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劉備が成都に兵を向け、龐統は落鳳坡に散る
- 2. 第 50 話 鳳雛落坡(軍師・龐統、劉璋軍の矢に倒れる)2009.08.04 更新
―「3 時間で~」第 52、53 話参照
チャプター① 解説「劉備は劉璋に偽って『孫権の救援に行くための 10 万石の兵糧と 4 万の兵の
借用』を求めたが、劉璋はその十分の一の援助しかしなかった」~
チャプター② 劉備、軍師・龐統に向って「軍師は広い街道を通られた方がよいのでは?」と提案
~
チャプター③ 落鳳坡で矢を受け、壊滅状態の劉備軍。谷間には死んだ兵士がずらりと横たわる~
チャプター④ 荊州。孔明、関羽ら諸将に「私はすぐに劉備殿のいる涪水関に行く」と告げる~
チャプター⑤ 孔明、張飛に向かい「西川の武将は手ごわいので、侮ってはいけない」と言う~
~張飛、孔明と涪水関一番乗りを競って賭けをする。
前第 49 集で「項羽と劉邦の鴻門の会」もどきの事件があったものの、劉備のとりなしで何とか丸
く収まった。そして劉璋の依頼を受けた劉備は、張魯の侵入を防ぐため葭萌関に入り、表面的には
劉璋の領土を守ってあげる形になった。さて、物語はここから始まる。
終始、同族の同士討ちに難色を示す劉備だったが、ここにきてやっと成都攻撃を決意する。
ところで、そのとき劉備がいた葭萌関から成都までの道のりには、2つの要所があった。涪水関と
雒城である。
- 3. 実は本第 50 集の DVD の映像から省かれているのだが、劉備は龐統の策をとり、涪水関と雒城の砦
を攻略。雒城まであと一息というところまできていた。ところがその時、荊州にいた孔明から手紙
が届く。曰く「天体を観察していると、龐統殿によくない兆しが見えます。ご用心下さい」と。と
ころが龐統は、それを「孔明が自分の手柄を妨害している」と勘違い。劉備をたきつけ、強引に雒
城攻撃を進めてしまう。その結果、龐統は雒城に行く途中(落鳳坡という名の谷間)で、劉璋軍の待
ち伏せに遭い、射殺されてしまう。
死ぬ直前の龐統、孔明の忠告を聞かなかった自分を恥じ、劉備や諸将に面目ないと嘆く。その姿は
哀れをさそい思わず涙してしまうのだが、それにしても余りにも惨めな最期。
名声の割には活躍時期
が短かった龐統
この画像は死の直後
それこそ“死不瞑目(志
が遂げられず、死んで
も目がつむれない=死
んでも死にきれない)
を地でいっている
「伏した龍(孔明)」VS「鳳凰のヒナ(龐統)」と、並び称された龐統が、名参謀との戦いに敗れて散っ
たのならともかく、劉璋の一武将の備えを見抜けなかったのは不覚の至り。孔明の今までの、そし
てこれからの大活躍と比べて気の毒な限りである。
一方、龐統戦死の報を受けた孔明は、彼の代わりに劉備を援助すべく、荊州を離れて劉備のいる涪
水関に向かう決意をする。そこで、自分と趙雲は水路で、張飛は陸路でそれぞれ涪水関に向かう。
勝気な張飛は、城を攻め落としながら進軍しなければならない陸路でも先に涪水関に到着できると
豪語。孔明達とどちらが先に到着するか賭けをする。(実は、これは孔明が張飛を奮起させる作戦
だったのだが...)