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Similar to 社会人のためのシンポジウム発表入門 リーン論文作法 (20) More from Makoto SAKAI (20) 社会人のためのシンポジウム発表入門 リーン論文作法4. アカデミアと外部発表
• 査読あり
– 論文誌(博士の審査基準になる)
– 国際会議(博士の審査基準になるものもある)
– シンポジウム(修士ならこれぐらいが期待されている)
• 査読なし
– 研究会(研究に対する専門家の意見をうかがう)
– 全国大会(腕試し、研究の経験、査読ありの場合もある)
• 社会貢献
– 講演、書籍、共同研究、ベンチャービジネス
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産学が日本語で
議論できる最も
高度な「場」
完成度
速報性
特徴
6. シンポジウムと査読
• 組織
– 実行委員長 - 実行委員会 - ローカルアレンジメントー事務局
– プログラム委員長 –プログラム委員会
• 査読
– プログラム委員会で手分けして査読
– コミュニティ内で互選する仕組み
– 足切りで一定の品質を保つが、基本的には教育システムに
なっている(査読者は通したい)
– 査読者は評点をつけるほか、説明が求められる
=>説明が容易な論文や聞きたい聞かせたい論文が
採録されやすい
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11. 評価の高い文章
• はじめに
– 進捗の共有はプロジェクトを効率化し,活性化する [1].本研究では,Excelに変え
テチケット駆動開発(TiDD)を導入し,その効果をアンケートで評価した.
• 関連研究
– チケット駆動開発では残作業が明確で不安が解消され,プロジェクトを活性化する
[1].しかし文献[1]では管理者の視点であり,開発者の評価は未確認である.
• 研究内容(提案,経験)
– 初めてチケット駆動開発を導入したプロジェクトにアンケートを取った.アンケートで
は,導入初期とそれ以降の作業時間と導入後の感想を集計した.
• 結果と考察
– 進捗確認作業が導入時約50%増,習熟後約20%削減した.安心感も増えていた.
• まとめ
– チケット駆動開発で作業と安心感が改善した.導入時講習が今後の課題である.
• 参考文献
[1] 阪井誠,チケット駆動開発によるプロジェクトの活性化 ―見える化と運用ポリシーがプロジェク
トを変えた,SPI Japan 2010,JASPIC, 2010.
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12. 審査基準
• 電子情報通信学会
– 新規性:投稿の内容に著者の新規性があること.
– 有効性:投稿の内容が学術や産業の発展に役立つものであること.
– 信頼性:投稿の内容が読者から見て信用できるものであること.
– 了解性:投稿の内容が明確に記述されていて読者が誤解なく理解でき
るものであること.
• 情報処理学会
– 学術、技術上の研究あるいは開発成果の記述であり、新規性、有用性
などの点から、会員にとって価値のあるもの
• ソフトウェアシンポジウム
– 新規性や信頼性(研究論文)
– 知見の有用性(経験論文):採点は新規性、有用性、信頼性、構成力:
• SQiPシンポジウム
– 有用性、信頼性、構成と読みやすさから総合的に判断
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13. ソフトウェア品質シンポジウム(SQiP)
• (1) 有用性
– 経験や、提案する方法が、有用であるかどうかで判定します。自明な方
法、すでに広く利用されている方法、陳腐な方法、あるいは、極めて特
殊な場合や、特殊な分野にのみ適用可能な場合は、有用性が低いと
評価します。投稿者及び関係者自身の長期間にわたる実践により得ら
れた結果や考察は、単発や短期間の試行や他者が提供する公開情報
(オープンソースソフトウェアの情報を含む)を用いた評価よりも有用性
が高いと評価します。
• (2) 信頼性
– 提案手法の有用性が性能評価等により示されているか、または製品化
、あるいは公開された作品、プロダクト等(ソフトウェア、ハードウェア等
)で技術的有効性が客観的に確認されているか、という観点から評価し
ます。アブストラクト投稿時点では結果が出ておらず、経験論文、経験
発表を投稿する時点において結果が揃う場合には、査読者がそのこと
を予想、判断できるような情報や根拠を示してください。
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14. ソフトウェア品質シンポジウム(SQiP)
• (3) 構成と読みやすさ
– 趣旨が読み取れない場合、採録要件を満たさないと評価します。章構
成が適切か、論理の飛躍がないか、文章が長すぎないか、表現が適切
か、誤字脱字の修正をはじめとして推敲は十分に行われているかを評
価します。
• (4) その他
– 既発表の内容をもとに追加や改善した点を投稿する場合には、既発表
の文献を引用し追加、改善した点を明確にすることで査読者が既発表
分との違いを判断できる情報を示してください。過去の発表との差分が
小さい場合には、その点を加味して評価します。
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18. チェック!評価の高い文章
• はじめに
– 進捗の共有はプロジェクトを効率化し,活性化する [1].本研究では,Excelに変え
テチケット駆動開発(TiDD)を導入し,その効果をアンケートで評価した.
• 関連研究
– チケット駆動開発では残作業が明確で不安が解消され,プロジェクトを活性化する
[1].しかし文献[1]では管理者の視点であり,開発者の評価は未確認である.
• 研究内容(提案、経験)
– 初めてチケット駆動開発を導入したプロジェクトにアンケートを取った.アンケートで
は,導入初期とそれ以降の作業時間と導入後の感想を集計した.
• 結果と考察
– 進捗確認作業が導入時約50%増,習熟後約20%削減した.安心感も増えていた.
• まとめ
– チケット駆動開発で作業と安心感が改善した.導入時講習が今後の課題である.
• 参考文献
[1] 阪井誠,チケット駆動開発によるプロジェクトの活性化 ―見える化と運用ポリシーがプロジェク
トを変えた,SPI Japan 2010,JASPIC, 2010.
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一般的な課題、評価方法を説明
新規性を示す
再現性、工夫を示す
効果が定量的。信頼できる
実施してわかった課題
先行事例の引用
20. 査読者を意識したTIPS
• 落としにくい論文より、聞いてみたい論文
– 合計点で勝負!
– 実践しないとわからない内容を示す
• 内容を的確に示すタイトル
– 「手法名: XXを目的としたXXの○○法の提案」など
• 評価基準に沿った概要
– やったこと、効果、評価項目に合わせた特徴
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チケット駆動開発導入による進捗管理の効率化と課題
本論文ではこれまで示されていなかったチケット駆動開発の
作業効率をアンケートにより評価した。チケット駆動開発で
進捗を共有した結果、従来よりも約20%進捗の共有作業が
効率化された。その反面、導入時は作業効率が50%低下して
おり、教育が重要であることもわかった。
23. 参考リンク
• 電子情報通信学会 和文論文誌投稿のしおり
(情報・システムソサイエティ) 5.1 査読の基準
– http://www.ieice.org/jpn/shiori/iss_5_1.html#5.1
• 情報処理学会 論文誌ジャーナル(IPSJ Journal)
原稿執筆案内
– https://www.ipsj.or.jp/journal/submit/ronbun_j_prms.html
• ソフトウェア・シンポジウム 2016 論文・報告募集
– http://sea.jp/ss2016/call_for_papers.html
• ソフトウェア品質シンポジウム2016一般発表募集
– https://www.juse.jp/sqip/symposium/ippanhappyou_boshu/
申込書(Word)審査基準の詳細が載っています
– https://www.juse.jp/sqip/symposium/ippanhappyou_boshu/toukou_form2016.doc
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