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大学における科学コミュニケーション(石村/杉山)2.0
- 1. 21世紀型科学教育の創造(GD1)
2010年12月18日
大学における科学コミュニケーション
石村源生 杉山滋郎
北海道大学 高等教育推進機構
科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
- 2. CoSTEPの事業活動
1. 科学技術コミュニケーターの養成
2. 北海道大学の学生の教育
3. 科学技術コミュニケーションの実践
4. 北海道大学の広報活動への貢献
5. 科学技術コミュニケーションの研究
- 3. CoSTEPの事業活動
科学技術
コミュニケーションの実践
科学技術 北海道大学の
コミュニケーターの養成 広報活動への貢献
北海道大学の 科学技術
学生の教育 コミュニケーションの研究
- 4. CoSTEPの事業活動
科学技術
コミュニケーションの実践
科学技術 北海道大学の
コミュニケーターの養成 広報活動への貢献
北海道大学の 科学技術
学生の教育 コミュニケーションの研究
- 5. CoSTEPの事業活動
科学技術
コミュニケーションの実践
科学技術 北海道大学の
コミュニケーターの養成 広報活動への貢献
北海道大学の 科学技術
学生の教育 コミュニケーションの研究
- 6. 大学院生・大学生対象の科学技術コ
ミュニケーション教育の目的
• 具体的なコミュニケーションスキルの習得
– プレゼンテーション、ライティング、ディスカッション、ファシリ
テーション、グラフィックデザイン、映像表現等
• 「他者」との接続可能性を考えるマインドセットの習得
– 自分の専門分野を相対化して捉え、「他の分野」との接続可
能性を考える
– 他者に対する想像力を働かせ、自分との接続可能性を考える
- 9. 1.研究者のための音声・映像メディア活用法
• 授業の目標
– 自らが行っている研究の内容や社会的意義につ
いて社会に発信し、研究者と市民との間で相互に
理解しあうためのコミュニケーション手法を、より深
く、包括的に学び、研究者として多様な場面で活
用できるようにする。
– 中でも映像、音声コンテンツの制作と、それを活
用したプレゼンテーション技法について学ぶ。
- 10. 1.研究者のための音声・映像メディア活用法
• 到達目標
1. 研究の内容や社会的意義について、一般市民あるいは
異なる分野の専門家とコミュニケーションするために必要
な考え方、および手法の応用力を身につける。
2. 音声メディアや映像メディアの制作と、プレゼンテーション
への活用について、基礎的な手法を習得する。
• 開講日時・単位
– 水曜日3時限
– 4月7日~6月2日 (計8回) 1単位
• 履修者:13名
- 11. 授業スケジュール
1. 授業の内容に関するガイダンス
2. 音声メディアと科学技術コミュニケーションについて
• 相互インタビューの実施
3. 研究を音声(言葉と声)で表現する
• Windows Movie Makerを使って、音声コンテンツを制作
4. 映像メディアと科学技術コミュニケーションについて
• 音声コンテンツをベースに企画を作る
• 構成のブレーンストーミングと決定
5. 映像コンテンツの構成を作る
• 撮影技法の解説と実践
• 撮影開始
6. 映像編集とは
• Windows Movie Makerを用いた簡単な映像編集の実践
7. 映像編集の続き
• 音響効果の使い方
8. 完成試写と講評、質疑応答
• インターネットによる公開
- 13. 2.科学技術コミュニケーションの基礎
• 授業の目標
– 自らが行なっている研究の内容や社会的意
義について、 一般市民に語り/理解をして
もらい/研究に対して社会的な支援をして
もらう必要があることを理解する。
– そのうえで、研究者と市民との間で相互に
理解しあうためには何が必要であるか、ど
のような手法が適切であるかを知り、その
手法の基礎を修得する。
- 14. 2.科学技術コミュニケーションの基礎
• 到達目標
1. 研究の内容や社会的意義について、一般市民あ
るいは異なる分野の専門家にコミュニケーション
するのに必要な考え方および手法の基礎を身に
