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【実践報告】SIMによるシティズンシップ教育
- 3. © けんみん会議 3
SIM
⚫ 熊本県庁の職員有志
が開発した対話型自治
体経営シミュレーション
ゲーム
オリジナル:SIM熊本
2030
⚫ 自治体職員を中心に
各地に普及し、近年は
まちづくりWSでも実践
されている
・・・
SIMの歴史
- 6. © けんみん会議 6
⚫ 各部長(総務部長、企画部長、健康福祉部
長、土木部長、商工部長、農林水産部長等)
は1枚1億円の政策的事業のカードを複数保有
⚫ 各ターンごとにイベント(税収DOWN、社会保
障費の増加等)が発生し、2~3億円程度、
政策的事業の廃止か借金(上限:4億円ま
で)による継続を迫られる
⚫ 借金の上限金額を超えることなく、魅力的なまち
づくりを目指す
ゲームのルール
- 7. © けんみん会議 7
⚫ 各ターンごとに査定(議会を想定等)を実施し、
予算案(政策的事業の廃止内容)について受
諾するかどうかを判定
⚫ 政策的事業の選択内容に応じたボーナスを設定
例:最後まで「待機児童対策」と「こども医療費助
成」の政策的事業を保有していたら、「子育てのまち」
として人口・税収増がなされたとみなし、1億円借金
を減らす、等
⚫ 振り返りや他グループとの発見の共有を重視する
ゲームのルール - その2
- 9. © けんみん会議 9
SIM埼玉2040 いずみ高校実践
参加者 学生(高校生、大学生)、
地方議会議員、その他市民
埼玉県立いずみ高等学校3
年生
実施時期 2019年2月 2018年1月
所要時間 3.5時間 4コマ
タイムスケ
ジュール
• 導入:15分
• ワークショップ(話し合い:
30分×3+α)
• 振り返り:20分
• 気づきの共有:30分
• まとめ
⚫ 事前授業:1コマ
⚫ 導入、ワークショップ:3コマ
(話し合い×3、振り返り、
まとめ)
実施者 華井、原口 青木、華井、原口
※華井単独での実践事例もあり
実践事例の紹介
- 10. © けんみん会議 10
SIM埼玉2040の特徴
⚫ 実践前に、地域の情報を学ぶ時間を設定し、情
報が不足しがちな地域の政策課題の存在に知る
⚫ 地方自治体における政策形成の仕方(庁内の
体制や議会の存在)について学ぶ機会を設け、
自分たちが働きかけ、政策づくりをできることを学
ぶ
① 地域の情報、政策づくりの方法を学ぶ
- 14. © けんみん会議 14
あなたのまちの人口(H30) 7,363,011人
あなたのまちの予算 1,865,760,000千円
1人当たりの年間額 253,396円
H30
出所 : 埼玉県「平成30年度一般会計予算案」より作成
教育費
26%
民生費
19%
公債費
15%
その他
15%
警察
費
8%
あなたのまちの人口(H20) 7,067,336人
あなたのまちの予算 1,718,153,000千円
1人当たりの年間額 243,112円
教育費
32%
公債費
17%民生費
12%
土木費
10%
その他
9%
警察費
8%
H20
地域の情報 - 埼玉県の事業、財政
- 16. © けんみん会議 16
SIM埼玉2040の特徴
⚫ 若者がまちづくりに関わる多様なアクター(地方
議会議員、市民)と交わるように設計
⚫ 参加者が対等な立場でまちづくりを体験
⚫ 高校生は各グループでファシリテーター役を務める
ように設定し、実際に有権者となる前に多様な主
体と協働しながらまちづくりを進めることを経験
② 学校外での実践と多様な主体との交流
- 18. © けんみん会議 18
⚫ 教育機関や公的な団体でなくても、若者や政治
家、まちづくり関係者を巻き込んだシティズンシップ
教育を実施
③ 市民団体による実践
SIM埼玉2040の特徴
- 19. © けんみん会議 19
参加者の評価・感想
回答
大変満足した 9
やや満足 5
普通 0
やや不満 0
不満 0
無回答 1
回答
やりたい 10
少しやりたい 3
どちらでもない 0
あまりやりたくない 0
やりたくない 0
無回答 2
SIM埼玉2040に満足し
たか?
SIM埼玉2040を地元や職
場、学校でやりたいか?
- 20. © けんみん会議 20
参加者の評価・感想
• 自分の中の世界観が広がる
• “先を見て考える” というのは思いのほか、難しかったです。また、知
識の量の違いというのはとても大きくて、考え方を広げるのに大きな役
割をもつんだなと感じました
高校生
大学生
• 住みたいまちをつくるためには、自主的に働きかけて、行動していくことは大切だと
思った。
• 生まれてからずっと住み続けていた埼玉のことを、全然知らなかったこと。様々な
立場の人のことを考えたり、何十年先のことを考えt政策を打ち出すことの難しさ
を改めて感じた。
• 世代や立場を越えてのSIMはなかなかない機会なので、それぞれの
考え方が反映されてよかった
• 世代間交流をもっとやっていくべきだと再確認した。情報の出し方が
難しいが選択肢を多くする大切さを感じた議員
一般
• 教える、教わる立場を超えて、生の声が聞けたことはとても貴重でした。
• 行政は今をみつめ、将来につなげる長いスタンスで企画しなければならない。与
えられたシナリオを変えることもできる、と若い方に教えていただいた。まちづくりを
行政の目線で考える、ということを学べた。
※コメントは、それぞれの立場の複数人のものを抜粋
- 21. © けんみん会議 21
SIM埼玉2040実践の意義
⚫ 楽しみながらまちづくりに必要な能力、考え方を学ぶ
① まちづくりの担い手育成、相互理解の場づくり
⚫ 対話を通して、地域のことを考えるきっかけを得る
② 地域への関心の醸成
⚫ 選挙時ではなかったが地方政治への関心を高める
機会となった
③ 大人向け/選挙時以外でのシティズンシップ教育