袁紹、烏巣を焼かれ、官渡決戦に大敗す
- 2. 第 22 集 官渡之戦下(曹操と袁紹、官渡にて戦うⅡ)2009.05.08 更新
―「3 時間で~」第 23 話参照
チャプター① 後方に城、手前には陣(テント)。その陣の中から曹操と許攸の話し声が…
チャプター② 許攸から袁紹打倒の策を聞き出そうと必死の曹操のもと、家臣がお茶をも
って入って来る~
チャプター③ 伝令、袁紹の陣に走り「烏巣が火事です!」と告げる~
チャプター④ ヨロイをつけ馬にまたがった曹操、袁紹軍総攻撃の号令をかける~
~3人の老人達から献上されたお酒を黄河に注ぎかけ、黄河の流れをじっ
と見つめる曹操。
③烏巣(兵糧置き場)を曹操に焼き討ちされた袁紹、それに対する処理のマズサが大敗北を
招く。つまり、烏巣が焼かれたとの報が入ると、武将の張郃と参謀の郭図はそれぞれ袁紹
に次のように提案した:
張郃:「烏巣救援は私に行かせてください!」
郭図:「烏巣救援より、今守備が手薄な曹操本陣を襲撃することが大切です」
張郃:「曹操は本陣に兵を残して守りを固めているはず。本陣襲撃は不利です」
郭図:「曹操は本陣に兵を残しておく余裕はないはず。やはり本陣を襲撃するべきです」
張郃 VS 郭図
それに対し袁紹は、「烏巣救援」と「曹操本陣襲撃」のどちらか一方に決められず、その
折衷案ともいえる「烏巣には 1 万、曹操本陣には 5 千の兵を派遣する」という命を下した。
袁紹にしてみれば、この中間策をとることによって張郃、郭図の双方が満足すると思った
らしい。
しかし、よく考えてみるとこの策はどちらかと言えば郭図寄(よ)り。
「烏巣 1 万、曹操陣
- 3. 5 千」というのは、
「曹操本陣は手薄である」という郭図の意見をとり、
「曹操本陣には備
えがある」という張郃の意見を無視したことになるからだ。
そのうえ袁紹は「烏巣救援が重要だ」と主張している張郃を烏巣にやらず、逆に行きたが
っていない曹操本陣の方に向わせた。これは張郃のやる気を完全にくじくもの。彼が袁紹
を見捨てて曹操に寝返ったのも無理はない。
敵の敗将に対しても
礼を尽くす曹操に…
↓
張郃・高覧、
袁紹を捨てて寝返る