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諸葛亮、瀘水を渡り南王と戦う
- 2. 第 65 集 兵渡瀘水(南征の蜀軍、瀘水を渡る)2009.9.26 更新
―「3 時間で~」第 70 話参照
チャプター① 解説「蜀の建寧太守・雍闓は、南蛮王・孟獲と結託して反乱を起こし...」~
チャプター② 孟獲との決戦を控えた孔明、陣を訪れた馬謖に意見を求める~
チャプター③ 孔明、一旦捕まえた孟獲の部下達(董荼那・阿会喃)を釈放し、彼らが去るのを見
送る~
チャプター④ 毒ガスにやられ、瀘水に累々と横たわる蜀兵たち~
チャプター⑤ 孟獲、部下の董荼那に「直ちに馬岱を片付け、糧道を取り戻せ!」と命令~
~孔明、孟獲を再び釈放し、彼が舟に乗って去るのを見送る。
本第 65 集のあらすじは次の通り(1→3):
1蜀の南方の太守である雍闓ら三太守は、南蛮王・孟獲と結託して反乱を起こす。そこで孔明は
自ら軍を率いて南方に赴き、これら三太守を処分。その後、更に南方(雲南)に赴いて南蛮王・
孟獲と対決することとなる。
2孔明は、先ず武将たちに命じて負けたふりをし、孟獲が追ってきたところへ伏兵を待機させ、
今度は山中に逃げる孟獲を取り囲んで生け捕りにする。
初めて孔明に生け捕りにされ
た孟獲。まだまだ余裕の表情
しかし孟獲は、生け捕りにされても屈せず、「再度戦って生け捕りになったら帰順する」と言
う。そのため、孔明は一旦彼を釈放する(生け捕り 1 回目)
3釈放された孟獲、正面から戦うと負けると考え、瀘水の南岸に高い防塁を築き、篭城する。こ
の時、瀘水の北岸にいた孔明は、瀘水の中でも浅く、流れのゆるい沙口を渡って南岸に行き、
篭城する孟獲に奇襲をかけようとする。しかし、渡河の途中、蜀兵たちは瀘水から出る毒ガス
にあたり次々と倒れていく。頭を抱える孔明のもと、以前の戦いで釈放され恩を感じた孟獲の
部下・阿会喃が、「毒ガスが発生しない夜に渡河すべきだ」と教えに来る。
- 3. 毒 ガ
ス の
出 な
い 真
夜 中
に 渡
河 す
る 蜀
兵達
そしてさらに、もう一人の部下・董荼那と結託して孟獲を生け捕りにし、孔明に差し出す。孔
明の前に引き出された孟獲、前回の約束(再度生け捕りになったら帰順する)を反故にし、再度
の釈放を申し立てる。
部下の裏切りによっ
て再度生け捕りにさ
れた孟獲(左)、孔明
(右 /背 中)と の戦い
に負けたとは認めず、
逆に孔明を睨みつけ
る
孔明はそれに同意し釈放する。(生け捕り 2 回目)
- 4. 本第 65 集~67 集まで 3 回に渡って孔明の南方遠征、つまり「孔明 VS 孟獲(7 度捕らえ 7 度放つ)」
の内容に入っていく。孔明の南征(対孟獲戦)は、後の北征(対魏戦)の為の準備工作であり、三国
志演義全体の流れとしてはあまり重要とは言えない。そこで、拙著「3 時間で~」では、第 1 回
~第 7 回までの孔明による孟獲の生け捕りの内、第 1 回~第4回までの描写を省略し、第5回~
第7回までを1話分の話(第 70 話)にまとめてしまった。しかし、この DVD では全7回の生け
捕りの様子を丁寧に再現している。確かに映像として見た場合、南方の風景はエキゾチックで、
見ている側を厭きさせない。
そこで今回は私も、この7回の生け捕り作戦を、省略することなしに追ってみることにする。