7,058冊、利用者数:340人/岐宿の所蔵冊数:9,305
冊、利用者数:726人/三井楽の所蔵冊数:7,991冊、利用者数:501人/本山の所蔵
冊数:2,760冊、利用者数:431人/奥浦の所蔵冊数:2,849冊、利用者数:462人/
大浜の所蔵冊数:約4,500冊、利用者数:130人/崎山の所蔵冊数:約4,500冊、利
用者数:126人/緑丘の所蔵冊数:2,394冊、利用者数:309人(2014年4月∼ 2015
年2月末現在)
089ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
ステーション数:36 /巡回頻度:月1回/利用者数(年間):約4,000人
県立図書館を通して、県内市町村図書館との相互貸借が可能、県立図書館による貸出本
の実施 ※発送(週3回)と返却(週1回)は県立図書館が全て負担
■赤島・あかしま(人口:10人)長崎県五島市
なし
■黄島・おうしま(人口:45人)長崎県五島市
なし
■黒島・くろしま(人口:10人)長崎県五島市
なし
■島山島・しまやまじま(人口:30人)長崎県五島市
なし
■嵯峨島・さがのしま(人口:161人)長崎県五島市
なし
■江島・えのしま(人口:169人)長崎県西海市
なし
■平島・ひらしま(人口:244人)長崎県西海市
なし
■松島・まつしま(人口:605人)長崎県西海市
なし
■池島・いけしま(人口:293人)長崎県長崎市
池島地区公民館図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:月曜(祝日の場合は翌日)、
年末年始/所蔵冊数:3,150冊/利用者数(年間):221人(2013年度)
長崎市立図書館を通じて、県立図書館や他自治体図書館と相互貸借が可能 ※長崎市
090 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
は、図書館、公民館などの図書室計57の施設が図書オンラインシステムで結ばれ、各
館の所蔵図書が相互に検索・予約・貸出可能。市立図書館が各館に図書の搬送を実施
(週2 ∼ 3回)
■高島・たかしま(人口:498人)長崎県長崎市
高島ふれあいセンター図書コーナー/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:土曜日、日
曜日、祝日、年末年始 /所蔵冊数:5,243冊/利用者数(年間):115人(2013年度)
長崎市立図書館を通じて、県立図書館や他自治体図書館から相互貸借が可能、市立図書
館が各館に図書の搬送を実施(週2 ∼ 3回)
【熊本県】
■湯島・ゆしま(人口:374人)熊本県上天草市
学校の図書館を利用 ※学校図書館解放というよりは、自然な形での出入り
上天草市立図書館が団体貸出を実施(3ケ月に1回程度で入替)
■中島・なかしま(人口:5人)熊本県上天草市
なし
■横浦島・よこうらじま(人口:752人)熊本県天草市
ステーション数:2 /巡回頻度:月1回/利用者数(年間):318人(2013年度、御所浦
島、牧島を合わせた3島全体)
御所浦図書館が島内の公民館(1ケ所)へ配本を実施(月1回、50冊∼ 100冊)
■牧島・まきしま(人口:357人)熊本県天草市
ステーション数:2 /巡回頻度:月1回/利用者数(年間):318人(2013年度、御所浦、
横浦島を合わせた3島全体)
御所浦図書館が島内の公民館(2ケ所)へ配本を実施(月1回、50冊∼ 100冊)
■御所浦島・ごしょのうらじま(人口:2,054人)熊本県天草市
天草市立御所浦図書館/開館時間:9:00∼18:00(平日)、9:00∼17:00(土曜日、
日曜日、祝日)/休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、蔵書点検期間/所蔵
冊数:32,548冊(2013年度)/利用者数(年間):4,801人(2013年度)
091ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
ステーション数:4 /巡回頻度:月1回/利用者数(年間):318人(2013年度、横浦島
横浦島を合わせた3島全体)
熊本県立図書館が配本を実施(4ケ月ごと200冊)、御所浦図書館が島内の公民館1ケ所
へ配本を実施(月1回、50冊∼ 100冊)
■横島・よこしま(人口:4人)熊本県天草市
なし
【鹿児島県】
■獅子島・ししじま(人口:757人)鹿児島県長島町
県立図書館から図書の借り入れを利用(数十冊単位を長期間)
■桂島・かつらじま(人口:13人)鹿児島県出水市
なし
■上甑島・かみこしきじま(人口:2,488人)鹿児島県薩摩川内市
1.薩摩川内市立図書館上甑分館/開館時間:9:00 ∼ 17:15 /休館日:第3日曜日、
祝日、年末年始/所蔵冊数:7,908冊/利用者数(年間):653人
2.薩摩川内市立図書館里分館/開館時間:9:00 ∼ 17:15 /休館日:第3日曜日、祝
日、年末年始/所蔵冊数:6,099冊/利用者数(年間):481人
下甑分館がフェリーによる巡回を実施
■中甑島・なかこしきじま(人口:308人)鹿児島県薩摩川内市
なし
■下甑島・しもこしきじま(人口:2,780人)鹿児島県薩摩川内市
1.薩摩川内市立図書館下甑分館/開館時間:9:00 ∼ 17:15 /休館日:第3日曜日、祝
日、年末年始/所蔵冊数:10,264冊/利用者数(年間):1,255人
2.薩摩川内市立図書館鹿島分館/開館時間:9:00 ∼ 17:15 /休館日:第3日曜日、
祝日、年末年始/所蔵冊数:6,855冊/利用者数(年間):258人
下甑分館が移動図書館を実施/ステーション数:30 /巡回頻度:月1回/利用者数(年
間):1,060人
130
。
130
。
131
。
131
。
31
。
31
。
30
。
30
。
127
。
127
。
128
。
26
。
27
。
久多島
大瀬
神ノ島
沖秋目島
沖小島
江之島
桜島
枇榔島
知林ヶ島
枇榔島
宇治島宇治向島
上ノ島
下ノ島
デン島 馬毛島
昭和硫黄島
臥蛇島
小臥蛇島
平瀬
瀬底島
沖縄島
伊計島
宮城島
平安座島
外地島
浜比嘉島
竹島
硫黄島
口永良部島
口之島
中之島
諏訪之瀬島
悪石島
平島
小宝島
宝島
黒島
新島
鷹島
与論島
伊平屋島
野甫島
伊是名島
古宇利島
伊江島
水納島
津堅島
久高島渡嘉敷島
前島
慶留間島
阿嘉島
座間味島
渡名喜島
オーハ島
奥武島
粟国島
屋久島
種
子
島
久米島
枕崎
指宿
鹿児島
那覇
名護
鹿児島県
沖縄県
九州南部2
沖縄東部3
0 30km
0 30km
092 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
093ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
【鹿児島県】
■種子島・たねがしま(人口:16,940人)鹿児島県西之表市
西之表市立図書館/開館時間:9:00 ∼ 19:00(夏季)、9:00 ∼ 18:00(冬季)/休館日:
月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始/所蔵冊数:約50,000冊/利用者数(年間):約
15,000人
ステーション数:33 /巡回頻度:月1回/利用者数(年間):約800人
鹿児島県立図書館との相互貸借が可能
■馬毛島・まげしま(人口:11人)鹿児島県西之表市
なし
■種子島・たねがしま(人口:8,696人)鹿児島県中種子町
1.中種子町立中央公民館図書室/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、第3
日曜日、年末年始、蔵書点検日、館長が必要と認めた日/所蔵冊数:32,894冊/利用
者数(年間):約11,000人
2.中央公民館リサイクル本コーナー/開館時間:公民館に準ずる ※寄贈本を受けて
活用
鹿児島県立図書館との相互貸借が可能、地域の読み聞かせグループが読み聞かせ会を実
施(毎月1回)
■種子島・たねがしま(人口:6,218人)鹿児島県南種子町
南種子町立図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、第3日曜日、年末
年始/所蔵冊数:30,640冊/利用者数(年間):9,000人
鹿児島県立図書館との相互貸借サービス(発送・返送日数含め1ケ月間)ほか、貸出文庫
の実施(一般書・児童書・絵本など1,920冊、借り受け期間は約1年間、冊数指定は可
能、本の選定は県立図書館)、町の保健福祉課と連携のブックスタート事業、絵本の読
み聞かせ(育児教室の時に司書が参加)・保護者への読書指導、町立の保育園へ訪問し、
絵本の読み聞かせを実施(月2回)
九州南部2
094 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■屋久島・やくしま(人口:13,437人)鹿児島県屋久島町
1.宮之浦図書室/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、祝日、年末年始/所
蔵冊数:39,525冊/利用者数(年間):11,000人
2.尾之間図書室/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、祝日、年末年始/所
蔵冊数:26,252冊/利用者数(年間):6,500人
ステーション数:14 /巡回頻度:週1回/利用者数(年間):1,900人
■口永良部島・くちのえらぶじま(人口:152人)鹿児島県屋久島町
屋久島より巡回図書車あり(年1 ∼ 2回)
■竹島・たけしま(人口:83人)鹿児島県三島村
なし
■硫黄島・いおうじま(人口:127人)鹿児島県三島村
三島開発総合センター図書コーナー/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:原則として
土曜日・日曜日/所蔵冊数:2,630冊/利用者数(年間):480人
■黒島・くろしま(人口:208人)鹿児島県三島村
なし
■口之島・くちのしま(人口:138人)鹿児島県十島村
セブン・アイランド移動図書館/実施内容:各島の小学校が購入した本を船に積み、1
年間で全7島の小学校を巡回
県立図書館が貸出文庫を実施(各島80冊程度、1年間かけて全7島を巡回。巡回後は県
立図書館へ返却し、次年度、新たな図書を巡回)
■中之島・なかのしま(人口:143人)鹿児島県十島村
寄贈図書コーナー(住民センター内) ※セブン・アイランド移動図書で巡回した図書
を利用
セブン・アイランド移動図書館及び、県立図書館が「貸出文庫」を実施
095ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■諏訪之瀬島・すわのせじま(人口:52人)鹿児島県十島村
セブン・アイランド移動図書館及び、県立図書館が「貸出文庫」を実施
■平島・たいらじま(人口:81人)鹿児島県十島村
セブン・アイランド移動図書館及び、県立図書館が「貸出文庫」を実施
■悪石島・あくせきじま(人口:72人)鹿児島県十島村
セブン・アイランド移動図書館及び、県立図書館が「貸出文庫」を実施
■小宝島・こだからじま(人口:54人)鹿児島県十島村
セブン・アイランド移動図書館及び、県立図書館が「貸出文庫」を実施
■宝島・たからじま(人口:117人)鹿児島県十島村
セブン・アイランド移動図書館及び、県立図書館が「貸出文庫」を実施
■奄美大島・あまみおおしま(人口:46,121人)鹿児島県奄美市
1.名瀬公民館図書室、金久分館図書室、伊津部分館図書室、四谷分館図書室、住用公
民館図書室、笠利公民館図書室/開館時間:9:00 ∼ 10:00 /休館日:第3月曜日、年
末年始/所蔵冊数:約52,000冊/利用者数(年間):約10,000人
2.鹿児島県立奄美図書館/開館時間:9:00 ∼ 19:00(火曜日∼土曜日)、9:00
∼ 17:00(日曜日、祝日)/休館日:月曜日、毎月25日、11月26日∼ 12月5日、
年末年始/所蔵冊数:約200,000冊/利用者数(年間):約155,000人
移動図書館1台/月15日稼働/利用者数(年間):約2,000人
県立図書館との相互貸借が可能
■奄美大島・あまみおおしま(人口:1,765人)鹿児島県大和村
大和村中央公民館図書室/開館時間:不明/休館日:土曜日、日曜日、祝日/所蔵冊
数:約24,000冊/利用者数:約12,000人
図書館車/ステーション数:10ケ所/巡回頻度:第1月曜日から平日5日間に実施/
利用者数:約250人
親子読書を2ケ所で実施
096 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■奄美大島・あまみおおしま(人口:1,932人)鹿児島県宇検村
宇検村生涯学習センター 「元気の出る館」図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:
祝日/所蔵冊数:13,456冊/利用者数(年間):556人
県立奄美図書館の「貸出文庫」制度を活用
■奄美大島・あまみおおしま(人口:8,211人)鹿児島県瀬戸内町
瀬戸内町立図書館/開館時間:9:00 ∼ 18:00(火曜日∼土曜日)、9:00 ∼ 17:00(日
曜日・祝日)/休館日:月曜日、資料整理日(4月1日)、年末年始、特別資料整理日(年
1回、14日以内)/所蔵冊数:107,115冊/利用者数(年間):9,021人
移動図書館車「かけはし号」/ステーション数:19 /巡回頻度:2週間に1回/利用者
数(年間):3,460人(加計呂麻島での利用も含む)
県内外各図書館との相互貸借を実施、必要があれば県立奄美図書館からの貸出文庫を利
用し、請島及び与路島の学校と集落に配本
瀬戸内町立図書館が貸出文庫を実施(島内7ケ所に設置、各50冊程度、年3回入替)
■加計呂麻島・かけろまじま(人口:1,428人)鹿児島県瀬戸内町
移動図書館車「かけはし号」/ステーション数:25 /巡回頻度:2週間に1回/利用者
数(年間):3,460人(奄美大島での利用も含む)
瀬戸内町立図書館が貸出文庫を実施(島内2ケ所に設置、各50冊程度、年3回入替)
■与路島・よろしま(人口:103人)鹿児島県瀬戸内町
瀬戸内町立図書館が貸出を実施(年4回、約100冊ずつ)
■請島・うけしま(人口:132人)鹿児島県瀬戸内町
瀬戸内町立図書館が貸出を実施(年4回、約100冊ずつ)
■奄美大島・あまみおおしま(人口:6,078人)鹿児島県龍郷町
龍郷町中央公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 22:00(月曜日∼土曜日)、8:30 ∼
17:00(日曜日)/休館日:年末年始/所蔵冊数:20,959冊(2015年2月現在)/利
用者数(年間):2,198人(2013年度)
巡回図書車で保育所・小学校へ訪問/巡回頻度:月1回/利用者数(年間):3,439人
(2013年度)
097ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■喜界島・きかいじま(人口:8,169人)鹿児島県喜界町
喜界町図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00(夏休みは9:30 ∼ 18:30)/休館日:月曜日、
第1木曜日(資料整理日)、特別整理期間(年1回10日間、1月28日∼ 2月6日)、年末
年始/所蔵冊数:62,829冊/利用者数(年間):9,209人
図書館が遠隔地の小学校へ訪問(月1回)/利用者数(年間):602人
県立図書館との相互貸借が可能、帰省者・旅行者などにも短期の貸出カードを発行
■徳之島・とくのしま(人口:12,090人)鹿児島県徳之島町
徳之島町立図書館/開館時間:10:00 ∼ 19:00(火曜日∼金曜日)、9:30 ∼ 17:00(土
曜日、日曜日、祝日)/休館日:月曜日、8月15日(送り盆)、10月第1日曜日(町民
体育祭)、年末年始、特別図書整理期間(年1回、2週間以内)/所蔵冊数:70,083冊
/利用者数(年間):17,800人
ステーション数:40 /巡回頻度:月1回(一部月2回)/利用者数(年間):3,999人(移
動図書館全体)
県立図書館協会大島支部総会・研修会、大島地区ふれあい読書フェスタ、徳之島3町図
書館連絡会など実施
島内・島外にかかわらず貸出可能
■徳之島・とくのしま(人口:6,844人)鹿児島県伊仙町
伊仙町中央公民館図書室/詳細不明
■沖永良部島・おきのえらぶじま(人口:7,114人)鹿児島県和泊町
1.和泊町立図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:30(4月∼ 9月)、9:30 ∼ 18:00(10月
∼ 3月)/休館日:月曜日、祝日、年末年始、整理休館日(原則として最終木曜日)、蔵
書点検日(10日間)/所蔵冊数:47,227冊/利用者数(年間):約10,000人
2.町内の学校(2校)がPTAへ学校図書室の本の貸出を実施
3.個人の私設文庫
町内の小中学校(4校)へ移動図書館車の実施(年10回 ※お昼休み時間)/ステーション
数:5 巡回頻度:月1回(3、4月を除く ※1ケ所は不定期)/利用者数:約1,600人
鹿児島県立図書館との相互貸借の実施
098 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■沖永良部島・おきのえらぶじま(人口:6,806人)鹿児島県知名町
1.知名町立図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:30(4月∼ 10月)、9:30 ∼ 18:00(11
月∼翌年3月)/休館日:月曜日、年末年始、資料整理日、特別整理期間/所蔵冊数:
53,266冊/利用者数(年間):不明
2.ウイバサマ文庫(私設)/開館時間:13:00 ∼ 18:00 /休館日:土曜日、日曜日、
祝日/所蔵冊数:約600冊/利用者数(年間):約100人
3.オープンハウス・読書広場(集落)/開館時間:9:00 ∼ 18:00 /休館日:なし/所
蔵冊数:約100冊/利用者数(年間):不明
4.瀬利覚防災センター(集落)/開館時間:9:00 ∼ 18:00 /休館日:なし/所蔵冊数:
約1,300冊/利用者数(年間):約100人
鹿児島県立図書館、奄美図書館、郡内町村図書館との相互貸借が可能
099ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
【鹿児島県】
■与論島・よろんとう(人口:5,327人)鹿児島県与論町
与論町立図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:30 /休館日:月曜日、年末年始/所蔵冊数:
53,000冊/利用者数(年間):16,700人
ステーション数:10 /巡回頻度:月1回/利用者数:約6,900人
鹿児島県立図書館との相互貸借が可能
【沖縄県】
■伊平屋島・いへやじま(人口:1,260人)沖縄県伊平屋村
小、中学校図書館の開放(3校)/開放時間:16:00 ∼ 16:45 /休館日:土曜日、日曜
日、祝日、冬休み・春休み期間/所蔵冊数:24,948冊(3校合計)/利用者数:約120
人(3校合計)
ステーション数:1 /巡回頻度:年2回/利用者数:155人 ※県立図書館から貸出を
受けた本を利用し開設
沖縄県立図書館との連携、住民や保護者が読み聞かせ活動を実施(村内の学校3つ)
■野甫島・のほじま(人口:125人)沖縄県伊平屋村
なし
■伊是名島・いぜなじま(人口:1,589人)沖縄県伊是名村
小・中学校図書室(1校ずつ)で、保護者に対して貸出の呼び掛け ※村民への公開はせず
県立図書館の移動図書館サービスを利用(年2回)
小中学校図書館事務職員連絡会などで、村民を巻き込んだ読書活動を検討中
■伊江島・いえじま(人口:4,737人)沖縄県伊江村
1.伊江村中央公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:年末年始、GW、
その他行事日/所蔵冊数:11,455冊/利用者数(年間):約600 ∼ 700人
2.伊江小学校図書館/住民向け開放時間:8:15 ∼ 16:45(学校に準ずる)/休館日:
土日、祝日など(学校に準ずる)/所蔵冊数:12,838冊/利用者数(年間):8人
3.西小学校図書館/住民向け開放時間:8:15 ∼ 16:45(学校に準ずる)/休館日:土日、
沖縄東部3
100 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
祝日など(学校に合わせて休館)/所蔵冊数:11,317冊/利用者数(年間):20人
4.東江上区他7区の公民館/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:公民館の休館日/
所蔵冊数:それぞれ150 ∼ 2,000冊/利用者数(年間):ほぼ利用なし ※利用がある
ところでは最大93人
県立図書館による移動図書館(年2回)、団体貸出制度を利用 ※離島・へき地のための
協力貸出サービスの提携による
■水納島・みんなしま(人口:42人)沖縄県本部町
沖縄本島にある本部町立図書館が水納小中学校向けの支援活動として、図書の団体貸出
し、読書まつり(毎年11月)への講師派遣、読み聞かせやブックトークなどを実施
■津堅島・つけんじま(人口:470人)沖縄県うるま市
なし
■久高島・くだかじま(人口:269人)沖縄県南城市
学校図書館を中心に住民向けサービスを実施
沖縄本島にある市立図書館の支援及び、県立図書館が移動図書館を実施
■粟国島・あぐにじま(人口:863人)沖縄県粟国村
1.粟国村中央公民館図書室/開館時間:10:00 ∼ 17:00(平日)、13:00 ∼ 17:00(土
曜日、日曜日)/休館日:祝日/所蔵冊数:約1,200冊/利用者数(年間):約400人
2.粟国小中学校図書館土曜開館ボランティア/住民向け開放時間:17:00 /住民向け
開放日:土曜日/所蔵冊数:17,000冊/利用者数(年間):約500人
県立図書館が移動図書館を実施(年2回程度)、村民が朝の読み聞かせボランティアを実
施(月曜日の8:20 ∼ 8:35、小学生が対象)
■渡名喜島・となきじま(人口:452人)沖縄県渡名喜村
渡名喜村立中央図書館/開館時間:13:00 ∼ 17:15(火曜日∼金曜日)、8:30 ∼ 17:30
(土曜日、日曜日)/休館日:月曜日、祝日、慰霊の日(6月23日)、年末年始/所蔵冊
数:5,747冊/利用者数(年間):801人
101ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■座間味島・ざまみじま(人口:557人)沖縄県座間味村
くじら文庫(座間味コミュニティセンター内) ※会員による運営/開館時間:不明/開
館日:第1・3・5日曜日、その他個人利用可能/所蔵冊数:約1,500冊/利用者数(年
間):270人(2013年度)
県立図書館が移動図書館を実施(1回2日間)。県立図書館団体貸出を利用(くじら文庫)
■阿嘉島・あかしま(人口:253人)沖縄県座間味村
こじか文庫(阿嘉総合センターにて、会員による運営)/開館時間:不明/開館日:毎
月1回、日曜日 ※クリスマス会、餅つき大会など子ども向けのイベント時に開催/所
蔵冊数:約1,500冊/利用者数(年間):約180人(イベント来場者は含めず)
県立図書館が移動図書館を実施(1回2日間)
■慶留間島・げるまじま(人口:55人)沖縄県座間味村
なし(阿嘉島への架橋により、こじか文庫が利用可能)
■渡嘉敷島・とかしきじま(人口:756人)沖縄県渡嘉敷村
県立図書館が移動図書館(年2回)
■前島・まえじま(人口:4人)沖縄県渡嘉敷村
詳細不明
■久米島・くめじま(人口:8,489人)沖縄県久米島町
1.久米島町具志川農村環境改善センター図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:
月曜日、火曜日、年末年始/所蔵冊数:約13,000冊/利用者数(年間):約2,000人
2.久米島博物館図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:月曜日、祝日、年始(1
月1日∼ 3日)/所蔵冊数:約10,000冊/利用者数(年間):約100人
移動図書館「ほたる号」/ステーション数:7 /巡回頻度:1ケ所に月2 ∼ 3回程度(小
学校向けは夏休みや冬休みは運休、夏・冬・春休みのみ運行する「ふれあい公園」あり)
/利用者数(年間):約1,200人
県立図書館が巡回による移動図書館を実施、読み聞かせボランティアの協力で保育所な
どへの訪問を実施
102 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■奥武島・おうしま(人口:24人)沖縄県久米島町
なし
■オーハ島・おおはじま(人口:6人)沖縄県久米島町
なし
■北大東島・きただいとうじま(人口:665人)沖縄県北大東村
県立図書館の移動図書館による島内の公共施設への巡回(年2回) ※住民からのリクエ
スト受け付け可能(1人、10冊まで)
民間業者が図書の移動販売を実施(年1回)
■南大東島・みなみだいとうじま(人口:1,442人)沖縄県南大東村
南大東小中学校図書室 ※希望があれば、一般住民への貸出可/開館時間:8:00 ∼
17:00 /休館日:土曜日、日曜日、祝日、学校の冬休み期間/所蔵冊数:約15,000冊
/利用者数(年間):50 ∼ 70人前後
県立図書館及び、村教育委員会主催の移動図書館/巡回頻度:年2回(県立図書館)、年
4回(村教育委員会)/利用者数(年間):100 ∼ 150人前後
県立図書館との連携
124
。
外離島
内離島
嘉弥真島
小浜島
由布島
鳩間島
新城島上地
新城島下地
波照間島
黒島
西表島
124
。
125
。
125
。
大神島池間島
伊良部島
下地島
来間島
水納島
多良間島
竹富島
宮古島
石垣島 沖縄県
沖縄西部4
0 30km
132
。
132
。
133
。
34
。
34
。
仙酔島
岩
子
島
契島
倉
橋
島
田島
横島
江ノ島
円上島
股島
平市島
四阪島
津波島
赤穂根島
向島
因島
生口島
大久野島
高根島
阿波島
大
芝
島
尾久比島
大館場島
興居島
小市島
由利島
片島
横島
鹿島手島
金輪島
似島
峠島
江田島
西能美島
厳島
大黒神島
東能美島
沖之島
甲島
頭島
屋代島
立島 沖家室島
大水無瀬島
小水無瀬島
掛津島
横島
長島
天田島
宇和島
尾島
小祝島
大水無瀬島
笠戸島
仙島黒髪島
加島
小
佐
木
島
小
大
下
島
佐
木
島
岡
村
島
細
島
佐
合
島
来
島
大
下
島
走島
百島
生名島
弓削島
豊島佐島
豊島
高井神島
魚島
大島
比岐島
鵜島
伯方島
岩城島
生野島
臼島
長島
大崎上島
津島
小島
馬島
斎島
安居島
上蒲刈島
三角島
下蒲刈島
情島
猪子島
阿多田島
前島
黒島
柱島
怒和島
中島
野忽那島
睦月島
釣島
二神島
情島
津和地島
浮島
端島
笠佐島
青島
平郡島
八島
祝島
牛島
馬島
大津島
野島
姫島
大三島
大島
大崎下島
福山
尾道
三原
竹原
新居浜
松山
広島
岩国
呉
今治
柳井
周南
山口県
広島県
愛媛県
瀬戸内海西部5
0 20km
103ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
104 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
【沖縄県】
■宮古島・みやこじま(人口:46,001人)沖縄県宮古島市
1.宮古島市立図書館平良(ひらら)図書館/開館時間:10:00 ∼ 19:00(火曜日∼金曜
日)、10:00 ∼ 18:00(土曜日)、10:00 ∼ 17:00(日曜日)/休館日:月曜日、祝日、
年末年始/所蔵冊数:約170,000冊(3館合計)/利用者数(年間):約79,000人(3館合計)
2.宮古島市立図書館北分館/開館時間:10:00 ∼ 18:00、日曜日は17:00まで/休館
日:火曜日、祝日、年末年始
3.宮古島市立図書館城辺館/開館時間:10:00 ∼18:00/休館日:月曜日、祝日、年末年始
4.ありんこ文庫(私設)/開館時間:12:00 ∼ 18:00(平日)、土曜日・日曜日・祝
日は9:00 ∼ 18:00(12:00 ∼ 13:00は昼休み)/休館日:水曜日/所蔵冊数:0歳∼
10歳向けの児童書約600冊(2015年2月現在)/利用者数(年間):1888人(2014年度)
移動図書館車を2台運用/ステーション数:32 /巡回頻度:延べ308回(年間)/利
用者数(年間):約11,000人
沖縄県立図書館が専門書のセット120冊の協力貸出を実施 ※「沖縄県がん対策推進基
本条例」による
■池間島・いけまじま(人口:648人)沖縄県宮古島市
なし
■大神島・おおがみじま(人口:28人)沖縄県宮古島市
なし
■来間島・くりまじま(人口:157人)沖縄県宮古島市
なし
■伊良部島・いらぶじま(人口:5,148人)沖縄県宮古島市
なし
■下地島・しもじしま(人口:57人)沖縄県宮古島市
なし
沖縄県西部4
105ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■多良間島・たらまじま(人口:1,227人)沖縄県多良間村
多良間村立図書館/開館時間:9:30 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、祝日、慰霊の日(6月
23日)、年末年始、館内整理期間/所蔵冊数:約28,000冊(2013年度)/利用者数(年
間):5,398人(2013年度)
沖縄県立図書館による一括貸出(1回400冊以内、貸出期間1年以内)、協力貸出(50冊
以内、貸出期間35日以内))を利用
■水納島・みんなしま(人口:4人)沖縄県多良間村
なし
■石垣島・いしがきじま(人口:46,922人)沖縄県石垣市
石垣市立図書館/開館時間:10:00 ∼ 19:00(火曜日∼金曜日)、土曜日・日曜日は
17:00まで/休館日:月曜日、資料整理日(第4金曜日)、祝日、年末年始、慰霊の日(6
月23日)、蔵書点検(11月13日∼ 25日)/そのほか詳細不明
■竹富島・たけとみじま(人口:303人)沖縄県竹富町
地域文庫「こぼし文庫」、学校図書館(1校)
県立図書館と教育委員会による移動図書館の実施(年2回)
石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の
利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用
■西表島・いりおもてじま(人口:2,219人※由布島を含む)沖縄県竹富町
ヤマネコ文庫(西表東部)、ときめき文庫(西部)、西の子文庫、学校図書館(8校)
県立図書館と教育委員会による移動図書館の実施(東部、西部へ年2回ずつ、船浮に年
間1回)
石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の
利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用
■鳩間島・はとまじま(人口:43人)沖縄県竹富町
学校図書館(1校)
県立図書館と教育委員会による移動図書館の実施(年間1回)
石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の
106 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用
■由布島・ゆぶしま(人口:西表島に含まれる)沖縄県竹富町
石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の
利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用
■小浜島・こはまじま(人口:585人)沖縄県竹富町
学校図書館(1校)
県立図書館と教育委員会による移動図書館の実施(年2回)
石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の
利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用
■黒島・くろしま(人口:194人)沖縄県竹富町
学校図書館(1校)
県立図書館と教育委員会による移動図書館の実施(年2回)
石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の
利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用
■新城島上地・あらぐすくじまかみじ(人口:16人)沖縄県竹富町
石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の
利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用
■新城島下地・あらぐすくじましもじ(人口:新城島上地に含まれる)沖縄県竹富町
石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の
利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用
■波照間島・はてるまじま(人口:499人)沖縄県竹富町
学校図書館(1校)
県立図書館と教育委員会による移動図書館の実施(年2回)
石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の
利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用
107ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■嘉弥真島・かやまじま(人口:小浜島に含まれる)沖縄県竹富町
石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の
利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用
■与那国島・よなぐにじま(人口:1,657人)沖縄県与那国町
与那国島中央公民館図書室(休館中)
県立図書館による移動図書館の実施(年2回)、県立図書館による一括貸出サービスの活
用(1回、400 ∼ 500冊、島内の学校や団体向け)
読み聞かせ会の実施
【広島県】
■走島・はしりじま(人口:570人)広島県福山市
走島公民館図書室/詳細不明
中央図書館による団体貸出を利用(2ケ月に1回、約100冊)
■百島・ももしま(人口:545人)広島県尾道市
尾道市百島支所貸出文庫/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、祝日、
年末年始/所蔵冊数:30冊 ※移動図書館が文学書15冊、一般書15冊を入替(ほぼ毎
月1回、夏休みを除く11ケ月)/利用者数(年間):のべ30人程度
ステーション数:1 /巡回頻度:月1回/利用者数(年間):のべ165人程度
■細島・ほそじま(人口:56人)広島県尾道市
なし
■佐木島・さぎじま(人口:820人)広島県三原市
鷺浦コミュニティセンター/開館時間:10:00 ∼ 12:00、13:00 ∼ 17:00 /開館日:
土曜日/所蔵冊数:1,000冊/利用者数(年間):約1,000人
■小佐木島・こさぎじま(人口:11人)広島県三原市
なし
瀬戸内海西部5
108 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■生野島・いくのしま(人口:27人)広島県大崎上島町
なし
■大崎上島・おおさきかみしま(人口:8,353人)広島県大崎上島町
1.大崎上島町文化センター情報プラザ・エル/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:
月曜日、祝日、年末年始、毎月月末、特別整理期間(年間7日以内)/所蔵冊数:約
43,000冊/利用者数(年間):27,395人
2.東野公民館図書室及び、木江公民館図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:
年末年始/所蔵冊数:不明/利用者数:不明
南地区移動図書/ステーション数:2(沖浦漁村センター、明石会館)/巡回頻度:月
1回/利用者数(年間):約70人
県立図書館をはじめ、他の図書館との相互貸借が可能
■長島・ながしま(人口:26人)広島県大崎上島町
なし
■三角島・みかどじま(人口:61人)広島県呉市
なし
■斎島・いつきしま(人口:18人)広島県呉市
なし
■情島・なさけじま(人口:9人)広島県呉市
なし
■似島・にのしま(人口:919人)広島県広島市
似島公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 22:00(18歳未満は17:00まで)/休館日:火
曜日(祝日の場合は翌日)、祝日、8月6日、年末年始/所蔵冊数:約4,000冊/年間貸
出数:267冊(2013年度)
広島市立図書館が配本を実施(成人50冊、児童50冊を月1回) ※冊数の増減や細かい
内訳など公民館の希望に応えることも有
109ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■阿多田島・あたたじま(人口:276人)広島県大竹市
島の児童館 ※大竹市立図書館が団体登録
【山口県】
■端島・はしま(人口:32人)山口県岩国市
なし
■柱島・はしらじま(人口:188人)山口県岩国市
なし
■黒島・くろしま(人口:29人)山口県岩国市
なし
■情島・なさけじま(人口:93人)山口県周防大島町
島の船着場 ※周防大島町橘図書館を介して本の貸出
■浮島・うかしま(人口:231人)山口県周防大島町
なし
■前島・まえじま(人口:14人)山口県周防大島町
なし
■笠佐島・かささじま(人口:11人)山口県周防大島町
なし
■平郡島・へいぐんとう(人口:419人)山口県柳井市
柳井市立柳井図書館が、市の便を使った無料の配本サービスを柳井市平郡東公民館、柳
井市平郡西公民館へ実施
■馬島・うましま(人口:26人)山口県田布施町
なし
110 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■佐合島・さごうじま(人口:25人)山口県平生町
なし
■祝島・いわいしま(人口:451人)山口県上関町
上関町立公民館祝島地区館巡回図書/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日
曜日、祝日/所蔵冊数:50冊(3ケ月に1回、中央公民館より配本入替)/利用者数(年
間):不明
■八島・やしま(人口:40人)山口県上関町
なし
■牛島・うしま(人口:66人)山口県光市
公民館図書コーナー(談話室)/開館時間:9:00 ∼ 21:00 /休館日:月曜日、第3日
曜日、年末年始/所蔵冊数:約850冊/利用者数(年間):不明
光市立図書館が、同図書館への寄贈本による配本を実施(毎年80冊程度)
■大津島・おおづしま(人口:361人)山口県周南市
ステーション数:2 /巡回頻度:月1回/利用者数(年間):約70人(2013年度)
■野島・のしま(人口:145人)山口県防府市
野島地域文庫(野島漁村センター内)/開館時間:野島漁村センターに準ずる/休館日:
野島漁村センターに準ずる/所蔵冊数:200冊(3ケ月ごとに入替)/利用者数(年間):
16人(2013年度)
【愛媛県】
■高井神島・たかいかみしま(人口:38人)愛媛県上島町
なし
■魚島・うおしま(人口:190人)愛媛県上島町
魚島開発総合センター図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、
祝日、年末年始/所蔵冊数:3,400冊/利用者数(年間):190人
111ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■弓削島・ゆげじま(人口:2,885人)愛媛県上島町
上島町弓削離島体験滞在交流施設せとうち交流館/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館
日:年1回(不定休)/所蔵冊数:12,000冊/利用者数(年間):8,600人
愛媛県立図書館との相互賃借が可能、愛媛県立図書館の協力貸出を利用(年間1,000冊弱)
■佐島・さしま(人口:519人)愛媛県上島町
なし
■豊島・とよしま(人口:人)愛媛県上島町
なし
■生名島・いきなじま(人口:1,705人)愛媛県上島町
生名公民館図書コーナー/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、祝日、
年末年始/所蔵冊数:1,500冊/利用者数(年間):400人
■岩城島・いわぎじま(人口:2,309人)愛媛県上島町
岩城開発総合センター文化活動室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:火曜日、祝日、
年末年始/所蔵冊数:4,000冊/利用者数(年間):1,200人
■赤穂根島・あかほねじま(人口:2人)愛媛県上島町
なし
■鵜島・うしま(人口:33人)愛媛県今治市
今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能
■津島・つしま(人口:18人)愛媛県今治市
今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能
■大下島・おおげしま(人口:87人)愛媛県今治市
大下地区住民センター/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:なし/所蔵冊数:約100
冊/利用者数(年間):不明
今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能
112 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■小大下島・こおげしま(人口:32人)愛媛県今治市
小大下地区住民センター/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、祝日
/所蔵冊数:約100冊/利用者数(年間):不明
今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能
■小島・おしま(人口:25人)愛媛県今治市
今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能
■来島・くるしま(人口:23人)愛媛県今治市
今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能
■馬島・うましま(人口:25人)愛媛県今治市
今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能
■比岐島・ひきじま(人口:3人)愛媛県今治市
今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能
■大島・おおしま(人口:257人)愛媛県新居浜市
大島公民館図書室/開館時間:公民館に準ずる/休館日:公民館に準ずる/所蔵冊数:
約50 ∼ 60冊/利用者数(年間):不明
■安居島・あいじま(人口:24人)愛媛県松山市
なし
■興居島・ごごしま(人口:1349人)愛媛県松山市
1.松山市立由良公民館図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00(月曜日∼金曜日)、9:00 ∼
12:00(土曜日)/その他詳細不明
2.松山市立泊公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 16:30(月曜日∼金曜日)、8:30 ∼
12:30(土曜日)/休館日:不明/所蔵冊数:不明/利用者数(年間):不明
ステーション数:6 /巡回頻度:2週間に1回/利用者数:641人(2013年度)
113ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■野忽那島・のぐつなじま(人口:141人)愛媛県松山市
中島図書館が読書グループへの団体貸出を実施(1団体につき50冊以内、貸出期間3ケ
月以内 ※本の指定はできないが、ジャンルなどの指定可能)
■睦月島・むづきじま(人口:276人)愛媛県松山市
中島図書館が読書グループへの団体貸出を実施
■中島・なかじま(人口:3,213人)愛媛県松山市
松山市立中島図書館/開館時間:9:00 ∼ 18:00(火∼金)、9:00 ∼ 17:00(土曜日、
日曜日、祝日)/休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、特別整理期間/所蔵
冊数:28,493冊/利用者数(年間):6,217人(2013年度)
■怒和島・ぬわじま(人口:446人)愛媛県松山市
中島図書館が読書グループへの団体貸出を実施
中島図書館職員とおはなしボランティアが怒和小学校へ「出前おはなし会」を実施(年1
回)
■津和地島・つわじしま(人口:383人)愛媛県松山市
中島図書館が、読書グループへの団体貸出を実施
中島図書館職員とおはなしボランティアが「出前おはなし会」を実施(年1回)
■二神島・ふたがみじま(人口:166人)愛媛県松山市
中島図書館が読書グループへの団体貸出を実施
■釣島・つるしま(人口:70人)愛媛県松山市
なし
■青島・あおしま(人口:19人)愛媛県大洲市
なし
播磨灘
134
。
前島
円上島
小豆島
豊島
淡路島
股島
亀笠島
堅場島
大槌島
直島
柏島
大島
兜島
高島
大余島
沖之島
黒島
黄島
長島
松島
風ノ子島
島田島
大毛島
鶴島
釜島
家島
走島
小
豊
島
櫃
石
島
真
鍋
島
大飛島
高島
白石島
北木島
小飛島
六島
伊吹島
志々島
高見島
佐柳島
小手島
手島 六口島
向島
広島 牛島
本島 与島
小与島
岩黒島
松
島
牛ヶ首島
屏風島
石島
向島
女木島
男木島
犬島
頭島
鴻島
大多府島
鹿久居島
家島
西島
男鹿島
坊勢島
粟島
北大東島
南大東島
笠岡
倉敷
岡山
玉野
赤穂
観音寺
丸亀
坂出 高松
鳴門
徳島
岡山県
徳島県
香川県
瀬戸内海東部6
0 20km
宇和海
豊
後
水
道
132
。
132
。
33
。
33
。
高島
黒島
沖無垢島
津久見島
沖黒島
横島
高島
地大島
高島
遠戸島
契島黒島
横島
御五神島
鹿島
横島
柏島
姫島
大島
地無垢島
保戸島
大入島
大島
屋形島
深島
島野浦島
大島
嘉島
戸島
日振島
竹ヶ島
鵜来島
沖の島
九島
宇和島
八幡浜
津久見
佐伯
宿
毛大分県
愛媛県
0 20km
九州東部・宇和海7
114 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
115ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
【岡山県】
■鹿久居島・かくいじま(人口:11人)岡山県備前市
なし
■大多府島・おおたぶじま(人口:81人)岡山県備前市
備前市立図書館の自動車文庫が大多府加子番所へ巡回
■頭島・かしらじま(人口:366人)岡山県備前市
備前市立図書館の自動車文庫が日生漁協頭島支所へ巡回 ※鹿久居島との架橋あり
■鴻島・こうじま(人口:42人)岡山県備前市
なし
■犬島・いぬじま(人口:54人)岡山県岡山市
なし
■石島・いしま(人口:91人)岡山県玉野市
なし
■松島・まつしま(人口:3人)岡山県倉敷市
なし
■六口島・むぐちじま(人口:10人)岡山県倉敷市
なし
■高島・たかしま(人口:94人)岡山県笠岡市
島内の公民館を通じて笠岡市立図書館へのリクエスト可能
■白石島・しらいしじま(人口:581人)岡山県笠岡市
なし
瀬戸内海東部6
116 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
市艇しらさぎを使った公民館、幼稚園、小学校、中学校への配本を実施(月1回)/利
用者数:692人、貸出冊数:1,393冊(2013年度、北木島、真鍋島、六島を合わせた4
島合計) ※笠岡諸島で人口の多さは2番目で、図書の利用は最多
■北木島・きたぎしま(人口:1,027人)岡山県笠岡市
市艇しらさぎを使った公民館、幼稚園、小学校、中学校への配本を実施(月1回)/利
用者数:692人、貸出冊数:1,393冊(2013年度、白石島、真鍋島、六島を合わせた4
島合計)
■真鍋島・まなべしま(人口:277人)岡山県笠岡市
市艇しらさぎを使った公民館、小学校、中学校への配本を実施(月1回)/利用者数:
692人、貸出冊数:1,393冊(2013年度、白石島、北木島、六島を合わせた4島合計)
■小飛島・こびしま(人口:20人)岡山県笠岡市
なし
■大飛島・おおびしま(人口:82人)岡山県笠岡市
島内の公民館を通じて、笠岡市立図書館へのリクエストが可能
■六島・むしま(人口:85人)岡山県笠岡市
市艇しらさぎを使った公民館、小学校、六島あゆみ園(就学前の用事育成施設)への配本
(月1回)/利用者数:692人、貸出冊数:1,393冊(2013年度、4島合計)
【香川県】
■小豆島・しょうどしま(人口:16,152人)香川県小豆島町
1.小豆島町立図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日(祝日の場合は翌
日)、毎月平日の最終日、祝日、年末年始/所蔵冊数:77,205冊/利用者数(年間):
約24,000人
2.ただいま文庫/ 9:00 ∼ 17:00(12:00 ∼ 13:00は除く)/休館日:月曜日、木曜
日/所蔵冊数:約200冊/利用者数:約1,000人(2014年6月7日の開館から2015年
1月末までの累計)
県立図書館との協力貸出の利用(月2回、リクエスト本の配送)、他市町村との相互貸借
117ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
は要望があれば実施
■小豆島・しょうどしま(人口:14,015人)香川県土庄町
1.土庄町立中央図書館/開館時間:9:00 ∼ 18:00(水曜日のみ19:00まで)/休館日:
月曜日(祝日の場合は翌日)、祝日、毎月末日、年末年始、特別整理期間(蔵書点検)、館
長が必要と認めた日/所蔵冊数:132,022冊/貸出者数(年間):31,832人(2013年度)
2.土庄町立公民館6館(中央公民館:300冊、戸形公民館:0冊、大鐸公民館:650冊、
北浦公民館:220冊、四海公民館:400冊、大部公民館:1,000冊)/開館時間:8:30
∼ 17:15(貸館がある場合、最大22:00まで)/休館日:原則として土曜日、日曜日、
祝日、年末年始/利用者数:不明
県内の公立図書館とネット経由で連携し、検索や申込みが可能。県立図書館による逓送
便の実施(毎週2回)
巡回文庫の実施(合計20ケ所 内訳:中央公民館を除く公民館6ケ所、民間商店1ケ所、
病院1ケ所、老人ホーム1ケ所、学校7ケ所、放課後子ども教室4ケ所)
図書館活動のボランティアグループ「土庄町立中央図書館友の会」による行事の協力や読
み聞かせ、リサイクル市での収益で本の購入
■沖之島・おきのしま(人口:75人)香川県土庄町
なし
■小豊島・おでしま(人口:15人)香川県土庄町
なし
■豊島・てしま(人口:1018人)香川県土庄町
豊島公民館/開館時間:8:30 ∼ 17:15(貸館がある場合、最大22:00まで)/休館日:
原則として土曜日、日曜日、祝日、年末年始/所蔵冊数:1,400冊/利用者数(年間):
不明
巡回文庫を実施/ステーション数:合計20ケ所(内訳:中央公民館を除く6公民館、民
間商店1、病院1、老人ホーム1、学校7校 ※来年度から学校4、放課後子ども教室4)
■直島・なおしま(人口:3,277人)香川県直島町
1.直島町総合福祉センター図書室/詳細不明
118 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
2.直島町西部公民館図書室/開館時間:公民館に準ずる/休館日:公民館に準ずる/
所蔵冊数:約6,000冊/利用者数(年間):不明
3.直島町役場図書コーナー/開館時間:役場に準ずる/休館日:役場に準ずる/所蔵
冊数:250 ∼ 300冊/利用者数(年間):不明
高松市立図書館が運行 ※瀬戸・高松広域定住自立圏の形成に関する協定書に基づく事
業として/ステーション数:2 /巡回頻度:月1回/利用者数:不明
香川県立図書館が直島町役場図書コーナーへ配本を実施(4ケ月に1回、250 ∼ 300冊)
■牛ケ首島・うしがくびじま(人口:0人)香川県直島町
なし
■屏風島・びょうぶじま(人口:31人)香川県直島町
なし
■向島・むかえじま(人口:17人)香川県直島町
なし
■男木島・おぎじま(人口:162人)香川県高松市
1.高知市立図書館男木分室/開館時間:9:00 ∼ 22:00(日曜日は17:00まで)/休
館日:祝日及び年末年始/所蔵冊数:655冊/貸出数(年間):96冊
2.男木島図書館(私設) ※現在は移動図書館による運営
■女木島・めぎじま(人口:174人)香川県高松市
高知市立図書館女木分室/開館時間:9:00 ∼ 22:00(日曜日は17:00まで)/休館日:
祝日及び年末年始/所蔵冊数:610冊/貸出数(年間):3冊
■櫃石島・ひついしじま(人口:205人)香川県坂出市
移動図書館「なかよしブックン」/ステーション数:1 /巡回頻度:月1回/利用者数:
367人(2013年度、岩黒島、与島を合わせた3島合計)
読書支援ボランティアによる読み聞かせや、手づくり工作、ゲーム、本の貸出などを行
う「一日図書館」を実施(夏休み期間中1回、島内の小学校で児童生徒が対象)
119ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■岩黒島・いわくろじま(人口:89人)香川県坂出市
移動図書館「なかよしブックン」/ステーション数:1 /巡回頻度:月1回/利用者数:
367人(2013年度、櫃石島、与島を合わせた3島合計)
読書支援ボランティアが読み聞かせや、手づくり工作、ゲーム、一日図書館を実施(夏
休み期間中1回、島内の小学校の生徒が対象)
■与島・よしま(人口:115人)香川県坂出市
与島開発総合センター/開館時間:9:00 ∼ 22:00 /休館日:月曜日/所蔵冊数:約
100冊(うち40冊は図書館からの配本)/利用者数(年間):年間延べ20人程度
移動図書館「なかよしブックン」/ステーション数:2 /巡回頻度:月1回/利用者数:
367人(2013年度、櫃石島、岩黒島を合わせた3島合計)
与島地区社協と読書支援ボランティアが連携し、紙芝居やお話しをする思い出語りの会
「与島仲間づくり」を実施(年2回、与島開発総合センターで地区のお年寄りが対象)
