1. Ⅱ 食料・農業・農村の動向
第1章
食料自給率の向上
平成２４年１２月１７日

2. まずは現状から

3. 自給率とは
供給熱量ベース……食料のエネルギーが生命と健康の維持に不可欠
なものであるとの観点
生産額ベース……熱量の比較的少ない野菜・果実や、輸入飼料に
よって生産され国内供給熱量が低く算出される
畜産物の生産活動を反映させる観点
それぞれの意味を押さえておきましょう

4. 自給率（熱量ベース）品目の推移
総カロリーに占める米の割合が減っています
〃 畜産物・油脂の割合が増えています
しかし畜産物・油脂の自給割合は減っています
自給分についても輸入飼料の割合が増えています

5. 熱量比率の推移
摂取カロリーのうち、油脂の割合が増えています
炭水化物が減っています（いずれも1980年と比較して）

6. 自給率の推移（供給熱量ベース）
供給熱量ベースでは40%程度で横ばい
2010年は39%（ここ二年で2ポイント減）
特に米の消費減と小麦、てんさいなどの減産（天候不順による）
の寄与が大きい。

7. 自給率への寄与度
米が一次的に上がったのは震災
の影響。小麦、砂糖、いも類は
前年の豊作、当年（2009～
2010）の天候不順の影響大

8. 自給率の推移（生産額ベース）
2009年：畜産物、魚介類、油脂類の輸入量と輸入単価が低下、
国際的な飼料価格の低下よる飼料輸入額が減少（27％ 減）
→5ポイント増70%
2010年：、猛暑の影響等により牛乳・乳製品の国内生産量が減
少、価格も２％低下。米の価格が12％低下。
→１ポイント減69％

9. ピーク11兆7千億→現在8兆1千億
畜産31%、野菜28%、米19%、果実9%

10. なぜ自給率向上を重視するのか
食の安全保障：
異常気象による主要生産国における減産、農産物価格の急激な
高騰、輸出規制による貿易量の減少といった各種の食料安全保
障上のリスク
自給率向上の目標値：
供給熱量ベースで平成20 年度41％を50％まで
生産額ベースで、平成20 年度65％を70％まで
どのようにして：
・生産力の引き上げ
・農地の有効活用
・消費の拡大

11. 自給率向上のための取り組み

12. 主食用米
作付け、需要は減少傾向
克服すべき課題
①多様なニーズに対応した米の供給
②消費者の健康志向等に対応したごはん食の普及、
ごはん食関連商品の開発促進等による米の消費拡大

13. 欠食が多いよっていう
朝食欠食が多いので米食いましょう

14. 米の消費を拡大する取り組み
米飯給食の増加

15. 最近の事例

16. 米粉用米、飼料用米
ともに増産目標
助成措置（８万円/10a）が講じられたため、生産量は増加
実需者のニーズに応える供給体制が不可欠
安定的な米粉用米・飼料用米の供給体制を構築するため、「米穀の新用途への利用の
促進に関する法律」に基づき、生産者と製造事業者等が共同して作成した生産製造連携
事業に関する計画に対して、農林水産大臣による認定を行っています。この認定を受け
ることを前提に、農業生産機械の導入、加工施設の整備、乾燥調製・出荷貯蔵施設の整
備等に必要な支援を活用することができます。

17. 安定的な米粉用米・飼料用米の供給体制を構築するため、「米穀の新用途への利用の
促進に関する法律」に基づき、生産者と製造事業者等が共同して作成した生産製造連携
事業に関する計画に対して、農林水産大臣による認定を行っています。この認定を受け
ることを前提に、農業生産機械の導入、加工施設の整備、乾燥調製・出荷貯蔵施設の整
備等に必要な支援を活用することができます。

18. 米粉用、飼料用品種開発
米粉用、米めん用の品種開発など
多収、直播の低コスト栽培用品種（飼料向け）

19. 小麦
2011は前年より生産増大
増産を目標にする
克服すべき課題
①パン・中華めん用小麦の生産拡大
②良質な水稲晩生品種の育成による広範な水田二毛作の普及

20. 小麦の国産比率が低いわけ
ASW（オーストラリアスタンダードホワイト）より品質が劣る
現在ASW並に品質の優れる「きたほなみ」種の転換進む。

21. 小麦の国産比率が低いわけ（パン、中華めんなど）
たんぱく含量の多いパン・中華めん用品種が少なかった
新品種が登録され、作付け拡大中

22. 水田二毛作の推進
水稲の早生種導入
田植えの早期化
二毛作できない
高温耐性を持ち、
遅植えに適する品種の導入
二毛作、二年三作の推進