新しくなったAzure Stack HCIは
以前と何が違うのか?
もう一度ゼロからしっかり整理します!
@ebi
Masahiko Ebisuda
このセッションの狙い
新しくなった「Azure Stack HCI」を知る
以前のAzure Stack HCIやWindows
Serverと何が違うのか
これからどう進化していくのか
注意
• 胡田の認識を書いているので詳細に誤りが含まれる可能性が多
分にあります。
• 「大きな流れ」をとらえていただきたいです。
日本ビジネスシステムズ株式会社
胡田 昌彦(えびすだ まさひこ)
Youtube http://bit.ly/2NTCKmj
自己紹介
日本ビジネスシステムズ株式会社
チャンネル登録お願いします!
エンタープライズIT系の話をすると視聴回数が少なくて困ってます…。
アジェンダ
まずはWindows Serverの話から
Azure Stackとの関係
新世代のAzure Stack HCI
Azure Arcとの関係
これからのAzure Stack HCIの進化
まずはWindows Serverの話から
Windows Server
発売年 製品名 Hyper-V SMB NTFS ReFS 注目の機能
1993年 Windows NT Advanced Server version 3.1 1.0? 1.0
1994年 Windows NT Server version 3.5 1.0?
1995年 Windows NT Server version 3.51 1.0? 1.1
1996年 Windows NT Server version 4.0 1.0? 1.2
2000年 Windows 2000 Server 1.0 3.0 Active Directoryが実装される, その他機能多数
2001年 Windows Advanced Server, Limited Edition 1.0 3.0
2001年
Windows Datacenter Server, Limited
Edition
1.0 3.0
2003年 Windows Server 2003 1.0 3.0
2005年 Windows Server 2003 R2 1.0 3.0
2008年 Windows Server 2008 1.0 2.0 3.0 Hyper-V搭載
2009年 Windows Server 2008 R2 2.0 2.1 3.0 Hyper-Vが進化
2012年 Windows Server 2012 強化 3.0 3.1 1.1 記憶域スペース, NTFS重複排除, SMBマルチチャネル, SDN v1
2013年 Windows Server 2012 R2 強化 3.0.2 3.1 1.2 記憶域スペース機能強化(階層化ストレージ等), SMB over RDMA機能向上, SMB帯域制限
2016年 Windows Server 2016 強化 3.1.1 3.1 3.1 記憶域スペースダイレクト, Nanoサーバー, Windows Server コンテナー, SDN v2
2018年 Windows Server 2019 強化 3.1.1 3.1 3.4 ReFS重複排除, クラスターセット, ストレージクラスメモリ対応
2021年 Windows Server 2022 強化無し? 3.1.1 3.1 3.7 セキュアコアサーバー, セキュリティで保護された接続, ドメイン参加無しでAAD依存アプリ実行
※ざっと調べた結果を書いてます。詳細間違ってるかもしれません。大まかな流れをとらえてほしいです。
※本セッションのテーマ的にSDSの話にフォーカスしたかったのでSDNの話を省いてます。ごめんなさい。
Windows Server
発売年 製品名 Hyper-V SMB
NTF
S
ReFS 注目の機能
1993年 Windows NT Advanced Server version 3.1 1.0? 1.0
1994年 Windows NT Server version 3.5 1.0?