■小与島・こよしま(人口:4人)香川県坂出市
なし
■本島・ほんじま(人口:492人)香川県丸亀市
不明
■牛島・うしじま(人口:14人)香川県丸亀市
不明
■広島・ひろしま(人口:281人)香川県丸亀市
不明
■手島・てしま(人口:40人)香川県丸亀市
不明
■小手島・おてしま(人口:53人)香川県丸亀市
不明
120 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■佐柳島・さなぎじま(人口:108人)香川県多度津町
なし
■高見島・たかみじま(人口:43人)香川県多度津町
なし
■粟島・あわしま(人口:289人)香川県三豊市
粟島配本所(粟島開発総合センター内)/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、
日曜日、祝日、年末年始/所蔵冊数:200冊(年3回入替)/利用者数(年間):約40人
詫間支所粟島出張所の一角で職員が住民に貸出返却を実施 ※船の待ち時間などにも利
用可能。貸出は三豊市詫間町図書館まで来る必要があるが、配本所での予約が可能
■志々島・ししじま(人口:24人)香川県三豊市
なし
■伊吹島・いぶきじま(人口:590人)香川県観音寺市
伊吹公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:月曜日/所蔵冊数:3,200冊
/利用者数(年間):830人
【愛媛県】
■大島・おおしま(人口:295人)愛媛県八幡浜市
大島地区公民館図書室(大島開発センター内)/開館時間:8:00 ∼ 12:00 /休館日:
日曜日、月曜日/所蔵冊数:約2,100冊/利用者数(年間):なし
■九島・くしま(人口:976人)愛媛県宇和島市
なし
■嘉島・かしま(人口:100人)愛媛県宇和島市
なし
九州東部・宇和海7
121ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■戸島・とじま(人口:361人)愛媛県宇和島市
なし
■日振島・ひぶりじま(人口:343人)愛媛県宇和島市
なし
■竹ケ島・たけがしま(人口:48人)愛媛県宇和島市
なし
【高知県】
■沖の島・おきのしま(人口:194人)高知県宿毛市
市の連絡便(船)を利用し、宿毛市立坂本図書館で借りた本を島内の支所で返却が可能
有料での宅配サービスあり
■鵜来島・うぐるしま(人口:28人)高知県宿毛市
市の連絡便(船)を利用し、宿毛市立坂本図書館で借りた本を島内の支所で返却が可能
有料での宅配サービスあり
【大分県】
■姫島・ひめしま(人口:2,189人)大分県姫島村
姫島村中央公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:年末年始、お盆/所蔵
冊数:約10,000冊/利用者数(年間):約1,500人
県立図書館が市町村協力貸出サービスを実施
■地無垢島・じむくじま(人口:62人)大分県津久見市
なし
■保戸島・ほとじま(人口:978人)大分県津久見市
津久見市民図書館が保戸島出張所まで配本を実施 ※島民からの要望があった場合
■大入島・おおにゅうじま(人口:853人)大分県佐伯市
佐伯市立佐伯図書館が、高齢者・障がい者向け「本の宅配サービスの実施 ※離島も他
122 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
の場合と同様、条件があえば対象となる。現時点で離島からの利用あり
■大島・おおしま(人口:187人)大分県佐伯市
佐伯市立佐伯図書館が、高齢者・障がい者向け「本の宅配サービスの実施 ※離島も他
の場合と動揺、条件があえば対象となる。現時点で離島からの利用あり
■屋形島・やかたじま(人口:19人)大分県佐伯市
佐伯市立佐伯図書館が、高齢者・障がい者向け「本の宅配サービスの実施 ※離島も他
の場合と動揺、条件があえば対象となる。現時点で離島からの利用あり
■深島・ふかしま(人口:20人)大分県佐伯市
佐伯市立佐伯図書館が、高齢者・障がい者向け「本の宅配サービスの実施 ※離島も他
の場合と動揺、条件があえば対象となる。現時点で離島からの利用あり
【宮崎県】
■島野浦島・しまのうらしま(人口:1,018人)宮崎県延岡市
延岡市立図書館の移動図書館「ふくろう号」/ステーション数:3(島内の小学校、中
学校、広場)/巡回頻度:隔月(2ケ月に1回)/利用者数:450人
【山口県】
■見島・みしま(人口:963人)山口県萩市
見島ふれあい交流センター図書室(見島公民館)/開館時間:8:30 ∼ 22:00 /休館日:
年末年始/所蔵冊数:2,315冊/利用者数(年間):1,000人
■大島・おおしま(人口:823人)山口県萩市
大島公民館図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:年末年始/所蔵冊数:約
2,000冊/利用者数(年間):図書室360人
萩市立萩図書館の移動図書館わくわく号/ステーション数:3(島内の小・中学校、保
育園、渡船場)/巡回頻度:月1回/利用者数:322人(2014年8月∼ 2015年2月末
現在)
萩諸島8
133
。
36
。
36
。
宍道湖 中海
大根島
江島
九島築島
星神島
大波加島
松島
大森島
黒島
白島
知夫里島
中ノ島
島前
島後
西ノ島
松江
米子
境港
鳥取県
島根県
隠岐島9
0 20km
131
。
宇田島
大島
青海島
油谷島
見島
相島 櫃島
大島
角島
蓋井島
長門
萩
山口県
萩諸島8
0 20km
123ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
124 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■櫃島・ひつしま(人口:2人)山口県萩市
なし
■相島・あいしま(人口:177人)山口県萩市
なし
【島根県】
■島後・どうご(人口:15,521人)島根県隠岐の島町
1.隠岐の島町図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、第3日曜日、年
末年始、特別整理期間(蔵書点検)/所蔵冊数:81,139冊/利用者数(年間):入館者
数57,826人、貸出者数16,930人
2.隠岐の島町立五箇公民館/開館時間:8:30 ∼ 22:00、月曜日のみ8:30 ∼ 17:00 /
休館日:年末年始/所蔵冊数:8,644冊/利用者数(年間):534人(貸出者数)
3.隠岐の島町立都万公民館/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、
祝日、年末年始/所蔵冊数:2,966冊/利用者数(年間):501人(貸出者数)
4.隠岐の島町立布施公民館/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、
祝日、年末年始/所蔵冊数:1,260冊/利用者数(年間):124人(貸出者数)
5.隠岐の島町役場中出張所/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、
祝日、年末年始/所蔵冊数:400冊(隠岐の島町図書館からの配本)/利用者数(年間):
12人(貸出者数)
県立図書館との相互貸借(週3回)ほか、県内各図書館を通して、県内図書館との相互貸
借が利用可能 ※送料は県立図書館が負担、利用者が希望の本が県内にあれば、取り寄
せ可能。遠隔地利用者返却制度により、町の人が県立図書館に行き借りた本は、隠岐の
島町図書館で返却可能
■中ノ島・なかのしま(人口:2,374人)島根県海士町
1.海士町中央図書館/開館時間:9:00 ∼ 18:00(火曜日∼金曜日)、9:00 ∼
17:00(土曜日、日曜日、祝日)/休館日:月曜日/所蔵冊数:不明/利用者数(年
間):7,370人
2.図書館分館(キンニャモニャセンター(菱浦港)2階待合スペース、保健福祉センター
隠岐島9
125ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
「ひまわり」(北分地区)、けいしょう保育園・本の広場(北分地区)、菱浦地区公民館、
東地区公民館、知々井地区公民館、崎文化センター)/分館の開館時間:各施設に準ず
る/休館日:なし/所蔵冊数:150 ∼ 350冊(図書館を除く各施設平均)/貸出冊数:
740冊、利用者は350ぐらい(図書館を除く各施設平均)
本の宅配便(移動図書館サービス)/ステーション数:14 /巡回頻度:2ケ月に1回/
利用者数:160人、貸出冊数:300冊(健康福祉課の健康相談実施に併せて図書館も各
地区公民館に出かけてサービスを実施)
県立図書館が配本を実施(年1回、1,200冊、選書は司書)
島民からの持ち込み企画や共催でのイベント開催が増加(コーヒーの淹れ方講座、ライ
ブラリーカフェ、ピアノコンサート、映画上映会及び監督のトークショー、詩の朗読
会、布ナプキン講座など)、ボランティアが絵本のおはなし会を実施(2ケ月に1回)。
保育園、小・中学校図書館への司書配置
■西ノ島・にしのしま(人口:3,136人)島根県西ノ島町
1.西ノ島町立公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:年末年始、祝日/
所蔵冊数:2,985冊/利用者数(年間):約250人
2.西ノ島小学校図書室/住民向け開放時間:学校に準ずる/住民向け開放日:学校に
準ずる/所蔵冊数:約7,000冊/利用者数(年間):延べ50人
3.図書クラブ「来☆ぶらり」(私設)/開館時間:不明/休館日:不明/所蔵冊数:約
200冊/利用者数(年間):不明 ※毎年、町内外からのリクエスト(紹介)で本を購入。
「ほんのてんらんかい」を3回開催(主催:隠岐アートトライアル 代表:松浦道仁)
島根県立図書館と一括貸出(半年ごと)や資料貸出(個人向け)を利用
海士町中央図書館との相互貸借が可能
■知夫里島・ちぶりじま(人口:657人)島根県知夫村
村内のバス停(5つ)、集会所、診療所などに設置の地域図書/開館時間:年間随時/
休館日:年間随時/所蔵冊数:各300 ∼ 350冊(年2回程度入替)/利用者数(年間):
200人
島根県立図書館が配本を実施(年2回、保育所:50冊、小学校:300冊、中学校:100
冊)、役場:300冊)
135
。
34
。
34
。
播磨灘
大阪湾
紀
伊
水
道
松島
地
ノ
島
友
島
沖ノ島島田島
大毛島
淡路島
地ノ島
高島
大島
西島
家島
男鹿島
坊勢島
淡路島
沼島
伊島
出羽島
明石
泉南
洲本
和歌山
海南
有田
阿南
牟岐
徳島
鳴門
神戸
徳島県
兵庫県
和
歌
山
県
淡路島10
0 20km
126 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
※編集注 地図上では淡路島の南あわじ市及び、洲本市の一部は離島扱いになっているが、今回の調査で
は対象としていない
127ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
淡路島10
東海・志摩諸島11
【兵庫県】
■沼島・ぬしま(人口:506人)兵庫県南あわじ市
南あわじ市立南淡図書館が、島にある市の出張所を介した配本サービスを実施
■男鹿島・たんがしま(人口:72人)兵庫県姫路市
なし
■家島・いえしま(人口:3,355人)兵庫県姫路市
姫路市立図書館家島分館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、第 3 木曜
日、祝日(月曜日、土曜日以外)、春季資料手入期間(3月に約10日間)/所蔵冊数:
18,650冊/利用者数(年間):3,052人(2013年度の貸出人数)
兵庫県立図書館からの借受、播但図書館連絡協議会加盟館間との相互貸借などを実施
■坊勢島・ぼうぜじま(人口:2,555人)兵庫県姫路市
なし
■西島・にしじま(人口:5人)兵庫県姫路市
なし
【徳島県】
■伊島・いしま(人口:167人)徳島県阿南市
阿南市立図書館から読書サークルへ団体貸出を実施
【愛知県】
■佐久島・さくしま(人口:271人)愛知県西尾市
西尾市立図書館一色分館から、島の小・中・保へ子どもたち用の資料の団体貸出を実施
(学校図書館開放は行っていない)
137
。
35
。 35
。
伊勢湾
三河湾
知
多
半
島
大築海島
浮島
見江島
佐久島
日間賀島
篠島
神島答志島
坂手島
渡鹿野島
間崎島
菅島
半田
四日市
碧南
松阪
津
鳥羽
愛知県
三重県
東海・志摩諸島11
0 20km
128 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■日間賀島・ひまかじま(人口:2,051人)愛知県南知多町
日間賀島公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:月曜日(祝日の場合は翌
日)、年末年始(職員不在時は利用不可)/所蔵冊数:2,496冊/貸出数(年間):27冊
■篠島・しのじま(人口:1,763人)愛知県南知多町
篠島開発総合センター図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:日曜日、祝日、年
末年始(職員不在時は利用不可)/所蔵冊数:2,695冊/貸出数(年間):6冊(2013年度)
129ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
【三重県】
■神島・かみしま(人口:402人)三重県鳥羽市
鳥羽市立図書館を通して、県内図書館との相互貸借を実施
市役所と島の神島連絡所を結ぶ定期便を通じた配本サービスを実施
■答志島・とうしじま(人口:2,379人)三重県鳥羽市
鳥羽市立図書館を通して、県内図書館との相互貸借を実施
市役所と島の桃取連絡所及び、答志連絡所を結ぶ定期便を通じた配本サービスを実施
■菅島・すがしま(人口:689人)三重県鳥羽市
鳥羽市立図書館を通して、県内図書館との相互貸借を実施
市役所と島の菅島連絡所を結ぶ定期便を通じた配本サービスを実施
■坂手島・さかてじま(人口:423人)三重県鳥羽市
鳥羽市立図書館を通して、県内図書館との相互貸借が可能
市役所と島の坂手連絡所を結ぶ定期便を通じた配本サービスを実施
■渡鹿野島・わたかのじま(人口:247人)三重県志摩市
渡鹿野島開発総合センター/開館時間:9:00 ∼ 15:00 /休館日:土曜日、日曜日、祝
日/所蔵冊数:約100冊/利用者数(年間):不明
■間崎島・まさきじま(人口:118人)三重県志摩市
間崎島開発総合センター/開館時間:8:00 ∼ 16:00 /休館日:土曜日、日曜日、祝日
/所蔵冊数:約100冊/利用者数(年間):不明
【滋賀県】
■沖島・おきしま(人口:343人)滋賀県近江八幡市
島のコミュニティセンター(公民館)で、近江八幡市立図書館の本の受取・返却サービ
スを実施。ブックトーク(小学生高学年向け)と、おはなし会(低学年、保育園向け)を実
施
141
。
礼文島
利尻島
稚内
北海道
利尻・礼文12
0 10km
金華山
宮戸島
大島
出島
朴島
田代島
網地島
江島
寒
風
沢
島
野
々
島
気仙沼
石巻
牡
鹿
半
島
女川
岩手県
141
。
141
。
桂島
塩竈
仙台
宮城県
38
。
38
。
佐渡島
両津
139
。
粟島
新潟
新潟県
佐渡島13
0 20km
牡鹿・浦戸諸島14
0 20km
130 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
131ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
【北海道】
■礼文島・れぶんとう(人口:3,078人)北海道礼文町
1.BOOK愛ランドれぶん/開館時間:9:30 ∼ 16:30 /休館日:月曜日(祝日の場合は
翌日)、年末年始/所蔵冊数:24,183冊/利用者数(年間):3,000人程度
2.礼文町立総合体育館 親子遊・ゆうスペース ※絵本の設置
3.学校図書館の開放(町立小学校:4校中2校、町立中学校2校中開放なし、道立高等
学校1校中1)
道立図書館の大量一括貸出を利用 ※市町村活動支援事業による
遠方地域への移動貸出販売会(BOOK愛ランドれぶん春季移動貸出販売会)を実施
■利尻島・りしりとう(人口:2,590人)北海道利尻町
1.利尻町交流促進施設「どんと」郷土資料室(図書室)/開館時間:9:30 ∼ 17:30 /休
館日:月曜日(祝日の場合は火曜日)、年末年始/所蔵冊数:34,314冊/利用者数(年
間):8,214名
2.利尻町公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:年末年始/所蔵冊数:
3,331冊/利用者数(年間):50名
他の自治体との連携として北海道図書館振興協議会、宗谷管内図書間振興協議会
北海道立図書館のインターネット予約貸出サービスが利用可能
図書ボランティアが図書室でお話し会を実施、図書室と教育委員会社会教育係による図
書室にある絵本を紹介(病院で行われる乳幼児検診時)ほか、ブックスタートの実施(病
院で行われる6ケ月検診時)
■利尻島・りしりとう(人口:3,037人)北海道利尻富士町
1.利尻富士町立鬼脇公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:年末年始/
所蔵冊数:9,200冊/利用者数(年間):600人
2.利尻富士町役場ロビー内 ※利尻富士町教育委員会事務局図書コーナーを設置/開
館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:なし/所蔵冊数:5,300冊/利用者数(年間):700
人
道立図書館からの移動図書を実施(毎年2回、1回200冊程度)
読み聞かせサークルが学校などへボランティア活動を実施
利尻・礼文12
132 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■焼尻島・やぎしりとう(人口:273人)北海道羽幌町
羽幌町役場焼尻支所図書コーナー/開館時間:8:45 ∼ 17:30 /休館日:土曜日、日
曜日、祝日、年末年始/所蔵冊数:中央公民館から配本を実施(3ケ月に1回、100冊)
/利用者数(年間):不明
島民の要望を支所が羽幌町立公民館図書室へ連絡し選書に反映
■天売島・てうりとう(人口:366人)北海道羽幌町
羽幌町役場天売支所図書コーナー/開館時間:8:45 ∼ 17:30 /休館日:土曜日、日曜
日、祝日、年末年始/所蔵冊数:中央公民館から3ケ月に1回100冊を配本/利用者数
(年間):不明
島民の要望を支所が羽幌町立公民館図書室へ連絡し選書に反映
■奥尻島・おくしりとう(人口:3,033人)北海道奥尻町
奥尻町海洋研修センター図書室/開館時間:9:00 ∼ 21:00 /休館日:月曜日、年末年
始/所蔵冊数:17,559冊/利用者数(年間):不明(冊数では年間2,235冊)
北海道立図書館からの図書の借受けほか、相談などの連携
133ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
【山形県】
■飛島・とびしま(人口:228人)山形県酒田市
とびしま総合センター/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、祝日及
び年末年始/所蔵冊数:約200冊/利用者数(年間):不明(島外の人も利用)
【新潟県】
■粟島・あわしま(人口:366人)新潟県粟島浦村
粟島浦村資料館図書室/開館時間:10:00 ∼ 15:00 /休館日:水曜日(4月∼ 6月、9
月∼ 10月)、なし(7月・8月:)、土曜日、日曜日のみ(11月∼ 3月)/所蔵冊数:約
1,000冊/利用者数(年間):約800人
隣接自治体の村上市(山形県)が移動図書館の巡回を実施(年2回 ※2015年度は1回
の予定、返却は村が取りまとめ郵送)、協定により、負担金を村上市に支払うことで、
村上市の施設を利用可能、村上市からの人の派遣
■佐渡島・さどがしま(人口:62,727人)新潟県佐渡市
1.佐渡市立中央図書館/開館時間:9:00 ∼ 18:00(土曜日、日曜日は 17:00 ま
で)/休館日:月曜日、祝日、年末年始/所蔵冊数:330,733冊/利用者数(年間):
137,189人(所蔵冊数・利用者数は2013年度、地区図書館、分室の合計)
2.地区図書館(真野図書館、小木図書館、さわた図書館、両津図書館)/開館時間:
9:00 ∼ 17:00(真野図書館のみ9:00 ∼ 18:00 ※開館時間延長施行中)/休館日:月
曜日、祝日
3.分室(相川図書室、新穂図書室、畑野図書室、羽茂図書室、赤泊図書室)/開館時
間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:土曜日、日曜日、祝日、年末年始(相川図書室、赤泊図
書室:土曜日、日曜日の開館を施行中)
移動図書館「ハローぶっく号」/ステーション数:23(2013年度)/巡回頻度:4地
区を月1回ずつ(水曜日)/利用者数(年間):約1,000人
新潟大学附属図書館、県立図書館、新潟県内図書館との相互貸借が可能
読み聞かせボランィアのネットワーク化をし、2006年に「佐渡子どもと絵本をつなぐ
連絡会」が発足。図書館・保育園・小学校などの読み聞かせ活動、イベントなどを継続
して実施
佐渡島13
134 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
【石川県】
■舳倉島・へぐらじま(人口:110人)石川県輪島市
なし
【宮城県】
■大島・おおしま(人口:3,125人)宮城県気仙沼市
大島図書館(大島公民館図書室) 休止中 ※現在、再開に向けて準備中
ステーション数:1(大島公民館)/巡回頻度:月1回(コンテナ10箱)/利用者数(年
間):89人 ※巡回時に1時間程度、個人への貸出も実施
移動図書館「おおぞら号」のステーションを設置予定(2015年度中)
■出島・いずしま(人口:465人)宮城県女川町
なし
■江島・えのしま(人口:89人)宮城県女川町
なし
■網地島・あじしま(人口:426人)宮城県石巻市
なし
■田代島・たしろじま(人口:81人)宮城県石巻市
なし
■寒風沢島・さぶさわじま(人口:161人)宮城県塩竈市
なし
■野々島・ののしま(人口:84人)宮城県塩竈市
浦戸諸島開発総合センター(略称 ブルーセンター)/開館時間:8:00 ∼ 16:45 /休
館日:土曜日、日曜日、祝日/所蔵冊数:約300冊(塩竈市民図書館から団体貸出とし
て配本を実施、年3 ∼ 4回)/利用者数(年間):不明
牡鹿・浦戸諸島14
135ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
塩竈市民図書館による浦戸二小、浦戸中学校へ団体貸出(概ね2ケ月ごと、50冊)ほか、
学校に訪問し読み聞かせの実施
■桂島・かつらじま(人口:266人)宮城県塩竈市
なし
■朴島・ほおじま(人口:24人)宮城県塩竈市
なし
140
。
139
。
35
。
34
。
140
。
139
。
35
。
34
。
相模灘伊
豆
半
島
太 平 洋
仁右衛門島
浮島
城ヶ島
江の島
沖ノ島
神子元島
鵜渡根島
地内島
早島
祇苗島
恩馳島
大野原島
八丈小島
猿島
初島
大島
利島
新島
神津島
三宅島
御蔵島
八丈島
式根島
下田
伊東
熱海
横浜神奈川県
千
葉
県
伊豆諸島15
0 30km
154
。
136
。
20
。
24
。
沖ノ鳥島
南鳥島
140
。
33
。
33
。
八丈小島 八丈島
青ヶ島
136 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
137ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
【東京都】
■大島・おおしま(人口:8,461人)東京都大島町
1.大島町図書館/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:月曜日、祝日、年末年始、館
長が必要と認めた日/所蔵冊数:34,949冊/利用者数(年間):5,924人
2.東京都立大島海洋国際高等学校図書室/住民向け開放時間:14:00 ∼ 16:00 /住民
向け開放日:原則として土曜日/所蔵冊数:不明/利用者数(年間):不明
3.東京都立大島高等学校図書室/住民向け開放時間:13:30 ∼ 15:30 /住民向け開放
日:原則として土曜日/所蔵冊数:不明/利用者数(年間):不明
ステーション数:8 /巡回頻度:月1 ∼ 2回/利用者数(年間):不明 ※登録者数は
721人
■利島・としま(人口:341人)東京都利島村
利島村勤労福祉会館図書コーナー/開館時間:9:00 ∼ 21:00 /休館日:月曜日/所蔵
冊数:500冊/利用者数(年間):3,000人
■新島・にいじま(人口:2,351人)東京都新島村
新島村住民センター図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:なし ※村行事など
による臨時休館あり/所蔵冊数:31,000冊/利用者数(年間):約1,000人
■式根島・しきねじま(人口:532人)東京都新島村
1.式根島のぞみ文庫(私設・休止中)
2.式根島中学校図書室/住民向け開放時間:15:30 ∼ 16:15 /住民向け開放日:原則
として金曜日/所蔵冊数:不明/利用者数(年間):不明
■神津島・こうづしま(人口:1,889人)東京都神津島村
1.神津島村図書館/開館時間:9:30 ∼ 17:00 /休館日:月曜日、祝日、年末年始、
特別整理期間
2.東京都立神津高等学校図書室/住民向け開放時間:14:00 ∼ 16:00 /住民向け開放
日:原則として土曜日/所蔵冊数:19,829冊/利用者数(年間):265人(2013年度)
都立図書館の公立図書館向け情報共有ページの活用
伊豆諸島15
138 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■三宅島・みやけじま(人口:2,676人)東京都三宅島村
1.三宅村立図書館/開館時間:10:00 ∼ 17:00 /休館日:水曜日、年末年始/所蔵冊
数:約14,000冊/利用者数(年間):約300人
2.東京都立三宅高等学校図書室/住民向け開放時間:13:30 ∼ 16:30 /住民向け開放
日:土曜日、日曜日/所蔵冊数:不明/利用者数(年間):不明
村立図書館と都立三宅高校で、情報の共有・交換
■御蔵島・みくらしま(人口:348人)東京都御蔵島村
なし
■八丈島・はちじょうしま(人口:8,231人)東京都八丈町
1.八丈町立図書館/開館時間:9:30 ∼ 17:00 /休館日:月曜日、祝日、館内整理日
(毎月末の平日)、年末年始/所蔵冊数:27,929冊/利用者数(年間):15,594人(2013
年度)
2.三根公民館 ※子ども文庫が図書室を管理、大賀郷公民館、樫立公民館、中之郷公
民館、末吉公民館に図書室あり
3.子ども文庫
相互貸借、レファレンス:都立図書館、都内公共図書館
おはなし会の実施(月1回、第2土曜日)。5地区6文庫と図書館で持ち回り開催。島内
にある都立高校生徒が奉仕の授業の一環で読み聞かせに参加
子ども文庫連絡会と共催で「文庫まつり」を開催(年1回)。絵本作家などを講師に招いた
絵本の読み聞かせを実施
■青ケ島・あおがしま(人口:201人)東京都青ケ島村
青ヶ島村立図書館/開館時間:14:30 ∼ 17:10 /休館日:土曜日、第2、4日曜日/所
蔵冊数:約10,000冊/利用者数(年間):約700 ∼ 800人
■父島・ちちじま(人口:1,880人)東京都小笠原村
小笠原村地域福祉センター父島図書室/開館時間:9:00 ∼ 21:00 /休館日:月曜日、
年末年始/所蔵冊数:32,500冊/利用者数(年間):5,000人
都立図書館との協力貸出
139ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
離島の情報環境リスト
■母島・ははじま(人口:491人)東京都小笠原村
小笠原村母島村民会館図書室/開館時間:9:00 ∼ 21:00 /休館日:日曜日、祝日、年
末年始/所蔵冊数:10,000冊/利用者数(年間):約1,600人
都立図書館との協力貸出
【静岡県】
■初島・はつしま(人口:316人)静岡県熱海市
ボランティアが初島小学校へ訪問し、読み聞かせを実施(年1回程度)
編集部注
※本リストに掲載する地図(P 78 ∼ 79 を除く)は「離島統計年報 2012」より、公益財団法人日本離島
センターの許可を得て、本誌用にレイアウトし直し転載した
※本リストに記載した全ての島の人口は、2010 年実施の国勢調査による
140 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
司書名鑑 No.6
もともとすごい読書家だったわけではないのですが、昔から本のある空間が好
きで図書館をよく利用していました。図書館の仕事に就くとは夢にも思いません
でしたが、学生時代に資格だけ取っていたんです。短大卒業後は京都のホテルに
就職したんですけど、3年目ぐらいから環境問題や町づくりに興味をもつように
なって、それでホテルを辞めると屋久島に移住し、島で飲食店や民宿でアルバイ
トをしながら農業や漁業のお手伝い、自然のなかでの暮らし体験をしながら、人
間らしい生き方を模索していました。そうしているうちに海士町役場が「島の宝
探しをしませんか?」という呼び込みで商品開発研修生の仕事を募集しているこ
とを知り、これだと思い応募しました。これはひと味違う町だな、と思いました
ね。想いがあれば経験者でなくとも町づくりに関わらせてくれるという、柔軟性
が。
それで、海士町へIターンしました。その頃、海士町では図書館の取り組み
はゼロの状態で、無人の図書室しかありませんでした。最初は 研修生として自
然・環境問題をテーマに映画の上映会を通して啓発活動を行ったり、学校に行っ
て環境教育のお手伝いをしたり、そういうことをしていたんです。それから結婚、
出産のため研修生のお仕事を退職し、育児がひと段落したので、今度は町が所有
する施設を借りてカフェを始めたのですが、そこには自分の好きな本を置いて貸
出もしていました。そうこうしながら海士町に来て7年が経ったときに、図書館
職員募集のお知らせが町内放送で流れてきて、またもや未経験の職種でしたが思
い切って応募しました。
▶海士町の図書館に辿り着くまで
司書名鑑 No.6
磯谷奈緒子さん
海士町中央図書館
司書名鑑6 回目となる今回は、ご自身も I ターンで島に移り住み、図書館と町づく
りの両方に向かってチャレンジをし続ける海士町中央図書館の磯谷奈緒子さんを
ご紹介します。
141ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
司書名鑑 No.6
Directory of librarian
海士町の図書館事業は、2007
年から始まりました。司書として
の勤務経験もなく、分からないこ
とばかりだったので「あー、どう
しよう」の連続。保育園、小学校、
中学校、高校の図書室を日替わり
で訪問して環境整備する日々でし
た。現場で学びながらやってきて、
やっと今落ち着いたかな、といっ
たところです。
島まるごと図書館構想でまず学校図書館整備に重点をおいたのは、島に公共図
書館がなかったので、先陣を切るのは学校しかなかったというのと、大人たちの
意識を変えるのは大変だけど、子供には可能性があるという点からでした。子ど
もたちが本を読むようになると、その姿を見て保護者も本の存在を意識するよう
になるんですよ。「ゲームの代わりに本を買ってといわれた」と教えてくれる保
護者さんもいました。図書館が暖かく、楽しい雰囲気になると、子どもがどんど
んやって来るようになりました。図書館が賑わうと先生も注目してくれるように
なり、さらに利用が増えるという良い循環が生まれます。堅苦しい場所だと思わ
れていた図書館の景色が変わっていったのが大事だったのだろうと思います。
子どもたちの本との向き合い方も、深まってきました。前も「こんな本が読み
たい」という声は出ていたのですが、そのときはケータイ小説や軽い本が多くて、
もう少し本の豊かさを知ってほしいなと思っていました。保育園から連携して
やっているので、子供たちの読む力も高まり、今ではしっかりした文学作品にも
手がでるようになり、ノンフィクションや知識が得られる本にも興味をもってく
れています。これは積み重ねですね。学校図書館を通じて新しいことを知る楽し
さを体験してもらい、子供たちの知的好奇心を刺激する本や心を耕してくれる本
を置き、ひとり一人にそっと手渡していくのが学校司書の仕事かなと思います。
▶突破口は学校図書館
142 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
司書名鑑 No.6
もちろんのんびり過ごす場所
にもなっていますが、学校図
書館を通じて学ぶことの原点
ともいえる「新しいことを知
る楽しさ」を体験してもらえ
たらいいなと思っています。
「知りたいことがあったら、
何かあったら、まず学校図書
館へ」というのが定着してき
て、それが嬉しいです。学校
図書館の使い方をしっかり身につけ、卒業して大人になっても図書館が使えるよ
うに、その土台づくりができればと思いますね。その力は島を出て行っても、子
どもたちを守り支えてくれると信じています。自分自身もIターンという立場で
海士町に来て、子育てもした経験から思うのですが、島の子は社会と接する機会
が少ないと思っています。そうした離島のハンデを、「図書館」や「本」は 情報と
いう面で助けてくれます。図書館が子供たちの世界を広げ、可能性を与えてくれ
る、そういうような場所になったらって、本当に切実にそう思います。
2010年に図書館が開館するまでは、図書館事業がずっと継続されていくのか
実際のところ見えない状態でした。子ども、親、学校、行政の意識が少しずつ変
わり、「図書館はあったほうがいい」と認められてきたので、図書館ができ今も予
算が付き続けているのではないかと思っています。移動図書館や分館での貸出
サービスを町内各所で行うなど、本を身近に手にする環境が整ったことで、図書
館の利用が年々増えてきています。
島というのは閉ざされていて、どこに行っても知り合いがいたり、娯楽施設が
少なかったりして行き詰まりがちなんです。最近だと、Iターンや子育て世代の
方々に「図書館があってよかった」とすごく言っていただいていて、そういう声が
▶図書館を通じて、町づくり
143ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
司書名鑑 No.6
役場の方の耳にも入るようになってきました。憩いや交流の場としての図書館、
そして本や情報は、Iターン政策における魅力の一つだという認識が広まりつつ
ありますが、まだ不十分でありもっと発信していく必要があると感じています。
私のなかでは、地方の図書館は高度な情報提供をするだけではなくて、暮らし
のさまざまなニーズに呼応するものだと思っているんです。もはや何屋さんかわ
からなくなる時もありますが、小さな町の図書館ってそんなものじゃないでしょ
うか。都市部の図書館のように難しいレファレンスがきたり、専門書を求めて来
る人は少ないので、スタートからぜんぜん違うんでしょうね。やっぱり図書館を
軸にして町づくりをしている感覚があります。図書館が本を貸すだけに留まって
いては、図書館の可能性は狭まると思います。だから、そこはどんどん柔軟に変
えていけたらと思います。
カフェをやっていた頃も、皆さんがくつろいだり、リフレッシュできる場所を
つくりたいと思っていたのですが、今は公共施設でもっと大仕掛けに、本を軸に
した場づくりをしているような気がします。図書館と町づくり、両方交えてやら
せてもらっているからこそ、刺激的で充実した毎日を送ることができているので、
この仕事と巡り合えたことに本当に感謝しています。
今後やりたいことは、図書館運営や図書館活動をさらに広げ深めていくという
ことです。これまで、島民の方と一緒にピアノコンサートや映画上映会、図書館
づくりのワークショップ、若者の会議スペースとして場を提供するなど様々な活
動を行ってきました。ヨーロッパで広まりつつありますが、一過性のイベント開
催だけでなく、町づくりとか文化とか、いろいろな分野について自由に語り合い、
そこから活動が生まれていく「フューチャーセンター」のような存在に図書館が
なったら面白いと思っています。本のある空間ってインスピレーションが湧く場
だと思うので、その魅力を最大限発揮できるのではないかとわくわくしています。
海士町も3000冊しかない無人の図書室からスタートしました。学校や地区公
民館など本を置けそうな場所を見つけ本を置くことから始まった。それは、人ひ
Directory of librarian
▶今後について
144 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
司書名鑑 No.6
とり雇えばできること。どの地域
でもできなくはないことで、やる
気があるかどうかどうか。海士町
でもやれること、やりたいことは
まだまだたくさんあります。まず
は増築したい。お茶を飲みながら
語り合える交流スペースと、静か
に読書ができる図書館スペースを
きちんと分けて、誰もが気軽に訪
れることができる環境をつくりた
いと思います。島では交流が娯楽ですからね。本を充実するためクラウドファン
ディングで費用を募りましたが、増築費用でも利用できないものかと仲間と話し
ています。仲間とつくっていく、そういうつながりやプロセスを大切にしていき
たい。みんなのための施設ですから、それをより良くしていくためには、皆さん
の声を聞くことが大事ではないかと思います。多様なアイデアが出て楽しいです
し、活動を通じて自分たちの図書館という思いをもってらえたら嬉しいです。
図書館はもうちょっと冒険してもいい気がしています。図書館サービスという
言葉がある割にはちょっとサービスへの意識が薄い気がしています。図書館を静
かでまじめなだけの場所にするのは惜しいし、楽しそうな場所に人は行きたくな
るものではないでしょうか。一部の本好きの人しか集まらない場所にするのは
もったいない。より魅力的な図書館サービスを提供するためには、お金をかける
んじゃなくて、スタッフが利用者とどう向き合い、どのように運営していくか、
気持ちを変えるだけですぐに変われる部分はあるんじゃないかと思います。日本
の公共施設全般に言えるような気もしますが、居心地の良さとか、そういうこ
とってあんまり考えないじゃないですか。地方の小さな図書館だから特にそう思
うのでしょうが、資料提供にプラスαで地域にあったサービスを足していけると
▶新しい図書館のかたち
145ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
司書名鑑 No.6
よいのかなとは思います。
海士町の図書館をいつも利
用されている方が、本土のあ
る大きな図書館を訪れたので
すが「本はたくさんあるんだ
けど、スタッフも温かく迎え
てくれるという感じではなく、
本を開く気にもならず、すぐ
帰った」と言っていたんです
ね。本がそろっていても、そ
れを手に取ってみたいと思えない図書空間ってどうなんだろう。もっと利用者の
視点、サービス業としての視点をもっても良いのかなと思います。本当に、住ん
でいる皆さまに広く利用してもらいたいと思うのならば、必要なことなのだと思
います。
海士町は恵まれている、とよく言われるんですけど、潤沢に予算を付けても
らっているわけでもありませんし、海士町だからといってとんとん拍子できてい
るわけではありません。私自身も、なにかがすごく長けているわけではなく、普
通の人だと思います。でも、図書館を良くしたい、町を良くしたいという思いは
強くもっていますし、そのために外に出て営業もしています。図書館への思いや
町への思いがあって頑張るかどうかだけです。思いがあるかどうか、やるかどう
か、だけ。あとは物ごとに対し幅広く興味をもち、機動力があることも大切かな
と思います。自分もそうですし、ほかのスタッフも、図書館だけじゃなく、いろ
いろな職種を経験してきて、いま図書館で働いています。それが新しいかたちの
図書館につながっていくのではないかと思います。それが新しい図書館のかたち
へとつながっていけばよいなと思います。
Directory of librarian
磯谷奈緒子(いそたに・なおこ)
海士町中央図書館 
島根県隠岐郡海士町大字海士1490 Tel:08514-2-1221
146 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
147ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
148 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ARG 業務実績 定期報告
国立情報学研究所(NII)より 2011 年
度から受託している学術情報ウェブサー
ビス担当者研修を、本年度も12月10日
(水)から12日(金)にかけて実施しまし
た。4年目となる今回では、過去3回の
経験に基づきつつ、一部カリキュラムの
改訂を実施し、ワークショップ手法とし
て「アンカンファレンス」を導入しました。
また、受講者4 ∼ 5名で結成するグルー
『ライブラリー・リソース・ガイド』の発行元であるアカデミック・リソース・
ガイド株式会社の最近の業務実績のうち、対外的に公表可能なものをまとめてい
ます。各種業務依頼はお気軽にご相談ください。
アカデミック・リソース・ガイド株式会社
業務実績 定期報告
国立情報学研究所(NII)の学術情報ウェブサービス担当者研修を受託実施
149ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ARG 業務実績 定期報告
プのファシリテーターには、過去の受講者を数多く起用しました。カリキュラム
を刷新してからの本研修受講者もついに200名を突破し、日本の学術情報環境、
特に学術情報流通におけるウェブの活用において、将来を担う人材は一定の厚み
を持ってきたことを実感する3日間でした。
アカデミック・リソース・ガイド株式会社の源流の活動であるメールマガジン
ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)の発行を2014年10月から再開してい
ます。ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)は、弊社代表の岡本真が1998
年7月11日に個人として創刊したもので、弊社設立にあたっては、ご覧の通り
媒体名をそのまま社名としたほか、発行元を個人から法人に移管しています。
ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)は、どなたでも無料でお読みいただ
けますので、ぜひお気軽に配信登録してみてください。なお、誌面では各種論考、
新たに登場した学術ウェブサービスの紹介記事、各種イベント情報や代表である
岡本の日誌等を掲載しています。弊社サイト、並びにメールマガジン配信サービ
スの「まぐまぐ」から配信登録可能です。
メールマガジンACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)の定期発行を再開
150 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ARG 業務実績 定期報告
弊社代表の岡本が総務省からの委嘱
に よ る ICT 地 域 マ ネ ー ジ ャ ー と し て、
2013 年度、2014 年度の 2 ヶ年に渡っ
て沖縄県恩納村に派遣されていましたが、
2015年2月度の派遣を持って、本業務
を終了しました。
なお、本業務での主たる取り組み対
象であった恩納村文化情報センターは
2015年4月23日(木)にオープン予定で
す。また、2015年5月16日(土)には、図書館総合展フォーラム2015 in 恩納村
が開催されます。ぜひ、ご参加ください。
2015年1月より、気仙沼図書館災害
復旧事業・(仮称)気仙沼児童センター整
備事業に参画することとなりました。本
事業の設計者選定のための公募型プロ
ポーザルで最優秀者となった株式会社岡
田新一設計事務所との業務です。震災か
らの復興において大きな意味を持つ事業
であることを十分に踏まえて、心して臨
んでいきます。
気仙沼図書館災害復旧事業・(仮称)気仙沼児童センター整備事業に参画
代表・岡本の沖縄県恩納村へのICT地域マネージャー派遣が終了
151ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
ARG 業務実績 定期報告
2015年3月23日(月)∼ 27日(金)にリクルートテクノロジーズ アドバンス
トテクノロジーラボによる「リクルート自然言語処理ハッカソン」が開催されまし
た。これは自然言語処理や、その周辺の数学を専攻、興味のある大学生・大学院
生を対象にしたハッカソンです。リクルート社オフィスが会場で、4泊5日の宿
泊も提供され、社員の方々のサポートを受けながら参加者はじっくり開発に取り
組むという企画でした。弊社は産学連携事業の一環として本ハッカソンの開催を
支援しました。
※ハッカソンとはエンジニアーやデザイナーなどが与えられた時間(数時間∼数日)で
サービスやシステム、アプリなどを開発し、アイデアや成果を競い合う開発イベント
のことです。
2014 年 11 月に共著『未来の図書館、はじめません
か?』(青弓社)を刊行したこともあり、弊社代表の岡本
が講演の機会を頂戴することが増えています。
すでに宮城県、秋田県、福島県、東京都、神奈川県、
新潟県、富山県、京都府、兵庫県、島根県、岡山県、山
口県、佐賀県、大分県、鹿児島県で講演を実施していま
す。本書の販売促進、またそれ以上に読者との出会いに
なる限り、岡本をどこにでも派遣しますので、お気軽に
ご相談ください。
代表・岡本による各所での講演活動
リクルートテクノロジーズによる「リクルート自然言語処理ハッカソン」の開催を支援
弊 社 業 務 問 合 せ 先
  mail:info@arg-corp.jp 
全  般:070-5467-7032(岡本)
LRG関係:090-9152-6635(ふじた)
LRGLibrary Resource Guide
ライブラリー・リソース・ガイド 定期購読・バックナンバーのご案内
定 期 購 読● 誌名:ライブラリー・リソース・ガイド(略称:LRG) 
● 発行:アカデミック・リソース・ガイド株式会社
● 刊期:季刊(年4回)  
● 定価:2,500円(税別) 
● ISSN:2187-4115
● 詳細・入手先:http://fujisan.co.jp/pc/lrg
「ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)」はアカデミック・リソース・ガイド株式
会社が、2012年11月に創刊した、新しい図書館系専門雑誌です。さまざまな分野
で活躍する著者による特別寄稿と、図書館に関する事例や状況を取り上げる特集
の2本立てで展開していきます。第5号からは「司書名鑑」も連載を開始しました。
最新情報は公式Facebookページでお知らせしています。
公式Facebookページ:https://www.facebook.com/LRGjp
1年4号分の定期購読を受付中です。
好きな号からのお申し込みができます。
定   価:10,000円(税別)
問い合せ先:090-9152-6635(ふじた)
      lrg@arg-corp.jp
SOLD OUT
元国立国会図書館長の長尾真さんの図書館への思いを書き上げた「未来の図書館を
作るとは」を掲載。図書館のこれまでを概観し、電子書籍などこれからの図書館のあり
方を論じている。
特集は、「図書館 100 連発」と題し、どこの図書館でも明日から実践できる、小さいけ
れどきらりと光る工夫を100 事例集めて紹介している。第 4 号では、100 連発の第 2
弾として、創刊号で紹介後に積み上げた100事例を紹介している。
特別寄稿/
特  集/
内  容/
創刊号・2012年秋号(2012年11月発行) ※品切れ
長尾真「未来の図書館を作るとは」
嶋田綾子「本と人をつなぐ図書館の取り組み」
みわよしこさんによる特別寄稿では、社会的に弱い立場とされる人々の知識・情報へ
のアクセス状況を概観し、知のセーフティーネットであるべき公共図書館の役目を考え
る。
特集では、株式会社カーリルの協力により、図書館のシステムの導入状況を分析して
いる。全国の図書館では、それぞれ資料管理用のシステムを導入しているが、その導
入の実態を分析する、これまでにないものとなっている。
特別寄稿/
特  集/
内  容/
第2号・2013年冬号(2013年2月発行)
みわよしこ「『知』の機会不平等を解消するために──何から始めればよいのか」
嶋田綾子(データ協力:株式会社カーリル)「図書館システムの現在」
残り
150冊
152 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
定期購読・バックナンバーのご案内
特別寄稿「本と人、人と人をつなぐ仕掛けづくり」は、「これからの街の本屋」をコンセ
プトにした本屋「B&B」を運営するnumabooks 代表の内沼晋太郎さん、自宅を開放
する「住み開き」を提唱する日常編集家のアサダワタルさん、「ビブリオバトル」を考案し
た立命館大学の谷口忠大さんの3名にお話をいただく。
特集は、「本と人をつなぐ図書館の取り組み」として、図書館で行われている、本と人と
をつなぐさまざまな取り組みについて紹介する。新連載「司書名鑑」は、関西学院 聖
和短期大学図書館の井上昌彦さんを紹介する。
特別寄稿/
特  集/
司書名鑑/
内  容/
第5号・2013年秋号(2013年11月発行)
内沼晋太郎・アサダワタル・谷口忠大「本と人、人と人をつなぐ仕掛けづくり」
嶋田綾子「本と人をつなぐ図書館の取り組み」
No.1 井上昌彦(関西学院 聖和短期大学図書館)
東日本大震災は図書館にも大きな被害をもたらした。その被害状況と復興の歩み、そ
してそこから見えてくる図書館の支援のあり方を、宮城県図書館の熊谷慎一郎さんに
論じていただいた。
特集では、地域に残された災害の記録を伝える図書館、災害資料を使い地域防災に
ついて啓発活動を行う図書館などの取り組みについて紹介する。
特別寄稿/
特  集/
司書名鑑/
内  容/
第6号・2014年冬号(2014年2月発行)
熊谷慎一郎「東日本大震災と図書館─図書館を支援するかたち」
嶋田綾子「図書館で学ぶ防災・災害」
No.2 谷合佳代子(公益財団法人大阪社会運動協会・大阪産業労働資料館
「エル・ライブラリー」)
特別寄稿は、前号(第3号)での特集「図書館における資金調達(ファンドレイジング)」
を受けて、実際に資金調達を行っている組織からの視点、資金調達のサービスを提供
する事業者からの視点と、より理論的に図書館での資金調達に迫る。第4号が理論編、
第3号が実践編という位置づけであり、2号併せて読むことをお勧めする。
特集は、創刊号で大きな反響を呼んだ「図書館 100 連発」の第 2 弾。さまざまな図書
館で行われている小さくてもきらりと光る工夫や事業から、創刊号以降の1年で集めた
100個を紹介する。
特別寄稿/
特  集/
内  容/
第4号・2013年夏号(2013年8月発行)
岡本真・鎌倉幸子・米良はるか「図書館における資金調達(ファンドレイジング)の未来」
嶋田綾子「図書館100連発 2」
東海大学の水島久光さんによる特別寄稿は、著者自身の私的アーカイブの試み、夕張・
鹿児島・東北の地域の記憶と記録を巡って、地域アーカイブの役割と重要性を論じて
いる。
特集は「図書館における資金調達(ファンドレイジング)」として図書館での資金調達の
取り組みを紹介。昨今の自治体財政状況により、図書館の予算も十分とは言い難い。
そのなかでさまざまな手段を講じて資金を集め、事業を行っていこうとする図書館の取
り組みを集めた。
特別寄稿/
特  集/
内  容/
第3号・2013年春号(2013年5月発行)
水島久光「『記憶を失う』ことをめぐって∼アーカイブと地域を結びつける実践∼」
嶋田綾子・岡本真「図書館における資金調達(ファンドレイジング)」
残り
230冊
残り
310冊
残り
260冊
残り
150冊
153ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
定期購読・バックナンバーのご案内
創刊号に掲載した長尾真さんの「未来の図書館を作るとは」に触発され、未来の図書
館を議論する座談会を収録。また、特集では、執筆に猪谷千香さんを迎え、コモンズ
としての図書館のあり方を、図書館だけにとどまらない実例を挙げて紹介する。司書名
鑑の3回目は、海老名市立中央図書館の館長であり株式会社図書館流通センター会
長でもある谷一文子さん。羊の図書館めぐりは、LRG 初の試みであるマンガによる図
書館紹介で、第1回は大阪府立中之島図書館を紹介する。
特別座談会/
特  集/
司書名鑑/
羊の図書館めぐり/
内  容/
第7号・2014年春号(2014年6月発行)
 内沼晋太郎 河村奨 高橋征義 吉本龍司「未来の図書館をつくる」
猪谷千香「コモンズとしての図書館」
No.3 谷一文子(海老名市立中央図書館・株式会社図書館流通センター)
    第1回 大阪府立中之島図書館
巻頭では2014年7月2日に開催した菅谷明子 猪谷千香クロストーク「社会インフラ
としての図書館 ─日本から、アメリカから」を収録。ジャーナリストから見た日米の図
書館を論じた。
特集では、2014 年 6月に法改正がなされた教育委員会制度について、インタビュー
や調査を元に、図書館への影響をまとめた。ほか、司書名鑑や羊の図書館めぐり、
ARGレポートなどを掲載。
第2回 LRGフォーラム 菅谷明子 猪谷千香クロストーク
          社会インフラとしての図書館─日本から、アメリカから
特  集/
司書名鑑/
羊の図書館めぐり/
内  容/
第8号・2014年夏号(2014年9月発行)
猪谷千香「教育委員会制度の改革」
No.4 嶋田学(瀬戸内市新図書館開設準備室) 
    第2回 旅の図書館
巻頭では、世界的に動向が注目されるGLAMのオープンデータ化について、その第一
人者たちが白熱の議論を交わした第2回OpenGLAMのシンポジウムを特別収録。
特集では恒例企画「図書館100連発」の第3弾。第4号後に集めた図書館をアップデー
トする知恵と工夫を厳選して一挙に公開する。
第2回 OpenGLAM JAPANシンポジウム
オープンデータ化がもたらすアーカイブの未来 生貝直人・日下九八・高野明彦
特  集/
司書名鑑/
羊の図書館めぐり/
内  容/
嶋田綾子「図書館100連発3」
No.5 大向一輝(国立情報学研究所)
    第3回 京都府立総合資料館
残り
290冊
残り
330冊
第9号・2015年秋号(2015年12月発行)
好評
発売中!
