土器の形態・軸・容積を
測ってみよう
:実測図と三次元計測の比較
比較すんなよ!!
土器の実測...
仮想回転体として復元図化
姫路市幹部職員ブログ「埋蔵文化財センター」(2013/5/24)
https://hleader.exblog.jp/20489551/
当然、用途・目的があって
それに即して発展継承
されてきたわけですが...
姫路市幹部職員ブログ「埋蔵文化財センター」(2013/5/24)
https://hleader.exblog.jp/20489551/
でも、気になる...
実は工業高校機械科出身でして...
旋盤加工した円筒を計測する実習とかやってまして...
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/68/HwacheonCentreLathe_460x1000.jpg
マイクロメーターで直径
を16方向から測るとか
やりました
まぁ、真円とか
ぶれない回転軸とか
ないよネーとか...
といういちゃもんはさておき^^;
こんな土器を3D計測してみました
大田区久ヶ原遺跡出土甕形土器(弥生時代後期)大田区立郷土博物館蔵
野
口
・
斎
藤
2
0
1
8
、
図
4
盛大に歪んでますねぇ(笑)
そして実測図でも配慮してる?
1.中根・徳富1929『考古学雑誌』19-10
2.森本・小林1938-39『彌生式土器集成図録』
既往実測図など比較してみた(単位: mm)
主な文献・記録 器高 口径 最大径 底径 備考
中根・徳富1929 270 220 ― 60
森本・小林1938 260 220 235 65 数値記載なし、実測図より計測
加藤1990 265 ― ― ―
修理記録(1991.1~3) 259 228 ― 70
大田区立郷土博物館編2017 272 ― 226 ― 修理後
器高 口径 最大径 底径 備考
平均値 265,2 222.7 230.5 65
最大値 260 228 235 70
最小値 259 220 226 60
最大値-最小値 13 8 9 10
8~13mm...
ずれてますね
野
口
・
斎
藤
2
0
1
8
、
表
1
3Dモデルを「測って」みた(単位: mm)
(8.45Mメッシュ、.obj、CloudCompareのCross Sectionツールを使用)
3Dモデルを「測って」みた(単位: mm)
(8.45Mメッシュ、.obj、CloudCompareのCross Sectionツールを使用)
主な文献・記録 器高 口径 最大径 底径 備考
野口・斎藤2018 266.40 225.29 229.63 67.16 最大径は底部接地面+140mmで計測
中根・徳富1929 270 220 ― 60
森本・小林1938 260 220 235 65 数値記載なし、実測図より計測
加藤1990 265 ― ― ―
修理記録(1991.1~3) 259 228 ― 70
大田区立郷土博物館編2017 272 ― 226 ― 修理後
器高 口径 最大径 底径 備考
従来計測平均値 265,2 222.7 230.5 65
同上 最大値 260 228 235 70
同上 最小値 259 220 226 60
従来平均値と3D代表値の差 +1.20 +2.59 -0.87 +2.16
0.9~2.6mm?!
優秀じゃね?
野
口
・
斎
藤
2
0
1
8
、
表
1+
表
3
ちょっと待って...
プレイバック?
3Dモデルを「測って」みた(単位: mm)
(8.45Mメッシュ、.obj、CloudCompareのCross Sectionツールを使用)
野口・斎藤2018による計測値 器高 口径 最大径 底径 備考
代表値 266.40 225.29 229.63 67.16 45°単位8方向の計測値の平均
最大値 230.11 233.01 70.55 同上の最大値
最小値 220.69 226.30 63.70 同上の最小値
最大値-最小値 9.42 6.71 6.86
既往「実測図」による計測値 器高 口径 最大径 底径 備考
平均値 265,2 222.7 230.5 65
最大値 260 228 235 70
最小値 259 220 226 60
最大値-最小値 13 8 9 10
3Dモデルを「測って」みた(単位: mm)
(8.45Mメッシュ、.obj、CloudCompareのCross Sectionツールを使用)
野口・斎藤2018による計測値 器高 口径 最大径 底径 備考
代表値 266.40 225.29 229.63 67.16 45°単位8方向の計測値の平均
最大値 230.11 233.01 70.55 同上の最大値
最小値 220.69 226.30 63.70 同上の最小値
最大値-最小値 9.42 6.71 6.86
個体内のぶれが
6.7~9.4mm
既往「実測図」による計測値 器高 口径 最大径 底径 備考
平均値 265,2 222.7 230.5 65
最大値 260 228 235 70
最小値 259 220 226 60
最大値-最小値 13 8 9 10
器高のズレ
=傾き軸?
個体内のぶれ×
傾き軸の補正?
計測を実施した位置(見通し方向)により傾きや径が異なる
→回転体として復元する過程でズレが増幅
横断面の座標中心で「軸」を見てみた
当然、「軸」のブレは
三次元だよ
45°単位で回転させて縦断面とってみた
理想的(ideal)な回転体としての復元と
実際の形状を測り図化することは等価?
計測・作図法が大きく異なるものを
ひとつのカテゴリに含めておいて良いのかなぁ?
そうやってきたんだから
いいんだよヽ(`Д´)ノ
東京都武蔵台遺跡Xb層出土刃部磨製石斧
計測・作図法が大きく異なるものを
ひとつのカテゴリに含めておいて良いのかなぁ?
Appendix: 当日やらなかった付け足し
•(日本考古学では、)石器の実測図
は各展開面の正投射投影図+断面図
を基本とし、(必要な限り)全方向
から測り込み描かれる
☞ 計測誤差はあるが、実測図上の各
点の位置や各点間の距離は原理的に
必ず実資料と対応する。
=実際の形状を測り図化したもの
「精度(解像度)と確からしさ」にもとづくと...
On resolution/ precision and accuracy...
Episteme: 金田・山口「点群はどれだけ必要?」にインスパイアされた後づけ
• 測定誤差:どこを測るか定義されているとき、測定の手段
や機器・手法(・手技の熟練度...)にもとづく
誤差、ずれは、測定手段・手法等の改善により
解消できる
• 再現性の低さ:どこを測るか定義されておらず、明示され
ない時、測定結果の「ずれ」が何に起因するか
は分からない。検証確認ができず、改善のしよ
うがない。補完も難しい...
“実測”はどっち?
出典はこちら

土器の形態・軸を測ってみた