1995年 Windows NT Server version 3.51 1.0? 1.1
1996年 Windows NT Server version 4.0 1.0? 1.2
2000年 Windows 2000 Server 1.0 3.0 Active Directoryが実装される, その他機能多数
2001年 Windows Advanced Server, Limited Edition 1.0 3.0
2001年
Windows Datacenter Server, Limited
Edition
1.0 3.0
2003年 Windows Server 2003 1.0 3.0
2005年 Windows Server 2003 R2 1.0 3.0
2008年 Windows Server 2008 1.0 2.0 3.0 Hyper-V搭載
2009年 Windows Server 2008 R2 2.0 2.1 3.0 Hyper-Vが進化
2012年 Windows Server 2012 強化 3.0 3.1 1.1 記憶域スペース, NTFS重複排除, SMBマルチチャネル, SDN v1
2013年 Windows Server 2012 R2 強化 3.0.2 3.1 1.2 記憶域スペース機能強化(階層化ストレージ等), SMB over RDMA機能向上, SMB帯域制限
2016年 Windows Server 2016 強化 3.1.1 3.1 3.1 記憶域スペースダイレクト, Nanoサーバー, Windows Server コンテナー, SDN v2
2018年 Windows Server 2019 強化 3.1.1 3.1 3.4 ReFS重複排除, クラスターセット, ストレージクラスメモリ対応
2021年 Windows Server 2022 強化無し? 3.1.1 3.1 3.7 セキュアコアサーバー, セキュリティで保護された接続, ドメイン参加無しでAAD依存アプリ実行
Windows Serverは多機能なOSとして進化し続けている
・インフラ運用基盤として
・アプリケーション基盤として
・使いやすいGUI構成も機能を絞った軽量構成も可能
※ざっと調べた結果を書いてます。詳細間違ってるかもしれません。大まかな流れをとらえてほしいです。
※本セッションのテーマ的にSDSの話にフォーカスしたかったのでSDNの話を省いてます。ごめんなさい。
Windows Server
発売年 製品名 Hyper-V SMB
NTF
S
ReFS 注目の機能
1993年 Windows NT Advanced Server version 3.1 1.0? 1.0
1994年 Windows NT Server version 3.5 1.0?
1995年 Windows NT Server version 3.51 1.0? 1.1
1996年 Windows NT Server version 4.0 1.0? 1.2
2000年 Windows 2000 Server 1.0 3.0 Active Directoryが実装される, その他機能多数
2001年 Windows Advanced Server, Limited Edition 1.0 3.0
2001年
Windows Datacenter Server, Limited
Edition
1.0 3.0
2003年 Windows Server 2003 1.0 3.0
2005年 Windows Server 2003 R2 1.0 3.0
2008年 Windows Server 2008 1.0 2.0 3.0 Hyper-V搭載
2009年 Windows Server 2008 R2 2.0 2.1 3.0 Hyper-Vが進化
2012年 Windows Server 2012 強化 3.0 3.1 1.1 記憶域スペース, NTFS重複排除, SMBマルチチャネル, SDN v1
2013年 Windows Server 2012 R2 強化 3.0.2 3.1 1.2 記憶域スペース機能強化(階層化ストレージ等), SMB over RDMA機能向上, SMB帯域制限
2016年 Windows Server 2016 強化 3.1.1 3.1 3.1 記憶域スペースダイレクト, Nanoサーバー, Windows Server コンテナー, SDN v2
2018年 Windows Server 2019 強化 3.1.1 3.1 3.4 ReFS重複排除, クラスターセット, ストレージクラスメモリ対応
2021年 Windows Server 2022 強化無し? 3.1.1 3.1 3.7 セキュアコアサーバー, セキュリティで保護された接続, ドメイン参加無しでAAD依存アプリ実行
・Windows Serverは仮想化基盤としての進化を続けてきた
・ストレージ周りの機能強化が大きい
・Windows Server 2012から「記憶域スペース」
・Windows Server 2012 R2で「階層化ストレージ」
・Windows Server 2016で「記憶域スペースダイレクト」、
ReFSも大幅機能アップ
・Windows Server 2019でReFS重複排除実装
・Windows Server 2022を赤枠から外している理由は後程
※ざっと調べた結果を書いてます。詳細間違ってるかもしれません。大まかな流れをとらえてほしいです。
※本セッションのテーマ的にSDSの話にフォーカスしたかったのでSDNの話を省いてます。ごめんなさい。
ストレージシステムの進化
Compute