154 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
定期購読・バックナンバーのご案内
LRG
LRG 第11号 2015年6月 発行予定
Library Resource Guide
ライブラリー・リソース・ガイド
次回予告
LRGライブラリー・リソース・ガイド
定価(本体価格2,500円+税)
アカデミック・リソース・ガイド株式会社
特別寄稿
特 集
図書館のアドボカシー
「神奈川県の図書館を考える会」の活動を中心に昨今、よく言われる
「図書館のアドボカシー」。しかし、その実態はなかなかみえてきません。
そこで図書館のアドボカシーに取り組み、その成果を出しつつある
「神奈川県の図書館を考える会」の活動を通して、アドボカシーの実態
に迫ります。
アーカイブサミット再考
2015年1月に開催され、大きな反響を呼んだ「アーカイブサミット2015」を
振り返りつつ、その次に向けてのアクションを探ります。サミットの主要
テキストのほか、新たな論考を掲載します。
155ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号
次号予告
LRG
ライブラリー・リソース・ガイド
https://www.facebook.com/LRGjp
第10号/2015年 冬号
無断転載を禁ず
発 行 日
発 行 人
編 集 人
編  集
デザイン
発  行
2015年3月31日
岡本真
岡本真、ふじたまさえ
大谷薫子(モ*クシュラ株式会社)
佐藤理樹(アルファデザイン)
アカデミック・リソース・ガイド株式会社
Academic Resource Guide, Inc.
〒231-0012 神奈川県横浜市中区相生町3-61
泰生ビル さくらWORKS<関内> 408
Tel 090-9152-6635(ふじた)
http://www.arg.ne.jp/
lrg@arg-corp.jp
ISSN 2187-4115
写真
表 紙:男木島図書館 オンバを使った移動図書館
    撮影=小倉快子
裏表紙:上空からの請島(鹿児島県瀬戸内町)
    撮影=岡本真
定価(本体価格2,500円+税)
Library Resource Guide
第10号/2015年 冬号
発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社
ISSN 2187-4115
LRGライブラリー・リソース・ガイド

『ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)』第10号(2015年3月)

  • 1.
    ISSN 2187-4115 LRGライブラリー・リソース・ガイド 第10号/2015年冬号 発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社 Library Resource Guide 特別寄稿 梅澤貴典 ライブラリアンの講演術 “伝える力”の向上を目指して 司書名鑑 No.6 磯谷奈緒子(海士町中央図書館) 特集 編集部 離島の情報環境
  • 2.
    LRG Library ResourceGuide ライブラリー・リソース・ガイド 第10号/2015年 冬号 発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社 特別寄稿 梅澤貴典 ライブラリアンの講演術 “伝える力”の向上を目指して 司書名鑑 No.6 磯谷奈緒子(海士町中央図書館) 特集 編集部 離島の情報環境
  • 3.
    002 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 巻頭言 2012年11月に創刊という第一歩を踏み出した本誌も、このたびついに二桁の 第10号を刊行する運びとなりました。これまでの足跡は、読者のみなさまのお かげで、私どもなりの実りとなっています。ここまでのご支援に心から御礼申し 上げます。さて、今号は、 ● 特別寄稿「ライブラリアンの講演術ーー 伝える力 の向上を目指して」 梅澤貴典 ● 特集「離島の情報環境」編集部  ● 司書名鑑No.6「磯谷奈緒子」(海士町中央図書館) ● 羊の図書館めぐり第4回「男木島図書館」水知せり という構成です。節目の第10号ということもあり、今回は数々の念願の企画が 実現しています。いずれの記事も、相当な読みごたえがあることを約束します。 まず、中央大学職員として日々業務に邁進しながら、同時に学術情報リテラ シーの啓発と普及に努める梅澤貴典さんには、「ライブラリアンの講演術ーー 伝 える力 の向上を目指して」をご寄稿いただきました。実は梅澤さんと直接お目 にかかったのは比較的最近です。しかし、そのご高名は当然ながら、存じ上げて いました。そして、実際に相対してみて、その巧みな話術と高潔な人格に接し、 いつかは必ずこの方にご寄稿いただきたいと考え、この1年ほど、企画を温めて きました。梅澤さんの講演機会を徹底的にチェックし、可能な限りその内容を追 い、聴講された方々の評判を分析し、ようやくまとまった案をもって梅澤さんに 相談できたのが昨年末のことでした。 ご寄稿を依頼する以上は、こちらも当然真剣です。突出した才能を持ちつつ、 同時に徹底的に努力の人である梅澤さんの持ち味をさらに引き出したく、あえて 無理な注文もお願いしました。結果、読者のみなさまにとっても、充分に納得で きる内容となっているはずです。図書館の世界において、梅澤さんは名講師の一 人として知られています。読者のみなさまには、あえてその手の内をさらけ出し てくれた梅澤さんの真意を汲み、ただ称賛するのではなく、一人でも多くの図書 館関係者が第二、第三の梅澤さんとなり、互いに切磋琢磨する関係を築いていく、 巻頭言 情報環境と私たちの未来
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    003ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 巻頭言 そのための一助となればと願っています。 特集の「離島の情報環境」は、創刊当初から温めてきた企画です。この企画を実 現するために、及ばずながら私もこの3年間、できる限り離島を訪れてきました。 とはいえ、日本の有人離島は300以上。とうてい、周りきれるものではありま せんが、それなりの島々をめぐり、また島にお住いの方々、あるいは離島経済新 聞(リトケイ)のような島をめぐるメディアの方々との交流を通して、今回の特集 が実現しました。関係者のみなさまには、心から御礼申し上げます。 今回の特集は、すべての有人離島に徹底した調査を行い、文字通りの悉皆調査 となっています。また、特集タイトルをあえて「情報環境」としているように、今 回の調査は、公共図書館だけではなく、学校図書室や公民館図書室、さらには書 店といった広く知識・情報の提供に関わる関係機関までを対象にしています。こ の種の調査としては、日本で初めて「離島の情報環境」をある程度までは概観でき るものと確信しています。 離島というと、本州・本土の自治体からすれば、どこか「他人事」のように思わ れるかもしれません。しかし、本特集でも大きく扱っている島根県隠岐諸島の海 士町が特にそう言われているように、離島には島国である日本の将来が凝縮され ています。少子高齢化や過疎・限界集落どころか、ついには「消滅自治体」の可能 性までが取りざたされるようになりました。賛否両論ありますが、1,700超の自 治体のうち、900近い自治体の存続が危ぶまれるという説が大きな反響を呼ぶい まこそ、離島のあり方、そして離島の情報環境のあり方は「自分事」として捉えな ければいけないと考えます。本特集が、みなさんや、みなさんがお住まいのまち の未来を照射する材料の一つとなりますことを願っています。 そして恒例のお願いです。手前味噌な発言であることは重々承知のうえですが、 本誌には、今回のような充実した特集をつくりあげるだけの力があります。また、 現在、日本の図書館界において、本誌編集部が相当程度に重要な調査機関として の役割を果たしているという自負もあります。この機能・役割を維持し、さらに は発展させていけるよう、引き続きのご支援を心からお願い申し上げます。 編集兼発行人:岡本真
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    巻 頭 言 情報環境と私たちの未来[岡本真]…………………………………………………002 特 別 寄 稿 ライブラリアンの講演術 ─ 伝える力 の向上を目指して[梅澤貴典]… 005 特   集 離島の情報環境[編集部] ……………………………………………………………… 044 LRG CONTENTS Library Resource Guide ライブラリー・リソース・ガイド 第10号/2015年 冬号 司書名鑑 No.6 磯谷奈緒子(海士町中央図書館) 羊の図書館めぐり 第4回「男木島図書館」[水知せり] アカデミック・リソース・ガイド株式会社 業務実績 定期報告 定期購読・バックナンバーのご案内 次号予告 県立図書館による市町村支援の取り組み 地理的制約を超えた松浦市の離島支援体制 [column] 離島の情報源 書店と図書館が一体の「BOOK愛ランドれぶん」 海士町(中之島)、島まるごと、独自の図書館づくり 相互乗り入れによる八重山列島の図書館機能 [column] 離島資料と図書館 島を渡るセブンアイランド移動図書館 海上輸送ルートを活用した鳥羽市の戦略 [column] 離島への旅 オンバを使った男木島の移動図書館 市艇を利用した笠岡市の配本の取り組み [column] 移動図書館船 離島の情報環境リスト ……………………………………………………… 046 …………………………………………………… 054 ………………………………………………………………………… 055 ……………………………………………… 056 …………………………………………… 058 ………………………………………………… 064 …………………………………………………………………… 065 ………………………………………………………… 066 ……………………………………………………… 068 …………………………………………………………………………… 069 …………………………………………………………… 070 ……………………………………………………… 074 ………………………………………………………………………… 076 …………………………………………………………………………… 078 ………………………………………………… 140 …………………………………………… 146 …………………………………………………… 148 ……………………………………………………………………………… 152 …………………………………………………………………………………………………………… 155
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    006 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して 本稿では、公共や大学などの各図書館で「利用者のための講習会」を担当される 職員の方々に向けて、限られた時間の中でより良く内容を伝えるための「心構え とコツ」、「内容の作り方」、「講習の実例」について紹介する。  とりわけ、「人前で話すのが苦手だ」とか「ちゃんと伝わっている気がしない」、 あるいは「相手が興味をもって聴いているか不安だ」という方々にこそ、大いに活 用していただき「聴き手・話し手どちらにとっても実り多く、楽しい講習」となる ことを目的としている。 筆者は、ちょうど電子化の波が押し寄せていた時代(2001 ∼ 2008年)に、理 工学系の大学図書館に勤務して情報リテラシー教育を担当していた。理工学部の 新入生向けの導入教育(高校までの学習を大学教育に円滑に導入するための教育 のこと)から、研究室のテーマで個別デザインした大学院生向けのオーダーメイ ド型まで、それぞれレベルに応じた講習会を企画・実施してきたが、上手く伝 わったこともあれば失敗したこともある。ここでは、それらの経験を踏まえて 「講習の心構え7ケ条」(どのように話すか)、「伝えるべき7ケ条」(何を話すか)、「大 学新入生向け講習の誌上実演」の3章を順に紹介する。 ライブラリアンの講演術 “伝える力”の向上を目指して 中央大学 学事部学事課 副課長。青山学院大学Ⅱ部文学部英米文学科 卒業。在学中は学生雇員として4年間大学図書館に勤務。中央大学の 理工学部図書館では7年間、電子図書館化と学術情報リテラシー教育 を担当。働きながら東京大学の大学院教育学研究科(大学経営・政策 コース)修士課程を修了し、現在は社会人や一般市民も対象として「学 術情報リテラシー教育による知的生産力・企画立案力の向上」を目指 し、研究と実践を続けている。 1. はじめに 梅澤貴典(うめざわ・たかのり)
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    007ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して 読者の中には、筆者よりも経験が豊富な方も多いと思われるので恐縮だが、「こ んな考え方、やり方もある」という参考にしていただければ幸いである。 まずは、図書館という場に限らず「人前で話す」際の全般に言える心構えとコツ を7つのポイントにまとめた。これは「企画案のプレゼンテーション」や「研究会 での発表」など、さまざまな場面に応用して役立てられるはずだ。 1)「今日の話を聴くと、何が得られるのか」を始めに宣言する 2)「この人の話を聴いてみたい!」と思わせる 3)「ここがポイント!」と分かるように話す 4)「たとえ話」を使って、具体的なイメージをもたせる 5)単に「聴く」だけでなく、レクチャーに参加させる 6)先の読めない展開で、ワクワクさせる 7)「ご清聴ありがとう」から「質問をどうぞ!」へ 1)「今日の話を聴くと、何が得られるのか」を始めに宣言する 「始めに結論を述べる」のはスピーチの基本だが、これが意外に守られていない ことも多い。今日話そうとしている内容が「図書館の活用法」であり、ゴールは 「蔵書検索システムで資料を探せるようになること」であり、それが身につくと 「これまで我流で探していた時よりも、効率的に多くの信頼できる情報が見つか ること」を、必ず冒頭で宣言しているだろうか? 「そんなことは自明であり、わざわざ説明する必要はない」と考えてしまって、 「はい。まずは『キーワード』の欄に、『憲法』と入力して検索ボタンを押してみま しょう」などと、前置きなく始めていないだろうか。 「いったい何の役に立つのだろう?」と疑問に思いながら長い話を聴くのは、誰 しも苦痛なものだ。そして聴き手の表情や態度からそれが話し手にも伝われば、 お互いにとってますます辛い時間になるだろう。それを防ぐためにも、シンプル 2. 講習の心構え7ケ条
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    008 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して なメッセージとして「この話を聴くメリット」を始めに宣言するのは、最も大切な ことの一つだ。 筆者が山梨県の公立大学・都留文科大学で非常勤講師として担当している「図 書館情報技術論」の授業(図書館司書の資格取得を目指す3年生のための3日間の 集中講義)では、初日の朝1時限目の冒頭で「皆さんには、この授業で 一生の宝 になるスキル を身に付けてもらいます」と宣言した。 本から電子データベースまで、さまざまな「裏付けある情報」の探し方に精通す ることは、「学生・社会人・市民として、これから遭遇するあらゆる問題に対し て、解決策を見つけて乗り越える力」になるからだ。ましてや「教える側 」として の知識・技術を学ぶことは、さまざまな利用者のニーズを想定しなければならず、 「探す側」として1回の講習を聴くだけの効果とは格段の差がある。そのように理 由を説明した上で、「皆さんには、今日で検索エンジンとフリー百科事典に頼る 生き方を卒業してもらいます」とも付け加えた。その理由は「どこの誰が言ったか 分からない情報に頼っていると、いつか無意識に間違った情報を拡散することに なり、周囲からの信頼を失う」からだ。ましてや、図書館の職員や学校の教員の 発言には、友人同士や家族の間でやりとりされる日常会話としての情報交換とは 異なり、責任が生じる。 この理由を説明せずに、いきなり「Web情報は、玉石混交なので危険です」と か「フリー百科事典は、信用できないのでレポートに使ってはいけません」という 話から始めると、幼い頃からWebに慣れ切った世代の学生達にはたちまち拒否 反応を起こされ、ますます身構えられてしまうだろう。 講習にあたっては、「何を伝えるべきか」より前に、まずは「どのような相手か」 を認識することが第一歩となる。たとえば、「これだけ情報がWeb化された時代、 図書館なんて、カフェ的な勉強部屋としての役割以外に、何があるのだろう?」 と考えている相手には、こちらが予定していた「本の探し方」を伝える前に、まず は「なぜ本を探すのか?」という話から講習をスタートさせるほうが、格段に興味 をもたれるだろう。
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    009ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して 2)「この人の話を聴いてみたい!」と思わせる 講演の成否は第一印象に大きく左右されるため、まずは笑顔と挨拶が大切であ る。仏頂面の人や、小声で下を向いている人の話を長時間にわたって聴くのは、 避けたいものだ。 しかし、誰もが「人前で話すこと」を得意としているわけではない。むしろ、図 書館の職員になることを望んで学び、実際に働いている方々は「本は好きだが、 どちらかと言えば人と接するのは苦手だ」という層も多いのではないだろうか。 「生まれながらに人前で話すのが得意で、緊張もしないし、全く苦痛ではない」 という資質をもった人は非常に稀な存在であり、もし居たとしても多くは図書館 職員という仕事は選ばないか、そもそも思い浮かばないだろう。なので、本稿で は「人前で話すのが苦手な読者」を想定することとしたい。誰もが「得意」にまでな る必要は、全くない。講習には付き物である「緊張」についても、筆者も新たな場 に立つ度に毎回必ず苦しめられており、恐らくなくなることはないだろう。話す のを「楽しい」とまで感じられれば理想的だが、その少し前の段階として、まずは 「どのようにすれば、少なくとも苦痛ではなくなるか」について考えたい。 そこで、「伝える内容の精査」を提案したい。一見「人前で話すコツ」にはあまり 結びつかないようだが、実は大いに関係があると考えている。それは、「褒めら れる経験を繰り返すと、もっと褒めてほしくなる」のと同じように、「相手に喜ん でもらえたり、しっかり話が伝わったりした経験を繰り返すと、もっと話してみ たくなる」からだ。「正直、こんな内容ではきっと退屈だろうな∼」と内心で思い ながら話す講習は、お互いに不幸な時間となってしまう。 そのために、後述するような受講者アンケートなどを駆使して「相手が何を求 めているか」を毎回精査して伝える内容を加除し、順番や見せ方などの工夫を繰 り返していくと、「この講習ならば、必ず学びの役に立つはずだ!」という自信が 生まれる。この時点では「次回は、堂々と話せそうだ」とまでは思えなくても構わ ない。「少なくとも、内容については充実しているぞ」という自信だけで良い。 ところが、話す本人が納得できる内容をつくってしまえば、誰しも「せっかく なので活用してほしい」、「相手に伝えたい」と思うものだ。そのような自信は態 度として聴き手に伝わる。少しでも興味をもって聴いてもらえれば、聴き手が 「面白い」と感じている箇所(頷いたり、笑ったり、ふとメモを取ったり、「そう だったのか!」という顔をするはずだ)が分かり、「ああ、こういうことが知りた
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    010 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して かったのだな」というポイントを(想定外だったことを含めて)少しずつ次の講習 に反映していけば、回を重ねるごとにますます自信をもって臨めるようになるだ ろう。 実は、かつては筆者自身も人前で話すことは大の苦手で、発表などはとても苦 痛だった。少しずつ変わったのは、中学生の頃から社会人になるまで続けた子供 キャンプ引率の野外教育ボランティア活動を通して、少しずつ「聴き手が喜んで くれる楽しさ」を味わった経験による。毎年、夏休みになると100人の小学生を 連れて八ヶ岳に3日間のキャンプに行くのだが、行き帰りのバスやキャンプファ イヤー、雨の日の体育館などでさまざまなレクリエーションを行う。何かゲーム をする際、もしもルールの説明が少しでも曖昧だと、前のほうに座った元気な子 供から厳しい突っ込みを受ける。たとえば「リーダー 1人VS子供100人で、勝 ち抜きジャンケン」をする場合を考えてみよう(実際にはより複雑なゲームのほう が盛り上がるのだが、あくまでも例として)。「負けた人は座って、最後に勝ち 残った人が優勝です」と言ったら、必ず「あいこの人はどうするの?」と訊ねられ る。この時、経験の浅い初心者のリーダーだと、その質問をした目の前の相手一 人にだけ視線を向けて「あいこは負けと同じように、座ってください」と答える。 すると、後ろのほうに座った大勢が「今、何て言ったの?」とザワザワし始める。 こうなると1対100のコミュニケーションを取るのは難しくなり、当然ゲームも 盛り上がらず、辛い(しかし貴重な)失敗の経験となってしまう。次善の手は、そ う訊かれて「それは全員に伝えるべきポイントだったな」と気づいたら「良い質問 ですね。あいこは負けと同じですよ∼!」と全員に向けて大きな声で伝えること。 そして最善の手は、最初からシンプルに漏れなく要点を説明することであり、そ れができれば小学生はすぐにルールを理解してゲームに集中できるため、場は大 いに盛り上がる。 小学生は素直なので「分からない」と感じれば集中力を切らして「つまらない」と いう態度を示し、私語や周りとのつつき合いが始まって騒ぎ出し、話し手にとっ ても「伝わらなかった。失敗した」ことが実感できる。 ところが、大学生や大人が相手の場合は、たとえ「分からない」、「つまらない」 と感じても、一応は最後まで話を聴いてくれる(例外もあるが)。ましてや、単位 に関わる必修科目のガイダンスとして実施した場合は尚更であり、いくら内容が 退屈であっても、どれだけ図書館職員が義務的な態度で話したとしても、その講 習の評判いかんに関わらず「大学としての恒例行事」として毎年継続されることも
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    011ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して 多いだろう。しかし、それが落とし穴なのである。 新入生にとって、入学して最初のガイダンスで「図書館って、本当はすごいん だ。ここで真剣に学べば、大きく成長できるかも知れない」と感じられるか、あ るいは「ちょっと考えれば分かるような内容で、退屈だった。やはりWebがあれ ば図書館なんて不要だ」と思わせてしまうかでは、その後の学び方や生き方が大 きく変わってしまう。これは、大学図書館に限らず、公共あるいは学校図書館で も同じことが言えよう。 「最初に聴き手の興味を惹きつけられるかどうか」によって、時には相手の人生 をも左右する可能性があり、一つ一つの講習を担当する職員にとっては、ここが 正念場であり、「腕の見せ所」となる。 とはいえ、始めの前提の通り、誰もが「話の達人」になる必要はない。ましてや、 子供向け教育テレビの「歌のお姉さん」や「体操のお兄さん」のような過剰な笑顔 とサービス精神を発揮する必要も全くない。大切なのは、その講習が「聴き手に とって、必ず役立つ」と信じ、その内容を「伝えたい」と自身が願っているかどう かである。「役立つ」と心の底から思えないならば内容の再検討が必要だし、役立 つならば、必ず「伝えたい」と思えるはずだ。その意思は必ず、話し手の表情と第 一声の挨拶にも表れる。 不思議なことに「心からの笑顔」かどうかは、聴き手には伝わってしまう。また、 小さな子供ほど鋭く見破るものである。したがって、いわゆる「営業スマイル」は 通用しない。小学生が相手だとしても「聴き手への敬意」を忘れないことが大切だ。 筆者が小学6年生80人を相手にアメリカやスウェーデンなど「世界の図書館探 訪記」について話した際、アンケートに「あやすような口調など、子供扱いをしな いでくれて嬉しかった」と書かれた経験がある。これは、12歳というその時点で の年齢だけを基準にしないで「将来、ハーバード大学に留学して、君もこのワイ ドナー記念図書館で勉強するかも知れない」、「ノーベル平和賞を取って、君がこ の受賞会場(ノルウェーのオスロ市庁舎)に立つ日が来るかも知れない」という「い つかは、大人になる相手だ」という視点で話したからだろうと考えている。 「子供は無知なものだ」という決めつけが聴き手との間に見えないバリアを生ん でしまうように、「利用者はマナーが悪いものだ」という決めつけもまた危険であ る。「本を汚さないこと」、「静かにすること」などの「べからず集」ばかりのガイダ ンスもしばしば見受けられるが、まだ入学したばかりの1年生にとっては、本を
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    012 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して 汚したのも騒いだのも、全く身に覚えのない濡れ衣である。そんな話からスター トする講習が、聴き手の興味を惹くはずがない。飲食物の持ち込み制限などを 「その図書館のルール」として伝える必要はもちろんあるが、「学びの楽しさ」に目 覚めた者は、自然と「本や情報に対する敬意」を払うようになるものだ。汚損や騒 音の予防策としては「マナー違反者予備軍への事前指導」よりも講習によって「学 びにワクワクさせる」ほうが、遥かに有効だ。 同じように、会場がざわついた際に「静かにしなさい!」と怒鳴ってばかりの講 習も、貴重な時間を無駄にしてしまう失敗例である。筆者は最大で1会場500人 ( 2回)の新入生向けガイダンスの経験があるが、だいたいの割合で言えば前列 に座った3割は、そもそも自らの「学びたい」という意思で熱心に聴く。中央の5 割は、必要を感じれば集中するが、もしも興味を感じなかったとしても一応は最 後まで聴く。問題は後ろのほうに座った2割で、この層を惹き込めるかどうかが 成否を分ける。最初に興味をもたせられなかったらたちまち私語が始まるだろう が、それを注意して黙らせるのに時間を取っていては、最初から前のほうで一生 懸命聴いている学生達に申しわけない。 比率の違いこそあれ、いずれの現場でもこのような現象は起きているはずだが、 「つまらなくとも、黙って座っていなさい」という話し手の要求を聞き入れてもら うより、最初のインパクトで「今日の話は、ひょっとしたら聴き逃すと損かもし れないぞ!?」と自分で気づかせるほうが、結果的には手っ取り早く静かになる。 筆者は、このような手強い講習の場合「一番後ろに座っているあのブロックが、 自らの意思で全員スマホを置いたら、自分の勝ち」というルールを心の中で設け て挑んでいる。その瞬間はだいたい最初の5分間が経過した頃に訪れるが、成功 すると、コツコツと準備してきた苦労が全て報われるような嬉しい気持ちになる。 このような場を、「図書館がいかに知的生産活動の助けとなり、人生を豊かに するか」に自ら気づかせるような、「図書館ファンを増やす活動の一環」と考えて みてはいかがだろうか。 3)「ここがポイント!」と分かるように話す 笑顔と挨拶の次に大切なのは、話し方である。 終始、お経のように抑揚なく平板なトーンで話してしまっては、伝わるものも
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    013ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して 伝わらない。ましてや昼休み直後(大学で言うと3時限目)の「魔の時間帯」におい ては、聴き手は睡魔という強敵とも戦わなければならない。 ここでも「講習全体の目的」と同じように、まずは要点を箇条書きで見せてしま うことが大切である。話の全体像が見えず「どこが区切りか」、「どこがゴールか (いつ終わるか)」が分からない状態でダラダラと聴き続けた場合、よっぽど興味 のある内容でない限りは睡魔のほうが勝ってしまうだろう。 また、ひと固まりの文章の中で「最も重要な言葉」を強調して話すように心掛け ると、講習にリズムとドラマ性が生まれ、聴き手が理解しやすい。たとえば「皆 さんが日頃いろいろな場面で使っている『Web情報』と『図書館が集めた資料』と の違いは、『責任の有無』です。つまり『誰が言ったのか?』と後から辿れるかどう かです」と話すとしても、終始同じトーンではなく、『 』内の言葉に意識的に力 点を置くと伝わりやすい。これについては既知の読者も多いと思われるが、自身 が話した講習の録画や録音を見返して(聴き返して)みた経験はあるだろうか。も しなければ、一度でも試してみることをお勧めしたい。筆者が補講用の録画を見 返してみたところ、まさに「反省点の山」であった。たとえば「早口である(伝えた い内容を詰め込み過ぎ)」、「話が脱線する(そして、なかなか戻って来ない)」、「話 が飛ぶ(前提となる知識を伝える前に、より応用的な話をしてしまう)」など、見 逃せない欠点を多く知ることができた。 できれば他者(同僚)にも聴かせて意見を求めるとより良いのだが、もちろん自 分一人が聴くだけでも構わない。音声だけでも、ぜひ一度ICレコーダ(スマホに も録音機能があるものが増えてきた)を使って、聴き返してみる機会を設けてみ てほしい。 4)「たとえ話」を使って、具体的なイメージをもたせる 平易な文章に「たとえ話」を加えることによって、聴き手はより具体的にイメー ジして理解できる。筆者が大学図書館職員向けの研修で70分間話した講演録の 文字起こし原稿録では、「たとえば」という言葉を54回も使っていた。ほぼ1.3 分間に1回の「たとえ話」をしていた計算となる。さすがにこれは多過ぎるかも知 れないが、少しずつでも活用することを勧めたい。 さっそく例を挙げると、「レポートや仕事では、裏付けのある情報源しか使っ
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    014 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して てはいけません」と言われても、実感までは湧かない。そこで、以下のように話 してみてはどうだろうか。 「あなたがもしも病気にかかった時、主治医が治療法をフリー百科事典で調べ ていたら、どう思いますか?『ちょっと待って! 医学なら医学で、専門の機関 がつくったデータベースがあるんじゃないの? そんな情報源で調べて、万が一 にも間違っていたら、誰が責任を取るの?』と、考えるでしょう。 今の『医学』の部分を、そのまま将来あなたが就く仕事の分野に置き換えてみて ください。『法律』でも、『農業』でも、『輸出入』でも、『株式投資』でも、何でも構 いません。 命に関わる問題だと人は真剣になるので医学という分野を例に出しましたが、 『プロとして責任を取らなければならない』という意味で、『不確かかも知れない 情報源を使っても構わない』という分野は、この世に一つもありません」。 「伝えるべき要素」を単に過不足なく話すのと、このように「たとえ話」に落とし 込んで話すのでは、「実感として受け取るメッセージ」に違いが出るはずだ。 5)単に「聴く」だけでなく、レクチャーに参加させる 相手が数人であれ、500人であれ、「一方的に話し、聴く」講習と「お互いにや り取りして、聴き手の意思が反映される」講習では、後者のほうが興味と理解を 得られやすいのは当然であろう。 少人数のゼミなどであれば、簡単な自己紹介をして互いの素性を知った上で話 し始め、時々話を振って意見を求めながら進めるのが理想的だが、大人数が相手 の場合や時間が限られている際は、なかなかそこまではできない。そんな時は 「今日お話しする○○という言葉について、既に知っていた方はどれくらいいま すか?」と挙手を求めたり、「この図書館には、何冊の本があると思いますか? ①1,000冊 ②1万冊 ③5万冊のうちから、1つだけ選んでください」とクイズ を出してみるなど、双方向性をもたせることが可能である。 「どうやら会場の大部分が、初めて知った言葉のようですね」という流れになれ ば、聴き手は「自分だけが知らなかったわけではない」と安心できるし、話し手は 「基礎から説明したほうが良さそうだ」と、結果を講習に反映して内容をアレンジ することができる。
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    015ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して 「ほとんどの方が1万冊以下と答えましたが、実はこの図書館には約5万冊の 本があります。1日に1冊読んだとしても、130年以上かかる計算になります。 これだけの知識が得られる場だということを、ご存知でしたか?」と話せば、始 めから単なる事実として紹介するよりも数を実感できる。 ただし、初対面の講演者の前で積極的に手を挙げるのは、誰しも緊張するもの である。また、強要するとかえって心理的な負担になる場合もある。このような 問いかけは、あくまでも会場とのコミュニケーションを促す手段として捉え、必 ずしも全員に挙手や参加を求める必要はない。 大切なのは「講演者が一方的に話しているだけの場ではなく」、「聴き手の存在 を忘れておらず」、「双方向的な意思疎通を望んでいる(求めている、ではない)」 ことであり、この3つが伝われば成功はほぼ間違いない。 6)先の読めない展開で、ワクワクさせる   3つ目に挙げた「講習の全体像を見せる」とい点と矛盾するようだが、「先の見 えてしまっている話」というのは退屈なものだ。また、余りにも詳細なパワーポ イント資料などを配布してしまうと、先走ってざっと読み、「内容を理解したよ うな」気になって身が入らない場合も多い。したがって、始めから全てを見せて しまわずに、講習を聴き進めていくうちに謎が解けていくようなドラマ性のあ る演出も有効である。そのために、講習内容を「著作権と引用表記の方法」など と素直には示さず、あえて「Webからのコピペは、何故ダメなのか!?」のような、 いったん考えさせる表記にするのも一つの手となる。 ここでも、クイズのような双方向性が功を奏する。しかも、できれば聴き手の 予想を裏切るようなものが望ましい。意外な結果が示されると、人は「何故そう なるんだ?」とか「そんなに○○なのか!」「これが違法ならば、どうすれば良い んだ?」と考えて興味をもち、浮かんだ疑問について自ら調べるようになる。そ れが分かった時に「そういう意味だったのか!」と膝を打つような「罠を仕掛ける」 のも有効である。これが狙い通りに運ぶと、講習はますます苦痛ではなくなり、 楽しみになっていく。 「要点の箇条書き」は、コース料理でいうと「お品書き」に過ぎない。実際にテー ブルに運ばれて味わってみた時に初めて気づく意外性があると、より深く印象に
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    016 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して 残り、「次の一皿」が楽しみになり、気づいたらデザートまで平らげていて、時間 があっという間に感じてしまう。そうなれば講習は大成功だったと言えよう。 ただし、この方法はあくまでも「応用編」であり、必ずしも全ての講習で盛り込 まなければならないわけではない。一つ一つの基礎的な内容がしっかり伝わるこ とが最優先で、その上でこそ初めて活きる手法であることは、ここで強調してお きたい。 7)「ご清聴ありがとう」から「質問をどうぞ!」へ 講習中の反応のみならず、聴き手による質問から学ぶことも多い。そこで、最 後に5分間だけでも質疑応答のコーナーを設けることをお勧めしたい。そのため にも、時間を守ることは大切だ。ここでも、録音による振り返りとリハーサルが 活きる。 筆者が毎年研究発表を行っている学会では「15分間の発表+5分間の質疑応答」 というルールがあり、質疑応答を行うべき5分間まで使ってしまうと、会場とや り取りする機会を得られない。これでは「自身が伝えたいこと」はより多く話せる かもしれないが、発表者自身が「新たな気づき」を得ることはできない。特に学会 の場合は、会場に居るのは「単なる情報の受け手」ではなく、同じ分野の研究者 たちなので、「異なる視点からのアドバイス」や「自身では気づかなかった弱点の 指摘」を受けられるなど、質疑応答がもたらすメリットは計り知れない。むしろ、 それこそが学会の最大の特長の一つである。講習会においても、内容の改善に役 立つはずだ。 また、アンケートも同じように重要である。「講習は役立ったか?」だけではな く、各種の検索ツールを教えるならば、それぞれについて「知っていたか?」「利 用しているか?」なども訊ね、集計をする際に「学年によって、各ツールの認知度 や利用度にどんな違いがあるか?」や「どのような受講者が『役立つ』と感じる傾向 があるか?」を分析してみるとよい。そうすると、たとえば「高学年になっても、 認知度や利用度が伸びていない。3年生(就職活動準備)向けや4年生(卒業論文 執筆)向けにも内容をアレンジして実施して、各段階ならではの興味を呼び覚ま してみよう」など、より意義のある講習が目指せるだけでなく、「どんな利用者が、 何を求めているのか」を知れば、図書館そのものの運営にも役立つ。
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    017ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して 日本の大学は7年以内ごとに1度、文部科学大臣の認証を受けた評価機関に総 合的な評価を受けることが義務づけられているが、その中で「図書館の評価基準」 は昔からほとんど変わっておらず、蔵書数・来館者数・床面積・机の数、椅子の 数・開館時間といった要素が中心となっている。ところが、アメリカでは2004 年から「大学図書館の利用によって、4年間でどれだけ情報活用能力が伸びたか」 という 成長度 が盛り込まれている。そのため、アンケートやインタビューな どで客観的なデータを取って蓄積する必要があるのだ※1 。 日本の大学は現在、18歳人口の減少などによる財政難が続き、図書館の予算 や専任職員が削減されている傾向がある。これは、自治体など公共図書館でも同 じことが言えよう。 このようなアンケートの蓄積は、講習の改善に役立つだけでなく、図書館が利 用者の知的活動に寄与してきた証ともなる。「職員は専門的な知識をもって講習 を行い、それが利用者の学びや問題解決に貢献している」と経営者や自治体に訴 える場合に、このような客観的な証拠となるデータがあるとないとでは将来像が 左右されかねない。 さらに、アンケートの「自由記述欄」はヒントの宝庫である。質問項目として設 けることすら思いつかなったような鋭いコメントに「ハッ!」とさせられることも 多い。また、この欄は「聴き手からのメッセージ」でもある。「今日の講習を聴か なかったら、ネット情報に頼るだけの人生を歩んでいたかも知れない。目からウ ロコが落ちた思いです。ありがとうございました」というような言葉を受け取る と、どれほど苦労して準備をしてきたとしても一瞬で報われ、疲れも吹っ飛んで しまい「次の講習をより良いものにしよう!」という元気が湧きあがってくる。一 つ一つを紹介することはできないが、業務ではなく筆者が個人として行った講演 会のアンケートは、全て大切に取ってある。 アンケートの最後には「ご感想・ご質問・改善すべき点・もっと知りたかった 点など、どのようなコメントでも結構ですので、どうぞ自由にお書きください (次回に役立てさせていただきます)」と書いた、なるべくスペースの大きな自由 記述欄を設けることを大いにお勧めしたい。
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    018 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して 筆者が講演の内容をデザインする上で心掛けている点を、以下7つにまとめた。 1)受講者が「知らないこと」、「役立つこと」 2)図書館は、無限につながっていること 3)情報の信頼性を疑うこと 4)価値ある情報は、有料であること 5)万能のデータベースは存在しないこと 6)知に敬意を払うこと 7)図書館職員自身も学び続けていること 1)受講者が「知らないこと」、「役立つこと」 講習にあたってまず留意すべきなのが、ついつい「情報を収集・提供する側」の 立場で考えてしまいがちな点である。たとえば「蔵書検索システムの書誌データ 構造」に視点をあてた講習も多いが、利用者はあくまでも「求めている情報を得た い」のであって「図書館情報学を学びたい」のではない。「ミニ司書課程講座」や「図 書館職員の新人研修」のようになっては、受講者のニーズと齟齬が生まれてしま う。 日頃から検索エンジンを使っている層ならば、それと同じ感覚でかなりの部分 までOPACを使いこなすことはできるので、多くの説明は必要ない。また、書 籍通販サイトなどに慣れている受講者は、検索結果で「著者名」がハイパーリンク になっていれば「同じ人が書いた他の本も見つかるのではないか?」とは、容易に 想像がつく。 図書館職員の専門知識が活きるのはその先で、たとえば「NDCの分類番号や件 名がハイパーリンクになっている場合は、それをクリックすれば同じ分野の本が 芋づる式に見つかる」という点は、意外と思い浮かばない。なぜなら「分類番号」 や「件名」は、多くの受講者にとっては「よく知らないからクリックしない意味不 明の記号」に過ぎないからだ。 このように、図書館側にとっては「必ず話さなければならない」と思っているこ 3. 伝えるべき7ケ条
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    019ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して とが聴き手にとっては「既に知っていること・予想がつくこと」であったり、逆に 「こんなことは言わなくても分かるだろう」と思っていた点こそが「未知の有用な スキル」であることは多い。思い込みを捨てて、各回のアンケートなどを参考に 内容を再構築してみてほしい。筆者が行うOPAC講習の実例については、後述 する。 2)図書館は、無限につながっていること 小さな公共図書館であっても、その市区町村の中央館や他機関との提携による 「取り寄せサービス」で、より多くの本や資料が使えることも、利用者にはあまり 知られていない。 大学図書館でも同じで、多少のお金(郵送料・複写料)と数日の待ち時間を使え ば、どんなに小さい大学でも、あるいは不便な地域であっても、巨大な大学や一 流の研究大学にも匹敵するだけの情報を手に入れられる事実は、必ず説明する必 要がある。 さらに、各省庁が公開している統計データベースや、大学などの研究機関が発 信している機関リポジトリのように、「その図書館が収集しているわけではない が、信頼できるWeb情報」についても、図書館資料と組み合わせることによって 学びに役立つならば、大いに紹介するべきであろう。これは、図書館を主語とし た「利用法のガイダンス」から脱却し、「あなた(聴き手)が問題を解決するために、 こんな情報の見つけ方がある」という視点をもつための立脚点にもなる。 利用者が図書館の評価をする際、まずは建物の大きさや並んだ本の量だけを見 てしまうのは無理もないことだが、これらを紹介すれば、その図書館を見る目が 変わるだけでなく、世界を見る視野が格段に広がるだろう。 3)情報の信頼性を疑うこと よく「Web情報と図書館資料のどっちが優れているか?」のような対比がなさ れるが、両者は相反する存在ではない。大切なのは「信頼できる情報か否か」で あって、「印刷されているか否か」ではない。
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    020 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して たとえば政府が提供する統計データや法規は、Web情報であっても大いに活 用すべきである。いっぽう本の世界も玉石混交であり、同じ「ビジネス書」という 分野でも、客観的なデータ分析や調査を基にした研究や提言もあれば、単に有名 な経営者が自身の経験を語る汎用性の低いものや、タレント的な経済評論家が極 端な持論を展開するようなものもある。もちろん図書館には資料を購入する基準 があるので書店よりは水準の高い情報が集まるが、それでも最後は自分自身がそ れらの情報を取捨選択しなければならない。その際に、やはりどうしても基礎知 識が必要となる。情報の量が肥大化し、さまざまな方法で大量に手に入るように なった現代こそ、広い視野をもって日頃から学び続けることが、真偽の見極めに は大切だ。これは、図書館職員にも同じことが言えよう。 基礎知識があれば、疑わしい点のある情報には自ずと「本当かな?」という本能 的な嗅覚が働くようになる。また、日頃から意識的に「裏付けのある情報」のみを 使うようにしていると、だんだん個人のブログやフリー百科事典などにはそもそ も目がいかないようになる。その情報を使う時には後でいちいち検証しなければ ならないし、もっと恐ろしいのは、無意識に自身の中に蓄積した大量の情報の中 に「裏付けのある情報」と「間違っているかも知れない(そして誰も誤りに責任を取 らない)情報」が混在し、自分でも見分けがつかなくなることだ。 丹精を込めてつくったワインの樽にたった一滴の泥水が入っても売り物になら ないのと同じように、自身が発する言葉に関しても、仕事や学びの場では責任が ともなう。その点を踏まえた人の話は周りからも信頼されるだろうが、必ずしも 根拠があるわけではない話をしばしば口にする人の言葉は、必ずいつか誰かが疑 い始めるだろう。 4)価値ある情報は、有料であること Webの世界に転がっている情報があまりにも多く、しかも簡単に無料で手に 入るので、人はついつい水や空気のように「当たり前に受け取れるもの」と捉えて しまい、「情報は、お金を払ってまで手に入れる必要はない」と思い込んでしまう。 ところが、たとえば新聞の電子版などは、新聞社が記者を雇い、時間をかけて 教育し、給料を払い、取材をさせ、記者が情報を分析して文章を推敲し、上位職 がチェックし、責任をもって発信した情報である。その価値は紙に印刷された
