2018年11月10日　JISTAオープンフォーラムでのプレゼン

1. 武闘派CIOプレゼンツ
現場、現物、現実でイノベーションを興す組織
づくりへの道
2018年11月10日
友岡賢二
JISTA関東支部オープンフォーラム2018

2. 友岡賢二
@TomookaKenji
＃武闘派CIO

3. 今日持ち帰って頂きたいこと
人は何にでもなれる、という確信
他者への絶対的貢献こそが幸せへの道だという悟り
私と一緒に闘っていく強い精神的連帯感

4. エピソード１ CIOという
天職に出会うまで

5. 松下電器に入った理由

6. 松下電器に入って最初の経験
隣の同期が20分で終えたプログラミング実習が5
時間かかっても終わらず、
100人ぐらいの同期SEの最底辺に。

7. 採用部の部長と面接
「もう、超かったるくって、
やってらんないっすよー！」

8. 採用部の部長と面接
「君は、海外でマーケティングがしたい
らしいな。２つある希望の中の半分の、
海外は叶えてあげるから海外SEとして
頑張れ！」

9. 「夢のために頑張る！」

10. 「夢」＝「海外で暮らす」
U.K. U.S.A

11. 現実の最初のお仕事
COBOL夜間バッチプログラム1,500本
の維持、運用。

12. 僕の感じた面白さ
松下電器のグローバル財務会計システム
のすべてのビジネスロジックを学ぶ。
松下電器の外国為替の予約から決済まで
のすべてのビジネスロジックを学ぶ。
松下電器の完成品輸出、部品輸入取引を
通じて貿易実務を学ぶ。

13. 僕の感じた面白さ
世の中はコードで出来ている。
世の中はコードでアップデートできる。

14. CIO達との出会い
San Diego
Regional CIOに

15. CIOとの出会い
IBM CIOとのone-on-oneで覚醒！
「会社のカルチャーを改革する」
「テクノロジーで会社のOSをアップデート」

16. ワイはCIOになる！
賢二、40歳の夏

17. では30歳のときの私は…
EDIの担当でマッピングエラーとかを
直していました。
MQとか大得意でした。
EDIの生データ読んでいました。

18. 私の学び
● 皿に盛られた飯を喰う
● すべてのおかずが将来の栄養に
● 今の仕事はその瞬間しか出来ない
● 最高の結果を残すことに集中する

19. 私が結局身に付けたスキルとは何か
● 日本企業が海外展開する際に必ず陥る
「課題」を深く理解し、その解決方法を提
案し、実装し、解決できる。
● SAPとOracle EBSのグローバル導入の
リードが出来る。

20. エピソード２ ITって何だ？

21. テクノロジーは民主化のための
力であり、情報を通して人々を
力づけるためのものだ。
Technology is a democratizing force,
empowering people through information.
Sunder Pichai, Google CEO
“
”

22. “IT Doesn’t Matter”
Harvard Business Review, May 2003
“The End of Corporate Computing”
MIT Sloan Management Review , Spring 2005
Nicholas G. Carr

23. “The End of Corporate Computing”

24. エピソード3 フジテックでの実践

25. 【組織改革】
働き方改革チーム

26. 2014.3~
2014.6~
2014.9~
2015.2~MOBILE
Hangouts
Chromebook
Chromebox for meetings
G Suite Implementation
（BYOD）

30. 引き算でなく、
足し算から始める。

31. ２－６－２の法則
１．上位２割 … 実績・生産性が高く積極性に優れた優秀なグループ
２．中位６割 … 上位にも下位にも属さない平均的なグループ
３．下位２割 … 実績・生産性が低く積極的に行動しないグループ

32. 上位2割の人に
必要なツールを選ぶ。

33. 反対勢力から
部下を守る。

34. キャズム
を越えよ。

35. キャズム（16％の溝）を越えよ！
出典：http://www.itmedia.co.jp/im/articles/0706/01/news142.html
ココが溝

36. BYOD（スマホ）の利用率
BYOD:Bring Your Own Deviceの略。個人スマホの業務利用の意味。
キャズム

37. 情シスは、イノベーターであれ！
出典：http://www.itmedia.co.jp/im/articles/0706/01/news142.html

38. 情シスは、
アーリーアダプターにレコメンドを続けて
共感者（感染者）を増やせ！
出典：http://www.itmedia.co.jp/im/articles/0706/01/news142.html

