社内ソーシャルメディア開発
トライ&エラー
~俺たちの#4tate~
                     原島 法子
                     株式会社インターネットイニシアティブ

B-3                  事業基盤システム部 業務システム課

                     岩永 義弘
                     株式会社インターネットイニシアティブ
                     プロダクト本部 アプリケーション開発部
                     応用開発課
      Developers Summit 2012
質問


システムを作れば
会社は変わるの?


     Developers Summit 2012
質問


システムを作れば
会社は変わるの?


     Developers Summit 2012
システム   では
会社は変わらない。

   Developers Summit 2012
システム   では
会社は変わらない。

   Developers Summit 2012
システムを
通して
会社を変えたい
  Developers Summit 2012
このお話は

 エンジニアが、


 ここまで
  頑張ってみた
            Developers Summit 2012
提供




Developers Summit 2012
プロローグ
IIJのコミュニケーション課題

      Developers Summit 2012
人が増えた
1,400

1,200

1,000

 800

 600




                                          2倍
 400

 200

   0
        Mar-09              Mar-10        Mar-11
                         従業員数
                 Developers Summit 2012
用語や習慣が違う

n passe-temps, c'est le tennis.
serais content de pouvoir jouer au tennis avec

                   Меня зовут
elqu'un qui a le même passe-temps que moi.




你好                 Моё имя Пе
你是從哪里來的
                    Developers Summit 2012
使っているツールや文化が違う




     Developers Summit 2012
つまり問題は・・・




      Developers Summit 2012
ただし来年3月末までね
Developers Summit 2012
2011年1月14日

2012年3月31日まであと

                             約
             Developers Summit 2012
                                      日
実際の社内資料




「・・・マジか」                       (上司)




      Developers Summit 2012
プロジェクトが目指すゴール

 組織を横断して
 スタッフがコラボレーションできる、
 社内コミュニケーション基盤で
 イノベーションを起こす

      Developers Summit 2012
コミュニケーションの
システムは流行らない
 今までも、社内ではSNSを導入しようという
  前向きな活動はあった。
 でも、どうしても一部の人にしか知られずに、
  消えてしまう・・・。




       Developers Summit 2012
理由は2種類ある
                                      いつ無くなるか
                                      わからない

                               どうせ誰も
        不便                     使わないでしょ
         面倒
                                      会ったことも
使い方が                                  ない人とやりとり
わからない                                 するのはなぁ




             Developers Summit 2012
システムだけでは解決できない

 でも、エンジニアとして

 システムを提供して
 問題を解決するのが
 仕事
        Developers Summit 2012
システムだけでは解決できない

 でも、エンジニアとして

 システムを提供して
 問題を解決するのが
 仕事
        Developers Summit 2012
使う動機になる
実例、実績も
提供しよう。
  Developers Summit 2012
プロジェクトが目指すゴール

 組織を横断して
 スタッフがコラボレーションできる、
 社内コミュニケーション基盤で
 イノベーションを起こす

      Developers Summit 2012
自分たちがやってみる

コラボして
イノベーション
を起こせ!
     Developers Summit 2012
メンバー紹介


     Developers Summit 2012
原島 法子(@noriko_iwai)

 事業基盤システム部所属

 バリバリの文系
 JavaとかC#とか大好き
 モットーは広く浅く前向きに☆

#おさけのむとひどい
          Developers Summit 2012
岩永 義弘                     アプリケーション開発部の戦闘員。
   yoshi.iwanaga          @quake_alert を作りました。




                   主な武器                 趣味
                   C++                 ・ 代々木公園でジョギング
                   R                   ・ 初任給でワインセラー購入
                   Perl
                                       ・ 統計分析を勉強中
                   JavaScript

2.2kg steak


                    Developers Summit 2012
上司2人




       Developers Summit 2012
どうして私たちなの?

   他の開発部署とあまり交流がない。
   他の開発部署の文化を知らない。
   社内に人脈がない。
   ずば抜けた技術はない。


                     もっとできる人たちが
                     いるんじゃない?

          Developers Summit 2012
生きた事例になるから

1. コミュニケーションの課題を体感する。

2. プロジェクト内で課題を解決させる。

3. 解決方法をアウトプットする。

4. 想定しているユーザにも意味の
 ある解決方法になる。
       Developers Summit 2012
やるからには効率よく!

