エクセルでも統計分析
統計プログラムHADについて
清水裕士
広島大学大学院総合科学研究科
SappoRo.R #3 1
自己紹介
• 清水裕士です。
• 専門は社会心理学です。
• 趣味はHADの更新です。
• Twitterアカウント: @simizu706
– Webサイト: http://norimune.net
SappoRo.R #3 2
HADとは
SappoRo.R #3 3
HADとは
• 清水の作った統計分析用ソフトウェア
• ExcelのVBAで動くプログラム
– Excelのバージョンは2007以降に対応
– Macにも対応(Excel for Mac2011以降)
• WinとMacを同じファイルで使いまわせる
• 主に心理統計分析ができる
– 大抵の基礎的・応用的な統計分析ができる
• 卒論,修論で使う分析はほぼ搭載されている
SappoRo.R #3 4
HADとは
• 無償のソフトウェアです
– 利用は無償です
– 清水のブログからからダウンロードできます
• http://norimune.net/had
• 何度でもダウンロードできます
• 自由なソフトウェアです
– ソースコードを自由に閲覧・変更することができます
• 第三者への配布も自由です
– ライセンス
• GNU General Public License(GPL)に則ってます
• HADの複製物も,HADと同じだけ自由であることを求めます
• コードを変更して再配布する場合でも,コードを公開し,変更箇所
を公開する義務を求めます
SappoRo.R #3 5
HADの見た目
SappoRo.R #3 6
データシート
SappoRo.R #3 7
モデリングシート
SappoRo.R #3 8
HADの基礎統計分析
SappoRo.R #3 9
GUIで変数の設定
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GUIで変数の設定
SappoRo.R #3 11
箱ひげ図
SappoRo.R #3 12
散布図
SappoRo.R #3 13
分散分析の出力例
Sepal.Length Sepal.Width Petal.Length Petal.Width
Species=セトサ 5.006 3.428 1.462 0.246 **
Species=バーシカラー 5.936 2.770 4.260 1.326 **
Species=バージニカ 6.588 2.974 5.552 2.026 **
0.040 0.040 0.040 0.040
0.040 0.040 0.040 0.040
0.040 0.040 0.040 0.040
0
1
2
3
4
5
6
7
Species=セトサ Species=バーシカラー Species=バージニカ
得点
データ
Sepal.Length
Sepal.Width
Petal.Length
Petal.Width
交互作用の結果
SappoRo.R #3 14
階層線形モデルの出力例
SappoRo.R #3 15
因子分析の出力例
因子パターン 反復回数 = 4
収束基準 = 0.0003
項目 Factor1 Factor2 共通性
v6 .835 -.047 .647
v8 .751 .105 .679
v10 .750 -.045 .521
v9 .744 .015 .570
v7 .716 .077 .591
v5 -.077 .810 .579
v4 -.022 .753 .545
v2 .022 .706 .519
v1 .103 .666 .544
v3 .107 .595 .450
因子寄与 4.210 3.995
適合度 乖離度 = 0.110 CFI = 1.000
χ2
値 = 21.279 RMSEA = .000
DF = 26 AIC = 59.884
p = .727 BIC = 122.552
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項目反応理論の出力例
SappoRo.R #3 17
構造方程式モデルの例
SappoRo.R #3 18
分析履歴で分析を再現
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HADのコンセプト
SappoRo.R #3 20
なんでこんなもん作ったのか
• 清水が統計の勉強をするため
– とても勉強になりました
• 統計が嫌いでも,心理学は嫌いにならないで
– 分析のストレスを0に近づければ,純粋に学問を楽し
めるのではないか
– ただの研究の道具を,無駄に壁と思ってほしくない
• 統計そのものも,好きになってほしい
– 家でも自分のデータを好きなだけ分析してほしい
SappoRo.R #3 21
HAD制作のコンセプト
• 使う人にとって,できるだけ使いやすく
– 自動化できるところはできるだけ自動で
– 一度覚えたら,同じルールで他の分析も可能
– 必要最低限の出力で,わかりやすさ重視
• 教える人にとって,できるだけ教えやすく
– 学習者のレベルによって,扱う範囲を限定できる
– 応用的な分析も,基礎分析の延長で実行できる
– 学生の分析結果を簡単に再現できる
SappoRo.R #3 22
こういう人にオススメ
• 大学生・社会人院生
– 家でも統計分析がしたい人に
– 大学にあまりいけないので,自分のPCで分析したい
• 大学教員(教育用)
– SPSSなどの商用ソフトのアカウントをそろえられない
– 分析指導の負担を減らしたい
• 年配の研究者
– すぐ分析をして結果を出したい
– SPSSでできない分析をしたいけど,いまからRを覚えるのは
ちょっと・・・
SappoRo.R #3 23
こういう人にはオススメしない
• 大学院生
– Rを使ってください
• ポスドク,若手研究者
– Rを使ってください
SappoRo.R #3 24
HADの機能
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HADの機能の紹介
• ほぼすべてのデータハンドリング
– 変数の編集・作成,
– データセットの編集,変換,乱数発生
• ほぼすべての心理統計分析
– t検定,GLM,因子分析,HLM,IRT,SEMまで
– 無駄にマルチレベルモデルに強い
– なぜかテキストマイニングもできる
SappoRo.R #3 26
今後追加したい機能(予定)
• 出力にRのコードを加える
– HADでやったことを,Rでもすぐできるようにしたい
– 院生がRに簡単にシフトできる仕組み
• SEFA
– ステップワイズ探索的因子分析
– モデル適合度から,項目を選別する
• 分位点回帰分析
– 任意のパーセンタイル点を予測する回帰分析
SappoRo.R #3 27
利用における注意点とお願い
SappoRo.R #3 28
HADの利用における注意点
• 計算は速くありません。
– 清水のプログラミングの下手さとVBAの制約上、計算
は遅いです。
– 大規模データの分析や、シミュレーション計算には向
きません。
• 結果は必ずしも信頼できるとは限りません。
– 一応、SPSS,SAS,MplusやRと結果が一致することを確
認しています。
– しかし、バグや不具合が完全にないとはいえません。
最終的な研究報告の際には自己責任でお願いします。
SappoRo.R #3 29
HADの利用における注意点
• 無保証です。
– HADを利用することによって生じたいかなる問題
についても,清水は保証しません
• 頻繁に更新されます。
– 驚くほどに
– 思いつきで機能が増えたり、報告された不具合
が修正されます
– できれば最新版を利用して下さい
• Twitterで逐一報告しています(@simizu706)SappoRo.R #3 30
お願い
• 不具合を見つけたら報告してください
– Twitterで不具合をリプライで報告してもらえると,できる
だけ早めに対応します
– リプライつけなくても,たまにエゴサーチで追跡します
• 不特定多数に配布する場合
– 基本自由ですが・・・
– 大学の授業で使いたい,研究会で共有したい
• という場合は,ご一報いただけると清水が喜びます
SappoRo.R #3 31
HADの使い方・・・
• Users Guideがあります
– すこぶる不親切
• 清水のWebサイトにも解説ページがあります
– norimune.net/had
SappoRo.R #3 32
Enjoy HAD!
清水裕士 広島大学
@simizu706
norimune.net
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Excelでも統計分析 HADについて SappoRo.R#3