39. キャズムを越えたら、
自然に広まる。

40. キャズムを越えたら、
2-6-2 上位2割の
8割をゲット！

41. スケール出来る？
何人にリーチ出来る？

42. 方向感の正しさに
徹底的にこだわり、
納期はある程度妥協。

43. 反対多数＝改革
賛成多数＝改善

44. データセンター
契約書

48. 初期投資(88 servers) @Fujitec
3rd
Party Data Center
-95%
AWS

49. 運用費用(88 servers) @Fujitec
3rd
Party Data Center AWS
-42%
3rd
Party Data Center AWS

50. 自社運用コスト
場所代
UPS
空調設備
免震設備
自家発電機
水面下の固定費
サーバー費用
防犯設備

52. CloudWatch
Lambda
EC2
19,600JPY/Year 100JPY/Year
Plan A : Server base Plan B: Serverless
更なるコスト最適化 サーバーレス @Fujitec
99.5% Cost Reduction!!

53. この4年間で導入した新サービス

54. フジテックITロードマップ
G Suite＋GCP
Cloud型SaaS
AWS（手作りシステム）
アーキテクチャー 組織ミッション
社内情シス
IoTサービス事業
製品のデジタル化

55. エピソード４ ソリューションから問題を
定義する

56. 現場課題 ITツール

57. 現場課題
ITツール+
追加開発
初期の目標

58. 現場課題
ITツール+
追加開発
ユーザーが手にするもの

59. 現場課題 ITツール
問題とす
る
問題
残課題
残課題
残課題残課題

60. ソリューション
現場課題 ITツール
問題とす
る
問題
残課題
残課題
残課題残課題

61. 別の現場課題 新たなITツール
ソリュー
ション
問題と
する
問題
残課題
残課題
残課題残課題
問題と
する
問題
ソリューショ
ン

62. ソリューション
現場課題 ITツール
問題とす
る
問題
残課題
残課題
残課題残課題
機能拡張
機能拡張

63. IT業界の課題
問題とす
る
問題
残課題
残課題
残課題残課題 ITツール
請負
請負
請負 請負

64. ITツールの輪郭に合わせて現場課題から
「問題とすべき問題」を切り抜く
残課題より新たな課題に取り組む
ITツールの成熟をじっくり待つ
【まとめ】

65. エピソード５ 現場に溶ける

66. 現場に溶ける。

67. 現場の見える場所、
現場から顔が見える場所へ
現住所を異動。

68. 現場のイワシ

69. 会議室のイワシ

71. !
心が通う
手が動く 頭が働く
足を運ぶ

75. 360-Degree
Camera

77. 2週間で遠隔監視の基盤を構築
海外11現場でのPoC成功

79. 現場課題 IT ツール

80. システム
開発企画書
システム
開発要請書

81. 物件検索システム（図面閲覧）
モバイルアプリ開発事例

82. P
D
C
A
従来型の進め方

83. 要望事項をまとめて各ベンダーに提案を求める
提案内容を比較検討してQCDで判断し決定
パイロット導入
全面展開

84. D1
D2
D3
C A P
新しい進め方

85. 良さそうなサービスを最低数購入（or無償利用）
パイロットプロジェクトで実装して比較検討
ベンダー営業と折衝
全面展開
パイロットの改善、標準化

86. まず買う、使う。
実務で実装する。
その後、採用判断。

87. 買ってから営業を呼ぶ。

88. トライアンドエラーを
繰り返す。

89. 打率（ROI）を上げるより、
打席数（安打数）を増やす。

90. お金より時間を重視。
学習コストと考える。
早く失敗して修正する。

91. 多様性を容認する。
統制より自主性。
規制より自由。

92. ITサービスを
社員への福利厚生と考える。

93. 価値を生んでいる「仕事」
をしている人を
徹底的に支える。

94. 「現場」と握るな。
「現場」に溶けよ。

95. 「現場」に聞くな。
「現場」を視よ。

96. 物語を語れ。
人間は物語しか理解
できない。

97. エピソード６ デザイン思考
ティム・ブラウン

98. 共感（エンパシー） – ティム・ブラウン
観察対象の人々と根本的なレベルでつながり合う必
要がある。これを共感と呼んでいる。
デザイン思考の役割とは、観察から洞察を、そして洞
察から生活に役立つ製品やサービスを生み出すこと
なのだ。
98

99. プロトタイプ – ティム・ブラウン
初期のプロトタイプの目的は、アイデアに実用的な価
値があるかどうかを把握することだ。
99

100. 物語 – ティム・ブラウン
優れた物語の根底には、アイデアによってニーズを
強力に満たす方法を示す中心的な筋書きがある。
すべての登場人物に目的意識を与え、すべての参加
者に行動を起こさせる。
100