 何かしらの確立した手法を使う。




       Developers Summit 2012
利用した手法




     Developers Summit 2012
アジャイル

                             UX
2011年5月~2011年9月

議論する

                            残り
             Developers Summit 2012
                                        日
議論しながら仕様を詰めたいけど

 メンバーの時間が合わない。
 皆の意識がそろっていない。
 ベースになる背景が違う。

                           時間が
                           足りない

       Developers Summit 2012
ファシリテーションの定義
   中立な立場で
   チームのプロセスを管理し
   チームワークを引き出し
   そのチームの成果が最大となるように支援
    する おすすめ




          Developers Summit 2012
各工程でファシリテーション

1.   課題を共有する
2.   課題を分類する
3.   イメージを元に機能を抽出する
4.   機能の優先度をつける




          Developers Summit 2012
1.課題を共有する


付箋を使って、各々に課題を
 書いてもらい、共有した。
                               5 26日
                         2011年 月

                                 1時間
      Developers Summit 2012
2.課題を分類する


皆で立って話しながら、
 付箋を分類する。


                               5 26日
                         2011年 月

                                 1時間
      Developers Summit 2012
3.イメージを元に機能を抽出する

 課題を解決するシステムの

 イメージを描いてきて
  もらう。
 イメージの中から、機能を抽出する。

                                6 17日
                          2011年 月

                                  2時間
       Developers Summit 2012
4.機能の優先度をつける

 ここから
 手をつける


                              6 23日
                        2011年 月

                                2時間
     Developers Summit 2012
結構あっさり決まったね




     ・・・。
      Developers Summit 2012
これが
システムになると
良いんじゃね!?

  Developers Summit 2012
当時の完成イメージ図




     Developers Summit 2012
ファシリテーション



                             UX
2011年10月~2012年1月

開発する

                            残り
             Developers Summit 2012
                                      日
問題発生!

 開発チームは2        人




 経験がまるで違う。                      先が
 お互いのスキルは未知数。                   読めない
        Developers Summit 2012
アジャイルの定義
 プロセスやツールより人と人同士の相互作
  用を重視する。
 包括的なドキュメントより動作するソフトウェ
  アを重視する。
      おすすめ
 契約上の交渉よりも顧客との協調を重視す
  る。
 計画に従うことよりも変化に対応することを
  重視する。
                        「アジャイルソフトウェア開発宣言」より
       Developers Summit 2012
やってみた


お試し期間
    メンバー             :4人(内開発2人)
    期間               :3週間(内38時間)

        Developers Summit 2012
役割分担して開発

目的は、2人それぞれが何かの

エキスパートになって
あとでお互い教え合うこと!



      Developers Summit 2012
1週目のレビュー

◆見せた成果物             付箋
                     付箋
・チャット機能
 ・文字列出力
・付箋UI
 ・付箋追加・移動
 ・サイズ変更・文字入力




           Developers Summit 2012
2週目のレビュー

◆見せた成果物
                                 付箋
・チャット機能
 ・登録・読込ができる(MySQL使用)
・クライアントとサーバとの連携
・付箋UI
 ・編集・削除




             Developers Summit 2012
3週目のレビュー

◆見せた成果物
・チャット機能
 ・MySQL→MongoDB
・付箋UI
 ・付箋の変更を伝播               付箋




                  Developers Summit 2012
実績を元に見積もり




     Developers Summit 2012
振り返り(Keep)

見えるモノがあったおかげで
 すんなり進んだ。

役割分担で、うまく回せた。
フィードバックがモチベーショ
 ンアップにつながった。
       Developers Summit 2012
振り返り(Problem)

          不便。
 同じ場所で作業しないと

 連絡がないと無駄が発生

  しやすい。

       Developers Summit 2012
本格的にやってみた


実装開始                           から



  実装完了                              まで

    メンバー          :4人(内開発2人)
    期間            :3ヶ月
      Developers Summit 2012
振り返りからのTry その1

 細切れ時間で一緒に作業する!




       Developers Summit 2012
振り返りからのTry その2

 とにかく連絡する!




       Developers Summit 2012
振り返りからのTry その3

 やることとやらないことを、きっちり分ける。
 やることはやる!



    テストコード               スコープ外作業
    コーディング規約             無理な時間合わせ
    朝ミーティング              手段にこだわる
    振り返り                 資料作成に時間をかける
    連絡・相談                不確定な約束


          Developers Summit 2012
3ヶ月後、必須機能が実装完了
                              ここで一旦
                              一部に公開することに




     Developers Summit 2012
プロジェクトが目指すゴール

 組織を横断して
 スタッフがコラボレーションできる、
 社内コミュニケーション基盤で
 イノベーションを起こす

      Developers Summit 2012
プロジェクトが目指すゴール

  組織を横断して
  スタッフがコラボレーションできる、
  社内コミュニケーション基盤で
  イノベーションを起こす
「イノベーション
忘れてた・・・」
       Developers Summit 2012
2人
開発チーム                     でやるのは



お勧めしない

                         ・・・正直しんどかった
        Developers Summit 2012
*     +         巛ヽ
                  〒 ! +   。     +   。       *   。
        +       。 | |
    *         +   / / イヤッッホォォォオオォオウ!
          ∧_∧ / /
         (´∀` / / +     。     +   。 *       。
         ,-       f
        / ュヘ       |*   +   。     + 。 +
      〈_} )       |
            /     !+  。     +   +    *
          ./ ,ヘ |
 ガタン ||| j / | | |||
――――――――――――


ようやく完成!
まずは、顔見知りに使ってもらう。
                   Developers Summit 2012
約50人でαテスト
手応えのある滑り出し!