Fibre Channel / iSCSI / FCoE / SAS
Storage Array
Disks
Backplane
Controller Controller
Storage Software
Compute
SMB3
Scale-Out File Server
Storage Software
SAS
Disks
Compute
SMB3
Scale-Out File Server
Storage Software
Compute & Storage
Storage Software
記憶域スペースダイレクトの構成
CLUSTER
Windows Server 2016から
Windows Serverの機能でHCI構成が可能になった
(「S2D」などと呼ばれていました)
専用ストレージ装置がなくても高いパフォーマンスで
スケールアウト可能な構成が可能となった(SDS)
※まだこの時点で「Azure Stack HCI」という名前は登場していません
ポイント
Azure Stackとの関係
Azure Stack / Azure Stack Hub
• 2015年に発表
• 2017年8月にGA
• 2019年11月にAzure Stack Hubに名称変更
• コンセプト
「Azureの機能をそのままオンプレミスで利用可能にする」
「Azureをあなたのデータセンターに」
• アーキテクチャ
• 決まったHWメーカーの決まったHW構成でのみ構成可能(統合システム)
• Windows Serverベース
• 記憶域スペースダイレクトを使ったHCI構成
• 多数の仮想マシンが初めから稼働し、Azure Stackの管理ポータルから利用
可能
• AzureとAzure Stackには互換性/一貫性がある
(旧)Azure Stack HCI発表
• 2019年3月26日に発表
• 決まったHWメーカーの決まったHW構成でのみ構成可能
• Windows Server
• 記憶域スペースダイレクトを使ったHCI構成
※現在のAzure Stack HCIとは異なるものです。
Azure Stack HubとAzure Stack HCIの違い
図の引用元:グローバル Azure、Azure Stack Hub、Azure Stack HCI の違い - Azure Stack Hub | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure-stack/operator/compare-azure-azure-stack?view=azs-2102
この時点では(旧)Azure Stack HCIは単に
「検証済みハード」を使って
Windows Server2016/2019で
HCIな仮想基盤を構築するだけのものだった
ポイント
(若干オフトピ)Windows Admin Center
とAzureとのハイブリッド機能について
• Azure Stack HCI の管理はWindows Admin Centerで!
• Windows Admin Centerでの管理やAzureとのハイブリッド機
能に関して旧Azure Stack HCIならではの話のように説明され
ている場合もあった(ように私は感じる/私もしちゃってたかも)
• しかし、旧Azure Stack HCIはただのWindows Serverなので
「機能的に旧Azure Stack HCIでなければできないこと」はそ
もそも存在しない状況だった。
• Windows Admin Centerのほぼすべての機能はWindows
Serverにも旧Azure Stack HCIにも、新Azure Stack HCIにも
適用可能。
新世代のAzure Stack HCI
新世代のAzure Stack HCI
• 2020年年末に登場
• 2021年2月25日に国内提供開始
• Windows Serverではなく
「Azure Stack HCI」という新しいOSで稼働する
ポイント
旧Azure Stack HCI = Windows Server
「OSが同じだからできることも一緒」
新Azure Stack HCI = Azure Stack HCI OS
「OSが違うから色々と違う」
画像引用元:ASCII.jp:マイクロソフト、新世代「Azure Stack HCI」の国内提供を開始
https://ascii.jp/elem/000/004/045/4045887/
画像引用元:ASCII.jp:マイクロソフト、新世代「Azure Stack HCI」の国内提供を開始
https://ascii.jp/elem/000/004/045/4045887/
Windows Server 2022
2019
2016
Azure Stack HCI OS
Azure Stack HCI OSはこれまでと何が
違うのか?
一言でいうと「Azureの1つのサービス」になった
Azureに接続し登録することが必須
Azure管理ポータルから監視、管理することが可能
クラウドサービスとしての継続的な機能更新
ソフトウェア利用料金はAzureの利用料で支払い(物理コアごとに月額10USD)
ソフトウェアのサポートはAzureのサポート窓口が担当
Windows Serverを動かす権利は付属しない
延長セキュリティ更新に対応(Windows Server 2008/R2、SQL Server
2008/R2、Windows Server 2012/R2、SQL Server 2012/R2)
統合システム、検証済みノードのみでなく、前提条件を満たすすべての
HWで動作
Azure Stack HCI OSは何がこれまでと同じ
なのか?