つける。
2. オーラル・プレゼンテーションおよびサイエンス・ラ
イティングの基礎を修得する。
• 開講日時・単位
– 水曜日3時限
– 4月7日および6月9日~7月21日(計8回) 1単位
• 履修者:37名
- 15. プレゼンテーション
• 課題
– 受講者は、 6月2日までに以下の条件でプレゼン
テーション資料(パワーポイント)を作成し、教員に
提出する。何人かには、授業中に実演してもらう。
• 条件
– テーマ:自分の研究内容の紹介
– 対象:高校生
– 発表時間:10分以内
- 16. プレゼンテーション
• 授業の進め方
– 提出されたプレゼンテーション資料のうち教員が
何点かを選び、作成者に実演してもらう。
– 他の受講者は、気づいた点についてコメントする。
– あわせて、内容およびデザインの観点から、教員
がコメントする。
– これを、3回(6月9日~23日)行う。
– 受講者は、何回でもプレゼンテーション資料を改
善して提出することができる。
- 17. ライティング
• 課題
– 受講者は、 6月23日までに以下の条件で文章を
作成し、教員に提出する。
• 条件
– テーマ:自分の研究内容に関連する一般向け書籍
の紹介
– 対象:高校生
– 分量:A4用紙1ページ以内
- 18. ライティング
• 授業の進め方
– 提出された文章のうち教員が何点か選び、添削
例を授業で紹介する。
– 紹介しなかった文章についても、教員が個別にコ
メントを返す。
– これを3回(6月30日~7月14日)行う。
- 20. 授業の目的
• 大学院修了者が、大学あるいは企業において自らの
専門性を活かして仕事をする場合には、異なる専門
性を持ったメンバーと共同することによって創造的な
成果をあげていくことが期待される。
• さまざまな研究科・学院で学ぶ大学院生が集まって、
このような能力を試される典型的な課題の一つであ
る「共同研究企画」の立案にとりくむ。
• 科学コミュニケーションのスキルを学びながら、専門
分野の異なる相手と効果的に意思疎通を図る能力
を修得する。
• これらを通じてさらに、自分自身の「研究観」、自分
の研究の「研究文脈」を再認識する。
- 21. 到達目標
• 専門分野によって、考え方・手法・表現法など
が異なることを理解する。
→他者への想像力
• グループワークを通して、専門分野の異なる者
同士でのコミュニケーション・スキルを高める。
→協同学習
• 自分自身の研究観や、自分の研究と他の研
究領域との関連を、より深く認識する。
→リフレクション(省察)
- 22. 開講情報
• 開講日時
– 1日目 10/9(土) 10:00~16:00
– 2日目 11/6(土) 10:00~16:00
– 3日目 11/20(土) 10:00~16:00
– 4日目 12/4(土) 10:00~16:00
• 履修者
– 6名
- 23. 授業の目的
• 大学院修了者が、大学あるいは企業において自らの
専門性を活かして仕事をする場合には、異なる専門
性を持ったメンバーと共同することによって創造的な
成果をあげていくことが期待される。
• さまざまな研究科・学院で学ぶ大学院生が集まって、
このような能力を試される典型的な課題の一つであ
る「共同研究企画」の立案にとりくむ。
• 科学コミュニケーションのスキルを学びながら、専門
分野の異なる相手と効果的に意思疎通を図る能力
を修得する。
• これらを通じてさらに、自分自身の「研究観」、自分
の研究の「研究文脈」を再認識する。
- 24. 自分の「研究文脈」を探求しよう
応用可能性
共同研究をしてみたい
他の分野の研究者
自分の研究を含む
より広い研究分野 自分の研究
自分の研究を支える関連研究
- 25. 自分の「研究文脈」を探求しよう
他の研究 他の研究 他の研究
他の研究
他の研究
自分の研究(分野)「を応用することによって成り
他の研究 立っている(/発展させうる)他の研究(分野)群 他の研究
自分の研究を含む
自分の研究
より広い研究分野
自分の研究(分野)「に」応用することによって、自分の 他の研究
他の研究 研究(分野)を成り立たせている(/発展させうる)他の
研究(分野)群
他の研究
他の研究 他の研究 他の研究
他の研究
- 26. なぜ「共同研究」か?