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    021ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して 新聞と全く劣らないため、相応の対価が必要となる。全てを無料でWebに公開 したらそもそも事業として成り立たないが、やはり「月々の購読料を払ってでも、 手に入れる価値がある」と判断する読者が多く存在し、契約を交わして「読む権 利」を手に入れている。 いっぽう、政府が公開している統計データは誰でも無料で使えるが、膨大な情 報を集めて精査するのには当然ながら税金が使われており、国民全員が間接的に 費用の負担をしている。だからこそ、無料で受け取る権利が誰にもあるのだ。 「責任ある情報には価値があり、価値がある情報には対価が必要である」という 大原則は、講習の中(できれば冒頭)で必ず伝えるべきメッセージである。この点 に立脚しなければ、「このWeb時代に、図書館なんて要るのかな?」という聴き 手の思い込みを払拭できず、「せっかくだから、この講習でしっかりと情報の集 め方を学んでみよう!」と思わせることは難しくなる。 5)万能のデータベースは存在しないこと 筆者は、毎回の講習会で必ずどこかで「この世に完璧なデータベースは存在し ない」と言うようにしている。たとえば日本の雑誌記事を探す場合にしても、収 録対象が違う以上「国立国会図書館サーチ」も完璧ではないし、「CiNii Articles」 も完璧ではない。つまり、大切なのは「データベースにはそれぞれの特性がある ので、その都度の目的に応じて最適なものを選べる」ようにすることである。 限られた講習時間(大学の講義1コマならば90分間)の中で全ての資料や情報 ツールを教えられるわけではないので、「受講後に自分自身で各種のデータベー スを実際に使ってみて『情報の引き出し』を増やすこと」を勧めるのが不可欠とな る。 これを伝えないと、せっかく文献から統計・法令などさまざまな情報ツールを 教えても、最後の質疑応答で「要するに、どのデータベースが一番網羅的なので すか?」と訊かれてしまうだろう。この質問が出た場合、この大切なメッセージ が伝わっていないため、講習内容の再構築が必要となる。
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    022 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して 6)知に敬意を払うこと 「人類が本や論文の形で蓄積してきた叡智と、無料でWebに転がっている情報 との違い」に加えて、「他の研究者が苦心して書いた著作物を、自分のアイデアの ように使うこと」(剽窃)や、「自分にとって都合の良いデータをでっち上げること」 (捏造)の罪の重さを説明するのに、これまで図書館職員などの情報リテラシー教 育担当者はたいへんな苦労をしてきた。ところが、幸か不幸かSTAP細胞の事件 以降はこの問題への認知度がぐっと上がり、非常に説明がしやすくなった。 科学者にとっては尚更だが、どのような分野で糧を得る者にとっても「あの人 の言うことは信用できない」という評価を得たら社会的には致命的なダメージと なるため、情報倫理の意識喚起は今後さらに重要になっていくだろう。 ただし、人間は「定められたルール」よりも、「自分の意思で決めた方針」をより 重んずるものである。自らが目的をもって学び、考えることを繰り返していくと、 同じような問題について過去に研究したり提言したりした先人達への敬意が、自 然と生まれてくる。そうなれば、「このアイデアをこっそり盗んでやろう」ではな く、「この点を踏まえて、自分がさらに発展させ、実現させてみよう」という考え 方に変わっていく。そこに行き着く前に「安易なコピペでお茶を濁してレポート を書き、ギリギリの評価で単位を得ること」を覚えてしまっては成長できないの で、学びのスタート地点に立った早い段階で教えることが必要なのである。 これについても、基礎的なルール説明は必要だが、館内マナーと同じく「違反 者予備軍への事前指導」よりも「未知の世界を学ぶこと」や「世界初の研究に挑戦す ること」にワクワクさせることのほうが、長い目で見ればずっと有効であろう。 7)図書館職員自身も学び続けていること 図書館職員も仕事であれ、趣味であれ、どんな分野でも良いので「自分自身が 学ぶ場」を設け、真剣に取り組んでみると、「情報の探し方」を教える際に、単な る知識ではなく「血の通った言葉」としての説得力が増す。 たとえば、誰しも仕事の上で「報告書」を書くことは多いが、「企画書」や「提案 書」を書いてみると、相手を説得できるだけの裏付けある情報がどうしても必要 になる。ましてや図書館系の専門誌に論文などの原稿を書くとなれば、その分野
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    023ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して の専門家達に読まれてしまうだけに、「これまでに同じような提言がされていな いか」、「失敗事例や、反証はないか」という先行研究を踏まえた上で執筆するこ ととなる。そういった経験は、図書館職員としてまたとない成長の機会となる。 学部時代に卒業論文すら書かなかった筆者にとって、30歳を過ぎて働きなが ら通った大学院での修士論文が、生まれて初めて挑戦した「研究者の目に晒され る文章」であった。図書館で働き、曲がりなりにも著作権や引用ルールについて 教えている以上、信頼できない情報源を使ったり不適切な引用をしたりは、絶対 にできない。 それまで長い期間と多くの場で図書館と学術データベースの活用法を教えてき たが、こうして自分自身が「情報を必要とし、活用する側」になってみると、7年 間(学生雇員時代を含めると11年間)にわたる図書館職員としての経験は、あく までも「情報を提供する側」としての「知識」の蓄積であったことに気づいた。「求 める情報が見つからないことの苦しみ」や「指導教員に弱点を指摘された時の驚き や悔しさ」、そして「見つけた情報が研究に役立った時の喜び」や「論文が後の誰 かに引用された時の嬉しさ」は、実際に体験してみて初めて知ったことばかりで、 それが翻って「情報を提供する側」に立ち戻った時に、血肉となっている。 筆者が、中央大学のビジネススクール(働きながら学ぶ社会人のための経営系 専門職大学院)事務室に勤務していた際、ある女性の在学生が、自分の子供に「仕 事に加えて大学院にまで通って、忙しくてごめんね」と言ったところ、「『勉強し なさい』と言うだけのお母さんより、自分も勉強しているお母さんのほうがずっ と好きだ」と言われた経験を話してくれたことがある。「血の通った言葉」は、「理 に適った言葉」よりもずっと深く人の心に届くものだ。 「図書館職員自身も、日進月歩の情報化社会において日々学び続けている」とい う事実を伝えることで、この講習会自体が最新の知識・技術であることも分かり、 言葉に説得力が増し、より聴き手を惹き込むことができるだろう。
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    024 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して 大学入学直後の時期に全ての学部共通で90分間(1コマ)で実施すことを想定し、 誌上で模擬講習を行う。ただし、前章までに触れてきたポイントについては割愛 するので、必要に応じて講習に盛り込んでいただきたい。 こんにちは。今日の講習のテーマは「裏付けある情報の探し方」です。 皆さんがこれからレポートに挑んだり、卒業論文を執筆したり、実際に社会に 出て出逢うさまざまな問題を解決するためには、まずは必要な情報を探し、それ を材料に考えて結論を導き出し、自分の言葉で人に伝える必要があります。 今日はまずはその第一歩として、図書館がもっている膨大な本や、さまざまな 専門雑誌に載っている記事、さらに公的機関が提供している統計情報などを、各 種のデータベースを使って探す方法を学びます。この知識と技術を身に付けるこ とによって、効率的に多くの信頼できる情報を見つけ出し、より説得力のある文 章を書いたり、発言できるようになります。 きっと皆さんはそれぞれの夢や目標をもっていると思いますが、それがどのよ うな分野であっても、実現のためには周囲の人に信頼されることが大切です。そ のために、自分の言葉に責任をもてるよう、「裏付けある情報の探し方」を身に付 けましょう。 この講習では、以下の7つのテーマについて順にお話をします(配布資料にも 印刷)。 それでは、さっそく始めましょう。 1)あなたにとって、なぜ図書館が役立つのか 2)情報の評価基準をもちましょう 3)学術情報の流れ 4)本を探す 5)雑誌の記事や論文を探す 6)公的機関のデータベース(統計・法令)を活用する 7)著作権と引用の決まり 4. 大学新入生向け講習の誌上実演
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    025ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して 1)あなたにとって、なぜ図書館が役立つのか Webが急速に発達した現在「図書館なんて、必要なのか?」と疑問をもたれる 方もいるかも知れません。そこで、皆さんにクイズを出します。次の文章のうち、 どの点が間違っていると思いますか? 「どんな情報でも、誰でも、いつでも、どこでも、無料で手に入るようになっ た」 (手が挙がれば、発言を促す。なければ「たとえば、初めの『どんな情報でも』は どうですか?」と訊いてみる。「間違っていても、全然構いませんよ」とも付け加 える。全く発言が出ない場合には強要せず、少しずつ説明を進める)。 たとえばFacebookなどのSNSでは、本人が公開を希望しない写真には閲覧 制限をかけられますね。企業がもっている技術データであれば、制限をかける以 前にそもそもWeb上には置かないでしょう。一部の技術者・経営者以外は見ら れないよう守られているはずです。つまり、「どんな情報でも、誰でも」というの はまず嘘ですね。 「いつでも、どこでも」というのも嘘です。機器が故障したり、電源が切れた 時や認証IDやパスワードを忘れた時、ネット環境がない場所、飛行機内のよう に禁じられた場所など、少しでも条件が整わなければWeb接続は遮断されます。 頭の中で、その状況を想像してみてください。何か解決しなければならない問題 に直面した際、自分自身の頭の中に、知識の蓄積と「ものの考え方の基礎」がなけ れば解決策が出せないことが想像できるでしょう。 「無料で」はどうでしょうか。新聞の電子版などに代表されるように、会員制の 有料情報サイトはたくさんあります。つまり「お金を払った人だけが手に入れら れる付加価値のある情報」にはアクセス制限がかかっているので、「無料で」も嘘 だということになります。それでは、価値ある情報を得るためにその都度料金を 払わなければならないかと言えば、必ずしもそうではありません。たとえば大学 図書館では、学びや研究に必要と判断した電子情報については、学生・教職員 ならば学内のパソコンや無線LAN、あるいは自宅からのID認証によっても閲覧 できるよう契約を結んで、利用者に提供しています。つまり皆さんは大学在学 中、玉石混交のWeb情報の中でも厳選された「発信元が辿れる、責任ある情報」 を、いちいちお金を払わずに手に入れられるわけです。
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    026 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して これは本や雑誌についても言えることです。図書館では、皆さんから預かった 学費の一部を使い、学びに必要となる資料を選んで集め、書名や著者名から本を 探したり、雑誌であれば一つ一つの記事までも検索できるようにデータベース化 しているのです。 分からないことにぶつかった時に、検索エンジンやフリー百科事典で調べる術 しか知らないか、あるいは図書館と有料データベースの活用法を知っているかで は、情報収集・企画立案の能力に大きく差が出ます。 本でしっかりと基礎知識を学び、専門雑誌の記事で関心ある分野の最新事情を 知り、場合によっては統計データなどを集めて分析して考え、文章や発表で提言 することを繰り返せば、たとえWeb環境のない場所で1対1の対話の中で何か を問われたとしても、皆さんが発する言葉には説得力と信頼性が生まれます。 これこそが、図書館で学ぶ意義です。 2)情報の評価基準をもちましょう たくさん情報が手に入る中で、皆さんは取捨選択をしなければなりません。検 索エンジンで出てきた結果を上から順に見て適当そうな情報を選び、切り貼りを して体裁を整えてレポートを書いても、きっと先生方は見破ってしまうでしょう し、皆さん自身も成長できません。大学時代の4年間は、実はこのような小さな 課題を一つ一つ乗り越えることによって、知識や思考力を養って大きな力を得ら れるように教育カリキュラムが設計されています。ですので、どうかレポートを 「面倒な存在」と捉えず、「自分が成長できるチャンスなんだ」と早めに頭を切り替 えてみてください。この発想の転換ができた人から、一歩ずつ確実に問題解決力 を身に付け始めることとなります。 さて、まずは情報の「信頼性・正確性・客観性」について考えてみましょう。こ れから皆さんが企業などに勤める社会人となり、責任をもって情報を発信したり 企画立案したりする際には、一般の検索エンジンやフリー百科事典に頼って仕事 をすることは許されません。また、先入観や主観に基づいた偏見ある情報も排除 する必要があります。たとえば上司に提案書を持っていく時に、そこに書いた全 ての情報について「どこから取ってきたデータなのか、他人の意見が入っている とすれば、いつ、どこで、誰が、発した言葉なのか」を全て説明できなければな
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    027ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して らず、それ以前に、訊かれるまでもなく分かるように記載しなければなりませ ん。新聞や雑誌の記事などで統計データに基づいて作成したグラフ(たとえば人 口の増減や分布など)などが載る際に「出典:2015年度 国勢調査(総務省)より」 などと必ず表記されているのは、そのためです。誰が見ても「その情報をどこか ら取ったのか。そして、偏りのない信頼できる情報源なのか」が確認できるよう にしなければなりません。「Webのどこかに載っていました」、「誰が言っていた のかは、思い出せません」では通用しませんし、フリー百科事典も確かな出典の 記載がなければ「匿名、つまり誰が言ったかを示せない」情報なので、大学でのレ ポートや会社での仕事に使うには適しません。 そうなると、「こんな種類の情報を探す時には、この資料あるいはデータベー スが使える」という知識が必要になります。たとえば統計だったらここ、法律 だったらここ、というふうに「情報の引き出し」が多い人ほど、最短距離で的確に 情報を集められるようになります。この能力のことを、「情報リテラシー」とよび ます。「リテラシー」とは、本来「読み書き能力」の意味ですが、ここでは情報を取 り扱う能力として使われています。それは、単に検索エンジンで大量の情報を集 められるという意味ではなく、それを取捨選択したり、そもそも裏付けある情報
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    028 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して だけに限定して集められる力が大切になります。 次に「専門性・網羅性・鮮度」です。情報の発信者が特定できたとしても、個人 がブログに書いた日記のような記事では、「その人がどれだけの知識をもち、調 査を経て、客観性をもって書いているのか」は分かりません。また、間違ってい た時に責任を追及することも難しいでしょう。その点、たとえば新聞記事であれ ば、その新聞社が雇った記者に書かせ、発信に値するだけの基準を満たした情報 と言えます。「この新聞に載っていた」と記載すれば、万が一間違っていたことが 後から発覚した場合にも、あなた自身ではなく新聞社が責任を負うことになりま す。もう一つ付け加えると、ある事柄、たとえば政治的な判断について常に全て の新聞が同じことを書いているわけではなく、それぞれ視点が異なることがあり ます。なので、一つの情報源ではなく、網羅的に集めて複数の意見を比較する多 角的な視点をもつことが必要となります。もしも意見の対立点があれば、それこ そがその問題の本質を見抜くヒントとなります。どれだけ裏付けある情報を集め られたとしても、「この記事ではこう言っている」、「あの記事ではああ言っている」 と羅列して紹介するだけでは、レポートに求められる「考察」、つまり自分の考え と意見を欠いていることになります。 網羅性という意味では、書店と大学図書館の違いも意識してください。大学で 取り扱う専門分野の本は、特に卒業論文のようなレベルになると、大きい書店に 行ってもなかなか見つかりません。なぜなら書店があらゆる分野の本を置く義務 はなく、売れる本を置くのは商売として当然だからです。しかし、大学図書館で はその大学が置く学部や学科で取り扱う専門分野についての基礎的な本は必ず集 めていますし、見つからない場合でも他大学と連携して取り寄せたり、購入リク エストを出すことも可能です。 そして、情報には鮮度があります。数学や物理学の分野では何千年経っても変 わらない真理もありますが、実社会での国際情勢・ビジネス・政治などの問題を 取り扱う場合には、歴史や背景を踏まえた上で、常に最新の情報を知る必要があ ります。「Web情報に比べると、本の情報は古いのではないか」というのは、確 かに正しい考えです。なぜなら、本に載っているのは既に熟慮し尽くされた「重 要で基礎的な知識」であり、今日この瞬間に起こった出来事を知るための情報源 ではないからです。いっぽう、スピードの速いWeb情報にも、先ほどの電子新 聞や通信社サイトなど、責任の所在の明確な情報源もあります。つまり「本と
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    029ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して Webのどちらが優れているか」ではなく、用途が異なるので両者を必要に応じて 使い分けることが大切なのです。 次に「費用対効果」ですが、同じくらいのページ数の本にも値段の差があること をご存知でしょうか。ベストセラー小説ならば1,000円台で買えても、大学図書 館が取り扱うような専門性が高い本では5,000円や1万円するものは結構ありま す。これは買う人の数による違いで、専門性の高い本はそれほどたくさんの人が 買うわけではないため、どうしても値段が高くなってしまいます。卒業までに読 むべき本を全て自費で買っていたら、アルバイト代は底をついてしまうし、部屋 も本で埋め尽くされてしまうでしょう。だからこそ、高価な大量の専門書を共有 できる図書館には、利用価値があるのです。 そして、最後に最も大切なのが「再生産性」です。Web情報の切り貼りで何度 レポートを書いてもどのような力も身につきませんが、今日お話しするやり方で 基礎となる情報を集めて、そこから何が言えるかを考察し、解決策を打ち出して 文章や言葉にすることを何度も経験すると、他の課題にも応用が可能な問題解決 力・発信力が身についていきます。そして、その時に手にした資料やデータベー スの特性や使い方は、もしも最終的にはレポートで使わなかったとしても、必ず 記憶と経験として自分の中に残ります。すると、次に何か別の問題について考え る時に、自分が蓄積した知識の中から、「日本と中国の貿易収支だったら、あの データベースを見れば分かるはずだ」と閃いて、すぐに引き出せるようになりま す。この力は、あなたにとって一生の宝物になることを約束します。 初めてのレポートを書くのは、誰にとっても苦しいものです。ついつい、検索 エンジンで適当な情報を集めて切り貼りしたくなってきます。しかし、そこで一 度踏みとどまって自分がなりたい将来像を思い描き、楽な道に流されずに正々 堂々と自力で考えることに挑戦してみてください。もしも数枚のレポートを書く ために1週間を費やしてしまったとしても、それは決して無駄な時間にはなりま せん。その経験を何度も繰り返すことによって、未知の高度な課題に対しても、 より短時間で効率的に解決策を導き出せるようになっていくはずです。その力を 獲得できるのが大学であり、その推進力となるのが図書館なのです。
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    030 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して 3)学術情報の流れ 資料の探し方の前に、「学術情報の流れ」についてお話します。何か新しい発見 や技術が生まれた場合、たとえば「iPS細胞が開発された」という時、皆さんはま ず新聞やネットのニュースで知ることになるでしょう。ところが、そこには一般 向けのごく表層的な事実しか載っていません。開発した研究者は「どのような実 験を経て結果(開発)にいたったか」を詳細なデータと共に論文として記述します。 その論文は、専門雑誌に載る前に同じ分野の業績ある研究者たちが組んだチーム によるチェック(査読)を受けて「充分な実験データが示され、結論にいたる研究 の過程にも問題がない」ことが認められると、『Nature』や『Science』などの権威 ある学術雑誌に論文が載ります。このプロセスは、理学・工学のみならず、経 済・社会などあらゆる分野で共通です。このように厳しくチェックを受けている から、専門雑誌とWeb上の匿名情報は全く質が異なるのです。 そして、専門誌に掲載された論文などの情報を世界中で共有をして、それを踏 まえてさまざまな研究がなされた後で、その分野の基礎知識が本になります。で すから、まず概要を掴むためにはしっかりと本で学び、ある特定の問題について
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    031ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して の最新事例や掘り下げた情報を知りたい場合には専門雑誌の記事を探す、という 「使い分け」が大切になります。つまり、本と雑誌とは、役目に違いがあるのです。 したがって、本日は「本の探し方」と「雑誌記事の探し方」の両方を皆さんに知って いただきます。この両者を組み合わせながら、また次の世代が大学で学習や研究 を続けることで、未来の発見につながります。以上が、「学術情報の流れ」です。 こうした専門雑誌や新聞は、責任をもって刊行しているため基本的には有料で す。電子版についても、お金を払った購読者以外にはロックがかかっていて、誰 でも読めるわけではありません。データベース会社や新聞社は利用料金を取り、 それを基に執筆料金や記者の給与を払っています。お金には、責任が伴います。 つまり、個々の記事を書いた人はいい加減な情報は出せないし、料金を負担して いる利用者は、その情報が間違っていた場合には情報元に責任を問うことができ ます。ところが、たとえばフリー百科事典の記事のような情報には、誰も責任を 負わないし、誰に対しても責任を問えません。だから、大学での学びや社会に出 てからの仕事では「裏付けある情報」、つまり「どこの誰が言ったのかを辿れる情 報」しか使えないわけです。この点を、大学生となった皆さんは肝に銘じてくだ さい。
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    032 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して 4)本を探す それでは、いよいよ「本の探し方」に進みましょう。これが、「OPAC」と呼ば れる図書館の蔵書検索サイトです。聴きなれない言葉だと思いますが「O」はオン ライン、つまり「Webで使える」という意味です。「PA」はパブリック・アクセス、 「公開されている」という意味です。「C」はカタログ、日本語では「目録」と言って、 図書館がもつたくさんの本を一覧・検索できるようにしたデータベースです。本 1冊1冊のタイトルや書いた人の名前などの情報が記録されているので、それぞ れ「書名」や「著者名」の検索ボックスに入れて検索すれば、探している本が見つか ります。ここまでは皆さん知っているか、本を通販で買ったことがあれば想像が できるでしょう。それでは、「検索結果画面」が出てお目当ての本が見つかった時 に、「ここがゴールだ。さあ、数字をメモして、本棚へ探しに行こう」と思ってい ませんか? それでは、毎回1冊の本しか見つからなくて少しもったいないです。 今日はせっかくなので、もう少しワクワクすることを教えましょう。 ここでは、大学生になった皆さんにお薦めの『知的生産の技術』(岩波書店・ 1969年)という本を例に見てみましょう。この本はタイトルはお堅いですが、「学 び方・考え方・伝え方」という大切な力の修得法についてとてもやさしく書かれ た本で、今から50年近く昔に書かれたのに、Webが発達した現在でも全く色褪 せずに読まれ続けています。残念なことに私は大人になってから初めて読んだの ですが、「大学1年生の時に出逢っていれば良かった!」と強く後悔しており、今 日の講習会に参加してくれた皆さんへ先輩からのプレゼントとしてこの本を紹介 します。 さて、本のタイトルで検索すると、この結果画面が出ます。まず「著者名」の 「梅棹忠夫」が青字でアンダーラインが付いているのでクリックすると、この方が 書いた他の本がたくさん見つかります。これは本の通販サイトと同じ要領なので、 ほとんどの人が予想できていたと思います。それでは、その下の「件名」はどうで しょうか。この本には「学術」と「情報処理」という全く異なる2つの件名がついて います。試しに「学術」をクリックしてみると、あの福澤諭吉の『学問のすすめ』な ど、たくさんの「学ぶこと」や「学び方」に関する本がヒットしました。このように 同じ件名をもつ本、つまり同じ分野の本がリストアップできるのです。そしてこ の本には「学術」という面の他に、学んだ上で得た情報を整理するための技術とし て「情報処理」という件名も付いています。ここをクリックすると、同じように
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    033ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して 「情報処理」に関する本のリストを見ることができます。「学術」も「情報処理」も、 『知的生産の技術』というこの本のタイトルには1文字も含まれていません。とこ ろが、図書館ではOPACのデータをつくる際にそれぞれの本に書かれた内容を 踏まえてテーマごとに件名を付けているため、このように近い分野の本を芋づる 式にまとめて探すことができるわけです。これらの関連書は、単なるタイトル検 索だけでは見つからなかったはずですね。 次に「分類」という項目を見てみると、「NDC8:002.7」という謎の数字がありま す。この数字は「請求記号」とも呼ばれますが、実は「件名」よりも高い精度で近い 分野の本を探せる「魔法のカギ」となる数字なのです。 「NDC」とは、「日本十進分類法」の略です。大学図書館を始め、公共図書館に 行くとよく本の背表紙にシールが貼ってありますが、あの番号です。図書館では、 この分類法によって本をテーマごとに分類して並べています。その考え方は、ま ずこの世の全ての事象・森羅万象を「0.総記」、「1.哲学・宗教」、「2.歴史・ 地理」など10のカテゴリーに分けます。「広すぎでどこにも分類できないもの」が 0番台に中に入っています。『知的生産の技術』や『学問のすすめ』のように「全て
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    034 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して に関わるもの」は、まさに0番です。 次に、たとえば3つ目の「300 社会科学」を見ると、さらに「政治、法律」から 「国防・軍事」まで10に分かれ、7つ目の「370 教育」がさらに10に分かれて… というふうに、階層化され、377番は「大学、高等・専門教育、学術行政」を指 します。この時点で1000分の1の精度で特化したテーマですが、小数点以下で さらに詳しく細分化されます。その本のテーマによってここまで細かく分かれ た番号が振られ、しかも近い分野の本が近くの番号になるようにできています。 NDCのおかげで、たまたま本棚に行った時に「あっ! 隣の本も参考になりそう だ」という出逢いが生まれます。また、日本全国共通のルールなので、この法則 さえ知っていれば、北海道から沖縄まで公共・大学などほぼ全ての図書館で本が 探しやすくなります。 このように「件名」や「分類」などから芋づる式に関連書を探す方法を知っている のと知らないのとでは、大きな差が生まれます。検索結果画面を「最終ゴール」と 見てしまうか、それとも「さまざまな関連する本に広がる入り口」と捉えるかで、 一生のうちで出逢える本は量的にも質的にも違ってくるでしょう。つまり検索結 果画面はゴールではなく、 無限の知的冒険の、始まりの扉 なのです。 ところで、大学図書館は頼れる存在ですが、万能ではありません。なぜなら、 この世にある全ての本を収めた図書館はどこにもないからです。たとえば、この 大学の図書館は法学の分野ならば日本有数の存在ですが、医学・美術・音楽など 特殊な分野に関する本については、それを専門とする大学には勝てません。しか し、実は大学の図書館同士はつながっていて、一つの大学でもっていない本や雑 誌は取り寄せることが可能です。 たとえば、お寺のことを調べていて『月刊住職』という雑誌に載った記事を読み たいとします。今、皆さんはちょっと笑顔になりましたが、世の中には膨大な数 の専門雑誌があり、それぞれを必要とする専門家や研究者が居るのです。たとば 『月刊廃棄物』や『月刊糖尿病』、『接着』、『ねじの世界』、『外交』、『養豚界』などと いう雑誌もあり、もちろん各分野では重要な情報源となっています。皆さんも将 来、何かの分野のプロフェッショナルと呼ばれる存在となった際には「これだけ は欠かせない」という専門誌をいくつか読むことになり、それらには一般の人か らはきっと想像もしなかったタイトルがついているでしょう。さて、OPACで『月 刊住職』を検索してみると、やはり「該当する資料は見つかりません」というメッ
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    035ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して セージが出ます。ここで「ああ、自分の大学の図書館ではもっていなかった。残 念ながら諦めよう」と思ってしまっていないでしょうか? よく見ると、その先 に「別の検索語で再度検索するか『CiNii Books※2 (国立情報学研究所の総合目録 データベース)』で他大学等の所蔵を検索することができます」と続いています※3 。 そこで試しに、その下の「CiNii Books」のアイコンを押してみると、仏教系を中 心に全国で15の大学図書館にこの雑誌があり、そのうち11大学では1974年の 創刊号からもっていることが分かります。ここまで分かれば、図書館に相談して コピーを取り寄せたり、近くならば紹介状を書いてもらって訪問して閲覧するこ とができます。雑誌の論文であれば数ページ程度であることが多く、郵送代を足 しても数百円で日本中の論文を手に入れることができます。さすがに本の場合は、 現物を郵送してもらって館内など許される範囲で利用することになりますが、同 じように「CiNii Books」で他の大学がもつ本を探すことができます。 もう一つ、本の便利な探し方として、同じく国立情報学研究所の「Webcat Plus※4 」をご紹介します。たとえば「ソーシャルネットワーク」という言葉を「一 致検索」で探してみると181件ヒットしましたが、「連想検索」だと、同じ言葉で も50,807件に増えます。これは、言葉と言葉のつながりの強さによって近いも のを連想して探せる機能によるもので、本のタイトルに検索ワードが含まれてい なくても、その言葉に関連するより多くの本を見つけられるのです。さすがに5 万件は多過ぎるので、右側に出る「出版年」で絞り込んだり、画面の右側に表示さ れた連想ワードの一覧の中から「それを検索対象に入れるか、入れないか」を選ぶ ことによって、さらに自分の興味関心に近い本に絞り込んで探すことができます。 対象は1,000万冊以上なので、一つの大学図書館ではとても収蔵できないほどの 本の中から選べます。この「Webcat Plus」と「CiNii Books」に加えて図書館の取 り寄せサービスを知っていれば、稀少本を除けば日本で手に入らない本はほとん どありません。先ほど例に出したように、本学で扱っていない研究分野の資料に ついても入手を諦める必要はないので、どうか妥協しないで「知の包囲網」を広げ てみてください。 5)雑誌の記事や論文を探す 専門書や論文の最後には「参考文献リスト」が載っていて、そのテキストを書く
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    036 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して 上で参考にした資料が示されています。同じ分野に関心をもつ人にとって、この リストはまさに宝の山であり、学びの助けとなります。皆さんは既に、本につい てはこれまでに話した方法で探して手に入れることができるでしょう。本ではな く雑誌に載った記事でも、OPACで雑誌タイトルを検索して、該当の巻・号が あればその記事を読むことができます。よくある間違いは、それぞれの記事や論 文のタイトルをOPACに入れて検索してしまうことです。OPACは「日経ビジネ ス」など雑誌のタイトルはデータとしてもっていますが、個々の号に掲載された 記事や論文一つ一つのタイトルはもっていません。 そうなると、参考文献などで「論文が載った雑誌のタイトルや巻号」が分かって いる場合は良いのですが、「こういうテーマについて、またはある研究者によって、 これまでに書かれた記事・論文にはどんなものがあって、どの雑誌の何巻・何号 に載っているんだろう?」と思った時に、OPACでは探せないことに気づくでしょ う。 そこで役に立つのが、個々の論文を探すためのデータベースです。今日はまず、 「CiNii Books」と同じく国立情報学研究所が提供している「CiNii Articles※5 」を ご紹介しましょう。 お話ししたように、専門雑誌には本よりも詳しい事例や研究、焦点の絞られた 専門性の高いトピック・最新の情報が記事・論文として載っており、特に3年生 や4年生になってくると、本で学んだ基礎的な情報だけでは歯が立たなくなって くるはずです。 「CiNii Articles」は、日本国内の論文を探すためのデータベースです。キー ワードや著者名で検索すると「どんな論文があるか、どの雑誌の何巻・何号に 載っているか」という一覧リストが表示されます。そこまで分かれば、検索結果 の「収録刊行物」(雑誌のタイトル)を自分の大学図書館でOPAC検索して読むか、 もしもなければ先ほど例に出した『月刊住職』と同じ手順で「CiNii Books」を使っ て、他大学の蔵書も探して取り寄せることが可能です。 なかには、「抄録」として、その論文の要点や概要を簡単に紹介した文章が載っ ているものもあります。これは、実際に手にする前に「その内容が自分にとって 参考になるかどうか」を見極めるのに役立ちます。 さらに、もしも無料で公開されている場合は「CiNii PDF オープンアクセス」 などのアイコンが表示されますので、その場でPDFを開いて読めてしまいます。 つまり、夜中でも海外でも、図書館に行かないでも読める論文もあるのです。こ
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    037ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して れは、これまで話した「価値ある情報は有料である」という原則に反するようです が、たとえば政府など公的機関の刊行物であったり、「機関リポジトリ」といって、 大学や研究所が成果報告として責任をもった情報を無料で公開する例も増えてき ました。これらの情報は無料であっても、レポートの参考として充分に活用する 価値があります。 もう一度だけ強調しますが、情報の取捨選択で大切なのは「誰が言ったのかを 辿れるか否か」であり、「Webか印刷物か」ではありません。ただし発信者を特定 できるからといって、単なる有名ブロガーやタレント評論家の言葉を引用する人 のレポートや提案は、それ相応の評価しか得ることができません。ここでも「情 報の価値基準」をもつことが大切になります。 日本の論文を探すための情報ツールとしては、他にも「国立国会図書館サーチ ※6 」など、公的機関が運営しているデータベースがあります。海外の文献を調べ る際には、「WorldCat※7 」などもあり、こちらは世界中の7万を超える主要な図 書館・研究機関から20億件を超える所蔵情報を調べられるデータベースです。 ここで皆さんに「完璧なデータベースは存在しない」という点をお伝えしておき たいと思います。これまでに紹介した各データベースは、いずれも政府などの団
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    038 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して 体が膨大な量の情報を集めていますが、それぞれ収録している対象に違いがあり ますので、漏れがないよう常に複数を見比べてみる習慣をつけてください。 たとえば「CiNii Articles」は、いわゆる大衆雑誌や娯楽雑誌は扱っていません。 もしも社会学的な興味関心などから芸能人関連の情報を集める必要がある時は、 大衆雑誌を専門とした「大宅壮一文庫※8 」のデータベースのほうが遥かに役立つ という場合もあります。このように、物事を調べる際にはどれだけ多くの「情報 の引き出し」を選択肢としてもち、その中で最適なものを選べるかが大切な力に なります。「検索エンジンのように、巨大な1つの引き出しがあれば良いではな いか」と思われるかも知れませんが「ゴミの山の中から一つ一つ選別して宝物を 見つけ、しかもそれが本当に宝であることを自力で検証する作業」が必要となり、 しかも始めにお話ししたように、実は「価値と責任のある情報」は検索エンジンで 見つからないものが大部分です。 今日、皆さんが学んでいる「情報リテラシー」とは、「その時の必要に応じて、 最適な情報源を選んで知りたいことを引き出せる力」でもあるのです。
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    039ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して 6)公的機関のデータベース(統計・法令)を活用する 何かを主張する時、たとえば会社で新しい販売戦略を立てる際、単に「自分は こうした方が良いと思う」という意見だけよりも「この県では、6 ∼ 8月の夏場、 特に20代女性にこの商品のニーズがある」という客観的な統計データを示せると、 説得力が増すのは言うまでもありません。もしも皆さんが社長だったら「やって みろ」と言うかどうか判断の基準にできますね。 大学での学びにおいても同じように、物事を考え、仮説を立てて立証する時に は、統計情報が不可欠です。皆さんも「国勢調査」などは良く耳にするでしょう。 これは、日本に住んでいる全ての人を対象として、性別や年齢・国籍・職業・職 種・職位などを調べたもので、例に挙げた販売戦略の他、国や地方の政策などい ろいろな研究や立案に役立ちます。 ところが、OPACで「国勢調査」をキーワード検索した場合、この調査に関し て書かれた本、あるいは年鑑や白書のように印刷された資料はヒットしますが、 毎年のデータそのものが手に入るわけではなく、本で研究に役立ちそうな統計が 見つかったとしても、わざわざ自分で数字を手入力して分析する必要があります。 皆さん。ここで、探偵のように「情報の嗅覚」を働かせてみてください。国勢調査 で言えば実施しているのは総務省で、人を雇い膨大な時間と手間をかけて調査を しています。皆さんから集めた税金を使っている以上、その結果は必ず何かの形 で公表する義務があるはずです。このWeb時代に、何も刊行に時間のかかる印 刷物という形だけで公表しているはずがない…と、順序立てて考えると「総務省 のサイトで見つかるのではないか?」とお気づきになると思います。 そのように考え、調べてみると「政府統計の総合窓口※9 (e-Stat)」に辿りつく ことができます。見てみると、このデータベースは総務省のみならず財務省や厚 生労働省、経済産業省や法務省など、日本の各省庁が行っている調査・統計情報 が全て1つの窓口にまとめられ、キーワード1つで検索できるサイトだというこ とが分かります。「主要な統計から探す」だけでも、国勢調査を始め人口動態調査、 全国消費実態調査、家計調査などがあり、省庁ごとに見ると、農林水産省ならば 農作物の生産量や漁業量から流通量、経済産業省ならば工業生産や商取引、海外 事業活動から外資系企業動向まであり、さらにはキーワード検索によって犯罪統 計や公害苦情調査なども見つかります。 しかも、これらの統計情報をExcelファイルでダウンロードできるのが、印刷
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    040 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して された資料とは大きく異なる点です。面白いと思ったデータから、動向を示す折 れ線グラフや割合を示す円グラフを、すぐにつくることができます。新聞や雑誌 記事で既に誰かがつくった図表からものを見て考えるのではなく、客観的なデー タそのものを分析して「そこから何が言えるのか?」を自分自身の視点で考察をお こなえば、それはすでに「勉強」ではなく「研究」の第一歩を踏み出したことになり ます。 その際には、統計学の知識が大きな助けになります。たとえば「どこの県で、 どのくらい売れている」という情報と「なかでも、どの世代に売れている」あるい は「男女別でどう違う」という情報などが手に入った場合、それぞれ単品の折れ線 グラフや円グラフをつくることは誰にでもできますが、クロス集計など統計学の 基礎的な知識があれば「県別・世代別・男女別データを掛け合わせてみると、こ ういう傾向があると言える」と、さらに深い分析ができるようになります。 日本全国における物の売れ行きなどは、とても一人の力では調べられません。 そんな時に国が責任をもって調査・公開している統計情報からもデータを集める 術と統計学を知っていれば、図書館の資料と併せて、まさに「無敵のツール」とな るでしょう。 統計に加えて、法律や条例など法令情報も、研究や立案には欠かせません。こ れも「情報の嗅覚」を働かせれば「政府が電子的に公開しているだろう」と予測でき る通り、「e-Gov※10 」というサイトで検索・閲覧できます。法律は生き物なので 変遷します。数年前の版の「六法全書」に載っている法律のいくつかは既に撤廃さ れているし、その一方で国会が開かれる度に新しい法律が生まれているのです。 ただし、「e-Gov」に載っているのはあくまでも条文そのものであり、法律の専門 書や雑誌にはそれぞれの法律に関する判例(裁判の判決例)とその解説などが載っ ており、実際の運用と考え方を学ぶことができますので、これも「使い分け」と 「組み合わせ」が大切になります。 7)著作権と引用の決まり Webや他人の論文から「情報を引用(またはコピー&ペースト)して、そのこ とを表示しない」のは、「著作権法」という法律に触れ、犯罪になってしまいます。 ただし、この法律の第三十二条には「公表された著作物は、引用して利用するこ
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    041ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して とができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、 かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるもので なければならない」とあります。 これまでにも触れてきたように、過去の研究成果を調べて参考にすること自体 は罪ではありません。それどころか「先行研究を踏まえる」ことは学術の世界では 大前提であり、何も調べずに自分の力だけで論文を書くことはできません。「他 人が書いた論文の一部を引用すること」も、当然の手法です。STAP細胞事件の 以降「無断引用」という言葉を良く聞くようになりましたが、先ほど話したように 「公表された著作物は、引用して利用することができる」ので、使うこと自体は許 されています。書いた人の許可を取る必要もありません。たとえば私が故・アイ ンシュタイン博士の論文から引用したい場合、はるばるお墓参りに行っても「許 可を得る」ことはできません。ただし、著作権法上「その引用は、公正な慣行に合 致する」必要があります。「公正な慣行」の意味は広いのですが、皆さんは第一に 「書いた人の権利」を侵害しないよう「その情報をどこからもってきたのか」を表記 するルールと方法を学んでください。つまり「無断引用が許されない」というのは、 「あらかじめ著者に許可を得る必要がある」という意味ではなく「引用したことに
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    042 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ライブラリアンの講演術  伝える力 の向上を目指して ついて、断り書きを入れなければならない」という意味なのです。 また、引用は「報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわ れるものでなければならない」とあります。必然性がない場合や、余りにも分量 が多い場合は、この点に違反すると解釈されます。なお、著作権の侵害には10 年以下の懲役又は1,000万円以下の罰金が課せられます。 引用のルールに則って表記することによって、「 」内の文章はあなた自身が 書いたものではなく、過去の論文から引用したことが分かります。これには「書 いた人」の権利を守る目的に加えてもう一つ、将来あなたの論文に興味をもって 「読む人」にとっても、大いに参考になる文献を探す手掛かりとなります。「CiNii Articles」で論文を探す際に「参考文献の有難さ」について触れましたが、未来の 研究者にとってはあなたの論文が宝物となり、その参考文献リストは宝の山とな るのです。逆に言えば、一度も他者に引用されない論文は価値が低く、多くの人 が参考に使う論文は、後世の研究者たちに大きな影響を与えていると言えます。 ノーベル賞受賞者を高い的中率で予測することで知られるトムソン・ロイター社 の担当者も、実は「その研究者の論文がどれだけ引用されたか」を予測指標の一つ に使っています※11 。 以上、本日は「裏付けある情報の探し方」についてお話ししました。始めに、受 講によって皆さんが自分の言葉に責任をもち、周囲の人に信頼されることの大切 に触れましたが、実は私の秘かな野望は、皆さんが限られた時間を使って効率よ く学ぶことによって、それぞれがもつ夢や目標が一歩でも実現に近づくことです。 大人はよく「時間がない、忙しい」と口にしますが、少しでも若いうちに「情報 リテラシー」を身に付ければ、溢れる情報の海に溺れて振り回されることなく時 間を有効に使えるようになるはずです。皆さんには、これまで人類が蓄積してき た叡智を最大限に活用して道を切り拓き、本気で夢を叶えていただきたいと願っ ています。図書館とは、その勇気と自信を得るための場所でもあるのです。 それでは、ご質問をどうぞ!
