研究文脈プレゼン例（石村） ※過去の研究テーマに基づいて作成

1. 私の研究文脈 「人間の視覚機能と運動機能の 相互作用について」
2010.10.9
高等教育推進機構 高等教育研究部
科学技術コミュニケーション研究部門
石村源生

2. １．自分の研究
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目的
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人間の脳における視覚情報処理機能と運動制御機能の 相互作用を探り、人間の脳の情報処理機構についての理 解を深める。
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概要
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人間が特定の運動を行う際に視覚情報処理にどのような 影響が生じるかを計測し、両者の関係を明らかにすると同 時に、脳機能の計算論的モデルとの対応関係を検討する。
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手法
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被験者に運動目標となる視覚刺激を提示し、腕の運動を 三次元位置計測装置で測定する。測定結果を、視覚刺激 の条件毎に比較、分析する。

3. １．自分の研究
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魅力
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未解明の問題が多い脳科学の分野であるが、新しい計測技術、分析 手法の進展と共に研究の可能性が急速に広がりつつある。
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自分がその研究分野、テーマを選んだ理由
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本来は、「自由意思」に関する哲学的問題に興味があったが、それを 思弁的に論ずるのではなく、実証的に研究したいと思った。そのため には、人間の随意運動を扱うのがよいと考えた。
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また、この分野において世界トップレベルの研究をしている研究者が 日本におり、その研究者に師事することができた。
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課題
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システムとしての脳は大変複雑で、実験心理学的手法で解明できる範 囲には限界がある。
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また、本来の「自由意思」に関する興味と、実際に行っている実験やそ の結果との距離が大変大きく、それを埋めるための道筋を見いだすの が困難である。

4. ２．応用可能性
応用可能と思 われる分野
視覚情報処理支援
脳システムの統合的理解
応用の内容
ユーザーが特定の運動 をすることによって特定 の対象が見えやすくなる ようなインターフェースの 開発
脳神経細胞を視覚神経／ 運動神経あるいは入力／ 出力といった分類によるの ではなく、統一的に理解で きる理論枠組みを作る。
応用の価値
視力が低下したユーザー を支援することができる。
あらゆる神経細胞に共通 の理論を構築できる。
他分野の研究 者の協力
・情報処理、VR
・機械工学、制御工学
・ユーザビリティ
・情報科学
・神経科学

5. ３．自分の研究を支える関連研究
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自分の研究は、どのような関連研究（前提と成る研究成果） の存在によって成り立っているか。
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知覚心理学
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神経生理学
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計算論的脳科学
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特に、運動制御に必要な視覚情報処理と座標変換、計算過程について の川人らの一連の研究。
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制御工学
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情報理論
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どのような研究が発展すると、自分の研究はさらに発展する と考えられるか。
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個々の神経細胞の情報処理機能について
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発達・進化における神経細胞の分化と組織化の過程について

6. ４．自分の研究を含むより広い研究分野
自分の研究は、どの ような研究分野に属 するか
その研究分野は、何を目的にどのよう な研究内容を扱っているか
知覚心理学
人間の知覚（視覚、聴覚等）の諸法則とメカニ ズムを明らかにする。
実験心理学
人間の脳や心の諸法則とメカニズムを実験的 手法によって実証的に明らかにする。
認知心理学
人間の脳や心の諸法則とメカニズムを説明する 妥当な情報処理モデルを構築する。
計算論的脳科学
神経生理学の知見に基づいた情報科学モデル によって人間の脳機能を統一的に説明する。

7. ５．共同研究をしてみたい他の分野の研究者
他の分野の 研究や、研 究者
スポーツ科学の研究者
メディアアート
期待される 研究の発展 や新しい成 果
新しいトレーニング手法の開 発
視覚と運動を組み合わせ たインタラクティブなシステ ムの開発
期待される 価値
経験則やバイオメカニクスだ けではなく、計算論的脳科学 に基づいたトレーニング手法 の開発の可能性
鑑賞者の主体的な運動に よって、鑑賞対象の見え方 が変化する新しいアートの 可能性