Windows Serverをベースに作られている
Windows Serverで使っていた主要なツール、技術は利用可能
リモートから仮想ホストとして管理しているだけなら、
Windows Serverとの違いに気が付かない管理者も多いはず
Windows Serverでこれまでやってきた仮想基盤としての役割
はそのままAzure Stack HCI OSにて実施可能
Azure Stack HCIは仮想ホストに特化
ServerCoreベースでありGUIモードは無い
Windows Serverから仮想ホストに必要ない役割、機能が多数
削られている
Azure Stack HCI Windows Server 2022
Get-WindowsFeatureの結果
Azure Arcとの関係
Azure連携
もう1つの文脈 Azure Arc
Azure Stack HCIはAzure Arc
にネイティブ対応している
※「Azure Arc」は多数のサービスを束ねたブランドのようなも
のであり1つのサービスを指すものではない。
引用元:MyIgnite - Innovate across Hybrid and Multicloud with Azure Arc
https://myignite.microsoft.com/sessions/5c87d9de-e814-4fce-b72a-4a50338e2b9e?source=sessions
Azure Arcの2つの側面
全てのサーバー/KuberneteをAzureに繋
げてAzureの管理機能を利用可能にする
Azureのサービスを任意のKubernetesで
実行する
Azure Arcの2つの側面
全てのサーバー/KuberneteをAzureに繋
げてAzureの管理機能を利用可能にする
Azureのサービスを任意のKubernetesで
実行する
Azure Stack HCIはネイティブ対応(Azure接続必須)
AKS on Azure Stack HCIがGA済み
ポイント
Azure Stack HCIはAzure Arcを
はじめから意識して作られている
Azure Arcはすべてのハードウェアとすべてのクラウドが
対象だが、Azure Stack HCIとは非常に相性が良い
これからのAzure Stack HCI
の進化
Windows Serverではできないこと!
継続的に更新され続ける
クラスタへのセキュリティパッチ適用も、更新適用も簡単
Windows Admin Centerからボタンを押すだけ
HWの更新、ドライバの更新も一緒になされる(統合システム、
検証済みシステム)
OSにサポート終了日が書かれていない!
更新とサポート期間
引用元:更新とアップグレード - Azure Stack HCI | Microsoft Docs https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure-stack/hci/concepts/updates
Windows 10と似た形態です
Azure管理ポータルからの管理機能の進化
ストレッチクラスター構成
ストレッチ クラスターの概要 - Azure Stack HCI | Microsoft
Docs https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure-
stack/hci/concepts/stretched-clusters
クラスター化されたVMでのGPU利用
クラスター化された VM で GPU を使用する - Azure Stack
HCI | Microsoft Docs https://docs.microsoft.com/ja-
jp/azure-stack/hci/manage/use-gpu-with-clustered-vm
カーネルソフトリブート
Azure Stack HCI でのカーネル ソフト リブート - Azure
Stack HCI | Microsoft Docs https://docs.microsoft.com/ja-
jp/azure-stack/hci/manage/kernel-soft-reboot
Network ATC/意図によるネットワーク管理
Network ATC を使用してホスト ネットワークを単純化する -
Azure Stack HCI | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure-
stack/hci/deploy/network-atc
ストレージの仮想プロビジョニング
Azure Stack HCI でのストレージの仮想プロビジョニング -
Azure Stack HCI | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure-
stack/hci/manage/thin-provisioning
クラスタへの異なる種類のノードの追加
 Azure Stack HCI のシステム要件 - Azure Stack HCI | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure-stack/hci/concepts/system-requirements
 Azure Stack HCI の動的プロセッサ互換性モード - Azure Stack HCI | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure-stack/hci/manage/processor-compatibility-
mode
ストレージ修復速度
(※これはWindows Server2022にも実装)
Azure Stack HCI と Windows サーバー クラスターの調整可
能なストレージ修復速度 - Azure Stack HCI | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure-
stack/hci/manage/storage-repair-speed
Azure管理ポータルからのセルフサービス
引用元:Azure Stack HCI Bootcamp Japan 第4回
ポイント
Azure Stack HCIは仮想ホストとして
進化し続ける
※言えないけどほかにもたくさん予定されてます
Windows Serverには
仮想ホストのための新機能はほとんど実装されない模様
※様子を見ながらWindows Serverにも実装するかどうかを決めてる気がします
まとめ
Azure Stack HCIはWindows Serverとは別OS
仮想ホストの役割に特化
Azureの1サービス、Azureへの登録必須
Azure Arcネイティブ対応、AKSもOK
継続的に更新、進化し続ける
他にも色々と伝えたいことが
ありますが、時間がもうない
と思うのでここでいったんお
しまいにします。
質問パートで捕捉しますので
質問ください!
メモ - 伝えるべきこと
「ライセンス面。高くなってないか?」
「今のままならWindows Serverでいいんじゃない?」
アップグレード大変じゃない?
移行の仕方は?

新しくなったAzure Stack HCIは以前と何が違うのか?もう一度ゼロからしっかり整理します!