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    043ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ライブラリアンの講演術 伝える力 の向上を目指して 米国大学図書館協会(ACRL)高等教育機関における図書館基準(Standards for Libraries in Higher Education) 翻訳:http://www.ala.org/ala/mgrps/divs/acrl/standards/highered_japanese.pdf (参照 2015-2-3) 国立情報学研究所「CiNii Books」http://ci.nii.ac.jp/books/ (参照 2015-2-3) 中央大学図書館蔵書検索システム「CHOIS」の検索結果より。 http://www.library.chuo-u.ac.jp/opac/ (参照 2015-2-3) 国立情報学研究所「WebCat plus」http://webcatplus.nii.ac.jp/ (参照 2015-2-3) 国立情報学研究所「CiNii Articles」http://ci.nii.ac.jp/ (参照 2015-2-3) 国立国会図書館「国立国会図書館サーチ」http://iss.ndl.go.jp/ (参照 2015-2-4) OCLC (Online Computer Library Center, Inc.) 「WorldCat」http://www.worldcat.org/ (参照 2015-2-4) 公益財団法人大宅壮一文庫「Web OYA-bunko」http://www.oya-bunko.or.jp/ (参照 2015-2-4) 総務省統計局「政府統計の総合窓口(e-stat)」http://www.e-stat.go.jp/ (参照 2015-2-4) 総務省行政管理局「電子政府の総合窓口e-Gov」http://law.e-gov.go.jp/ (参照 2015-2-4) PENDLEBURY, David A「インタビュー ノーベル賞受賞者予測と引用分析のベストプラ クティスD.A.ペンドルベリー氏(トムソン・ロイター)に聞く」,『情報管理』,Vol. 53, No. 1, PP.29-38,2010 ※1 ※2 ※3 ※4 ※5 ※6 ※7 ※8 ※9 ※10 ※11 【参考文献・参考情報】
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     編集部では本特集に合わせて、有人離島をもつ全国の自治体ごとに、各島の図 書館あるいは、図書館類縁施設の有無や読書活動の事例を調査した「離島の情報 環境リスト」を作成した(調査期間は2015年1月下旬∼2月末)。本特集の最後 に付録したので、ぜひ読んでいただきたい。  本リストを自治体別でみると、離島を持つ自治体の数は134で、その8割を越 える108の自治体で、読書や情報収集の支援になる活動を行っていることが分 かった。これは一つの自治体に複数の島があり、うち一つでも図書館などの施設 があればカウントしたため、それぞれの島の状況はそこまで恵まれているとはい えない。  島ごとにみると、今回の調査の対象となった離島の数は延べ315島で、そのう ち図書館やその類縁施設を持つあるいは、その支援活動を行っていると分かった 島の数は186島で、59.05%となった。約6割の島において、何らかの手段で島 民が情報を入手できる状態にあることが分かる。  それぞれの島の取り組みについては、リストをご覧いただきたい。そして改め て、それぞれの島が瀕している情報環境がいかなるものか、想像してみてほしい。  今回の調査を通して、これまであまり触れることがなかった離島における読書 環境、情報環境について具体的な数字が出せたことは一つの成果である。しかし、 今回の調査はあくまで自治体側の調査にとどまっているため、利用者側である島 民のニーズの把握や、今後どの程度の環境整備が期待されるのかなど、離島にお ける情報環境について、引き続き注目していきたい。 ふじたまさえ、岡本真 特集 編集部 離島の情報環境
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    046 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 島根県立図書館の「協力巡回」と「一括貸出」 県立図書館の存在意義は、全ての県民が図書館の恩恵を受けられるように、 様々な制度を用意することだ。特に、図書館がなかったり、機能の小さい図書館 しかない市町村や離島などの遠隔地にある市町村では、県立図書館の市町村支援 制度によるケアが、その地域における図書館機能の豊かさを大きく左右する。こ こでは、主に島根県立図書館、沖縄県立図書館での取り組みを紹介しながら、市 町村支援の在り方について模索する。 島根県には有人離島として4つ(隠岐の島町、海 あ ま ち ょ う 士町、西 に し の し ま ノ島町、知 ち ぶ む ら 夫村)の島 があるが、図書館があるのは隠岐の島町と海士町である。では島根県立図書館の 遠隔地支援には、どのようなものがあるのだろうか。まず最も特徴的な「協力巡 回」と「一括貸出」を紹介したい。 まず「協力巡回」制度とは、県立図書館の司書職員が市町村の図書館、あるいは 読書施設を巡回訪問して、資料提供・情報交換を行う事業である。日頃の運営に おける困りごとの相談はもちろん、市民のニーズや著作権問題といった法律的な 疑問への具体的なアドバイスを行うほか、図書館を持たない市町村へは、図書館 設置についての各種提案やヒアリングも行っている。訪問回数は市町立図書館に は年3回、未設置市町村の読書施設には年1 ∼ 2回の訪問予定としている(情報 は2014年度)。同図書館では、このほかにも研修サービスを主催し、図書館員 に参加を募るなど、情報提供による支援に力を入れている。研修内容は「読み聞 かせ」の研修や新しいサービスを考えるための座学など多様である。 次に「一括貸出」とは市町村の図書館、並びにそれに準ずる読書施設(図書館・ 公民館・小学校・幼稚園・保育園など)へ、本を長期で一括に貸し出しをする支 援である。支援を受けるためには、市町村の担当者や施設の職員が県立図書館、 または西部読書普及センターに来館し、手続きを行う。来館する回数は年内に 2回以上が求められ、原則として半年間に1度、貸出図書の入れ替えを行うこと が求められている。貸出冊数は、図書館・公民館など1施設あたり500冊以内を 2回以上、小学校は1施設300冊以内を2回以上、幼稚園・保育園などは1施設 150冊以内を2回以上とされている。また来館が困難な離島など遠隔地域の図書館 県立図書館による市町村支援の取り組み
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    050 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 へは、市町村が送料を負担する条件において、宅配便・船便などによる図書の配送 をしている。たとえば、中ノ島に位置する海士町中央図書館は学校図書館向けの資 料も合わせて、年に2回、合計で1,200冊の本を島根県立図書館から配送で借り受 け、自館の資料と合わせて書架に配架し、利用者に提供している。図書館以外の施 設への貸出については、市町村の図書館から遠い施設を優先に行っている。 また島根県立図書館では遠隔地への貸出・返却サービスも行っており、同館の 本を県内市町村の図書館または読書施設、あるいは自治体窓口を通じて本の貸 出・返却をすることができる。返却された本は図書館が契約する民間宅急便で 搬送され、費用は県立図書館が負担している。市町村図書館を支援するという使 命のために予算措置がとられているのだ。貸出資料の配送・回収の頻度は週3回。 県立図書館から遠く離れた離島の図書館であっても、最短2日で希望した資料が 届く体制が整備されている。県内の大学、高専、高校、特別支援学校の図書館へ の貸出資料の搬送も行っており、島根県立図書館の市町村支援については、同図 書館ウェブサイトの「県内市町村図書館への支援メニュー(図書館・読書施設専 用)」から手続きがとれる。 沖縄県立図書館の「移動図書館」 日本の最南端に位置する沖縄県は、図書館設置率が58%である。約40%の自 治体に図書館がないという状況下における沖縄県立図書館の市町村支援を見てい こう。島根県立図書館と同じく、沖縄県立図書館でも一括貸出を行っている。冊 数は1回400冊までで本土での貸出期限は半年、離島では1年間である。貸出先 は公共図書館、市町村立図書館、市町村教育委員会、学校、文庫などの団体が対 象だ。 沖縄県立図書館が特徴的なのは、県立図書館の本30 ∼ 100冊を1セットにし ている点だ。また、それぞれのセットにユニークな名前が付けられているため、 選びやすい。たとえば全年齢対応には情報モラル、ネットトラブル、ネット教育 などの書籍が入った「情報モラルセット」、小学生を中心とした子ども向けには自 由研究、自然体験などに対応する「夏休みセット」、一般向けにはリクエストが多 い「子育て支援セット」や「大活字セット」などがある。 さて、沖縄県立図書館でもっともユニークなサービスが、町村教育委員会と 連携した移動図書館だ。移動図書館と聞くと、改造を施した大型乗用車などに 5,000冊程度の書籍を積み、巡回しながら図書館サービスを提供するものが想起
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    052 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 されるが、同図書館の場合は図書館の「場」そのものを移動させるという点が特色 だ。つまり同図書館による移動図書館とは、自治体が会場(主に小学校の体育館) を確保し、そこで1日限りの図書館サービスを行う、いわば本の展示会イベント なのである。会場ではテーブルなどに平積みされた絵本を多くの子どもたちが手 に取り、本を通した地域の交流が生まれている。 移動図書館の実施にあたっては、住民のニーズを聞き、県立図書館が持ってい ない書籍があれば購入を行うなど、きめ細かい選定を行った上で、当日を迎える。 一般的な移動図書館と比べると、常時利用ができず、リクエストにタイムラグが 生じる点がデメリットに思える。しかし沖縄は離島が多いため、車での移動図書 館では全ての地域をカバーすることがそもそもできないのだ。 こうした沖縄の地理的な制約から図書館を利用しにくい人々が、一度に多くの 書籍と出会うことができるというメリットを生み出している点で、沖縄県立図書 館の移動図書館は秀逸な取り組みではないだろうか。 なお、移動図書館の実施の際には、読書講演会や地元ボランティアによる民話 の読み聞かせ会、パネルシアター、読み聞かせスキルアップ講座、島ことばわら 隠岐の島町図書館外観 撮影:岡本真
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    053ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境 べうた講座なども開催し、その日をお祭りのようなイベントにしている点も大き な特色だ。移動図書館が地域コミュニティの創発活動にもつながっているのであ る。また各市町村も、同館のこの取り組みを積極的に支援しており、その活動を 県民に広く周知している。 当日はもちろん展示を見るだけではなく、好きな本を借りて帰ることができる。 返却は移動図書館の受け入れ先になった自治体の公民館、学校図書室、役場など が機能する。貸出冊数は1人10冊以内とされ、貸出期間は1ケ月程度である。 なお、2009年度までは沖縄県立図書館の八重山分館が毎年3回実施していた が、2012年に八重山分館が閉館したことから、2010年度に離島読書活動支援 事業として沖縄県立図書館本館が事業を引き継いだ。2010年度には8回、2011 年度には急増し年30 回を数え、2012 年度は年 36 回、さらに 2013 年度では、 与那国町保健センター(与那国町・与那国島)や竹富小学校体育館(竹富町・竹 富島)、渡嘉敷村中央公民館(渡嘉敷村・渡嘉敷島)などで計38回実施されている。 県民にしっかりと届き、場として定着していることが窺える。 ■島根県立図書館   http://www.lib-shimane.jp/  島根県松江市内中原町52 TEL: 0852-22-5725 ■沖縄県立図書館  http://www.library.pref.okinawa.jp/  沖縄県那覇市寄宮1-2-16 TEL:098-834-1218
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    054 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 長崎県の最北東部にある人口24,413人(2015年1月1日時点)の松浦市には、 福 ふくしま 島と鷹 たかしま 島という大きな島がある。この周辺は平安∼戦国時代に水軍として組織 された武士団「松浦党」発祥の地として知られている。 もともと福島と鷹島は、それぞれ独立していたが、平成の大合併により、松浦 市へ編入されたのである。福島と鷹島へは、フェリーは就航しているが、橋で本 土と接続されているため、完全な離島ではない。しかし、その橋は両島が所属す る松浦市ではなく、福島は佐賀県伊万里市へ、鷹島は同じく佐賀県の唐津市へと 接続されている。それゆえ市はもちろん、県が異なるにも関わらず、福島は伊万 里市、鷹島は唐津市との方が、関係性が深くなっているのである。この独特の立 地環境が、独自の図書館機能の仕組みを生んでいることに着目したい。 まず、交通の便の悪い両島だが、松浦市は県をまたいで向こう岸の唐津市、伊 万里市へと車を走らせ、月2回の移動図書館を実現し、両島にある図書館の資料 の入れ替えを適宜行っている。伊万里湾をぐるりと一周するルートであることか らも、運営側の努力が窺える。 こうした松浦市側からの支援に加え、伊万里市側も支援を行っている。福島在 住の人は、伊万里市図書館を伊万里市民と同じレベルで使えるように、サービス の乗り入れをしているのである。利用カードを発行し、他県の自治体の住民に伊 万里市図書館を開放するというのは、実に思い切った試みだろう。図書館界では 常に高い評価を得ている伊万里市図書館が、その地域の特徴と関係性をよく観察 してサービスを提供していることが見てとれる。 福島島内にはひとつしか図書館はないが、移動図書館と伊万里市からの支援に よって、住民の図書館機能は比較的豊かに保たれているといえる。こうした事例 から得られる知見としては、住民は常に地理的制約から逃れることはできないと いうことだ。図書館はそうした地理的制約を住民の目線で考慮し、最大限の努力 によって図書館機能を提供することが求められる。そして、そうした取り組みこ そが利用者から支持を得られる。福島・鷹島の場合は、日常において自治体の別 を超えて交流が進んでいる。そうした人々に図書館としてなにができるのか。そ こに着目し、行動したことによって、この支援体制は生まれたといえるだろう。 地理的制約を超えた松浦市の離島支援体制
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    055ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境 本特集では、離島の「情報環境」に特にテーマを絞っているが、離島全般について の情報源を紹介しておこう。まず抑えておきたいのが、「離島振興法」である。離島 を考えるうえで基本中の基本の法律であるので、一度目を通しておくとよいだろう。 ちなみにこの法律は戦後間もない、いまよりもはるかに離島へのアクセスが困難で あった時代に議員立法で制定され、今日まで続いている。先人たちの離島への思い が伝わってくる。 さて、離島に関する情報を総合的に扱う公的機関としては、中央官庁の場合は国 土交通省、総務省、農林水産省(特に水産庁)になる。それぞれ国土開発・離島振興 の観点、地方自治の観点、水産資源の保全・利用の観点から離島の情報を集約して いる。また、昨今の対外情勢を踏まえて、防衛省にも離島に関する情報の集約が図 られつつある。 それ以外の公的機関としては、やはり公益財団法人日本離島センターは欠か せない。同センターが刊行する『離島統計年報』、季刊『しま』、日本の島ガイド 『SHIMADAS(シマダス)』、日本の島全図『Shima-zu(シマーズ)』は、本特集でも大 変お世話になったが、離島に関するレファレンスの基本資料といっていいだろう。 それ以外のメディアとしては、2001年に創刊された隔月刊の『島へ。』(海風舎)が ある。また、2010年から展開する離島専門タブロイド紙『季刊ritokei(リトケイ)』(離 島経済新聞社)も非常に有用だ。ウェブサイトでも随時情報が発信されており、編集 スタッフたちが足で稼いだ離島の生の声にふれられる。また、離島経済新聞では、 島に関する出版物を集めた「島専用」の本棚を、日本全国の書店に設置する「島Books プロジェクト」にも取り組んでいる。図書館でも同じような取り組みをしてみてもよ いかもしれない。 離島の情報源Column 離島専門タブロイド紙 『季刊ritokei(リトケイ)vol.12』 「島に渡る乗りもの特集」 (離島経済新聞社、2015年) 雑誌『島へ。』 (海風舎、2015年 02月号) 『離島統計年報』 (日本離島センター 、2014年)
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    056 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 礼 れぶんちょう 文町は北海道・稚 わっかない 内の西、60キロメートル沖に浮かぶ島である。標高490 メートルの礼文岳を島の中心に、面積約82キロ平方メートルのなだらかな丘陵 地帯が広がっている。人口は約3,433人(2005年5月31日時点※1 )、漁業の島で あると同時に、夏に咲く約300種の高山植物を目当てに多くの人が訪れる観光 の島でもある。 礼文町の町営図書館は、書店と一体になった「BOOK愛ランドれぶん」。名前 も成り立ちもユニークな本と出会える場である。この施設は1993年に住民から の要望を受け、町営による初の書店としてオープン。JPIC一般財団法人出版文 化産業振興財団による読書環境整備事業の一貫として設置され、同財団から初期 在庫1万点を提供された。施設の維持、および従業員の人件費は町側が負担する モデルだ。設置された当初、島に書店や図書館は一つもなかった。いまと違って Amazonなどのサービスがなかったため(現在も礼文町への配送は「離島料金」が かかる※2 )、町民は本を買いたい場合、船で稚内まで出かけなくてはならなかっ た。つまり礼文島は、かつて「本のない島」だったのだ。住民からの要望が多かっ たのも頷けるというものである。 「BOOK愛ランドれぶん」は現在、北海道立図書館の支援制度を利用し、蔵書 数は24,000冊、年間で約3,000人の利用がある。この数は人口の約90%であり、 利用率としては高い数字を誇っているといえるだろう。 また「BOOK愛ランドれぶん」では、利用者を楽しませるユニークな企画も多 い。月に一度のボランティアによる読み聞かせ会「ブック愛(ラブ)」、年に2回の 図書室のフェスティバル「愛ランドフェスティバル」では、北海道立図書館から資 料を借りて行う読み聞かせ会やリサイクル本の配布、乳幼児対象のブックスター ト、バルーンアート教室、本の購入特典プレゼントなど、まるでお祭りのようだ。 また町の総合体育館「親子ゆうゆうスペース」に絵本を置いたり、1年に一度、 自治体主催の出張展示に貸出を行うなど、できる範囲で最大限に本との出会いを 生み出している取り組みが印象的である。 ※1 http://www.town.rebun.hokkaido.jp/profile/index.html ※2 http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=200127560 書店と図書館が一体の「BOOK愛ランドれぶん」
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    057ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境 ■BOOK愛ランドれぶん http://reikyoi.jp/  北海道礼文町大字香深村字トンナイ558の5 TEL:0163­86­2710 幼児と小学生が対象の貸出会「サマーブックフェスタ」は約1,000冊の絵本が用意される 提供:礼文町教育委員会 「 BOOK愛ランドれぶん」のある礼文町民センターの外観 提供:礼文町教育委員会
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    058 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 地方や僻地にこそ、町を下支えする図書館が必要 地域再生・地域活性化の先進的事例として、いま必ずと言っていいほど引っぱ り出される島がある。島根県隠岐諸島の海士町だ。島根県の沖約60㎞に位置す る隠岐諸島の中で2番目に小さな人口約2,300人の町でもある。この島の特徴は 島外からのIターン、つまり移住者が多いということだ。 かつてこの島は、存亡の危機に追い込まれるほどの財政難に陥った。その時、 山内道雄・現町長は、町長の給与を50%、課長級も30%カットし(2005年度に は公務員の給与水準が全国最低となった)、産業振興・交流促進・人づくりに重 点を置いた大胆な政策転換を行い、島を、島の人たちとともに蘇らせた。いまで はそんな海士町の姿勢に共感し、島で起業したり、新しい人生を求めた「よそ者、 若者、ばか者」が移住するなど、ユニークな町づくりが進行中である。   「人づくり」「子育ての島」「教育の島」を目指し、海士町に待望の図書館海士 町中央図書館が誕生したのは2009年のことだった。豊かな自然に包まれた温か い木の内装が落ち着きと安心感を利用者に与えるこの図書館は、蔵書数8,000冊 からスタートした。この離島の小さな図書館が全国的な注目を集めたのは、蔵書 補充のための資金調達をクラウドファンディング「READYFOR?」で行ったこと が切っ掛けだった(「島根県隠岐島の海士町中央図書館にみんなで本を贈ろう!」、 2014年1月23日達成)。   「図書館には資料・情報提供にとどまらず多面的な役割が潜んでおり、図書 館の充実が町の元気アップと魅力アップにつながると思います。また、町づく りの視点でみても、文化・教育・情報は町づくりに不可欠なものであり、これ らの拠点施設である図書館は町にとって大切な存在であると思います。ハンデ を抱える地方や僻地にこそ、町を下支えする図書館が必要なのではないでしょ うか」※1   海士町(中之島)、島まるごと、独自の図書館づくり
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    060 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 「READYFOR? 」サイトのプロジェクトページに書かれたメッセージに共感し た日本中の人々から続々と支援が集まり、その支援額は100万円の目標額を越 え、124万5,000円もの資金調達が実現した。そのうち関東からの支援が全体の 5割、島根県・海士町内からは2割を占めたという。海士町中央図書館がさらに 前進した瞬間だった。   図書館のない島で、島ぐるみの図書館活動 海士町で図書館活動が始まったのは、海士町中央図書館が完成する 3 年前、 2007年頃だった。海士町中央図書館の磯谷奈緒子氏の著述を引用すると、海士 町は「予算も図書館もないなかで読書環境をいかに整え、島民の皆さまに図書館 サービスを提供していくか」という課題を抱えていたのである※2 。そうしたなか で生まれたのが「島まるごと図書館構想」だった。 この試みは保育園・小学校・中学校・高校を中心とし、さらに船着場などの人 が集まる場所を「図書分館」と位置づけ「図書コーナー」などを設置し、小さな読 書環境を整備してゆくというもの。そうした小さな図書館機能、いわば「図書ス ポット」を島に分散的に点在させ、全体として大きな図書館機能を果たそうとい う考え方である。それぞれの図書スポットには、数百冊程度の蔵書がある。各図 書スポットには、貸出ノートがあり、利用者は借りたい本があれば、そのノート に記入することで、自ら手続きをしている。リクエスト対応などは、図書館職員 が行っている。 こうしたいわば、ソフト面での図書館環境が整備されたことで、徐々に本の貸 出冊数も増えていった。特に学校図書館の環境が整備され、図書館活用教育が推 進されたことで、子どもたちの年間読書量が10倍にも増えたという。 人のつながりをデザインして、図書館機能を生む そんな海士町に2009年10月、待望の図書館が誕生する。広さ200平方メー トル、蔵書収容能力は2万冊。小さいながらも海士町らしい地域との連帯感を感 じさせる工夫が凝らされている。 まず、窓から見える美しい田園風景だ。図書館の脇を流れる川には、時に鴨の 親子の姿も見ることができる。海士町は離島でいながら豊かな地下水に恵まれ、 稲作が盛んである。美しい田園風景は、そこで島の農業が営まれている証拠であ り、その豊かな風景を分かち合うことができる瞬間が図書館にあることは有意義
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    061ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境 なことである。また図書館の書架は、隠岐の木材を使用しており、町民の手に よってつくられたものである。町民は、図書館に設置されたカフェスペースや屋 外テラス席を訪れ、本を通したくつろぎのひとときを、今日も分かち合っている。   島まるごと図書館構想は、予算も図書館もないなかで読書環境を整備し、結果 として町民の読書量を向上させることに成功した稀有な事例であるといえるだろ う。もっとも海士町という地域力・連帯力の強いコミュニティゆえの事例かもし れないが、決して例外ではないはずだ。島まるごと図書館構想が教えてくれる もっとも大きな学びは、地理的に不利と思われる場所でも、資金的投資ができな くても、人のつながりそのものをデザインできれば、図書館機能を向上られると いうことではないだろうか。 まさに図書館というものは「場」であり、場は場所・施設と必ずしも同義ではな いことを確認できる事例でもある。つまり、そこに人がいて、本を介したコミュ ニケーションが生まれていれば、そこには場としての図書館がまた、生まれてい るということである。場としての、ソフト面での図書館が生まれてこそ、ハード 海士町中央図書館の内観撮影:岡本真
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    062 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 としての図書館が有効に機能できるということでもある。 住民参加型の島の選書会 では、海士町中央図書館を象徴する取り組みを紹介したい。同館では、まずは 「島の選書会」だ。こでは集まった支援金でどんな本を図書館に加えるかを住民参 加型で決めるのだ 。しかもスタイルは「お茶を飲みながらワイワイ本を選びた い」である(同図書館のWebサイトより)。 住民との共同作業では、様々な意見 が出ているという。Webサイトから引用する。   ・新聞の書評で取り上げられている本(を入れてほしい) ・売れ筋上位の本(を入れてほしい) ・ほっこりできて、ちょっとがんばろうかと思えるところ(になってほしい) といった、一般的な図書館の持つ機能を求める声もあれば、 ・「人生を決めた1冊」が揃っている図書館 ・岩波新書全点あるとよい ・高価な本、写真がたくさんの大型本(を入れてほしい)といった個性的な意 見も出ているようだ。また、 ・充実した誰かの書棚のような、海士町らしさのある図書館 ・地元の人の知りたい情報が伝わる仕組み ・地元の子育て世代の方が気軽に立ち寄ってくれる場所になれば ・個人が買いにくい本、知・智の共有財産、古典・まちづくり・海士町に関 する本  やはりコミュニティの強さが特徴である海士町らしさが出ている意見もあるよ うだ。 「島の選書会」では、「新書の選書会」「児童書の選書会」「専門書の選書会」といっ た部会を持つことも提案され、検討中だという。こうした取り組みの他にも、定 期的に「おはなし会」が開かれているほか、「家族の日」などの記念日にちなんだ特 集コーナーや企画イベントを通した住民との意見交換の場なども生み出している。
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    063ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境 これからの時代は図書館運営とは 最後に、海士町の図書館におけるスタンスを象徴するあま図書館応援プロジェ クト代表の安達有紀さんの言葉を、「READYFOR?」サイトのプロジェクトペー ジから引用したい。   図書館はその地域に暮らす住民のためにあるもの。言いかえれば、図書館 の必要性を一番理解しているのは利用者といえるかもしれません。私は図書館 のいち利用者でありますが、これからの時代は図書館運営を行政に全て委ねる のではなく、一緒になって人の集うあたたかい図書館をつくっていけばいいの ではないかと思います。今回のプロジェクトでは、図書館を通じて町を元気に すると共に、住民と図書館の協働による図書館づくりを実践したいと考えてい ます。 海士の図書館応援プロジェクトが僻地といわれる小さな町のモデルとなり、 地方発の独自の図書館づくりが進んでいくことを願っています。 ※3 ※1・3 https://readyfor.jp/projects/ama-library<READY FOR? プロジェクトページ「島根県隠岐島の海 士町中央図書館にみんなで本を贈ろう!」>より ※ 2 『情報の科学と技術 64巻8号』「∼島根県隠岐島の海士町中央図書館にみんなで本を贈ろう!∼あま図 書館応援プロジェクトの取り組み」より ■海士町中央図書館  http://lib.town.ama.shimane.jp/  島根県隠岐郡海士町大字海士1490 TEL:08514-2-1221
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    064 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 日本最西端の島、与那国島にある与那国町には施設としての図書館がない。こ の離島の図書館機能の整備支援をしているのは、石垣市立図書館である。 与那国島が属する八 や え や ま 重山列島は、石垣島や西表島、与那国島などの島々から成 る。観光シーズンにはその美しい海を求めて、多くの観光客が訪れ、南国の美し い風景の中でマリンスポーツを楽しんでいる。 なかでも最も大きな自治体である石垣市にある石垣島には、八重山列島各島を つなぐ全ての連絡船の中心港である石垣港や主要な空港があり、交通の要衝とし て機能している。つまり、石垣島は八重山列島の玄関口としての役割を担ってい るのである。そして、図書館機能もその例外ではない。 石垣市図書館は、画期的な取り組みを数多く行っていることで知られる。たと えば館長の裁量によって竹富島、与那国島の住民に対しても利用者カードを発行 し、相互乗り入れを実施していた。2つの島を合わせた利用登録者数は約300人。 画期的な仕組みではあったが、課題があった。乗り入れをしている自治体の利用 者が資料を破損・紛失等をした場合、その弁済をどのように負担するかである。 これは自治体間で図書館サービスの乗り入れをする時には常に課題になる事案で ある。 ある一定の時期は、石垣市側が全て負担していたが、石垣市民の税金を使って 竹富島、与那国島で起こった問題をカバーすることになるため、公平性を欠いて いる。こうした議論が続いたため竹富島、与那国島へのカードの発行は、一時 停止することになった。しかし、石垣市図書館設立20周年の2010年を節目に、 それぞれの島からの要望もあったことなどから、正式に協力協定が結ばれること になった。この協定によって、乗り入れをしている側の自治体、つまり竹富島や 与那国が、自分たちの自治体の利用者が資料を破損・紛失等をした場合の弁済を 行うこと、貸出については石垣市民の要望を重視することなどが取り決められた。 こうした石垣市図書館の取り組みは、数ある離島の図書館のなかでも定評があ る。蔵書数も20万点以上と多く、ほかの都市部にひけをとらない。そうした土 壌があるからこそ、市民の利便性と公共的、平等性が実現できているといえるだ ろう。地域の要望に真摯に向き合う姿勢と、列島の玄関口として機能することへ 相互乗り入れによる八重山列島の図書館機能
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    065ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境 の責任感を感じさせる。 また与那国島は、北海道大学グローバルCOEプログラムの「エトピリカ文庫」 が設置されていることでも知られる。エトピリカ文庫は北方領土問題の解決、そ して日ロ間の国境問題について考えを深めるための図書コーナーである。ロシア に関する文献をメインにしながら、日本の国境境界地域の様々な書籍・映像資料 を収蔵している。 エトピリカ文庫の最初の設置は2007年に、北方四島に関しての情報発信を行 う施設である根室市の北海道立北方四島交流センター「ニ・ホ・ロ」に対して行 われた。それに続き、国境付近の離島に対しても設置してゆこうという流れが生 まれた。与那国島は、隣国である台湾まで約111km、年に数度は台湾の島影を 見ることもできるというまさに国境の島である。そのほかにも対馬、小笠原母島 に対してもエトピリカ文庫は設置されている。 また、与那国町では沖縄県立図書館による移動図書館も実施されており、1回 あたり4,500冊程度が貸し出されている。 別のコラムで述べたように、利用調査の基本資料の一つが『離島統計年報』(日本離島 センター)である。この資料は毎年刊行されており、2003年からはCD-ROMのみでの発行 となっている。 さて、この離島調査に欠かせないレファレンスブックを、日本の公共図書館はどれくらい 所蔵しているのだろうか。株式会社カーリルの協力で、現時点での最新版となる『離島統計 年報〈2012〉』(2014年)を対象にして、図書館(公共図書館と大学図書館)での所蔵状 況を調べてみた。 結果は25館での所蔵であった。カーリルの調査対象は1,976館であることを考えると、 正直、残念な結果といえるだろう。ここは日本の図書館の奮起を促したい。他方、興味深 いのは、『離島統計年報〈2012〉』を所蔵している約半数の図書館では、この資料を貸出 可能にしていることだ。CD-ROMという資料の性格から、貸し出さざるをえないのだろうか。 ともあれ、離島振興は日本の大きな課題の一つである。離島への関心喚起に図書館がひと 役買えるようにも、ぜひ近隣の図書館に本書の所蔵をリクエストしてほしい。 離島資料と図書館Column
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    066 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 鹿児島県にある十島村は有人島7島(口之島、中之島、平島、諏訪瀬島、悪 あくせきじま 石島、 小宝島、宝島)と無人島5島(臥 が じ ゃ じ ま 蛇島、小臥蛇島、小島、上 か み の ね じ ま ノ根島、横 よこあてじま 当島)の合 計12島が南北約160㎞に点在して成る村である。十島村の有人島と鹿児島本土 は、公共の交通機関が「フェリーとしま」でつながれており、十島村の役場はフェ リーが発着する鹿児島市に置かれ、島と島との交通が不便なことから、移動図書 館の拠点となる教育委員会もまた鹿児島市にある。ここで紹介するセブンアイラ ンド移動図書館は、なんとこのフェリーが本を巡回させる移動図書館である。 セブンアイランド移動図書館は、本を収めた木箱をフェリーに積み、その木 箱を住民が住んでいる7つの島それぞれに1ケ月から2ケ月ごとに巡回していく。 100冊を蔵書する木箱は島数と同じ7つ用意され、最初の島に下ろされた木箱は、 巡回の時期が来ると再びフェリーに積まれて次の島へ運ばれ、1年間をかけて7 つの木箱が全ての島を一巡する仕組みだ。つまり、この木箱による移動図書館は、 十島村に年間700冊の本に触れる機会を創出しているのである。 フェリーで運ばれた本は、公民館や学校図書館などに置かれ、それぞれの島の 自治会の管理によって、住民に提供される。そしてすべての島を渡った箱の本は、 最後の島を終点として寄贈され、それぞれの島の実情に合わせて、公民館や学校 図書館などの蔵書となる。まさに海を越える本の贈り物だ。次の年には新しい箱 を用意するため、だんだんと蔵書が新しくなるのも利点である。 本というものは、手にとって読むこと自体が出会いである。7つの島を巡りな がら届く本の中から自分にとって必要な本と出会っていく──。まるで小説の1 ページになりそうである。十島村は、高速通信のインターネットが普及している ため、住民は本を介さずとも、多くの情報を入手することが可能である。であれ ば、わざわざ本をフェリーで運んで届けることに、実利的な意味がないのではな いか?──そうではない。本という存在は「文字情報が載った紙」だけの存在では なく、手にとって「出会う」ことができるものだ。そうした出会いに意味を見いだ し、人々に届けていくこと。それこそが本の番人たる図書館の存在意義の一つで あり、セブンアイランド移動図書館は、私たちに本についての関係の原点を、も う一度考え直させてくれる試みといえる。 島を渡るセブンアイランド移動図書館
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    068 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 三重県は離島が多い地域である。鳥羽市には神 かみしま 島(人口402人)、答 と う し じ ま 志島(人 口2,379人)、菅 すがしま 島(人口689人)、坂 さ か て じ ま 手島(人口:423人)の4つの有人島がある。 神島は三島由紀夫の著作『潮騒』の舞台としてもその名を知られ、答志島は戦国武 将・九 く き よ し た か 鬼嘉隆が眠っている。菅島では島中の海女たちが雌雄一対のアワビを獲る ために競い合う、全国的に有名な海女の祭り「しろんご祭」が行われ、坂手島は作 家・江戸川乱歩がその妻と愛を育んだ島だとされており、観光のエピソードには 事欠かない 。 さて、三重県における離島への支援においてユニークなものが、行政文書の送 付ルートを使った配本である。それぞれの島に「連絡所」と呼ばれる行政施設をお き、鳥羽市の市役所は各島の「連絡所」との間に、さまざまな行政文書を送るため のルートが整備しているのだ。そして、このルートをそのまま配本システムとし て機能させているのである(神島は市役所と島の神島連絡所、答志島は市役所と 島の桃取連絡所および答志連絡所を、菅島は市役所と島の菅島連絡所、坂手島は 市役所と島の坂手連絡所を結ぶ定期便を通じた配本サービスをそれぞれ実施して いる)。 遠隔地へ配本するための一般的な手段は、移動図書館車を走らせることだが、 移動図書館は維持にコストが掛かるため、小さな図書館には運用が難しい。鳥羽 市の取り組みにおいて優れている点は、移動図書館を整備できない弱点を、行政 の文書送付ルートを使うという斬新な発送でカバーしているところだ。教育委員 会が取り仕切っていると、役所のルートを使うということ事態、考えられないこ とが多いが、慣習にとらわれず、思い切って使ったことがユニークである。 この配本システムは20年もの歴史を持ち、住民は連絡所で資料を貸し借りで きることから、連絡所はいわば図書館としての機能を果たしているともいえるだ ろう。低コストで図書館機能の利便性を向上させている、非常に示唆に富む事例 だ。 フェリーが就航していない離島であっても、行政文書などが何らかのかたちで 運ばれている場合がある。そのルートを見直し、検討してみることが重要である。 たとえば東京都は、伊豆諸島に対する遠隔地支援が充実していない。それゆえ、 海上輸送ルートを活用した鳥羽市の戦略
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    069ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境 日本屈指の充実度を誇る東京23区および多摩地区における図書館利便性と、離 島部とその他の地域の格差は非常に大きくなっている。東京都は鳥羽市の事例を 参考にし、伊豆諸島に対する支援を見直すべきではないだろうか。鳥羽市では自 治体が作成している「鳥羽市子ども読書活動推進計画」にも、有人離島を抱えてい る自治体であること、そして地域の所与の条件が明確に書かれており、離島に対 する支援意識が高いことが窺える。 また、三重県は県立図書館の市町村支援が非常に手厚い。最近では南伊勢町に 南伊勢図書室がオープンした。開設には、地域のNPO法人、みなみいせ市民活 動ネット」が中心的な役割を担ったが、開設支援や書架のフロア配置などに三重 県立図書館の人々が数多く関わって後方支援をしている。 本特集に触発されて、「次の休みには離島を訪れてみよう!」と思う方もいるかもしれない。 そこで離島への旅の心得を書き留めておこう。といっても、さほど離島への旅の経験が豊か なわけではないのだが、離島に詳しい先達に教えていただいた心得を中心にまとめてみる。 まず、訪ねる離島へのアクセスが空路であれ、海路であれ、スケジュールにはじゅうぶん に余裕をみたほうがよい。瀬戸内海のような内海ですら油断は禁物だが、外洋にある離島 の場合、天候の変化が起こりやすく、飛行機やフェリーの欠航はよくあることだ。訪問日程 の前後1日は予定を空けておき、万一、交通機関が欠航になっても慌てないようにしたい。 そして意外と盲点になりやすいのが、お金である。島の規模にもよるが、よほど大きな島 でない限り、カード決済ができるとは思わないほうがいい。また、1万円札のような大口の紙 幣も換金しにくいことがある。離島に行く前には、必ずお財布の中身を小額紙幣で厚くして おくことを勧めたい。 最後にマナーである。これも島の大小によっても変わってくるが、基本的に離島は小さな コミュニティーで成り立っている。つまり、島の住民ではない観光客の存在はその島が小さ ければ小さいほど、目につきやすい。島旅を楽しみつつも、道ですれ違う島の方々には必ず あいさつをするよう心掛けよう。また、不用意に島の方々の生活環境に立ち入らない配慮も 必要だ。そして、都会の常識を持ち込まないように心したい。島には島のペースがある。そ の島の時間感覚を味わったほうが、その旅が豊かなものとなるはずだ。 離島への旅Column
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    070 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 男木島は高松港からフェリーで約40分、高松市の沖合約7キロにある人口 188人(2013年2月時点※1 )の島だ。坂道が多く、急勾配の路地が複雑に入り組 んだ自然と調和した美しい町並みが印象的な風景である。しかし一時期は過疎化 が進み、2014年春の再開まで、小学校は6年もの間、閉鎖されていた※2 。 しかも男木島には、公立の図書館はない。コミュニティーセンター内に高松市 立図書館の男木分室があるが、蔵書は約650冊しかない。また、それらの蔵書も、 新しいものが入れ替えられているというわけではないのである。また、男木島は 高松市立図書館の移動図書館のコースにも入っていない。そんな男木島で、手押 し車に乗って本が運ばれてくる移動図書館の風景が定着しつつある。この手押し 車は「オンバ」といい、島の名物である。細い坂道が入り組んだ島の道では、車や 自転車は使えない。島の人々は、オンバで荷物を運ぶのだ。 オンバで島を駆け抜ける男木島図書館は、島にIターンした福島県出身のWeb デザイナー、福井順子さんのプロジェクトとして始まった。福井さんの夫は男木 島出身で、男木島の学校再開に尽力する活動家だ。夫の姿を目の当たりにし、自 分が島にできることとして、島に図書館をつくる構想に至ったという。 スタート時、福井さんは80冊の蔵書を用意した。その内訳は自分の所持して いた本50冊と寄贈された本が30冊だった。 種類は福井さんの所持する文芸作品を主軸とし、できるだけ様々なジャンルの 図書を用意している。今は島民の人々がどんな本が好きなのかを調べているとい う。その他には瀬戸内関係の本、農業関係の本、島民より依頼のあった雑誌など を揃えている。現在は、場としての図書館をつくるべく、古民家を再生し、目標 としては10,000冊の蔵書を準備中だ。移動図書館はこの図書館づくりに先行し て行われている取り組みである。   一度に約80冊が積める移動図書館のオンバは、「オンバファクトリー」によっ て制作されている。「島民が180人しかいない島なので、基本みんな顔見知り」 という福井さん。島民に近い活動を行っていたことから、オンバファクトリーと はすぐに打ち解けたという。 オンバを使った男木島の移動図書館