 うはw なんか面白いwww
                                             今度の勉強会
           ウェブアプリか
                                  時報うぜ
   WebSocket ktkr                        /hidden

                     これで次の飲み会の場所でも決めようず



              Developers Summit 2012
2週間後
アクティブユーザ




                          人
      Developers Summit 2012
いいとも だったら…




     大歓声♪
  Developers Summit 2012
___
      /       \
     /ノ \     u. \ !?
   / (●) (●)       \
   |  (__人__)   u. |
   \ u.` ⌒´       /
   ノ              \
/´                  ヽ

          ____
      /         \!??
     / u     ノ \
   /      u (●) \
   |          (__人__)|
   \    u     .` ⌒/
   ノ              \
/´                     ヽ

    Developers Summit 2012
利用者のフィードバック

   「絵を描けたらいいな」
   「付箋同士を線で繋げたい」
   「アニメーションで再生できるといいね」
   「バックは黒が好み」
   「付箋の自動整列」
   「i18n対応に!」


          Developers Summit 2012
フィードバックを取り入れていけば
ユーザは増える?



     NO!!
      Developers Summit 2012
___
/ || ̄ ̄|| ∧_∧
|.....||__|| (
| ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/
                )    どうしてこうなった?
|        | ( ./  /



      馴染みの無いコンセプト
          ぱっと見で使い方、魅力が理解されない


      機能の見せ方
          あったら便利だが、邪魔。
          せっかく作ったのに、使われない



                      Developers Summit 2012
一言でまとめると、

  ユーザ エクスペリエンス
                       の視点が欠けている。




       Developers Summit 2012
上司


     UXのプロを探しなよ。
     予算ならなんとかするから!

         ※ 社内にUXのプロがいないのです。




      Developers Summit 2012
ファシリテーション

                                 アジャイル



2012年 3月〜6月

プロの力を借りて、UX強化


              Developers Summit 2012
UX強化の道のり
 1. いつ、どのように使われるのか知る

        デザイン修正


     2. プロトタイプテスト

      デザイン微修正、実装


    3. 実システムでテスト
       Developers Summit 2012
1. いつ、どのように使われるか

 質問内容
 1. コミュニケーションの手段と内容、人数は?
   企画立案、開発、運用
   IRC、ML、Wiki


 2. そのコミュニケーションがどうなったら嬉しい?
   たくさんの人から反応がある
   アドバイスがもらえたとき



          Developers Summit 2012
Step. 1 の後のUIデザイン
トップ画面
                               Step.1 後

 before




          Developers Summit 2012
この時のUIデザイン
ディスカッションスペース




          Developers Summit 2012
2. ペーパープロトタイプテスト




      Developers Summit 2012
プロトタイプテスト後のUIデザイン
トップ画面




        Developers Summit 2012
画面デザイン決定!
実装完了!

次は、実システムでのテスト



       Developers Summit 2012
3. 実システムでテスト

今回は、リアルな操作デバイスで。

             • ショートカットキー
             • delete キー、esc キー
             • 右クリック


  操作デバイスの違いをここで吸収
       Developers Summit 2012
更に修正を加え、
UXのブラッシュアップも完了。

その出来映えは...!!



       Developers Summit 2012
Developers Summit 2012
効果てきめん!
           プロジェクトの課題整理
開発項目の決定                              タスク管理




50人中      1人 → 30人 !!
            Developers Summit 2012
SPECIAL THANKS




        AQ株式会社


        Developers Summit 2012
今月初旬

開発完了



       Developers Summit 2012
この開発の旅で得たもの

 ファシリテーション、アジャイル開発、UX
  への挑戦が、実績として注目された!

 同じ志を持つ仲間に出会えた!

 システムを「面白い!!」と言ってもらえた!


        Developers Summit 2012
おれたちの #4tate


システムを通して
会社を変えられるか!?

        Developers Summit 2012
答え



変えられる!!
     ・・・といいな


     Developers Summit 2012
∧∧
                          ヽ(・ω ・)/              ズコー
                        \(.\ ノ
                      、ハ,,、  ̄
                       ̄
and one more thing…


最後に

                       Developers Summit 2012
エンジニア絶賛募集中!
 是非 IIJ へ!
    UXのプロとか!

    変わった人と言われるアナタ!

    新しいことに挑戦するのが好きなアナタ!



 詳しくは、お手元の資料を!
    中途採用説明会: 8/25(土)

          Developers Summit 2012
ご清聴ありがとうございました
   アンケートにご協力ください




     Developers Summit 2012
ちなみに・・・

2週間限定で公開しちゃいました
本日~2012年8月12日



                          /

          Developers Summit 2012

【B-3】 社内ソーシャルメディア開発トライ&エラー ~おれたちの4tate~ 原島法子氏/岩永義弘氏