AI社会共創ワークショップ(第30回AI社会論研究会)にてhttp://aisocietymeeting.wixsite.com/ethics-of-ai/ai-society-ws 話者: 山川宏 タイトル: 超AIが倫理的であれば共存できるのか?ー 普遍化可能性の観点から ー 概要: 広く生物学の進展を受けて倫理に関わる、動物倫理学や進化倫理学といった分野も進展している。将来出現する超AIは新たな種族であることを考えれば、こうした分野の知見を取り入れることは有益であろう。たとえば 人間以外の動物に対する差別的な扱い(種差別)の観点から議論を進めることができるだろう。 例えば将来において超AIで 構成されるコミュニティにおいては「なぜホモ・サピエンスを差別すべきでないのか?」ということが議論され ても不思議ではない。 ここで「普遍化可能性」は、 差別 の禁止を支える基本的な原理であると考えられる。しかしながらAIにおいては その普遍化可能性で扱う対象となるエージェントに任意性があることで、 その適用は難しくなる。こうした議論から 私達が超AIと共存する 未来において、超AIが単に倫理的であれば十分なのかという点について問題提起を行いたい。