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    071ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境 そもそもオンバファクトリーは、「瀬戸内国際芸術祭」(2010年7月19日∼ 10月31日)におけるプロジェクトチームであり、島の人々と交流しながら、作 品(オンバ)をつくるというアートプロジェクトを、香川県を拠点に展開していた。 ちなみに同芸術祭の公募プラン約750点から選ばれたプロジェクトチームである。 その活動は瀬戸内国際芸術祭の終了後も継続して行われており、「オンバファ クトリー&カフェ」として、彫刻家・大島よしふみさんの工房とカフェが併設さ れ、島の人気スポットでもある。オンバファクトリーのコンセプトをウェブサイ トより引用する※3 。 階段・坂道・細い路地……男木島の風景です。車の通れない細道は オンバ (乳母車)が大活躍です。オンバや一輪車を押す島のオバチャン達はとてもステ キです。オバチャンの大切なオンバをお借りして、修理やペイントをして「移 動する立体作品」にします。 オバチャン達が「マイ・オンバ」を自慢げに押して歩くのは 島の楽しい風景 になるのではないでしょうか。   現在、福井さんは、男木島図書館の運営団体、特定非営利活動法人男木島図書 館を設立、登記している。 その土地それぞれに文化や風景があり、図書館も一つとして同じ図書館はない はずである。島の人がオンバとともに生活を営んでいるのであれば、図書館もま たそのオンバとともにあり、そしてその地ならではの風景を生み出していくのか もしれない。 ※1http://setouchikurashi.jp/island/info/ogi/ ※2 http://digital.asahi.com/articles/ASG9B56VLG9BPLXB00B.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ ASG9B56VLG9BPLXB00B ※3 http://blog.livedoor.jp/onbafactory/archives/50976712.html
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    072 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 男木島図書館 オンバを使った移動図書館 写真撮影=小倉快子
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    074 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 岡山県笠岡市には、高 たかしま 島・白 しらいしじま 石島・北 き た ぎ し ま 木島・真 ま な べ し ま 鍋島・小 こ び し ま 飛島・大 お お び し ま 飛島・六 む し ま 島の 7島からなる笠岡諸島がある。北木島(1,027人)と白石島(581人)が中心となる 諸島全体の人口は2,166人。総人口に占める65歳以上人口の割合である高齢化 率は63.0%(2010年の国勢調査時)である。主な産業は石材加工業や漁業、観 光などだ。 では、笠岡市の配本の取り組みを見てみよう。笠岡市は、市が船を所有してい る稀有な自治体であるが、この市艇「しらさぎ」を使って、笠岡市立図書館から 島嶼部 (大小さまざまな島がある地域など)へと配本をしている。島部への配 本は1983年に開始された。市艇しらさぎによる配本頻度は毎月1回で、笠岡諸 島全7島のうち4島(白石島、北木島、六島、真鍋島)を半日かけて巡回している。 少子高齢化の影響もあって巡回しない島も存在するが、この巡回によって1年間 に約2,000冊という個人貸出冊数を生んでいる。なお、笠岡市の笠岡市立図書館 は約15万冊を蔵書し、年間約20万冊の個人貸出を行っている。 港を出たしらさぎはまず白石島へ行き、運んできた資料を下ろし、前月に配本 されていた資料を回収すると、それを次の巡回先の島へと運ぶ。巡回で運ばれる 資料は、「図書館で選書した配本用図書(一般書・児童書)」110冊、「学校貸出用 紙芝居」6点、「幼稚園への配本用絵本・紙芝居」25冊、(2014年度からは保育 所にも配本)のほか、それぞれの島の学校で使われる「小学校文庫」約40冊も運ば れている。笠岡市では、学校図書館の司書が複数の学校を兼務しているため、司 書が島の学校に勤務する日程は限られており、また司書が図書資料を単独で持ち 運ぶのが困難なため、図書館が学校図書館への運搬を手伝っているというわけで ある。    市艇しらさぎは、本来は子どもたちの交流事業や、市の職員が離島部に渡ると きに使われているものだが、それを配本のためにも活用することで、諸島間での 図書館の利便性を保っているのである。既存の海上輸送ルートの活用という点で は鳥羽市の事例と似ているだろう。 そもそも笠岡市は離島に対するケアが充実している。耐用年数の理由からすで に廃止になったが、離島にデイサービスを運ぶ離島向けの福祉船が、約20年間 市艇を利用した笠岡市の配本の取り組み
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    076 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境 も就航しており話題となった。 また笠岡市は研究集会も開催しており、たとえば2013年には「島の研究集会」 として、笠岡での取り組みなどを報告・共有する場が設けられている。瀬戸内海 という温暖な気候から、サービスが安定的に提供しやすいということもあるのだ ろう。岡山県全体を俯瞰しても、離島でありながら突出した取り組みを行ってい ることが窺える。ちなみに笠岡市図書館による陸地部の巡回業務は、1982年に 始まった自動車文庫「かぶとがに号」がある。 現在の日本では運航されていないが、海外に目を転じると、移動図書館車ならぬ移動図 書館船というものが存在する。有名なところでは、北欧・ノルウェーの事例がある。長い海 岸線を持つ国らしく、船を使った移動図書館(ブックボート)が運航されているのだ。 ノルウェーでは公共図書館の役割として、「すべての住民に情報を提供する」ことが謳わ れているが、1キロ四方に住まう人数を表す人口密度が14.9と低いノルウェーでは(日本は 336)、この図書館の使命を達成することはたやすいことではない。さらに、ノルウェーの海 岸線は険しくそびえたつフィヨルドで形成されている。 そこで頼りにされるのが、ブックモービルに加えて、ブックボートなのだ。詳しくは、マグヌ スセン矢部直美、和気尚美、吉田右子著『文化を育むノルウェーの図書館−物語・ことば・ 知識が踊る空間』(新評論、2013年)が有用だが、同書によればブックボートは、いくつ かの自治体が共同で運航している。あるブックボートでは、日本でいうところの3つの県が運 行しており、9月から4月にかけて250の町(コミューン)をめぐる。それぞれの町にブックボー トがやってくるのは半年に1回である。ブックボートがやってくると、人々はめいっぱい本を借 り、ブックボートで行われるコンサートや演劇を楽しむ。ブックボートの来訪は、お祭り的要 素もあるのだ。 また、全世界をめぐる移動図書館船もある。ドイツを拠点とするキリスト教系慈善団体 GBA Ships e.V.が運航するロゴス・ホープ号(Logos Hope)である。移動販売図書館船 といわれる同船は2014年には長崎と金沢に寄港し、話題になったのでご記憶の方もいる だろう。 移動図書館船Column
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    077ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境 実は日本でも、かつて移動図書館船が運航していたことがある。広島県立図書館の文 化船「ひまわり号」だ。1962年に就航し、1981年に廃止された「ひまわり号」は架橋整備 がされる前の瀬戸内海を巡航していたという。その活動は『航跡ー文化船ひまわり引退記 念誌』(広島県立図書館、1982年)に詳しいが、船体そのものはまだ広島県尾道市の 生 いくちじま 口島にある瀬戸田町B&G海洋センターに保存されている。 また、筑波大学附属図書館の図書館情報学図書館には船体模型が展示されているの で、ぜひ一度ご覧いただきたい。 ドイツのキールに停泊中のロゴス・ホープ号(2007年 12 月) CC BY Arne List
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    大 村 湾 大島 三島前ノ島 竹ノ島 詩島 二島 前島 鹿島 大島 寺島 松 島 池島 大村湾 0 10km 玄界灘 有 明 海 34 。 33 。 32 。 130 。 地島 勝島 相島 沖島 小屋島 志賀島 加部島 福島 名烏島 名島 辰ノ島 手長島 横島中江ノ島生月島 平戸島 上阿値賀島 下枯木島 小 高 島 伊島 大立島 大蟇島 端島 樺島 香焼島 牧島 通詞島 天草上島 天草下島 樋島 伊唐島 長島 桑島 大島 片島 大島 沖ノ島 野島 双子島 近島 三ッ島 松島 綱島 内院島 赤島白瀬 美良島 古志岐島 頭ヶ島 前島 祝言島 姫島 津多羅島 相之島 多々良島 屋根尾島 螺島 大島 小呂島 能 古 島 玄界島 姫 島 加唐島 小川島 神集島 高島 松島 馬渡島 飛 島 鷹 島 向島 黒島 青島 若 宮 島 大島 長島 原島 妻ヶ島 大島 度島 高島 黒島 大島 崎戸島 蛎浦島 寺 島 池島 松島 伊王島 沖之島 高島 湯島 牧島 横浦島 御所浦島 獅子島 中島 横島 桂島 上甑島 中甑島 下甑島 海栗島 島山島 泊島 赤島 沖ノ島 黒島 小値賀島 斑島 寺島 宇久島 六島 納島 大島 黒島 高島 江 島頭ヶ島 平島 野崎島 日ノ島 有福島 漁生浦島 蕨小島 久賀島 島 山 島 嵯峨島 黒島 黄島 赤島 椛島 前島 奈留島 若松島 桐ノ小島 壱岐島 対 馬 島 福江島 中通島 福岡 佐賀 唐津 佐世保 長崎 八代 串木野 福岡県 長崎県 鹿児島県 佐賀県 九州西北部1 0 30km 32 。 男島 藍島 女島 白島 六 連 島 蓋井島 馬島 北九州 熊本県 桑島 大島 片島 大 矢 野 島通詞島 前島 瀬島 維和島 鬼島 野 釜 島 戸 馳 島 樋合島 永浦島 大築島 樋島 平瀬島 楠森島 竹島 産島 恋路島 伊唐島 長島 戸島 諸浦島 築ノ島 下須島 湯島 中島 横島 牧島 御所浦島 横浦島 獅子島 桂島 天草下島 天草上島 天 草 0 10km 080 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト
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    081ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト 【山口県】 ■蓋井島・ふたおいじま(人口:83人)山口県下関市 なし ■六連島・むつれじま(人口:104人)山口県下関市 なし 【福岡県】 ■馬島・うましま(人口:40人)福岡県北九州市 なし ■藍島・あいのしま(人口:277人)福岡県北九州市 ひまわり文庫(藍島市民サブセンター内)/開館時間:9:00∼ 20:00、(土曜日は 19:00 ∼ 7:00)/休館日:日曜日、休日、年末年始/所蔵冊数:445冊(中央図書館か ら3ケ月に1回、配本)/利用者数(年間):102人(貸出者数) ■地島・じのしま(人口:171人)福岡県宗像市 1.じのしま来(らい)ぶらり(地島小学校児童昇降口ロビー内)/開館時間:学校が開 いている時間/休館日:学校が閉まっている日/所蔵冊数:220冊(加えて中央図書館 館より隔月100冊ずつ配本し入替) 2.じのしま来(らい)ぶらり(白浜漁港待合所)/開館時間:待合所の時間に準ずる(7:00 ∼ 19:00くらいまで)/休館日:原則無休/所蔵冊数:160冊(加えて中央図書館館より 隔月60冊ずつ配本し入替)/利用者数:219人 地島の市民活動団体に利用促進事業を委託 ■大島・おおしま(人口:731人)福岡県宗像市 宗像市民図書館コーナー(大島小・中学校図書室内)/開館時間:10:00 ∼ 17:00 / 休館日:不定(休校日及び学校図書館司書不在時)/所蔵冊数:853冊(中央図書館館 より隔週で100冊ずつ配本し入替)/利用者数(年間):460人程度 学校図書館司書と大島の市民活動団体に利用促進事業を委託 九州西北部1
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    082 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■相島・あいのしま(人口:328人)福岡県新宮町 なし 新宮町立図書館が新宮町相島きずな館を会場へ出張貸出を実施(月1回、1回に300 ∼ 400冊程度) ■玄界島・げんかいじま(人口:527人)福岡県福岡市 なし ■小呂島・おろのしま(人口:189人)福岡県福岡市 福岡市総合図書館が小呂公民館へ配本を実施(6ケ月に1回、410冊ずつ) ■姫島・ひめしま(人口:162人)福岡県糸島市 なし 【佐賀県】 ■高島・たかしま(人口:306人)佐賀県唐津市 高島公民館/開館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:土曜日、祝日、年末年始/所蔵冊 数:992冊/利用者数(年間):0人 唐津近代図書館配送センターが高島公民館と高島小学校へ配本を実施(年3回、公民館 は100 ∼ 200冊、小学校は100 ∼ 300冊) ■神集島・かしわじま(人口:421人)佐賀県唐津市 神集島公民館/開館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:土日、祝日、年末年始/所蔵冊 数:750冊/利用者数(年間):0人 唐津近代図書館配送センターが神集島公民館へ配本を実施(年3回、100 ∼ 200冊) ■小川島・おがわしま(人口:426人)佐賀県唐津市 小川小中学校図書館/住民向け開放時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:土曜日、日曜日、 祝日、年末年始/所蔵冊数:8,982冊/利用者数(年間):1,271人 唐津近代図書館配送センターが小川小中学校へ配本を実施(年3回、100 ∼ 300冊)
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    083ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■加唐島・かからしま(人口:184人)佐賀県唐津市 加唐小中学校図書館/住民向け開放時間:8:30∼ 17:00 /休館日:土曜日、日曜日、 祝日、年末年始/所蔵冊数:8,518冊/利用者数(年間):189人 唐津近代図書館配送センターが加唐小中学校へ配本を実施(年3回、100 ∼ 300冊) ■松島・まつしま(人口:64人)佐賀県唐津市 なし ■馬渡島・まだらしま(人口:437人)佐賀県唐津市 馬渡小中学校図書館/住民向け開放時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:土曜日、日曜日、 祝日、年末年始/所蔵冊数:8,297冊/利用者数(年間):3,205人 ■向島・むくしま(人口:72人)佐賀県唐津市 なし 【長崎県】 ■対馬島・つしまじま(人口:34,230人)長崎県対馬市 1.対馬市立つしま図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、第3木曜日、 祝日、年末年始、特別整理期間(15日間)/所蔵冊数:100,600冊/入館者数(年間): 約70,000人 2.地区公民館図書室(5室:美津島、豊玉、峰、上県、上対馬)/開館時間:8:45 ∼ 17:30 /休館日:土曜日、日曜日、国民の休日、年末年始/所蔵冊数:48,000冊(5室 の合計)/利用者数(年間):5,000 ∼ 7,000人程度 ■海栗島・うにじま(人口:70人)長崎県対馬市 なし ■泊島・とまりしま(人口:10人)長崎県対馬市 なし ■赤島・あかしま(人口:46人)長崎県対馬市 なし
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    084 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■沖ノ島・おきのしま(人口:21人)長崎県対馬市 なし ■島山島・しまやまじま(人口:30人)長崎県対馬市 なし ■壱岐島・いきのしま(人口:28,941人)長崎県壱岐市 1.壱岐市立郷ノ浦図書館/開館時間:9:00 ∼ 18:00 /休館日:火曜日、第3木曜日 (図書整理休館日)、年末年始/所蔵冊数:不明/利用者数(年間):不明 2.壱岐市立石田図書館/開館時間:9:00 ∼ 18:00 /休館日:水曜日、第3金曜日(館 内整理日)、年末年始/所蔵冊数:約17,000冊/利用者数(年間):不明 長崎県立図書館との相互貸借及び、学校向け一括貸出の利用。郷ノ浦図書館が壱岐島本 島内の学校図書館へ配本を実施 ■若宮島・わかみやじま(人口:14人)長崎県壱岐市 なし ■原島・はるしま(人口:117人)長崎県壱岐市 なし ■長島・ながしま(人口:148人)長崎県壱岐市 なし ■大島・おおしま(人口:157人)長崎県壱岐市 なし ■黒島・くろしま(人口:70人)長崎県松浦市 なし ■青島・あおしま(人口:263人)長崎県松浦市 松浦市立図書館が移動図書館を実施(月1回巡回、4時間半滞在)
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    085ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■飛島・とびしま(人口:56人)長崎県松浦市 松浦市立図書館からの移動図書館(月1回巡回、1時間滞在) ■大島・おおしま(人口:1,269人)長崎県平戸市 大島村公民館図書室/開館時間:9:00∼ 17:00(土曜日は13:00 ∼ 17:00)/休館日: 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、蔵書点検期間/所蔵冊数:5,665冊(2014年4 月1日時点) /利用者数(年間):約200人 ■度島・たくしま(人口:828人)長崎県平戸市 平戸市ふれ愛センター度島図書コーナー/開館時間:8:30 ∼ 17:15(職員の勤務時間 内)/休館日:土曜日、日曜日/所蔵冊数:約200冊/利用者数(年間):不明 平戸市平戸図書館からふれ愛センター度島図書コーナーと度島郵便局へ配本を実施(月 1回、ふれ愛センター度島図書コーナへは60冊、度島郵便局へは30冊 ※度島郵便局 は地域の人が利用)、平戸図書館が読み聞かせ会を実施(不定期) ■高島・たかしま(人口:26人)長崎県平戸市 なし ■宇久島・うくしま(人口:2,575人)長崎県佐世保市 宇久地区公民館図書室/開館時間:10:00∼18:00/休館日:月曜日、第3金曜日、祝日、 年末年始、特別整理休館日(年1回)/所蔵冊数:14,625冊/利用者数(年間):1,720人 旧宇久町が所有していた図書を継承し、宇久島内(14ケ所)と小中学校へ巡回(週1回) ■寺島・てらしま(人口:16人)長崎県佐世保市 なし ■高島・たかしま(人口:204人)長崎県佐世保市 なし ■黒島・くろしま(人口:538人)長崎県佐世保市 黒島地区公民館図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00(公民館に準ずる)/休館日:公民 館と同じ/所蔵冊数:2,073冊/利用者数(年間):不明(貸出冊数は234冊)
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    086 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■六島・むしま(人口:22人)長崎県小値賀町 なし ■野崎島・のざきじま(人口:1人)長崎県小値賀町 なし ■納島・のうしま(人口:29人)長崎県小値賀町 なし ■小値賀島・おぢかじま(人口:2,433人)長崎県小値賀町 小値賀町立図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日・第4金曜日・年末 年始/所蔵冊数:51,349冊(2013年度末)/利用者数(年間):13,100人(2013年度末) 本島の船の待合所(離島行き・佐世保港行き)で、廃棄本や寄贈本を配本 ※貸出ではな く、自由に持出可能な状態 ■黒島・くろしま(人口:69人)長崎県小値賀町 なし ■大島・おおしま(人口:77人)長崎県小値賀町 なし ■斑島・まだらしま(人口:218人)長崎県小値賀町 なし ■中通島・なかどおりじま(人口:20,167人)長崎県新上五島町 1.新上五島町立図書館中央図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、月 末、祝日、年末年始、特別整理期間/所蔵冊数:69,478冊(図書・雑誌・AV資料含む) /利用者数(年間):10,058人 2.新上五島町立図書館奈良尾図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、 月末、祝日、年末年始、特別整理期間/所蔵冊数:44,152冊(図書・雑誌・AV資料含 む)/利用者数(年間):4,233人 3.新上五島町立図書館新魚目分館/開館時間:10:00 ∼ 17:30 /休館日:日曜日、月
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    087ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト 曜日、月末、祝日、年末年始、特別整理期間/所蔵冊数:21,476冊(図書・雑誌・AV 資料含む)/利用者数(年間):7,874人 4.新上五島町立図書館上五島分館/開館時間:10:00∼ 18:00 /休館日:月曜日、月 末、祝日、年末年始、特別整理期間/所蔵冊数:20,328冊(図書・雑誌・AV資料含む) /利用者数(年間):3,541人 中央図書館の移動図書館「ぐりぐら号」、奈良尾図書館「やまびこ2号」が巡回を実施(月 1回程度、島内62ケ所)、長崎県立図書館や他の図書館との相互貸借が可能 ■頭ケ島・かしらがしま(人口:17人)長崎県新上五島町 なし ■桐ノ小島・きりのこじま(人口:7人)長崎県新上五島町 なし ■若松島・わかまつじま(人口:1,661人)長崎県新上五島町 新五島町立図書館若松分館/開館時間:10:00 ∼ 17:30 /休館日:日曜日、月曜日、 月末、祝日、年末年始、特別整理期間/所蔵冊数:16,167冊(図書・雑誌)/利用者 数(年間):3,183人 奈良尾図書館の移動図書館「やまびこ2号」が島内の巡回を実施(月1回、島内20ケ所)、 長崎県立図書館や他の図書館との相互貸借が可能 ■日ノ島・ひのしま(人口:48人)長崎県新上五島町 なし ■有福島・ありふくじま(人口:139人)長崎県新上五島町 なし ■漁生浦島・りょうぜがうらしま(人口:35人)長崎県新上五島町 なし ■奈留島・なるしま(人口:2,776人)長崎県五島市 奈留町公民館図書室/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、火曜日、年末年
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    088 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト 始/所蔵冊数:1,000冊/利用者数:1,105人(2014年4月∼ 2015年2月末現在) 市立図書館から奈留町公民館図書室へ配本及び、職員1名が派遣 ※分館設置に向けた モデル事業として ■前島・まえしま(人口:31人)長崎県五島市 なし ■久賀島・ひさかじま(人口:395人)長崎県五島市 久賀島地区公民館図書室/開館時間:10:00 ∼ 17:00 /休館日:日曜日、月曜日、祝 日、年末年始/所蔵冊数:4,447冊/利用者数:32人(2014年4月∼ 2015年2月末 現在) ■蕨小島・わらびこじま(人口:9人)長崎県五島市 なし ■椛島・かばしま(人口:176人)長崎県五島市 椛島地区公民館図書室/開館時間:10:00 ∼ 17:00 /休館日:日曜日、月曜日、祝日、 年末年始/所蔵冊数:約4,000冊/利用者数:6人(2014年4月∼ 2015年2月末現在) ■福江島・ふくえじま(人口:36,979人)長崎県五島市 1.五島市立図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、月末日、GW、年 末年始/所蔵冊数:約12万冊/利用者数(年間):約40,000人 2.公民館図書室(富江地区、玉之浦地区、岐宿地区、三井楽地区、本山地区、奥浦地 区、大浜地区、崎山地区、緑丘地区)/開館時間:10:00 ∼ 17:00(玉之浦は10:15 ∼ 17:00、奥浦は10:30 ∼ 17:15)/休館日:日曜日、月曜日、年末年始(富江、玉之 浦、岐宿、三井楽、本山は祝日も休館)/富江の所蔵冊数:約10,000冊、利用者数: 1,250人/玉之浦の所蔵冊数:7,058冊、利用者数:340人/岐宿の所蔵冊数:9,305 冊、利用者数:726人/三井楽の所蔵冊数:7,991冊、利用者数:501人/本山の所蔵 冊数:2,760冊、利用者数:431人/奥浦の所蔵冊数:2,849冊、利用者数:462人/ 大浜の所蔵冊数:約4,500冊、利用者数:130人/崎山の所蔵冊数:約4,500冊、利 用者数:126人/緑丘の所蔵冊数:2,394冊、利用者数:309人(2014年4月∼ 2015 年2月末現在)
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    089ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ステーション数:36/巡回頻度:月1回/利用者数(年間):約4,000人 県立図書館を通して、県内市町村図書館との相互貸借が可能、県立図書館による貸出本 の実施 ※発送(週3回)と返却(週1回)は県立図書館が全て負担 ■赤島・あかしま(人口:10人)長崎県五島市 なし ■黄島・おうしま(人口:45人)長崎県五島市 なし ■黒島・くろしま(人口:10人)長崎県五島市 なし ■島山島・しまやまじま(人口:30人)長崎県五島市 なし ■嵯峨島・さがのしま(人口:161人)長崎県五島市 なし ■江島・えのしま(人口:169人)長崎県西海市 なし ■平島・ひらしま(人口:244人)長崎県西海市 なし ■松島・まつしま(人口:605人)長崎県西海市 なし ■池島・いけしま(人口:293人)長崎県長崎市 池島地区公民館図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:月曜(祝日の場合は翌日)、 年末年始/所蔵冊数:3,150冊/利用者数(年間):221人(2013年度) 長崎市立図書館を通じて、県立図書館や他自治体図書館と相互貸借が可能 ※長崎市
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    090 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト は、図書館、公民館などの図書室計57の施設が図書オンラインシステムで結ばれ、各 館の所蔵図書が相互に検索・予約・貸出可能。市立図書館が各館に図書の搬送を実施 (週2 ∼ 3回) ■高島・たかしま(人口:498人)長崎県長崎市 高島ふれあいセンター図書コーナー/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:土曜日、日 曜日、祝日、年末年始 /所蔵冊数:5,243冊/利用者数(年間):115人(2013年度) 長崎市立図書館を通じて、県立図書館や他自治体図書館から相互貸借が可能、市立図書 館が各館に図書の搬送を実施(週2 ∼ 3回) 【熊本県】 ■湯島・ゆしま(人口:374人)熊本県上天草市 学校の図書館を利用 ※学校図書館解放というよりは、自然な形での出入り 上天草市立図書館が団体貸出を実施(3ケ月に1回程度で入替) ■中島・なかしま(人口:5人)熊本県上天草市 なし ■横浦島・よこうらじま(人口:752人)熊本県天草市 ステーション数:2 /巡回頻度:月1回/利用者数(年間):318人(2013年度、御所浦 島、牧島を合わせた3島全体) 御所浦図書館が島内の公民館(1ケ所)へ配本を実施(月1回、50冊∼ 100冊) ■牧島・まきしま(人口:357人)熊本県天草市 ステーション数:2 /巡回頻度:月1回/利用者数(年間):318人(2013年度、御所浦、 横浦島を合わせた3島全体) 御所浦図書館が島内の公民館(2ケ所)へ配本を実施(月1回、50冊∼ 100冊) ■御所浦島・ごしょのうらじま(人口:2,054人)熊本県天草市 天草市立御所浦図書館/開館時間:9:00∼18:00(平日)、9:00∼17:00(土曜日、 日曜日、祝日)/休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、蔵書点検期間/所蔵 冊数:32,548冊(2013年度)/利用者数(年間):4,801人(2013年度)
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    091ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ステーション数:4/巡回頻度:月1回/利用者数(年間):318人(2013年度、横浦島 横浦島を合わせた3島全体) 熊本県立図書館が配本を実施(4ケ月ごと200冊)、御所浦図書館が島内の公民館1ケ所 へ配本を実施(月1回、50冊∼ 100冊) ■横島・よこしま(人口:4人)熊本県天草市 なし 【鹿児島県】 ■獅子島・ししじま(人口:757人)鹿児島県長島町 県立図書館から図書の借り入れを利用(数十冊単位を長期間) ■桂島・かつらじま(人口:13人)鹿児島県出水市 なし ■上甑島・かみこしきじま(人口:2,488人)鹿児島県薩摩川内市 1.薩摩川内市立図書館上甑分館/開館時間:9:00 ∼ 17:15 /休館日:第3日曜日、 祝日、年末年始/所蔵冊数:7,908冊/利用者数(年間):653人 2.薩摩川内市立図書館里分館/開館時間:9:00 ∼ 17:15 /休館日:第3日曜日、祝 日、年末年始/所蔵冊数:6,099冊/利用者数(年間):481人 下甑分館がフェリーによる巡回を実施 ■中甑島・なかこしきじま(人口:308人)鹿児島県薩摩川内市 なし ■下甑島・しもこしきじま(人口:2,780人)鹿児島県薩摩川内市 1.薩摩川内市立図書館下甑分館/開館時間:9:00 ∼ 17:15 /休館日:第3日曜日、祝 日、年末年始/所蔵冊数:10,264冊/利用者数(年間):1,255人 2.薩摩川内市立図書館鹿島分館/開館時間:9:00 ∼ 17:15 /休館日:第3日曜日、 祝日、年末年始/所蔵冊数:6,855冊/利用者数(年間):258人 下甑分館が移動図書館を実施/ステーション数:30 /巡回頻度:月1回/利用者数(年 間):1,060人
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    130 。 130 。 131 。 131 。 31 。 31 。 30 。 30 。 127 。 127 。 128 。 26 。 27 。 久多島 大瀬 神ノ島 沖秋目島 沖小島 江之島 桜島 枇榔島 知林ヶ島 枇榔島 宇治島宇治向島 上ノ島 下ノ島 デン島 馬毛島 昭和硫黄島 臥蛇島 小臥蛇島 平瀬 瀬底島 沖縄島 伊計島 宮城島 平安座島 外地島 浜比嘉島 竹島 硫黄島 口永良部島 口之島 中之島 諏訪之瀬島 悪石島 平島 小宝島 宝島 黒島 新島 鷹島 与論島 伊平屋島 野甫島 伊是名島 古宇利島 伊江島 水納島 津堅島 久高島渡嘉敷島 前島 慶留間島 阿嘉島 座間味島 渡名喜島 オーハ島 奥武島 粟国島 屋久島 種 子 島 久米島 枕崎 指宿 鹿児島 那覇 名護 鹿児島県 沖縄県 九州南部2 沖縄東部3 0 30km 030km 092 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト
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    093ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト 【鹿児島県】 ■種子島・たねがしま(人口:16,940人)鹿児島県西之表市 西之表市立図書館/開館時間:9:00∼ 19:00(夏季)、9:00 ∼ 18:00(冬季)/休館日: 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始/所蔵冊数:約50,000冊/利用者数(年間):約 15,000人 ステーション数:33 /巡回頻度:月1回/利用者数(年間):約800人 鹿児島県立図書館との相互貸借が可能 ■馬毛島・まげしま(人口:11人)鹿児島県西之表市 なし ■種子島・たねがしま(人口:8,696人)鹿児島県中種子町 1.中種子町立中央公民館図書室/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、第3 日曜日、年末年始、蔵書点検日、館長が必要と認めた日/所蔵冊数:32,894冊/利用 者数(年間):約11,000人 2.中央公民館リサイクル本コーナー/開館時間:公民館に準ずる ※寄贈本を受けて 活用 鹿児島県立図書館との相互貸借が可能、地域の読み聞かせグループが読み聞かせ会を実 施(毎月1回) ■種子島・たねがしま(人口:6,218人)鹿児島県南種子町 南種子町立図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、第3日曜日、年末 年始/所蔵冊数:30,640冊/利用者数(年間):9,000人 鹿児島県立図書館との相互貸借サービス(発送・返送日数含め1ケ月間)ほか、貸出文庫 の実施(一般書・児童書・絵本など1,920冊、借り受け期間は約1年間、冊数指定は可 能、本の選定は県立図書館)、町の保健福祉課と連携のブックスタート事業、絵本の読 み聞かせ(育児教室の時に司書が参加)・保護者への読書指導、町立の保育園へ訪問し、 絵本の読み聞かせを実施(月2回) 九州南部2
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    094 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■屋久島・やくしま(人口:13,437人)鹿児島県屋久島町 1.宮之浦図書室/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、祝日、年末年始/所 蔵冊数:39,525冊/利用者数(年間):11,000人 2.尾之間図書室/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、祝日、年末年始/所 蔵冊数:26,252冊/利用者数(年間):6,500人 ステーション数:14 /巡回頻度:週1回/利用者数(年間):1,900人 ■口永良部島・くちのえらぶじま(人口:152人)鹿児島県屋久島町 屋久島より巡回図書車あり(年1 ∼ 2回) ■竹島・たけしま(人口:83人)鹿児島県三島村 なし ■硫黄島・いおうじま(人口:127人)鹿児島県三島村 三島開発総合センター図書コーナー/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:原則として 土曜日・日曜日/所蔵冊数:2,630冊/利用者数(年間):480人 ■黒島・くろしま(人口:208人)鹿児島県三島村 なし ■口之島・くちのしま(人口:138人)鹿児島県十島村 セブン・アイランド移動図書館/実施内容:各島の小学校が購入した本を船に積み、1 年間で全7島の小学校を巡回 県立図書館が貸出文庫を実施(各島80冊程度、1年間かけて全7島を巡回。巡回後は県 立図書館へ返却し、次年度、新たな図書を巡回) ■中之島・なかのしま(人口:143人)鹿児島県十島村 寄贈図書コーナー(住民センター内) ※セブン・アイランド移動図書で巡回した図書 を利用 セブン・アイランド移動図書館及び、県立図書館が「貸出文庫」を実施
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    095ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■諏訪之瀬島・すわのせじま(人口:52人)鹿児島県十島村 セブン・アイランド移動図書館及び、県立図書館が「貸出文庫」を実施 ■平島・たいらじま(人口:81人)鹿児島県十島村 セブン・アイランド移動図書館及び、県立図書館が「貸出文庫」を実施 ■悪石島・あくせきじま(人口:72人)鹿児島県十島村 セブン・アイランド移動図書館及び、県立図書館が「貸出文庫」を実施 ■小宝島・こだからじま(人口:54人)鹿児島県十島村 セブン・アイランド移動図書館及び、県立図書館が「貸出文庫」を実施 ■宝島・たからじま(人口:117人)鹿児島県十島村 セブン・アイランド移動図書館及び、県立図書館が「貸出文庫」を実施 ■奄美大島・あまみおおしま(人口:46,121人)鹿児島県奄美市 1.名瀬公民館図書室、金久分館図書室、伊津部分館図書室、四谷分館図書室、住用公 民館図書室、笠利公民館図書室/開館時間:9:00∼ 10:00 /休館日:第3月曜日、年 末年始/所蔵冊数:約52,000冊/利用者数(年間):約10,000人 2.鹿児島県立奄美図書館/開館時間:9:00 ∼ 19:00(火曜日∼土曜日)、9:00 ∼ 17:00(日曜日、祝日)/休館日:月曜日、毎月25日、11月26日∼ 12月5日、 年末年始/所蔵冊数:約200,000冊/利用者数(年間):約155,000人 移動図書館1台/月15日稼働/利用者数(年間):約2,000人 県立図書館との相互貸借が可能 ■奄美大島・あまみおおしま(人口:1,765人)鹿児島県大和村 大和村中央公民館図書室/開館時間:不明/休館日:土曜日、日曜日、祝日/所蔵冊 数:約24,000冊/利用者数:約12,000人 図書館車/ステーション数:10ケ所/巡回頻度:第1月曜日から平日5日間に実施/ 利用者数:約250人 親子読書を2ケ所で実施
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    096 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■奄美大島・あまみおおしま(人口:1,932人)鹿児島県宇検村 宇検村生涯学習センター 「元気の出る館」図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日: 祝日/所蔵冊数:13,456冊/利用者数(年間):556人 県立奄美図書館の「貸出文庫」制度を活用 ■奄美大島・あまみおおしま(人口:8,211人)鹿児島県瀬戸内町 瀬戸内町立図書館/開館時間:9:00 ∼ 18:00(火曜日∼土曜日)、9:00 ∼ 17:00(日 曜日・祝日)/休館日:月曜日、資料整理日(4月1日)、年末年始、特別資料整理日(年 1回、14日以内)/所蔵冊数:107,115冊/利用者数(年間):9,021人 移動図書館車「かけはし号」/ステーション数:19 /巡回頻度:2週間に1回/利用者 数(年間):3,460人(加計呂麻島での利用も含む) 県内外各図書館との相互貸借を実施、必要があれば県立奄美図書館からの貸出文庫を利 用し、請島及び与路島の学校と集落に配本 瀬戸内町立図書館が貸出文庫を実施(島内7ケ所に設置、各50冊程度、年3回入替) ■加計呂麻島・かけろまじま(人口:1,428人)鹿児島県瀬戸内町 移動図書館車「かけはし号」/ステーション数:25 /巡回頻度:2週間に1回/利用者 数(年間):3,460人(奄美大島での利用も含む) 瀬戸内町立図書館が貸出文庫を実施(島内2ケ所に設置、各50冊程度、年3回入替) ■与路島・よろしま(人口:103人)鹿児島県瀬戸内町 瀬戸内町立図書館が貸出を実施(年4回、約100冊ずつ) ■請島・うけしま(人口:132人)鹿児島県瀬戸内町 瀬戸内町立図書館が貸出を実施(年4回、約100冊ずつ) ■奄美大島・あまみおおしま(人口:6,078人)鹿児島県龍郷町 龍郷町中央公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 22:00(月曜日∼土曜日)、8:30 ∼ 17:00(日曜日)/休館日:年末年始/所蔵冊数:20,959冊(2015年2月現在)/利 用者数(年間):2,198人(2013年度) 巡回図書車で保育所・小学校へ訪問/巡回頻度:月1回/利用者数(年間):3,439人 (2013年度)
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    097ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■喜界島・きかいじま(人口:8,169人)鹿児島県喜界町 喜界町図書館/開館時間:10:00∼ 18:00(夏休みは9:30 ∼ 18:30)/休館日:月曜日、 第1木曜日(資料整理日)、特別整理期間(年1回10日間、1月28日∼ 2月6日)、年末 年始/所蔵冊数:62,829冊/利用者数(年間):9,209人 図書館が遠隔地の小学校へ訪問(月1回)/利用者数(年間):602人 県立図書館との相互貸借が可能、帰省者・旅行者などにも短期の貸出カードを発行 ■徳之島・とくのしま(人口:12,090人)鹿児島県徳之島町 徳之島町立図書館/開館時間:10:00 ∼ 19:00(火曜日∼金曜日)、9:30 ∼ 17:00(土 曜日、日曜日、祝日)/休館日:月曜日、8月15日(送り盆)、10月第1日曜日(町民 体育祭)、年末年始、特別図書整理期間(年1回、2週間以内)/所蔵冊数:70,083冊 /利用者数(年間):17,800人 ステーション数:40 /巡回頻度:月1回(一部月2回)/利用者数(年間):3,999人(移 動図書館全体) 県立図書館協会大島支部総会・研修会、大島地区ふれあい読書フェスタ、徳之島3町図 書館連絡会など実施 島内・島外にかかわらず貸出可能 ■徳之島・とくのしま(人口:6,844人)鹿児島県伊仙町 伊仙町中央公民館図書室/詳細不明 ■沖永良部島・おきのえらぶじま(人口:7,114人)鹿児島県和泊町 1.和泊町立図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:30(4月∼ 9月)、9:30 ∼ 18:00(10月 ∼ 3月)/休館日:月曜日、祝日、年末年始、整理休館日(原則として最終木曜日)、蔵 書点検日(10日間)/所蔵冊数:47,227冊/利用者数(年間):約10,000人 2.町内の学校(2校)がPTAへ学校図書室の本の貸出を実施 3.個人の私設文庫 町内の小中学校(4校)へ移動図書館車の実施(年10回 ※お昼休み時間)/ステーション 数:5 巡回頻度:月1回(3、4月を除く ※1ケ所は不定期)/利用者数:約1,600人 鹿児島県立図書館との相互貸借の実施
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    098 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■沖永良部島・おきのえらぶじま(人口:6,806人)鹿児島県知名町 1.知名町立図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:30(4月∼ 10月)、9:30 ∼ 18:00(11 月∼翌年3月)/休館日:月曜日、年末年始、資料整理日、特別整理期間/所蔵冊数: 53,266冊/利用者数(年間):不明 2.ウイバサマ文庫(私設)/開館時間:13:00 ∼ 18:00 /休館日:土曜日、日曜日、 祝日/所蔵冊数:約600冊/利用者数(年間):約100人 3.オープンハウス・読書広場(集落)/開館時間:9:00 ∼ 18:00 /休館日:なし/所 蔵冊数:約100冊/利用者数(年間):不明 4.瀬利覚防災センター(集落)/開館時間:9:00 ∼ 18:00 /休館日:なし/所蔵冊数: 約1,300冊/利用者数(年間):約100人 鹿児島県立図書館、奄美図書館、郡内町村図書館との相互貸借が可能
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    099ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト 【鹿児島県】 ■与論島・よろんとう(人口:5,327人)鹿児島県与論町 与論町立図書館/開館時間:10:00∼ 18:30 /休館日:月曜日、年末年始/所蔵冊数: 53,000冊/利用者数(年間):16,700人 ステーション数:10 /巡回頻度:月1回/利用者数:約6,900人 鹿児島県立図書館との相互貸借が可能 【沖縄県】 ■伊平屋島・いへやじま(人口:1,260人)沖縄県伊平屋村 小、中学校図書館の開放(3校)/開放時間:16:00 ∼ 16:45 /休館日:土曜日、日曜 日、祝日、冬休み・春休み期間/所蔵冊数:24,948冊(3校合計)/利用者数:約120 人(3校合計) ステーション数:1 /巡回頻度:年2回/利用者数:155人 ※県立図書館から貸出を 受けた本を利用し開設 沖縄県立図書館との連携、住民や保護者が読み聞かせ活動を実施(村内の学校3つ) ■野甫島・のほじま(人口:125人)沖縄県伊平屋村 なし ■伊是名島・いぜなじま(人口:1,589人)沖縄県伊是名村 小・中学校図書室(1校ずつ)で、保護者に対して貸出の呼び掛け ※村民への公開はせず 県立図書館の移動図書館サービスを利用(年2回) 小中学校図書館事務職員連絡会などで、村民を巻き込んだ読書活動を検討中 ■伊江島・いえじま(人口:4,737人)沖縄県伊江村 1.伊江村中央公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:年末年始、GW、 その他行事日/所蔵冊数:11,455冊/利用者数(年間):約600 ∼ 700人 2.伊江小学校図書館/住民向け開放時間:8:15 ∼ 16:45(学校に準ずる)/休館日: 土日、祝日など(学校に準ずる)/所蔵冊数:12,838冊/利用者数(年間):8人 3.西小学校図書館/住民向け開放時間:8:15 ∼ 16:45(学校に準ずる)/休館日:土日、 沖縄東部3