101. エピソード７ ITガバナンスについて

102. コンセンサスマネジメントとは
社内民主主義の形を最適化する
ことである。

103. コンセンサスマネジメントの型
情緒の支配
カリスマ型
理性昇華型
Win-Win型

104. コンセンサスマネジメント
国連安全保障理事会

105. コンセンサスマネジメント
国連安全保障理事会
拒否権

106. コンセンサスマネジメントの成功法則
情緒を理性に昇華するための肝は、拒否権を明確に定義し、
その権利を誰に与えるのかといった意思決定のシステム
デザインが重要。
拒否権を持たない場合には、エスカレーションプロセスを
用意し、拒否権を持つ全員がその提案を審議し、
結論を出す仕組みがシステムへの信頼度を増す。
インフォーマルグループを意識。

107. コンセンサスマネジメントの実例
イギリス フランス ドイツ
ノルウェー
スウェーデン
デンマーク
イタリア
スペイン
オーストリア
ベルギー
エスカレーション

108. コンセンサスマネジメントの実例
イギリス フランス ドイツ
ノルウェー
スウェーデン
デンマーク
イタリア
スペイン
オーストリアベルギー
ベルギー
インフォーマル
グループ

109. グローバル・ガバナンスの流儀と発展過程
◎ 寝たふり・知らんぷり
◎ ガイドラインだけ
◎ 人間関係・寝技・飲みニケーション
◎ 民主主義 全員幸福主義
◎ 国・地域/事業・グローバル
◎ 投資決裁規定
◎ 人事制度・任用評価
◎ グローバル最適機能・人材配置
◎ 恐怖政治 カリスマ
野生の状態
やってるふりガバナンス
人間力ガバナンス
最大公約数的ガバナンス
レイヤー別現実的ガバナンス
予算執行権のマネージ
人事権のマネージ
リアルグローバルガバナンス
マキャベリズム型ガバナンス

110. エピソード8 コミュニティに生きる

111. 第三の波
（アルビン・トフラー）
農業革命
産業革命
情報革命

112. 農業革命：Community1.0 村
産業革命：Community2.0 企業・国家
情報革命：Community3.0 インターネット上の
集合知

113. 定住者と部外者
● 村の者、よそ者
● 新卒採用者、中途採用者

114. 内 外

115. ミッシェル・フーコーやジャック・デリダが主張する
ように、わたしたちは、否定的なものを排
除することによってのみ、自分とは何かと
いう問いに対する「本質的な」答えを入手
する。
「かれら」が、その否定的なものにあた
る。
出典：「社会学の考え方」ジグムント・バウマン + ティム・メイ （ちくま学芸文庫）

116. わたしたち かれら

117. Open Sourceの思想

118. オープンソースにおける憲法的原理
（1997年デビアン社会契約）
●自由（FREE)
●差別しない (人や集団、企業や国)
●全てを公開 (議論や反対意見含めて)

119. ● 決定を下す際には徹底的に説明と文書化。
● 間違いを素直に認めた。
● 議論を公開。
リーナス・トーバルズ（LINUXの父）
に学ぶコミュニティ運営の極意
画像出典：https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4703850
参考文献：「オープンソースの成功」 S・ウェーバー著（毎日コミュニケーションズ）

120. 動機は
「何か面白いことをやる
集団への帰属感だ」
リーナス・トーバルズ（LINUXの父）
に学ぶコミュニティ運営の極意
画像出典：https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4703850
参考文献：「オープンソースの成功」 S・ウェーバー著（毎日コミュニケーションズ）

121. わたしたち かれら
自由（FREE)、差別しない
オープンソースの思想

122. Give & Takeという発想はない
オープンソースの思想に

123. Giveし続ける権利を必死で守る
Giveすることを排除する組織と闘う
オープンソース思想の行動原理

124. オープン思想の源流は
ヒッピー文化

126. Love & Peace
You may say I'm a dreamer
But I'm not the only one
I hope someday you'll join us
And the world will live as one
Imagine（作詞・作曲John Lennon)より

127. computer
code

128. Social
Network
Community

129. 世界をCODEで記述しつくす

130. わたしたち かれら

131. テクノロジーで
全ての人に優しい社会に
社会のOSを
アップグレードする

132. エピソード9 若いみなさんへ送ることば

133. キャリアで悩んでいる人へのメッセージ
● 他人の仕事・昇進と比較しない
● 足と手を動かし続ける
● 口を動かすのはアウトプットしてから
● やらないことを決める
● 迷ったら常に乗る

134. 134
PRIDE BRAND

135. 「それって
世界で一番良い
やり方ですか？」

136. @TomookaKenji
＃武闘派CIO
「日本にCIOという職業を
確立したい」