1. 「自分の研究を分かりやすく伝える」というプレゼン
テーションのトレーニングがよく行われるが・・・
• 誰に、何の目的で、という点が曖昧になってしまう危険性
2. 最終目標を「共同研究企画の立案」とする
• 他の受講生に自分の研究との「接続可能性」をアピールしな
ければならない
• 他の受講生の研究の、自分との「接続可能性」を発見しな
ければならない
3. 自分自身の「研究観」「共同研究観」を考える糧に
• 自分の研究を、より広い文脈で捉えることにより、その社会
的意義や、他の研究との関連を深く理解
• 接続可能性が高い研究が「良い研究」なのかどうかを再考
- 28. 授業の構造
オリエンテーション
① 自分の研究文脈の探求 教員による事例提示
研究文脈のワークシート記入 振り返り
小グループでのプレゼン
研究文脈の
② プレゼンテーション フィードバックコメント→改善 振り返り
全体に対するプレゼン
共同研究企画のワークシート記入
③ 共同研究企画の作成 相互ヒアリング 振り返り
共同研究企画のプレゼンテーション 振り返り
- 31. 「研究文脈」探求のためのワークシート(1)
1. 自分の研究
– 目的/概要/対象/手法/魅力/自分がその研究分野、テーマを
選んだ理由/課題、等々
2. 応用可能性
– 自分の研究を応用できそうな分野(複数回答可)
– どのように応用できると考えられるか。
– その応用が、どんな価値を持つと考えられるか。
– 応用を実現するためには、他にどのような研究者の協力が必要と思
われるか。
3. 自分の研究を支える関連研究
– 自分の研究は、どのような関連研究(前提と成る研究成果)の存在
によって成り立っているか(複数回答可)。
– どのような研究が発展すると、自分の研究はさらに発展すると考え
られるか(複数回答可)。
- 32. 「研究文脈」探求のためのワークシート(2)
4. 自分の研究を含むより広い研究分野
– 自分の研究は、どのような研究分野に属するか
– その研究分野は、何を目的にどのような研究内容を扱っ
ているか
5. 共同研究をしてみたい他の分野の研究者
– 自分の研究と結びつけると面白くなりそうな他の分野の
研究や、共同研究をしてみたい他の分野の研究者は、ど
のようなものか(複数回答可)
– それによって、どのような研究の発展や新しい成果が期
待できるか
– それらは、どのような点で価値があると考えられるか
- 35. 研究内容 応用可能性 研究を支える より広い研究 共同研究をし
( ) 関連研究 分野 てみたい他分
野の研究者
さん
自分
研究内容
応用可能性
研究を支え
る関連研究
より広い研
究分野
共同研究を
してみたい
他分野の研
究者
- 37. 受講生の振り返り(抜粋)
• 普段意識的にはめているカセをはずすことは大切だと思った。
考えがやわらかくなったと思う。
• 工学、物理、地学など、まったく関わったことのない分野の話
を聞くのは初めてで、いかに自分の見識がせまくなっていた
のかを痛感した。
• もし、実際に異分野での協同研究を実施しようとするなら、
どのようなシステムをつくれば良いかを考えてみたい。
• 自分の研究を伝える難しさ、これから研究者にとって自分の
研究を市民に伝えていくことは非常に重要なことだと思うが、
基礎知識から共有していないと難しいと改めて思った。
• 頭のトレーニングになる。いつもは考えないようなことまで考
えたし、そうすることは楽しくもあった。こういう企画を学会の
中などで仕組んでみたら面白いかと思った。
- 38. 授業の構造
オリエンテーション
① 自分の研究文脈の探求 教員による事例提示
研究文脈のワークシート記入 振り返り
小グループでのプレゼン
研究文脈の
② プレゼンテーション フィードバックコメント→改善 振り返り
全体に対するプレゼン
共同研究企画のワークシート記入
③ 共同研究企画の作成 相互ヒアリング 振り返り
共同研究企画のプレゼンテーション 振り返り