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    100 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト 祝日など(学校に合わせて休館)/所蔵冊数:11,317冊/利用者数(年間):20人 4.東江上区他7区の公民館/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:公民館の休館日/ 所蔵冊数:それぞれ150 ∼ 2,000冊/利用者数(年間):ほぼ利用なし ※利用がある ところでは最大93人 県立図書館による移動図書館(年2回)、団体貸出制度を利用 ※離島・へき地のための 協力貸出サービスの提携による ■水納島・みんなしま(人口:42人)沖縄県本部町 沖縄本島にある本部町立図書館が水納小中学校向けの支援活動として、図書の団体貸出 し、読書まつり(毎年11月)への講師派遣、読み聞かせやブックトークなどを実施 ■津堅島・つけんじま(人口:470人)沖縄県うるま市 なし ■久高島・くだかじま(人口:269人)沖縄県南城市 学校図書館を中心に住民向けサービスを実施 沖縄本島にある市立図書館の支援及び、県立図書館が移動図書館を実施 ■粟国島・あぐにじま(人口:863人)沖縄県粟国村 1.粟国村中央公民館図書室/開館時間:10:00 ∼ 17:00(平日)、13:00 ∼ 17:00(土 曜日、日曜日)/休館日:祝日/所蔵冊数:約1,200冊/利用者数(年間):約400人 2.粟国小中学校図書館土曜開館ボランティア/住民向け開放時間:17:00 /住民向け 開放日:土曜日/所蔵冊数:17,000冊/利用者数(年間):約500人 県立図書館が移動図書館を実施(年2回程度)、村民が朝の読み聞かせボランティアを実 施(月曜日の8:20 ∼ 8:35、小学生が対象) ■渡名喜島・となきじま(人口:452人)沖縄県渡名喜村 渡名喜村立中央図書館/開館時間:13:00 ∼ 17:15(火曜日∼金曜日)、8:30 ∼ 17:30 (土曜日、日曜日)/休館日:月曜日、祝日、慰霊の日(6月23日)、年末年始/所蔵冊 数:5,747冊/利用者数(年間):801人
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    101ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■座間味島・ざまみじま(人口:557人)沖縄県座間味村 くじら文庫(座間味コミュニティセンター内) ※会員による運営/開館時間:不明/開 館日:第1・3・5日曜日、その他個人利用可能/所蔵冊数:約1,500冊/利用者数(年 間):270人(2013年度) 県立図書館が移動図書館を実施(1回2日間)。県立図書館団体貸出を利用(くじら文庫) ■阿嘉島・あかしま(人口:253人)沖縄県座間味村 こじか文庫(阿嘉総合センターにて、会員による運営)/開館時間:不明/開館日:毎 月1回、日曜日 ※クリスマス会、餅つき大会など子ども向けのイベント時に開催/所 蔵冊数:約1,500冊/利用者数(年間):約180人(イベント来場者は含めず) 県立図書館が移動図書館を実施(1回2日間) ■慶留間島・げるまじま(人口:55人)沖縄県座間味村 なし(阿嘉島への架橋により、こじか文庫が利用可能) ■渡嘉敷島・とかしきじま(人口:756人)沖縄県渡嘉敷村 県立図書館が移動図書館(年2回) ■前島・まえじま(人口:4人)沖縄県渡嘉敷村 詳細不明 ■久米島・くめじま(人口:8,489人)沖縄県久米島町 1.久米島町具志川農村環境改善センター図書室/開館時間:9:00∼ 17:00 /休館日: 月曜日、火曜日、年末年始/所蔵冊数:約13,000冊/利用者数(年間):約2,000人 2.久米島博物館図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:月曜日、祝日、年始(1 月1日∼ 3日)/所蔵冊数:約10,000冊/利用者数(年間):約100人 移動図書館「ほたる号」/ステーション数:7 /巡回頻度:1ケ所に月2 ∼ 3回程度(小 学校向けは夏休みや冬休みは運休、夏・冬・春休みのみ運行する「ふれあい公園」あり) /利用者数(年間):約1,200人 県立図書館が巡回による移動図書館を実施、読み聞かせボランティアの協力で保育所な どへの訪問を実施
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    102 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■奥武島・おうしま(人口:24人)沖縄県久米島町 なし ■オーハ島・おおはじま(人口:6人)沖縄県久米島町 なし ■北大東島・きただいとうじま(人口:665人)沖縄県北大東村 県立図書館の移動図書館による島内の公共施設への巡回(年2回) ※住民からのリクエ スト受け付け可能(1人、10冊まで) 民間業者が図書の移動販売を実施(年1回) ■南大東島・みなみだいとうじま(人口:1,442人)沖縄県南大東村 南大東小中学校図書室 ※希望があれば、一般住民への貸出可/開館時間:8:00 ∼ 17:00 /休館日:土曜日、日曜日、祝日、学校の冬休み期間/所蔵冊数:約15,000冊 /利用者数(年間):50 ∼ 70人前後 県立図書館及び、村教育委員会主催の移動図書館/巡回頻度:年2回(県立図書館)、年 4回(村教育委員会)/利用者数(年間):100 ∼ 150人前後 県立図書館との連携
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    124 。 外離島 内離島 嘉弥真島 小浜島 由布島 鳩間島 新城島上地 新城島下地 波照間島 黒島 西表島 124 。 125 。 125 。 大神島池間島 伊良部島 下地島 来間島 水納島 多良間島 竹富島 宮古島 石垣島 沖縄県 沖縄西部4 0 30km 132 。 132 。 133 。 34 。 34 。 仙酔島 岩 子 島 契島 倉 橋 島 田島 横島 江ノ島 円上島 股島 平市島 四阪島 津波島 赤穂根島 向島 因島 生口島 大久野島 高根島 阿波島 大 芝 島 尾久比島 大館場島 興居島 小市島 由利島 片島 横島 鹿島手島 金輪島 似島 峠島 江田島 西能美島 厳島 大黒神島 東能美島 沖之島 甲島 頭島 屋代島 立島沖家室島 大水無瀬島 小水無瀬島 掛津島 横島 長島 天田島 宇和島 尾島 小祝島 大水無瀬島 笠戸島 仙島黒髪島 加島 小 佐 木 島 小 大 下 島 佐 木 島 岡 村 島 細 島 佐 合 島 来 島 大 下 島 走島 百島 生名島 弓削島 豊島佐島 豊島 高井神島 魚島 大島 比岐島 鵜島 伯方島 岩城島 生野島 臼島 長島 大崎上島 津島 小島 馬島 斎島 安居島 上蒲刈島 三角島 下蒲刈島 情島 猪子島 阿多田島 前島 黒島 柱島 怒和島 中島 野忽那島 睦月島 釣島 二神島 情島 津和地島 浮島 端島 笠佐島 青島 平郡島 八島 祝島 牛島 馬島 大津島 野島 姫島 大三島 大島 大崎下島 福山 尾道 三原 竹原 新居浜 松山 広島 岩国 呉 今治 柳井 周南 山口県 広島県 愛媛県 瀬戸内海西部5 0 20km 103ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト
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    104 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト 【沖縄県】 ■宮古島・みやこじま(人口:46,001人)沖縄県宮古島市 1.宮古島市立図書館平良(ひらら)図書館/開館時間:10:00 ∼ 19:00(火曜日∼金曜 日)、10:00 ∼ 18:00(土曜日)、10:00 ∼ 17:00(日曜日)/休館日:月曜日、祝日、 年末年始/所蔵冊数:約170,000冊(3館合計)/利用者数(年間):約79,000人(3館合計) 2.宮古島市立図書館北分館/開館時間:10:00 ∼ 18:00、日曜日は17:00まで/休館 日:火曜日、祝日、年末年始 3.宮古島市立図書館城辺館/開館時間:10:00 ∼18:00/休館日:月曜日、祝日、年末年始 4.ありんこ文庫(私設)/開館時間:12:00 ∼ 18:00(平日)、土曜日・日曜日・祝 日は9:00 ∼ 18:00(12:00 ∼ 13:00は昼休み)/休館日:水曜日/所蔵冊数:0歳∼ 10歳向けの児童書約600冊(2015年2月現在)/利用者数(年間):1888人(2014年度) 移動図書館車を2台運用/ステーション数:32 /巡回頻度:延べ308回(年間)/利 用者数(年間):約11,000人 沖縄県立図書館が専門書のセット120冊の協力貸出を実施 ※「沖縄県がん対策推進基 本条例」による ■池間島・いけまじま(人口:648人)沖縄県宮古島市 なし ■大神島・おおがみじま(人口:28人)沖縄県宮古島市 なし ■来間島・くりまじま(人口:157人)沖縄県宮古島市 なし ■伊良部島・いらぶじま(人口:5,148人)沖縄県宮古島市 なし ■下地島・しもじしま(人口:57人)沖縄県宮古島市 なし 沖縄県西部4
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    105ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■多良間島・たらまじま(人口:1,227人)沖縄県多良間村 多良間村立図書館/開館時間:9:30∼ 18:00 /休館日:月曜日、祝日、慰霊の日(6月 23日)、年末年始、館内整理期間/所蔵冊数:約28,000冊(2013年度)/利用者数(年 間):5,398人(2013年度) 沖縄県立図書館による一括貸出(1回400冊以内、貸出期間1年以内)、協力貸出(50冊 以内、貸出期間35日以内))を利用 ■水納島・みんなしま(人口:4人)沖縄県多良間村 なし ■石垣島・いしがきじま(人口:46,922人)沖縄県石垣市 石垣市立図書館/開館時間:10:00 ∼ 19:00(火曜日∼金曜日)、土曜日・日曜日は 17:00まで/休館日:月曜日、資料整理日(第4金曜日)、祝日、年末年始、慰霊の日(6 月23日)、蔵書点検(11月13日∼ 25日)/そのほか詳細不明 ■竹富島・たけとみじま(人口:303人)沖縄県竹富町 地域文庫「こぼし文庫」、学校図書館(1校) 県立図書館と教育委員会による移動図書館の実施(年2回) 石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の 利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用 ■西表島・いりおもてじま(人口:2,219人※由布島を含む)沖縄県竹富町 ヤマネコ文庫(西表東部)、ときめき文庫(西部)、西の子文庫、学校図書館(8校) 県立図書館と教育委員会による移動図書館の実施(東部、西部へ年2回ずつ、船浮に年 間1回) 石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の 利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用 ■鳩間島・はとまじま(人口:43人)沖縄県竹富町 学校図書館(1校) 県立図書館と教育委員会による移動図書館の実施(年間1回) 石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の
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    106 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト 利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用 ■由布島・ゆぶしま(人口:西表島に含まれる)沖縄県竹富町 石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の 利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用 ■小浜島・こはまじま(人口:585人)沖縄県竹富町 学校図書館(1校) 県立図書館と教育委員会による移動図書館の実施(年2回) 石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の 利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用 ■黒島・くろしま(人口:194人)沖縄県竹富町 学校図書館(1校) 県立図書館と教育委員会による移動図書館の実施(年2回) 石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の 利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用 ■新城島上地・あらぐすくじまかみじ(人口:16人)沖縄県竹富町 石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の 利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用 ■新城島下地・あらぐすくじましもじ(人口:新城島上地に含まれる)沖縄県竹富町 石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の 利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用 ■波照間島・はてるまじま(人口:499人)沖縄県竹富町 学校図書館(1校) 県立図書館と教育委員会による移動図書館の実施(年2回) 石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の 利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用
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    107ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■嘉弥真島・かやまじま(人口:小浜島に含まれる)沖縄県竹富町 石垣市との貸出協定により、町内に住所があれば一定の手続きにより石垣市立図書館の 利用が可能、県立図書館の一括貸出(セット貸出)を学校図書館や文庫で利用 ■与那国島・よなぐにじま(人口:1,657人)沖縄県与那国町 与那国島中央公民館図書室(休館中) 県立図書館による移動図書館の実施(年2回)、県立図書館による一括貸出サービスの活 用(1回、400∼ 500冊、島内の学校や団体向け) 読み聞かせ会の実施 【広島県】 ■走島・はしりじま(人口:570人)広島県福山市 走島公民館図書室/詳細不明 中央図書館による団体貸出を利用(2ケ月に1回、約100冊) ■百島・ももしま(人口:545人)広島県尾道市 尾道市百島支所貸出文庫/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、祝日、 年末年始/所蔵冊数:30冊 ※移動図書館が文学書15冊、一般書15冊を入替(ほぼ毎 月1回、夏休みを除く11ケ月)/利用者数(年間):のべ30人程度 ステーション数:1 /巡回頻度:月1回/利用者数(年間):のべ165人程度 ■細島・ほそじま(人口:56人)広島県尾道市 なし ■佐木島・さぎじま(人口:820人)広島県三原市 鷺浦コミュニティセンター/開館時間:10:00 ∼ 12:00、13:00 ∼ 17:00 /開館日: 土曜日/所蔵冊数:1,000冊/利用者数(年間):約1,000人 ■小佐木島・こさぎじま(人口:11人)広島県三原市 なし 瀬戸内海西部5
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    108 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■生野島・いくのしま(人口:27人)広島県大崎上島町 なし ■大崎上島・おおさきかみしま(人口:8,353人)広島県大崎上島町 1.大崎上島町文化センター情報プラザ・エル/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日: 月曜日、祝日、年末年始、毎月月末、特別整理期間(年間7日以内)/所蔵冊数:約 43,000冊/利用者数(年間):27,395人 2.東野公民館図書室及び、木江公民館図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日: 年末年始/所蔵冊数:不明/利用者数:不明 南地区移動図書/ステーション数:2(沖浦漁村センター、明石会館)/巡回頻度:月 1回/利用者数(年間):約70人 県立図書館をはじめ、他の図書館との相互貸借が可能 ■長島・ながしま(人口:26人)広島県大崎上島町 なし ■三角島・みかどじま(人口:61人)広島県呉市 なし ■斎島・いつきしま(人口:18人)広島県呉市 なし ■情島・なさけじま(人口:9人)広島県呉市 なし ■似島・にのしま(人口:919人)広島県広島市 似島公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 22:00(18歳未満は17:00まで)/休館日:火 曜日(祝日の場合は翌日)、祝日、8月6日、年末年始/所蔵冊数:約4,000冊/年間貸 出数:267冊(2013年度) 広島市立図書館が配本を実施(成人50冊、児童50冊を月1回) ※冊数の増減や細かい 内訳など公民館の希望に応えることも有
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    109ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■阿多田島・あたたじま(人口:276人)広島県大竹市 島の児童館 ※大竹市立図書館が団体登録 【山口県】 ■端島・はしま(人口:32人)山口県岩国市 なし ■柱島・はしらじま(人口:188人)山口県岩国市 なし ■黒島・くろしま(人口:29人)山口県岩国市 なし ■情島・なさけじま(人口:93人)山口県周防大島町 島の船着場 ※周防大島町橘図書館を介して本の貸出 ■浮島・うかしま(人口:231人)山口県周防大島町 なし ■前島・まえじま(人口:14人)山口県周防大島町 なし ■笠佐島・かささじま(人口:11人)山口県周防大島町 なし ■平郡島・へいぐんとう(人口:419人)山口県柳井市 柳井市立柳井図書館が、市の便を使った無料の配本サービスを柳井市平郡東公民館、柳 井市平郡西公民館へ実施 ■馬島・うましま(人口:26人)山口県田布施町 なし
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    110 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■佐合島・さごうじま(人口:25人)山口県平生町 なし ■祝島・いわいしま(人口:451人)山口県上関町 上関町立公民館祝島地区館巡回図書/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日 曜日、祝日/所蔵冊数:50冊(3ケ月に1回、中央公民館より配本入替)/利用者数(年 間):不明 ■八島・やしま(人口:40人)山口県上関町 なし ■牛島・うしま(人口:66人)山口県光市 公民館図書コーナー(談話室)/開館時間:9:00 ∼ 21:00 /休館日:月曜日、第3日 曜日、年末年始/所蔵冊数:約850冊/利用者数(年間):不明 光市立図書館が、同図書館への寄贈本による配本を実施(毎年80冊程度) ■大津島・おおづしま(人口:361人)山口県周南市 ステーション数:2 /巡回頻度:月1回/利用者数(年間):約70人(2013年度) ■野島・のしま(人口:145人)山口県防府市 野島地域文庫(野島漁村センター内)/開館時間:野島漁村センターに準ずる/休館日: 野島漁村センターに準ずる/所蔵冊数:200冊(3ケ月ごとに入替)/利用者数(年間): 16人(2013年度) 【愛媛県】 ■高井神島・たかいかみしま(人口:38人)愛媛県上島町 なし ■魚島・うおしま(人口:190人)愛媛県上島町 魚島開発総合センター図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、 祝日、年末年始/所蔵冊数:3,400冊/利用者数(年間):190人
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    111ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■弓削島・ゆげじま(人口:2,885人)愛媛県上島町 上島町弓削離島体験滞在交流施設せとうち交流館/開館時間:8:30∼ 17:15 /休館 日:年1回(不定休)/所蔵冊数:12,000冊/利用者数(年間):8,600人 愛媛県立図書館との相互賃借が可能、愛媛県立図書館の協力貸出を利用(年間1,000冊弱) ■佐島・さしま(人口:519人)愛媛県上島町 なし ■豊島・とよしま(人口:人)愛媛県上島町 なし ■生名島・いきなじま(人口:1,705人)愛媛県上島町 生名公民館図書コーナー/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、祝日、 年末年始/所蔵冊数:1,500冊/利用者数(年間):400人 ■岩城島・いわぎじま(人口:2,309人)愛媛県上島町 岩城開発総合センター文化活動室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:火曜日、祝日、 年末年始/所蔵冊数:4,000冊/利用者数(年間):1,200人 ■赤穂根島・あかほねじま(人口:2人)愛媛県上島町 なし ■鵜島・うしま(人口:33人)愛媛県今治市 今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能 ■津島・つしま(人口:18人)愛媛県今治市 今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能 ■大下島・おおげしま(人口:87人)愛媛県今治市 大下地区住民センター/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:なし/所蔵冊数:約100 冊/利用者数(年間):不明 今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能
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    112 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■小大下島・こおげしま(人口:32人)愛媛県今治市 小大下地区住民センター/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、祝日 /所蔵冊数:約100冊/利用者数(年間):不明 今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能 ■小島・おしま(人口:25人)愛媛県今治市 今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能 ■来島・くるしま(人口:23人)愛媛県今治市 今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能 ■馬島・うましま(人口:25人)愛媛県今治市 今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能 ■比岐島・ひきじま(人口:3人)愛媛県今治市 今治市立図書館の電子書籍サービスが利用可能 ■大島・おおしま(人口:257人)愛媛県新居浜市 大島公民館図書室/開館時間:公民館に準ずる/休館日:公民館に準ずる/所蔵冊数: 約50 ∼ 60冊/利用者数(年間):不明 ■安居島・あいじま(人口:24人)愛媛県松山市 なし ■興居島・ごごしま(人口:1349人)愛媛県松山市 1.松山市立由良公民館図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00(月曜日∼金曜日)、9:00 ∼ 12:00(土曜日)/その他詳細不明 2.松山市立泊公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 16:30(月曜日∼金曜日)、8:30 ∼ 12:30(土曜日)/休館日:不明/所蔵冊数:不明/利用者数(年間):不明 ステーション数:6 /巡回頻度:2週間に1回/利用者数:641人(2013年度)
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    113ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■野忽那島・のぐつなじま(人口:141人)愛媛県松山市 中島図書館が読書グループへの団体貸出を実施(1団体につき50冊以内、貸出期間3ケ 月以内 ※本の指定はできないが、ジャンルなどの指定可能) ■睦月島・むづきじま(人口:276人)愛媛県松山市 中島図書館が読書グループへの団体貸出を実施 ■中島・なかじま(人口:3,213人)愛媛県松山市 松山市立中島図書館/開館時間:9:00∼ 18:00(火∼金)、9:00 ∼ 17:00(土曜日、 日曜日、祝日)/休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、特別整理期間/所蔵 冊数:28,493冊/利用者数(年間):6,217人(2013年度) ■怒和島・ぬわじま(人口:446人)愛媛県松山市 中島図書館が読書グループへの団体貸出を実施 中島図書館職員とおはなしボランティアが怒和小学校へ「出前おはなし会」を実施(年1 回) ■津和地島・つわじしま(人口:383人)愛媛県松山市 中島図書館が、読書グループへの団体貸出を実施 中島図書館職員とおはなしボランティアが「出前おはなし会」を実施(年1回) ■二神島・ふたがみじま(人口:166人)愛媛県松山市 中島図書館が読書グループへの団体貸出を実施 ■釣島・つるしま(人口:70人)愛媛県松山市 なし ■青島・あおしま(人口:19人)愛媛県大洲市 なし
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    播磨灘 134 。 前島 円上島 小豆島 豊島 淡路島 股島 亀笠島 堅場島 大槌島 直島 柏島 大島 兜島 高島 大余島 沖之島 黒島 黄島 長島 松島 風ノ子島 島田島 大毛島 鶴島 釜島 家島 走島 小 豊 島 櫃 石 島 真 鍋 島 大飛島 高島 白石島 北木島 小飛島 六島 伊吹島 志々島 高見島 佐柳島 小手島 手島 六口島 向島 広島 牛島 本島与島 小与島 岩黒島 松 島 牛ヶ首島 屏風島 石島 向島 女木島 男木島 犬島 頭島 鴻島 大多府島 鹿久居島 家島 西島 男鹿島 坊勢島 粟島 北大東島 南大東島 笠岡 倉敷 岡山 玉野 赤穂 観音寺 丸亀 坂出 高松 鳴門 徳島 岡山県 徳島県 香川県 瀬戸内海東部6 0 20km 宇和海 豊 後 水 道 132 。 132 。 33 。 33 。 高島 黒島 沖無垢島 津久見島 沖黒島 横島 高島 地大島 高島 遠戸島 契島黒島 横島 御五神島 鹿島 横島 柏島 姫島 大島 地無垢島 保戸島 大入島 大島 屋形島 深島 島野浦島 大島 嘉島 戸島 日振島 竹ヶ島 鵜来島 沖の島 九島 宇和島 八幡浜 津久見 佐伯 宿 毛大分県 愛媛県 0 20km 九州東部・宇和海7 114 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト
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    115ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト 【岡山県】 ■鹿久居島・かくいじま(人口:11人)岡山県備前市 なし ■大多府島・おおたぶじま(人口:81人)岡山県備前市 備前市立図書館の自動車文庫が大多府加子番所へ巡回 ■頭島・かしらじま(人口:366人)岡山県備前市 備前市立図書館の自動車文庫が日生漁協頭島支所へ巡回 ※鹿久居島との架橋あり ■鴻島・こうじま(人口:42人)岡山県備前市 なし ■犬島・いぬじま(人口:54人)岡山県岡山市 なし ■石島・いしま(人口:91人)岡山県玉野市 なし ■松島・まつしま(人口:3人)岡山県倉敷市 なし ■六口島・むぐちじま(人口:10人)岡山県倉敷市 なし ■高島・たかしま(人口:94人)岡山県笠岡市 島内の公民館を通じて笠岡市立図書館へのリクエスト可能 ■白石島・しらいしじま(人口:581人)岡山県笠岡市 なし 瀬戸内海東部6
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    116 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト 市艇しらさぎを使った公民館、幼稚園、小学校、中学校への配本を実施(月1回)/利 用者数:692人、貸出冊数:1,393冊(2013年度、北木島、真鍋島、六島を合わせた4 島合計) ※笠岡諸島で人口の多さは2番目で、図書の利用は最多 ■北木島・きたぎしま(人口:1,027人)岡山県笠岡市 市艇しらさぎを使った公民館、幼稚園、小学校、中学校への配本を実施(月1回)/利 用者数:692人、貸出冊数:1,393冊(2013年度、白石島、真鍋島、六島を合わせた4 島合計) ■真鍋島・まなべしま(人口:277人)岡山県笠岡市 市艇しらさぎを使った公民館、小学校、中学校への配本を実施(月1回)/利用者数: 692人、貸出冊数:1,393冊(2013年度、白石島、北木島、六島を合わせた4島合計) ■小飛島・こびしま(人口:20人)岡山県笠岡市 なし ■大飛島・おおびしま(人口:82人)岡山県笠岡市 島内の公民館を通じて、笠岡市立図書館へのリクエストが可能 ■六島・むしま(人口:85人)岡山県笠岡市 市艇しらさぎを使った公民館、小学校、六島あゆみ園(就学前の用事育成施設)への配本 (月1回)/利用者数:692人、貸出冊数:1,393冊(2013年度、4島合計) 【香川県】 ■小豆島・しょうどしま(人口:16,152人)香川県小豆島町 1.小豆島町立図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日(祝日の場合は翌 日)、毎月平日の最終日、祝日、年末年始/所蔵冊数:77,205冊/利用者数(年間): 約24,000人 2.ただいま文庫/ 9:00 ∼ 17:00(12:00 ∼ 13:00は除く)/休館日:月曜日、木曜 日/所蔵冊数:約200冊/利用者数:約1,000人(2014年6月7日の開館から2015年 1月末までの累計) 県立図書館との協力貸出の利用(月2回、リクエスト本の配送)、他市町村との相互貸借
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    117ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト は要望があれば実施 ■小豆島・しょうどしま(人口:14,015人)香川県土庄町 1.土庄町立中央図書館/開館時間:9:00∼ 18:00(水曜日のみ19:00まで)/休館日: 月曜日(祝日の場合は翌日)、祝日、毎月末日、年末年始、特別整理期間(蔵書点検)、館 長が必要と認めた日/所蔵冊数:132,022冊/貸出者数(年間):31,832人(2013年度) 2.土庄町立公民館6館(中央公民館:300冊、戸形公民館:0冊、大鐸公民館:650冊、 北浦公民館:220冊、四海公民館:400冊、大部公民館:1,000冊)/開館時間:8:30 ∼ 17:15(貸館がある場合、最大22:00まで)/休館日:原則として土曜日、日曜日、 祝日、年末年始/利用者数:不明 県内の公立図書館とネット経由で連携し、検索や申込みが可能。県立図書館による逓送 便の実施(毎週2回) 巡回文庫の実施(合計20ケ所 内訳:中央公民館を除く公民館6ケ所、民間商店1ケ所、 病院1ケ所、老人ホーム1ケ所、学校7ケ所、放課後子ども教室4ケ所) 図書館活動のボランティアグループ「土庄町立中央図書館友の会」による行事の協力や読 み聞かせ、リサイクル市での収益で本の購入 ■沖之島・おきのしま(人口:75人)香川県土庄町 なし ■小豊島・おでしま(人口:15人)香川県土庄町 なし ■豊島・てしま(人口:1018人)香川県土庄町 豊島公民館/開館時間:8:30 ∼ 17:15(貸館がある場合、最大22:00まで)/休館日: 原則として土曜日、日曜日、祝日、年末年始/所蔵冊数:1,400冊/利用者数(年間): 不明 巡回文庫を実施/ステーション数:合計20ケ所(内訳:中央公民館を除く6公民館、民 間商店1、病院1、老人ホーム1、学校7校 ※来年度から学校4、放課後子ども教室4) ■直島・なおしま(人口:3,277人)香川県直島町 1.直島町総合福祉センター図書室/詳細不明
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    118 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト 2.直島町西部公民館図書室/開館時間:公民館に準ずる/休館日:公民館に準ずる/ 所蔵冊数:約6,000冊/利用者数(年間):不明 3.直島町役場図書コーナー/開館時間:役場に準ずる/休館日:役場に準ずる/所蔵 冊数:250 ∼ 300冊/利用者数(年間):不明 高松市立図書館が運行 ※瀬戸・高松広域定住自立圏の形成に関する協定書に基づく事 業として/ステーション数:2 /巡回頻度:月1回/利用者数:不明 香川県立図書館が直島町役場図書コーナーへ配本を実施(4ケ月に1回、250 ∼ 300冊) ■牛ケ首島・うしがくびじま(人口:0人)香川県直島町 なし ■屏風島・びょうぶじま(人口:31人)香川県直島町 なし ■向島・むかえじま(人口:17人)香川県直島町 なし ■男木島・おぎじま(人口:162人)香川県高松市 1.高知市立図書館男木分室/開館時間:9:00 ∼ 22:00(日曜日は17:00まで)/休 館日:祝日及び年末年始/所蔵冊数:655冊/貸出数(年間):96冊 2.男木島図書館(私設) ※現在は移動図書館による運営 ■女木島・めぎじま(人口:174人)香川県高松市 高知市立図書館女木分室/開館時間:9:00 ∼ 22:00(日曜日は17:00まで)/休館日: 祝日及び年末年始/所蔵冊数:610冊/貸出数(年間):3冊 ■櫃石島・ひついしじま(人口:205人)香川県坂出市 移動図書館「なかよしブックン」/ステーション数:1 /巡回頻度:月1回/利用者数: 367人(2013年度、岩黒島、与島を合わせた3島合計) 読書支援ボランティアによる読み聞かせや、手づくり工作、ゲーム、本の貸出などを行 う「一日図書館」を実施(夏休み期間中1回、島内の小学校で児童生徒が対象)
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    119ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■岩黒島・いわくろじま(人口:89人)香川県坂出市 移動図書館「なかよしブックン」/ステーション数:1/巡回頻度:月1回/利用者数: 367人(2013年度、櫃石島、与島を合わせた3島合計) 読書支援ボランティアが読み聞かせや、手づくり工作、ゲーム、一日図書館を実施(夏 休み期間中1回、島内の小学校の生徒が対象) ■与島・よしま(人口:115人)香川県坂出市 与島開発総合センター/開館時間:9:00 ∼ 22:00 /休館日:月曜日/所蔵冊数:約 100冊(うち40冊は図書館からの配本)/利用者数(年間):年間延べ20人程度 移動図書館「なかよしブックン」/ステーション数:2 /巡回頻度:月1回/利用者数: 367人(2013年度、櫃石島、岩黒島を合わせた3島合計) 与島地区社協と読書支援ボランティアが連携し、紙芝居やお話しをする思い出語りの会 「与島仲間づくり」を実施(年2回、与島開発総合センターで地区のお年寄りが対象) ■小与島・こよしま(人口:4人)香川県坂出市 なし ■本島・ほんじま(人口:492人)香川県丸亀市 不明 ■牛島・うしじま(人口:14人)香川県丸亀市 不明 ■広島・ひろしま(人口:281人)香川県丸亀市 不明 ■手島・てしま(人口:40人)香川県丸亀市 不明 ■小手島・おてしま(人口:53人)香川県丸亀市 不明
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    120 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■佐柳島・さなぎじま(人口:108人)香川県多度津町 なし ■高見島・たかみじま(人口:43人)香川県多度津町 なし ■粟島・あわしま(人口:289人)香川県三豊市 粟島配本所(粟島開発総合センター内)/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、 日曜日、祝日、年末年始/所蔵冊数:200冊(年3回入替)/利用者数(年間):約40人 詫間支所粟島出張所の一角で職員が住民に貸出返却を実施 ※船の待ち時間などにも利 用可能。貸出は三豊市詫間町図書館まで来る必要があるが、配本所での予約が可能 ■志々島・ししじま(人口:24人)香川県三豊市 なし ■伊吹島・いぶきじま(人口:590人)香川県観音寺市 伊吹公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:月曜日/所蔵冊数:3,200冊 /利用者数(年間):830人 【愛媛県】 ■大島・おおしま(人口:295人)愛媛県八幡浜市 大島地区公民館図書室(大島開発センター内)/開館時間:8:00 ∼ 12:00 /休館日: 日曜日、月曜日/所蔵冊数:約2,100冊/利用者数(年間):なし ■九島・くしま(人口:976人)愛媛県宇和島市 なし ■嘉島・かしま(人口:100人)愛媛県宇和島市 なし 九州東部・宇和海7
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    121ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■戸島・とじま(人口:361人)愛媛県宇和島市 なし ■日振島・ひぶりじま(人口:343人)愛媛県宇和島市 なし ■竹ケ島・たけがしま(人口:48人)愛媛県宇和島市 なし 【高知県】 ■沖の島・おきのしま(人口:194人)高知県宿毛市 市の連絡便(船)を利用し、宿毛市立坂本図書館で借りた本を島内の支所で返却が可能 有料での宅配サービスあり ■鵜来島・うぐるしま(人口:28人)高知県宿毛市 市の連絡便(船)を利用し、宿毛市立坂本図書館で借りた本を島内の支所で返却が可能 有料での宅配サービスあり 【大分県】 ■姫島・ひめしま(人口:2,189人)大分県姫島村 姫島村中央公民館図書室/開館時間:8:30∼ 17:00 /休館日:年末年始、お盆/所蔵 冊数:約10,000冊/利用者数(年間):約1,500人 県立図書館が市町村協力貸出サービスを実施 ■地無垢島・じむくじま(人口:62人)大分県津久見市 なし ■保戸島・ほとじま(人口:978人)大分県津久見市 津久見市民図書館が保戸島出張所まで配本を実施 ※島民からの要望があった場合 ■大入島・おおにゅうじま(人口:853人)大分県佐伯市 佐伯市立佐伯図書館が、高齢者・障がい者向け「本の宅配サービスの実施 ※離島も他
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    122 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト の場合と同様、条件があえば対象となる。現時点で離島からの利用あり ■大島・おおしま(人口:187人)大分県佐伯市 佐伯市立佐伯図書館が、高齢者・障がい者向け「本の宅配サービスの実施 ※離島も他 の場合と動揺、条件があえば対象となる。現時点で離島からの利用あり ■屋形島・やかたじま(人口:19人)大分県佐伯市 佐伯市立佐伯図書館が、高齢者・障がい者向け「本の宅配サービスの実施 ※離島も他 の場合と動揺、条件があえば対象となる。現時点で離島からの利用あり ■深島・ふかしま(人口:20人)大分県佐伯市 佐伯市立佐伯図書館が、高齢者・障がい者向け「本の宅配サービスの実施 ※離島も他 の場合と動揺、条件があえば対象となる。現時点で離島からの利用あり 【宮崎県】 ■島野浦島・しまのうらしま(人口:1,018人)宮崎県延岡市 延岡市立図書館の移動図書館「ふくろう号」/ステーション数:3(島内の小学校、中 学校、広場)/巡回頻度:隔月(2ケ月に1回)/利用者数:450人 【山口県】 ■見島・みしま(人口:963人)山口県萩市 見島ふれあい交流センター図書室(見島公民館)/開館時間:8:30 ∼ 22:00 /休館日: 年末年始/所蔵冊数:2,315冊/利用者数(年間):1,000人 ■大島・おおしま(人口:823人)山口県萩市 大島公民館図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:年末年始/所蔵冊数:約 2,000冊/利用者数(年間):図書室360人 萩市立萩図書館の移動図書館わくわく号/ステーション数:3(島内の小・中学校、保 育園、渡船場)/巡回頻度:月1回/利用者数:322人(2014年8月∼ 2015年2月末 現在) 萩諸島8
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    124 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■櫃島・ひつしま(人口:2人)山口県萩市 なし ■相島・あいしま(人口:177人)山口県萩市 なし 【島根県】 ■島後・どうご(人口:15,521人)島根県隠岐の島町 1.隠岐の島町図書館/開館時間:10:00 ∼ 18:00 /休館日:月曜日、第3日曜日、年 末年始、特別整理期間(蔵書点検)/所蔵冊数:81,139冊/利用者数(年間):入館者 数57,826人、貸出者数16,930人 2.隠岐の島町立五箇公民館/開館時間:8:30 ∼ 22:00、月曜日のみ8:30 ∼ 17:00 / 休館日:年末年始/所蔵冊数:8,644冊/利用者数(年間):534人(貸出者数) 3.隠岐の島町立都万公民館/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、 祝日、年末年始/所蔵冊数:2,966冊/利用者数(年間):501人(貸出者数) 4.隠岐の島町立布施公民館/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、 祝日、年末年始/所蔵冊数:1,260冊/利用者数(年間):124人(貸出者数) 5.隠岐の島町役場中出張所/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、 祝日、年末年始/所蔵冊数:400冊(隠岐の島町図書館からの配本)/利用者数(年間): 12人(貸出者数) 県立図書館との相互貸借(週3回)ほか、県内各図書館を通して、県内図書館との相互貸 借が利用可能 ※送料は県立図書館が負担、利用者が希望の本が県内にあれば、取り寄 せ可能。遠隔地利用者返却制度により、町の人が県立図書館に行き借りた本は、隠岐の 島町図書館で返却可能 ■中ノ島・なかのしま(人口:2,374人)島根県海士町 1.海士町中央図書館/開館時間:9:00 ∼ 18:00(火曜日∼金曜日)、9:00 ∼ 17:00(土曜日、日曜日、祝日)/休館日:月曜日/所蔵冊数:不明/利用者数(年 間):7,370人 2.図書館分館(キンニャモニャセンター(菱浦港)2階待合スペース、保健福祉センター 隠岐島9
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    125ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト 「ひまわり」(北分地区)、けいしょう保育園・本の広場(北分地区)、菱浦地区公民館、 東地区公民館、知々井地区公民館、崎文化センター)/分館の開館時間:各施設に準ず る/休館日:なし/所蔵冊数:150∼ 350冊(図書館を除く各施設平均)/貸出冊数: 740冊、利用者は350ぐらい(図書館を除く各施設平均) 本の宅配便(移動図書館サービス)/ステーション数:14 /巡回頻度:2ケ月に1回/ 利用者数:160人、貸出冊数:300冊(健康福祉課の健康相談実施に併せて図書館も各 地区公民館に出かけてサービスを実施) 県立図書館が配本を実施(年1回、1,200冊、選書は司書) 島民からの持ち込み企画や共催でのイベント開催が増加(コーヒーの淹れ方講座、ライ ブラリーカフェ、ピアノコンサート、映画上映会及び監督のトークショー、詩の朗読 会、布ナプキン講座など)、ボランティアが絵本のおはなし会を実施(2ケ月に1回)。 保育園、小・中学校図書館への司書配置 ■西ノ島・にしのしま(人口:3,136人)島根県西ノ島町 1.西ノ島町立公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:年末年始、祝日/ 所蔵冊数:2,985冊/利用者数(年間):約250人 2.西ノ島小学校図書室/住民向け開放時間:学校に準ずる/住民向け開放日:学校に 準ずる/所蔵冊数:約7,000冊/利用者数(年間):延べ50人 3.図書クラブ「来☆ぶらり」(私設)/開館時間:不明/休館日:不明/所蔵冊数:約 200冊/利用者数(年間):不明 ※毎年、町内外からのリクエスト(紹介)で本を購入。 「ほんのてんらんかい」を3回開催(主催:隠岐アートトライアル 代表:松浦道仁) 島根県立図書館と一括貸出(半年ごと)や資料貸出(個人向け)を利用 海士町中央図書館との相互貸借が可能 ■知夫里島・ちぶりじま(人口:657人)島根県知夫村 村内のバス停(5つ)、集会所、診療所などに設置の地域図書/開館時間:年間随時/ 休館日:年間随時/所蔵冊数:各300 ∼ 350冊(年2回程度入替)/利用者数(年間): 200人 島根県立図書館が配本を実施(年2回、保育所:50冊、小学校:300冊、中学校:100 冊)、役場:300冊)
