TremaDay #7で発表した資料です。

1. ＠TremaDay ＃７
いろいろなデバイスで
OpenVNetを動かしてみようとした。

2. 今日の話
▷ Overlay Network、OpenVNetの話
Tremaが使われているネットワーク仮想化プロダクトOpenVNet
と、オーバーレイの話。
▷ いろいろな(略
既に数年前にRaspberry piでTremaを動かそうとしていたすごい
人たちの記事をみつけ、無謀にも素人が挑戦してしまった話。

3. Edge Overlay
すっかり一般的になったオーバーレイと、OpenVNetの話

4. エッジオーバーレイ型ネットワーク仮想化は、主に
▷ クラウドを作る側の人などが
▷ 物理ネットワーク上に
▷ 任意のマルチテナント仮想ネットワークを素早く作り
▷ 大量の仮想マシンをテナントを分けて繋げる
ために利用されています。
Edge Overlayのおさらい

5. VMからパケットが出たところでパケットに細工をして、目的のVM
が存在する計算ノードまでトンネリングで届け、細工をしたフィー
ルドから宛先VMのポートを判断したりします。
Edge Overlayのおさらい

6. OpenVNetはあくしゅさんの作っているエッジオーバーレイ型の
ネットワーク仮想化プロダクトです。マルチテナントトポロジの作
成だけでなく、SecurityGroupなどの機能も持っています。
過去、TremaDay＃４でもセッションがありました。
Open VNet
http://www.slideshare.net/yasuhiro/yamazaki/openvnet-updates-201311-in-tremaday04

7. OpenVNetはtrema-edgeを使って作られています。
Hypervisorの横にtremaベースのエージェントを配置して、
そこでOVSとOpenFlowでやりとりする仕組みです。
Open VNet
http://www.slideshare.net/yasuhiro/yamazaki/openvnet-updates-201311-in-tremaday04

8. いろいろな(ry
むずかしい話はここまでにしましょう

9. 背景
最先端( )の端末をサーバにしようとするのが好きなのと、
今回TremaDayで登壇の機会を頂けるということで、
これらにOVS、Trema、OpenVNetをいれてみて、
次世代の携帯端末型データセンターにしようと思いました。
now I'm a mere
android
device
I'm gonna be a
new generation
datacenter so I am

10. スペック
今回の次世代データセンターの仕様はこんなかんじです。
https://ja.wikipedia.org/
awesome

11. スペック
公式に書かれてない情報はこんな感じです。
▷ Kernel
2.6.32.9
▷ LSM
/systemのremount、insmodを妨害
▷ その他
flash_imageを妨害
▷ 権限昇格やwrite protect解除に使える脆弱性
CVE-2012-4220など

12. 動かしてみる
それでは、以下の順で動作を見ていきます。
１．OVS
２．Trema
３．OpenVNet

13. Open vSwitchを動かす
OpenVNetはOVS2.3.1を使うので、とりあえず動かしてみます。
これから色々とビルドしていくので、まずは環境を整えましょう。
その前に次世代データセンターの空き容量を確かｍ

14. Open vSwitchを動かす
!?

15. Open vSwitchを動かす
この次世代データセンターは発売当初から、/dataが200MBしか
空いてないという致命的な欠点を抱えていたことで有名で、多く
の冒険者達がこの理不尽と戦って文鎮を築いていきました。
SDスロットが破損していたため、ネットワーク越しに何かをmount
して無理やり容量を広げましょう。
また、Androidでtoolchainを揃える、またはクロスコンパイル環境
を作るのが面倒なので、armのubuntuか何かをchrootで使うこと
にします。
存在しないsyscallを踏んでいないことを祈りましょう。

16. Open vSwitchを動かす
10Gくらいあれば、なんとかなりそうですね！

17. Open vSwitchを動かす
ビルドが終わり、OVSもうごいたようです。

18. Tremaを動かす
ここまででOVSは正常に動作しました。
次に、今回の勉強会的にもOpenVNet的にも、
Tremaが動作する必要があるため、頑張って起動を試みます。
まず必要なものはこれです。

19. Tremaを動かす
OpenVNetはruby2.1.1p76を使うようですので、rbenvでインス
トールします。ひたすら待ち続けていると、そのうちインストールが
終わります。

20. Tremaを動かす
TremaはOpenVNetが参照しているwakame-edgeブランチから
とってきて動かしてみます。
そのままrakeすると、ARMのalignmentの関係でコンパイルエ
ラーが発生するため、
頑張ってcastや何かを修正し続けてみます。

21. Tremaを動かす
一応ビルドできるようになり、見た感じ動いているようです。
packet_in
features_reply

22. OpenVNetを動かす
githubからcloneします。さきほど弄ったTremaを使いたいので、
Gemfileを適当に修正してbundle installします。

23. OpenVNetを動かす
ここからは実際にデモをみてみましょう。
psするとAndroidのプロセス(zygote、system_serverなど)と一緒
にmysqlやredisが起動している末期状態です。

24. デモ
圧倒的な嫌な予感

25. OpenVNetを動か せなかった…
!?
SIGBUS、これはどう見てもalignment関係のエラー。

26. おわりに

27. おわりに
どういう意味があるのかわからない上に動かなかったという
今回の試みでしたが、よかったことも沢山あります。
▷ ビルドを通すため、あるいは無理やり動作させる為にカーネルやTremaの
ソースを色々読めたので、ちょっと詳しくなった
▷ Portingって難しい、真面目にやってみたくなった
▷ 頑張ればどこでもTrema、OpenVNetを動かせる可能性が見えたので、
動いたらrunCか何かと組み合わせたい

28. おわりに
これからも挑戦を続けたいと思います。
なお、New Tremaはpure rubyになるので、
今度こそ完全に動くのではないかと非常にテンションが上がって
います。

29. Thank you.