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    127ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト 淡路島10 東海・志摩諸島11 【兵庫県】 ■沼島・ぬしま(人口:506人)兵庫県南あわじ市 南あわじ市立南淡図書館が、島にある市の出張所を介した配本サービスを実施 ■男鹿島・たんがしま(人口:72人)兵庫県姫路市 なし ■家島・いえしま(人口:3,355人)兵庫県姫路市 姫路市立図書館家島分館/開館時間:10:00∼ 18:00 /休館日:月曜日、第 3 木曜 日、祝日(月曜日、土曜日以外)、春季資料手入期間(3月に約10日間)/所蔵冊数: 18,650冊/利用者数(年間):3,052人(2013年度の貸出人数) 兵庫県立図書館からの借受、播但図書館連絡協議会加盟館間との相互貸借などを実施 ■坊勢島・ぼうぜじま(人口:2,555人)兵庫県姫路市 なし ■西島・にしじま(人口:5人)兵庫県姫路市 なし 【徳島県】 ■伊島・いしま(人口:167人)徳島県阿南市 阿南市立図書館から読書サークルへ団体貸出を実施 【愛知県】 ■佐久島・さくしま(人口:271人)愛知県西尾市 西尾市立図書館一色分館から、島の小・中・保へ子どもたち用の資料の団体貸出を実施 (学校図書館開放は行っていない)
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    137 。 35 。 35 。 伊勢湾 三河湾 知 多 半 島 大築海島 浮島 見江島 佐久島 日間賀島 篠島 神島答志島 坂手島 渡鹿野島 間崎島 菅島 半田 四日市 碧南 松阪 津 鳥羽 愛知県 三重県 東海・志摩諸島11 0 20km 128ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■日間賀島・ひまかじま(人口:2,051人)愛知県南知多町 日間賀島公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:月曜日(祝日の場合は翌 日)、年末年始(職員不在時は利用不可)/所蔵冊数:2,496冊/貸出数(年間):27冊 ■篠島・しのじま(人口:1,763人)愛知県南知多町 篠島開発総合センター図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:日曜日、祝日、年 末年始(職員不在時は利用不可)/所蔵冊数:2,695冊/貸出数(年間):6冊(2013年度)
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    129ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト 【三重県】 ■神島・かみしま(人口:402人)三重県鳥羽市 鳥羽市立図書館を通して、県内図書館との相互貸借を実施 市役所と島の神島連絡所を結ぶ定期便を通じた配本サービスを実施 ■答志島・とうしじま(人口:2,379人)三重県鳥羽市 鳥羽市立図書館を通して、県内図書館との相互貸借を実施 市役所と島の桃取連絡所及び、答志連絡所を結ぶ定期便を通じた配本サービスを実施 ■菅島・すがしま(人口:689人)三重県鳥羽市 鳥羽市立図書館を通して、県内図書館との相互貸借を実施 市役所と島の菅島連絡所を結ぶ定期便を通じた配本サービスを実施 ■坂手島・さかてじま(人口:423人)三重県鳥羽市 鳥羽市立図書館を通して、県内図書館との相互貸借が可能 市役所と島の坂手連絡所を結ぶ定期便を通じた配本サービスを実施 ■渡鹿野島・わたかのじま(人口:247人)三重県志摩市 渡鹿野島開発総合センター/開館時間:9:00∼ 15:00 /休館日:土曜日、日曜日、祝 日/所蔵冊数:約100冊/利用者数(年間):不明 ■間崎島・まさきじま(人口:118人)三重県志摩市 間崎島開発総合センター/開館時間:8:00 ∼ 16:00 /休館日:土曜日、日曜日、祝日 /所蔵冊数:約100冊/利用者数(年間):不明 【滋賀県】 ■沖島・おきしま(人口:343人)滋賀県近江八幡市 島のコミュニティセンター(公民館)で、近江八幡市立図書館の本の受取・返却サービ スを実施。ブックトーク(小学生高学年向け)と、おはなし会(低学年、保育園向け)を実 施
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    131ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト 【北海道】 ■礼文島・れぶんとう(人口:3,078人)北海道礼文町 1.BOOK愛ランドれぶん/開館時間:9:30∼ 16:30 /休館日:月曜日(祝日の場合は 翌日)、年末年始/所蔵冊数:24,183冊/利用者数(年間):3,000人程度 2.礼文町立総合体育館 親子遊・ゆうスペース ※絵本の設置 3.学校図書館の開放(町立小学校:4校中2校、町立中学校2校中開放なし、道立高等 学校1校中1) 道立図書館の大量一括貸出を利用 ※市町村活動支援事業による 遠方地域への移動貸出販売会(BOOK愛ランドれぶん春季移動貸出販売会)を実施 ■利尻島・りしりとう(人口:2,590人)北海道利尻町 1.利尻町交流促進施設「どんと」郷土資料室(図書室)/開館時間:9:30 ∼ 17:30 /休 館日:月曜日(祝日の場合は火曜日)、年末年始/所蔵冊数:34,314冊/利用者数(年 間):8,214名 2.利尻町公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:15 /休館日:年末年始/所蔵冊数: 3,331冊/利用者数(年間):50名 他の自治体との連携として北海道図書館振興協議会、宗谷管内図書間振興協議会 北海道立図書館のインターネット予約貸出サービスが利用可能 図書ボランティアが図書室でお話し会を実施、図書室と教育委員会社会教育係による図 書室にある絵本を紹介(病院で行われる乳幼児検診時)ほか、ブックスタートの実施(病 院で行われる6ケ月検診時) ■利尻島・りしりとう(人口:3,037人)北海道利尻富士町 1.利尻富士町立鬼脇公民館図書室/開館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:年末年始/ 所蔵冊数:9,200冊/利用者数(年間):600人 2.利尻富士町役場ロビー内 ※利尻富士町教育委員会事務局図書コーナーを設置/開 館時間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:なし/所蔵冊数:5,300冊/利用者数(年間):700 人 道立図書館からの移動図書を実施(毎年2回、1回200冊程度) 読み聞かせサークルが学校などへボランティア活動を実施 利尻・礼文12
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    132 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■焼尻島・やぎしりとう(人口:273人)北海道羽幌町 羽幌町役場焼尻支所図書コーナー/開館時間:8:45 ∼ 17:30 /休館日:土曜日、日 曜日、祝日、年末年始/所蔵冊数:中央公民館から配本を実施(3ケ月に1回、100冊) /利用者数(年間):不明 島民の要望を支所が羽幌町立公民館図書室へ連絡し選書に反映 ■天売島・てうりとう(人口:366人)北海道羽幌町 羽幌町役場天売支所図書コーナー/開館時間:8:45 ∼ 17:30 /休館日:土曜日、日曜 日、祝日、年末年始/所蔵冊数:中央公民館から3ケ月に1回100冊を配本/利用者数 (年間):不明 島民の要望を支所が羽幌町立公民館図書室へ連絡し選書に反映 ■奥尻島・おくしりとう(人口:3,033人)北海道奥尻町 奥尻町海洋研修センター図書室/開館時間:9:00 ∼ 21:00 /休館日:月曜日、年末年 始/所蔵冊数:17,559冊/利用者数(年間):不明(冊数では年間2,235冊) 北海道立図書館からの図書の借受けほか、相談などの連携
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    133ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト 【山形県】 ■飛島・とびしま(人口:228人)山形県酒田市 とびしま総合センター/開館時間:8:30∼ 17:15 /休館日:土曜日、日曜日、祝日及 び年末年始/所蔵冊数:約200冊/利用者数(年間):不明(島外の人も利用) 【新潟県】 ■粟島・あわしま(人口:366人)新潟県粟島浦村 粟島浦村資料館図書室/開館時間:10:00 ∼ 15:00 /休館日:水曜日(4月∼ 6月、9 月∼ 10月)、なし(7月・8月:)、土曜日、日曜日のみ(11月∼ 3月)/所蔵冊数:約 1,000冊/利用者数(年間):約800人 隣接自治体の村上市(山形県)が移動図書館の巡回を実施(年2回 ※2015年度は1回 の予定、返却は村が取りまとめ郵送)、協定により、負担金を村上市に支払うことで、 村上市の施設を利用可能、村上市からの人の派遣 ■佐渡島・さどがしま(人口:62,727人)新潟県佐渡市 1.佐渡市立中央図書館/開館時間:9:00 ∼ 18:00(土曜日、日曜日は 17:00 ま で)/休館日:月曜日、祝日、年末年始/所蔵冊数:330,733冊/利用者数(年間): 137,189人(所蔵冊数・利用者数は2013年度、地区図書館、分室の合計) 2.地区図書館(真野図書館、小木図書館、さわた図書館、両津図書館)/開館時間: 9:00 ∼ 17:00(真野図書館のみ9:00 ∼ 18:00 ※開館時間延長施行中)/休館日:月 曜日、祝日 3.分室(相川図書室、新穂図書室、畑野図書室、羽茂図書室、赤泊図書室)/開館時 間:8:30 ∼ 17:00 /休館日:土曜日、日曜日、祝日、年末年始(相川図書室、赤泊図 書室:土曜日、日曜日の開館を施行中) 移動図書館「ハローぶっく号」/ステーション数:23(2013年度)/巡回頻度:4地 区を月1回ずつ(水曜日)/利用者数(年間):約1,000人 新潟大学附属図書館、県立図書館、新潟県内図書館との相互貸借が可能 読み聞かせボランィアのネットワーク化をし、2006年に「佐渡子どもと絵本をつなぐ 連絡会」が発足。図書館・保育園・小学校などの読み聞かせ活動、イベントなどを継続 して実施 佐渡島13
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    134 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト 【石川県】 ■舳倉島・へぐらじま(人口:110人)石川県輪島市 なし 【宮城県】 ■大島・おおしま(人口:3,125人)宮城県気仙沼市 大島図書館(大島公民館図書室) 休止中 ※現在、再開に向けて準備中 ステーション数:1(大島公民館)/巡回頻度:月1回(コンテナ10箱)/利用者数(年 間):89人 ※巡回時に1時間程度、個人への貸出も実施 移動図書館「おおぞら号」のステーションを設置予定(2015年度中) ■出島・いずしま(人口:465人)宮城県女川町 なし ■江島・えのしま(人口:89人)宮城県女川町 なし ■網地島・あじしま(人口:426人)宮城県石巻市 なし ■田代島・たしろじま(人口:81人)宮城県石巻市 なし ■寒風沢島・さぶさわじま(人口:161人)宮城県塩竈市 なし ■野々島・ののしま(人口:84人)宮城県塩竈市 浦戸諸島開発総合センター(略称 ブルーセンター)/開館時間:8:00 ∼ 16:45 /休 館日:土曜日、日曜日、祝日/所蔵冊数:約300冊(塩竈市民図書館から団体貸出とし て配本を実施、年3 ∼ 4回)/利用者数(年間):不明 牡鹿・浦戸諸島14
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    137ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト 【東京都】 ■大島・おおしま(人口:8,461人)東京都大島町 1.大島町図書館/開館時間:9:00∼ 17:00 /休館日:月曜日、祝日、年末年始、館 長が必要と認めた日/所蔵冊数:34,949冊/利用者数(年間):5,924人 2.東京都立大島海洋国際高等学校図書室/住民向け開放時間:14:00 ∼ 16:00 /住民 向け開放日:原則として土曜日/所蔵冊数:不明/利用者数(年間):不明 3.東京都立大島高等学校図書室/住民向け開放時間:13:30 ∼ 15:30 /住民向け開放 日:原則として土曜日/所蔵冊数:不明/利用者数(年間):不明 ステーション数:8 /巡回頻度:月1 ∼ 2回/利用者数(年間):不明 ※登録者数は 721人 ■利島・としま(人口:341人)東京都利島村 利島村勤労福祉会館図書コーナー/開館時間:9:00 ∼ 21:00 /休館日:月曜日/所蔵 冊数:500冊/利用者数(年間):3,000人 ■新島・にいじま(人口:2,351人)東京都新島村 新島村住民センター図書室/開館時間:9:00 ∼ 17:00 /休館日:なし ※村行事など による臨時休館あり/所蔵冊数:31,000冊/利用者数(年間):約1,000人 ■式根島・しきねじま(人口:532人)東京都新島村 1.式根島のぞみ文庫(私設・休止中) 2.式根島中学校図書室/住民向け開放時間:15:30 ∼ 16:15 /住民向け開放日:原則 として金曜日/所蔵冊数:不明/利用者数(年間):不明 ■神津島・こうづしま(人口:1,889人)東京都神津島村 1.神津島村図書館/開館時間:9:30 ∼ 17:00 /休館日:月曜日、祝日、年末年始、 特別整理期間 2.東京都立神津高等学校図書室/住民向け開放時間:14:00 ∼ 16:00 /住民向け開放 日:原則として土曜日/所蔵冊数:19,829冊/利用者数(年間):265人(2013年度) 都立図書館の公立図書館向け情報共有ページの活用 伊豆諸島15
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    138 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 離島の情報環境リスト ■三宅島・みやけじま(人口:2,676人)東京都三宅島村 1.三宅村立図書館/開館時間:10:00 ∼ 17:00 /休館日:水曜日、年末年始/所蔵冊 数:約14,000冊/利用者数(年間):約300人 2.東京都立三宅高等学校図書室/住民向け開放時間:13:30 ∼ 16:30 /住民向け開放 日:土曜日、日曜日/所蔵冊数:不明/利用者数(年間):不明 村立図書館と都立三宅高校で、情報の共有・交換 ■御蔵島・みくらしま(人口:348人)東京都御蔵島村 なし ■八丈島・はちじょうしま(人口:8,231人)東京都八丈町 1.八丈町立図書館/開館時間:9:30 ∼ 17:00 /休館日:月曜日、祝日、館内整理日 (毎月末の平日)、年末年始/所蔵冊数:27,929冊/利用者数(年間):15,594人(2013 年度) 2.三根公民館 ※子ども文庫が図書室を管理、大賀郷公民館、樫立公民館、中之郷公 民館、末吉公民館に図書室あり 3.子ども文庫 相互貸借、レファレンス:都立図書館、都内公共図書館 おはなし会の実施(月1回、第2土曜日)。5地区6文庫と図書館で持ち回り開催。島内 にある都立高校生徒が奉仕の授業の一環で読み聞かせに参加 子ども文庫連絡会と共催で「文庫まつり」を開催(年1回)。絵本作家などを講師に招いた 絵本の読み聞かせを実施 ■青ケ島・あおがしま(人口:201人)東京都青ケ島村 青ヶ島村立図書館/開館時間:14:30 ∼ 17:10 /休館日:土曜日、第2、4日曜日/所 蔵冊数:約10,000冊/利用者数(年間):約700 ∼ 800人 ■父島・ちちじま(人口:1,880人)東京都小笠原村 小笠原村地域福祉センター父島図書室/開館時間:9:00 ∼ 21:00 /休館日:月曜日、 年末年始/所蔵冊数:32,500冊/利用者数(年間):5,000人 都立図書館との協力貸出
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    139ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 離島の情報環境リスト ■母島・ははじま(人口:491人)東京都小笠原村 小笠原村母島村民会館図書室/開館時間:9:00∼ 21:00 /休館日:日曜日、祝日、年 末年始/所蔵冊数:10,000冊/利用者数(年間):約1,600人 都立図書館との協力貸出 【静岡県】 ■初島・はつしま(人口:316人)静岡県熱海市 ボランティアが初島小学校へ訪問し、読み聞かせを実施(年1回程度) 編集部注 ※本リストに掲載する地図(P 78 ∼ 79 を除く)は「離島統計年報 2012」より、公益財団法人日本離島 センターの許可を得て、本誌用にレイアウトし直し転載した ※本リストに記載した全ての島の人口は、2010 年実施の国勢調査による
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    140 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 司書名鑑 No.6 もともとすごい読書家だったわけではないのですが、昔から本のある空間が好 きで図書館をよく利用していました。図書館の仕事に就くとは夢にも思いません でしたが、学生時代に資格だけ取っていたんです。短大卒業後は京都のホテルに 就職したんですけど、3年目ぐらいから環境問題や町づくりに興味をもつように なって、それでホテルを辞めると屋久島に移住し、島で飲食店や民宿でアルバイ トをしながら農業や漁業のお手伝い、自然のなかでの暮らし体験をしながら、人 間らしい生き方を模索していました。そうしているうちに海士町役場が「島の宝 探しをしませんか?」という呼び込みで商品開発研修生の仕事を募集しているこ とを知り、これだと思い応募しました。これはひと味違う町だな、と思いました ね。想いがあれば経験者でなくとも町づくりに関わらせてくれるという、柔軟性 が。 それで、海士町へIターンしました。その頃、海士町では図書館の取り組み はゼロの状態で、無人の図書室しかありませんでした。最初は 研修生として自 然・環境問題をテーマに映画の上映会を通して啓発活動を行ったり、学校に行っ て環境教育のお手伝いをしたり、そういうことをしていたんです。それから結婚、 出産のため研修生のお仕事を退職し、育児がひと段落したので、今度は町が所有 する施設を借りてカフェを始めたのですが、そこには自分の好きな本を置いて貸 出もしていました。そうこうしながら海士町に来て7年が経ったときに、図書館 職員募集のお知らせが町内放送で流れてきて、またもや未経験の職種でしたが思 い切って応募しました。 ▶海士町の図書館に辿り着くまで 司書名鑑 No.6 磯谷奈緒子さん 海士町中央図書館 司書名鑑6 回目となる今回は、ご自身も I ターンで島に移り住み、図書館と町づく りの両方に向かってチャレンジをし続ける海士町中央図書館の磯谷奈緒子さんを ご紹介します。
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    141ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 司書名鑑 No.6 Directoryof librarian 海士町の図書館事業は、2007 年から始まりました。司書として の勤務経験もなく、分からないこ とばかりだったので「あー、どう しよう」の連続。保育園、小学校、 中学校、高校の図書室を日替わり で訪問して環境整備する日々でし た。現場で学びながらやってきて、 やっと今落ち着いたかな、といっ たところです。 島まるごと図書館構想でまず学校図書館整備に重点をおいたのは、島に公共図 書館がなかったので、先陣を切るのは学校しかなかったというのと、大人たちの 意識を変えるのは大変だけど、子供には可能性があるという点からでした。子ど もたちが本を読むようになると、その姿を見て保護者も本の存在を意識するよう になるんですよ。「ゲームの代わりに本を買ってといわれた」と教えてくれる保 護者さんもいました。図書館が暖かく、楽しい雰囲気になると、子どもがどんど んやって来るようになりました。図書館が賑わうと先生も注目してくれるように なり、さらに利用が増えるという良い循環が生まれます。堅苦しい場所だと思わ れていた図書館の景色が変わっていったのが大事だったのだろうと思います。 子どもたちの本との向き合い方も、深まってきました。前も「こんな本が読み たい」という声は出ていたのですが、そのときはケータイ小説や軽い本が多くて、 もう少し本の豊かさを知ってほしいなと思っていました。保育園から連携して やっているので、子供たちの読む力も高まり、今ではしっかりした文学作品にも 手がでるようになり、ノンフィクションや知識が得られる本にも興味をもってく れています。これは積み重ねですね。学校図書館を通じて新しいことを知る楽し さを体験してもらい、子供たちの知的好奇心を刺激する本や心を耕してくれる本 を置き、ひとり一人にそっと手渡していくのが学校司書の仕事かなと思います。 ▶突破口は学校図書館
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    142 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 司書名鑑 No.6 もちろんのんびり過ごす場所 にもなっていますが、学校図 書館を通じて学ぶことの原点 ともいえる「新しいことを知 る楽しさ」を体験してもらえ たらいいなと思っています。 「知りたいことがあったら、 何かあったら、まず学校図書 館へ」というのが定着してき て、それが嬉しいです。学校 図書館の使い方をしっかり身につけ、卒業して大人になっても図書館が使えるよ うに、その土台づくりができればと思いますね。その力は島を出て行っても、子 どもたちを守り支えてくれると信じています。自分自身もIターンという立場で 海士町に来て、子育てもした経験から思うのですが、島の子は社会と接する機会 が少ないと思っています。そうした離島のハンデを、「図書館」や「本」は 情報と いう面で助けてくれます。図書館が子供たちの世界を広げ、可能性を与えてくれ る、そういうような場所になったらって、本当に切実にそう思います。 2010年に図書館が開館するまでは、図書館事業がずっと継続されていくのか 実際のところ見えない状態でした。子ども、親、学校、行政の意識が少しずつ変 わり、「図書館はあったほうがいい」と認められてきたので、図書館ができ今も予 算が付き続けているのではないかと思っています。移動図書館や分館での貸出 サービスを町内各所で行うなど、本を身近に手にする環境が整ったことで、図書 館の利用が年々増えてきています。 島というのは閉ざされていて、どこに行っても知り合いがいたり、娯楽施設が 少なかったりして行き詰まりがちなんです。最近だと、Iターンや子育て世代の 方々に「図書館があってよかった」とすごく言っていただいていて、そういう声が ▶図書館を通じて、町づくり
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    143ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 司書名鑑 No.6 役場の方の耳にも入るようになってきました。憩いや交流の場としての図書館、 そして本や情報は、Iターン政策における魅力の一つだという認識が広まりつつ ありますが、まだ不十分でありもっと発信していく必要があると感じています。 私のなかでは、地方の図書館は高度な情報提供をするだけではなくて、暮らし のさまざまなニーズに呼応するものだと思っているんです。もはや何屋さんかわ からなくなる時もありますが、小さな町の図書館ってそんなものじゃないでしょ うか。都市部の図書館のように難しいレファレンスがきたり、専門書を求めて来 る人は少ないので、スタートからぜんぜん違うんでしょうね。やっぱり図書館を 軸にして町づくりをしている感覚があります。図書館が本を貸すだけに留まって いては、図書館の可能性は狭まると思います。だから、そこはどんどん柔軟に変 えていけたらと思います。 カフェをやっていた頃も、皆さんがくつろいだり、リフレッシュできる場所を つくりたいと思っていたのですが、今は公共施設でもっと大仕掛けに、本を軸に した場づくりをしているような気がします。図書館と町づくり、両方交えてやら せてもらっているからこそ、刺激的で充実した毎日を送ることができているので、 この仕事と巡り合えたことに本当に感謝しています。 今後やりたいことは、図書館運営や図書館活動をさらに広げ深めていくという ことです。これまで、島民の方と一緒にピアノコンサートや映画上映会、図書館 づくりのワークショップ、若者の会議スペースとして場を提供するなど様々な活 動を行ってきました。ヨーロッパで広まりつつありますが、一過性のイベント開 催だけでなく、町づくりとか文化とか、いろいろな分野について自由に語り合い、 そこから活動が生まれていく「フューチャーセンター」のような存在に図書館が なったら面白いと思っています。本のある空間ってインスピレーションが湧く場 だと思うので、その魅力を最大限発揮できるのではないかとわくわくしています。 海士町も3000冊しかない無人の図書室からスタートしました。学校や地区公 民館など本を置けそうな場所を見つけ本を置くことから始まった。それは、人ひ Directoryof librarian ▶今後について
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    144 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 司書名鑑 No.6 とり雇えばできること。どの地域 でもできなくはないことで、やる 気があるかどうかどうか。海士町 でもやれること、やりたいことは まだまだたくさんあります。まず は増築したい。お茶を飲みながら 語り合える交流スペースと、静か に読書ができる図書館スペースを きちんと分けて、誰もが気軽に訪 れることができる環境をつくりた いと思います。島では交流が娯楽ですからね。本を充実するためクラウドファン ディングで費用を募りましたが、増築費用でも利用できないものかと仲間と話し ています。仲間とつくっていく、そういうつながりやプロセスを大切にしていき たい。みんなのための施設ですから、それをより良くしていくためには、皆さん の声を聞くことが大事ではないかと思います。多様なアイデアが出て楽しいです し、活動を通じて自分たちの図書館という思いをもってらえたら嬉しいです。 図書館はもうちょっと冒険してもいい気がしています。図書館サービスという 言葉がある割にはちょっとサービスへの意識が薄い気がしています。図書館を静 かでまじめなだけの場所にするのは惜しいし、楽しそうな場所に人は行きたくな るものではないでしょうか。一部の本好きの人しか集まらない場所にするのは もったいない。より魅力的な図書館サービスを提供するためには、お金をかける んじゃなくて、スタッフが利用者とどう向き合い、どのように運営していくか、 気持ちを変えるだけですぐに変われる部分はあるんじゃないかと思います。日本 の公共施設全般に言えるような気もしますが、居心地の良さとか、そういうこ とってあんまり考えないじゃないですか。地方の小さな図書館だから特にそう思 うのでしょうが、資料提供にプラスαで地域にあったサービスを足していけると ▶新しい図書館のかたち
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    145ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 司書名鑑 No.6 よいのかなとは思います。 海士町の図書館をいつも利 用されている方が、本土のあ る大きな図書館を訪れたので すが「本はたくさんあるんだ けど、スタッフも温かく迎え てくれるという感じではなく、 本を開く気にもならず、すぐ 帰った」と言っていたんです ね。本がそろっていても、そ れを手に取ってみたいと思えない図書空間ってどうなんだろう。もっと利用者の 視点、サービス業としての視点をもっても良いのかなと思います。本当に、住ん でいる皆さまに広く利用してもらいたいと思うのならば、必要なことなのだと思 います。 海士町は恵まれている、とよく言われるんですけど、潤沢に予算を付けても らっているわけでもありませんし、海士町だからといってとんとん拍子できてい るわけではありません。私自身も、なにかがすごく長けているわけではなく、普 通の人だと思います。でも、図書館を良くしたい、町を良くしたいという思いは 強くもっていますし、そのために外に出て営業もしています。図書館への思いや 町への思いがあって頑張るかどうかだけです。思いがあるかどうか、やるかどう か、だけ。あとは物ごとに対し幅広く興味をもち、機動力があることも大切かな と思います。自分もそうですし、ほかのスタッフも、図書館だけじゃなく、いろ いろな職種を経験してきて、いま図書館で働いています。それが新しいかたちの 図書館につながっていくのではないかと思います。それが新しい図書館のかたち へとつながっていけばよいなと思います。 Directoryof librarian 磯谷奈緒子(いそたに・なおこ) 海士町中央図書館  島根県隠岐郡海士町大字海士1490 Tel:08514-2-1221
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    148 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ARG 業務実績 定期報告 国立情報学研究所(NII)より 2011 年 度から受託している学術情報ウェブサー ビス担当者研修を、本年度も12月10日 (水)から12日(金)にかけて実施しまし た。4年目となる今回では、過去3回の 経験に基づきつつ、一部カリキュラムの 改訂を実施し、ワークショップ手法とし て「アンカンファレンス」を導入しました。 また、受講者4 ∼ 5名で結成するグルー 『ライブラリー・リソース・ガイド』の発行元であるアカデミック・リソース・ ガイド株式会社の最近の業務実績のうち、対外的に公表可能なものをまとめてい ます。各種業務依頼はお気軽にご相談ください。 アカデミック・リソース・ガイド株式会社 業務実績 定期報告 国立情報学研究所(NII)の学術情報ウェブサービス担当者研修を受託実施
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    149ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ARG業務実績 定期報告 プのファシリテーターには、過去の受講者を数多く起用しました。カリキュラム を刷新してからの本研修受講者もついに200名を突破し、日本の学術情報環境、 特に学術情報流通におけるウェブの活用において、将来を担う人材は一定の厚み を持ってきたことを実感する3日間でした。 アカデミック・リソース・ガイド株式会社の源流の活動であるメールマガジン ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)の発行を2014年10月から再開してい ます。ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)は、弊社代表の岡本真が1998 年7月11日に個人として創刊したもので、弊社設立にあたっては、ご覧の通り 媒体名をそのまま社名としたほか、発行元を個人から法人に移管しています。 ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)は、どなたでも無料でお読みいただ けますので、ぜひお気軽に配信登録してみてください。なお、誌面では各種論考、 新たに登場した学術ウェブサービスの紹介記事、各種イベント情報や代表である 岡本の日誌等を掲載しています。弊社サイト、並びにメールマガジン配信サービ スの「まぐまぐ」から配信登録可能です。 メールマガジンACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)の定期発行を再開
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    150 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年冬号 ARG 業務実績 定期報告 弊社代表の岡本が総務省からの委嘱 に よ る ICT 地 域 マ ネ ー ジ ャ ー と し て、 2013 年度、2014 年度の 2 ヶ年に渡っ て沖縄県恩納村に派遣されていましたが、 2015年2月度の派遣を持って、本業務 を終了しました。 なお、本業務での主たる取り組み対 象であった恩納村文化情報センターは 2015年4月23日(木)にオープン予定で す。また、2015年5月16日(土)には、図書館総合展フォーラム2015 in 恩納村 が開催されます。ぜひ、ご参加ください。 2015年1月より、気仙沼図書館災害 復旧事業・(仮称)気仙沼児童センター整 備事業に参画することとなりました。本 事業の設計者選定のための公募型プロ ポーザルで最優秀者となった株式会社岡 田新一設計事務所との業務です。震災か らの復興において大きな意味を持つ事業 であることを十分に踏まえて、心して臨 んでいきます。 気仙沼図書館災害復旧事業・(仮称)気仙沼児童センター整備事業に参画 代表・岡本の沖縄県恩納村へのICT地域マネージャー派遣が終了
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    151ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 ARG業務実績 定期報告 2015年3月23日(月)∼ 27日(金)にリクルートテクノロジーズ アドバンス トテクノロジーラボによる「リクルート自然言語処理ハッカソン」が開催されまし た。これは自然言語処理や、その周辺の数学を専攻、興味のある大学生・大学院 生を対象にしたハッカソンです。リクルート社オフィスが会場で、4泊5日の宿 泊も提供され、社員の方々のサポートを受けながら参加者はじっくり開発に取り 組むという企画でした。弊社は産学連携事業の一環として本ハッカソンの開催を 支援しました。 ※ハッカソンとはエンジニアーやデザイナーなどが与えられた時間(数時間∼数日)で サービスやシステム、アプリなどを開発し、アイデアや成果を競い合う開発イベント のことです。 2014 年 11 月に共著『未来の図書館、はじめません か?』(青弓社)を刊行したこともあり、弊社代表の岡本 が講演の機会を頂戴することが増えています。 すでに宮城県、秋田県、福島県、東京都、神奈川県、 新潟県、富山県、京都府、兵庫県、島根県、岡山県、山 口県、佐賀県、大分県、鹿児島県で講演を実施していま す。本書の販売促進、またそれ以上に読者との出会いに なる限り、岡本をどこにでも派遣しますので、お気軽に ご相談ください。 代表・岡本による各所での講演活動 リクルートテクノロジーズによる「リクルート自然言語処理ハッカソン」の開催を支援 弊 社 業 務 問 合 せ 先   mail:info@arg-corp.jp  全  般:070-5467-7032(岡本) LRG関係:090-9152-6635(ふじた)
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    LRGLibrary Resource Guide ライブラリー・リソース・ガイド定期購読・バックナンバーのご案内 定 期 購 読● 誌名:ライブラリー・リソース・ガイド(略称:LRG)  ● 発行:アカデミック・リソース・ガイド株式会社 ● 刊期:季刊(年4回)   ● 定価:2,500円(税別)  ● ISSN:2187-4115 ● 詳細・入手先:http://fujisan.co.jp/pc/lrg 「ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)」はアカデミック・リソース・ガイド株式 会社が、2012年11月に創刊した、新しい図書館系専門雑誌です。さまざまな分野 で活躍する著者による特別寄稿と、図書館に関する事例や状況を取り上げる特集 の2本立てで展開していきます。第5号からは「司書名鑑」も連載を開始しました。 最新情報は公式Facebookページでお知らせしています。 公式Facebookページ:https://www.facebook.com/LRGjp 1年4号分の定期購読を受付中です。 好きな号からのお申し込みができます。 定   価:10,000円(税別) 問い合せ先:090-9152-6635(ふじた)       lrg@arg-corp.jp SOLD OUT 元国立国会図書館長の長尾真さんの図書館への思いを書き上げた「未来の図書館を 作るとは」を掲載。図書館のこれまでを概観し、電子書籍などこれからの図書館のあり 方を論じている。 特集は、「図書館 100 連発」と題し、どこの図書館でも明日から実践できる、小さいけ れどきらりと光る工夫を100 事例集めて紹介している。第 4 号では、100 連発の第 2 弾として、創刊号で紹介後に積み上げた100事例を紹介している。 特別寄稿/ 特  集/ 内  容/ 創刊号・2012年秋号(2012年11月発行) ※品切れ 長尾真「未来の図書館を作るとは」 嶋田綾子「本と人をつなぐ図書館の取り組み」 みわよしこさんによる特別寄稿では、社会的に弱い立場とされる人々の知識・情報へ のアクセス状況を概観し、知のセーフティーネットであるべき公共図書館の役目を考え る。 特集では、株式会社カーリルの協力により、図書館のシステムの導入状況を分析して いる。全国の図書館では、それぞれ資料管理用のシステムを導入しているが、その導 入の実態を分析する、これまでにないものとなっている。 特別寄稿/ 特  集/ 内  容/ 第2号・2013年冬号(2013年2月発行) みわよしこ「『知』の機会不平等を解消するために──何から始めればよいのか」 嶋田綾子(データ協力:株式会社カーリル)「図書館システムの現在」 残り 150冊 152 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 定期購読・バックナンバーのご案内
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    特別寄稿「本と人、人と人をつなぐ仕掛けづくり」は、「これからの街の本屋」をコンセ プトにした本屋「B&B」を運営するnumabooks 代表の内沼晋太郎さん、自宅を開放 する「住み開き」を提唱する日常編集家のアサダワタルさん、「ビブリオバトル」を考案し た立命館大学の谷口忠大さんの3名にお話をいただく。 特集は、「本と人をつなぐ図書館の取り組み」として、図書館で行われている、本と人と をつなぐさまざまな取り組みについて紹介する。新連載「司書名鑑」は、関西学院 聖 和短期大学図書館の井上昌彦さんを紹介する。 特別寄稿/ 特  集/ 司書名鑑/ 内  容/ 第5号・2013年秋号(2013年11月発行) 内沼晋太郎・アサダワタル・谷口忠大「本と人、人と人をつなぐ仕掛けづくり」 嶋田綾子「本と人をつなぐ図書館の取り組み」 No.1井上昌彦(関西学院 聖和短期大学図書館) 東日本大震災は図書館にも大きな被害をもたらした。その被害状況と復興の歩み、そ してそこから見えてくる図書館の支援のあり方を、宮城県図書館の熊谷慎一郎さんに 論じていただいた。 特集では、地域に残された災害の記録を伝える図書館、災害資料を使い地域防災に ついて啓発活動を行う図書館などの取り組みについて紹介する。 特別寄稿/ 特  集/ 司書名鑑/ 内  容/ 第6号・2014年冬号(2014年2月発行) 熊谷慎一郎「東日本大震災と図書館─図書館を支援するかたち」 嶋田綾子「図書館で学ぶ防災・災害」 No.2 谷合佳代子(公益財団法人大阪社会運動協会・大阪産業労働資料館 「エル・ライブラリー」) 特別寄稿は、前号(第3号)での特集「図書館における資金調達(ファンドレイジング)」 を受けて、実際に資金調達を行っている組織からの視点、資金調達のサービスを提供 する事業者からの視点と、より理論的に図書館での資金調達に迫る。第4号が理論編、 第3号が実践編という位置づけであり、2号併せて読むことをお勧めする。 特集は、創刊号で大きな反響を呼んだ「図書館 100 連発」の第 2 弾。さまざまな図書 館で行われている小さくてもきらりと光る工夫や事業から、創刊号以降の1年で集めた 100個を紹介する。 特別寄稿/ 特  集/ 内  容/ 第4号・2013年夏号(2013年8月発行) 岡本真・鎌倉幸子・米良はるか「図書館における資金調達(ファンドレイジング)の未来」 嶋田綾子「図書館100連発 2」 東海大学の水島久光さんによる特別寄稿は、著者自身の私的アーカイブの試み、夕張・ 鹿児島・東北の地域の記憶と記録を巡って、地域アーカイブの役割と重要性を論じて いる。 特集は「図書館における資金調達(ファンドレイジング)」として図書館での資金調達の 取り組みを紹介。昨今の自治体財政状況により、図書館の予算も十分とは言い難い。 そのなかでさまざまな手段を講じて資金を集め、事業を行っていこうとする図書館の取 り組みを集めた。 特別寄稿/ 特  集/ 内  容/ 第3号・2013年春号(2013年5月発行) 水島久光「『記憶を失う』ことをめぐって∼アーカイブと地域を結びつける実践∼」 嶋田綾子・岡本真「図書館における資金調達(ファンドレイジング)」 残り 230冊 残り 310冊 残り 260冊 残り 150冊 153ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 定期購読・バックナンバーのご案内
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    創刊号に掲載した長尾真さんの「未来の図書館を作るとは」に触発され、未来の図書 館を議論する座談会を収録。また、特集では、執筆に猪谷千香さんを迎え、コモンズ としての図書館のあり方を、図書館だけにとどまらない実例を挙げて紹介する。司書名 鑑の3回目は、海老名市立中央図書館の館長であり株式会社図書館流通センター会 長でもある谷一文子さん。羊の図書館めぐりは、LRG 初の試みであるマンガによる図 書館紹介で、第1回は大阪府立中之島図書館を紹介する。 特別座談会/ 特  集/ 司書名鑑/ 羊の図書館めぐり/ 内  容/ 第7号・2014年春号(2014年6月発行)  内沼晋太郎 河村奨高橋征義 吉本龍司「未来の図書館をつくる」 猪谷千香「コモンズとしての図書館」 No.3 谷一文子(海老名市立中央図書館・株式会社図書館流通センター)     第1回 大阪府立中之島図書館 巻頭では2014年7月2日に開催した菅谷明子 猪谷千香クロストーク「社会インフラ としての図書館 ─日本から、アメリカから」を収録。ジャーナリストから見た日米の図 書館を論じた。 特集では、2014 年 6月に法改正がなされた教育委員会制度について、インタビュー や調査を元に、図書館への影響をまとめた。ほか、司書名鑑や羊の図書館めぐり、 ARGレポートなどを掲載。 第2回 LRGフォーラム 菅谷明子 猪谷千香クロストーク           社会インフラとしての図書館─日本から、アメリカから 特  集/ 司書名鑑/ 羊の図書館めぐり/ 内  容/ 第8号・2014年夏号(2014年9月発行) 猪谷千香「教育委員会制度の改革」 No.4 嶋田学(瀬戸内市新図書館開設準備室)      第2回 旅の図書館 巻頭では、世界的に動向が注目されるGLAMのオープンデータ化について、その第一 人者たちが白熱の議論を交わした第2回OpenGLAMのシンポジウムを特別収録。 特集では恒例企画「図書館100連発」の第3弾。第4号後に集めた図書館をアップデー トする知恵と工夫を厳選して一挙に公開する。 第2回 OpenGLAM JAPANシンポジウム オープンデータ化がもたらすアーカイブの未来 生貝直人・日下九八・高野明彦 特  集/ 司書名鑑/ 羊の図書館めぐり/ 内  容/ 嶋田綾子「図書館100連発3」 No.5 大向一輝(国立情報学研究所)     第3回 京都府立総合資料館 残り 290冊 残り 330冊 第9号・2015年秋号(2015年12月発行) 好評 発売中! 154 ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 定期購読・バックナンバーのご案内
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    LRG LRG 第11号 2015年6月 発行予定 LibraryResource Guide ライブラリー・リソース・ガイド 次回予告 LRGライブラリー・リソース・ガイド 定価(本体価格2,500円+税) アカデミック・リソース・ガイド株式会社 特別寄稿 特 集 図書館のアドボカシー 「神奈川県の図書館を考える会」の活動を中心に昨今、よく言われる 「図書館のアドボカシー」。しかし、その実態はなかなかみえてきません。 そこで図書館のアドボカシーに取り組み、その成果を出しつつある 「神奈川県の図書館を考える会」の活動を通して、アドボカシーの実態 に迫ります。 アーカイブサミット再考 2015年1月に開催され、大きな反響を呼んだ「アーカイブサミット2015」を 振り返りつつ、その次に向けてのアクションを探ります。サミットの主要 テキストのほか、新たな論考を掲載します。 155ライブラリー・リソース・ガイド 2015年 冬号 次号予告
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    LRG ライブラリー・リソース・ガイド https://www.facebook.com/LRGjp 第10号/2015年 冬号 無断転載を禁ず 発 行日 発 行 人 編 集 人 編  集 デザイン 発  行 2015年3月31日 岡本真 岡本真、ふじたまさえ 大谷薫子(モ*クシュラ株式会社) 佐藤理樹(アルファデザイン) アカデミック・リソース・ガイド株式会社 Academic Resource Guide, Inc. 〒231-0012 神奈川県横浜市中区相生町3-61 泰生ビル さくらWORKS<関内> 408 Tel 090-9152-6635(ふじた) http://www.arg.ne.jp/ lrg@arg-corp.jp ISSN 2187-4115 写真 表 紙:男木島図書館 オンバを使った移動図書館     撮影=小倉快子 裏表紙:上空からの請島(鹿児島県瀬戸内町)     撮影=岡本真
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    定価(本体価格2,500円+税) Library Resource Guide 第10号/2015年冬号 発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社 ISSN 2187-4115 LRGライブラリー・リソース・ガイド